Media > AI活用ユースケース > 人事 > 社内向けのお知らせ文を、決まったことのメモから体裁の整った通知にする

社内向けのお知らせ文を、決まったことのメモから体裁の整った通知にする

実装ステータス:構成例 技術的に実現可能な構成として設計したもの。自社未検証

会議で決まったことのメモを入力に、社内通知の型に沿った本文を作り、不足している情報を指摘します。総務の作業は、白紙から書き起こすことから、下書きを直して不足を埋めることに変わります。

サマリー
利用ツール
ChatGPT/Claude/Gemini/Microsoft Copilot
対象業界
IT・SaaS/その他/医療/小売/製造
対象部門
人事/総務
対象業務
書類作成
主な課題
人手が足りない/属人化している/書類作成に時間がかかる
AIで行う処理
生成
主な効果
品質標準化/属人化解消/工数削減
導入難易度
★☆☆☆☆
実装レベル
最小構成
費用感
既存ツールのみ(小)
人間の確認
必須
現在工数
20h/月
AI導入後
6h/月
想定削減
70%
年間削減
168h
モデル条件による試算値です。実在企業の実績ではありません。

01導入前 / 導入後の業務フロー

導入前(Before)
  1. 会議やメールで、社内に知らせるべきことが決まる
  2. 総務担当が、過去に似た通知があったかを探す(ポータルの投稿、送信済みメール)
  3. 見つかればそれを下敷きにし、見つからなければ白紙から書く
  4. 宛先(全社/特定部門/特定拠点)を決める
  5. 本文を書く(背景、変更点、いつから、誰が対象、何をすべきか、問い合わせ先)
  6. 上長に見せる
  7. 修正して、ポータルに投稿し、メールでも流す
導入後(After)
  1. 会議やメールで、社内に知らせるべきことが決まる
  2. 総務担当が、決まったことをそのままメモとして生成AIのプロジェクトに貼り付ける
  3. 自動通知の種類を判別し、その種類の型に沿った本文の下書きが出る
  4. 自動過去の類似通知の型を参照した構成になる(プロジェクトの知識に入れてある)
  5. 自動決まっていない項目(対象者の範囲、経過措置、問い合わせ先)が質問として示される
  6. 総務担当が下書きを読み、事実を直す
  7. 質問された項目を、関係部署に確認して埋める
  8. 上長に見せる
  9. ポータルに投稿し、メールでも流す
各工程の詳しい説明を読む
  1. 会議やメールで、社内に知らせるべきことが決まる
  2. 総務担当が、過去に似た通知があったかを探す(ポータルの投稿、送信済みメール)
  3. 見つかればそれを下敷きにし、見つからなければ白紙から書く
  4. 宛先(全社/特定部門/特定拠点)を決める
  5. 本文を書く(背景、変更点、いつから、誰が対象、何をすべきか、問い合わせ先)
  6. 上長に見せる
  7. 修正して、ポータルに投稿し、メールでも流す

問題は4つあります。

(a)過去の通知を探すのに時間がかかる。 「去年も同じような案内を出したはず」と思っても、ポータルの検索では出てきません。件名が「【重要】ご連絡」のように内容を表していないためです。探す8分は、書く15分に迫る長さです。

(b)情報が足りないまま書き始める。 「10月からこの制度が変わります」だけが決まっていて、対象者の範囲、経過措置の有無、問い合わせ先が決まっていないことがあります。書いている途中で気づき、関係部署に聞き直します。

(c)体裁が担当者によって違う。 「何をすべきか」を先頭に書く人と、背景から書く人がいます。期限を本文の途中に書く人と、末尾に書く人がいます。読み手は毎回、どこを読めばよいかを探すことになります。

(d)締め切りが常に短い。 社内通知は「決まったから流して」と言われて発生します。他の業務を中断して書くため、1件30分が体感より重く感じられます。

  1. 会議やメールで、社内に知らせるべきことが決まる
  2. 総務担当が、決まったことをそのままメモとして生成AIのプロジェクトに貼り付ける
  3. 【自動】 通知の種類を判別し、その種類の型に沿った本文の下書きが出る
  4. 【自動】 過去の類似通知の型を参照した構成になる(プロジェクトの知識に入れてある)
  5. 【自動】 決まっていない項目(対象者の範囲、経過措置、問い合わせ先)が質問として示される
  6. 【人】 総務担当が下書きを読み、事実を直す
  7. 【人】 質問された項目を、関係部署に確認して埋める
  8. 【人】 上長に見せる
  9. ポータルに投稿し、メールでも流す

自動化されるのは「型を思い出す」「過去を探す」「文章を組み立てる」の3つです。

5番目の「決まっていない項目の指摘」が、実は最も効きます。 書き始めてから気づいていた不足を、書く前に気づけます。関係部署への確認が1回で済むようになります。

02今回想定するシステム構成

構成図
決まったことのメモ
   │   ─ 会議の議事録の該当部分
   │   ─ 上長からの指示メール
   │   ─ 口頭で聞いた内容の書き取り
   │
   ▼
生成AIのプロジェクト(総務が作成・管理)
   │   プロジェクトの知識として入れておくもの
   │   ─ 社内通知の型(種類別に4〜5種)
   │   ─ 過去の良い通知文(種類ごとに2件)
   │   ─ 社内の呼称ルール(部署名、役職名、システム名の正式表記)
   │   ─ 通知に必ず入れる項目のリスト
   │   ─ 使わない表現のリスト
   │
   ▼
通知文の下書き + 決まっていない項目の質問
   │
   ▼【人が確認・加筆】事実を直し、不足を埋める
   │
   ▼
上長の確認 → ポータル投稿 + メール送信
役割想定する製品代替候補
生成AIClaude(プロジェクト機能)ChatGPT、Gemini、Microsoft Copilot
型・過去通知の保管プロジェクトの知識(ファイル添付)社内ポータル、SharePoint
配信社内ポータル、OutlookTeams、Slack

Claude のプロジェクト機能は、専用の知識ベースを持つ作業空間です。 ファイルを知識として追加でき、そのプロジェクト内のすべてのチャットに適用される指示を設定できます。無料アカウントを含むすべての利用者が使え、無料は5件までです。有料プラン(Pro / Max / Team / Enterprise)では、知識量を拡張する検索拡張生成(RAG)と、チームでの共有機能が使えます。

総務が1つプロジェクトを作り、総務・人事の担当者で共有する形です。 通知の型を差し替えれば、全員の下書きが同時に変わります。

開発は不要です。 ワークフローもAPIも出てきません。★1としているのはこのためです。

配信の自動化はこの構成に含めません。 ポータルへの投稿とメールの送信は、これまでどおり人が行います。社内通知を自動で全社に流す仕組みは、誤った内容が全社に届く事故を招きます。

03どうやって実装するのか

Step1

処理の起点を決める

社内に知らせるべきことが決まった時点が起点です。システム上のトリガーはありません。

ただし、通知が必要なことに気づく仕組みは作れます。

  • 定例会議の議事録に「社内通知の要否」の欄を作る。 決定事項ごとに、通知が要るかを書く
  • システム保守の予定表から逆算する。 保守の2週間前に通知を出す、と決めておく
Step2

入力データを集める

データ中身取得元
決まったことのメモ何が、いつから、誰に対して変わるのか議事録、指示メール、口頭の書き取り
通知の型種類別の構成(後述)総務が作成
過去の通知文良い例。種類ごとに2件社内ポータルの過去投稿
呼称ルール部署名、役職名、システム名の正式表記総務が作成
必須項目リスト通知に必ず入れる項目総務が作成
使わない表現のリスト社内で避けている言い回し総務が作成

「決まったことのメモ」は整える必要がありません。 箇条書き、言い切らない文、順序がばらばらでも構いません。整えようとする時間が、まさに削ろうとしている時間です。

Step3

データの取得方法を決める

通知の型: 総務が作ります。種類ごとに、どの順序で何を書くかを決めます。たとえば次のようにします。

種類構成
制度・規程の変更変更点 → 適用開始日 → 対象者 → 経過措置 → 必要な手続き → 問い合わせ先
システム停止・保守停止する対象と期間 → 影響(何ができなくなるか) → 事前にすべきこと → 復旧後の確認 → 問い合わせ先
行事・研修の案内何を → いつ・どこで → 対象者 → 申込方法と締切 → 持ち物・準備 → 問い合わせ先
施設・備品の連絡何が変わるか → いつから → 対象の場所 → 利用方法 → 問い合わせ先

「問い合わせ先」がすべての型の末尾にあるのは意図的です。 これが抜けた通知は、総務への個別の問い合わせを増やします。

過去の通知文: ポータルから、種類ごとに評判のよかったものを2件ずつ選びます。多く入れすぎないでください。 10件入れると、下書きの構成が過去の文章の平均に寄り、型が効かなくなります。

必須項目リスト: 型とは別に、どの通知にも共通して必要な項目を挙げます。発信部署、発信日、対象者、いつから、何をすべきか、問い合わせ先。

Step4

AIへ渡す前に整形する

担当者が特別な前処理をする必要はありません。総務がプロジェクトを作るときの準備が、実質的な前処理です。

  1. 型を4〜5種に絞る … 通知の種類を細かく分けすぎないでください。10種類あると、どれを使うか判断する時間が発生します
  2. 過去の通知から社名・個人名を除く … 知識として入れる過去の通知に、取引先名や個人名が入っていれば伏せます
  3. 呼称ルールを書く … 「営業本部」なのか「営業部」なのか、「勤怠システム」なのか正式名称なのか。ここを決めておかないと、下書きに揺れた呼称が出ます
  4. 使わない表現を挙げる … 「鋭意」「善処」「順次」のような、時期が特定できない表現。「なるべく」「可能な限り」のように、必須かどうかが分からない表現。これらを禁止するだけで、通知の質が変わります
  5. 必須項目を決める … 6項目程度に絞ります
Step5

AIに処理させる

処理内容
種類の判別メモの内容から、どの型を使うかを決める
本文の作成型の順序に沿って本文を書く
件名の候補内容が分かる件名を3案出す
宛先の提案全社か、特定部門か、特定拠点かを提案する(判断は人)
不足の指摘必須項目のうち、メモから書けなかったものを質問として挙げる
表現の点検使わない表現のリストに当たるものが入っていないかを確認する

「不足の指摘」を出力の最後に必ず置かせてください。 下書きが整った文章で出てくると、不足があることに気づきにくくなります。空欄にして質問として残す形にします。

Step6

指示内容を固定する

プロジェクトの指示(すべてのチャットに適用される)に、次を設定します。

あなたは総務部の担当者として、社内向けのお知らせ文を作ります。
決まったことのメモを渡すので、添付した型に沿って本文を作ってください。

【厳守事項】
- メモに書かれていない日付、人数、金額、部署名を
  書かないでください。書かれていない項目は
  【要確認:対象者の範囲】のように、記入欄として残してください。
- 時期を「順次」「なるべく早く」「追ってご連絡」と書かないでください。
  日付が決まっていなければ【要確認:開始日】として残してください。
- 背景や経緯を長く書かないでください。
  読み手が知る必要のある範囲(なぜ変わるのか)を2文までにしてください。
- 「ご理解とご協力をお願いいたします」で終わらせないでください。
  末尾は必ず、問い合わせ先と、読み手がすべきことで終えてください。
- 部署名・役職名・システム名は、添付の呼称ルールの表記を使ってください。
- 本文のあとに、次の2つを線で区切って必ず出してください。
  (1)決まっていない項目の一覧(関係部署に確認すべきこと)
  (2)件名の候補3案

【型】添付ファイルのとおり
【過去の通知例】添付ファイルのとおり
【呼称ルール】添付ファイルのとおり
【必須項目リスト】添付ファイルのとおり
【使わない表現のリスト】添付ファイルのとおり

「順次」「なるべく早く」を禁止する指示が、この構成で一番効きます。 これらの語は、書き手が日付を確認していないときに出ます。禁止すると、決まっていないことが【要確認】として表に出ます。

「ご理解とご協力をお願いいたします」で終わらせない指示も同じ意図です。 この一文は、読み手が何をすべきかを書かずに終わるときの締めくくりとして使われます。

Step7

出力形式を固定する

自由文で構いませんが、構成を固定します。

【件名】(下の候補から選んでください)

【本文】

────────────────
確認が必要な項目
- 
- 

────────────────
件名の候補
1. 
2. 
3. 

線で区切った2ブロックを本文の後に置くのは、ポータルに貼り付けるときに消し忘れないためです。

Step8

システムへ連携する

システム連携はありません。 担当者が本文をコピーして、ポータルの投稿画面とメールに貼り付けます。

自動投稿の仕組みを作りたくなりますが、この構成では作りません。理由は2つあります。ひとつは、誤った内容が全社に届く事故を避けるため。 もうひとつは、宛先の判断が毎回違うためです。全社なのか、特定拠点なのか、管理職だけなのか。ここは型では決まりません。

Step9

人が確認する

下書きは全件、担当者が読んで直します。上長の確認もこれまでどおり行います。

確認すべき点を、下書きの末尾の【確認が必要な項目】で示させます。加えて、担当者が必ず見る点を運用で決めます。

  • 【要確認】が残っていないか
  • 日付、人数、金額が、メモに書かれたとおりか
  • 対象者の範囲が正確か(「全社員」と「正社員のみ」は別です)
  • 問い合わせ先が実在する窓口か

「対象者の範囲」は特に注意してください。 生成AIは「全社員の皆様へ」と書きがちです。派遣社員やパートタイマーが対象外の制度変更で「全社員」と書くと、誤った通知になります。

Step10

例外に対処する

起きること対応
メモが短すぎて下書きが作れない無理に作らせず、質問だけを返させる。「何が、いつから変わりますか」から始める
AIが日付を補うプロンプトで禁止し、【要確認:開始日】として残させる
「順次」「追って」が出る禁止事項を強める。出た場合は担当者が【要確認】に書き換える
対象者が「全社員」と書かれるメモに対象者が書かれていなければ【要確認:対象者の範囲】にさせる
背景の説明が長い2文までと指示する。長い背景は、読み手が読まない
社内の略称が出る呼称ルールをプロジェクトの知識に追加する。出るたびに追記する
緊急の通知で時間がないこの構成は使わず、直接書く。急ぎのときに新しい手順を試さない
個人情報を含む通知(特定の社員の異動など)この構成を使わない。異動通知は別の様式と手順で扱う
通知の種類が型に当てはまらない型を無理に当てず、必須項目リストだけを使って書かせる
Step11

記録を残す

特別なログは不要です。 通知そのものはポータルとメールに残ります。

残すとよいのは次の2つです。

  • 通知の種類ごとの件数(月次で数える)
  • 【要確認】として挙がった項目のうち、多いもの

2つ目が運用の改善につながります。「経過措置の有無」が毎回【要確認】に挙がるなら、決定の段階でそれを決める習慣がないということです。会議の決定事項の様式に項目を足せば、通知を書く前に決まります。これは通知文を速く書くことより効果があります。

04実装レベルの3段階

最小構成:プロジェクトにメモを貼り、下書きを得る。投稿は人が行う / 文章の組み立て
半自動化:議事録から通知が必要な決定事項を抽出し、下書きの作成まで自動で行う / 起点の検知と下書き
本格構成:上記+ポータルへの下書き投稿(公開前の状態で作成) / 投稿の準備まで

最小構成で止めることを強く勧めます。 月40件の業務に自動化の仕組みを作ると、保守の手間が効果を上回ります。型の変更、呼称の変更、ポータルの仕様変更のたびに直す必要があります。プロジェクトの型と過去例を手入れするほうが、効果が長く続きます。 半自動化に進む価値があるとすれば、議事録からの抽出です。「この決定は社内通知が要る」を見落とさなくなります。ただし、それは議事録の様式に「通知の要否」欄を作れば、AIなしで解決します。 本格構成でも、公開は人が行います。 社内通知の自動公開は、この構成では想定しません。

05工数削減シミュレーション

前提値(モデル条件)
対象人数
2 名
月間件数
40 件
1件あたり現在時間
30 分
1件あたり導入後時間
9 分
現在  40件 × 30分 ÷ 60 = 20 時間/月
導入後 40件 × 9分 ÷ 60 = 6 時間/月
月間削減時間
14h
削減率
70%
年間削減時間
168h
年間金額換算(時間単価2,800円)
47万円
モデル条件による試算であり、実際の効果は業務内容・運用方法によって異なります。

自社条件で導入効果を整理したい方へ

このユースケースを自社に当てはめた場合の前提値と削減見込みを、業務ヒアリングをもとに整理します。

AI活用について相談する

06向いている企業・向いていない企業

向いている
  1. 月20件以上の社内通知を出しており、過去の通知文が社内ポータルやメールに残っていること。総務・人事の担当が2名以下で、通知文の作成が他の業務の合間に発生していること。通知の体裁が担当者によって違うと感じていること。
向いていない
  1. 通知が月5件以下の場合。社内通知の大半が定型で、ひな形に日付と数字を入れるだけで済んでいる場合。社内報のように、文章そのものが読み物として価値を持つ媒体(この構成は事務連絡が対象)。

07最小構成で試す方法

  1. 過去3か月の社内通知を種類別に分け、件数を数える
  2. 上位4種類について、型(書く順序)を決める
  3. 種類ごとに、良い通知を2件ずつ選ぶ
  4. 呼称ルールと、使わない表現のリストを作る
  5. これらをプロジェクトの知識に入れ、指示を設定する
  6. 過去に出した通知1件を選び、そのときのメモに相当する情報だけを渡して下書きを作らせる
  7. 実際に出した通知と並べて読む

6番目が検証の肝です。 答えが分かっている通知で試すことで、「メモからここまで書ける」の水準が分かります。

判断の目安は次のとおりです。

下書きの状態判断
直しが3か所以内で出せる状態十分。運用に入れてよい
型は合っているが表現が硬い・冗長過去の通知例を入れ替える。2件のうち1件を、より簡潔なものにする
事実でない内容が混ざる禁止事項を強める。それでも直らなければ、この使い方をやめる

この検証を3件やってから運用に入ってください。 いきなり本番の通知で使うと、確認に時間がかかって結局遅くなります。

08実装時につまずきやすいポイント

問題対策
AIが日付や人数を補うプロンプトで禁止し、【要確認】として残させる
「順次」「追ってご連絡」が出る使わない表現のリストに入れ、禁止する
「全社員」と書かれる対象者がメモに無ければ【要確認:対象者の範囲】にさせる
背景の説明が長い2文までと指示する。過去例も簡潔なものを選ぶ
文章が丁寧すぎて要点が埋もれる過去の通知例を、簡潔なものに入れ替える。例の質が下書きの質を決める
型が多すぎて選べない4〜5種に絞る。当てはまらないものは必須項目リストだけで書く
過去例を入れすぎて型が効かない種類ごとに2件まで。多く入れると平均的な文章に寄る
社内の略称が出る呼称ルールをプロジェクトの知識に入れる。出るたびに追記する
【要確認】を残したまま投稿する投稿前の確認項目に入れる。線で区切って出させているのはこのため
誰も使わない総務の2名で先に3件試し、効果を確認してから他の担当に広げる

09セキュリティ・AIガバナンス上の注意点

この構成で扱うデータ: 社内の事務連絡の内容。機微な情報は原則として含みません。 セキュリティ重要度を低としているのはこのためです。

ただし、次の3つは例外です。

  1. 特定の個人に関する通知は対象外 … 異動、昇格、懲戒、休職に関する通知は、この構成を使わないでください。個人情報を含みます。別の様式と手順で扱います
  2. 未公表の経営情報を含む通知 … 組織再編、拠点の閉鎖、上場企業の場合の未公表の重要事実。これらは社内通知であっても、外部サービスに入力する前に判断が必要です。 公表前の情報を扱う通知は、この構成の対象から外してください
  3. 取引先名を含む通知 … 「◯◯社との取引開始について」のような通知には取引先名が入ります。秘密保持の対象になり得るため、社名を伏せて下書きを作り、後で埋める運用にできます

その他の注意点は次のとおりです。

  1. 学習利用 … 入力を学習に使わないことが契約で保証されるサービスを選びます。事務連絡であっても、社内の運用が推測できる情報です
  2. プロジェクトの共有範囲 … 過去の通知例を知識として入れるため、プロジェクトを共有した全員がそれを読めます。共有してよい通知だけを入れてください
  3. 自動実行してよい範囲 … この構成に自動実行はありません。投稿も送信も人が行います

誤りが起きた場合のリスクは、誤った日付や対象者を全社に通知することです。訂正の通知を出すことになり、元の通知より多くの手間がかかります。 【要確認】を残したまま投稿しない運用を徹底してください。

10まず何から始めるか

1週目:過去の通知を分類する

過去3か月の社内通知をポータルから集め、種類別に分けます。件数の多い上位4種類を特定します。この4種類だけを対象にします。

あわせて、通知に必ず入れる項目を6つ決めます。 発信部署、対象者、いつから、何をすべきか、期限、問い合わせ先。ここは総務の2名で30分あれば決まります。

2週目:型と使わない表現のリストを作る

4種類それぞれについて、書く順序を決めます。「問い合わせ先を末尾に置く」を全種類で共通にしてください。

使わない表現のリストを作ります。過去の通知を読み返し、「これは分かりにくかった」と思う表現を挙げます。10個程度で十分です。

3週目:過去の通知3件で試す

プロジェクトを作り、型・過去例・呼称ルール・必須項目・使わない表現を入れます。過去に出した通知3件について、当時のメモに相当する情報だけを渡し、下書きを作らせます。実際の通知と並べて読み、型と過去例を調整します。

4週目:本番で使う

実際の通知で使います。1件目は時間に余裕のある通知を選んでください。 急ぎの通知で新しい手順を試すと、かえって遅くなります。

2か月目以降: 【要確認】として挙がった項目を集計します。同じ項目が毎回挙がるなら、決定の段階でそれを決める習慣がありません。 会議の決定事項の様式に項目を足すことを提案してください。通知を速く書くことより、決めるべきことを決めてから通知を書くほうが、全体の時間は短くなります。


11関連ユースケース

12この仕組みを理解するための記事

13技術仕様の確認日・参考情報

技術仕様確認日:2026-09-15/最終更新:2026-09-15
確認した内容情報源確認日
Claude のプロジェクト機能が、専用のチャット履歴と知識ベースを持つ作業空間であること。ファイルを知識として追加でき、プロジェクトごとに指示を設定でき、その指示がプロジェクト内のすべてのチャットに適用されること。無料アカウントを含むすべての利用者が使え、無料は5件まで。有料プラン(Pro / Max / Team / Enterprise)では検索拡張生成(RAG)による知識量の拡張と、共有・共同作業の機能が使えるClaude Support: What are Projects2026-09-15

社内通知の型と必須項目は、会社ごとに異なります。この部分は自社の運用に合わせて作成してください。 本記事の型は例です。

実装ステータス:構成例。 公開仕様に基づいて設計した構成であり、当社で実際に構築・検証したものではありません。工数の数値はモデル条件による試算です。

自社の業務に使えるAI活用候補を整理します

このユースケース(UC-0071)についてのご相談はこちらから。

AI活用について相談する
目次