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内定承諾から入社までの提出書類と連絡を追って、フォロー漏れと辞退の兆しを拾う

実装ステータス:構成例 技術的に実現可能な構成として設計したもの。自社未検証

内定者ごとの提出書類の状況と、やり取りの履歴を入力に、未提出のものと返信が途絶えている人を毎朝一覧にします。担当者の作業は、Excelと受信箱を見比べて状況を思い出すことから、出てきた一覧の上から連絡することに変わります。

サマリー
利用ツール
ChatGPT/Claude/Gemini/Make/n8n/Power Automate/Zapier
対象業界
IT・SaaS/人材/介護/小売/建設
対象部門
人事/採用
対象業務
内容確認・チェック/台帳・マスタ管理
主な課題
人手が足りない/属人化している/期限・対応漏れが起きる
AIで行う処理
予測
主な効果
入力漏れ削減/工数削減/機会損失防止
導入難易度
★★☆☆☆
実装レベル
半自動化
費用感
ノーコード連携(中)
人間の確認
必須
現在工数
24h/月
AI導入後
8h/月
想定削減
67%
年間削減
192h
モデル条件による試算値です。実在企業の実績ではありません。

01導入前 / 導入後の業務フロー

導入前(Before)
  1. 内定を承諾した人を、スプレッドシートの内定者一覧に追加する
  2. 提出してもらう書類の案内をメールで送る(卒業見込証明書、住民票、資格証明など)
  3. 書類が届いたら、スプレッドシートの該当欄に日付を入れる
  4. 期限が近い人を、一覧を眺めて探す
  5. 未提出の人に催促のメールを送る
  6. 定期的に「その後いかがですか」という連絡を送る
  7. 返信が来たら内容を読み、必要なら面談を設定する
  8. 入社日が近づいたら、入社手続きの案内を送る
導入後(After)
  1. 内定承諾を記録すると、その人に必要な書類の一覧が自動で作られる
  2. 自動案内メールを送り、提出用のフォームのリンクを添える
  3. 自動フォームから書類が届いたら、台帳の該当欄を更新する
  4. 自動毎朝、期限までの残日数と未提出の書類を集計する
  5. 自動内定者ごとのメールのやり取りを読み、最後にこちらから送った日と、返信の有無を確認する
  6. 自動返信が途絶えている人、期限が近い人を並べた一覧を作る
  7. 自動それぞれに送る連絡文の下書きを、過去のやり取りをふまえて用意する
  8. 担当者が一覧を見て、文面を直して送る
  9. 自動送った記録を台帳に残し、次の確認日を設定する
各工程の詳しい説明を読む
  1. 内定を承諾した人を、スプレッドシートの内定者一覧に追加する
  2. 提出してもらう書類の案内をメールで送る(卒業見込証明書、住民票、資格証明など)
  3. 書類が届いたら、スプレッドシートの該当欄に日付を入れる
  4. 期限が近い人を、一覧を眺めて探す
  5. 未提出の人に催促のメールを送る
  6. 定期的に「その後いかがですか」という連絡を送る
  7. 返信が来たら内容を読み、必要なら面談を設定する
  8. 入社日が近づいたら、入社手続きの案内を送る

問題は4つあります。

(a)一覧の更新が手作業で、実態とずれる。 書類がメールで届いても、スプレッドシートに入れ忘れれば未提出のままです。逆に、入れたつもりで入っていないこともあります。一覧を信じてよいかどうかが分からなくなると、結局メールを見に行くことになります。

(b)返信が来ていないことに気づけない。 送ったメールは送信済みフォルダに入り、そのまま忘れます。返信が来た人のことは覚えていますが、来ていない人のことは思い出す機会がありません。

(c)書類の種類が人によって違う。 新卒か中途か、資格職かどうか、外国籍かどうかで必要な書類が変わります。誰に何が必要かを覚えているのは担当者だけです。

(d)担当者が休むと止まる。 内定者とのやり取りは担当者個人のメールで行われます。引き継ぎのしようがありません。

  1. 内定承諾を記録すると、その人に必要な書類の一覧が自動で作られる
  2. 【自動】 案内メールを送り、提出用のフォームのリンクを添える
  3. 【自動】 フォームから書類が届いたら、台帳の該当欄を更新する
  4. 【自動】 毎朝、期限までの残日数と未提出の書類を集計する
  5. 【自動】 内定者ごとのメールのやり取りを読み、最後にこちらから送った日と、返信の有無を確認する
  6. 【自動】 返信が途絶えている人、期限が近い人を並べた一覧を作る
  7. 【自動】 それぞれに送る連絡文の下書きを、過去のやり取りをふまえて用意する
  8. 【人】 担当者が一覧を見て、文面を直して送る
  9. 【自動】 送った記録を台帳に残し、次の確認日を設定する

自動化されるのは「集める」「数える」「並べる」「下書きを作る」の4つです。残るのは「誰にどう声をかけるか」です。

提出用フォームを入れるのがこの構成の肝です。 メールの添付で受け取ると、届いたかどうかの記録が自動で残りません。フォームにすれば、提出と同時に台帳が更新されます。手で台帳を更新する作業がなくなるだけで、一覧が信じられるものになります。

02今回想定するシステム構成

構成図
内定承諾の登録(採用管理システム or スプレッドシート)
   │
   ▼
Zapier(シナリオ)
   │
   ├──▶ 必要書類の一覧を作る(新卒/中途・資格職・国籍で分岐)
   │
   ├──▶ 案内メールの送信 + 提出フォームのリンク
   │
   ├──▶ フォーム送信 → 台帳の更新
   │
   ▼【毎朝】Schedule by Zapier
   │
   ├──▶ 未提出と期限の集計
   │
   ├──▶ Claude API ── やり取りの読み取り/フォロー優先度/連絡文の下書き
   │
   └──▶ 今日声をかける人の一覧を担当者へ
   │
   ▼
担当者が文面を確認して送信 ──【人が送る】
   │
   ▼
送信記録を台帳へ + 次の確認日を設定
役割想定する製品代替候補
ワークフローZapierMake、n8n、Power Automate
処理Claude APIOpenAI API、Gemini API
台帳Google スプレッドシートAirtable、採用管理システム
提出フォームGoogle フォームMicrosoft Forms

Zapierを選ぶ理由は、この構成の大半が「決まった時刻に動く」「フォームが送られたら動く」という単純なつなぎだからです。 Schedule by Zapier のトリガーでは Every Hour / Every Day / Every Week / Every Month が選べ、毎日なら Time of Day、毎週なら Day of the Week と Time of Day を指定します。毎日・毎時のトリガーには「(optional) Trigger on weekends?」があり、土日の実行を止められます。 内定者への連絡は平日に限るので、この設定をそのまま使えます。

03どうやって実装するのか

Step1

処理の起点を決める

トリガーは2種類を使い分けます。

トリガー起点何をするか
内定承諾の登録台帳への行の追加必要書類の一覧を作り、案内を送る
毎朝の定時Schedule by Zapier(平日のみ)未提出と返信状況を集計し、一覧を作る
フォームの送信Google フォームの回答台帳の該当欄を更新する

「内定承諾から3か月後にリマインドする」という作り方はしません。 Delay by Zapier で待たせる方法はありますが、Delay で保留できるのは最長で1か月(30日)です。 新卒の内定から入社までは6か月あるため、この方法では届きません。また、Delay 中にZapをオフにすると、再開しても実行されません。

代わりに、毎朝すべての内定者を見る形にします。40名分の状況を毎朝集計しても処理は軽く、途中で設定を変えても影響がありません。「待たせる」より「毎日見る」ほうが、この業務には合っています。

なお、Delay で設定できる最短は1分です。短い間隔の制御には使えますが、月をまたぐ待機には向きません。

Step2

入力データを集める

データ中身取得元
内定者台帳氏名、区分(新卒/中途)、内定承諾日、入社予定日、担当者スプレッドシート
必要書類の定義区分・職種・国籍ごとに、何をいつまでに出してもらうかスプレッドシート
提出状況書類ごとの提出日、差し戻しの有無フォームの回答
やり取りの履歴いつ誰が何を送り、いつ返信が来たか採用専用のメールアドレス
面談の予定内定者面談、職場見学、懇親会の日程と出欠カレンダー

やり取りの履歴を、担当者個人のメールから取らないでください。 採用専用のアドレス(recruit@ など)を用意し、内定者とのやり取りはそこで行います。理由は3つあります。担当者が休んでも止まらないこと、私信を読み取らないこと、そして退職時に履歴が消えないことです。

Step3

データの取得方法を決める

提出状況: Google フォームで書類をアップロードしてもらい、回答が入った時点で台帳を更新します。フォームには「どの書類か」を選ぶ欄を必ず置きます。ファイル名から判別しようとすると失敗します。

やり取りの履歴: 採用専用アドレスのメールを、内定者ごとにまとめます。件名に管理番号を入れておくと、スレッドの取りまとめが確実になります。内定者から新規のメールが来たときは件名が変わるので、差出人アドレスでも紐づけられるようにします。

面談の予定: カレンダーの予定から、内定者の氏名を含むものを拾います。出欠の状況は、招待への応答で分かります。

Step4

AIへ渡す前に整形する

  1. 必要書類の展開 … 区分・職種・国籍から、その人に必要な書類の一覧を作ります。「新卒なら卒業見込証明書」「資格職なら資格証明」「外国籍なら在留カード」のような単純な分岐で足ります
  2. 期限の計算 … 入社予定日から逆算します。「入社の2か月前まで」「入社の2週間前まで」のように、書類ごとに日数を持たせます
  3. やり取りの整理 … 内定者ごとに、送信と受信を時系列に並べます。自動送信したリマインドは「こちらからの連絡」に含めません(含めると、返信がない状態が隠れます)
  4. 営業日の計算 … 「返信がないまま何日」を営業日で数えます。土日祝を含めると、金曜に送ったものが月曜に「3日経過」と出ます
  5. 入社済み・辞退の除外 … 対象から外します
Step5

AIに処理させる

集計とAIで役割を分けます。

集計にさせること: 未提出の書類の特定、期限までの残日数、最後の連絡からの経過日数。ここは引き算であって判断ではありません。 AIにさせると数字が合わなくなります。

AIにさせること:

処理内容
やり取りの読み取り内定者からの返信に、未解決の質問や懸念が残っていないか
フォロー優先度の判定経過日数・返信の内容・面談の出欠から、早めに声をかけたほうがよい人を並べる
連絡文の下書きこれまでのやり取りをふまえた、その人向けの文面
質問の分類待遇、業務内容、勤務地、入社日、家庭の事情など

辞退するかどうかをAIに予測させません。 出させるのは「早めに連絡したほうがよい順番」と、その根拠です。「辞退しそう」というラベルを人に見せると、その人への接し方が変わってしまいます。 出すのは事実(返信が12日ない、前回の面談を2回延期している)であって、判定ではありません。

Step6

指示内容を固定する

あなたは採用担当を支援する立場です。
内定者とのやり取りの履歴を読み、早めに連絡したほうがよい理由があるかを
事実だけで挙げてください。

【厳守事項】
- 「辞退しそう」「入社意欲が低い」といった推測の断定を書かないでください。
  書くのは観察できる事実だけです(返信がない日数、延期の回数、
  返信の中で未回答のまま残っている質問など)。
- やり取りに書かれていないことを補わないでください。
- 内定者の年齢・性別・家族構成・健康状態・思想信条に関する記述は、
  たとえ本人が書いていても、出力に含めないでください。
- 未解決の質問がある場合は、原文をそのまま open_questions に入れてください。
- 連絡文の下書きは、これまでのやり取りで使った呼称と敬体に合わせてください。
  新しい約束(入社日の変更、待遇の変更など)を書き加えないでください。
- 判断材料が足りない場合は priority を "unknown" にしてください。

【内定者の基本情報】
{candidate_basic}

【やり取りの履歴(時系列)】
{thread}

【未提出の書類と期限】
{pending_documents}

【面談の予定と出欠】
{meetings}

3つ目の指示が重要です。 内定者とのやり取りには、家庭の事情や健康状態が書かれることがあります。これを一覧に出すと、採用の判断に使えない情報が担当者以外の目に触れます。 出力から落とす指示を明示的に入れてください。

「新しい約束を書き加えない」も必須です。 下書きに「入社日は調整可能です」と書かれ、担当者が気づかずに送ると、それは会社の回答になります。

Step7

出力形式を固定する

{
  "candidate_id": "",
  "priority": "high | medium | low | unknown",
  "facts": [
    { "type": "no_reply_days", "value": 0 },
    { "type": "meeting_postponed", "value": 0 },
    { "type": "documents_overdue", "value": 0 }
  ],
  "open_questions": [
    { "asked_on": "", "text": "" }
  ],
  "question_topics": [],
  "draft_message": {
    "subject": "",
    "body": ""
  },
  "excluded_sensitive": true
}

facts を数値で返させ、priority はその並べ替えの結果として扱います。一覧に出すのは facts のほうです。 「返信なし12営業日」と書いてあれば、担当者は自分で判断できます。

Step8

システムへ連携する

つなぎ先方式内容
Google スプレッドシートZapier のコネクタ台帳の読み書き
Google フォームZapier のコネクタ提出の受付
採用専用メールボックスZapier のコネクタやり取りの取得と送信
Google カレンダーZapier のコネクタ面談の予定と出欠
採用管理システム手入力または CSV内定承諾の取り込み

メールの自動送信は、リマインドに限定します。 「書類の提出期限が3日後です」のような定型の案内は自動で送ってよいものです。一方、やり取りに応じた連絡は、必ず人が送ります。 下書きまでを自動で用意し、送信ボタンは人が押す形にします。

Schedule by Zapier のトリガーは、Zapierアカウントに設定されたタイムゾーンで動きます(Zap 側に設定したタイムゾーンではありません)。海外拠点と共有するアカウントを使う場合は、ここがずれていないかを最初に確認してください。

Step9

人が確認する

連絡文の送信は、全件、人が行います。

理由は、内定者との関係が数か月にわたる一対一のやり取りだからです。自動送信のメールが混ざると、内定者側から見れば「機械に管理されている」ことが分かります。内定辞退を防ぐための仕組みが、辞退の理由になっては本末転倒です。

確認を速くするための設計が重要です。

  • 一覧を「今日声をかける人」だけに絞る(全員を毎日見せない)
  • facts を数字で並べる(「返信なし12営業日」「書類2点が期限超過」)
  • 下書きをその場で編集して送れるようにする(別の画面に移らせない)
  • 送った後、次の確認日を自動で設定する

一覧に出す人数は、1日5人までに絞ってください。 40名を毎朝見せられても、結局見なくなります。

Step10

例外に対処する

起きること対応
内定者が別のアドレスから返信してくる差出人アドレスと氏名の両方で紐づける。紐づかないものは「要確認」に出す
書類をメール添付で送ってくる自動では台帳に反映せず、「添付での提出あり」として人へ回す
フォームで別の書類の欄にアップロードされた提出はあったものとして扱い、「種類の確認要」として人へ回す。未提出にしない
返信が自動応答(不在通知)だった返信としてカウントしない。自動応答を判定して除く
やり取りに家庭の事情が書かれている出力から除く。除いたことを excluded_sensitive で示し、原文は担当者だけが見る
内定者が辞退を連絡してきた台帳を辞退に更新し、以後の対象から外す。自動のリマインドが送られないようにする
入社日が変更になった期限を再計算する。すでに提出済みの書類は有効期限を確認する
担当者が変わった台帳の担当者欄を変えるだけで一覧の宛先が変わるようにする
Zapier のタスク数が上限に当たる毎朝の集計を1回にまとめる。内定者ごとにZapを動かさない
長期の休暇で3日分たまる経過日数は実日数で数えているので影響しない。一覧に「未対応3日」と出す
Step11

記録を残す

  • 内定者ごとの提出状況と、更新した日時・きっかけ(フォーム/手入力)
  • 送信したメールと、送信者(自動か人か)
  • AIが出した factspriority、下書きの内容
  • 担当者が下書きをどう直して送ったか
  • 辞退があった場合、その時点の facts

4つ目を残すと、下書きの質が測れます。毎回ほぼ書き直されているなら、その下書きは役に立っていません。

5つ目は、後から振り返るために残します。辞退した人の当時の状況を並べると、どの兆候が実際に辞退につながったかが分かります。ただし、これを個人の評価に使わないでください。内定者の個人情報は、採用の目的の範囲でのみ扱います。

保存期間は、自社の個人情報の取扱規程に合わせます。不採用者・辞退者の情報は、定めた期間を過ぎたら消す運用を必ず入れてください。

04実装レベルの3段階

最小構成:提出フォームを作り、台帳が自動で更新されるようにする / 提出の記録のみ
半自動化:上記+毎朝の集計+未提出と返信なしの一覧 / 記録と集計と一覧化
本格構成:上記+やり取りの読み取り+フォロー優先度+連絡文の下書き+次回確認日の設定 / 送信の判断以外のすべて

最小構成だけでも、18分が13分程度になります。 台帳を手で更新する作業と、実態とずれていないか確かめる作業が消えるためです。 半自動化で14分から9分程度に下がります。 状況を思い出す時間がなくなります。本格構成で6分程度になりますが、ここは連絡文の下書きの質に左右されます。

05工数削減シミュレーション

前提値(モデル条件)
対象人数
2 名
月間件数
80 件
1件あたり現在時間
18 分
1件あたり導入後時間
6 分
現在  80件 × 18分 ÷ 60 = 24 時間/月
導入後 80件 × 6分 ÷ 60 = 8 時間/月
月間削減時間
16h
削減率
67%
年間削減時間
192h
年間金額換算(時間単価3,000円)
58万円
モデル条件による試算であり、実際の効果は業務内容・運用方法によって異なります。

自社条件で導入効果を整理したい方へ

このユースケースを自社に当てはめた場合の前提値と削減見込みを、業務ヒアリングをもとに整理します。

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06向いている企業・向いていない企業

向いている
  1. 年間の採用人数が50名以上で、内定承諾から入社まで1か月以上あく企業。新卒採用があり、内定承諾後に半年以上の期間がある場合。中途採用で、内定辞退や入社直前の連絡不通が実際に起きている場合。採用担当が2名以下で、内定者の状況を個人の記憶とメールの履歴で管理している場合。
向いていない
  1. 年間の採用人数が10名未満で、担当者が全員の顔と状況を覚えていられる場合。採用管理システム(ATS)に内定者フォローの機能があり、それで足りている場合。内定から入社までが1週間以内で、フォローの期間そのものがない場合。

07最小構成で試す方法

  1. 現在の内定者10名について、台帳とメールの履歴を突き合わせる
  2. 「最後にこちらから送った日」「返信の有無」「未提出の書類」を手で書き出す
  3. これを作るのに何分かかったかを測る
  4. 同じ10名分のやり取りをAIに読ませ、未解決の質問が拾えるかを見る

3番目が重要です。 10名で30分かかるなら、40名なら2時間です。それが毎朝1分で出てくることの価値が、この構成の効果そのものです。

判断の目安は次のとおりです。

手で作るのにかかる時間(40名分)判断
60分以上自動化の価値が大きい。毎朝の一覧から作る
20〜60分台帳の自動更新(提出フォーム)だけでも効果がある
20分未満現状の管理で足りている。提出フォームだけ入れる

AIの部分は後回しでかまいません。 未提出と返信なしの集計だけでも、この業務のほとんどは楽になります。

08実装時につまずきやすいポイント

問題対策
Delay で数か月先のリマインドを組もうとして届かないDelay で保留できるのは最長30日。 毎朝すべての内定者を見る形にする
Delay 中にZapを止めてしまい、実行されない長期の待機に Delay を使わない。台帳と日次の集計で管理する
自動リマインドを「こちらからの連絡」に数えてしまう自動送信と人の送信を区別して記録する。区別しないと、返信なしの状態が隠れる
土日に一覧が出て、月曜に古くなっているSchedule by Zapier の「Trigger on weekends?」を使い、平日のみ動かす
タイムゾーンがずれて、朝の一覧が前日の夜に出るSchedule のトリガーはZapierアカウントのタイムゾーンで動く。Zap 側の設定ではない
経過日数を実日数で数え、金曜送信が月曜に3日と出る営業日で数える。祝日のカレンダーを持つ
内定者が別アドレスから返信し、紐づかない差出人アドレスと氏名の両方で照合する。紐づかないものを「要確認」に出す
家庭の事情が一覧に出てしまうプロンプトで出力から除く指示を入れる。原文は担当者のみが見る
下書きに新しい約束が書かれている「新しい約束を書き加えない」指示を入れる。人が必ず読んでから送る
一覧に40名全員が出て、見なくなる「今日声をかける人」を1日5人までに絞る
辞退した人に自動リマインドが送られる台帳の状態を更新したら、即座に対象から外す。日次の集計で状態を必ず見る

09セキュリティ・AIガバナンス上の注意点

この構成で扱うデータ: 内定者の氏名、連絡先、提出書類(卒業見込証明書、住民票、在留カードなど)、やり取りの内容。採用選考に関する個人情報であり、取り扱いに法令上の制約があります。

  1. 利用目的の範囲 … 内定者の情報は、採用選考と入社手続きの目的で取得したものです。フォロー優先度の判定という使い方が、示した利用目的の範囲に入るかを確認してください。 入らない場合は、利用目的の見直しが必要です
  2. 外部AIへの入力可否 … やり取りの本文には個人情報が含まれます。入力を学習に使わないことが契約で保証されるサービスを選び、人事部門として確認してください。 提出書類そのもの(住民票など)はAIに渡さない設計にします
  3. 機微な情報の除外 … 出力から健康状態・家族構成・思想信条を除く指示を入れます。これは仕組みだけに頼らず、出力を見る担当者にも運用ルールとして周知してください
  4. アクセス権限 … 台帳と一覧を閲覧できる範囲を、採用担当と人事部長に限定します。配属先の部門長へ共有する範囲を別に決めます
  5. 保存期間 … 辞退者の情報は、定めた期間を過ぎたら消します。削除の仕組みを最初に作ってください。 後から足すのは難しくなります
  6. 自動実行してよい範囲 … 定型のリマインドは自動送信してよいものです。やり取りに応じた連絡は人が送ります。 ここは運用が安定しても変えません

誤りが起きた場合のリスクは、内定者の個人情報の目的外利用と、機微な情報の不適切な共有です。どちらも仕組みの設計段階で防ぐ必要があります。

10まず何から始めるか

1週目:提出フォームを作る

必要書類の一覧を整理し、Google フォームで提出できるようにします。書類の種類を選ぶ欄を必ず置いてください。 回答がそのまま台帳に入るところまでを作ります。これだけで、台帳と実態のずれがなくなります。

2週目:毎朝の集計を作る

未提出の書類と、期限までの残日数を毎朝集計します。返信の有無はまだ見なくてかまいません。 未提出の一覧が毎朝出るだけで、催促の抜けがなくなります。

3〜4週目:返信状況を足す

採用専用アドレスのやり取りを取り込み、「最後にこちらから送った日」「返信の有無」を集計に加えます。営業日での計算と、自動送信の除外をここで入れます。担当者1名が1か月使い、18分が何分になるかを実測します。

2か月目以降: AIによるやり取りの読み取りと、連絡文の下書きを足します。並行して、辞退者情報の削除の運用と、利用目的の確認を人事部門として済ませておきます。


11関連ユースケース

12この仕組みを理解するための記事

13技術仕様の確認日・参考情報

技術仕様確認日:2026-09-22/最終更新:2026-09-22
確認した内容情報源確認日
Delay by Zapier で保留できるのは最長1か月(30日)であること。設定できる最短の遅延は1分であること。遅延中にZapをオフにすると実行されないこと。Delay For / Delay Until / Delay After Queue の3種類があることZapier: Add delays to Zaps2026-09-22
Schedule by Zapier で Every Hour / Every Day / Every Week / Every Month が選べること。毎日は Time of Day、毎週は Day of the Week と Time of Day を指定すること。毎日・毎時のトリガーに「(optional) Trigger on weekends?」があること。Schedule のトリガーはZapierアカウントに設定されたタイムゾーンで動くことZapier: Schedule Zap workflows to run at specific intervals2026-09-22

内定者の個人情報の取扱いは、個人情報保護法および職業安定法に基づく指針の適用を受けます。利用目的の範囲、保存期間、外部サービスへの提供の可否については、自社の個人情報保護責任者と顧問社会保険労務士への確認が必要です。 本記事は運用の構成を示したものであり、法令上の適否の判断を代替するものではありません。

実装ステータス:構成例。 公開仕様に基づいて設計した構成であり、当社で実際に構築・検証したものではありません。工数の数値はモデル条件による試算です。

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