PESOモデルはAI検索で配分が変わる?|アーンドに寄せる判断

「AI検索の時代は広告より第三者の記事だと聞いて、来年度の予算を広報に寄せるべきか迷っている」「アーンドが大事と言われても、自社サイトに積み上げてきた記事はもう要らないのか分からない」。年間のメディア予算を組むマーケ責任者から、こうした声が届きます。どちらの迷いも、流行の言葉ではなく数字で決めたいという姿勢から出てくるものです。ただ、AI検索で効くのはアーンドだけ、という読み方は正しくありません。AIが引く情報源の調査は、問いの種類と業種によって結論が割れています。4つの区分のどれに寄せるかを先に決めることではありません。本当は、自社の買い手が投げる問いごとに、どの区分が引かれているかを確かめてから、配分と持ち場を置き直すことです。この記事では、PESOの4区分それぞれがAI検索でどう効くかを比べ、投資と責任部署の置き直し方を整理します。
カメ先生PESOは、広告のペイド、第三者に取り上げてもらうアーンド、交流サイトで広がるシェアド、自社で持つオウンドの4つにメディアを分ける考え方なんだ。AIの回答がどこから情報を引くかで、この4つの効き方が変わってきているんだよ。
カメ子AIは第三者の記事をよく引くと聞きます。それならアーンドに予算を寄せれば済むのではないですか。
カメ先生そう言い切れないのが難しいところでね。第三者の面が8割という調査もあれば、企業が自分で管理する面が8割という調査もある。問いの種類で引かれる面が違うから、自社の問いで確かめてから寄せるんだ。
カメ子確かめる作業まではAIに任せられそうですが、配分を決めるところまで任せてよいのでしょうか。
- AIの回答は有料でない面から引かれやすいが、第三者の面か自社の面かは問いの種類と業種で割れる。「アーンド一択」は誤解
- 配分は4区分の優劣で決めず、買い手の問いを3種類に分け、問いごとに引かれる区分を観測してから置き直す
- 観測の下書きはAIに任せ、数字は手で検算する。予算の配分と責任部署の置き直しはAIに判断させない
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PESOモデルとは:4つの区分と、AI検索で変わった前提
PESOモデルは、メディアをペイド(Paid・有料で出す面)、アーンド(Earned・第三者に取り上げられる面)、シェアド(Shared・交流サイトなどで共有される面)、オウンド(Owned・自社で持つ面)の4つに分け、組み合わせで考える枠組みです。考案した会社の公式サイトによると、広報の会社スピンサックスの創業者ジニ・ディートリッヒ氏が2014年に紹介したもので、同社の登録商標になっています。
同社の説明では、ペイドは広告やスポンサー記事、有料のインフルエンサー施策です。アーンドは報道、言及、被リンク、受賞、レビュー。シェアドは交流サイトの投稿やコメント、共有、コミュニティでのやり取り。オウンドは自社サイト、ブログ、メール、音声番組、動画です。日本では、ペイド・アーンド・オウンドの3つで分けるトリプルメディアという呼び方も広く使われてきました。PESOは、そこからシェアドを独立させた形と言えます。
この枠組みが作られた頃、4区分の効き方は、人がどの面を見て、どこから自社サイトに来るかで測られていました。AI検索では、その間にAIの回答が挟まります。人が面を見る前に、AIがいくつかの面を読んで答えをまとめるため、どの面がAIに読まれるかが、人に届くかどうかを左右するようになりました。
この記事が扱うのは、4区分の間でお金と人をどう置き直すか、そしてそれを誰が持つかです。サイトの外の言及を増やす具体的な手順と数え方はサイテーションを扱った別の記事に、広告の媒体の間の予算配分はメディアミックスの記事に、自社サイトの指標の置き方はオウンドメディアのKPIの記事に譲ります。
調査の数字は割れている:第三者の面が8割か、自社が管理する面が8割か
米国の広報向けサービスの会社マックラックは、2025年7月に主要な3社の対話型AIへ数十万件の問いを投げ、回答に引かれたリンクを分類した調査を公表しました。同社の発表では、引かれたリンクの95%超が有料でない情報源で、85%がアーンドにあたり、報道の記事は27%でした。
同社は2026年2月に、100万件を超えるリンクで更新版を出しています。報道の記事の割合は約25%で、前回より2ポイントほど下がりました。プレスリリースは0.2%から1%に上がっています。引かれたリンクの半分以上が直近12か月に公開されたもので、公開から7日以内のものが最も引かれやすかったとされます。よく引かれる媒体の顔ぶれは、AIの製品ごとに前回から入れ替わったとも書かれています。
一方、店舗や拠点の情報の管理を手がける会社イエクストが2025年10月に公表した調査は、逆の結論に見えます。主要な3つの対話型AIで引かれた680万件の情報源のうち、86%が企業が自分で管理する面でした。内訳は自社サイトが44%、店舗情報などの掲載先が42%、レビューと交流サイトが合わせて8%、掲示板は2%です。
同じ「AIが引く情報源」を調べて、片方は第三者の面が8割、もう片方は企業が管理する面が8割と出ています。どちらかが間違っているというより、調べた問いと業種が違うと読むのが自然です。次の節で、その違いを見ていきます。
割れる理由は、問いの種類と区分の線引きにある
イエクストの調査は、小売・金融・医療・飲食の業種で、場所を含んだ問いを扱っています。ブランド名を含むか含まないか、客観的な問いか主観的な問いか、の4通りに分けて調べたと同社は説明しています。近くの店や営業時間を尋ねるような問いなら、自社サイトや掲載先の情報が引かれやすいのは想像しやすい結果です。
マックラックの発表では、助言を求める問いや意見を問う問いほど引かれる情報源が入れ替わりやすく、新しさが重視されるとしています。「どの製品がよいか」「評判はどうか」のような問いでは、第三者の記事が根拠になりやすいと読めます。ただし、どちらの調査も米国の会社によるもので、日本語で法人向けの製品を調べる問いを直接測ったものではありません。
もう1つの違いは、区分の線引きです。イエクストは店舗情報の掲載先やレビューを「企業が管理する面」に数えています。PESOの考え方では、掲載先は自社の情報を載せる外の面で、レビューは第三者の声です。同じ面が、調査によってオウンドにもアーンドにも数えられるわけです。数字の比べ方しだいで、結論が逆に見えてしまいます。
ここから言えるのは、どの区分が効くかを外の調査の平均で決めないことです。自社の買い手が実際に投げる問いで、どの面が引かれているかを確かめるのが先になります。以降の節では、4区分それぞれの効き方を、問いの種類と合わせて見ていきます。
ペイド:AIの回答には載りにくいが、役割は消えない
上の2つの調査では、AIの回答に引かれたリンクのうち有料の面はわずかでした。広告の枠そのものが、AIの回答の根拠として読まれる場面は少ないと考えられます。検索広告に置いてきた予算の一部が、AIの回答の中では効かないのではないか、という心配はここから出てきます。
ただし、ペイドの役割は回答に引かれることだけではありません。スピンサックスは、ペイドを「すでに効いている信号を広げるもの」と説明しています。たとえば、第三者に取り上げられた記事や自社の調査資料を、広告で狙った相手に届ける使い方です。ペイドは単独で引かれる面ではなく、他の3区分に人を連れてくる面として置き直せます。
置き直すときは、見る数字も変わります。広告からの直接の問い合わせだけで評価すると、他の区分を広げる役割が見えません。広告で届けた記事や資料が、その後の言及や共有につながったかを、期間を置いて見る必要があります。どこまで見えるかは計測の仕組みに左右されるので、見えない部分は見えないと報告に書いておきます。
広告の媒体の中で、検索・交流サイト・展示会などに予算をどう割るかは、この記事の範囲外です。ここで決めるのは、4区分の中でペイドに置く総額と、その役割を「刈り取り」から「他の区分の後押し」へどれだけ移すか、までにとどめます。
アーンド:第三者の評価は、比較と評判の問いで効く
アーンドは、報道、業界の媒体の記事、比較サイト、レビュー、外部からの言及など、自社以外が自社について書いた面です。マックラックの調査が示したように、助言や評判を尋ねる問いでは、この面が回答の根拠になりやすいと考えられます。法人向けでも、製品の比較や選び方を尋ねる問いがこれに近い種類です。
第三者の面が効くのは、自社が書いた説明を、AIが本人の主張として割り引いて扱うことがあるためだ、と説明されることがあります。ただし、AIがどの面をどう重み付けしているかを、各社は公式に細かく示していません。効く理由を決めつけず、効いている事実を観測で確かめるところにとどめるのが安全です。
予算の面では、アーンドは直接お金で買えない区分です。お金と人を置けるのは、取り上げてもらう材料を作る仕事(調査データの公開、事例の取材への協力、専門家としての寄稿の準備など)と、記者や媒体との関係づくりです。アーンドに寄せるとは、広報の人手と材料づくりの費用に寄せることだと言い換えられます。
対価を払って載せた記事は、形はアーンドに見えても、条件によっては広告として扱う必要があります。どこからが広告の表示になるかはサイテーションを扱った別の記事で整理しているので、配分の段階では「対価を払う掲載はペイドに数える」と決めておくと、区分の数字が混ざりません。
アーンドに寄せすぎると起きること
アーンドの面は、自社が中身を直せません。記事に古い価格や終わった機能が書かれていても、AIはそれを根拠に答えることがあります。第三者の面に寄せるほど、自社の説明と外の記述が食い違ったときに、正しい側を示す面が自社に要ることになります。
次に、入れ替わりの速さです。マックラックの更新版では、引かれたリンクの半分以上が直近12か月のもので、よく引かれる媒体の顔ぶれもAIの製品ごとに変わっていました。1回載った記事がずっと引かれ続けるとは限らず、アーンドは積み上げではなく、出し続ける仕事になります。
3つめは、成果が出るまでの読みにくさです。取材や掲載は相手の判断で決まり、時期も量も約束できません。予算を大きく移したのに、翌四半期の数字が動かないことも起こりえます。移す幅を段階に分け、見直しの時期を先に決めておかないと、途中で元に戻すかどうかの判断も難しくなります。
そのため、アーンドに寄せる判断は「オウンドを減らしてアーンドを増やす」という単純な入れ替えにしないほうが安全です。オウンドを正本として保ちながら、増やす分をアーンドの材料づくりに回す、という順番で考えます。
シェアド:交流サイトと掲示板は、どこまで引かれるか
シェアドは、交流サイトの投稿、コメント、共有、コミュニティでのやり取りです。イエクストの調査では、場所を含む問いに限ると、掲示板が引かれた割合は2%、レビューと交流サイトを合わせても8%でした。少なくともこの種類の問いでは、シェアドの面が主な根拠になる場面は多くないと読めます。
一方で、シェアドは他の区分への入口の役割を持ちます。スピンサックスは、シェアドを「広げ、試し、聞く」面と説明しています。交流サイトで反応が大きかった話題を、オウンドの記事やアーンドの材料に仕立て直す使い方です。シェアドは、AIに引かれる面というより、何が響くかを確かめる場として置き直せます。
法人向けの製品では、利用者の集まるコミュニティや、担当者個人の発信が評判の源になることがあります。ただ、これらがAIの回答にどの程度引かれるかは、日本語の法人向けの問いでは確かめられた調査が見当たりません。配分を大きく動かす根拠にはせず、観測の対象に入れておく程度が妥当です。
シェアドに置くお金は、多くの場合は運用の人手です。投稿の数を目標にするより、反応をオウンドとアーンドの材料に回す流れを持たせたほうが、4区分の中での役割がはっきりします。
オウンド:自社サイトは「正本」として置き直す
オウンドは、自社サイト、ブログ、資料、メールマガジン、動画など、自社で中身を決められる面です。イエクストの調査では自社サイトが引かれた情報源の44%を占めていました。場所や事実を尋ねる問いでは、オウンドが回答の根拠になりやすいことがうかがえます。
AI検索でのオウンドの役割は、集客の入口であると同時に、価格・仕様・提供地域・問い合わせ先など、事実の正本を置く場所になることです。第三者の記事やAIの回答が古い情報を出したとき、どれが最新かを示せるのは自社の面だけです。正本がなければ、アーンドで広がった記述を正す手段がありません。
そのため、オウンドの予算を減らすときは、何を減らすかを分けて考えます。検索の流入を狙って数を増やしてきた記事は見直しの対象になりえます。一方、製品の事実を載せるページ、導入の条件、よくある質問のような正本のページは、流入が少なくても減らす対象から外します。
自社サイトの成果を何の数字で測るかは、オウンドメディアのKPIを扱った別の記事に譲ります。この記事の範囲では、オウンドは「正本の維持」と「流入のための量」に分け、前者は削らないと決めておけば十分です。
4区分を比べる:AI検索での効き方と、投資の置き直し
ここまでの内容を1枚にまとめます。効き方の欄は上の2つの調査から読める傾向で、自社の問いでは違う結果が出ることがあります。
| 区分 | AI検索で効きやすい問い | 寄せすぎたときの危うさ | 投資の置き直しの方向 |
|---|---|---|---|
| ペイド | 回答に直接引かれる場面は少ない | 刈り取りの数字だけで評価し、他の区分を痩せさせる | 他の区分に人を連れてくる後押しへ一部を移す |
| アーンド | 比較・評判・助言を求める問い | 中身を直せない・入れ替わりが速い・時期が読めない | 材料づくりと広報の人手へ段階的に寄せる |
| シェアド | 場所を含む問いでは少ない(レビューと合わせて8%) | 投稿の数が目的になる | 響く話題を確かめ、他の区分へ回す運用へ |
| オウンド | 事実・場所・条件を尋ねる問い | 流入のための量を積み上げすぎる | 正本のページは守り、量の部分を見直す |
表の右の列は、どれも「増やす・減らす」ではなく「役割を移す」書き方にしています。区分ごとの総額を先に決めるより、役割を決めてから額を当てるほうが、翌年に見直すときの物差しが残ります。
表を社内で使うときは、真ん中の2列を自社の観測で書き直します。外の調査の数字をそのまま貼ると、自社の買い手の問いとずれたまま配分が決まってしまいます。書き直した表は、次の節の問いの仕分けと一緒に保管しておきます。
配分を置き直す前に、自社の問いを3種類に分ける
調査が割れた理由が問いの種類だったので、配分の前に自社の買い手の問いを分けます。法人向けなら、3種類に分けると扱いやすくなります。1つめは「〇〇とは」「費用の相場は」のような事実を尋ねる問い、2つめは「おすすめはどこか」「評判はどうか」のような比較と評判の問い、3つめは「自社の場合はどう進めるか」のような相談の問いです。
事実の問いでは、オウンドの正本が引かれやすいと考えられます。比較と評判の問いでは、第三者の面が根拠になりやすい。相談の問いは両方が混ざり、AIが一般論でまとめることも多い種類です。どの問いが商談に近いかは業種と製品で違うので、問いごとの重みは営業の記録と照らして決めます。
問いの候補は、営業が受けた質問、問い合わせの文面、サーチコンソールの検索語から集められます。これらをAIに渡して3種類に仕分けさせ、似た問いをまとめさせる作業は、下書きとして任せてかまいません。仕分けの結果は、営業とマーケの担当者が目で見て直します。
仕分けができたら、各問いを主要な対話型AIに実際に投げ、回答に自社が出ているか、どの面が引かれているかを記録します。同じ問いでも日や製品で答えが変わるので、1回の結果で決めず、期間を空けて何度か取ることが前提です。記録の数え方の細かい設計は、サイテーションの記事とAI検索の計測を扱った記事に譲ります。
配分と持ち場を置き直す手順
問いの仕分けと観測の結果がそろったら、次の順で置き直します。
3種類の問いのうち、商談に近いものに重みを付けます。営業の記録と突き合わせ、重みの理由を1行で書きます。ここはAIに決めさせません。
観測の記録から、問いごとに自社が出た回数と、引かれた面の区分を数えます。AIに集計の下書きをさせたら、少なくとも数件は元の回答を開いて手で検算します。
前の節の表の右の列を、自社の結果で書き直します。「増やす・減らす」ではなく「何の役割を持たせるか」で書きます。
一度に大きく移さず、翌期に動かす上限の幅と、見直す月を決めます。アーンドは成果の時期が読めないので、見直しを1回で済ませない前提にします。
区分ごとに、誰が予算を持ち、誰が観測の数字を報告するかを決めます。決裁者が承認し、判断の理由を残します。
手順の中で、AIが担うのは2つめの集計の下書きまでです。重み付け・幅・持ち場は人が決め、理由を書き残すことで、翌年に同じ議論をやり直さずに済みます。
一巡に要る期間は、観測の回数で決まります。問いを投げて記録するのを月に1回とすると、3回分の記録がそろうまでに一四半期はかかります。年度の予算を組む時期から逆算して、観測を始める月を決めておくと、手順が予算の締め切りに間に合います。
責任部署の置き直し:広報・マーケ・ウェブの境目
PESOの4区分は、多くの会社で別々の部署が持っています。ペイドは広告の担当、アーンドは広報、シェアドは交流サイトの担当、オウンドはウェブやコンテンツの担当、という分け方です。AI検索では1つの問いの答えに複数の区分がまとめて引かれるため、部署ごとに別々の数字を追うと、誰も問いの全体を見ていない状態になります。
よく起きるのは、広報が掲載の件数を、ウェブ担当が自社サイトの流入を、それぞれ報告し、AIの回答に自社がどう出ているかは誰の報告にも入っていない形です。予算をアーンドに寄せると決めても、その成果を誰が測るかが決まっていなければ、翌年の見直しができません。
置き直し方は2つ考えられます。1つは、問いの種類ごとに持ち主を決め、その問いに効く区分をまたいで動かす形です。もう1つは、部署はそのままにして、AIの回答の観測だけを1か所に集め、定期的に4区分の担当が同じ数字を見る場を作る形です。人の少ない会社では、後者から始めるほうが現実的です。
どちらの形でも、観測の数字の持ち主は1人に決めます。広報とマーケの連携の進め方そのものは、広報とマーケティングの違いを扱った別の記事にまとめています。ここでは、AIの回答の観測を、4区分のどこか1つの部署の成果として扱わないことを押さえておきます。
AIに任せる作業と、任せない判断
この仕事でAIが役に立つのは、観測の下書きです。問いの候補の仕分け、主要な対話型AIへの問いの投げ込みと回答の記録、回答に出てきた会社名と引かれた面の洗い出し、区分ごとの集計の下書きまでは、AIに任せると手間が大きく減ります。
ただし、AIにまとめさせた数字はそのまま使いません。引かれた面の区分をAIが取り違えることがあり、対価を払った掲載をアーンドに数えたり、自社の資料を第三者の記事と数えたりします。集計には、どの回答のどの面を数えたかを必ず並べて出させ、担当者が少なくとも一部を元の回答と突き合わせて検算します。
反対に、AIに判断させないのは、問いの重み付け、区分への配分の額、移す幅、責任部署の置き直しです。これらは営業の実感や社内の人手、来期の方針と結びついていて、観測の数字だけでは決まりません。配分の案をAIに出させるのは材料として使えますが、案の根拠を書かせ、採るかどうかは決裁者が決めるようにします。
- AIに渡す問い合わせや営業の記録からは、顧客名と個人名を外すか、社内の規程で渡してよい範囲を先に確かめる
- AIの回答は日や製品で変わる。1回の観測の結果を配分の根拠にしない
- 観測に使ったAIの製品と日付を記録に残し、見直しのときに同じ条件で取り直せるようにする
やってはいけない寄せ方
配分を置き直す場面で起きやすい失敗を並べます。
- 外の調査の「8割がアーンド」だけを引いて、オウンドの予算を一気に削る
- 対価を払った掲載をアーンドに数え、区分の数字を混ぜる
- 1回だけAIに問いを投げた結果で、来期の配分を決める
- AIがまとめた集計を、元の回答と突き合わせずに役員会の資料に載せる
- 価格・仕様・問い合わせ先のような正本のページまで、流入が少ないという理由で止める
- 観測の数字の持ち主を決めずに、4つの部署に別々に報告させる
どれも、区分の効き方を外の数字で決めてしまうか、数字の出どころを確かめないまま使うことから起きます。観測は自社の問いで、判断は人が理由付きで、を守れば避けられる失敗です。
失敗に気づいたときは、配分を元に戻す前に、観測の記録を見直します。問いの仕分けと区分の数え方に誤りがなければ、配分の幅を小さくして続けるほうが、翌期の比較の材料が残ります。誤りがあったなら、数え方を直してから同じ問いで取り直します。
よくある質問
Q. トリプルメディアで管理してきましたが、PESOに組み替える必要はありますか。
組み替え自体が目的ではありません。トリプルメディアの分け方ではシェアドがアーンドに含まれることが多いので、交流サイトでの反応を別の数字で見たい場合だけ分ければ十分です。大事なのは区分の名前より、問いごとに引かれる面を観測することです。
Q. 法人向けの小さな会社でも、アーンドに寄せる意味はありますか。
比較や評判を尋ねる問いが商談に近い業種なら、意味はあります。ただ、広報の人手がない会社では、いきなり予算を移すより、自社の調査データや事例のように第三者が取り上げやすい材料を1つ作るところから始めるほうが現実的です。
Q. AIの回答に自社が出ているかは、どのくらいの頻度で見ればよいですか。
配分を決めるための観測なら、月に1回を目安に、同じ問いを同じ条件で投げ続けるのが扱いやすい頻度です。回答は日によって変わるため、回数を重ねて傾向を見ます。大きな発表や掲載があった月は、その前後で取り直します。
Q. 観測の作業を外部のツールに任せてもよいですか。
集計の手間を減らす手段としては使えます。ただ、ツールがどの問いをどの条件で投げているか、区分をどう数えているかを確かめないと、この記事で見たように調査ごとに結論が割れることがあります。数え方を確かめ、一部は手で検算します。
Q. 広告の予算を減らしてアーンドに回すと、短期の問い合わせは減りませんか。
減る可能性はあります。そのため一度に大きく移さず、移す幅と見直しの月を先に決めます。広告の役割を刈り取りだけから他の区分の後押しに広げ、問い合わせの数とAIの回答の観測を並べて見ながら幅を調整します。
まとめ
PESOモデルの4区分は、AI検索で効き方が変わりました。ただ、外の調査は、第三者の面が8割という結果と、企業が管理する面が8割という結果に割れています。違いを生んでいるのは問いの種類と区分の線引きで、「アーンド一択」は誤解です。自社の買い手の問いを事実・比較と評判・相談の3種類に分け、問いごとにどの区分が引かれるかを観測してから、役割と配分を置き直します。ペイドは後押しに、アーンドは材料づくりに、シェアドは確かめる場に、オウンドは正本に。観測の下書きはAIに任せ、数字は手で検算する。配分の額と責任部署の置き直しはAIに判断させず、決裁者が理由を残して決める。この順番を守れば、アーンドに寄せる判断を、翌年に見直せる形で下せます。
※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。
コンテンツ制作・SEOにAIを活かす第一歩、まずは導入から始めませんか?
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