逆SEOとは何をする対策?|検索とAIの答えを整える

逆SEOとは何をする対策?|検索とAIの答えを整える

インターネット上の誹謗中傷に対処するための法律が、2025年4月1日に施行されました。プロバイダ責任制限法を改正したもので、名称も情報流通プラットフォーム対処法に変わっています。大規模なプラットフォーム事業者には、削除の申出を受け付ける方法を公表することと、申出を受けた日から14日以内の総務省令で定める期間内に判断の結果を申出者へ通知することが義務づけられました。「社名で検索すると2番目に悪い評判のページが出てくる」「順位を下げますという業者から営業が来たが、頼んでよいものか分からない」——広報やマーケティングの担当者から届く相談は、おおむねこの2つの形に分かれます。先に結論を書くと、逆SEOは相手のページを押し下げる技術ではありません。本当は、自社について検索とAIが答えるための材料を、自分で用意する仕事です。この記事では、売られている手段のどれが危ないのかと、正当にできることが何なのかを、検索結果の面とAIの回答の面に分けて整理します。


カメ先生カメ先生

逆SEOってね、相手のページの順位を下げる技術だと思われがちなんだ。でも言葉の中身をよく見ると、まるで違う2つのことが同じ名前で売られているんだよ。


カメ子カメ子

下げる話と上げる話が、同じ名前で呼ばれているということですか。


カメ先生カメ先生

そう。悪い評判のページを下げるという話と、自社の正しい情報を上げるという話。前者には検索エンジンの規約や法律に触れる手段が混ざっていて、後者は普通のコンテンツの仕事なんだ。値段も担い手も違うのに、見積書の表題だけが同じになる。


カメ子カメ子

同じ名前で呼ばれているから、何を買ったのか分からなくなるのですね。


この記事のポイント
  • 「逆SEO」という1つの名前で、順位を下げる話と自社の情報を上げる話が同時に売られている
  • 相手のページへの攻撃・偽の口コミ・報酬を得る削除代行は、検索エンジンの規約か法律に触れる
  • AIの回答は消せない。消す発想をやめ、答えの材料になる一次情報を自社の面に置く

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目次

逆SEOという言葉は、2つの違うことを指している

まず言葉を割ります。逆SEOは、検索結果で特定のページの順位を下げることを目的とした施策を指す言葉として使われてきました。ネガティブSEO、リバースSEOという呼び方もあります。ところが実務で見積書に出てくる「逆SEO対策」は、これより広いものを含みます。狭い意味では対象ページの順位の低下を指し、広い意味では風評被害への対処全体を指します。広い意味のほうには、自社のコンテンツを上位に出すことも入ります。

この2つは中身が別物です。狭い意味のほうは、他人が持っているページの評価を落とす操作を含むので、検索エンジンの規約に触れる手段が混ざります。広い意味のほうは、自社のページを作って評価を積む普通のコンテンツの仕事と、削除を求める法律の手続きの組み合わせです。前者は買えないもの、後者は時間のかかるものです。同じ名前で呼ばれているせいで、この違いが見積書の段では見えません。

受け取った提案を読むときは、作業を「下げる」「上げる」「消す」の3つに分けて聞き直します。上げるのは制作の仕事、消すのは法律の手続き、下げるのは引き受け手がいないはずの仕事です。3つは担い手も費用の性質も違うので、1本の契約にまとめられていたら、その時点で中身を確かめる必要があります。

社名で検索したときに、何が並んでいるのか

対策を決める前に、現状を数えます。読者が実際に打つ語で検索し、1ページ目に並ぶものを一覧にします。打たれるのは、社名、社名と評判、社名と口コミ、社名と退職、代表者の名前、主要なサービスの名前あたりです。並ぶのは自社サイト、求人サイト、口コミサイト、まとめ記事、掲示板の書き込み、報道記事の6種類にだいたい収まります。

一覧にすると、見え方が変わります。問題は「悪い評判のページが何位にあるか」よりも、1ページ目で自社が持っている枠がいくつあるかです。1ページ目の枠は限られていて、自社が持っている枠が少なければ、残りは他人が書いたもので埋まります。枠の数を数えると、やることが「押し下げる」から「枠を取る」に変わります。

記録は同じ形で取ります。日付、検索語、順位、そのページの持ち主、内容の要旨、その面が自社のものかどうか。月に1回、同じ表に追記していきます。順位は人や場所によって動くので、1回の結果を根拠に判断しないことが前提です。

  • 検索語は担当者の想像で決めず、問い合わせや商談で実際に使われた言い方を拾う
  • 自社の面(自社サイト、公式の発信、自社が管理しているページ)に印を付けて数える
  • 順位より枠の数を主に見る。順位は個人化と場所で動くため、単月では読めない
  • 記録は表の形で残す。後から弁護士や制作会社に相談するとき、これが一次資料になる

売られている手段に、やってはいけないものが混ざっている

「順位を下げます」という提案の中身を聞くと、いくつかの型に分かれます。逆SEOそのものが違法だというわけではありませんが、違法またはそれに近い行為が逆SEOと称して行われている事実はあります。ここでは何が売られているのかを名前で挙げ、なぜ危ないのかだけを書きます。手順は書きません。知る目的は、提案を断る判断ができるようにすることだけです。

  • 低品質なサイトから大量のリンクを送る:検索エンジンのスパムに関するポリシーに違反する手段で、発注した自社の側が対策の対象になりうる
  • 対象ページの内容を複製したサイトを並べる:重複したコンテンツとして扱われ、著作権の侵害にもなりうる
  • リンクを買って評価を操作する:ポリシー違反として手動の対策を受け、検索順位が大きく下がった事例がある
  • 相手のサイトそのものに手を出す:不正アクセス禁止法に触れ、3年以下の懲役または100万円以下の罰金が定められている
  • 好意的な口コミを作って埋める:2023年10月1日に施行されたステルスマーケティングの規制に触れる
  • 権利者を装って削除の申立てを出す:虚偽の申立てであり、相手の事業を妨げる行為として民事と刑事の両方の問題になりうる

こうした手段が売られ続けるのには理由があります。効果の確認ができないからです。あるページの順位が下がったとき、それが施策のせいなのか、検索エンジン側の更新のせいなのか、発注した側からは区別できません。だから「下がりました」という報告だけで成り立つ商売になります。成果報酬という条件は、この確認できなさと組み合わさると、手段を確かめないまま任せる形になりやすいものです。

発注した側の立場も押さえておきます。手段を知らなかったと後から言っても、発注した事実は残ります。規約違反の対策を受けるのは、リンクを送った側ではなく、そのリンクで利益を得ようとした側です。契約の段階で、作業の中身を文字で書かせることが、いちばん確実な防ぎ方になります。

何に触れるのか|法令とポリシーの対応

危ないという話を、根拠の側から並べ直します。対象は法令と、検索エンジン側のポリシーの2種類です。法令に触れれば刑事と民事の問題になり、ポリシーに触れれば自社のサイトが検索結果から外れます。どちらも「バレなければよい」という性質のものではありません。前者は相手が訴える構造で、後者は検索エンジンが機械的に判断する構造だからです。

売られている手段触れるもの自社に返ってくること
低品質なサイトからのリンク送付検索エンジンのスパムに関するポリシー自社サイトが対策の対象になり、検索からの流入が落ちる
対象ページの複製サイトの乱立著作権法、ポリシー上の重複コンテンツ権利者からの請求と、複製した側のサイトの評価低下
リンクの購入による評価の操作検索エンジンのスパムに関するポリシー手動の対策を受け、順位が大きく下がった事例がある
対象サイトへの侵入や妨害不正アクセス禁止法3年以下の懲役または100万円以下の罰金
好意的な口コミの作成と掲載景品表示法(ステルスマーケティングの規制)措置命令と、事業者名を含む公表
報酬を得て削除請求を代行する弁護士法72条2年以下の懲役または300万円以下の罰金(受託した業者側)

表の右端は、発注した自社に返ってくるものを書いています。とくに1行目と3行目は、相手のページが下がるかどうかとは無関係に、自社のサイトが落ちるという形で返ってきます。評判を守るために発注した施策で、集客の側を失うことになります。順位の話をしているうちに、失うものの種類が入れ替わっている状態です。

もう1つ、表に書ききれない性質があります。これらの手段は、途中でやめても元に戻りません。送ったリンクは残り、作ったサイトは残り、書き込んだ口コミは残ります。後始末のほうが、最初の発注より費用と時間がかかることが多く、だから着手の前に断る判断ができるかどうかが要点になります。

「順位を下げる」という発想は、技術の側からも成り立たなくなった

規約や法律の話を離れて、技術の側から見ても、この発想は成り立ちにくくなっています。検索エンジンは、外から送られたリンクで評価が下がってしまう設計を、長い時間をかけて直してきました。関係のないリンクは評価に入れず無視する方向に寄っており、送った側のコストだけが残ります。効かない手段に費用を払う構造になっているということです。

検索結果の見た目も変わりました。1ページ目に何が並ぶかは検索語によって大きく変わり、AIによる要約の枠、動画の枠、質問と回答の枠などが入ります。「2位のページを5位に落とす」という約束が、そもそも何を指しているのか曖昧になっています。枠の構成が語ごとに違うので、順位という単一の数字で報告できる範囲が狭まりました。

だから発想を入れ替えます。押し下げるのではなく、自社が答えを持っている面を増やす。下げるのは他人の資産に働きかける仕事なので制御できず、増やすのは自社の資産を増やす仕事なので残ります。同じ費用を使うなら、残るほうに使う。これが逆SEOという言葉の広い意味のほうにあたり、実務で成立する唯一の選択肢です。

削除代行をうたう業者が、違法になる線

「削除します」という提案には、法律上の明確な線があります。弁護士法72条は、弁護士または弁護士法人でない者が、報酬を得る目的で法律事件に関して法律事務を取り扱い、またはその周旋をすることを業とすることを禁じています。違反した場合は弁護士法77条3号により、2年以下の懲役または300万円以下の罰金が定められています。これは業者側にかかる罰則です。

裁判でも確認されています。東京地方裁判所の平成29年2月20日の判決では、削除代行業者による削除請求が弁護士法に違反する非弁行為に当たり違法であると判断され、支払った費用の返還請求が認められています。つまり、この線を越えた契約は、発注した側から見れば払った費用を取り戻す対象になりうるということです。

見分け方は、宣伝文で分かります。「本人に代わって記事の削除請求を承ります」と書いてある業者は、この線に触れている可能性が高いとされています。一方で、自社のページを作る作業、現状の検索結果を調べる作業、記録を整える作業は法律事務ではないので、制作会社や支援会社に頼めます。境目は「相手方や事業者に対して、本人の代わりに請求するかどうか」の1点です。

実務としては、範囲を分けて2本の契約にします。請求にあたる部分は弁護士に依頼し、コンテンツを作る部分と調べる部分は制作会社に依頼する。1本の契約に混ざっていると、どこまでが法律事務なのかを発注側が判断できません。分けておけば、後から問題が起きたときに、どちらの契約の話なのかがはっきりします。

業者に頼むときに確かめる項目

提案を受けたときに確かめることを、先に決めておきます。確かめるのは見積書の表題ではなく、作業の単位です。「逆SEO対策一式」という書き方の見積書は、中身が確かめられない状態そのものを示しています。次の項目を、口頭ではなく書面で埋めてもらいます。

  • 何をするのかを作業の単位で書いてある(記事を作る、申出を出す、現状を調べる、など)
  • 削除の請求を代わりに行う作業が含まれていない(含まれるなら弁護士に依頼する範囲)
  • リンクを設置する作業、サイトを複製して並べる作業が含まれていない
  • 報告に出てくる数字が何を測ったものか(どの検索語の、どの面の、いつ時点の数字か)
  • 効果が出なかったときの扱いが書いてある(成果の定義に順位の操作が前提になっていない)
  • 作業の記録を、発注した側が受け取れる形で残す取り決めがある
  • 再委託の可否と、再委託先にも同じ取り決めが及ぶことが書いてある

このうち最後の項目は見落とされやすいところです。発注側から見える範囲は1段までで、その先で何が行われているかは分かりません。再委託が禁じられていない契約では、自社が断ったはずの手段が使われていても、発注側はその事実を知りません。問題が起きてから調べようとしても、事実関係を復元できない状態になります。

費用の形も見ます。「順位が下がるまで費用はかかりません」という条件は、一見すると発注側に有利ですが、手段を確かめないまま任せる形になりやすいものです。逆に、記事を何本作るか、どの窓口に何件の申出を出すかという作業量で費用が決まる形なら、何を買ったのかが後から分かります。

正当にできること|まず発信源に直してもらう

ここから、実際にできることを順に置きます。最初に当たるのは、そのページを出している相手です。事実と違う記述があるなら、どの記述がどの事実とどう違うかを書いて、訂正か削除を依頼します。依頼先は、記事なら媒体の編集部、口コミなら掲載しているサイトの運営、書き込みなら掲示板の管理者です。

STEP1
対象を1件ずつ特定する

ページの場所、該当する記述、公開された日付を1件ごとに書き出します。まとめて依頼すると、どれについての回答なのか分からない返事が来ます。

STEP2
事実の食い違いだけを抜く

記述の引用、実際はどうだったか、その根拠になる一次資料の3点をそろえます。評価や感想は対象にしません。

STEP3
発信源に訂正か削除を依頼する

求める対応を、訂正・削除・追記のどれかで書きます。何を求めているのか分からない依頼は、判断されずに止まります。

STEP4
応じない場合の窓口に移る

回答が来ない、または断られた場合に、プラットフォームの窓口と法的な手続きのどちらに移るかを、依頼を出す前に決めておきます。

依頼文で線を引くべき点があります。求めるのは事実の食い違いの訂正までで、評価や感想の書き換えは求めません。「厳しい会社だと書かれている」は感想であって事実の誤りではありません。ここを混ぜて依頼すると、依頼全体が「都合の悪い内容を消そうとしている」と読まれ、事実の誤りのほうも直りません。

順番を先に決めておく理由は、感情的な連絡の往復を避けるためです。断られた次に何をするかが決まっていないと、同じ相手に何度も連絡することになります。1回依頼して回答を待ち、来なければ次の窓口に移るという形にしておけば、対応が1本の線で進みます。

プラットフォームの窓口に申し出る|2025年4月からの変化

発信源に届かない、または応じない場合の次の手が、掲載している事業者への申出です。ここが2025年に変わりました。情報流通プラットフォーム対処法は2024年5月17日に公布され、2025年4月1日に施行されています。プロバイダ責任制限法を改正したもので、名称も変わりました。狙いは、誹謗中傷などへの対応の迅速化と、運用状況の透明化の2つです。

大規模な事業者に義務づけられたのは4つです。削除の申出を受け付ける方法を公表すること。申出を受けた日から14日以内の総務省令で定める期間内に、申出に対する判断の結果を申出者へ通知すること。送信を防ぐ措置の実施に関する基準を定めて公表すること。運用の状況を公表すること。指定されている事業者には、動画・SNS・画像投稿の主要なサービスが含まれています

実務上の変化は2点です。窓口が公表されるようになったので、どこへ出せばよいかを探す手間が減りました。そして判断の結果が返ってくるようになったので、待ち続ける状態がなくなりました。ただし返ってくるのは削除するかしないかの判断であって、削除の約束ではありません。断られた場合は、そこで次の手を考えることになります。

  • 検索結果からの削除と、元のページの削除は別のもの。検索から消えても元のページは残る
  • 元のページが残っていれば、直接のリンクや他の検索エンジン、AIの回答からは読める
  • 投稿者を特定する必要がある場合は、発信者情報開示命令という裁判上の手続きがある
  • 申出は記録を残す。いつ、どこへ、何を出して、どう返ってきたかを1行で残しておく

自社の一次情報を増やす|何を、どこに置くか

ここが対策の本体です。読者が打つ語に対して、自社が答えを持っているページを用意します。「社名と評判」で来る人が知りたいのは、働き方、取引の進め方、料金の考え方、過去に何が起きてその後どうなったか、といったことです。「うちは良い会社です」という内容は、この問いに答えていないので枠を取れません。

置くものを具体的に並べます。会社の基本的な情報を1か所にまとめたページ。サービスごとに、何をどこまでやるかを書いたページ。料金の考え方を書いたページ。取引の流れを段階で書いたページ。過去に指摘を受けた点があるなら、その事実と、その後どう変えたかを書いたページ。採用に関する説明のページ。判断の材料になる事実を、読者が打つ語の単位で置いていきます。

一次情報として扱われるための条件が3つあります。日付が入っていること。出どころが自社であること。同じ内容が、ほかの面と食い違っていないこと。公式サイトと会社案内と第三者の媒体で書いてある事実が違うと、どれが正しいか分からないので、検索エンジンもAIもその情報を採りません。増やす前に、すでにある面をそろえるほうが先です。

量の目安は、枠の数から逆算します。1ページ目で自社が持っている枠が1つしかないなら、増やす先は3つか4つです。すべての語を狙わず、問い合わせと商談で実際に出た問いから順に埋めます。効いたかどうかは枠の数で測れるので、数を決めてから作ると判断できます。

AIの回答に古い悪評が引かれる仕組み

面がもう1つ増えました。AIに社名を尋ねたときに返ってくる回答です。この回答は、学習した知識と、その場で取ってきたページの両方から作られます。企業名のような固有の問いでは、その場で取ってくるページの影響が大きくなります。検索で上位にあるページが、そのまま回答の材料になるということです。

問題になるのは時間差です。数年前の記事が上位に残っていると、その内容が現在の説明として出てきます。回答の文には日付が出ないことが多いので、読む側は古い話だと気づけません。すでに直した事柄が、直す前の形で語られます。検索結果では「古い記事だ」と分かるものが、回答文になると現在形になってしまう構造です。

そして回答は、聞かれるたびに作られます。だから消せません。特定の1文を削除する窓口はなく、同じ問いを2回投げると違う文が返ることもあります。回答そのものを直そうとするのではなく、回答の材料の側を変えるしか手がありません。この構造を押さえておかないと、消せないものを消そうとして費用を使うことになります。

AIの回答を整えるために、材料の側に置くもの

材料の側でできることは4つあります。1つ目は、問いの形をした見出しで事実を短く答えるページを置くこと。2つ目は、そのページに日付を明記すること。3つ目は、同じ事実を複数の面で一致させること。4つ目は、古いページを残すなら、現在はどうなっているかを書き足して更新の日付を入れること。どれも新しい技術の話ではなく、書いて置くだけの作業です。

古い記事を消すより、現在の説明を出すほうが効く場合があります。理由は2つです。消したページの内容は、第三者による引用や要約の形で残ることがあります。そして消すと、その問いに答えるものが1つ減るので、残ったものの影響が相対的に強くなります。消して空いた枠を埋めるのは、自社ではなく他人のページです。

確認の回し方を決めます。同じ問いを複数のAIに投げ、返ってきた回答文と、挙がってきた出どころを記録します。月に1回、同じ問いで取ります。回答は毎回変わるので、1回の結果で判断しないことが前提です。そしてこの回答に問題があるかどうかをAIに判定させない。回答を読み、事実と違う点を書き出すのは人の仕事です。AIには記録の整理と、訂正依頼の文面の下書きまでを任せます。

何を見て、効いたと判断するか

報告の形を決めておきます。見るのは3つの面です。検索結果の1ページ目で自社が持っている枠の数。悪い評判のページの順位。AIの回答で、自社の面が出どころとして挙がるかどうか。このうち主に追うのは枠の数です。順位は個人化と場所で動くので、単月の増減に意味を読み込むと判断を誤ります。

時間軸が違うものを、同じ報告書に並べるときは分けて書きます。コンテンツを増やす対策は、効きはじめるまでに数か月かかります。削除の申出は、大規模な事業者であれば判断の結果が2週間程度で返ってきます。1か月でコンテンツの効果を判断すると、効く前に打ち切ることになります。次の表のように、対策ごとに見る指標と期間を分けておきます。

対策効きはじめるまでの目安何で測るか誰が担うか
自社の一次情報を増やす数か月1ページ目で自社が持つ枠の数自社または制作会社
既存ページの事実をそろえる数週間から数か月面をまたいだ記述の一致自社
発信源への訂正依頼回答が来るまで(相手次第)訂正または削除の有無自社または弁護士
プラットフォームへの申出判断の通知まで2週間程度判断の結果と、その理由自社または弁護士
AIの回答の確認月次で継続回答文の内容と、挙がる出どころ自社

表に入れていないものがあります。「悪い評判のページを下げる」という行は、測る指標を書けないので入れていません。下がったとしても、それが施策のせいだと示せないからです。報告に書けない対策は、効果の検証ができない対策だということになります。

社内で誰が見て、誰が答えるか

対策は作業ではなく運用です。役割を役割名で決めます。見つける人は、月に1回、決めた検索語で結果を取り、記録に追記します。判断する人は、事実関係を確定し、対応の種類を決めます。答える人は、訂正依頼や申出の文面を出します。1人に全部載せると、見つけた人がその場で反応してしまい、感情的な対応になりやすくなります。

反応する条件を、先に文字にしておきます。すべての書き込みに反応すると、かえって話が広がります。条件として書けるのは、事実と違う記述があること、取引や採用に影響が出ていること、同じ内容が複数の面に広がっていること、の3つあたりです。条件に当たらないものは記録だけして動かないと決めておきます。この「動かない」を決めておくことが、運用の負荷を決めます。

記録は1行で残します。誰が、いつ、何を見て、どう判断し、何を出したか。後から弁護士に相談するとき、この記録が一次資料になります。AIに任せられるのは、記録の整理と、依頼文や申出文の下書きまでです。出すか出さないかの判断と、事実関係の確定は人が持つ。ここを渡してしまうと、根拠のない主張を自社の名前で出すことになります。

やりがちな失敗

ここまでの内容を、失敗の形で裏返しておきます。相談で実際に多い順に並べています。

  • 下げることを目的にする:他人の資産に働きかける仕事なので制御できず、費用だけが残る
  • 手段を確かめずに成果報酬で任せる:規約違反の手段が使われても、発注した事実は自社に残る
  • 削除だけで終わらせる:消えた枠は他人のページが埋めるので、自社の面を増やさないと同じことが起きる
  • 1回の検索結果で判断する:順位は人や場所で動くので、同じ形で複数回取ってから動く
  • 感想の書き換えまで求める:依頼全体が都合の悪い内容を消す目的だと読まれ、事実の誤りも直らない
  • AIに「この回答は問題があるか」を判定させる:事実と違う点を特定するのは人の仕事

もう1つ、社内から出る失敗があります。担当者が個人の名義で、口コミサイトや掲示板に反論を書き込むことです。販売を促進する立場にある人の投稿は、事業者の表示に当たりうるものとして扱われます。広告であることが分からない形で出せば、2023年10月1日に施行されたステルスマーケティングの規制の側の問題になります。反論は自社の面で、自社の名前で出すほうが安全です。

最後に、着手の順番の失敗です。業者を探すところから始めると、選択肢が業者の提案の中だけになります。先に現状を数え、自社の面がいくつあるかを知ってから提案を聞けば、その提案が枠を増やすものなのか、押し下げようとするものなのかが自分で判断できます。

よくある質問

逆SEOを頼めば、悪い評判のページは消えますか

消えません。順位を動かす話と、ページを消す話は別のものです。ページを消すには、発信源への依頼、掲載している事業者への申出、法的な手続きのいずれかが必要で、これらは報酬を得て代行できる範囲が法律で決まっています。順位の対策とは担い手が違うと考えてください。

自社だけでできることはありますか

あります。現状の記録と、自社の一次情報の整備は自社でできる作業です。検索語を決めて1ページ目の内容を月次で記録する、既存のページの事実をそろえる、日付を入れる、問い合わせで出た問いに答えるページを増やす。費用の大きい部分ではなく、ここが効く部分です。

成果報酬でやってくれる業者はどうでしょうか

成果の定義を確かめてから判断します。成果が「対象ページの順位の低下」になっている場合、その順位を動かす手段が何なのかを書面で出してもらう必要があります。成果が「自社ページの掲載」や「申出への回答の取得」であれば、作業の中身が確かめられる形です。

AIの回答に出てくる内容を、訂正してもらえますか

回答そのものを直す窓口は、確認した範囲では見当たりません。回答は聞かれるたびに作られるので、特定の1文を削除する対象として扱えないためです。できるのは、回答の材料になっているページを直すことと、現在の事実を自社の面に日付付きで置くことです。

弁護士に頼むのはどの段階からですか

削除や訂正を相手方に対して請求する段階からです。現状を調べる作業とコンテンツを作る作業は法律事務ではないので、この2つは制作会社や支援会社に頼めます。請求にあたる部分だけを切り出して依頼すると、範囲と費用が明確になります。

まとめ

逆SEOという言葉は、順位を下げる話と自社の情報を上げる話の2つを同時に指しています。前者には検索エンジンの規約や法律に触れる手段が混ざっており、発注した側に返ってくるのは相手の順位ではなく自社のサイトの評価です。技術の側から見ても、外から送られたリンクで評価が下がる設計は長く直されてきたので、押し下げるという発想自体が成り立ちにくくなっています。

正当にできることは、順番が決まっています。まず現状を数え、1ページ目で自社が持っている枠の数を知る。事実と違う記述があれば、その食い違いだけを発信源に依頼する。応じなければ、2025年4月1日に施行された情報流通プラットフォーム対処法で整った窓口に申し出る。そして自社の一次情報を、読者が打つ語の単位で増やしていく。削除を代わりに請求する部分は弁護士の範囲で、調べる部分と作る部分は制作会社の範囲です。

AIの回答という面が増えたことで、この構造はむしろ単純になりました。回答は消せず、聞かれるたびに作られるので、できるのは答えの材料を自分で置くことだけです。日付を入れ、面をまたいで事実をそろえ、問いの形に答える。判断と事実の確定は人が持ち、AIには記録の整理と文面の下書きまでを任せる。この線を引いておけば、押し下げる業者を探す必要はなくなります。まずは検索語を5つ決めて、1ページ目に何が並んでいるかを数えるところから始めてください。

※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。

コンテンツ制作・SEOにAIを活かす第一歩、まずは導入から始めませんか?

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