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学校の職員会議・学年会の記録とメモから、決まったこと・連絡事項・担当と期限を議事録にして、欠席した教職員にも分かる形で配る

実装ステータス:構成例 技術的に実現可能な構成として設計したもの。自社未検証

職員会議・学年会・分掌会議を Teams の会議として開き、その文字起こしと記録係のメモから議事録の下書きを作ります。決まったこと、連絡事項、担当と期限を決めた様式で並べ、欠席した教職員が読んでも分かる形にして配ります。

サマリー
生成AI
ChatGPT/Claude/Gemini/Microsoft Copilot
連携・自動化
Make/Power Automate/Zapier
対象業界
教育/自治体
対象部門
人事/総務
対象業務
記録・議事録作成
主な課題
引き継ぎができていない/書類作成に時間がかかる/期限・対応漏れが起きる
AIで行う処理
要約
主な効果
対応スピード向上/工数削減/教育コスト削減
導入難易度
★☆☆☆☆
実装レベル
半自動化
費用感
SaaS追加(小)
人間の確認
条件付き
現在工数
40h/月
AI導入後
12h/月
想定削減
70%
年間削減
336h
モデル条件による試算値です。実在企業の実績ではありません。

01導入前 / 導入後の業務フロー

導入前(Before)
  1. 記録係が会議のあいだ、ノートかパソコンにメモを取る
  2. 会議の後、授業の準備と部活動を済ませてから、メモを見返す
  3. 聞き漏らしたところは、出席した教員に確かめるか、録画を見返す
  4. Word の様式に、議題ごとに決まったことと連絡事項を書く
  5. 学年主任や分掌の主任に確かめてもらい、直す
  6. チームのファイルに置き、チャネルに「議事録を置きました」と書き込む
  7. 欠席した人には、主任が口頭で要点を伝える
導入後(After)
  1. 人会議の主催者が会議を Teams の会議として開き、冒頭で録画と文字起こしを始める
  2. 人個別の生徒の話に入るときは、司会が録画と文字起こしを止め、終わったら再開する
  3. 人記録係は、決まったことと担当と期限だけを短くメモする
  4. 人会議の後、記録係が会議のチャットから Copilot を開き、学校で決めた議事録用のプロンプトに自分のメモを添えて実行する
  5. 自動Copilot が、欠席者がまずやること・決定事項・連絡事項・担当と期限・持ち越しを、決めた様式で返す
  6. 人記録係が下書きを議事録の様式に貼り、日付・担当者名・生徒の個人の情報が残っていないかを確かめて直す
  7. 人主任が確かめ、「欠席者がまずやること」の欄を読む
  8. 人記録係が確定版を議事録のライブラリに保存し、要点の欄を埋める
  9. 自動保存をきっかけにフローが動き、学年や分掌のチャネルに議事録へのリンクと要点を投稿する
各工程の詳しい説明を読む
  1. 記録係が会議のあいだ、ノートかパソコンにメモを取る
  2. 会議の後、授業の準備と部活動を済ませてから、メモを見返す
  3. 聞き漏らしたところは、出席した教員に確かめるか、録画を見返す
  4. Word の様式に、議題ごとに決まったことと連絡事項を書く
  5. 学年主任や分掌の主任に確かめてもらい、直す
  6. チームのファイルに置き、チャネルに「議事録を置きました」と書き込む
  7. 欠席した人には、主任が口頭で要点を伝える

(a)記録係が授業の合間に書くので遅れる。 2番の「授業の準備と部活動を済ませてから」が、議事録が遅れるいちばんの理由です。記録係の多くは若手で、授業と校務と部活動を一番多く抱えています。

(b)欠席者への伝達が口頭頼み。 7番は、主任が欠席者の顔を見たときに思い出した分だけが伝わります。「聞いていない」が起きるのは、ほとんどがこの経路です。

(c)担当と期限が曖昧になる。 会議の中では「それは学年の先生方でお願いします」「来週中くらいで」という言い方で仕事が割り振られます。議事録に「各担任で対応」と書かれた仕事は、誰が確かめるのかが決まらないまま期限を迎えます。

(d)議事録が読まれない。 4番で議題の順に書かれた議事録は、自分に関係する連絡がどこにあるかを探さないと分かりません。 欠席した人ほど、全部を読む時間がありません。

  1. 【人】 会議の主催者が会議を Teams の会議として開き、冒頭で録画と文字起こしを始める
  2. 【人】 個別の生徒の話に入るときは、司会が録画と文字起こしを止め、終わったら再開する
  3. 【人】 記録係は、決まったことと担当と期限だけを短くメモする
  4. 【人】 会議の後、記録係が会議のチャットから Copilot を開き、学校で決めた議事録用のプロンプトに自分のメモを添えて実行する
  5. 【自動】 Copilot が、欠席者がまずやること・決定事項・連絡事項・担当と期限・持ち越しを、決めた様式で返す
  6. 【人】 記録係が下書きを議事録の様式に貼り、日付・担当者名・生徒の個人の情報が残っていないかを確かめて直す
  7. 【人】 主任が確かめ、「欠席者がまずやること」の欄を読む
  8. 【人】 記録係が確定版を議事録のライブラリに保存し、要点の欄を埋める
  9. 【自動】 保存をきっかけにフローが動き、学年や分掌のチャネルに議事録へのリンクと要点を投稿する

6番目が、この設計の分かれ目です。 録画を止める決まりがあっても、止め忘れや、議題の途中で生徒の名前が出ることがあります。記録係が個人の情報の消し忘れだけは必ず確かめます。

7番目で主任が読むのは、冒頭の欄です。 議事録の全文を読み直す代わりに、欠席した人がこれだけ読めば動けるかを確かめます。

02今回想定するシステム構成

構成図
職員会議・学年会・分掌会議(Teams の会議。チャネルの会議を含む)
   │  冒頭で録画と文字起こしを開始
   │  個別の生徒の話は録画を止める
   ▼ 文字起こしが会議の記録とともに保存される
Microsoft Copilot(会議のチャット/まとめのタブ)
   │  議事録用のプロンプト+記録係のメモ
   │   ・欠席者がまずやること(期限の順)
   │   ・決定事項/連絡事項/担当と期限/持ち越し
   │   ・個別の生徒の話は置き換え
   ▼
【人】記録係が様式に貼り、日付・担当者名・個人の情報を確かめる
【人】主任が冒頭の欄を確かめる
   ▼ 確定版を議事録のライブラリに保存(要点の欄を埋める)
Power Automate ── チャネルにリンクと要点を投稿
役割想定する製品代替候補
処理Microsoft Copilot(Teams 会議の Copilot)Claude、ChatGPT、Gemini
連携Power Automate(チャネルへの投稿)Make、Zapier
会議と文字起こしMicrosoft TeamsGoogle Meet、Zoom
保管SharePoint(チームのファイル)Google ドライブ、校務支援システム

Microsoft Copilot を選ぶのは、会議の文字起こしを学校の Microsoft 365 の外へ出さずに下書きを作れるからです。 文字起こしを書き出して別のサービスへ貼る手順がありません。生徒の名前が混ざった文字起こしを、手元のパソコンやほかのサービスに置かずに済みます。

教育機関向けにも Copilot が提供されています。 教員、職員、13歳以上の生徒を対象とする教育機関向けの提供があり、Microsoft 365 A1・A3・A5 などが前提のプランとされています。本記事の構成で Copilot を使うのは、記録係の教員だけです。 生徒は関わりません。

会議の後に Copilot を使うには、文字起こしが要ります。 会議の後に会議の内容について質問するには文字起こしが必要で、会議のチャットの右上から Copilot を開くか、「まとめ」のタブから使えます。 文字起こしを始めると、会議の24時間前からのチャットも合わせて使われます。

管理者の設定も確かめます。 Teams 管理センターの会議ポリシーで、Copilot の設定は「保存された文字起こしが必要」が既定値です。文字起こしの設定は新しいポリシーでは既定でオンで、主催者と、文字起こしを始める人の両方がオンである必要があります。 学校では管理者が教育委員会や法人の本部にいることが多いので、設定の確認を先に依頼します。

03どうやって実装するのか

Step1

処理の起点を決める

起点は、記録係が会議の後に Copilot を開いてプロンプトを実行することです。 会議の終了と同時に自動で議事録を作る形にはしません。記録係が自分のメモを添えるひと手間が、下書きの質を決めるからです(入力データで後述)。

下書きを作る時刻を決めます。 会議が終わってから職員室に戻るまでの10分を、議事録の下書きの時間にします。会議の直後なら、メモに書ききれなかったことも記録係の頭に残っています。 この時点では直さず、下書きを様式に貼るところまでで止めます。

配布の側は、ファイルの保存が起点です。 確定版を議事録のライブラリに保存したことをきっかけに、Power Automate のフローが動きます。SharePoint のトリガー「ファイルが作成されたとき(プロパティのみ)」を使います。このトリガーは、ライブラリの列に保存された値を返します。 要点を列に入れておけば、フローはその値をそのまま投稿に使えます。

Step2

入力データを集める

データ中身取得元
文字起こし発言の時刻と話し手、話した内容Teams の会議(会議の記録とともに保存)
会議のチャット会議の中と前後に書かれたメッセージ、資料のリンクTeams の会議のチャット
記録係のメモ決まったこと、担当と期限の走り書き記録係のノートやパソコン
出席者と欠席者出席した人、欠席した人と理由の区分(出張・授業など)記録係が書く
議事録の様式見出しと欄の決まりWord の様式

記録係のメモを添えるのは、文字起こしだけでは「決まった」かどうかが分からないからです。 学校の会議は「では、そういう方向で」「ご意見なければ」で終わる議題が多く、文字起こしの上では決まったようにも、持ち越したようにも読めます。 記録係が「決定」「持ち越し」と1語書いておくだけで、下書きの仕分けが安定します。

メモは、Copilot に送るプロンプトの中に貼ります。 会議で Copilot に送ったプロンプトは送った本人にしか見えないとされているので、メモを会議のチャットに書き込んで全員に見せる必要はありません。

欠席者の一覧は、冒頭の欄を誰に向けて書くかを決める材料です。 欠席者に授業担当の教員が多ければ授業に関わる連絡を、短時間勤務の職員が多ければ事務の手続きの連絡を、冒頭の欄で漏らさないようにします。

Step3

データの取得方法を決める

会議を Teams の会議として開き、冒頭で録画と文字起こしを始めます。 文字起こしは会議の記録とともに OneDrive と SharePoint に保存されます。学年会をそのチームのチャネルの会議として開くと、記録はチャネルの SharePoint のサイトに保存されます。 チャネルではない会議の記録は、主催者の OneDrive に保存されます。

取るものどこからどう取るか
文字起こし会議の記録会議で文字起こしを始めておく。会議の後に Copilot が参照する
記録係のメモ記録係の手元プロンプトに貼る
話している言語会議の設定文字起こしを始めるときに日本語を選ぶ
投稿先のチャネル議事録のライブラリの列確定版の保存のときに、会議の種類(学年・分掌)を選ぶ

職員室や会議室に集まって、1台のパソコンから会議に入る場合は、話し手の記録に頼らない前提で組みます。 本記事の構成で話し手が要るのは担当者の欄だけで、そこは司会が名前で言い直すことで埋めます(前処理の4番目)。誰が言ったかではなく、誰が担当するかを記録します。

学年会はチャネルの会議にすることを勧めます。 記録がチャネルのサイトに残るので、主催者の学年主任が異動しても、記録は学年のチームに残ります。 主催者の OneDrive に記録が残る形だと、異動や退職のときに引き継ぎの手間が増えます。

録画と文字起こしには保存の期限があります。 既定の期限は120日で、期限が来るとごみ箱へ移ります。ただし Microsoft 365 A1 の利用者は、既定の期限の上限が30日です。 学校で A1 を使っている場合は、録画と文字起こしは長く残らないものとして、確定した議事録のほうを保管の対象にします。

Step4

AIへ渡す前に整形する

AIに渡す前の処理は、ほとんどが会議の開き方の決まりです。

  1. 会議を Teams の会議として予定する … 毎週の学年会は定期的な会議にし、会議のチャットが毎週同じ場所に残るようにします
  2. 冒頭で録画と文字起こしを始め、話している言語を日本語にする … 始める前に、録画と文字起こしをすることを出席者に伝えます
  3. 個別の生徒の話は録画を止める … 司会が「ここから個別の件です」と言って止め、終わったら再開します
  4. 担当は名前で、期限は日付で言う … 「学年で」ではなく「各担任が」「〇〇先生が」、「来週中」ではなく「10月17日の金曜まで」と、司会が言い直します
  5. 記録係は「決定」「持ち越し」「連絡」を1語で書く … 議題ごとに、どれだったかだけを書きます

3番目は、この構成の前提です。 録画を止めれば、その部分は文字起こしに残りません。AIで置き換える仕組みは、止め忘れたときの保険にすぎません。 最初から残さないほうが確実です。

4番目は、議事録の「担当と期限」の欄を埋めるためです。 会議の中で「学年で」と言われた仕事は、議事録の上でも「学年で」としか書けません。司会が言い直すひと言が、欠席者が自分の仕事だと分かるかどうかを決めます。

Step5

AIに処理させる

させるのは、文字起こしとメモから、決めた欄を埋めることだけです。

欄中身判断できないときの扱い
欠席者がまずやること読み手が行動に直せる連絡を、期限の順に期限が無ければ末尾に
決定事項記録係のメモで「決定」とされたものメモに無ければ「要確認」の印
連絡事項対象(全教職員・学年・担任・分掌)、内容、開始日対象が言われていなければ「対象不明」
担当と期限担当者、内容、期限担当が決まっていなければ「担当未定」
持ち越し結論が出ず次回へ回したもの-
置き換えた箇所個別の生徒の話として置き換えた箇所の時刻-

1行目の「欠席者がまずやること」が、第1章で書いた中心です。 連絡事項と担当と期限の欄から、読み手が自分で動く必要があるものだけを抜き出し、期限の早い順に3〜5行で並べます。 議題の順に並べないのは、欠席した人が知りたいのは議題ではなく自分の行動だからです。

最後の行の「置き換えた箇所」は、記録係の確認のために出させます。 置き換えが行われた時刻が分かれば、記録係は文字起こしのその箇所だけを開いて、置き換えが足りているかを確かめられます。

させないこと理由
生徒の氏名・学級・番号を書く議事録は共有するもので、個別の事情を残す場所ではない
決定かどうかを会議の雰囲気で判断する記録係のメモに従い、無ければ人へ回す
「学年で」を特定の人に割り当てる担当は司会と主任が決める
発言者の評価や、意見の良し悪しを書く議事録は決まったことの記録
言われていない期限を補う期限は読み手の行動に直結する
Step6

指示内容を固定する

この会議は、学校の学年会(または職員会議・分掌会議)です。
会議の文字起こしと会議のチャット、下に貼った記録係のメモだけを根拠に、
議事録の下書きを作ってください。書かれていないことを補わないでください。

【出力する欄】次の順で出してください。
1. 欠席者がまずやること(期限/対象/やること)を期限の早い順に3〜5行
2. 決定事項(議題/内容)
3. 連絡事項(対象/内容/開始日)
4. 担当と期限(担当者/内容/期限)
5. 持ち越し(議題/次回までに必要なこと)
6. 置き換えた箇所(時刻)

【厳守事項】
- 生徒の氏名、学級と出席番号、家庭の事情、健康の情報が出てきた場合は、
  その話題全体を「個別の生徒の件(詳細は担当から)」と置き換えてください。
  置き換えた時刻を6.に書いてください。
- 決定事項は、記録係のメモで「決定」とされた議題だけにしてください。
  メモに無い議題で決まったように見えるものは、内容の頭に【要確認】と付けてください。
- 担当者は、会議の中で名前が言われた場合だけ書いてください。
  「学年で」「各自」のように言われた場合は、言われたとおりに書き、
  頭に【担当未定】と付けてください。
- 期限は、会議の中で言われた日付だけを書いてください。
  日付が言われていない場合は「期限の言及なし」と書いてください。
- 連絡事項の対象が言われていない場合は「対象不明」と書いてください。
- 発言者の評価や、意見の良し悪しについては書かないでください。
- 1.の欄は、この会議に出ていない教職員が読んで行動できる文にしてください。
  「先ほどの件」「例の書類」のような、会議に出た人にしか分からない言い方をしないでください。

【記録係のメモ】{memo}
【欠席者】{absentees}

「話題全体を置き換える」と書くのは、名前だけを消すと残りから特定できるからです。 「2組の、部活動を休んでいる、兄が卒業生の生徒」は、名前が無くても学年の教職員には誰か分かります。名前ではなく、話題ごと置き換えさせます。

最後の項目の「会議に出ていない人が読んで行動できる文」は、冒頭の欄の質を決めます。 会議の文字起こしは、出席者どうしの文脈で話されています。指示しないと、「例の書類を金曜までに」のような文がそのまま冒頭に並びます。

Step7

出力形式を固定する

Copilot には、欄ごとの表で返させます。 下書きを使うのは記録係で、Word の様式にそのまま貼るためです。冒頭の欄は、たとえば次の形です。

期限対象やること
10月15日(水)2年の担任三者面談の日程の希望表を学年主任に提出する
10月17日(金)2年の全教員修学旅行の引率の希望を教務部のフォームに入力する
11月1日(土)から全教職員欠席連絡を新しい受付フォームで受ける(説明資料はチームのファイル)

担当と期限の欄は、次の形です。

担当者内容期限
〇〇先生(学年主任)修学旅行の班別行動の計画書の様式を配る10月20日(月)
【担当未定】各担任欠席が続いている生徒の家庭への連絡の状況を報告期限の言及なし

2行目のように、個別の生徒が関わる仕事でも、担当と期限の欄には生徒を特定しない書き方で残します。 「誰に連絡するか」は担任が知っていればよく、議事録に書く必要があるのは、仕事があることと、その担当と期限だけです。

欄と列の名前をプロンプトで固定するのは、どの会議の議事録も同じ形にするためです。 欠席した教職員は、職員会議でも学年会でも、議事録の一番上の表だけを読めば自分のやることが分かる状態になります。

【要確認】【担当未定】の印は、記録係と主任が直す場所の目印です。 この2つの語を探せば、どこを埋めればよいかが一目で分かります。空欄で返させると、埋める必要がある空欄か、もともと空でよい欄かの区別がつきません。

Copilot の応答には、使った情報源が引用として付きます。 画面の上で文字起こしの箇所を確かめるのに使えますが、Word に貼ると残らないので、確認は貼る前に画面の上で済ませます。

Step8

システムへ連携する

つなぎ先方式内容
Teams の会議会議のチャットまたは「まとめ」のタブCopilot を開いてプロンプトを実行する
議事録の様式人が貼る下書きの表を Word の様式に貼る
議事録のライブラリSharePoint の「ファイルが作成されたとき(プロパティのみ)」確定版の保存でフローを起動
チャネルTeams の「チャットまたはチャネルでメッセージを投稿する」リンクと要点を投稿する

ライブラリには、会議の種類と要点の2つの列を足します。 会議の種類は「職員会議」「1年学年会」「教務部会」のように選ぶ列で、フローは、この値で投稿先のチャネルを決めます。 要点は、冒頭の欄の1行目を記録係が貼る列です。

投稿は Teams のコネクタの「チャットまたはチャネルでメッセージを投稿する」で行います。 投稿者はフローのボットか利用者を選べます。メッセージの大きさには約28KBの上限があり、表や画像を含めて超えると失敗します。 議事録の本文を投稿に貼らず、リンクと要点だけにするのはこのためでもあります。

校務支援システムには書き込みません。 議事録の中の連絡が、校務支援システムの予定や名簿の変更に関わる場合も、その登録は担当の教職員が行います。 議事録はあくまで連絡の記録です。

Step9

人が確認する

  1. 記録係が、生徒の個人の情報が残っていないかを確かめる … 置き換えた箇所の時刻を開き、話題ごと消えているかを見ます。置き換えが無かった議事録でも、学級と番号の言い方が残っていないかを見ます
  2. 記録係が、日付と担当者名を文字起こしと照らす … 「17日」と「7日」の聞き違いは、欠席者の行動を誤らせます
  3. 主任が、【要確認】と【担当未定】を埋める … 決定かどうか、誰が担当するかを主任が決めます
  4. 主任が、冒頭の欄を欠席者の目で読む … 会議に出ていない人が読んで動けるかを確かめます
  5. 記録係が確定版を保存する … 保存した時点で、チャネルに投稿されます

1番目を省かないでください。 議事録は学年や学校の全教職員が読み、ファイルとして残ります。一度共有された個人の情報は、取り消しが効きません。 記録係が見落としたときのために、主任も同じ点を見ることにしておくと安心です。

チームのメンバーでない教職員への伝え方も、主任が決めておきます。 非常勤の講師や外部の指導員は、学年や分掌のチームに入っていないことがあります。投稿が届かない人の一覧を教務部で持ち、その人には冒頭の欄だけを渡します。

目標は、1回18分です。 下書きは会議の直後に5分で作り、直す作業は個人の情報、日付と担当者名、印の付いた欄に絞ります。録画を見返すことはしません。

Step10

例外に対処する

起きること対応
文字起こしを始め忘れた会議の後に Copilot で質問できない。記録係のメモから従来どおり作る
個別の生徒の話で録画を止め忘れたAIの置き換えに加え、記録係が該当箇所を確かめる。録画と文字起こしの扱いを主任と管理職に相談する
話している言語が日本語になっていなかった文字起こしが崩れる。メモから作る。次回から冒頭で確かめる
【担当未定】が主任にも決められない次回の会議の冒頭で決める議題に載せる
冒頭の欄が5行に収まらない期限が2週間以内のものだけを残し、残りは連絡事項の欄に回す
会議の種類の列が空でフローが投稿先を決められない投稿せず、教務部のチャネルに「投稿先不明」として知らせる
投稿が28KBを超えて失敗する要点の列を短くする。本文は投稿しない
配った後に訂正が必要になった版の番号を上げた訂正版を保存し、訂正した箇所を要点の列に書く
欠席者がチームのメンバーでない(非常勤の講師など)投稿が届かない。主任が冒頭の欄だけを印刷するかメールで渡す

上から2行目が、この構成で最も重い例外です。 録画を止め忘れると、文字起こしに個別の生徒の話が残ります。議事録から消すだけでなく、録画と文字起こしそのものをどう扱うかを、学校の決まりに沿って管理職と決めます。

Step11

記録を残す

  • 確定版の議事録(Word)と、保存した日時・投稿したチャネル
  • Copilot が出した下書き(直す前のもの)。ただし、個人の情報の置き換えが足りていなかった下書きは残さない
  • 記録係と主任が直した箇所 … 個人の情報、日付、担当者名、【要確認】【担当未定】のどれを直したか
  • 出席者と欠席者の一覧
  • 訂正版の記録 … どの箇所を、どの版で直したか

2つ目の「残さない」は、この構成で例外的な決まりです。 普通は直す前の下書きを残して誤りの型を調べますが、個人の情報が残っていた下書きを残すと、消したはずの情報が別の場所に残ります。 誤りの型は「置き換えが足りなかった」と記録するだけにします。

出席者と欠席者の一覧は、伝達の漏れを確かめる材料です。 毎回欠席している教職員がいれば、その人に議事録が届いているか、冒頭の欄だけで足りているかを主任が確かめます。

04実装レベルの3段階

最小構成:会議の後に Copilot へプロンプトとメモを貼り、下書きを様式に貼る / 議事録の下書き
半自動化:上記+学校で1つのプロンプトを全会議で使い、確定版の保存でチャネルに要点とリンクを投稿する / 下書きと共有
本格構成:上記+担当と期限の欄を学校のタスクの一覧に積み上げ、期限の近いものを担当者に知らせる / 担当と期限の追跡

最小構成で、時間の大半は減ります。 いちばん大きい①の聞き漏らしの確認と録画の見返しが、要らなくなるからです。 半自動化が、本記事の想定です。 教務部で1つのプロンプトを育てて全会議で使うことで、どの会議の議事録も同じ形になります。 投稿の自動化は時間の削減としては小さいものの、欠席者に議事録が届く経路が1本に決まります。 本格構成で増えるのは、担当と期限の追跡です。 議事録に書かれた担当と期限は、次の会議まで誰も見返しません。一覧に積み上げると、期限の近いものを担当者に知らせられます。 半自動化を1学期回し、議事録の形がそろってから進んでください。

05工数削減シミュレーション

前提値(モデル条件)
対象人数
12 名
月間件数
40 件
1件あたり現在時間
60 分
1件あたり導入後時間
18 分
現在  40件 × 60分 ÷ 60 = 40 時間/月
導入後 40件 × 18分 ÷ 60 = 12 時間/月
月間削減時間
28h
削減率
70%
年間削減時間
336h
年間金額換算(時間単価3,000円)
101万円
モデル条件による試算であり、実際の効果は業務内容・運用方法によって異なります。

自社条件で導入効果を整理したい方へ

このユースケースを自社に当てはめた場合の前提値と削減見込みを、業務ヒアリングをもとに整理します。

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06向いている企業・向いていない企業

向いている
  1. 職員会議・学年会・分掌会議を毎月繰り返し開き、記録係の教員が議事録を作っている中学校・高等学校・中高一貫校。教職員が Microsoft 365 の教育機関向けのプランを使い、会議を Teams のチームやチャネルで開いている、または開ける場合。出張・授業・部活動の引率・短時間勤務で会議に出られない教職員が多く、欠席者への伝達が口頭に頼っている場合。
向いていない
  1. 会議の記録をとること自体が学校や教育委員会の決まりで認められていない場合。会議の大半が個別の生徒の指導や家庭の事情を扱い、議事録として共有できる部分が少ない場合。Microsoft 365 を使っておらず、Copilot のライセンスを追加できない場合。なお、何を決定とするか、生徒の個別の事情をどこまで共有するかの判断は、この構成では代替できません。

07最小構成で試す方法

  1. 1つの学年会で、文字起こしを始めた会議を3回分用意する(個別の生徒の話は録画を止める)
  2. 3回とも、記録係がこれまでどおりの方法でも議事録を作る
  3. 会議の後、会議のチャットから Copilot を開き、第7章のプロンプトに記録係のメモを貼って実行する
  4. 出てきた下書きを、記録係の議事録と欄ごとに突き合わせる
  5. 学年会に欠席した教職員に、冒頭の欄だけを読んでもらい、何をすればよいか分かるかを聞く

5番目は必ずやってください。 議事録の出来を出席者が判断すると、自分は内容を知っているので、どんな書き方でも分かる気がしてしまいます。 欠席者に読んでもらうのが、冒頭の欄を確かめる唯一の方法です。

出てきた内容判断
欠席者が冒頭の欄だけで動けた配布の仕組みづくりに進む
【担当未定】が多すぎた司会の言い直しが先。 AIの問題ではない
冒頭の欄に会議の文脈の言い方が残ったプロンプトに学校の例を足す。構成は有効

2行目は、学校の会議でとても起きやすい結果です。 「学年で」「各自で」が多い会議ほど、議事録の上でも担当が決まりません。司会が言い直す習慣をつけてから、もう1回試してください。

08実装時につまずきやすいポイント

問題対策
個別の生徒の話が議事録に残る録画を止める決まりが先。 AIの置き換えは保険にする
名前だけ消して話題から特定できる話題ごと置き換えさせる
「決まった」かどうかが曖昧記録係が「決定」「持ち越し」を1語メモする
【担当未定】ばかりになる司会が担当を名前で、期限を日付で言い直す
冒頭の欄に会議の文脈の言い方が残る「会議に出ていない人が読んで動ける文」と指示する
文字起こしを始め忘れる会議の冒頭の手順に入れる
主催者の異動で記録が見られなくなる学年会はチャネルの会議にする
A1 で録画と文字起こしがすぐ消える既定の期限の上限が30日。確定した議事録を保管の対象にする
投稿が大きすぎて失敗する本文を投稿せず、リンクと要点だけにする
欠席者が議事録を読まない冒頭の欄だけで足りるかを、欠席者に聞いて直す

上の2行が、この構成の失敗のほとんどです。 どちらも、一度共有した個人の情報は取り消せないという同じ結果につながります。録画を止める決まりと、話題ごと置き換える指示の2段で止めます。

3行目と4行目は、会議の運び方の問題です。 AIの精度を上げようとするより、司会のひと言と記録係の1語のメモのほうが早く効きます。

09セキュリティ・AIガバナンス上の注意点

この構成で扱うデータ: 教職員の氏名と発言、学校の行事や校務の予定、そして会議の中で話されうる生徒の氏名、成績、生活や家庭の事情、健康の情報です。

  1. 個別の生徒の話は記録しない … 録画を止めて話す決まりを、構成の前提にします。AIの置き換えは、止め忘れたときの保険です
  2. 学校の情報の扱いの決まりに沿う … 公立学校では自治体の、私立学校では学校法人の、情報の扱いの決まりがあります。録画と文字起こしをクラウドに保存してよいか、どの会議で記録してよいかを、導入の前に管理職と確かめます
  3. Copilot が使うのは、使う人が見られるデータだけ … Copilot は、利用者が少なくとも閲覧の権限を持つ組織のデータだけを示すとされています。記録係が見られない資料が議事録に混ざることはありません
  4. 会議の内容は学習に使われない … プロンプト、応答、Microsoft Graph を通じて取得されたデータは、基盤のモデルの学習に使われないとされています
  5. 生成された内容は確かめてから共有する … 公式にも、生成AIの応答は100%事実とは限らず、人に送る前に確かめるよう書かれています
  6. 何を決定とするかを代替させない … この構成が出すのは議事録の下書きです。決定かどうか、誰が担当するかは、主任と管理職が決めます

誤りが起きた場合のリスクは、生徒の個人の情報を共有してしまうことと、連絡の期限や担当を誤って伝えることの2つです。 前者は取り返しがつかず、後者は欠席者の行動を誤らせます。記録係と主任の確認を、個人の情報と冒頭の欄に集中させるのは、この2つを止めるためです。

10まず何から始めるか

1週目:録画と文字起こしの扱いを決める

管理職と教務部で、どの会議を記録するか、個別の生徒の話をどう扱うか、録画と文字起こしをどこにどれだけ残すかを決めます。あわせて、管理者に会議ポリシーの文字起こしと Copilot の設定を確かめてもらいます。

2週目:1つの学年会で3回試す

1つの学年の記録係に Copilot のライセンスを付け、3回の学年会で下書きを作ります。これまでどおりの議事録も並行して作り、欠席した教職員に冒頭の欄を読んでもらいます。

3週目:プロンプトと会議の運び方を直す

突き合わせで出た誤りの型をプロンプトに足します。司会の言い直し(担当は名前で、期限は日付で)と、記録係の1語のメモを、会議の決まりとして書き出します。

4週目:投稿のフローを作る

議事録のライブラリに会議の種類と要点の列を足し、保存をきっかけにチャネルへ投稿するフローを作ります。この時点では、投稿先を教務部のチャネルだけにして、投稿の形を確かめます。

2か月目: 全学年の学年会に広げ、プロンプトを学校で1つにそろえます。直した箇所の記録を毎週見ます。3か月目以降: 職員会議と分掌会議にも広げ、担当と期限の一覧を作ります。欠席した教職員が、主任から口頭で聞かなくても議事録の冒頭だけで動けるようになった時点で、この構成は完成です。


11関連ユースケース

12この仕組みを理解するための記事

13技術仕様の確認日・参考情報

技術仕様確認日:2026-10-06/最終更新:2026-10-06
確認した内容情報源確認日
Teams 会議の Copilot の使い方の違い。会議ポリシーの Copilot の設定の既定値が「保存された文字起こしが必要」であること。会議で Copilot に送ったプロンプトが本人にしか見えないこと。追加の Copilot のライセンスが前提であることMicrosoft Learn: Manage Microsoft Copilot in Teams meetings and events2026-10-06
文字起こしが会議の記録とともに OneDrive と SharePoint に保存されること。主催者と開始する人の両方の設定が要ること。新しいポリシーで既定でオンであること。日本語が対応言語に含まれることMicrosoft Learn: Manage transcription and captions for Teams meetings2026-10-06
録画と文字起こしの既定の期限が120日で、A1 の利用者は上限が30日であること。チャネルの会議の記録がチャネルの SharePoint のサイトに、それ以外は主催者の OneDrive に保存されることMicrosoft Learn: Manage Teams recording expiration policy2026-10-06
会議の後に質問するには文字起こしが要ること。会議のチャットと「まとめ」のタブから使えること。会議の24時間前からのチャットが含まれること。応答に使った情報源が示されることMicrosoft サポート: Get started with Copilot in Microsoft Teams meetings2026-10-06
教育機関向けの Copilot が教員・職員・13歳以上の生徒を対象とし、Microsoft 365 A1・A3・A5 などが前提のプランであることMicrosoft Learn: License Options for Microsoft Copilot2026-10-06
プロンプトと応答が基盤のモデルの学習に使われないこと。利用者が閲覧できるデータだけを示すこと。応答が100%事実とは限らないことMicrosoft Learn: Data, Privacy, and Security for Microsoft Copilot2026-10-06
Teams のコネクタに「チャットまたはチャネルでメッセージを投稿する」があり、投稿者をフローのボットか利用者から選べること。メッセージの大きさの上限が約28KBであることMicrosoft Learn: Microsoft Teams connector2026-10-06
SharePoint のコネクタに「ファイルが作成されたとき(プロパティのみ)」があり、ライブラリの列に保存された値を返すことMicrosoft Learn: SharePoint connector2026-10-06

何を決定とするか、生徒の個別の事情をどこまで共有するかは、管理職と主任が判断してください。 本記事は公式の資料で確認できた範囲だけを扱っています。

実装ステータス:構成例。 公開仕様に基づいて設計した構成であり、当社で実際に構築・検証したものではありません。工数の数値はモデル条件による試算です。

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