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ホテルの月次の収益会議の Teams 会議の記録から、決まった料金と販売の施策・担当・期限を議事録にまとめる

実装ステータス:構成例 技術的に実現可能な構成として設計したもの。自社未検証

ホテルごとに毎月開く収益会議の Teams の記録から、決まった料金の変更と販売の施策、担当と期限を議事録の下書きにします。料金は発言どおりに書き出し、台帳と食い違う箇所や対象日が曖昧な箇所に印を付けます。

サマリー
生成AI
ChatGPT/Claude/Gemini/Microsoft Copilot
対象業界
不動産/宿泊
対象部門
営業/経営企画
対象業務
内容確認・チェック/記録・議事録作成
主な課題
書類作成に時間がかかる/期限・対応漏れが起きる/確認ミスが多い
AIで行う処理
要約
主な効果
入力漏れ削減/対応スピード向上/工数削減
導入難易度
★☆☆☆☆
実装レベル
半自動化
費用感
SaaS追加(小)
人間の確認
条件付き
現在工数
32h/月
AI導入後
12h/月
想定削減
63%
年間削減
240h
モデル条件による試算値です。実在企業の実績ではありません。

01導入前 / 導入後の業務フロー

導入前(Before)
  1. 収益管理の担当が、前月の実績の資料を会議の前日に出席者へ送る
  2. 収益会議を Teams で開く。担当者はメモを取りながら進行する
  3. 会議の後、担当者がメモと記憶をもとに議事録の要旨を書く
  4. 料金の変更について、対象日・客室タイプ・プラン・販売経路・金額をメモから拾い、指示の一覧にする
  5. メモで曖昧なところは、支配人や販売の担当にチャットで確かめる
  6. 販売の施策(プランの新設、販売経路ごとの在庫の配分、販促など)の担当と期限を書く
  7. 議事録と指示の一覧を出席者に送る
  8. 販売の担当が料金を入れ、台帳に登録する
導入後(After)
  1. 人収益管理の担当が、会議の Copilot の設定を「会議中と会議後」にして、収益会議を開き、文字起こしを始める
  2. 人会議の終わりに、担当者が会議の Copilot に「決まった料金の変更を一覧にして」と頼み、画面に出た一覧を出席者と読み合わせる
  3. 自動会議の文字起こしと会議のチャットが保存される
  4. 人担当者が、収益会議用のエージェントに「このホテルの今月の収益会議の議事録を作って」と頼む
  5. 自動エージェントが、文字起こしから要旨、料金の変更の表、販売の施策の表、持ち越しの論点を、発言の引用付きで書き出す
  6. 自動エージェントが、料金変更の台帳と比べて、変更前の金額が台帳と合わない行、欄が空いている行に印を付ける
  7. 人担当者が、印の付いた行を文字起こしと照らして確かめ、空いた欄を支配人と販売の担当に確かめる
  8. 人議事録と料金変更の指示の一覧を出席者に送る。料金の入力と台帳への登録は、これまでどおり販売の担当が行う
各工程の詳しい説明を読む
  1. 収益管理の担当が、前月の実績の資料を会議の前日に出席者へ送る
  2. 収益会議を Teams で開く。担当者はメモを取りながら進行する
  3. 会議の後、担当者がメモと記憶をもとに議事録の要旨を書く
  4. 料金の変更について、対象日・客室タイプ・プラン・販売経路・金額をメモから拾い、指示の一覧にする
  5. メモで曖昧なところは、支配人や販売の担当にチャットで確かめる
  6. 販売の施策(プランの新設、販売経路ごとの在庫の配分、販促など)の担当と期限を書く
  7. 議事録と指示の一覧を出席者に送る
  8. 販売の担当が料金を入れ、台帳に登録する

(a)議事録が会議の翌日以降になる。 担当者は4軒を受け持ち、収益会議は月の前半に集中します。議事録が遅れると、販売の担当は料金を入れられません。 3連休の料金を上げると決めても、指示が届くまでの数日は前の料金で売れていきます。

(b)決めた料金が曖昧なまま残る。 「3連休」はどの日からどの日か、「ツイン」は禁煙と喫煙の両方か、「1割上げ」は素泊まりと朝食付きの両方か。会議の中では分かった気になっていても、指示の一覧を書くときに初めて足りないことに気づきます。 5番のやり取りが長引きます。

(c)施策の担当と期限が抜ける。 料金の話は指示の一覧に残りますが、「新しい連泊プランを作る」「団体の在庫を戻す」のような施策は、担当と期限が決まらないまま会議が終わることがあります。翌月の会議で「あれはどうなった」と聞いて、誰も手を付けていなかったと分かります。

(d)議事録と台帳が食い違う。 販売の担当が指示の一覧を読み違えて入れると、台帳にも間違った値が載ります。 会議で決めた値と台帳の値を突き合わせる人がいません。

4つとも、担当者の手際の問題ではありません。 会議の中で決まった値が、決まった形で記録に残っていないことから始まっています。メモを丁寧に取っても、発言が「1割上げ」のままなら、議事録にも「1割上げ」としか書けません。この構成は、AIで議事録を速く書くことと、会議の中で値を決め切ることの2つを一緒に変えます。

  1. 【人】 収益管理の担当が、会議の Copilot の設定を「会議中と会議後」にして、収益会議を開き、文字起こしを始める
  2. 【人】 会議の終わりに、担当者が会議の Copilot に「決まった料金の変更を一覧にして」と頼み、画面に出た一覧を出席者と読み合わせる
  3. 【自動】 会議の文字起こしと会議のチャットが保存される
  4. 【人】 担当者が、収益会議用のエージェントに「このホテルの今月の収益会議の議事録を作って」と頼む
  5. 【自動】 エージェントが、文字起こしから要旨、料金の変更の表、販売の施策の表、持ち越しの論点を、発言の引用付きで書き出す
  6. 【自動】 エージェントが、料金変更の台帳と比べて、変更前の金額が台帳と合わない行、欄が空いている行に印を付ける
  7. 【人】 担当者が、印の付いた行を文字起こしと照らして確かめ、空いた欄を支配人と販売の担当に確かめる
  8. 【人】 議事録と料金変更の指示の一覧を出席者に送る。料金の入力と台帳への登録は、これまでどおり販売の担当が行う

2番目が、この設計の分かれ目です。 会議の中で料金の一覧を読み合わせれば、「3連休はどの日か」「ツインは禁煙だけか」をその場で決められます。 会議の後に確かめる件数が減り、第3章の(b)の多くは会議の中で片付きます。

8番目で、料金の入力をこれまでどおり人に残しているのは意図してのことです。 議事録の下書きから予約システムへ料金を流し込む経路を作ると、読み合わせで直し損ねた1行が、そのまま販売されます。

02今回想定するシステム構成

構成図
会議の前日:前月の実績の資料を会議のチャットへ
   ▼
Teams 会議(Copilot は「会議中と会議後」、文字起こしを開始)
   │  終わりに会議の Copilot で料金の変更の一覧を出し、読み合わせる
   ▼【トリガー】会議の終了と文字起こしの保存
Microsoft Copilot(Agent Builder で作る収益会議用のエージェント)
   │  知識:受け持ちのホテルの今月の収益会議(会議を指定)
   │        料金変更の台帳(SharePoint のリスト。読むだけ)
   │        議事録の様式と、書き方の決まり
   ├──▶ 会議の要旨
   ├──▶ 料金の変更の表(6つの欄。発言の引用付き)
   ├──▶ 販売の施策の表(担当と期限)
   └──▶ 持ち越しの論点と、台帳と比べた確認事項
   ▼【収益管理の担当が文字起こしと照らして確かめる】
議事録(Word)と料金変更の指示の一覧を出席者へ/料金の入力と台帳の登録は販売の担当
役割想定する製品代替候補
処理Microsoft Copilot(旧称 Microsoft 365 Copilot。Teams 会議の Copilot と、Agent Builder で作る収益会議用のエージェント)ChatGPT Enterprise、Gemini、Claude
会議Microsoft Teams(文字起こし)Zoom の文字起こし
台帳SharePoint のリスト(料金変更の台帳)-

新しく足すのは、収益管理の担当4名の Copilot のライセンスと、収益会議用のエージェントだけです。 会議の主催者は Copilot の使い方を会議ごとに管理でき、出席する支配人や販売の担当にはライセンスは要りません。 文字起こしを始め、エージェントを使うのは収益管理の担当です。

会議の Copilot は、会議中にも会議の後にも使えます。 主要な論点の要約、誰が何を言ったか、次に行うことの提案、出席者の質問への回答を行い、会議の後は会議のチャットか「まとめ」のタブから開けます。 ただし、会議の後に Copilot に質問するには、会議中に文字起こしを有効にしておく必要があります。 管理者の既定の設定は「保存された文字起こしが必須」で、この場合、主催者の会議の設定は「会議中と会議後」に固定されるとされています。

エージェントは Agent Builder で作ります。 Agent Builder では、知識として Teams の会議を5つまで、SharePoint のリストを1つまで指定でき、リストは2万行・生の文字で50MBまでとされています。担当者1名が受け持つのは4軒なので、その月の4軒の収益会議を会議として指定し、料金変更の台帳のリストを知識に入れます。 会議は毎月入れ替えます。

03どうやって実装するのか

Step1

処理の起点を決める

会議の終了と文字起こしの保存を起点にします。 ただし、エージェントを動かすのは担当者の一言です。決まった時刻に自動で全ホテルの議事録を作る形にはしません。 会議の長さも終わる時刻もホテルごとに違い、担当者が会議の直後に頼むのがいちばん早く、確実です。

起点の手前に、会議の中での読み合わせを置きます。 会議の終わりの5分を「決まったことの確認」に取り、担当者が会議の Copilot に「この会議で決まった料金の変更を、対象日・客室タイプ・プラン・販売経路・変更前・変更後の表にしてください。決まっていない欄は空けてください」と頼みます。出た表を画面で共有し、空いた欄をその場で埋めます。

読み合わせで埋めた値も、声に出して言ってもらいます。 文字起こしに残るのは声だけです。画面を見て頷いただけでは、エージェントが後から読む記録に、決まった値が残りません。

会議の Copilot の設定は、会議を作るときに「会議中と会議後」にします。 「会議中のみ」にすると、会議が終わると文字起こしされなかった音声のデータと Copilot とのやり取りは残らず、会議の後のエージェントが読める記録がなくなります。

Step2

入力データを集める

データ中身取得元
会議の文字起こし発言者、発言の時刻、発言Teams 会議(エージェントの知識に会議を指定)
会議のチャット会議の前日に送った実績の資料、会議中の書き込みTeams 会議のチャット
料金変更の台帳ホテル、対象日、客室タイプ、プラン、販売経路、変更前、変更後、登録日SharePoint のリスト(読むだけ)
議事録の様式見出し、表の列、書き方の決まりエージェントの知識のファイル
客室タイプとプランの一覧ホテルごとの客室タイプの正式な名前と略称、プランの名前エージェントの知識のファイル

質を決めるのは、いちばん下の一覧です。 会議では「ツイン」「スーペリア」「朝食付き」と略して言われます。一覧に「ツイン=スタンダードツイン(禁煙)とスタンダードツイン(喫煙)」のように略称と正式な名前を並べておけば、エージェントは対象が1つに決まらないことに気づけます。 一覧がないと、どちらか一方に決めて書きます。

料金変更の台帳は、変更前の金額を確かめるために読みます。 会議で「いま1万2千円のところを」と言われた金額が台帳の最新の値と違えば、会議の前提がずれているか、台帳の登録が遅れているかのどちらかです。 どちらでも、料金を入れる前に確かめるべきことです。

Step3

データの取得方法を決める

取るものどこから何に使うか
会議の文字起こしとチャットエージェントの知識に指定した会議要旨、料金の変更、施策、持ち越し
台帳の最新の行エージェントの知識に指定したリスト変更前の金額の確認
様式と一覧エージェントの知識のファイル表の列、略称の読み替え

会議は、受け持ちのホテルの今月の収益会議だけを指定します。 Agent Builder で「自分の Teams のチャットと会議」をまとめて選ぶと、すべての会議の文字起こしと予定表全体が検索の対象になるとされています。他のホテルの会議や、別の打合せの発言が混ざらないよう、会議を1つずつ指定します。

会議の数は1つのエージェントで5つまでです。 担当者1名が4軒を受け持つので、4軒の今月の会議を指定し、1つは前月の同じホテルの会議に使えます。 前月の会議を入れると、前月に決めた施策が今月の会議で報告されたかを比べられます。

料金変更の台帳は、リストそのものを知識に入れます。 SharePoint のサイトを指定してもサイトの中のリストは含まれないとされているので、リストの URL を直接指定します。リストの添付ファイルの列は検索の対象にならないとされているため、台帳の値は列に入れておきます。

エージェントの作り方の設定で、「指定した情報源だけを使う」を有効にします。 これは指定した情報源を優先させる設定で、一般の知識を完全に止めるものではないとされています。だからこそ、指示文の側でも「台帳と文字起こしにない値を書かない」と決めます。

Step4

AIへ渡す前に整形する

  1. 会議の前日に、実績の資料を会議のチャットに置く … 稼働率・客室単価・販売経路ごとの実績を、会議のチャットに貼ります。会議で話す数字の出どころを、記録の中に残すためです
  2. 会議の冒頭に、ホテル名と対象の月を声に出す … 文字起こしの最初に「○○ホテル、11月から1月の料金」と残します
  3. 会議の終わりに読み合わせをする … 第7章「トリガー」のとおり。埋めた値は声に出してもらいます
  4. 客室タイプとプランの一覧を最新にする … 新しいプランを作ったら、一覧に足してから次の会議に臨みます
  5. 台帳の登録を会議の前日までに済ませる … 前月に決めた料金がまだ台帳に入っていないと、変更前の金額の照合が外れます
  6. 知識の会議を入れ替える … 毎月、受け持ちのホテルの今月の会議に指定し直します

5番目を軽く見ないでください。 台帳の登録が遅れていると、エージェントは会議で言われた変更前の金額と台帳の値が違うという印を、毎回たくさん付けます。印が多すぎると、担当者は印を見なくなります。

Step5

AIに処理させる

させるのは、文字起こしから決まったことを4つの表に分けて書き出し、台帳と比べて確認が要る箇所を挙げることです。

させること書き方判断できないときの扱い
会議の要旨振り返りの要点と、決めたことの数を数行で-
料金の変更の表対象日・客室タイプ・プラン・販売経路・変更前・変更後を1行ずつ。発言の引用と時刻を付ける決まっていない欄は空欄にし、missing に欄の名前を入れる
販売の施策の表施策、担当、期限。発言の引用付き担当か期限が発言にない施策は owner_missing / due_missing
持ち越しの論点結論が出なかった論点と、決めるために必要なこと-
台帳と比べた確認事項変更前の金額が台帳の最新の値と違う行台帳に該当の行がなければ not_in_ledger

料金の変更の表は、発言に出てきた値だけで埋めます。 「1割上げ」「2千円上げ」のように差だけが言われたときは、変更後の欄を空け、said に発言をそのまま写します。 担当者が台帳の値と発言から変更後の金額を決めます。

させないこと理由
変更後の金額の計算「1割」の元の金額と端数の扱いは、決めた人に確かめること
対象日の推測(「3連休」を暦から日付にする)どの日を含めるかは会議で決めること。暦の連休と販売の区切りは違うことがある
客室タイプやプランの推測略称が複数に当たるときに、どちらかに決めない
料金の判断の評価「上げすぎ」「妥当」は書かない
予約システムや台帳への書き込み料金を入れるのは販売の担当

2行目がいちばん起きやすい失敗です。 「11月の3連休」と言われると、暦から日付を補って書きます。暦の連休の初日の前夜を含めるか、最終日を含めるかは、ホテルの販売の決め方によります。 補った日付が1日ずれていれば、その1泊は前の料金で売れるか、上げすぎた料金で売れ残ります。

Step6

指示内容を固定する

エージェントの指示(Agent Builder の「指示」の欄)に次を入れます。

あなたはホテルの運営会社の収益管理チームで、月次の収益会議の議事録を
作る補助をする立場です。知識に指定した会議の文字起こしとチャット、
料金変更の台帳、議事録の様式と客室タイプ・プランの一覧だけを使ってください。

【作るもの】
1. 会議の要旨(数行)
2. 料金の変更の表
   列:ホテル/対象日/客室タイプ/プラン/販売経路/変更前/変更後/
       発言の引用と時刻/空いている欄
3. 販売の施策の表
   列:施策/担当/期限/発言の引用と時刻
4. 持ち越しの論点と、決めるために必要なこと
5. 台帳と比べた確認事項

【料金の変更の表の決まり】
- 値は発言かチャットに出てきたものだけを書いてください。
- 「1割上げ」「2,000円上げ」のように差だけが言われたときは、
  変更後の欄を空け、発言をそのまま引用してください。計算しないでください。
- 「3連休」「年末」「週末」のような言い方は、日付に直さずにそのまま書き、
  空いている欄に「対象日」と書いてください。
- 客室タイプやプランの略称が、一覧で2つ以上に当たるときは、
  どちらかに決めずに、当たる名前を並べて空いている欄に「客室タイプ」と書いてください。
- 変更前の金額が発言にあるときは、台帳の最新の値と比べ、違えば
  確認事項に「台帳の値は○○円」と書いてください。

【施策の表の決まり】
- 担当は、会議で名前が挙がった人だけを書いてください。
  発言から推測して割り当てないでください。
- 期限は、会議で言われた日付だけを書いてください。

【厳守事項】
- 会議で決まっていないことを、決まったこととして書かないでください。
  「検討する」「次回までに考える」は持ち越しの論点に入れてください。
- 料金の判断が妥当かどうか、上げるべきか下げるべきかは書かないでください。
- 他のホテルの会議の発言を混ぜないでください。
- 発言の引用は、文字起こしの文をそのまま写し、時刻を付けてください。

「日付に直さずにそのまま書く」を明記しないと、親切に日付を補います。 補った日付は表の中で他の値と同じ顔をしているので、担当者が確かめずに通しやすいのが厄介です。空いている欄に「対象日」と書かせれば、確認事項として目に入ります。

「発言から推測して担当を割り当てない」も同じ理由です。 話の流れから「販売の担当がやるのだろう」と書くと、本人が知らない宿題が議事録に載ります。 第3章の(c)は、担当を決めずに会議を終えたことで起きていました。空いた担当を空いたまま見せることが、会議の運びを直す材料になります。

Step7

出力形式を固定する

エージェントには、議事録の本文を次の形で返させます。 表は Word に貼れる形にし、料金変更の指示の一覧はそのまま販売の担当に渡せる列にします。

【○○ホテル 収益会議 議事録(2026年10月開催/対象:11月〜1月)】

■ 要旨
(振り返りの要点と、決まったことの数)

■ 料金の変更
| 対象日 | 客室タイプ | プラン | 販売経路 | 変更前 | 変更後 | 引用(時刻) | 空いている欄 |
| 11月の3連休 | ツイン(禁煙・喫煙のどちらか未確定) | 朝食付き | 全経路 | 12,000円 | (空欄) | 「3連休のツイン、朝食付きを1割上げましょう」(00:52) | 対象日/客室タイプ/変更後 |

■ 販売の施策
| 施策 | 担当 | 期限 | 引用(時刻) |
| 連泊プランの新設 | (空欄) | 11月10日 | … |

■ 持ち越しの論点
・団体の在庫の戻しの時期(次回までに、団体の担当に見込みを聞く)

■ 台帳と比べた確認事項
・スーペリアダブルの素泊まりの変更前:会議では13,500円、台帳の最新は13,000円

1つ目の理由は、「空いている欄」の列で確認が速くなることです。 担当者は空いた欄のある行だけを支配人と販売の担当に確かめればよく、埋まった行は引用と時刻で文字起こしを1か所見るだけです。

2つ目は、料金変更の指示の一覧をそのまま渡せることです。 列の並びを台帳と同じにしておけば、販売の担当は議事録の表から台帳の行をそのまま作れます。 第3章の(d)の読み違いが起きにくくなります。

3つ目は、引用と時刻で根拠を確かめられることです。 会議の後に「そんなことは決めていない」と言われたとき、どの発言からその行を書いたかを示せます。

Step8

システムへ連携する

つなぎ先方式内容
Teams 会議会議の Copilot、エージェントの知識に会議を指定文字起こしとチャットを読む
料金変更の台帳エージェントの知識にリストを指定(読むだけ)変更前の金額の確認
議事録担当者が Word に貼る出席者へ送る
予約システム・販売サイトつながない料金の入力は販売の担当が行う

予約システムにも台帳にも書き込みません。 知識として指定した SharePoint のリストは、エージェントが読むだけです。料金を入れるのも、台帳に登録するのも、これまでどおり販売の担当です。 議事録は「何を入れるべきか」までを示し、入れる操作は人に残します。

議事録の送り先は、会議の出席者だけにします。 料金の変更は販売の前の情報で、決まったことが販売の担当以外に広がると、取引先や他のホテルとの関係に影響することがあります。

Step9

人が確認する

担当者が確かめるのは、料金の変更の表と施策の表の全行と、確認事項です。 要旨は流し読みにします。

  1. 空いている欄を埋める … 支配人と販売の担当にチャットで確かめます。会議で読み合わせをしていれば、ここは数件で済みます
  2. 埋まった行の引用を見る … 引用と時刻で文字起こしを開き、値が発言どおりかを確かめます
  3. 台帳と比べた確認事項を片付ける … 会議の前提が違ったのか、台帳の登録が遅れていたのかを確かめます
  4. 施策の担当と期限を決める … 空いたままの施策は、支配人と相談して担当と期限を決めます
  5. 直したところを記録する … どの行を、どう直したかを残します

2番目は、料金の行だけは全行を見てください。 料金の1行の誤りは、そのまま予約の売上に出ます。 要旨の言い回しの誤りとは重さが違います。

目標は、1軒あたり45分です。 料金の行の確認に20分、空いた欄の確認と施策の担当決めに15分、台帳との食い違いの確認と送付に10分という配分を想定します。空いた欄の確認が毎回20分を超えるなら、会議の中の読み合わせが足りていません。 次の会議で読み合わせの時間を延ばすほうが、会議の後に確かめるより早く片付きます。

Step10

例外に対処する

起きること対応
文字起こしを始め忘れた会議の後のエージェントが読める記録がない。担当者のメモから手で作る
会議の Copilot が「会議中のみ」になっていた会議の後に記録が残らない。次回から会議の設定を確かめる
発言者の名前が取れていない引用は残るが担当が決まらない。担当は人が決める
他のホテルの会議の発言が混ざった知識の会議の指定を確かめ、そのホテルの会議だけにする
台帳に該当の行がないnot_in_ledger。新しいプランか、台帳の登録漏れかを確かめる
料金が「様子を見て決める」で終わった持ち越しの論点に入れる。料金の変更の表に入れない
支配人が会議の後に値を変えた議事録を直し、変えた理由と日時を記録する
同じ対象日に、会議の中で値が2回変わった最後に決まった値だけを表に入れ、前の値は引用の欄に残す。どちらが最後かは時刻で確かめる
台帳のリストが2万行を超えた古い行を別のリストに移し、知識のリストを直近の行に絞る
会議が途中で切れて2つに分かれた両方の会議を知識に指定し、1つの議事録にまとめさせる

上の2行は、会議の前に防げます。 会議のテンプレートで Copilot の設定を「会議中と会議後」にしておけば、毎回の設定忘れはなくなります。 文字起こしを始めるのは、会議の冒頭の決まりにします。

Step11

記録を残す

  • 議事録の確定版と、料金変更の指示の一覧
  • エージェントが出した下書き(確定版との差が分かるように)
  • 担当者が直した行と、直した理由
  • 空いていた欄の件数と、どの欄だったか
  • 台帳と比べた確認事項と、その結論

4つ目は、会議の運び方を直す材料です。 毎月「対象日」が空いているなら、会議の中で対象日を日付で言う決まりを作ります。 「担当」が空いているなら、施策を決めるときに名前を言う決まりにします。

3つ目と4つ目は、ホテルごとに集計して見ます。 特定のホテルだけ直しや空いた欄が多いなら、そのホテルの会議の運び方か、客室タイプの一覧のどちらかに理由があります。 16軒を並べると、どこから手を付けるかが決まります。

議事録の確定版は、料金の判断の経緯として残します。 数か月後に「なぜこの時期にこの料金にしたか」を振り返るとき、会議でどう話して決めたかが引用付きで残っています。

04実装レベルの3段階

最小構成:会議の Copilot で料金の変更の表を出し、読み合わせる / 会議の中での決定事項の確認
半自動化:上記+収益会議用のエージェントで議事録と4つの表を作り、料金変更の台帳と比べる / 議事録と指示の一覧の下書き、台帳との照合
本格構成:上記+前月の会議で決めた施策が今月の会議で報告されたかの追跡と、16軒の施策の状況の一覧 / 施策の追跡

最小構成でも、会議の後の確認の時間はかなり減ります。 ただし議事録は担当者が書くので、作る時間の大半は残ります。 半自動化で、1件120分が45分になり、この段階が本記事の想定です。 議事録の要旨と表の下書き、台帳との照合が出るので、担当者の時間は空いた欄の確認と料金の行の確認に移ります。 段階を飛ばさないでください。 最小構成の読み合わせを2〜3か月続けると、空いた欄がどの種類に偏るかが見えてきます。対象日が多いのか、客室タイプが多いのかで、エージェントの指示と一覧の作り方が変わります。 本格構成は、施策が月をまたいで抜けることが多い場合に進みます。 前月の会議を知識に入れ、決めた施策が今月の会議で報告されたかを比べます。16軒の状況を一覧にするには、ホテルごとのエージェントの出力を集める仕組みが要るので、半自動化を数か月回してから検討します。

05工数削減シミュレーション

前提値(モデル条件)
対象人数
4 名
月間件数
16 件
1件あたり現在時間
120 分
1件あたり導入後時間
45 分
現在  16件 × 120分 ÷ 60 = 32 時間/月
導入後 16件 × 45分 ÷ 60 = 12 時間/月
月間削減時間
20h
削減率
63%
年間削減時間
240h
年間金額換算(時間単価3,800円)
91万円
モデル条件による試算であり、実際の効果は業務内容・運用方法によって異なります。

自社条件で導入効果を整理したい方へ

このユースケースを自社に当てはめた場合の前提値と削減見込みを、業務ヒアリングをもとに整理します。

AI活用について相談する

06向いている企業・向いていない企業

向いている
  1. 複数のホテルを運営する会社で、本部の収益管理の担当がホテルごとに毎月の収益会議を Teams で開き、会議の後に議事録と料金変更の指示の一覧を作るのに時間を取られている場合。料金の変更を SharePoint のリストや共有の表で台帳にしていて、議事録と台帳の食い違いや、決めた施策の担当と期限が曖昧なまま月をまたぐことが起きている場合。収益管理の担当が Microsoft Copilot(旧称 Microsoft 365 Copilot)を使える場合。
向いていない
  1. ホテルが1軒で、支配人と担当が口頭で料金を決めて、その場で予約システムに入れれば足りる場合。収益会議を対面だけで行い、文字起こしを残せない場合。料金を収益管理のシステムが自動で決めていて、会議で決めるのは方針だけの場合。なお、料金を決めるのは会議の出席者で、予約システムや販売サイトへの料金の反映も人が行います。この構成は記録を助けるもので、料金の判断は代替しません。

07最小構成で試す方法

  1. 次回の収益会議で、会議の Copilot の設定を「会議中と会議後」にして文字起こしを始める
  2. 会議の終わりに、会議の Copilot に料金の変更の表を出させ、出席者と読み合わせる
  3. 会議の後、会議の Copilot に第7章の指示文の要点を伝え、料金の変更の表と施策の表を出させる
  4. 担当者がいつもどおり手で作った指示の一覧と並べ、行の数と値を比べる
  5. 空いた欄がいくつ出たかと、それが会議の中で埋められたかを数える

4番目は必ず手作業の版と並べてください。 比べるのは文章の出来ではなく、料金の行が同じ数だけ、同じ値で出るかです。

出てきた内容判断
手作業と同じ行が、同じ値で出たエージェントを作り、台帳との比較に進む
対象日を暦から補った、変更後を計算した指示の書き方で直る。構成は有効
発言に値がなく、空欄だらけになった会議の運び方が先。 読み合わせを入れる

3行目が出るのは、会議の記録の問題です。 AIに書かせる前から、決まった値は会議の記録に残っていなかったということで、読み合わせを1回入れると大きく変わります。

08実装時につまずきやすいポイント

問題対策
「3連休」を暦から日付にして書く日付に直さずに書かせ、空いた欄にする
「1割上げ」から変更後の金額を計算する変更後を空け、発言をそのまま引用させる
略称の客室タイプをどちらかに決める略称と正式な名前の一覧を知識に入れ、複数に当たれば並べさせる
担当を話の流れで割り当てる名前が挙がった人だけにする。空いた担当は会議で決める
他のホテルの会議の発言が混ざる「自分の Teams のチャットと会議」をまとめて選ばず、会議を1つずつ指定する
会議の後に記録が残っていない会議のテンプレートで Copilot を「会議中と会議後」にし、文字起こしを冒頭で始める
台帳との食い違いの印が多すぎる前月の料金の台帳への登録を、会議の前日までに済ませる
サイトを指定してもリストが読まれないリストの URL を直接指定する
画面を見て頷いただけで値が残らない埋めた値は声に出して言ってもらう
議事録の表から予約システムへ自動で流す料金の入力は販売の担当に残す

上の2行が、この構成の失敗のほとんどです。 どちらも、AIが親切に補った値が、表の中で会議で決まった値と見分けがつかなくなることで起きます。空欄を空欄のまま見せる、という一つの決まりで両方を防ぎます。

09セキュリティ・AIガバナンス上の注意点

この構成で扱うデータ: 収益会議の発言、販売の前の料金の変更、稼働率・客室単価・販売経路ごとの実績、団体や法人の取引先の名前です。宿泊客個人の情報は、会議の議題に入れない前提です。

  1. 会議で宿泊客の個人の情報を話さない … 苦情や特定の予約の話が出ると、氏名が文字起こしに残り、議事録の下書きに入ります。 収益会議では個別の予約の話をしない、出たら議事録から外す、と決めます
  2. 知識の会議を絞る … 「自分の Teams のチャットと会議」をまとめて指定すると、すべての会議の文字起こしと予定表全体が対象になるとされています。他の会議の発言が議事録に混ざらないよう、会議を1つずつ指定します
  3. エージェントの共有の範囲を決める … エージェントを他の人と共有すると、知識として埋め込んだファイルの内容が、エージェントを使える人に見えることになります。収益会議用のエージェントは、作った担当者だけで使います
  4. 会議の Copilot の記録の扱い … 会議中の Copilot とのやり取りは、組織の保持のポリシーによっては、録音や文字起こしを止めていても保持されることがあるとされています。会議の記録の保持の期間を、情報システムの部署と確かめてください
  5. 料金の判断は会議の出席者が持つ … この構成が出すのは、会議で決まったことの記録までです。料金を決めるのも、予約システムに入れるのも人です

誤りが起きた場合のリスクは、決めていない料金で販売することと、決めた料金が入らないことの2つです。 前者はAIが補った値を空欄にすることで、後者は会議の当日に指示の一覧を出すことで防ぎます。

10まず何から始めるか

1週目:会議の設定と一覧を整える

収益会議の Teams の会議のテンプレートで、Copilot を「会議中と会議後」にします。あわせて、16軒の客室タイプとプランの略称と正式な名前の一覧を作ります。

2週目:1軒の会議で読み合わせを試す

次の収益会議の終わりに、会議の Copilot で料金の変更の表を出し、読み合わせます。空いた欄がいくつ出たか、その場で埋められたかを数えます。

3週目:手作業の指示の一覧と比べる

会議の後に会議の Copilot で表を出させ、手作業の版と並べます。対象日を補っていないか、変更後を計算していないかを最優先で見ます。

4週目:エージェントを作る

Agent Builder で収益会議用のエージェントを作り、受け持ちのホテルの会議と料金変更の台帳のリストと、様式・一覧のファイルを知識に入れます。この時点では議事録の確定版は手で作り、エージェントの下書きと比べます。

2か月目: 担当者4名がそれぞれのエージェントで議事録を作り、空いた欄と台帳との食い違いの件数を数えます。3か月目以降: 1件120分が何分になったかを実測し、前月の施策の追跡を足します。会議の中で読み合わせが当たり前になり、空いた欄が数件に落ち着いた時点で、この構成は完成です。


11関連ユースケース

12この仕組みを理解するための記事

13技術仕様の確認日・参考情報

技術仕様確認日:2026-10-07/最終更新:2026-10-07
確認した内容情報源確認日
会議の Copilot が主要な論点の要約、誰が何を言ったか、次に行うことの提案、質問への回答を行うこと。会議の後は会議のチャットか「まとめ」のタブから開けること。会議の後に Copilot に質問するには会議中に文字起こしを有効にする必要があること。「会議中のみ」では会議の後に文字起こしされなかった音声のデータと Copilot とのやり取りが残らないこと。ライセンスがなくても主催する会議の Copilot を管理できることMicrosoft サポート: Teams 会議の Copilot の使い方2026-10-07
会議の Copilot の使い方に「会議中と会議後」「会議中のみ」があり、主催者が会議ごとに設定すること。管理者の既定の設定が「保存された文字起こしが必須」で、主催者の設定が「会議中と会議後」に固定されること。会議の Copilot に追加の Microsoft Copilot のライセンスが要ること。会議中のやり取りが保持のポリシーにより保持されうること。会議のテンプレートに Copilot の設定を入れられることMicrosoft Learn: Manage Microsoft Copilot in Teams meetings and events2026-10-07
Agent Builder の知識に Teams の会議を5つまで、SharePoint のリストを1つまで指定できること。リストが2万行・生の文字で50MBまでで、添付ファイルの列は使われないこと。サイトを指定してもリストは含まれないこと。「自分の Teams のチャットと会議」ではすべての会議の文字起こしと予定表全体が対象になること。「指定した情報源だけを使う」が一般の知識を完全に止めるものではないこと。埋め込んだファイルの内容がエージェントを使える人に見えることMicrosoft Learn: Add knowledge sources to an agent in Agent Builder2026-10-07

料金の決め方と、予約システムへの反映の手順は、各ホテルと本部の収益管理で決めてください。 本記事は Microsoft の公開情報で確認できた範囲だけを扱っています。

実装ステータス:構成例。 公開仕様に基づいて設計した構成であり、当社で実際に構築・検証したものではありません。工数の数値はモデル条件による試算です。

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