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品質管理部が主要な仕入先との月次の品質の会議(Teams)を Copilot でまとめ、不良の対策と期限の一覧を作る

実装ステータス:構成例 技術的に実現可能な構成として設計したもの。自社未検証

主要な仕入先と毎月開く品質の会議(Teams)の記録から、不良ごとの対策を Copilot で暫定対策・恒久対策・効果確認の段階に分けて表にします。対策管理表と並べ、段階の抜けや進んでいない不良を拾います。

サマリー
生成AI
ChatGPT/Claude/Gemini/Microsoft Copilot
対象業界
商社/小売/製造
対象部門
品質管理/購買
対象業務
台帳・マスタ管理/記録・議事録作成
主な課題
人手が足りない/期限・対応漏れが起きる/確認ミスが多い
AIで行う処理
要約
主な効果
入力漏れ削減/品質標準化/工数削減
導入難易度
★★☆☆☆
実装レベル
半自動化
費用感
既存ツールのみ(小)
人間の確認
条件付き
現在工数
20h/月
AI導入後
6h/月
想定削減
70%
年間削減
168h
モデル条件による試算値です。実在企業の実績ではありません。

01導入前 / 導入後の業務フロー

導入前(Before)
  1. 対策管理表から、その仕入先の未完了の不良を抜き出して議題にする
  2. 会議に出て、品質管理部の担当者が不良ごとにメモを取る
  3. 会議のあと、メモと録画を見返し、不良ごとに話された対策と担当と期限を書き出す
  4. 書き出した内容を対策管理表と見比べ、段階と期限を書き換える
  5. 仕入先に、会議で決まった対策と期限の確認書を送る
  6. 費用や返品の話が出た不良について、購買部に知らせる
導入後(After)
  1. 人品質管理部が会議を Teams の予定として立てて主催し、冒頭で告げてから文字起こしを始める
  2. 人会議のあと、会議の Copilot に指示を出し、不良ごと・段階ごとの表を出させる
  3. 人Copilot Chat で、その表と対策管理表を「/」で参照させ、前の月までの段階との並べと、段階の抜け・進んでいない不良の一覧を作らせる
  4. 人担当者が、段階の区分と担当・期限を、根拠の発言で確かめて直す
  5. 人担当者が、費用や返品に触れた発言と、変更の申請が要りそうな恒久対策を購買部と確かめる
  6. 人担当者が対策管理表を更新し、仕入先に確認書を送る
各工程の詳しい説明を読む
  1. 対策管理表から、その仕入先の未完了の不良を抜き出して議題にする
  2. 会議に出て、品質管理部の担当者が不良ごとにメモを取る
  3. 会議のあと、メモと録画を見返し、不良ごとに話された対策と担当と期限を書き出す
  4. 書き出した内容を対策管理表と見比べ、段階と期限を書き換える
  5. 仕入先に、会議で決まった対策と期限の確認書を送る
  6. 費用や返品の話が出た不良について、購買部に知らせる

(a)不良ごとの書き出しに時間がかかる。 仕入先の説明は、原因の調査から暫定対策、恒久対策の案へと続き、途中で「さっきのロットの件ですが」と別の不良に戻ります。どの発言がどの不良の話かを確かめるために、録画を戻します。

(b)段階があいまいなまま記録される。 「対策は来月までに」が、メモでは「対策:11月末」の1行になります。翌月の会議で、仕入先は選別を続けていることを「対策済み」と言い、品質管理部は工程の変更を待っていた、という食い違いが起きます。 暫定対策のまま3か月止まっていた不良が、監査の前の棚卸しで見つかりました。

(c)効果確認の期間が決まっていない。 恒久対策を入れたあと、何ロットを何日見て効果ありとするかが会議で決まらず、完了にしてよいかを担当者ごとに判断しています。

(d)費用と返品の話が購買に届かない。 会議では品質管理部の担当者が「選別の費用はそちらでお願いします」と言ってしまうことがあります。取引の条件に関わる話が、購買部の知らないところで決まったことになります。 仕入先の側では、購買の担当に確かめないまま請求を控えることがあります。

  1. 【人】 品質管理部が会議を Teams の予定として立てて主催し、冒頭で告げてから文字起こしを始める
  2. 【人】 会議のあと、会議の Copilot に指示を出し、不良ごと・段階ごとの表を出させる
  3. 【人】 Copilot Chat で、その表と対策管理表を「/」で参照させ、前の月までの段階との並べと、段階の抜け・進んでいない不良の一覧を作らせる
  4. 【人】 担当者が、段階の区分と担当・期限を、根拠の発言で確かめて直す
  5. 【人】 担当者が、費用や返品に触れた発言と、変更の申請が要りそうな恒久対策を購買部と確かめる
  6. 【人】 担当者が対策管理表を更新し、仕入先に確認書を送る

この構成に自動で動く部分はありません。 対策管理表を書き換えるのも、確認書を送るのも担当者です。Copilot が作るのは表と下書きまでです。

4番目が、この設計の分かれ目です。 確認書は、仕入先が次の1か月に何をするかの約束になります。Copilot が「恒久対策」とした行は、根拠の発言が工程・設備・材料・作業の方法を変える話になっているかを担当者が確かめます。 選別や検査の追加の話なら、「暫定対策」に直します。

5番目は、品質管理部だけで決めない工程です。 費用の負担や返品は取引の条件で、購買部が仕入先との取り決めに照らして扱います。 確認書には、購買部と確かめた内容だけを書きます。

02今回想定するシステム構成

構成図
品質の会議(品質管理部が主催する Teams 会議、仕入先は社外から参加)
   │  冒頭で告げて文字起こしを始める
   ▼【トリガー】会議の終了
会議の Copilot(会議のチャットの「まとめ」タブ)
   └──▶ 不良ごと・段階ごとの表(暫定対策/恒久対策/効果確認)
         担当・期限の発言/費用や返品に触れた発言/根拠の発言と時刻
   ▼
Copilot Chat(「/」で 対策管理表/不良の呼び方の一覧 を参照)
   ├──▶ 前の月までの段階との並べ(進んだ/同じ/戻った)
   ├──▶ 段階の抜けと、進んでいない不良
   └──▶ 仕入先への確認書と、購買部への共有の下書き
   ▼
【担当者が段階と期限を確かめる】 → 【購買部と費用・返品の発言を確かめる】
   ▼
対策管理表を更新する(人)/仕入先に確認書を送る(人)
役割想定する製品代替候補
処理Microsoft Copilot(Teams 会議の Copilot、Copilot Chat)ChatGPT Enterprise、Claude、Gemini
会議Microsoft Teams(品質管理部が主催する会議と文字起こし)会議の録画
台帳SharePoint リスト(対策管理表)品質管理の仕組み
保管SharePoint(仕入先ごとの対策書と会議の記録のフォルダ)社内のファイルサーバー

新しく足すものはありません。 仕入先品質の3名がすでに Copilot のライセンスを持っている前提です。仕入先の出席者がライセンスを持つ必要はありません。

会議は、品質管理部が主催します。 公式のページでは、参加者の組織の外で主催された会議では Copilot は動かないとされています。仕入先が招待を出す形のままでは、品質管理部の担当者は会議の Copilot を使えません。

会議のあとに Copilot を使うには、文字起こしが要ります。 公式のページでは、会議のあとに Copilot に尋ねるには会議中に文字起こしを有効にしている必要があるとされ、会議のあとは会議のチャットの「まとめ」タブから Copilot を開けるとされています。

仕入先の出席者は、会議のあとに文字起こしを見られません。 公式の文字起こしのページでは、別の組織の参加者は会議中に文字起こしを見られるが、会議のあとに見ることもダウンロードすることもできないとされています。仕入先と共有する記録は、品質管理部が送る確認書です。

03どうやって実装するのか

Step1

処理の起点を決める

会議の終了をきっかけに、担当者がその日のうちに始めます。 確認書は、会議の翌日までに仕入先に届けたいからです。届くのが遅れると、仕入先は自分の理解のまま対策を進め、来月の会議で食い違いが分かります。

文字起こしは、会議の冒頭で始めます。 進行役の品質管理部の担当者が「対策と期限の確認書を作るために文字起こしを使います」と告げます。公式の文字起こしのページでは、文字起こしが始まると参加者全員に通知が表示されるとされています。8社の仕入先には、最初の会議の前に目的と保存先を伝え、了承を得ておきます。

会議を、仕入先ごとの定期的な会議の1つの系列にしないでください。 公式のページでは、定期的な会議で後の回が文字起こしされると、それまでの回の Copilot とのやり取りの履歴は使えなくなるとされています。月ごとに別の会議として立て、Copilot の表はその日のうちに会議の記録のフォルダへ保存します。

Step2

入力データを集める

データ中身取得元
文字起こし会議の発言(話者の名前と時刻つき)Teams の会議
会議のチャット進行役が書いた不良番号Teams の会議
対策管理表不良番号、仕入先、部品、不良の内容、段階、段階ごとの期限、担当、効果確認の条件SharePoint リスト
不良の呼び方の一覧不良番号と、会議で使われる呼び方(「11月のバリ」「Bラインの傷」)担当者が作る一覧
段階の言葉の一覧暫定対策・恒久対策・効果確認に当たる言葉の例担当者が作る一覧

質を決めるのは、段階の言葉の一覧です。 暫定対策は「選別」「全数検査」「在庫の処置」「検査の追加」、恒久対策は「金型の修正」「治具の変更」「条件の見直し」「材料の切り替え」「作業手順の改訂」、効果確認は「何ロット」「何日」「流動の確認」のような言葉です。一覧があれば、仕入先が「対策」とだけ言った発言を、段階の言葉と照らして区分できます。 照らせなければ「段階不明」です。

対策管理表には、効果確認の条件の列を足します。 何ロット、何日、どの検査で見て効果ありとするかを書く列です。この列が空の不良は、効果確認の段階に入っても完了の判断ができません。 Copilot Chat が空の列を拾う手がかりになります。

不良の呼び方の一覧は、会議ごとに更新します。 仕入先は不良を番号ではなく「先月の傷」「Bラインの件」で呼ぶので、呼び方と番号の対応が無いと、Copilot が別の不良の話と取り違えます。

Step3

データの取得方法を決める

会議の Copilot には、会議のチャットの「まとめ」タブから指示を出します。 ここで不良ごと・段階ごとの表を作らせ、その表を Copilot Chat に貼ってから、対策管理表に並べさせます。 公式のページでは、会議の Copilot は文字起こしの発言に加えて、会議の前24時間までのチャットも使うとされています。画面で共有された対策書の中身を使うとは書かれていないので、要点は口頭で言ってもらいます。

取るものどこからどう渡すか
不良ごと・段階ごとの表会議の Copilot の回答会議の記録のフォルダに保存し、Copilot Chat に貼る
対策管理表SharePoint リストCopilot Chat の入力欄で「/」を入力して選ぶ
不良の呼び方の一覧会議の記録のフォルダ「/」で選ぶ
段階の言葉の一覧会議の記録のフォルダ会議のチャットに貼っておく

公式のページでは、Copilot Chat で SharePoint のリストは一度に2万件までの項目を扱え、添付の列と参照の列は参照できないとされています。対策管理表で仕入先を「参照」の列にしていたり、対策書を添付の列に入れていたりすると、その列は Copilot から読めません。 仕入先の名前は文字の列で持たせ、対策書はフォルダに置きます。

1つの SharePoint のサイトから参照できるファイルやページは10件までとされています。仕入先8社の対策書を全部参照させようとすると上限に近づくので、会議の対象の仕入先の分だけを参照させます。

Step4

AIへ渡す前に整形する

  1. 議題に不良番号を入れる … 対策管理表から、その仕入先の未完了の不良を番号つきで会議のチャットに先に書きます
  2. 段階の言葉の一覧を貼る … 会議の前日に会議のチャットへ
  3. 不良の呼び方の一覧を更新する … 前の月の会議で出た呼び方を足します
  4. 不良に移るたびに番号を言う … 進行役が「次は Q-1187、10月の筐体の傷です」と言い、チャットにも書きます
  5. 段階ごとに言い直す … 不良の終わりに、進行役が「Q-1187 は、暫定対策の選別は継続、恒久対策は金型の修正で12月10日まで、効果確認は修正後の3ロット」と3つの段階を言い直します
  6. 費用や返品の話は購買の議題に回す … 会議の中で費用の負担を決めず、「購買から改めて連絡します」と言います

5番目を軽く見ないでください。 段階ごとの言い直しがあるだけで、Copilot が区分の根拠にできる発言が、不良ごとに1つ生まれます。 言い直しの無い会議では、表が「段階不明」で埋まり、担当者が録画を見直すことになります。

6番目は、この構成が拾う発言を減らすための前処理です。 会議の中で決めなければ、費用や返品の発言は「購買から連絡します」だけになります。それでも出た発言は、Copilot が拾って購買部に回します。

Step5

AIに処理させる

させるのは、発言を不良ごとに分けること、対策を3つの段階に分けること、担当と期限の発言を写すこと、対策管理表の段階と並べること、費用や返品に触れた発言を写すことです。

させること中身判断できないときの扱い
不良の特定発言がどの不良の話か。チャットの番号と呼び方の一覧で決める決められなければ「不良不明」
暫定対策流出を止める対策の内容、担当、期限の発言発言が無ければ「発言なし」
恒久対策発生を止める対策の内容、担当、期限の発言発言が無ければ「発言なし」
効果確認見る期間・ロット数・検査、結果の発言条件が言われなければ「条件の発言なし」
段階不明の発言「対策」とだけ言われ、段階の言葉と照らせない発言「段階不明」として写す
前の月までとの並べ対策管理表の段階と比べ、進んだ・同じ・戻った管理表に無ければ「管理表に記載なし」
変更の申請の手がかり恒久対策が工程・設備・材料・作業の方法を変える話か話か分からなければ空欄
費用や返品に触れた発言費用の負担、選別の費用、返品、やり直し、作り直しの発言写すだけで、良し悪しは書かない

「暫定対策」と「恒久対策」を分けることが、この構成でいちばん大事なところです。 区分の決め手は、段階の言葉の一覧にある言葉が発言にあるかどうかです。「選別を続けます」は暫定対策、「金型を直します」は恒久対策で、「対策します」だけなら段階不明です。 区分を決め手の言葉と一緒に写させれば、担当者は根拠の発言を読んで数秒で確かめられます。

させないこと理由
不良の原因を推し量ること原因は仕入先の調査と対策書で確かめる
対策が十分かを判断すること対策書の審査は品質管理部が行う
効果確認の結果から完了と判定すること完了は品質管理部が条件に照らして決める
期限の日付を計算すること「来週」「月末」は話されたとおりに写す
費用の負担や返品が許されるかを判断すること取引の条件で、購買部が取り決めに照らして扱う
仕入先の説明の仕方や態度を書くこと会議の記録は不良の記録

5行目が、いちばん慎重に扱うところです。 公正取引委員会のページでは、取適法の禁止行為として、受領拒否、返品、不当な経済上の利益の提供要請、不当な給付内容の変更及び不当なやり直しなどが挙げられています。返品は、受領した物に不備があるなど明らかに受託側に責任がある場合に、受領後速やかに行うのは問題ないとされ、それ以外の返品は違反になるとされています。同じ「ロットごと返します」でも、許されるかどうかは事実関係で変わります。 Copilot に判断させず、発言を写して購買部に回します。

Step6

指示内容を固定する

会議の Copilot への指示(「まとめ」タブで出す):

この会議は、当社の品質管理部と仕入先の品質の会議です。
会議のチャットにある段階の言葉の一覧を使い、次の3つの表を作ってください。

【表1 不良ごと・段階ごと】
不良番号/段階(暫定対策・恒久対策・効果確認・段階不明)/対策の内容/
担当(当社・仕入先)/期限の発言/決め手の言葉/根拠の発言(話者・時刻)
【表2 費用や返品に触れた発言】
不良番号/発言の内容/話者/時刻
【表3 どの不良の話か決められなかった発言】
時刻/理由

【厳守事項】
- 不良番号は、会議のチャットの番号と進行役の発言で決めてください。
- 段階は、段階の言葉の一覧にある言葉が発言にある場合だけ付けてください。
  「対策します」「直します」だけで一覧の言葉が無い発言は「段階不明」としてください。
- 1つの不良に3つの段階の行を必ず作り、発言の無い段階は「発言なし」としてください。
- 期限は話されたとおりに写してください。日付を計算しないでください。
- 不良の原因を推し量らないでください。仕入先が話した原因だけを対策の内容に書いてください。
- 費用の負担、選別の費用、返品、やり直し、作り直しに触れた発言は、表2に写してください。
  良し悪しや、許されるかどうかを書かないでください。
- 根拠の発言は、文字起こしの文をそのまま写してください。要約しないでください。
- 出席者の説明の仕方や態度を書かないでください。

Copilot Chat への指示(表を貼ってから出す):

次の表と、/対策管理表 /不良の呼び方の一覧 を参照してください。

1. 表1の各不良に、対策管理表の今の段階と段階ごとの期限を並べ、
   今月の発言で「進んだ」「同じ」「戻った」を付けてください。
2. 次の不良を一覧にしてください。
   ・恒久対策が「発言なし」か「段階不明」の不良
   ・対策管理表で暫定対策中のまま、最初の登録から3か月以上たっている不良
   ・効果確認の段階なのに、対策管理表の効果確認の条件の列が空の不良
3. 恒久対策の内容が、工程・設備・材料・作業の方法を変える話になっている行に、
   「変更の申請を確かめる」と印を付けてください。申請が要るかは判断しないでください。
4. 表2の発言を、購買部への共有の下書きにまとめてください。
5. 仕入先への確認書の下書きを、不良番号・段階・対策の内容・担当・期限の発言の列で作ってください。
   「段階不明」の行は、確認書に「次回までに段階をお知らせください」と書いてください。

1つの不良に3つの段階の行を必ず作らせるのは、 抜けている段階を見えるようにするためです。何も言わなければ、Copilot は話された段階の行だけを作り、恒久対策の話が無かったことが表から消えます。 「発言なし」の行が、来月の議題になります。

3番で申請の要否を判断させないのも同じ理由です。 どの変更に申請が要るかは、仕入先との品質の取り決めで決まっています。印を付けるところまでにして、取り決めに照らすのは担当者です。

Step7

出力形式を固定する

対策管理表と並べた一覧は、次の列で受け取ります。

不良番号 | 段階 | 対策の内容 | 担当 | 期限の発言 | 管理表との並べ | 根拠の時刻
Q-1187 | 暫定対策 | 出荷前の全数の外観の選別 | 仕入先 | 恒久対策が入るまで | 同じ | 00:09「選別は続けます」
Q-1187 | 恒久対策 | 金型の修正 | 仕入先 | 12月10日 | 進んだ(変更の申請を確かめる) | 00:12「金型を直します、12月10日に」
Q-1187 | 効果確認 | 修正後の3ロット | 当社 | 条件の発言なし(期間) | - | 00:14「修正後の3ロットを見てください」
Q-1203 | 恒久対策 | 段階不明 | 仕入先 | 来月 | 同じ | 00:31「対策は来月までに入れます」

進んでいない不良と費用の発言は、別の表で受け取ります。

【恒久対策が決まっていない不良】
Q-1203 | 段階不明 | 00:31「対策は来月までに入れます」
Q-1150 | 暫定対策中のまま登録から4か月 | 今月は言及なし
【購買部への共有】
Q-1187 | 00:20「選別の人件費はどちらで持ちますか」(仕入先)

1つ目の理由は、段階の抜けが行として残ることです。 Q-1203 の「対策は来月までに」は段階不明のまま確認書に載り、仕入先に段階を知らせてもらう依頼になります。 第3章の(b)の「選別を続けていることを対策済みと言う」食い違いが、ここで止まります。

2つ目は、進んでいない不良が会議の当日に見えることです。 Q-1150 は今月の会議で話題にも上っていませんが、暫定対策のまま4か月たっています。 監査の前の棚卸しを待たずに、次の会議の議題に入れます。

Step8

システムへ連携する

つなぎ先方式内容
Teams の会議品質管理部が予定を立てて主催し、文字起こしを始める文字起こしと会議の Copilot
対策管理表(SharePoint リスト)Copilot Chat から「/」で参照段階・期限・効果確認の条件の読み取り
仕入先担当者がメールで送る確認した対策と期限の確認書
購買部担当者が Teams かメールで共有費用や返品に触れた発言

対策管理表への書き込みは、担当者が行います。 Copilot の一覧を見ながら、区分を確かめた行だけを書き写します。 「完了」への書き換えは、効果確認の条件に照らして担当者が決めます。

確認書には、購買部と確かめていない費用や返品の話を書きません。 品質の確認書に取引の条件が混ざると、仕入先はそれを当社の決定として受け取ります。

Step9

人が確認する

  1. 「恒久対策」の行を確かめる … 根拠の発言が、工程・設備・材料・作業の方法を変える話かを見ます。選別や検査の話なら「暫定対策」に直します
  2. 「段階不明」の行を確かめる … 録画のその時刻を開き、段階が分かれば直し、分からなければ確認書で仕入先に聞きます
  3. 「変更の申請を確かめる」の行を見る … 仕入先との品質の取り決めに照らし、申請を求めるかを決めます
  4. 購買部への共有を送る … 費用や返品の扱いは購買部が決め、その結果を確認書に反映します
  5. 対策管理表を更新し、確認書を送る

1番目と4番目を省かないでください。 1番目を省くと、暫定対策が恒久対策として記録され、発生の原因が残ったまま完了に近づきます。 4番目を省くと、品質の会議が取引の条件を決める場になります。

目標は、1件あたり45分です。 内訳は第10章に示します。

Step10

例外に対処する

起きること対応
文字起こしを始め忘れた会議の Copilot は会議のあとに使えない。これまでどおりメモと録画で書く
仕入先の側が会議を主催したCopilot が動かない。次回から品質管理部の主催に切り替え、今回は録画とメモで書く
仕入先の工場から複数人が1台で参加した話者が分かれない。担当の発言は、言い直しで確かめる
対策書の画面の共有だけで説明された共有された画面の中身を使うとは公式に書かれていない。要点を口頭で言ってもらい、対策書はフォルダに置いてもらう
新しい不良がその場で報告された「管理表に記載なし」の行を、担当者が新しい不良番号で登録する
費用の負担をその場で求められた品質管理部では決めず、「購買から改めて連絡します」と答える
書き出しが止められていて表を移せない会議のオプションと秘密度ラベルを確かめ、品質管理部が書き出せる設定にする
Copilot が使えない(障害・ライセンス)これまでどおり録画とメモで書く

4行目は、品質の会議で特に起きやすい行です。 仕入先は対策書や写真を画面で見せながら説明します。口で「この写真のとおり」とだけ言われると、文字起こしには中身が残りません。 進行役が「何をどう変えるかを口で言ってください」と頼みます。

7行目は、設定の問題です。 公式のページでは、会議のチャット・字幕・文字起こしのコピーと転送をオフにする設定や、書き出しを禁じる秘密度ラベルがあると、Copilot の回答を Word や Excel に書き出せないとされています。

Step11

記録を残す

  • 会議の Copilot の表と、Copilot Chat の一覧(会議の記録のフォルダ)
  • 仕入先に送った確認書と、送った日時
  • 対策管理表の段階を書き換えた日時と、書き換える前の段階
  • 購買部に共有した発言と、購買部が決めた扱い
  • 担当者が直した区分と、直す前の区分

3つ目が、不良ごとの対策の経緯の記録になります。 後から「この不良はいつ恒久対策に移ったか」を確かめるとき、段階を書き換えた日時と前の段階が残っていれば、どの月の会議で動いたかまでさかのぼれます。 監査で対策の経緯を聞かれたときの材料にもなります。

4つ目は、仕入先との取引の記録として購買部が持ちます。 費用の負担や返品の扱いを、誰がいつ決めたかを残します。

04実装レベルの3段階

最小構成:1社の会議で文字起こしし、会議の Copilot で3つの表を作る / 不良ごと・段階ごとの表
半自動化:上記+8社の会議で使い、Copilot Chat で対策管理表に並べる / 段階の抜けと進んでいない不良の一覧、確認書の下書き
本格構成:上記+担当者が確かめた期限を、ワークフローで仕入先への催促と担当者の予定に登録する / 期限の前の知らせ

最小構成では、対策管理表との並べはまだ手で行います。 確かめたいのは、段階の区分の付け方です。 半自動化で、1件150分が45分程度になります。 録画の見返しが無くなり、管理表との見比べと確認書が Copilot の下書きから始まります。この段階が本記事の想定です。 本格構成は、効果確認の条件の列が埋まってから進みます。 確かめた期限だけをワークフロー(Power Automate など)で予定に登録すると、②の時間がさらに短くなります。段階の書き換えと完了の判断は、本格構成でも人が行います。

05工数削減シミュレーション

前提値(モデル条件)
対象人数
3 名
月間件数
8 件
1件あたり現在時間
150 分
1件あたり導入後時間
45 分
現在  8件 × 150分 ÷ 60 = 20 時間/月
導入後 8件 × 45分 ÷ 60 = 6 時間/月
月間削減時間
14h
削減率
70%
年間削減時間
168h
年間金額換算(時間単価4,000円)
67万円
モデル条件による試算であり、実際の効果は業務内容・運用方法によって異なります。

自社条件で導入効果を整理したい方へ

このユースケースを自社に当てはめた場合の前提値と削減見込みを、業務ヒアリングをもとに整理します。

AI活用について相談する

06向いている企業・向いていない企業

向いている
  1. 部品や材料の主要な仕入先が数社から十数社あり、仕入先ごとに月1回の品質の会議を Teams で開いているメーカー。会議のあとに録画を見返して不良ごとの対策を書き出し、対策管理表に写す作業に時間がかかっている場合。暫定対策のまま恒久対策が決まらない不良や、効果確認の期間が決まっていない不良が、数か月たってから見つかったことがある場合。品質管理部に Microsoft Copilot のライセンスがすでにある場合。
向いていない
  1. 仕入先が数社で、不良が年に数件しか出ない場合。品質の会議を仕入先の側が主催しており、品質管理部の主催に切り替えられない場合。仕入先との間で、会議の文字起こしを使うことの了承が得られない場合。なお、不良の原因の判定、対策の妥当性の判断、費用の負担や返品の可否の判断は、この構成では代替できません。

07最小構成で試す方法

  1. 次の品質の会議を、品質管理部が主催する Teams 会議で開き、文字起こしする
  2. 進行役が、不良ごとに番号を言い、不良の終わりに3つの段階を言い直す
  3. 会議の Copilot に第7章の指示を出し、3つの表を作らせる
  4. これまでどおり手で書き出した対策の一覧と、表を並べる
  5. 段階の区分が、手の一覧と合っているかを見る

不良の多い仕入先と少ない仕入先で、1回ずつは必ずやってください。 ここで確かめるのは、選別の話が恒久対策になっていないか、「対策します」だけの発言が段階不明として残っているかです。

出てきた内容判断
段階の区分が手の一覧とほぼ同じだったCopilot Chat で対策管理表に並べる段階に進む
選別の話が恒久対策になった段階の言葉の一覧を足す。構成は有効
ほとんどの行が「段階不明」になった言い直しの運用が先。 AIの問題ではない

3行目が出たら、会議の進め方を見直す合図です。 仕入先が段階を分けて話していないのは、品質管理部が段階を分けて聞いていないからかもしれません。

08実装時につまずきやすいポイント

問題対策
選別や検査の追加が恒久対策になる段階の言葉の一覧で区分し、決め手の言葉を写させる
話されなかった段階が表から消える1つの不良に3つの段階の行を必ず作らせる
「対策します」だけの発言に段階が付く一覧の言葉が無ければ段階不明と指示する
効果確認の条件が決まらないまま完了になる管理表に条件の列を足し、空の不良を拾う
費用や返品の話が確認書に入る発言は購買部への共有に回し、確認書には書かない
対策書の画面の共有だけで説明される要点を口頭で言ってもらう
定例の系列で前回の履歴が消える月ごとに別の会議として立て、表はその日のうちに保存する
仕入先の主催で Copilot が動かない品質管理部が招待を出す決まりにする
対策管理表の参照の列が読めない仕入先の名前を文字の列で持たせる

上の3行が、この構成の失敗のほとんどです。 どれも、対策の段階が実際より進んで見える失敗で、決め手の言葉と「発言なし」の行で見つけます。

09セキュリティ・AIガバナンス上の注意点

この構成で扱うデータ: 仕入先の工程と不良の内容、対策の内容、仕入先の担当者の名前、費用の負担の話です。仕入先の工程の情報は、仕入先の営業秘密に当たるものを含みます。

  1. フォルダと対策管理表の権限を絞る … Copilot は利用者が閲覧の権限を持つデータだけを示すとされています。仕入先の対策書と工程の情報は、品質管理部と購買部の担当以外が開けないようにします
  2. 仕入先の了承を得てから文字起こしする … 文字起こしが始まると全員に通知が出ますが、通知は了承の代わりになりません
  3. 学習への利用と処理の地域について … 公式のページでは、指示・応答・Microsoft Graph から取ったデータは基盤モデルの学習に使われないとされています。一方で、EU 以外の顧客の問い合わせは米国、EU、その他の地域で処理されうるとされています。仕入先との秘密保持の取り決めに、処理の場所の決まりがあるかを確かめます
  4. やり取りの保存 … Copilot とのやり取りは利用履歴として保存され、管理者は Microsoft Purview で保持の方針を決められるとされています
  5. 取引の条件を品質の会議で決めない … 取適法では、受託側の了解を得ていても、違法性の意識がなくても、禁止行為に触れれば違反になるとされています。費用の負担、返品、やり直しは購買部が扱います
  6. 仕入先の担当者の評価に使わない … 公式のページは、職場のやり取りから社員の業績・態度・人柄を推し量る用途を制限しているとしています。会議の記録は不良の対策のためだけに使います

誤りが起きた場合のリスクは、暫定対策を恒久対策として記録することと、品質の会議の発言が取引の条件として伝わることの2つです。 前者は決め手の言葉と「発言なし」の行で止め、後者は費用や返品の発言を購買部に回すことで防ぎます。

10まず何から始めるか

1週目:一覧と対策管理表を整える

段階の言葉の一覧と不良の呼び方の一覧を作ります。対策管理表に効果確認の条件の列を足し、未完了の不良から埋めます。 仕入先の名前を文字の列にします。

2週目:仕入先と購買部に頼む

8社の仕入先に、品質管理部が主催すること、文字起こしを使うことを伝え、了承を得ます。 購買部と、費用や返品の発言を共有する先と扱いを決めます。

3週目:1社の会議で試す

次の品質の会議を文字起こしし、進行役が段階ごとに言い直します。会議の Copilot で3つの表を作り、手の一覧と並べ、選別の話が恒久対策になっていないかを最優先で見ます。

4週目:対策管理表に並べる

Copilot Chat で管理表と並べ、段階の抜けと進んでいない不良の一覧を作ります。確認書を下書きから送る流れを試します。

2か月目: 8社の会議で使い、購買部への共有を毎回送る運用を始めます。3か月目以降: 1件150分が何分になったかを実測し、期限を予定に登録するワークフローを検討します。「恒久対策」の直しがほとんど出なくなり、暫定対策のまま止まっている不良が会議の当日に必ず見つかるようになった時点で、この構成は完成です。


11関連ユースケース

12この仕組みを理解するための記事

13技術仕様の確認日・参考情報

技術仕様確認日:2026-10-29/最終更新:2026-10-29
確認した内容情報源確認日
会議のあとに Copilot に尋ねるには会議中に文字起こしが必要なこと。「まとめ」タブから開けること。参加者の組織の外で主催された会議では動かないこと。定期的な会議で後の回が文字起こしされると前の回の履歴が使えなくなること。会議の前24時間までのチャットを文字起こしと一緒に使うこと。コピーと転送をオフにする設定や書き出しを禁じる秘密度ラベルで回答を Word や Excel に書き出せないことMicrosoft Support: Use Copilot in Microsoft Teams meetings2026-10-29
文字起こしが始まると参加者全員に通知が表示されること。別の組織の参加者は会議中に文字起こしを見られるが、会議のあとに見ることもダウンロードすることもできないことMicrosoft Support: View live transcription in Microsoft Teams meetings2026-10-29
Copilot Chat で SharePoint のリストを一度に2万件まで参照でき、添付の列と参照の列は参照できないこと。1つの SharePoint のサイトから参照できるファイルやページが10件までであることMicrosoft Support: Refer to specific files and more in Microsoft 365 Copilot2026-10-29
利用者が少なくとも閲覧の権限を持つ組織のデータだけを示すこと。指示・応答・Microsoft Graph から取ったデータが基盤モデルの学習に使われないこと。管理者が Microsoft Purview で保持の方針を決められること。EU 以外の顧客の問い合わせは米国、EU、その他の地域で処理されうること。職場のやり取りから社員の業績・態度・人柄を推し量る用途を制限していることMicrosoft Learn: Data, Privacy, and Security for Microsoft Copilot2026-10-29
取適法の委託事業者の禁止行為として、受領拒否、返品、不当な経済上の利益の提供要請、不当な給付内容の変更及び不当なやり直しなどが挙げられていること。受領した物に不備があるなど明らかに受託側に責任がある場合に受領後速やかに返品するのは問題ないが、それ以外の返品は違反となること。受託側の了解を得ていても、違法性の意識がなくても違反となること公正取引委員会: 委託事業者の禁止行為2026-10-29

不良の原因と対策の妥当性は品質管理部の規程に、費用の負担や返品の扱いは仕入先との取り決めと購買部の判断に基づいて決めてください。 本記事は、上記の公開情報で確認できた範囲だけを扱っています。

実装ステータス:構成例。 公開仕様に基づいて設計した構成であり、当社で実際に構築・検証したものではありません。工数の数値はモデル条件による試算です。

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