Gleanか手持ちのAI検索か|社内検索の置き場を決める

「専用の検索製品を入れれば、社内の探し物は全部片づくはず」「もう業務スイートのAIを配ったのだから、別の検索製品は要らないはず」。社内検索の相談では、この正反対の2つの声がよく並びます。どちらにも一理あり、どちらも半分だけ外れています。専用製品は万能ではなく、手持ちのAIも社内のすべてを読めるわけではありません。社内検索の置き場は、製品の賢さで決まるものではありません。本当は、探し物がどこにあり、誰が接続を保守するかで決まるものです。この記事では、Gleanと手持ちのAI検索を同じ物差しで比べ、自社の置き場を決めるまでの手順を整理します。
カメ先生社内検索の製品を比べるとき、まず答えの出来ばえを見たくなるんだ。でも差が出やすいのは、どの道具の中身を読めるか、索引をどこに持つか、接続を誰が面倒を見るか、という土台のほうなんだよ。
カメ子答えの上手さより、読める範囲と保守の手間で差がつくんですか。
カメ先生そう。いまは業務スイートのAIも、外部のツールを読める接続を持っている。だから専用製品を足す意味は、手持ちで届かない置き場がどれだけ残るかで変わるんだね。
カメ子製品の比較の前に、自社の探し物がどこに散らばっているかを数えるのが先なんですね。
- Gleanは、多数の業務アプリを横断して探し、答え、エージェントで動かす企業向けの製品。国内では2026年3月にクラウドエースが提供開始を発表した
- 業務スイートのAIも外部ツールへの接続を持つ。差は、索引の置き場・同期の間隔・接続を保守する人・費用のかかり方に出る
- 同じ問いの台帳で両方を試し、置き場をどちらか一方に決める。答えの正しさはAIに判断させず、出典に戻って人が確かめる
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「専用製品が上」「手持ちで十分」はどちらも半分だけ正しい
専用製品のほうが上だという見方は、接続先の多さを根拠にしています。たしかにGleanは、公式サイトで275以上の業務アプリとデータに接続できると掲げています。ただし、自社で使っている道具が10個なら、残りの265個はその会社にとって意味を持ちません。接続先の数は、自社の道具と重なった分だけが価値になります。
手持ちで十分だという見方は、すでに払っている費用を根拠にしています。業務スイートのAIは、メールや文書、会議の記録をはじめから読めます。探し物の大半がそのスイートの中にあるなら、別の製品を足しても答えはほとんど変わりません。一方で、営業の記録が別の顧客管理の道具に、設計の資料が別の文書管理に置かれている会社では、手持ちのAIだけでは届かない棚が残ります。
つまり、比べる前に決めるべきなのは製品の優劣ではなく、自社の探し物がスイートの内と外にどう散らばっているかです。社員が一日に何度も探しに行く置き場を5つほど書き出し、それぞれがスイートの中か外かを分けるだけで、議論の半分は片づきます。
もう一つの誤解は、両方を入れておけば安全だという考えです。入口が2つあると、社員はどちらで探すか迷い、同じ問いに違う答えが返ってくることもあります。費用も、同じ社員の分を2つの製品に払うことになります。置き場は1つに決める前提で比べるほうが、あとで片づける手間が少なくて済みます。
Gleanとは何か:探す・答える・動かすの3つの層
Gleanは、社内に散らばった情報を横断して探し、答えをまとめ、エージェントで作業まで進める企業向けの製品です。国内で提供を始めたクラウドエースの告知では、高度な検索、AIアシスタント、業務を自動で進めるエージェントの3つとして紹介されています。
公式サイトの日本語ページは、275以上の業務アプリとデータに接続でき、35種類以上の言語モデルに対応すると書いています。利用者は許可された情報だけを見られる、という点も繰り返し強調しています。接続先の数は、告知では100以上の主要なクラウドサービス、公式サイトでは275以上と書きぶりが違うため、自社の道具が対象に入っているかは一覧で1つずつ確かめます。
3つの層のうち、検索とアシスタントは「探して答える」、エージェントは「答えをもとに動く」役割です。社内検索の置き場を決める段階では、まず検索とアシスタントの2層で比べ、エージェントは後から足すかどうかを決めるほうが判断がぶれません。
公式の安全の説明には、エージェントは利用者が見られるもの全部に自動で触れるべきではない、という考え方も書かれています。検索で見える範囲と、エージェントが動ける範囲は別に絞るという前提で、導入の段階を分けておくと安心です。
国内での提供と、料金の確かめ方
2026年3月30日、クラウドエースはGleanの提供開始を発表しました。告知によると、日本円での請求書の発行と日本語の窓口に対応し、わずか数日で実運用の水準まで導入できるとしています。対象は大企業の規模の組織で、情報が部署ごとに分断されている会社を想定しています。
料金は、告知でも公式サイトでも公開されていません。告知には競争力のある価格体系という表現があるだけです。そのため、この記事でも金額は書きません。比べるときは、利用者の人数と接続する道具の数を決めてから見積もりを取るのが確実です。
見積もりを取る際は、試用の期間に何人まで使えるか、接続の設定を誰が手伝うかも合わせて聞きます。専用製品は、はじめの接続の設定に販売側の支援が入ることが多く、その範囲で導入の手間が大きく変わるからです。
日本語での答えの出来ばえについても、公式の数字は見当たりませんでした。日本語の社内文書で試したときの結果は、自社の資料で確かめるしかありません。後で紹介する問いの台帳を、試用の初日から使える形で用意しておきます。
手持ちのAI検索も、外部のツールを読めるようになっている
業務スイートのAIも、スイートの外にある情報を読むための接続を持っています。マイクロソフトの公式ドキュメント(2026年9月25日更新)によると、コパイロットの接続には、外部の情報を社内の索引に取り込む同期型と、その場で取りに行く連携型の2種類があります。既製の接続は100を超え、ボックスやコンフルエンス、セールスフォースなどが並びます。
同じドキュメントは、同期型は元のシステムの権限に従い、利用者は権限のある情報だけを見られると書いています。連携型は読み取りだけで、書き込みは2026年10月初めから使えるようになると注記しています。取り込んだ外部の情報は、コパイロットの検索画面に追加の設定なしで出てきます。
グーグルのジェミニ エンタープライズも、公式ドキュメントで2つの方式を説明しています。索引に写す取り込みは検索の質が上がる一方で容量と時間を使い、元から直接取りに行く連携は容量が少ない代わりに検索の質が下がることがある、という整理です。接続先は150を超えると書かれています。
ここから分かるのは、「手持ちのAIは社外のツールを読めない」という前提はもう古いということです。比べるべきは読めるかどうかではなく、自社の道具の接続が既製で用意されているか、同期の間隔や権限の反映がどう違うかという細部です。
違いは「索引をどこに持つか」と「接続を誰が保守するか」
3つの置き場を並べると、差は答えの賢さよりも土台に出ます。次の表は、公式の情報で確かめた範囲で、比べるときの観点をまとめたものです。空欄にした項目は公式で確かめられなかったので、見積もりや試用で埋めます。
| 観点 | Glean | スイート付属の検索(接続を使う) |
|---|---|---|
| 索引の置き場 | Glean側に横断の索引を持つ | スイートの索引に取り込むか、その場で取りに行くかを選ぶ |
| 接続先の数 | 公式サイトで275以上 | マイクロソフトは既製で100超、グーグルは150超 |
| 権限の扱い | 元の権限に従うと明記 | 元の権限に従うと明記。グーグルは対応付けの設定が先 |
| 接続の保守 | 製品側が既製の接続を用意 | 既製の接続は各社が保守。独自の接続は自社で作る |
| 料金 | 非公開(見積もり) | スイートの契約に加え、接続や上位の版で変わる |
| 入口の数 | 新しい入口が1つ増える | いつもの画面の中に入る |
表の中で見落とされやすいのが、入口の数です。社員が毎日開く画面の中に検索があるかどうかで、使われる回数は大きく変わります。専用製品を入れるなら、どの画面から呼び出せるかを試用で必ず確かめます。
表の料金の行は、とくに注意して読みます。スイート付属の検索は追加の費用がかからないように見えますが、外部の接続を使うには上位の版や追加の契約が要ることがあります。どの版で、どの接続が使えるかは、各社の管理者向けの文書と見積もりで確かめます。表の中で数字が埋まらない項目は、そのまま空欄として社内に示し、埋まるまで結論を出さないほうが公平です。
接続の保守も、導入後に効いてきます。マイクロソフトのドキュメントは、既製の接続がない道具には独自の接続を作れるが、保守が必要になるので既製を優先するよう勧めています。自社で使う道具のうち、既製の接続がないものがいくつあるかは、両方の候補で数えておきます。
権限の反映は同じ言葉でも、同期の間隔で差が出る
3つとも「元の権限に従う」と書いていますが、その権限がいつ索引に反映されるかは別の話です。グーグルのドキュメントでは、全体の同期は3時間から7日の間隔で設定でき、差分の同期は全体の同期より短い間隔にする必要がある、と説明しています。
たとえば、人事異動で営業部から外れた社員が、同期の前にまだ古い権限で検索できてしまう時間が生まれます。取り込み型の索引では、この時間差をゼロにはできません。異動や退職の多い時期ほど、同期の間隔が権限の穴になるので、候補ごとに間隔の設定を確かめます。
連携型の接続は、その場で元のシステムに取りに行くため、この時間差が小さくなります。その代わり、検索の質が下がることがあると公式が書いているので、機密度の高い棚だけ連携型にする、といった使い分けになります。Gleanについても、権限の反映の間隔を見積もりの段階で質問しておきます。
もう一つ確かめたいのは、元のシステムで権限の設定が雑な棚です。共有の設定が全員に開いたままの古いフォルダは、どの製品を入れても全員の答えに出てきます。製品の比較とは別に、接続する前に共有の設定を見直す作業が要ります。
マーケの部署は、提案書と事例の探し物で差を見る
社内検索の置き場は情シスが決めることが多いものの、毎日使うのは利用部門です。マーケティングの部署でよくあるのは、過去の提案書、導入の事例、製品の説明資料、問い合わせの履歴を探す場面です。この4つが同じ道具に置かれている会社は少なく、置き場の散らばりがもっとも表に出やすい部署でもあります。
試用では、マーケの部署の問いを台帳に多めに入れます。たとえば「製造業向けに出した提案書のうち、昨年受注したもの」「同じ業種の導入事例で、効果の数字が載っているもの」のように、実際に探した問いをそのまま使います。条件が2つ以上重なる問いほど、候補ごとの差が出やすい傾向があります。
答えの使い方にも決まりが要ります。事例の数字や顧客の名前は、公開の許諾があるものだけを社外の資料に使えます。社内検索が見つけてきた事例が、公開してよいものかどうかは、答えからは分かりません。事例の資料に許諾の有無を書き添えておき、答えを使う前に必ず確かめます。
情シスとの分担は、置き場の選定と接続は情シス、問いの台帳と採点はマーケ、と分けると進めやすくなります。利用部門が採点に入ると、導入後に「思ったより使えない」という声が出にくくなります。
判断軸1:探し物がスイートの外にどれだけあるか
最初の判断軸は、探し物の置き場の割合です。社員に「先週探して見つからなかった資料はどこにあったか」を聞き、置き場ごとに数えます。スイートの外にある置き場の割合が小さければ、手持ちのAIに接続を足すだけで十分なことが多いはずです。
スイートの外の置き場が多くても、それぞれに既製の接続が用意されているなら、手持ちのAIで届きます。専用製品を足す意味が大きいのは、既製の接続がない道具に大事な探し物が集まっている場合や、複数の業務スイートを部署ごとに使い分けている場合です。
マーケティングの部署で言えば、提案書は文書管理に、過去の事例はプロジェクト管理の道具に、問い合わせの履歴は顧客管理の道具に、という形で分かれていることがあります。この3つのうち、どれが手持ちのAIで読めて、どれが読めないかを一覧にすると、議論が具体になります。
数えるときは、探す回数も一緒に書きます。月に1回しか探さない棚のために新しい製品を入れるのは割に合いません。毎日のように探しに行く棚が届かないときにだけ、専用製品の出番が生まれます。
判断軸2:答えの出典をたどれるか
2つ目の判断軸は、答えから元の資料に戻れるかどうかです。社内検索のAIは、答えをまとめるときに言い換えたり、複数の資料を混ぜたりします。どの資料のどこに書いてあったかをすぐに開けないと、答えが正しいかを確かめられません。
マイクロソフトのドキュメントは、コパイロットが外部の記録から答えるときに出典を示すと説明しています。Gleanも、試用では答えの横に元の資料へのリンクが出るかを確かめます。出典が出ない答えは、社外に出す資料には使わないという決まりを、どちらを選んでも最初に置いておきます。
確かめ方は簡単です。答えが分かっている問いを10件ほど用意し、答えの横に出た出典を開いて、本当にその内容が書いてあるかを見ます。出典は出ているのに中身が違う、というずれが何件あったかを数えると、候補ごとの差が見えてきます。
古い版の資料が出典に出てくることもあります。価格表や規約のように版が変わる資料は、最新版だけを読ませる設定があるかどうかも比べる材料になります。
判断軸3:運用する人と費用のかかり方
3つ目は、導入した後に誰が面倒を見るかです。専用製品を入れると、接続の追加、権限の不具合の調査、社員からの問い合わせの窓口が、業務スイートとは別に1つ増えます。情シスの人数が少ない会社では、この窓口の重さが決め手になることもあります。
費用も、金額だけでなくかかり方で比べます。手持ちのAIは、すでに払っている契約の上に接続や上位の版の費用が乗る形です。専用製品は、利用者の人数に応じた費用が新しく乗ります。同じ社員に2つの席の費用を払う形になっていないかを確かめます。
費用を比べるときは、探す時間がどれだけ減るかの見込みも並べます。ただし、この見込みは試用で測った数字だけを使います。製品の紹介資料にある削減時間は、他社の環境での値なので、自社の判断にはそのまま使いません。
社外の支援を入れる場合は、導入後の接続の追加を誰が担うかも契約前に決めます。導入の時だけ支援があり、その後は自社で保守する形だと、新しい道具を入れるたびに作業が発生します。
判断軸4:データの扱いを契約前に確かめる
4つ目は、社内のデータがどこに置かれ、どう使われるかです。Gleanの公式の安全の説明では、自社のクラウドの環境の中にGleanを置けることを選定理由の一つにした利用企業の例が紹介されています。置き場の選択肢があるかどうかは、機密の多い会社ほど大事な材料です。
一方、入力した内容や社内のデータを言語モデルの学習に使うかどうか、どれだけの期間保存するかは、今回読んだ公式のページには書かれていませんでした。学習への利用と保存の期間は、契約前に書面で確かめる項目に入れておきます。
手持ちのAIについても同じことを確かめます。外部の情報を取り込む同期型では、元のシステムの情報がスイートの索引に写されます。どの国の拠点に保存されるか、接続を外したときに写した情報が消えるかを、管理者向けの文書で確かめます。マイクロソフトのドキュメントは、利用者が自分で設定する同期型では、接続を外すと索引の情報が消えると書いています。
- 入力した内容や社内のデータを、言語モデルの学習に使うか
- 答えの記録や索引を、どの国の拠点に、どれだけの期間保存するか
- 接続を外したとき、取り込んだ情報が索引から消えるか
- 自社のクラウドの環境の中に置く選択肢があるか、その場合の費用はどう変わるか
ここで確かめた内容は、候補ごとに1枚にまとめ、法務や情報管理の担当と共有します。製品の担当者の説明ではなく、契約書や公式の文書のどこに書いてあるかを添えておくと、後から確かめ直せます。
比べ方の手順:同じ問いで両方を試す
置き場を決めるときは、候補ごとに別々の試し方をしないことが大切です。同じ問いを、同じ社員が、同じ期間に両方で試します。次の手順で進めると、比べた結果を社内に説明しやすくなります。
社員に聞き取り、よく探す棚を置き場ごとに書き出し、スイートの内か外かを分けます。
実際に探した問いと、答えが載っている資料の場所を対にして記録します。
手持ちのAIに接続を足した環境と、Gleanの試用環境で、同じ問いを投げます。
答えの正しさは出典を開いて人が確かめ、正しい・一部違う・外れの3つで記録します。
採点の結果に、保守の手間と費用を並べ、どちらか一方を正式な入口にします。
問いの台帳には、権限で見えてはいけない問いも混ぜます。営業部の社員が人事の資料を探すような問いを入れておくと、権限の反映の違いも同じ試用で確かめられます。
採点は、1人で全部を見ないようにします。資料の持ち主の部署ごとに担当を分け、自分の部署の資料が出典に出た問いだけを採点してもらうと、正しいかどうかの判断が速く、しかも確かになります。採点の結果は、候補の名前を伏せた表で集めると、先入観で点が甘くなるのを防げます。
試用の期間は、少なくとも2週間は取ります。初日は接続の設定で終わることが多く、同期が一巡してからでないと、索引が揃った状態で比べられないからです。2週目には、1週目に外れた問いをもう一度投げ、同期の後で答えが変わったかも記録します。
エージェントの層は、検索が定着してから足す
Gleanも手持ちのAIも、検索の先にエージェントを用意しています。マイクロソフトのドキュメントでは、外部の接続は自社で作るエージェントの知識の元になり、管理者はエージェントごとにどの接続と操作を使えるかを決められる、と説明しています。探すだけでなく、探した結果をもとに作業を進める段階です。
ただ、検索の答えが正しいかを確かめる習慣ができる前にエージェントを足すと、誤った答えをもとに作業が進んでしまいます。まず検索だけで3か月ほど運用し、問いの台帳で正しい答えの割合が安定してから、エージェントの層を足すかを決めるのが安全です。
エージェントを足すときは、読むだけのものから始めます。先に触れたとおり、コパイロットの連携型の接続は、2026年10月初めから書き込みが使えるようになると注記されています。書き込みができる接続は、読むだけの接続とは別に審査することを、置き場を決める段階で決めておきます。
どちらの製品を選んでも、エージェントが触れられる範囲は、利用者が見られる範囲より狭く絞るのが基本です。検索の置き場を決めることと、エージェントに任せる範囲を決めることは、別の会議で扱うくらいがちょうどよい距離です。
入口が2つになると起きること
比べた結果、両方を残すという結論になることもあります。ただ、入口を2つのまま運用すると、次のような困りごとが出やすくなります。
- 同じ問いに、2つの入口で違う答えが返り、どちらが正しいか社員が判断できない
- 片方にだけ接続した棚があり、探し物が見つからない理由を誰も説明できない
- 権限の見直しを片方でしか反映せず、もう一方で見えてはいけない資料が出る
- 問い合わせの窓口が2つに分かれ、情シスへの質問が倍になる
両方を残すなら、役割をはっきり分けます。たとえば、日々の探し物はいつもの画面の検索、複数の道具をまたぐ調べ物は専用製品、というように、どの問いをどちらで探すかを社内に示します。
役割を分けたら、社内の案内に1枚の早見表を載せます。「顧客の過去のやり取りを探すとき」「社内の規程を探すとき」「複数の道具にまたがる調べ物のとき」のように、よくある探し物ごとにどちらの入口を使うかを書いておくと、迷う時間が減ります。早見表は、問い合わせの多かった探し物から順に足していきます。
それでも、答えの食い違いはゼロにはなりません。食い違いが見つかったときに誰に知らせるか、どちらを正とするかを決めておくと、社員が迷う時間を減らせます。
AIに決めさせない範囲と、人が確かめる範囲
社内検索のAIは、探す時間を縮める道具であって、答えの正しさを保証する道具ではありません。答えが正しいかをAIに判断させないことを、どちらの製品を選んでも運用の決まりの最初に置きます。
AIに任せてよいのは、候補の資料を探して並べることと、要点をまとめた下書きまでです。社外に出す提案書や見積もりに答えを使うときは、必ず出典を開き、日付と版を確かめます。答えには、どの資料をもとにしたかという根拠を書かせる設定にしておきます。
人が確かめる範囲は、先に決めておきます。価格・契約の条件・顧客の固有の情報・人事に関わる情報は、AIの答えだけで判断せず、元の資料の持ち主に確かめる、という線を引きます。
確かめる役を決めたら、確かめた記録も残します。社外に出す資料にAIの答えを使った場合は、どの出典を開き、誰が確かめたかを資料の管理表に書き添えます。あとで誤りが見つかったとき、どこで確かめ漏れたかをたどれるからです。
- 接続先の数や料金、学習への利用は、2026年9月時点で公式の情報を読んだ範囲。契約前に最新の文書で確かめる
- 製品の比較は、自社の問いの台帳で試した結果を正とする。紹介資料の数字はそのまま使わない
よくある質問
Gleanを入れれば、業務スイートのAIは要らなくなりますか
置き換えになるとは限りません。メールの下書きや会議の要約のように、スイートの中で使う機能は残ります。比べるのは社内検索の入口をどちらに置くかであり、スイートのAI全体を外すかどうかとは別に考えます。
接続する道具は、はじめから全部つなぐべきですか
はじめは、探す回数の多い3つほどの道具に絞るのが安全です。社外の人と共有している棚は、最初の接続から外しておきます。接続を増やすほど、権限の設定が雑な棚が答えに出てくる危険も増えます。問いの台帳で効果を確かめながら、1つずつ足していきます。
日本語の資料でも答えの質は出ますか
日本語での答えの質について、公式の数字は見当たりませんでした。社内の日本語の資料で問いの台帳を作り、試用の期間に正しい答えの割合を数えて判断します。
試用で何件の問いを用意すれば比べられますか
この記事では30件を目安にしました。部署ごとに偏らないよう、よく探す棚ごとに数件ずつ入れ、権限で見えてはいけない問いも数件混ぜます。件数より、答えが分かっている問いだけを使うことのほうが大切です。答えの載った資料が見つからない問いは、台帳から外して別に記録します。
小さな会社でも専用製品を検討する意味はありますか
探し物のほとんどが1つの業務スイートの中にあるなら、まずは手持ちのAIの接続で足りるかを試すほうが手間は少なく済みます。部署ごとに別の道具を使い、既製の接続がない棚に大事な資料がある場合に、専用製品を検討します。
まとめ
社内検索の置き場は、製品の賢さではなく、探し物の散らばり方と接続の保守で決まります。Gleanは多数の業務アプリを横断する専用製品で、国内では2026年3月に提供の窓口が整いました。一方、業務スイートのAIも外部の道具を読む接続を持っています。自社の探し物の置き場を数え、同じ問いの台帳で両方を試し、権限の反映・出典・保守・費用・データの扱いを並べて、入口を1つに決めましょう。答えの正しさはAIに判断させず、出典に戻って人が確かめる線も一緒に決めておきます。
※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。
AI活用を戦略に落とす前に、まずは導入・定着から始めませんか?
デボノはアカウント開設・初期設定など「そもそものAI導入」から社内定着まで伴走支援。マーケティング活用など一歩進んだご相談にも対応します。
