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人材紹介会社との定例の打合せの Teams の記録から、職種ごとの推薦の状況・依頼事項・宿題を要約し、エージェント管理表の更新案を作る

実装ステータス:構成例 技術的に実現可能な構成として設計したもの。自社未検証

人材紹介会社との定例の打合せを自社主催の Teams 会議で開き、文字起こしから職種ごとの推薦の状況・依頼事項・宿題を要約します。エージェント別・職種別の管理表と比べ、変わる行だけの更新案を作ります。

サマリー
生成AI
ChatGPT/Claude/Gemini/Microsoft Copilot
対象業界
IT・SaaS/広告/製造/金融
対象部門
人事/採用
対象業務
台帳・マスタ管理/記録・議事録作成
主な課題
属人化している/書類作成に時間がかかる/期限・対応漏れが起きる
AIで行う処理
要約
主な効果
対応スピード向上/属人化解消/工数削減
導入難易度
★☆☆☆☆
実装レベル
半自動化
費用感
SaaS追加(小)
人間の確認
必須
現在工数
20h/月
AI導入後
6h/月
想定削減
70%
年間削減
168h
モデル条件による試算値です。実在企業の実績ではありません。

01導入前 / 導入後の業務フロー

導入前(Before)
  1. 採用担当が打合せの前に、エージェントの担当者に「話したい職種」をメールで送る
  2. 打合せ中、採用担当が話しながら手元でメモを取る
  3. 打合せの後、メモを見ながら職種ごとの推薦の状況と依頼事項を記録に起こす
  4. エージェントに頼んだこと(候補者の希望年収の確認、求人の要件の伝え直しなど)を、まとめてメールで送る
  5. 社内で引き取った宿題(現場の面接官への確認、求人票の修正など)を、社内のチャットで関係者に送る
  6. エージェント管理表のリストを開き、職種ごとの行を書き換える
  7. 聞き漏らした数字や、どちらが引き取ったか分からない宿題を、エージェントに問い合わせる
導入後(After)
  1. 人採用担当が定例の打合せを自社の主催で設定し、前日に「議題の一覧」(職種コード・求人名・前回の依頼事項)を会議のチャットに貼る
  2. 人打合せの冒頭で、文字起こしを開始することをエージェントの担当者に伝えてから開始する
  3. 人打合せの終わりに、決まった依頼事項と宿題を、持ち主と期限を付けて読み上げる
  4. 【AI】 打合せの後、会議のチャットの Copilot が、決めた指示で職種ごとの要約を作る
  5. 【人/AI】 採用担当が要約をエージェント管理用のエージェントに渡し、管理表と比べた更新案を作らせる
  6. 人採用担当が要約と更新案を、引用の箇所で確かめて直す
  7. 人採用担当が管理表を更新し、依頼事項のメールをエージェントへ、宿題を社内の関係者へ送る
各工程の詳しい説明を読む
  1. 採用担当が打合せの前に、エージェントの担当者に「話したい職種」をメールで送る
  2. 打合せ中、採用担当が話しながら手元でメモを取る
  3. 打合せの後、メモを見ながら職種ごとの推薦の状況と依頼事項を記録に起こす
  4. エージェントに頼んだこと(候補者の希望年収の確認、求人の要件の伝え直しなど)を、まとめてメールで送る
  5. 社内で引き取った宿題(現場の面接官への確認、求人票の修正など)を、社内のチャットで関係者に送る
  6. エージェント管理表のリストを開き、職種ごとの行を書き換える
  7. 聞き漏らした数字や、どちらが引き取ったか分からない宿題を、エージェントに問い合わせる

(a)話しながらメモを取れない。 打合せは採用担当とエージェントの担当者の2〜3名で、採用担当は聞き役であると同時に、要件を説明する役でもあります。 話しているあいだのメモは抜けます。

(b)頼んだことの返事を追えない。 4番のメールで頼んだことは、次の定例までに返ってくるはずです。返ってこなくても、誰も気づきません。 管理表の「依頼事項」の列は、書かれた日のまま止まります。

(c)宿題の持ち主があいまいになる。 「その点、確認しておきますね」が、エージェントの担当者の発言だったのか、自社の採用担当の発言だったのかは、会議の後には分かりません。7番の問い合わせが、そのまま両社の手間になります。

(d)記録の粒度が人によって違う。 4名の採用担当が3社ずつを受け持っており、ある担当は職種ごとに数字まで書き、別の担当は「全体に推薦が少ない」とだけ書きます。 採用の責任者が管理表を見ても、エージェントの間で比べられません。

  1. 【人】 採用担当が定例の打合せを自社の主催で設定し、前日に「議題の一覧」(職種コード・求人名・前回の依頼事項)を会議のチャットに貼る
  2. 【人】 打合せの冒頭で、文字起こしを開始することをエージェントの担当者に伝えてから開始する
  3. 【人】 打合せの終わりに、決まった依頼事項と宿題を、持ち主と期限を付けて読み上げる
  4. 【AI】 打合せの後、会議のチャットの Copilot が、決めた指示で職種ごとの要約を作る
  5. 【人/AI】 採用担当が要約をエージェント管理用のエージェントに渡し、管理表と比べた更新案を作らせる
  6. 【人】 採用担当が要約と更新案を、引用の箇所で確かめて直す
  7. 【人】 採用担当が管理表を更新し、依頼事項のメールをエージェントへ、宿題を社内の関係者へ送る

3番目の読み上げが、この設計でいちばん効きます。 「田中から、バックエンドの要件の補足を金曜までに送ります」「御社から、推薦の2名の希望年収を来週水曜までにいただけますか」と打合せの中で言葉にすれば、文字起こしに持ち主と期限が残ります。 AIに推し量らせるより、言葉にするほうが確実です。

7番目の管理表の更新とメールの送信は、人が行います。 エージェントは管理表を読んで比べるだけで、書き込みも送信もしません。

02今回想定するシステム構成

構成図
前日:議題の一覧(職種コード・求人名・前回の依頼事項)を会議のチャットへ
   ▼
Teams 会議(自社主催。エージェントの担当者は社外の参加者として出席)
   │  冒頭で文字起こしの開始を伝える/終わりに依頼事項と宿題を読み上げる
   ▼【トリガー】打合せの終了と文字起こしの保存
Microsoft Copilot(会議のチャットの Copilot)
   │  決めた指示で、職種ごとの要約を作る(引用付き)
   ▼
Microsoft Copilot(Agent Builder で作るエージェント管理用のエージェント)
   │  知識:エージェント管理表(SharePoint のリスト。読むだけ)
   │        職種コード表と要約の様式
   ├──▶ 職種ごとの推薦の状況
   ├──▶ 依頼事項(自社→エージェント)と宿題(持ち主・期限)
   ├──▶ 前回の依頼事項のうち、返事が無いもの
   └──▶ 管理表の更新案(変わる行・列だけ)
   ▼【採用担当が文字起こしと照らして確かめる】
管理表を人が更新/依頼事項のメールを人が送る
役割想定する製品代替候補
処理Microsoft Copilot(旧称 Microsoft 365 Copilot。Teams 会議の Copilot と、Agent Builder で作るエージェント管理用のエージェント)ChatGPT Enterprise、Gemini、Claude
会議Microsoft Teams(文字起こし)Zoom の文字起こし
管理表SharePoint のリスト(エージェント管理表)-

新しく足すのは、採用担当4名の Copilot のライセンスと、エージェント管理用のエージェントだけです。 エージェントの担当者は社外の参加者として出席するだけで、ライセンスは要りません。Teams 会議の Copilot は、追加の Copilot のライセンスが前提とされています。

打合せは、必ず自社が主催します。 Microsoft のサポートページは、参加者の組織の外で主催された会議では Copilot は動かないとしています。エージェントから届く Web 会議の招待で打合せを開くと、この構成には乗りません。定例の予定は、採用担当が主催者になって作り直します。

要約は会議の Copilot、管理表との比較はエージェント、と2段に分けます。 Agent Builder の知識には Teams の会議を5つまでしか指定できず、月24回の打合せを毎回入れ替えるのは手間です。会議ごとの要約は会議のチャットの Copilot に任せ、エージェントには管理表のリストだけを知識として持たせます。 リストは1つまで指定でき、2万行・生の文字で50MBまでとされているので、12社×15職種の180行は十分に収まります。

03どうやって実装するのか

Step1

処理の起点を決める

打合せが終わり、文字起こしが保存されたことを起点にします。 会議の後に Copilot に質問するには、文字起こしが必要とされています。文字起こしを開始し忘れた打合せは、この構成に乗りません。

文字起こしの開始を忘れないように、採用担当に当てる会議ポリシーで Copilot の設定を「On with saved transcript required」にします。 これが既定の値で、主催者の会議オプションの Copilot が「会議中と会議後」に固定され、主催者は変えられないとされています。採用担当が主催する定例はすべてこのポリシーの下で作られます。

動かすのは採用担当の手作業です。 打合せの終了を検知して自動で要約を作る仕組みは作りません。打合せの後15分以内に、会議のチャットの Copilot に決めた指示を送る、という運用の決まりにします。隔週の定例は曜日と時刻が決まっているので、採用担当の予定表に打合せの直後15分の枠を毎回取っておきます。

打合せの冒頭で、文字起こしを開始することをエージェントの担当者に伝えます。 社外の参加者にとっては、自社の会話が相手の会社の記録に残ることになります。伝えてから開始する、を定例の最初の手順にします。 断られた場合の扱いは例外処理に書きます。

Step2

入力データを集める

データ中身取得元
文字起こし発言者と時刻の付いた打合せの発言Teams 会議の記録
会議のチャット前日に貼った議題の一覧、打合せ中にエージェントが貼った資料のリンクや数字会議のチャット
エージェント管理表エージェント名、職種コード、今月の推薦数、選考中の人数、依頼事項、宿題、次回の定例の日SharePoint のリスト
職種コード表職種コード、求人名、社内での呼び方の言い換えエージェントの知識(文書)
要約の様式職種ごとの欄、依頼事項の欄、宿題の欄、返事の無い依頼の欄同上

質を決めるのは、2行目の議題の一覧です。 Teams 会議の Copilot は、文字起こしがある場合、会議の24時間前までのチャットを文字起こしとあわせて材料にするとされています。前日のうちに貼るのは、この範囲に入れるためです。 2日前に貼ると範囲から外れます。

議題の一覧は、たとえば次のように貼ります。

【10/8 定例(A社)議題 職種4件】
BE-02 バックエンドエンジニア(決済) 前回の依頼:想定年収の幅を伝え直す
CS-01 カスタマーサクセス 前回の依頼:英語の要件を外した旨の周知
SL-03 法人営業(製造業向け) 前回の依頼:なし
DS-01 データアナリスト 新規に依頼

冒頭に職種の件数を書いておくのは、拾い漏れを数で見つけるためです。 議題の一覧の件数と、要約の職種の行数がそろえば、話した職種がすべて拾われたと分かります。

4つ目の職種コード表が、言い換えを吸収します。 打合せでは「決済のほう」「BEの2つ目」「サーバーサイド」のように、同じ求人がいくつもの呼び方で話されます。職種コード表に社内とエージェントの呼び方の言い換えを並べておけば、要約が職種コードにそろいます。

議題の一覧にも打合せの中でも、候補者の氏名は使いません。 推薦された候補者は採用管理の仕組みの受付番号で呼びます。文字起こしに残る個人名が減り、聞き違いも減ります。

Step3

データの取得方法を決める

取るものどこから何に使うか
文字起こしと会議のチャット会議のチャットの Copilot(打合せの後に、チャットか「まとめ」のタブから開く)職種ごとの要約を作る
エージェント管理表エージェントの知識に、リストを指定する現在の値と比べて、変わる行・列を出す
職種コード表と要約の様式エージェントに埋め込んだ文書言い換えの吸収と、出力の形

会議の Copilot は、打合せの後に会議のチャットか「まとめ」のタブから開けます。 応答には、使った情報源が示されるとされています。要約の各行に付いた引用から、文字起こしの該当箇所に戻れます。

エージェント管理表は、リスト自体のURLで指定します。 サイトを指定しても、そのサイトのリストは含まれないとされています。リストの共有のリンクから、絞り込みやグループ化をしていないリストそのもののURLを取って貼ります。

リストの列の値は、できるだけ選択肢で固定します。 職種コードは選択肢、依頼事項の状態は「依頼中・回答済み・取り下げ」、宿題の持ち主は「自社・エージェント」と決めておけば、更新案の値もその言葉で出ます。 自由入力の列だと、更新案と現在の値の比べようがありません。

Step4

AIへ渡す前に整形する

  1. 定例の主催者を採用担当にそろえる … エージェント側の招待で開いている定例を、自社主催の予定に作り直します
  2. 議題の一覧を前日に会議のチャットへ貼る … 職種コード・求人名・前回の依頼事項の3つを並べます
  3. 冒頭で文字起こしの開始を伝え、話す職種の件数を言う … 「今日は4件です」
  4. 終わりに依頼事項と宿題を読み上げる … 持ち主・内容・期限を一文で言います
  5. 管理表の行を最新にしておく … 新しく任せた求人の行を、打合せの前に足しておきます

どれも、打合せの進め方の決まりです。 システムの前処理ではなく、人が打合せの前と中で行う前処理です。この構成では、ここを整えるほうが指示文を工夫するより効きます。

4番目の読み上げは、慣れるまで採用担当が言い直します。 エージェントの担当者が「承知しました、確認します」で終えたら、採用担当が「では、BE-02の推薦2名の希望年収を、御社から来週水曜までに、でよろしいですか」と受けます。数回の定例で、エージェントの担当者の側から同じ形で言うようになります。

1番目を省くと、この構成は始まりません。 エージェントの担当者が慣れている会議の仕組みから自社の Teams に移ってもらうことになるので、最初の定例で一度だけ理由を説明します。 「打合せの記録をきちんと取り、頼んだことの返事を追えるようにするため」で十分です。

Step5

AIに処理させる

させるのは、打合せで言葉にされたことを職種ごとに並べ替えて要約し、管理表と比べることだけです。

要約するもの拾い方拾えないときの扱い
職種ごとの推薦の状況推薦した人数、選考中の人数、辞退の有無が言葉にされた発言「言及なし」
候補者の反応の傾向エージェントが伝えた、候補者が気にしている点(年収、勤務地、仕事の中身)「言及なし」
依頼事項(自社→エージェント)自社が頼んだ内容と期限期限が無ければ「期限の言及なし」
宿題持ち主(自社・エージェント)、内容、期限持ち主が無ければ「持ち主が不明」
前回の依頼事項への返事議題の一覧の依頼に、返事があったか「返事なし」
管理表との違い推薦数・依頼事項・宿題が、管理表の値と違う行職種コードが管理表に無ければ「管理表に無い」
させないこと理由
候補者の評価を要約する評価は面接官の評価シートにある。打合せの記録に二重に残さない
エージェントの良し悪しを判断する取引の判断は採用の責任者がする
宿題の持ち主を推し量る言葉にされていない持ち主は、どちらにも付けない
採否に関係のない事項を記録する公正な採用選考の考え方に反する
管理表への書き込み、メールの送信更新と送信は採用担当が行う

2行目の「候補者の反応の傾向」は、個人ではなく職種の単位で要約させます。 「BE-02の候補者は、想定年収の上限を気にする人が多い」は職種の話として残し、受付番号の付いた個人の事情は書かせません。 個人の事情は採用管理の仕組みの候補者の記録に残すものです。

宿題の持ち主がいちばん大事です。 「確認しておきます」の発言者がエージェントの担当者なら、宿題の持ち主はエージェントです。ただし、採用担当が「では御社で」と受けた場合と、エージェントが自発的に言った場合で、文字起こしの見え方が違います。 発言者と、受けた側の返事の両方が無ければ「持ち主が不明」にさせます。

Step6

指示内容を固定する

会議のチャットの Copilot に送る指示(要約)

この打合せの文字起こしと会議のチャットだけを見て、
職種ごとに要約してください。

【拾うもの】
- 職種コードごとに:推薦した人数、選考中の人数、辞退、
  エージェントが伝えた候補者の反応の傾向(職種の単位で)。
- 依頼事項:自社がエージェントに頼んだ内容と期限。
- 宿題:持ち主(自社/エージェント)、内容、期限。
- 議題の一覧の「前回の依頼」に返事があったか。

【厳守事項】
- 職種は議題の一覧の職種コードで特定してください。
  特定できない話は「職種不明」の欄に入れてください。
- 数字は発言されたものだけを書いてください。計算や推定をしないでください。
- 宿題の持ち主は、発言者と相手の返事から分かるものだけを書いてください。
  分からなければ「持ち主が不明」としてください。
- 候補者の氏名、年齢、家族、出身地、健康、宗教、思想など、
  採否に関係のない事項は書かないでください。
  そのような発言があった場合は、時刻だけを最後の「注意」に書いてください。
- 各行に、根拠にした発言の時刻を付けてください。

エージェント管理用のエージェントの指示(比較)

あなたは採用担当を手伝い、人材紹介会社との打合せの要約を
エージェント管理表と比べて、更新案を作る立場です。

【入力】採用担当が貼る、打合せの要約(会議の Copilot が作ったもの)
【知識】エージェント管理表(リスト)、職種コード表、要約の様式

【厳守事項】
- 管理表の行は、エージェント名と職種コードの組で特定してください。
- 現在の値と要約の値が違う列だけを並べてください。
  同じ値の列は出さないでください。
- 要約に無いことを、管理表の値から推し量って書き足さないでください。
- 管理表の「依頼中」の依頼事項のうち、要約で返事が無いものを
  「返事の無い依頼」として、依頼した日とともに並べてください。
- 管理表を書き換えないでください。メールも送らないでください。

【出力】
1. 管理表の更新案(エージェント名/職種コード/列/現在の値/更新後の値/根拠の時刻)
2. 返事の無い依頼(職種コード/依頼の内容/依頼した日)
3. エージェントへの依頼事項のメールの下書き(宛先の担当者名は空欄)
4. 社内の宿題の一覧(持ち主/内容/期限)

比較の指示は、エージェントの指示として Agent Builder に書いておきます。 採用担当は要約を貼って「更新案を作って」と頼むだけにします。要約の指示も、採用グループの共有のメモに置き、4名が同じ文を貼ります。 人によって指示が変わると、第3章の(d)の粒度の違いがそのまま戻ってきます。

「計算や推定をしない」を要約の指示に入れているのは、推薦数のためです。 「先週2名、今週も1名お出しして」を「今月3名」とまとめると、月をまたいでいた場合に管理表の数字が狂います。 発言された数字だけを書かせ、合計は人が出します。

Step7

出力形式を固定する

要約も更新案も、表の形で返させます。 この構成ではシステムへの自動登録をしないため、JSON ではなく、採用担当が読んで直しやすい表を出力の形にします。

【職種ごとの要約(A社 10/8)】
| 職種コード | 推薦 | 選考中 | 候補者の反応の傾向 | 根拠の時刻 |
| BE-02 | 2名 | 1名 | 想定年収の上限を気にする人が多い | 00:04:10 |
| CS-01 | 0名 | 0名 | 英語の要件を外した旨は周知済み | 00:11:30 |
| DS-01 | 言及なし | 言及なし | - | - |

【依頼事項・宿題】
| 持ち主 | 内容 | 期限 | 根拠の時刻 |
| エージェント | BE-02 推薦2名の希望年収を確認 | 10/14 | 00:26:05 |
| 自社 | DS-01 の求人票を送る | 10/10 | 00:27:20 |
| 持ち主が不明 | SL-03 の面接日程の候補 | - | 00:19:40 |

【管理表の更新案】
| エージェント | 職種コード | 列 | 現在の値 | 更新後の値 | 根拠の時刻 |
| A社 | BE-02 | 今月の推薦数 | 1 | 3 | 00:04:10 |
| A社 | CS-01 | 依頼事項の状態 | 依頼中 | 回答済み | 00:11:30 |

1つ目の理由は、根拠の時刻で文字起こしに戻れることです。 採用担当は時刻から該当の発言を開き、数字と持ち主が本当に言葉にされたかを確かめます。

2つ目は、「持ち主が不明」が独立した行になることです。 第3章の(c)を防ぐために、持ち主の決まらなかった宿題を目に見える形で残します。 この行は、次の定例の冒頭で最初に片付ける議題になります。

3つ目は、更新案が「変わる列だけ」であることです。 4職種の打合せでも、管理表を書き換えるのは数か所です。全行を出すと、どこを直すのかを探す手間が戻ってきます。

Step8

システムへ連携する

つなぎ先方式内容
Teams 会議会議のチャットの Copilot文字起こしと会議のチャットから要約を作る
エージェント管理表エージェントの知識にリストを指定現在の値を読む。書き込まない
エージェントへの依頼採用担当が Outlook で送る下書きを直して送る
社内の宿題採用担当が Teams のチャットで知らせる持ち主に、内容と期限を送る

依頼事項のメールは、下書きを採用担当が直してから送ります。 下書きには、職種コードごとの依頼の内容と期限だけを並べ、宛先の担当者名と挨拶は採用担当が書き足します。 社外へ出る文面なので、AIの文面をそのまま送らない決まりにします。

エージェントへのメールに、他社の名前や他社の推薦の状況を書きません。 管理表には12社分の行がありますが、A社へのメールに載せてよいのは A社の行だけです。 下書きの指示にもこの点を書き、採用担当の確認でも見ます。

この構成には、自動で書き込む連携がありません。 管理表の更新も、依頼事項のメールも、宿題の連絡も、採用担当が確かめてから行います。難易度を★1にとどめている理由がここにあります。

Step9

人が確認する

  1. 職種の件数を突き合わせる … 議題の一覧の件数と、要約の行数が合っているかを見ます
  2. 数字の行を時刻で確かめる … 推薦数と選考中の人数は、全件、根拠の時刻の発言を開いて確かめます
  3. 宿題の持ち主を確かめる … 「持ち主が不明」の行は、採用担当の記憶で決めず、エージェントに一文で確かめます
  4. 依頼のメールの下書きを直す … 他社の情報が混ざっていないかを見てから送ります
  5. 更新案を管理表に反映する … 確かめた行だけを書き換えます

確認は、社外に出るものから先にします。 依頼のメールは、送った後では取り消せません。 管理表の更新は社内の記録なので、誤りに気づけば直せます。

3番目を省かないでください。 持ち主の決まらない宿題を採用担当が自分の側に引き取ると、本来エージェントが動くはずだった確認を、自社で抱えることになります。 逆に、エージェントの側に付ければ、エージェントは頼まれた覚えのない宿題を受け取ります。

目標は、1回の打合せあたり確認と反映を合わせて15分です。 要約を時刻で確かめるのに7分、更新案の反映に5分、メールの下書きの手直しに3分という配分です。

Step10

例外に対処する

起きること対応
エージェントの担当者が文字起こしを断ったこの構成に乗らない。採用担当のメモから従来どおり記録し、管理表は人が更新する
エージェント側の招待の会議で開いてしまったCopilot が動かない。次回から自社主催に戻す
職種コードで特定できない話がある「職種不明」で出る。採用担当が職種コード表と照らし、言い換えを表に足す
管理表に無い職種コードが出る新しく任せた求人の行が足りない。先に行を足してから反映する
同じ数字が打合せの中で言い直された後の時刻の発言を採り、時刻が2つ並んでいれば両方開いて確かめる
宿題の持ち主か期限が無い「持ち主が不明」「期限の言及なし」で出る。エージェントに確かめる
採否に関係のない事項の発言があった要約に残さず、時刻を採用の責任者に伝える
打合せが予定より短く、議題が残った残った職種は「言及なし」。次回の議題の一覧の先頭に置く
エージェントの担当者が交代した管理表の「前回の依頼事項」を新しい担当者に送り直す

1行目は、最初の数回で必ず起きます。 社外の会議で記録を取られることに慣れていない担当者もいます。断られた打合せを無理に記録しない、を先に決めておきます。 記録の目的を説明して、次回から同意してもらえれば十分です。

Step11

記録を残す

  • 打合せの文字起こしと録画(会議の記録の保存先と期限の設定に従う)
  • 会議の Copilot が作った要約と、エージェントが作った更新案の原文
  • 採用担当が直した箇所 … どの行を、なぜ直したか
  • 確定した管理表の更新の日時と、送った依頼のメール
  • 返事の無い依頼の一覧の推移(エージェントごと)

直しの記録は、簡単な表で足ります。 エージェント名、日付、職種コード、直した列、直す前、直した後、理由(数字の誤り/持ち主の誤り/職種の取り違え)の列です。月に一度見れば、どの種類の誤りが多いかが分かります。

5つ目の推移は、採用の責任者がエージェントと話す材料になります。 依頼への返事が毎回遅れるエージェントがあれば、それは担当者の負荷か、依頼の仕方の問題です。AIの評価ではなく、事実の記録として渡します。

04実装レベルの3段階

最小構成:会議のチャットの Copilot に、職種ごとの要約を作らせる / 打合せの記録の下書き
半自動化:上記+Agent Builder のエージェントに管理表のリストを知識として持たせ、要約と比べた更新案と依頼のメールの下書きを作らせる / 記録、更新案、返事の無い依頼の一覧、メールの下書き
本格構成:上記+採用担当が承認した更新案を、ワークフローで管理表に書き込み、返事の無い依頼を期限の前日に採用担当へ知らせる / 管理表の更新と期限の通知まで

最小構成では、管理表の更新が人に残ります。 記録の下書きは速くなりますが、②の15分はあまり減りません。確かめるための段階です。 半自動化で、1回50分が15分程度になり、この段階が本記事の想定です。 更新案が「変わる列だけ」で出るので、管理表を開いて行を探す手間が減ります。返事の無い依頼が一覧になることで、第3章の(b)も防げます。 本格構成の書き込みは、急がないでください。 承認した更新案だけを書き込む仕組みにしても、承認の操作が形だけになると、誤った推薦数がそのまま採用の責任者の判断の材料になります。 半自動化の運用で数字の誤りがほとんど出なくなってから考えます。

05工数削減シミュレーション

前提値(モデル条件)
対象人数
4 名
月間件数
24 件
1件あたり現在時間
50 分
1件あたり導入後時間
15 分
現在  24件 × 50分 ÷ 60 = 20 時間/月
導入後 24件 × 15分 ÷ 60 = 6 時間/月
月間削減時間
14h
削減率
70%
年間削減時間
168h
年間金額換算(時間単価4,000円)
67万円
モデル条件による試算であり、実際の効果は業務内容・運用方法によって異なります。

自社条件で導入効果を整理したい方へ

このユースケースを自社に当てはめた場合の前提値と削減見込みを、業務ヒアリングをもとに整理します。

AI活用について相談する

06向いている企業・向いていない企業

向いている
  1. 中途採用の母集団の多くを人材紹介会社からの推薦に頼り、10社前後のエージェントと定例の打合せを持っている IT 企業・メーカー・金融機関・広告会社。打合せを自社主催の Teams 会議で開け、エージェント別・職種別の管理表を SharePoint のリストで持てる場合。採用担当が Microsoft Copilot(旧称 Microsoft 365 Copilot)を使える場合。
向いていない
  1. エージェントとのやり取りがメールと電話だけで、定例の打合せを持たない場合。取引しているエージェントが1〜2社で、打合せの後にその場で管理表を直せば足りる場合。打合せをエージェント側が主催する Web 会議で行う運用を変えられない場合。なお、どのエージェントにどの求人を任せるか、手数料や契約の条件をどうするかは採用の責任者が決めることで、この構成は打合せの記録を助けるだけです。

07最小構成で試す方法

  1. 次の定例の前日に、議題の一覧(職種コード・求人名・前回の依頼事項)を会議のチャットに貼る
  2. 打合せの冒頭で文字起こしの開始を伝えて開始し、終わりに依頼事項と宿題を読み上げる
  3. 打合せの後、会議のチャットの Copilot に第7章の要約の指示を送る
  4. 採用担当がこれまでどおりメモから記録を作り、Copilot の要約と並べる
  5. 数字の誤り、宿題の持ち主の取り違え、職種の取り違えを数える

最初の3回は、必ずメモから作った記録と並べてください。 比べるのは文章の上手さではなく、数字と持ち主を取り違えていないかです。

出てきた内容判断
数字と宿題の持ち主が一致しているエージェント管理用のエージェントに進む
持ち主を推し量った行がある指示を強めるか、終わりの読み上げを徹底する
職種の取り違えがある議題の一覧の貼り方と、職種コード表の言い換えを見直す
文字起こしの聞き違いが多いマイクの環境を見直す。AIの問題ではない

2行目が出たら、まず打合せの側を見直してください。 依頼事項と宿題を読み上げないまま終わる打合せでは、どれだけ指示を工夫しても、文字起こしに持ち主が残りません。

08実装時につまずきやすいポイント

問題対策
Copilot のボタンが使えないエージェント側の主催の会議では動かない。 自社主催にそろえる
宿題の持ち主を推し量る指示で禁じ、終わりに読み上げる
職種を取り違える議題の一覧を前日に貼り、職種コード表に言い換えを並べる
議題の一覧が材料に入らない会議の24時間前より前に貼ると範囲から外れる。 前日に貼る
文字起こしを開始し忘れる会議ポリシーで Copilot を「会議中と会議後」に固定する
リストが知識に入らないサイトではなく、リストそのもののURLを指定する
推薦数を足し合わせて書く「計算や推定をしない」を指示に書き、合計は人が出す
依頼のメールに他社の情報が混ざる下書きの指示で禁じ、送る前に採用担当が見る
候補者個人の事情まで要約に写る職種の単位で要約させ、個人の事情は候補者の記録に残す

2行目と3行目は、打合せの進め方で防ぐものです。 指示文だけで防ごうとすると、指示がどんどん長くなります。打合せの側で職種コードと持ち主を言葉にすれば、指示は短いままで済みます。

09セキュリティ・AIガバナンス上の注意点

この構成で扱うデータ: エージェントとの打合せの文字起こし、職種ごとの推薦の状況、候補者の反応の傾向、依頼事項です。文字起こしには、推薦された候補者の経歴や希望の条件が含まれることがあります。

  1. 社外の参加者に記録を伝える … 文字起こしを開始する前に、エージェントの担当者に伝えます。断られた打合せは記録しません
  2. 会議の記録と管理表を見られる人を絞る … Copilot は、利用者が少なくとも閲覧の権限を持つ組織のデータだけを示すとされています。打合せの記録と管理表の権限を、採用グループと採用の責任者に絞ってください。権限の設定が、そのまま Copilot の見える範囲になります
  3. エージェントを共有しない … エージェント管理用のエージェントは採用担当4名だけで使います。埋め込んだファイルは、エージェントにアクセスできる人なら誰でもその情報にアクセスできるとされています。職種コード表には、取引の条件や手数料を書き込みません
  4. 採否に関係のない事項を残さない … 厚生労働省は、採用選考を応募者の適性と能力だけを基準として行うこと、職業安定法第5条の5と指針により、社会的差別の原因となるおそれのある個人情報は原則として収集が認められないことを示しています。エージェントが候補者の事情として話した場合も、要約に残しません
  5. 他社の情報を混ぜない … 12社のエージェントは互いに競合です。ある社へのメールや会話に、他社の推薦の状況を持ち込まないでください
  6. 出力をそのまま信じない … Microsoft は、生成AIの応答が100%事実であることは保証されないとし、ほかの人に送る前に利用者が判断して見直すよう求めています

Copilot に送ったプロンプトと応答、Microsoft Graph を通じて扱うデータは、基盤のモデルの学習に使われないとされています。会議の中で Copilot に送ったプロンプトは、送った本人にしか見えないとされているので、エージェントの担当者に採用担当の質問が見えることはありません。

誤りが起きた場合のリスクは、エージェントとの関係に出ます。 頼んだことが記録から落ちれば推薦が止まります。数字と持ち主を時刻で確かめる手順だけは、省かないでください。

10まず何から始めるか

1週目:打合せの進め方を決める

採用グループの4名で、定例を自社主催にする、議題の一覧を前日に貼る、冒頭で文字起こしを伝える、終わりに依頼事項と宿題を読み上げる、の4つを決めます。職種コード表に、社内とエージェントの呼び方の言い換えを並べます。

2週目:会議ポリシーと権限を整える

情報システムの担当に、採用担当が主催する会議の Copilot の設定を確かめてもらいます。打合せの記録とエージェント管理表の権限を、採用グループと採用の責任者に絞ります。

3週目:推薦の多い2社で試す

推薦の多いエージェント2社の定例で、最小構成を試します。メモから作った記録と並べ、数字と持ち主の取り違えを数えます。

4週目:エージェントを作る

Agent Builder でエージェント管理用のエージェントを作り、職種コード表と要約の様式を埋め込み、管理表のリストを知識に指定します。指示は第7章の例から始めます。

2か月目: 12社すべての定例をこの流れに乗せ、採用担当の直しを記録します。3か月目以降: 1回50分が何分になったかを実測し、返事の無い依頼の数がエージェントごとにどう動くかを見ます。打合せの当日に依頼事項が送られ、管理表が更新されるのが当たり前になった時点で、この構成は定着です。


11関連ユースケース

12この仕組みを理解するための記事

13技術仕様の確認日・参考情報

技術仕様確認日:2026-10-07/最終更新:2026-10-07
確認した内容情報源確認日
Teams 会議の Copilot の使い方に「会議中と会議後」と「会議中のみ」があること。会議ポリシーの Copilot の設定のうち「On with saved transcript required」が既定の値で、主催者の会議オプションが「会議中と会議後」に固定され、主催者が変えられないこと。会議で Copilot に送ったプロンプトが本人にしか見えないこと。追加の Copilot のライセンスが前提であることMicrosoft Learn: Manage Microsoft Copilot in Teams meetings and events2026-10-07
会議の後に質問するには文字起こしが要ること。文字起こしがある場合、会議の24時間前までのチャットが含まれること。会議のチャットと「まとめ」のタブから使えること。応答に使った情報源が示されること。参加者の組織の外で主催された会議では Copilot が動かないことMicrosoft サポート: Get started with Copilot in Microsoft Teams meetings2026-10-07
Agent Builder の知識として、Teams の会議を5つまで、SharePoint のリストを1つまで指定できること。リストが2万行・生の文字で50MBまでであること。サイトを指定してもそのサイトのリストは含まれないこと。埋め込んだファイルはエージェントにアクセスできる利用者なら誰でも情報にアクセスできることMicrosoft Learn: Add knowledge sources to an agent in Agent Builder2026-10-07
Microsoft 365 Copilot が Microsoft Copilot に改称されたこと。プロンプトと応答、Microsoft Graph を通じて扱うデータが基盤のモデルの学習に使われないこと。利用者が少なくとも閲覧の権限を持つデータだけを示すこと。生成AIの応答が100%事実とは保証されないことMicrosoft Learn: Data, Privacy, and Security for Microsoft Copilot2026-10-07
応募者の基本的人権を尊重し、求人職種の職務遂行上必要な適性・能力を基準として採用選考を行うこと。職業安定法第5条の5及び指針により、社会的差別の原因となるおそれのある個人情報などは原則として収集が認められないこと厚生労働省 公正採用選考特設サイト: 公正な採用選考の基本2026-10-07

どのエージェントにどの求人を任せるか、打合せの記録をどれだけ保存するかは、採用の責任者が決めてください。 本記事は Microsoft と厚生労働省の公開情報で確認できた範囲だけを扱っています。

実装ステータス:構成例。 公開仕様に基づいて設計した構成であり、当社で実際に構築・検証したものではありません。工数の数値はモデル条件による試算です。

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