台割を先に決める資料の作り方|AIで構成から組む

台割を先に決める資料の作り方|AIで構成から組む

「ホワイトペーパーを作り始めたが、書いているうちにページ数が倍になった」「提案書のどこに何を置くかを決めずに書いて、同じ説明が3か所に出てきた」——資料制作で繰り返し起きることです。どちらも書く速さの問題ではなく、書き始める順番から来ています。資料作りが遅いのは文章を書く速さの問題ではありません。本当は、どのページに何を置くかを決めないまま書き始めていることの問題です。この記事では、台割を先に決めてから書く進め方を、総ページ数の決め方から差し替えが起きたときの直し方まで、ページの割り振りに絞って整理します。


カメ先生カメ先生

台割ってね、印刷物を作る人だけが使う言葉だと思われがちなんだ。でも中身は、どのページに何を置くかを決めた割り振り表でね。紙でもスライドでも、ページがある資料なら全部に効くんだよ。


カメ子カメ子

目次とは違うものなのでしょうか。


カメ先生カメ先生

目次は読む人に見せる案内で、台割は作る人が使う設計図なんだ。何ページ目に何を置いて、図は何点入れて、誰が書くか。読む人には見せないけれど、これがないと同じ説明が2か所に出る。


カメ子カメ子

読む人向けか、作る人向けかで、別のものなんですね。


この記事のポイント
  • 台割はどのページに何を置くかを決めた割り振り表。目次と違い、読者に見せず作る人が使う
  • 総ページ数を先に置き、章ごとに枚数を割ってから書く。書きながら決めると枚数が倍になる
  • AIに任せるのは台割の素案と各ページの要旨の下書き。何を載せて何を捨てるかは人が決める

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目次

台割とは、どのページに何を置くかを決めた割り振り表

台割は、冊子を作るときに何ページにどのような内容が来るのかをまとめた設計図です。台割表、ページ割という呼び方もあります。もともとは印刷の現場の言葉ですが、やっているのはページ単位の割り振りなので、スライドで作る提案書や、ダウンロードで配るホワイトペーパーにもそのまま使えます。ページという単位があれば成立する道具です。

目次との違いをはっきりさせておきます。目次は読む人に見せる案内で、台割は作る人が使う作業表です。だから台割には、読者に見せない情報が入ります。図を何点入れるか、誰が書くか、原稿が入ったかどうか、差し替えの予定があるか。目次を台割の代わりに使うと、この4つが抜けます。抜けたぶんが、後半の作業の混乱になって出てきます。

台割が決まると、書く人の側で何が変わるか。「このページはこれだけ書けばよい」が確定します。逆に台割がないと、書く人は自分の担当範囲がどこまでかを判断できないので、念のために前提から書き始めます。それが章ごとに起きるのが、同じ説明が複数の箇所に出る原因です。

制作全体のどこに置く作業かも押さえておきます。資料の制作は、企画、骨子、原稿、仕上げ、最後の確認という5つの段で進むと整理されることが多く、台割はこのうち骨子の段に当たります。ホワイトペーパー1本の制作期間は2週間から1か月ほどが見当とされていますが、台割が固まらないまま原稿の段に進んだ資料は、この期間に収まりません。原稿を書き直す時間が読めないからです。

書き始める前に決める理由|先に書くと何が起きるか

台割を作らずに進めると起きることは、印刷の現場で型として挙げられています。想定よりページ数が足りなくなる、掲載する予定だった原稿が抜け落ちる、ページの順序に誤りが生じるの3つです。スライドで作る資料でも、そのまま同じことが起きます。ページという単位がある以上、避けられない性質のものです。

実務でいちばん多いのは重複です。章ごとに担当を分けて書くと、各章の冒頭に前提の説明が付きます。書いた本人は親切に書いているつもりで、悪意はありません。台割の段で「前提は3ページ目に1回だけ置く」と決めておけば、この重複は起きません。重複は後から削るより、置く場所を決めるほうが早く終わります。

もう1つは膨張です。1ページに入る量の見当がないまま書くと、書ける量だけ書きます。総ページ数を先に置くと、入らない話を捨てる判断が前に来ます。30枚を超える提案書は最後まで読まれないという指摘もあります。捨てる判断を後半に持ってくると、書いたものを削る作業になるので、心理的にも時間的にも高くつきます。

総ページ数を先に置く|資料の種類ごとの目安

最初に決めるのは総ページ数です。目安が公開されているので、そこから選びます。BtoB向けのホワイトペーパーは10から20ページが目安とされ、課題解決型やノウハウ型は15から20ページ、チェックリスト型は5から10ページ程度です。提案書の本編は10から15枚が目安で、30枚を超えると最後まで読まれないとされています。会社案内は4ページが基本で、多くても6ページ程度に収めるのがよいとされています。

なぜこれだけ幅があるのか。読む場面が違うからです。ダウンロードして1人で読む資料、その場で説明しながら見せる資料、手渡しで置いていく資料。読む人が使う時間の長さが違うので、入る量が違います。だから種類の名前から枚数を選ぶのではなく、読む場面から選ぶほうが外しません。

決め方の順番はこうです。読む相手と読む場面を1文にする。その場面で使われる時間を見当する。目安の範囲から数を選ぶ。そして決めた数を動かさないと決める。動かす必要が出たときは、増やす判断ではなく、どのページを捨てるかを先に決めます。増やす側だけを許すと、総ページ数を置いた意味がなくなります。

枚数を決めるときに一緒に決めておくものがあります。表紙と目次に何枚使うか、そして最後の案内に何枚使うかです。この前後の枚数は、内容によらずほぼ固定できます。表紙と概要と目次で3ページ、問い合わせの案内で1から2ページ、会社情報で1から2ページ。前後を固定すると、中身に使える枚数が引き算で出ます。20ページの資料なら、中身に使えるのは13枚から15枚です。ここを先に引いておくと、章の割り振りで迷わなくなります。

ページ数別の台割の型

総ページ数が決まったら、骨組みを当てます。よく使う4種類について、公開されている構成例をもとに骨組みと1ページの役割を並べます。これは出発点で、渡す相手によって重みが変わります。

資料の種類と枚数台割の骨組み1ページの役割
チェックリスト型のホワイトペーパー(5から10ページ)表紙と目次で1から2/課題で1/項目で3から6/まとめと案内で1から21項目を1ページ。説明は数行までに収める
ノウハウ型のホワイトペーパー(15から20ページ)表紙と概要と目次で3/課題で3/解決の話を3つに分けて各4/自社の説明で2/案内で11ページに1つの言いたいこと。章の頭に要旨を置く
提案書の本編(10から15枚)表紙/背景/課題/放置したときの影響/提案/実施の計画/費用と効果/事例/条件/次の行動1枚の見出しが、その枚で伝える結論になっている
会社案内(4から6ページ)表紙/事業の全体/強みと実績/会社の基本情報1ページに1つの内容。量が多いものは見開きで2ページ分に置く

3行目の提案書の骨組みは、10枚構成の基本形として公開されているものです。背景と課題と放置したときの影響で3枚使い、提案そのものは5枚目に来ます。自社の話から始めない構成になっているところが要点です。サマリーを付ける場合は1枚で、表紙の次に置きます。

2行目の内訳には、もう少し細かい例もあります。表紙と概要と目次で3ページ、課題で3ページ、解決の話を3つに分けて各4ページ、サービスの説明で2ページ、事例で複数ページ、問い合わせの案内で2ページ、会社情報で2ページという形です。型を1つ持っておくと、毎回ゼロから考えずに済み、議論が「どの枚を何に使うか」だけに絞られます。

提案書の10枚については、各枚に置くものまで公開されています。台割の要旨の欄に、そのまま写せる粒度なので並べておきます。

区分その枚に置くもの
1表紙タイトル、日付、提出者名、提案の有効期限
2提案の背景市場の環境、業界の動き、聞き取った内容
3相手の課題課題を、数字と起きている現象の組で示す
4放置したときの影響手を打たなかった場合の損失を具体的に示す
5提案の内容課題を解決する具体策
6実施の計画段に分けた進め方と、各段のゴール
7費用と効果初期の費用、継続してかかる費用、削減できる量、回収までの期間
8事例同じ業種の事例を2件から3件
9料金と条件金額を明確に示す
10次の行動相手に取ってほしい行動を1つか2つ

章の重み付け|どの章に何ページ渡すか

総ページ数の次は、章への割り振りです。1つの章につき3から4ページと仮定すれば、資料全体で3から4個の章を立てることになります。15から20ページの資料なら章は4個前後が上限です。章を5個以上立てたくなったときは、総ページ数を増やすか、章を統合するかのどちらかで、両方を諦めることはできません。

重みの置き方には基準があります。読者が知りたい順ではなく、読者が判断するために必要な順です。提案書なら、課題と放置したときの影響に枚数を割かないと、提案の枚が効きません。課題が1枚しかない提案書は、読む側から見ると「何のための提案なのか」が分からないまま金額の枚に到達します。

落とし穴は自社の説明です。公開されているページ割りの例では、自社のサービス説明は2ページ程度で、会社情報は最後に置かれています。ダウンロード資料の全ページを読む人は実際には少ないという前提があるので、前半には判断の材料を置きます。自社の説明を前に出すと、判断の材料が読まれない位置に移ります。

事例の枚数は別に考えます。公開されている割り振りの例では、解決の話に各4ページを使ったあと、導入事例に8ページ分がまとめて置かれています。事例は1件で2ページから4ページ使うので、件数を決めないと枚数が決まりません。提案書では同業種の事例を2件から3件という目安が示されています。事例の件数を先に決めると、事例の枚数が自動的に決まります。件数を決めずに「あるだけ載せる」と、ここだけで資料が倍になります。

台割に書き込む項目

台割の1行に何を書くかを決めます。印刷の現場で使われている項目は、スライドの資料にもそのまま当てはまります。

  • ページ番号(見開きで読まれる資料なら、左右のどちらかも)
  • そのページの区分(表紙、目次、課題、解決、事例、案内、会社情報)
  • そのページの見出し
  • そのページに置く内容の要旨(言い切りの1文)
  • 図や写真を何点入れるか
  • 書く担当者
  • 原稿が入ったかどうかの状態
  • 備考(差し替えの予定、確認が必要な数字、出典の確認状況)

図の点数を書く理由を押さえておきます。後から図を足すと、文字が入らなくなってページが増えます。点数を先に置けば、そのページに入る文字の量が自動的に決まります。逆に言えば、点数を書いていない台割は、枚数の約束が守られない台割です。膨張の原因はここに残ります。

状態の欄を持つ理由は、進行の管理と兼ねられることです。複数人で作るとき、どのページが止まっているかが1目で分かります。一覧表の形にしておけば、台割と進行表を2つ持つ必要がなくなります。備考の欄に確認が必要な数字を書いておくと、最後の確認で何を見ればよいかも残ります。

区分の欄には、決めた語だけを使います。表紙、目次、課題、解決、事例、案内、会社情報。この一覧を先に作り、ここにない語を書かないと決めておきます。区分が人によって「導入」「はじめに」「前提」と揺れると、同じ役割のページが別の区分に見えて、重複が見つかりません。区分をそろえるだけで、同じ区分のページが2枚ある状態が表の上で見つかるようになります。

台割の形は2つ|一覧表と見開き図の使い分け

台割には形が2つあります。1つは一覧表タイプで、ページ番号に対応する内容を表の形で並べます。ページ数が多い資料、構成が複雑な資料、複数人で作る資料に向きます。進行の管理と兼ねやすいのもこの形です。表計算のソフトで作るのが一般的です。

もう1つは見開き図タイプで、各ページに対応する四角を並べて図として作ります。実際の仕上がりに近い状態で構成を確認できます。図や写真を大きく扱う資料や、並び順そのものを目で見たいときに向きます。スライドのソフトで、1枚に全ページ分の四角を並べる形でも作れます。

使い分けの線を引きます。10ページ以下で担当が1人なら、見開き図で足ります。20ページを超える、担当が複数いる、差し替えが頻繁に起きる、のどれかがあれば一覧表にします。両方を作る必要はありません。2つ持つと、片方が更新されずに残ります。どちらを正とするかを最初に決めるのが要点です。

図と文字の比率を、台割の段で決める

1ページに入る文字の量は、図の点数で決まります。だから台割の段で「このページは図1点と本文200字」と書いておきます。書く人は、その枠に収めます。先に枠を決めておくと、書いたものを削る作業がなくなります。削る作業は、書いた本人がやると時間がかかるところです。

枠の作り方には指針があります。1枚で伝えることは1つにする。スライドの面積の25パーセント以上を余白にすることを目標にするという考え方もあります。余白を先に取ると、入る文字の量が自然に決まります。そして、そのページの見出しが、そのページで伝える結論になっているかを確認します。見出しが体裁上の名前になっていると、中身が膨らみます。

ここで決めるのは点数と字数までです。配置の作り方や書体の選び方は、台割が固まってから別に決めます。割り振りの段で見た目の話を混ぜると、決まっていない枚数の議論に見た目の議論が乗ってしまいます。台割で扱うのは「何ページ目に、何を、どれだけ」の3つだけと決めておくと、会議が1回で終わります。

紙で配るときだけ効く制約|ページ数の縛り

紙の冊子にする予定がある場合は、総ページ数に縛りが付きます。製本の都合で、総ページ数は4の倍数になるのが一般的です。中綴じの冊子は4の倍数でなければ製本できません。つまり紙で配る資料では、13ページや15ページという数を選べません。台割を作る前に、この縛りが効くかどうかを確かめます。

ダウンロードで配る場合、この縛りはありません。ページ数は自由に選べます。ただし見開きで読まれる前提の資料なら、左右の組を崩さないほうが読みやすくなります。1ページ1内容を基本にして、情報量が多いものは見開きの2ページ分に置くという考え方が、紙でもデータでも共通して使えます。

判断としては、印刷して配る予定があるかを最初に聞きます。後から印刷が決まると、4の倍数に合わせるために内容を足すか削ることになります。足して埋めたページは、読めば分かります。読む側から見ると、そこだけ密度が落ちるので、資料全体の印象が下がります。

  • 印刷して配る予定があるかを、台割を作る前に確認する
  • 紙にする場合は総ページ数が4の倍数。中綴じは4の倍数でないと製本できない
  • データで配る場合は縛りなし。ただし見開きで読む前提なら左右の組を崩さない
  • 後から印刷が決まった場合は、足すのではなく削って倍数に合わせる

台割を作る手順

ここまでの内容を、作る順番に並べ直します。原稿は1文字も書かない段です。制作全体の流れは、企画から骨子、原稿、仕上げ、最後の確認という順で進みますが、台割はこのうち骨子に当たります。

STEP1
読む相手と読む場面を1文にする

誰が、どこで、何分で読むかを書きます。ここが決まらないと総ページ数が決まらず、以降のすべてが動きます。

STEP2
総ページ数を置く

資料の種類ごとの目安から数を選び、決めた数を動かさないと決めます。紙にする予定があれば4の倍数に合わせます。

STEP3
章と枚数を割る

1章3から4ページを基準に章を立て、読者が判断するために必要な章から枚数を渡します。章は3から4個が上限です。

STEP4
ページ単位に区分と見出しを入れる

1ページずつ、区分・見出し・要旨の1文・図の点数・担当を埋めます。ここが台割の本体です。

STEP5
抜けと重複を見る

同じ説明が2か所にないか、必要な話が抜けていないか、ページの順序が入れ替わっていないかを確認します。

最後の確認は、台割だけを上から読んで話が通るかで見ます。台割を読んで話が飛ぶなら、本文を書いても飛びます。目次のページを先に作ることが推奨されているのも同じ理由で、大きい構成から細かい構成へ進めると、途中で構成がぶれにくくなります。

この段に時間を使うほど、後の書き直しが減ります。提案書では、まず10枚分の見出しだけを並べ、各枚に何を書くかをメモしてから本文を埋めるという進め方が示されています。見出しだけを並べる作業は、慣れれば30分で終わります。原稿を書き直す作業は、それでは終わりません。

各ページの要旨を1文で書く

台割の精度は、要旨の欄で決まります。「課題の説明」と書くだけでは、書く人が何を書くのか分かりません。「導入した部署が3つに分かれていて、どこが決めるかが決まっていないという課題を書く」まで書きます。ここまで書いてあれば、書く人が誰であっても同じ内容が出ます。

書き方の形を決めます。主語と述語を入れて、言い切りにします。そのページの見出しが、そのページで伝える結論になっているかを確認するという指針があるので、要旨と見出しは対応させます。要旨を言い切りで書けないページは、そのページが要らないページです。書けないまま残すと、後で内容が決まらないページとして最後まで残ります。

この欄があると、書き手が複数いても重複しません。自分の担当ページの要旨と、前後のページの要旨を読めば、どこまで書けばよいかが分かります。前提の説明を各章の頭に付けたくなったら、その前提がどのページの要旨に入っているかを探せば済みます。探して見つかれば書かない、見つからなければ台割のほうを直す、という判断になります。

AIに任せる範囲と、任せない範囲

台割づくりでAIに任せられるのは2つです。1つは台割の素案で、総ページ数と章の数を渡してページ単位の割り振り案を出させます。もう1つは各ページの要旨の下書きで、章の中身を渡して1文にまとめさせます。どちらも案であって、決定ではありません。

任せないものを先に決めます。何を載せて何を捨てるか。章の順番。そして数字の中身です。とくに費用と効果の枚は、数字が事実かどうかを人が確かめます。効果の枚は具体的な数字で書くほうが伝わるとされていますが、その数字は自社の実績か調査の結果でなければなりません。AIが埋めた数字がそのまま提案書に載る事故は、この枚で起きます

判定もさせません。「この台割は良いか」とAIに聞いても、一般論の答えしか返りません。代わりに、機械で測れることを測らせます。総ページ数の合計が決めた数と合っているか。章ごとの枚数の合計が合っているか。同じ語が複数の要旨に出ていないか。図の点数の合計がいくつか。数えられることは数えさせ、良いか悪いかの判断は人が持ちます。

AIに渡す材料|素案が使えるものになる条件

素案の質は、渡す材料で決まります。提案書の構成をAIで作る場合に必要だとされているのは、提案先の業種と規模と役職、課題、提案内容、ゴールの4点です。台割の素案を出させる場合は、これに総ページ数、章の数、読む場面と読む時間を足します。

渡さないと何が起きるかを見ておきます。総ページ数を渡さなければ、枚数の配分が出てきません。章の数を渡さなければ、章が6個も7個も並びます。読む相手を渡さなければ、自社の説明が前に来ます。材料を渡さずに出てきた素案は、どの資料にも使える一般的な並びになり、直す手間のほうが大きくなります。

出てきた素案は、3つだけ見れば使える形になります。総ページ数の合計を数える。判断の材料になる章の枚数が、自社の説明の枚数より多いかを見る。要旨が言い切りになっているかを見る。この3点が通っていれば、あとは中身を人が埋めるだけの状態です。1点でも落ちていれば、材料を足して出し直すほうが早く終わります。

差し替えが起きたときの直し方

資料は必ず差し替えが起きます。事例が1件使えなくなる、数字が変わる、章を1つ足したいと言われる、公開の予定が前に動く。台割があると、差し替えの影響がどのページまで及ぶかが先に分かります。台割がない状態で差し替えが起きると、影響の範囲を探すために全ページを読み直すことになります。

直す順番を決めておきます。差し替えるページの区分と要旨を書き換える。総ページ数が変わるかを見る。変わるなら、どのページを削るかを先に決める。図の点数を数え直す。増やす前に削る先を決めるのが要点です。この順番を守らないと、差し替えのたびに1ページずつ増えて、総ページ数の縛りが消えます。

記録も残します。差し替えの履歴を、備考の欄に1行で書いておきます。どの枚が何回変わったかが見えると、次に同じ種類の資料を作るときに、変わりやすい枚がどこかが分かります。変わりやすい枚は、最初から後ろに置いておくと、差し替えのときに前の枚に影響しません。

紙にする場合は追加の注意があります。総ページ数が4の倍数に縛られているので、1ページ足すと4ページ単位で動きます。1ページ分の内容を足したいという相談は、紙では4ページ分の相談になります。だから紙の資料では、足す相談が来た時点で削る先を必ず聞きます。

枚数が収まらないときは、本編と補足を分ける

削る先を決めても収まらないことがあります。伝えるべき内容が本当に多い場合です。そのときの手は、削るのではなく分けることです。提案書では、30枚を超える資料は最後まで読まれないので本編と補足資料を分けるという考え方が示されています。本編は10枚から15枚に収め、詳しい仕様や細かい数字の根拠は別のファイルに移します。

台割の上では、分ける作業は1回で終わります。本編の台割と補足の台割を2枚持ち、本編の台割の備考の欄に「この枚の詳細は補足の何ページ」と書く。読む人から見ると、本編を読んで判断し、必要があれば補足を開く形になります。分けずに1本にすると、判断に必要な枚と、確認のために置いた枚が同じ密度で並びます。読む側はどこを読めばよいか分かりません。

分けるかどうかの線は、読む場面で引きます。その場で説明する資料は分ける。置いていく資料や1人で読む資料は、分けずに後半に回す。ダウンロードで配る資料なら、本編と補足を1つのファイルにまとめて、目次で境目を示す形も取れます。枚数が収まらないのは内容の問題ではなく、1つのファイルに2つの役割を載せている問題だと考えると、分ける判断が早く出ます。

よくある崩れ方

台割を使っている現場でも、同じ形の崩れ方が起きます。先に知っておけば避けられるものを並べます。

  • 総ページ数を決めずに書き始める:入るだけ書くので枚数が倍になり、削る作業が後半に固まる
  • 目次を台割の代わりにする:図の点数と担当が入っていないので、後から図を足してページが増える
  • 要旨を単語で書く:「課題」「事例」だけでは書く人が何を書くか分からず、章ごとに前提の説明が重複する
  • 自社の説明に枚数を割きすぎる:判断の材料が後ろに寄り、前半で読むのをやめられる
  • 増やす判断だけをする:削る先を決めずに章を足すので、総ページ数の縛りが消えて元に戻る
  • 印刷の予定を後から聞く:4の倍数に合わせるための埋めページができ、そこだけ密度が落ちる
  • AIの素案をそのまま台割にする:枚数の合計が合っていないことがあり、数字の中身も確かめられていない

いちばん多い崩れ方は、この表に入れていないものです。台割を作ったのに、更新しないことです。1回目の差し替えで台割を直さないと、台割と実物がずれます。ずれた台割は誰も見なくなり、2回目の差し替え以降は台割がなかったのと同じ状態になります。

だから運用として決めておくのは1つです。台割は作って提出する書類ではなく、最後の確認まで使い続ける書類だと位置づけること。差し替えの連絡が来たら、本文より先に台割を直す。この順番を守るだけで、資料が仕上がるまで割り振りが効き続けます。

まとめ

台割は、どのページに何を置くかを決めた割り振り表です。目次と違って読者には見せず、作る人が使います。書く前にこれを決めておくと、ページ数の膨張、原稿の抜け落ち、説明の重複、ページ順の誤りという4つの型がまとめて防げます。どれも書く速さでは解決しない種類の問題で、割り振りの段でしか手を打てません。

順番は決まっています。読む相手と読む場面を1文にして、総ページ数を置く。ホワイトペーパーなら10から20ページ、提案書の本編なら10から15枚、会社案内なら4から6ページが目安です。1章3から4ページを基準に章を3から4個立て、読者が判断するために必要な章から枚数を渡す。そしてページ単位に、区分・見出し・要旨の1文・図の点数・担当を埋めます。紙で配る予定があれば、総ページ数は4の倍数に縛られます。

AIに任せるのは、台割の素案と各ページの要旨の下書きまでです。渡す材料は、読む相手、課題、伝えたい結論、総ページ数、章の数、読む場面と時間。出てきた素案は、枚数の合計、判断の材料と自社の説明の枚数の比、要旨が言い切りかの3点だけ見れば使える形になります。何を載せて何を捨てるかと、数字が事実かどうかの確認は人が持つ。まずは次に作る資料の総ページ数を1つ決めて、その枚数分の見出しだけを並べてみてください。

※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。

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