営業リストは買わなくても作れる|公開情報から組む

「新規開拓のリストを買う稟議が回ってきた」「数万件で数十万円という見積りが妥当なのか分からない」——開拓の手を増やす場面で出てくる判断です。見積りの高さそのものが問題なのではありません。中身の多くが、無料で公開されている情報だという点が問題です。この記事では、公開情報からリストを組む手順と、買う場合との比べ方を整理します。
カメ先生営業のリストはね、専門の会社から買うものだと思われがちだが、中身の多くは国が無料で公開している情報から組めるんだ。
カメ子公開されているというのは、どこまでの情報が取れるのでしょうか。
カメ先生法人の番号と名称、所在地は網羅されている。そこに国の企業情報の総合サイトから業種や規模を足せば、絞り込みの軸ができる。足りないのは担当者の名前くらいだ。
カメ子買わずに組める部分があるのですね。手順から確かめます。
- 法人の番号を公表する仕組みで、全件のデータが無料で手に入る
- 国の企業情報の総合サイトで、財務や調達や特許の情報を足せる
- 買うか作るかの判断は、必要な件数と絞り込みの細かさで決まる
営業リストは何でできているか
判断の前に、対象を分解します。リストという言葉でひとまとめにされていますが、中身は性質の違う情報の寄せ集めです。どこが公開されていて、どこが公開されていないのか。この線を引くと、払うべき金額の妥当性が見えてきます。
見積りを受け取ったら、まず項目の一覧をもらってください。何のデータが何件入っているのかを、項目の単位で示してもらう。示せない業者は、その時点で候補から外して構いません。
最初に、購入するリストの中身を分解します。多くのリストは、会社名、所在地、電話番号、業種、規模、そして担当者の名前や連絡先で構成されています。
このうち、前半の会社名と所在地は公開されています。法人として登記された会社の情報は、国が公表する仕組みで誰でも入手できます。
業種と規模も、公的な情報から一定の範囲で得られます。国の企業情報の総合サイトには、財務や従業員の数を含む情報が集められています。
値が付くのは、後半の担当者の情報のほうです。誰が何の担当か、直通の連絡先は何か。この部分は公開されていないため、独自に集める必要があります。
つまり、購入するリストの価値は担当者の情報にあります。会社の一覧だけが欲しいのであれば、同じものを自分で作れるということです。
この切り分けを理解しておくと、見積りの読み方が変わります。何にいくら払っているのかが分かり、必要な部分だけを買う交渉もできるようになります。
法人の番号を公表する仕組み
ここから、実際に使える仕組みを見ていきます。ふたつあり、それぞれ役割が違います。ひとつは会社の一覧を作るためのもの。もうひとつは、その一覧に属性を足すためのものです。
まずは土台のほうからです。この仕組みは、税の手続きのために整備されたものですが、公表された情報は誰でも使えます。営業の目的で使うことも想定されています。
土台になるのが、国税庁が運営する法人の番号を公表する仕組みです。法人には13桁の番号が割り当てられ、商号、所在地、番号が公表されています。
この仕組みの利点は、全件のデータをまとめて入手できることです。画面で1件ずつ検索するのではなく、ファイルの形で一括して受け取れます。費用はかかりません。
収録されるのは、登記された法人と、国の機関や地方の公共団体などです。個人で事業を営んでいる人は、原則として含まれません。この点は、対象を考えるうえで重要な制約です。
更新も行われています。新しく設立された法人、商号を変えた法人、所在地を移した法人の情報が反映されます。差分だけを受け取ることもできるため、定期的な更新に向いています。
注意点として、この仕組みには業種の情報が含まれません。会社名と所在地は分かっても、何をしている会社かは、この情報だけでは判別できません。
そこで、次の仕組みと組み合わせることになります。
国の企業情報の総合サイトで属性を足す
会社の一覧ができたら、次は属性を足す番です。名前と住所だけでは、誰に連絡すべきかが決まりません。規模、事業の内容、いま何に取り組んでいるか。この情報を足して、はじめてリストとして使えるようになります。
ここで使うのが、国が運営する企業の情報の総合サイトです。各府省庁がそれぞれ持っていた情報を、法人の番号という共通の鍵でつないだ仕組みです。府省庁をまたいだ情報が1か所で手に入るのが、この仕組みの価値です。
経済産業省が提供する企業の情報の総合サイトでは、法人の番号を基礎に、各府省庁が持つ情報が集約されています。
入手できる情報の種別は多岐にわたります。基本の情報、事業所の情報、届出や認定の情報、表彰の情報、補助金の情報、調達の情報、特許の情報、財務の情報、職場の情報、決算の情報などです。
ここが、単なる会社の一覧を営業リストに変える部分です。補助金を受けた実績があるか。官公庁の調達に参加しているか。特許を持っているか。こうした情報から、その会社の状態が読めます。
入手の方法は2つ用意されています。画面から種別ごとにまとめてダウンロードする方法と、機械が読める形で取得する方法です。後者を使えば、自社の仕組みに取り込んで自動で更新できます。
財務の情報が含まれる点も見逃せません。売上や資本金の規模が分かれば、自社の商材に見合う規模の会社だけを残すことができます。
ただし、すべての法人について全種別の情報がそろっているわけではありません。情報の元になる制度に関わった会社だけが、その種別の情報を持っています。この点は前提として理解しておいてください。
絞り込みの軸をどう決めるか
材料がそろったら、絞り込みに入ります。ここが、購入したリストとの差がいちばん出る工程です。購入したリストは、業者が用意した項目でしか絞れません。自分で組めば、公開されている情報の範囲で自由に条件を作れます。
ただし、自由だからこそ迷います。軸を先に決めずにデータを眺めると、何時間見ても結論が出ません。先に軸を決めて、それからデータを見るという順序を守ってください。
全件のデータは膨大です。そのまま架電やメールの対象にはできません。絞り込みの軸を決めるところから、実務が始まります。
| 軸 | 使える情報 | 向く場面 |
|---|---|---|
| 地域 | 所在地の住所 | 訪問を前提とする商材、地域に密着した事業 |
| 規模 | 財務の情報、職場の情報 | 商材の価格帯に見合う会社を選ぶ |
| 設立の時期 | 登記の情報 | 設立して間もない会社、逆に長く続く会社を狙う |
| 制度の利用 | 補助金や認定の情報 | 投資に前向きな会社、特定の課題を持つ会社 |
| 調達の実績 | 官公庁の調達の情報 | 公共の案件に関わる会社を狙う |
軸は1つでは足りません。地域だけで絞ると数が多すぎ、規模も加えると現実的な件数に落ちます。2つから3つを組み合わせるのが実務的です。
いちばん効くのは、制度の利用の情報です。特定の補助金を受けた会社は、その分野に投資する意思を示しています。購入したリストでは、この軸で絞ることはできません。
業種で絞りたい場合は、工夫が要ります。法人の番号の仕組みには業種が含まれないため、総合サイトの情報や、商号に含まれる語から推測することになります。精度は落ちますが、当たりを付けるには十分です。
作業の手順
軸が決まったら、実際の作業に入ります。特別な仕組みは要りません。表計算の道具があれば、最初の1回は回せます。件数が増えてきたら、データベースの道具に移せばよい話です。
作業を始める前に、成果物の形を決めておいてください。営業に渡す一覧なのか、配信の仕組みに取り込む名簿なのか。渡す先が決まっていないリストは、作っても使われません。
地域、規模、状態の3点を文章で書きます。ここが曖昧だと、後の絞り込みが定まりません。
法人の番号を公表する仕組みから、対象の範囲のデータをまとめて受け取ります。
法人の番号を鍵にして、財務や補助金などの情報を結び付けます。表計算の関数でも処理できます。
多すぎるなら軸を足し、少なすぎるなら緩めます。手が回る件数まで落とします。
上から順に着手できる形にします。全件に同じ手間をかける進め方は、最初から破綻します。
2番目と3番目は、表計算の道具でも処理できます。件数が数万を超えると重くなりますが、地域で先に絞っておけば、扱える範囲に収まります。
4番目の件数の確認を、必ず途中で行ってください。条件を決めてから抽出すると、数十件しか残らない、あるいは数万件残る、という結果になりがちです。途中で件数を見ながら調整するほうが早く着地します。
担当者の情報をどう補うか
ここが、公開情報だけでは埋まらない部分です。最初に分解したとおり、購入するリストの値打ちも、実はここに集中しています。どう補うかで、作る方法の実用性が決まります。
前提として、全件を埋める必要はありません。連絡する会社の分だけ埋まっていれば足ります。先に絞り込んでから埋める、という順序が費用を決めます。
公開情報から作れるのは、会社の一覧までです。誰に連絡すればよいかは、別の方法で補う必要があります。
方法は3つあります。会社のサイトを見て問い合わせの窓口を確かめる。電話をかけて担当の部署を聞く。そして、専門の道具や購入したリストで補う。
1番目は、件数が少なければ現実的です。問い合わせの窓口の情報は、多くの会社が公開しています。業種や事業の内容も、この段階で確かめられます。
この作業をどこまで自動化するかが、費用対効果の分かれ目です。数百件なら人手で回せますが、数千件になると現実的ではありません。
だから、絞り込みが重要になります。手が回る件数まで絞ってから、その分の情報を丁寧に集める。この順序であれば、購入しなくても質の高いリストになります。
逆に、数万件に一斉に送りたいという前提であれば、購入したほうが早い場合もあります。ただし、その進め方が成果につながるかは別の問題です。
買う場合と作る場合の比較
ここまでの内容を、購入と並べて整理します。作るほうが常に正しいわけではありません。状況によっては、購入のほうが合理的です。判断できる形にしておくことが目的です。
比較の軸は6つあります。費用、時間、自由度、担当者の情報、更新、そして同業との重複です。このうち最後の2つが、あまり議論されないわりに影響が大きい項目です。
| 観点 | 購入する | 公開情報から作る |
|---|---|---|
| 初期の費用 | 件数に応じた費用が発生する | 費用はかからない |
| 着手までの時間 | 数日で手に入る | 手順を組むのに数日から数週間 |
| 絞り込みの自由度 | 提供される項目の範囲に限られる | 公開されている情報の範囲で自由に組める |
| 担当者の情報 | 含まれることが多い | 自分で補う必要がある |
| 更新 | 再購入か、更新の契約が必要 | 差分を取り込めば自動で更新できる |
| 同業との重複 | 同じリストを競合も買っている | 自社の条件で組むため重なりにくい |
最後の行が、実は大きな違いです。購入したリストは、同じものを競合も持っています。同じ会社に、同じ時期に、複数社から連絡が届くことになります。
自分で組んだリストは、条件が自社固有です。「特定の補助金を受けていて、この規模で、この地域」という条件は、他社が同じ形で作ることはまずありません。
一方で、時間はかかります。最初に手順を組むまでに数日から数週間を見込む必要があります。急いで始めたい場合は、購入と併用する判断もあり得ます。
現実的な進め方は、両方を使うことです。土台は自分で組み、どうしても足りない情報だけを購入する。この形なら、費用も抑えられます。
使ってよい範囲を確かめる
作ると決めたら、次は使い方の確認です。無料で公開されているからといって、どんな使い方でもよいわけではありません。後から問題になると、リストごと使えなくなります。
確かめる先は、提供している機関の利用の規約です。画面のどこかに必ず掲載されています。ダウンロードする前に、一度は読んでおいてください。
公開されている情報でも、使い方には条件があります。提供元の利用の規約を、必ず確かめてください。
多くの場合、営業の目的での利用は認められています。ただし、そのまま再配布することや、販売することは制限されている場合があります。
自社で使う分には問題なくても、外部に渡すときは要注意です。代理店や外部の営業支援の会社に渡す場合は、規約の範囲に収まるかを確かめます。
加工した結果についても同様です。他の情報と組み合わせて作った一覧を、そのまま商品として売ることは想定されていません。
規約は更新されることがあります。一度確かめて終わりにせず、年に一度は最新の内容を見直してください。
連絡する前に確かめること
リストが完成しても、すぐに使い始めないでください。先に、社内の情報と突き合わせる工程があります。ここを飛ばすと、既存の顧客に新規開拓の連絡を送るという事故が起きます。
この事故は、社内での信用を大きく損ないます。営業から「マーケは顧客を把握していない」と見られると、その後どんなに良いリストを作っても、使ってもらえなくなります。
リストができても、そのまま連絡を始めてはいけません。相手にとって迷惑にならない形かを確かめます。
- すでに取引がある会社が含まれていないか
- 過去に断られた会社が含まれていないか
- 自社の顧客の競合に当たる会社が含まれていないか
- 問い合わせの窓口が、営業の連絡を断っていないか
- 同じ会社の複数の拠点が重複していないか
1番目と2番目は、社内の顧客の情報と突き合わせます。法人の番号を鍵にすれば、正確に照合できます。会社名の文字列で照合すると、表記の違いで漏れます。
4番目は、相手のサイトに書かれています。問い合わせの窓口に「営業の連絡はお断りします」と明記している会社があります。そこに送るのは、単に嫌われるだけです。
5番目の重複は、大企業を対象にすると起きます。支店や事業所ごとに法人の番号が割り当てられている場合があり、同じ会社に何度も連絡することになります。
更新の仕組みを作る
公開情報から作る方法の最大の利点が、ここにあります。購入したリストは、古くなったら買い直すしかありません。自分で組んだ仕組みなら、元のデータを取り込み直すだけで最新になります。
この差は、2年目以降に効いてきます。初年度は手間が同じでも、2年目に再購入するか、取り込むだけで済むかで費用が分かれます。3年使う前提なら、作るほうが確実に安くなります。
リストは作った瞬間から古くなります。会社は移転し、商号を変え、事業をやめます。更新の仕組みがないと、1年で使い物にならなくなります。
法人の番号を公表する仕組みは、差分のデータを提供しています。定期的に取り込めば、移転や商号の変更、そして登記の閉鎖を反映できます。
閉鎖の情報を反映することが、いちばん価値があります。すでに存在しない会社に連絡を続けるのは、時間の無駄であるだけでなく、社内の信頼も失います。
更新の頻度は、月に一度で十分です。毎日取り込む必要はありません。月初の作業として組み込んでおけば、忘れずに回ります。
更新のたびに、変更のあった会社を書き出しておくと便利です。移転した会社は、設備の投資を行った可能性があります。商号を変えた会社は、事業の方向を変えた可能性があります。どちらも、連絡する理由になります。
優先順位の付け方
更新の仕組みまで作れば、リストとしては完成です。ただし、渡し方を工夫しないと使われません。数千件の一覧をそのまま営業に渡しても、上から順に当たる人はいないためです。
必要なのは、順番です。どこから当たれば効率がよいかを、こちら側で決めて渡す。順番の付いていないリストは、渡していないのと同じです。
絞り込んだあとも、全件に同じ手間はかけられません。上から順に着手できるよう、並べ替えます。
並べ替えの軸は、確度と規模の掛け合わせです。確度は、自社の商材に対する必要性の高さ。規模は、取引が始まったときの金額の見込みです。
確度を推測する材料は、公開情報の中にあります。補助金や認定の情報は、その会社が何に取り組んでいるかを示します。調達の情報は、どの分野で活動しているかを示します。
既存の顧客と似た特徴を持つ会社を、上位に置きます。自社の顧客の共通点を洗い出し、その条件に近い会社から着手する。これは、購入したリストではやりにくい進め方です。
上位の100件に集中し、結果を見てから次の100件に進む。この回し方であれば、何が効いて何が効かないかを学びながら進められます。
やってはいけない進め方
公開情報を使うこと自体に問題はありませんが、使い方を誤ると成果が出ないどころか害になります。実際に見かける失敗を並べます。
- 絞り込まずに全件へ一斉に送る
- 会社名の文字列だけで既存の顧客と照合する
- 利用の規約を確かめずに、外部の会社にリストを渡す
- 更新の仕組みを作らず、1年前のリストを使い続ける
- 担当者の名前が分からないまま、代表の窓口に長文を送る
1番目は、成果が出ないだけでなく害があります。自社の連絡先の評判が下がり、本当に届けたい相手にも届かなくなります。
2番目は、地味に多い失敗です。株式会社の表記の位置、全角と半角の違い、法人格の省略。文字列での照合は必ず漏れます。番号で照合してください。
5番目は、相手の立場で考えれば分かります。誰宛か分からない長文が代表の窓口に届いても、転送されることはまずありません。短く、誰に読んでほしいかを明記した形にします。
社内で説明するときの材料
ここまでの内容を、社内を動かす形にまとめます。購入の稟議が進んでいる状況で方針を変えるには、材料が要ります。感覚での反対は、たいてい押し切られます。
説明の相手は2種類です。費用を承認する人と、実際にリストを使う営業。前者には金額の比較を、後者には質の比較を示します。
購入の稟議が回っている段階で、「自分で作れます」と言うだけでは通りません。説明の材料を用意します。
ひとつめは、購入するリストの中身の分解です。会社名と所在地は公開されている。業種と規模も公的な情報から得られる。値が付くのは担当者の情報だけである。この3点を示します。
ふたつめは、実際に作った小さな見本です。特定の地域と規模で50件ほど抽出し、購入の見積りに含まれる項目と比べてみせる。実物があると、議論が一気に前に進みます。
みっつめは、作業にかかる時間の見積りです。初回の手順を組むのに何日、月々の更新に何時間。その時間の費用と、購入の費用を並べます。
この3点を出せば、買うか作るかの判断が感覚ではなく比較になります。結果として購入を選ぶことになっても、根拠のある選択になります。
小さく始めて確かめる
承認が取れたら、規模を決めます。ここで大きく始めたくなりますが、最初は意図的に小さくしてください。絞り込みの軸が正しいかどうかは、やってみるまで分かりません。
小さく始めることには、もうひとつ利点があります。失敗したときの説明が楽になることです。100件で試して駄目でした、なら次の試行が許されます。
いきなり全社的な仕組みを作ろうとしないでください。まず1つの地域、1つの業種で試します。
50件から100件を抽出し、実際に連絡して反応を見る。この規模なら、1週間で結果が出ます。
確かめるのは3つです。抽出した会社が、想定した相手だったか。連絡先の情報が正確だったか。そして、反応の率が購入したリストと比べてどうだったか。
反応の率が同等以上なら、拡大する判断ができます。下回るなら、絞り込みの軸を見直します。この検証を飛ばして規模を広げると、失敗が大きくなります。
- 初回は地域を1つに絞り、件数を100件以下に抑える
- 結果は必ず記録し、次の抽出の条件に反映する
- 反応がなかった会社の特徴も記録しておくと、除外の条件が作れる
実務での運用の形
検証がうまくいったら、日々の業務に組み込みます。ここまでの工程は、一度きりの作業として終わらせがちです。しかし、リストは生き物です。回し続ける形にしないと、半年で価値を失います。
運用の形は、月次の作業として固定するのが確実です。毎週だと負担が重く、四半期だと忘れます。月初の30分という形にすると、いちばん長続きします。
最後に、日々の運用に落とし込む形を示します。作って終わりでは、半年後に誰も使わなくなります。
月初に、差分のデータを取り込んで更新する。更新で変化があった会社を書き出す。その中から、連絡する理由がある会社を選ぶ。この3つを月次の作業として固定します。
作業の担当は、営業ではなくマーケの側が持つほうが続きます。営業は目の前の商談に時間を使うべきで、リストの整備は後回しになりがちだからです。
営業には、優先順位を付けた状態で渡します。上から順に当たれば効率がよい、という形にして渡す。生のデータを渡しても、使われません。
結果は必ず戻してもらいます。つながったか、断られたか、興味を示したか。この情報が戻ってくると、次の抽出の精度が上がります。戻りの仕組みがないリストは、1回で終わります。
よくある質問
この方法を検討する会社から、実際によく受ける質問をまとめます。判断の分かれ目になる部分なので、社内で議論するときの材料としても使えます。
個人で事業を営んでいる相手も対象にできますか
法人の番号を公表する仕組みには、原則として含まれません。個人の事業者を対象にする場合は、業界の名簿や、自社の既存の接点から集めることになります。公開情報から組む方法は、法人を対象にする場合に向いています。
業種で絞り込むにはどうすればよいですか
法人の番号の仕組みには業種の情報が含まれないため、総合サイトの情報や、商号に含まれる語から推測します。精度は完全ではありませんが、地域や規模と組み合わせれば、実務で使える水準になります。
作ったリストを代理店に渡してもよいですか
提供元の利用の規約によります。自社での利用は認められていても、外部への提供が制限されている場合があります。渡す前に規約を確かめ、必要なら提供元に問い合わせてください。
購入したリストと併用しても構いませんか
問題ありません。むしろ、土台を自分で組み、足りない担当者の情報だけを購入する形が現実的です。購入の量が減るぶん、費用も抑えられます。
まとめ
営業リストは、購入しなければ手に入らないものではありません。会社名と所在地は国税庁の仕組みから全件を無料で入手でき、財務や補助金や特許の情報は、国の企業情報の総合サイトから足せます。値が付くのは、公開されていない担当者の情報だけです。
自分で組む利点は、絞り込みの自由度と、競合との重なりにくさです。「この補助金を受けていて、この規模で、この地域」という条件は、購入したリストでは指定できません。既存の顧客と似た特徴を持つ会社から着手できるのも、大きな違いです。
始めるときは、1つの地域で100件以下から試してください。反応の率を購入したリストと比べ、同等以上なら拡大する。そして月次で差分を取り込み、結果を戻す仕組みを作る。ここまで整えて、はじめて資産になります。
購入をやめる必要はありません。土台は公開情報で組み、足りない担当者の情報だけを買う、という組み合わせが現実的です。購入する件数が減れば、そのぶん費用も下がります。
最後にひとつ。この作業は営業ではなくマーケの側が持ってください。営業は目の前の商談に時間を使うべきで、リストの整備は後回しになります。優先順位を付けた状態で渡し、結果を戻してもらう。この往復ができる形にして、はじめて仕組みとして回り始めます。
※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。
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