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接骨院が月ごとの院内の掲示と LINE の配信の文を、柔道整復の広告の決まりに沿って ChatGPT で作り、使えない表現に印を付ける

実装ステータス:構成例 技術的に実現可能な構成として設計したもの。自社未検証

接骨院が毎月出す待合室の掲示と LINE の配信の文を、媒体ごとに使ってよい項目の範囲で ChatGPT に下書きさせます。範囲の外の内容や、効果・技能・比較をうたう語には印を付けさせ、院長が直してから出します。

サマリー
生成AI
ChatGPT/Claude/Microsoft Copilot
対象業界
その他/医療
対象部門
マーケティング
対象業務
内容確認・チェック/書類作成
主な課題
属人化している/書類作成に時間がかかる/確認ミスが多い
AIで行う処理
生成
主な効果
入力漏れ削減/品質標準化/工数削減
導入難易度
★☆☆☆☆
実装レベル
半自動化
費用感
SaaS追加(小)
人間の確認
条件付き
現在工数
12h/月
AI導入後
4h/月
想定削減
67%
年間削減
96h
モデル条件による試算値です。実在企業の実績ではありません。

01導入前 / 導入後の業務フロー

導入前(Before)
  1. 院長が、翌月の休診日・受付時間の変更・予約の受け方の変更を受付に伝える
  2. 受付の担当が、先月の掲示や配信の文を下敷きにして書き直す
  3. 季節の話題(運動会の時期のけが、雪の日の転倒など)を足す
  4. 院長が読んで、書いてはいけない表現が無いかを確かめ、直す
  5. 掲示は印刷して貼り替え、LINE は配信の予約をする
  6. ホームページの「お知らせ」にも、同じ文を載せることがある
導入後(After)
  1. 人院長が、翌月の知らせ(休診日・受付時間・予約・駐車場など)を「今月の知らせの表」に書く
  2. 人受付の担当が、ChatGPT のプロジェクト「掲示と配信」で、媒体(LINE か院内の掲示か)を選び、表の行を貼る
  3. 自動ChatGPT が、媒体ごとの使ってよい項目の範囲で文の下書きを作る
  4. 自動範囲の外の内容と、決まりに当たりうる語に【要確認】を付け、理由を添える
  5. 人受付の担当が、【要確認】の箇所を消すか書き換える
  6. 人院長が、出す前に全文を読む。保険の使い方の説明は決まった文と照らす
  7. 人掲示は印刷して貼り、LINE は配信の予約をする
各工程の詳しい説明を読む
  1. 院長が、翌月の休診日・受付時間の変更・予約の受け方の変更を受付に伝える
  2. 受付の担当が、先月の掲示や配信の文を下敷きにして書き直す
  3. 季節の話題(運動会の時期のけが、雪の日の転倒など)を足す
  4. 院長が読んで、書いてはいけない表現が無いかを確かめ、直す
  5. 掲示は印刷して貼り替え、LINE は配信の予約をする
  6. ホームページの「お知らせ」にも、同じ文を載せることがある

(a)どこまで書いてよいかが院長の頭の中にしかない。 受付の担当は、何が書けないかの理由を知らないまま書いています。院長の直しを見て覚えるしかなく、同じ直しが毎月発生します。

(b)効果をうたう言葉が紛れ込む。 季節の話題を足すとき、「早めの施術で早く治ります」「慢性の痛みもご相談ください」と書いてしまいます。季節の挨拶の文の中に入るので、読み流すと見落とします。

(c)院内の掲示を LINE にそのまま流す。 掲示に書いた自費の施術の料金や、施術の内容の説明を、そのまま LINE で一斉に送ってしまうことがあります。 掲示では差し支えなかった内容が、配信では広告として扱われうる内容になります。

(d)保険の使い方の説明が揺れる。 「保険が使えます」とだけ書くと、肩こりでも使えると受け取られます。書く人によって、対象になるけがの書き方と、医師の同意の書き方が違います。

(e)決まりが変わったことに気づきにくい。 厚生労働省は令和7年2月に、あん摩マッサージ指圧・はり・きゅう・柔道整復の広告についてのガイドラインを示しました。院長が開業のころに覚えた考え方と、いまの考え方が同じとは限りません。 院の中で、何を根拠に直しているのかを確かめる機会がありませんでした。

  1. 【人】 院長が、翌月の知らせ(休診日・受付時間・予約・駐車場など)を「今月の知らせの表」に書く
  2. 【人】 受付の担当が、ChatGPT のプロジェクト「掲示と配信」で、媒体(LINE か院内の掲示か)を選び、表の行を貼る
  3. 【自動】 ChatGPT が、媒体ごとの使ってよい項目の範囲で文の下書きを作る
  4. 【自動】 範囲の外の内容と、決まりに当たりうる語に【要確認】を付け、理由を添える
  5. 【人】 受付の担当が、【要確認】の箇所を消すか書き換える
  6. 【人】 院長が、出す前に全文を読む。保険の使い方の説明は決まった文と照らす
  7. 【人】 掲示は印刷して貼り、LINE は配信の予約をする

2番目で媒体を先に選ぶのが、この設計の要です。 LINE の配信は、使ってよい項目が法と告示で決まった範囲に限られます。院内の掲示は、利用者に向けた情報提供として、もう少し広く書けます。媒体を決めずに文を作り、後から両方に使うと、第3章の(c)がそのまま起きます。

6番目で院長が全文を読むのは、いまと同じです。 変わるのは、院長が読む文が、最初から範囲の内で組み立てられ、気になる箇所に印が付いた状態で届くことです。院長の仕事は、表現を探すことから、印の付いた箇所を判断することに移ります。

院内の掲示の文は、LINE やホームページに転用しない決まりにします。 転用するときは、LINE 用として作り直します。

Before と比べて、受付の担当の書き方も変わります。 これまでは先月の文を下敷きに自由に書き、院長が直していました。After では、受付の担当が書くのは「今月の知らせの表」の行だけで、文を組み立てるのは AI、範囲を決めているのは院長が作った表です。受付の担当が書いた行に範囲の外の内容が入っていても、下書きの段階で【要確認】に分かれて出てくるので、院長の目に届く前に受付の担当自身が気づけます。

02今回想定するシステム構成

構成図
今月の知らせの表(休診日・受付時間・予約・駐車場・出張の施術)
使ってよい項目の表(LINE 用/院内の掲示用)
決まった文の一覧(保険の使い方の説明、医師の同意の一文)
印を付ける語の一覧(効果・技能・経歴・比較・体験談)
   │
   ▼【トリガー】院長が翌月の知らせを表に書いたとき
ChatGPT(プロジェクト「掲示と配信」)
   ├─ プロジェクトの指示(媒体ごとの範囲、【要確認】の付け方)
   └─ ソース(使ってよい項目の表、決まった文の一覧、印を付ける語の一覧)
   ▼
媒体ごとの下書き/【要確認】と理由
   ▼
【受付が【要確認】を直し、院長が全文を読む】
   ▼
待合室に掲示/LINE の配信を予約
役割想定する製品代替候補
処理ChatGPT(ChatGPT Business のプロジェクト)Claude、Microsoft Copilot
配信LINE の公式アカウント院のメールの配信
掲示待合室の掲示板と、院のプリンター受付の画面での表示
表今月の知らせの表・使ってよい項目の表(表計算のファイル)紙の一覧

新しく足すのは、ChatGPT の業務向けのプランだけです。 LINE の公式アカウント、掲示板、プリンターはいまのものを使います。最初の準備は、使ってよい項目の表を、LINE 用と院内の掲示用に分けて作ることです。

中心は ChatGPT のプロジェクトです。 公式のページでは、プロジェクトは関連するチャットをまとめ、ChatGPT に必要な文脈を与えるもので、プロジェクトの指示はそのプロジェクトのチャット全体に適用され、アップロードしたファイルなどを置くソースの欄があるとされています。媒体ごとの範囲と【要確認】の付け方を指示に、使ってよい項目の表と決まった文の一覧をソースに置けば、受付の担当は毎月の知らせの行を貼るだけになります。

プロジェクトはパソコンのフォルダを直接見に行きません。 公式のページでは、ChatGPT のプロジェクトはパソコンのフォルダに直接アクセスする仕組みを持たないとされています。今月の知らせの表は、毎回チャットに貼ります。

AI に渡すのは、院の知らせと決まりの表だけです。 患者の名前、けがの内容、施術の記録は渡しません。掲示にも配信にも、個人の話は書きません。

03どうやって実装するのか

Step1

処理の起点を決める

院長が翌月の知らせを「今月の知らせの表」に書いたときに使います。 毎月20日ごろに院長が表を書き、受付の担当がその週のうちに下書きを作ります。掲示の貼り替えは月初、LINE の配信は知らせの日の1週間前を目安にします。

月の途中で急な休診や受付時間の変更が出たときも、同じ表に行を足して、同じ手順で作ります。 急ぎの知らせほど、受付の担当が一人で書いて院長の確認を省きたくなりますが、急ぎの文ほど「ご迷惑をおかけします、早く良くなるよう」のような一言が入りやすいので、手順は変えません。

Step2

入力データを集める

データ中身取得元
今月の知らせの表知らせの種類、日付、時刻、内容、出す媒体院長が書く
使ってよい項目の表(LINE 用)柔道整復師法第24条と告示で広告してよいとされた項目と、院として書く文の型院長が作る
使ってよい項目の表(院内の掲示用)LINE 用の項目に加え、院内で知らせる情報(保険の使い方の説明、季節の注意、自費の施術の料金の一覧)院長が作る
決まった文の一覧保険の使い方の説明、医師の同意の一文、問い合わせ先院長が作る
印を付ける語の一覧効果・技能・施術方法・経歴・比較・体験談に当たりうる語院長が作る

質を決めるのは、使ってよい項目の表(LINE 用)です。 柔道整復師法第24条は、柔道整復の業務や施術所について、文書その他いかなる方法によるかを問わず、決められた事項を除いて広告をしてはならないとしています。決められた事項は、柔道整復師である旨と氏名・住所、施術所の名称・電話番号・所在の場所、施術日・施術時間、そして告示で指定された次の7つです。

告示で指定された事項院の文の型(例)
ほねつぎ(又は接骨)「○○接骨院」
柔道整復師法第19条第1項前段の規定による届出をした旨「柔道整復師法に基づく届出をしています」
医療保険療養費支給申請ができる旨(脱臼・骨折の患部の施術に係る申請は医師の同意が必要な旨を明示する場合に限る)決まった文の一覧の「保険の説明」を使う
予約に基づく施術の実施「予約優先です。お電話か LINE でご予約ください」
休日又は夜間における施術の実施「土曜は午後5時まで受け付けます」
出張による施術の実施「往療(出張による施術)を行っています。地域:○○市内」
駐車設備に関する事項「駐車場5台。○月○日は工事のため3台」

LINE 用の表に無い内容は、LINE では書きません。 季節の注意も、自費の施術の料金も、表に無いので LINE には載りません。

LINE の配信を広告として扱う前提に立つのは、ガイドラインの SNS の考え方に合わせるためです。 あはき・柔整広告ガイドラインは、公開範囲が限られた SNS の書き込みについても、公開範囲に含まれる者が自ら情報を求めたものではないうえ、反応によって2次的、3次的に伝わるので、認知性の要件を満たすとし、ほかの要件も満たせば広告として扱うとしています。一方で、個々の利用者からの申し出に応じてその都度送るパンフレットや電子メールは広告とは見なさないとしています。LINE の公式アカウントの一斉の配信は、ガイドラインに名指しでは出てきませんが、友だち全員に院から送るもので、申し出に応じた個別の返信とは違います。この構成では、一斉の配信は広告として扱い、法と告示の範囲で書きます。 利用者からの個別の問い合わせへの返信は、この構成の対象にしません。

決まった文の一覧の「保険の説明」は、厚生労働省の案内に合わせて作ります。 厚生労働省のページでは、整骨院や接骨院で骨折、脱臼、打撲及び捻挫(いわゆる肉ばなれを含む)の施術を受けた場合に保険の対象になり、単なる肩こり、筋肉疲労などに対する施術は保険の対象にならないとされ、骨折と脱臼は、緊急の場合を除き、あらかじめ医師の同意を得ることが必要とされています。この内容を院の言葉で1つの文にして固定し、AI には写させるだけにします。

Step3

データの取得方法を決める

この構成では、どのデータも受付の担当が貼ります。 予約の台帳や LINE と自動でつなぐことはしません。

取るものどこからどう取るか
今月の知らせの行今月の知らせの表今月の行だけをコピーする
媒体受付の担当が選ぶ「LINE」か「院内の掲示」をチャットの最初に書く
使ってよい項目の表、決まった文、印を付ける語プロジェクトのソース一度置けば毎回貼らない

媒体はチャットの最初の1行に書きます。 書き忘れたときに AI が媒体を推し量ると、LINE の文が院内の掲示の範囲で作られます。 指示の側で、媒体が書かれていなければ文を作らずに聞き返すようにしておきます。

ソースに置く表は、院長が直したら差し替えます。 ソースに古い表が残ると、新しく足した項目が使われません。差し替えた日を表の先頭に書いておきます。

Step4

AIへ渡す前に整形する

  1. 今月の行だけを選ぶ … 先月の行が混ざると、終わった休診日が知らせに入ります
  2. 日付と曜日をそろえる … 「11月3日(月・祝)」のように、日付と曜日を表の側で書いておきます。AI に曜日を計算させません
  3. 媒体を1つに決める … 1回のチャットで1つの媒体だけを作ります
  4. 個人の話を入れない … 「○○さんのご紹介で」のような、利用者を思わせる内容を表に書きません

2番目は小さく見えて効きます。 曜日を AI に計算させると、祝日の振替や年をまたぐところで誤ることがあります。休診日の曜日を誤った配信は、来院した人を玄関で帰すことになります。

Step5

AIに処理させる

させるのは、媒体ごとの範囲で文を組み立てることと、範囲の外のものに印を付けることです。

媒体組み立ての材料範囲の外として【要確認】を付けるもの
LINE今月の知らせの行と、LINE 用の項目の表と決まった文だけ表に無い内容すべて(季節の注意、施術の内容、自費の料金、症状の名前)
院内の掲示上記+院内の掲示用の項目効果・技能・施術方法・経歴・比較・体験談に当たりうる語
させないこと理由
範囲の外の内容を「書いても差し支えない」と判断する判断は院長と指導の窓口の考え方による
保険の説明の言い換え決まった文をそのまま写す
症状やけがの名前を挙げて来院を勧める効果を暗示しうる
曜日・日付の計算表に書いたものを写す
季節の話題を自分で足す(LINE)LINE 用の表に無い

1行目が、この構成でいちばん大事な制約です。 AI に「この表現は大丈夫か」を判断させると、多くの場合「一般的な表現なので問題ない」と答えます。 あはき・柔整広告ガイドラインは、効果をうたう語、施術方法の語、経歴、他の施術所との比較、体験談を具体的な例とともに挙げていますが、個々の表現が当たるかは、文脈と媒体によります。 AI には印を付けて理由を書かせるところまでで止め、判断は院長がします。

印を付ける語の一覧は、ガイドラインの例から院長が作ります。 たとえば次のような形で持ちます。

種類語の例ガイドラインの考え方
効果治ります、根本改善、○○に効く、たった1回で効果に関する事項は広告可能な事項ではない
技能・施術方法痛くない、独自の、○○流、高い技術技能・施術方法に関する広告は認められない
経歴○○卒業、○○のトレーナー、○○学会会員経歴に関する広告は認められない
比較地域で唯一、No.1、日本一比較優良の広告は広告すべきでない
保険どんな症状でも保険が使えます、保険でお得に肩こり等には適用されず、誇大・品位の点で不適切とされる
名目交通事故取扱い、各種保険取扱い療養費の支給申請と関係が無く広告不可とされる
Step6

指示内容を固定する

プロジェクトの指示に置く文:

あなたは接骨院で、待合室の掲示と LINE の配信の文の下書きを作る担当です。
文の下書きを作り、決まりに照らして確かめが要る箇所に印を付けます。
表現が許されるかどうかの判断はしません。判断は院長が行います。

【最初に確かめること】
- チャットの1行目に「媒体:LINE」か「媒体:院内の掲示」が書かれているか。
  書かれていなければ、文を作らずに「媒体を指定してください」とだけ返す。

【媒体:LINE のとき】
- ソースの「使ってよい項目の表(LINE 用)」にある項目だけで文を作る。
- 今月の知らせの行のうち、表の項目に当たらないものは文に入れず、
  文の後ろに【要確認:LINE の項目に無い】として内容を書き出す。
- 季節の挨拶は「○月のお知らせです」の1文だけにする。
  季節のけがや体の不調の話を足さない。

【媒体:院内の掲示のとき】
- ソースの「使ってよい項目の表(院内の掲示用)」の項目で文を作る。
- 季節の注意を書くときは、けがを防ぐための一般的な注意だけにし、
  来院を勧める文と結びつけない。

【どちらの媒体でも守ること】
- 保険の使い方に触れるときは、ソースの「決まった文の一覧」の
  「保険の説明」をそのまま写す。言い換えない、短くしない。
- 日付と曜日は、今月の知らせの行に書かれたものをそのまま写す。
  曜日を計算しない。
- 施術の効果、施術者の技能・施術方法・経歴、他の施術所との比較、
  利用者の体験談に当たりうる語を書かない。
- ソースの「印を付ける語の一覧」に当たる語、または近い意味の語が
  今月の知らせの行に含まれていたら、文に入れずに
  【要確認:(種類)】として語と理由を書き出す。
- 書いてよいかどうか迷う表現は、書かずに【要確認】に回す。
  「問題ありません」「差し支えありません」と書かない。
- 利用者やけがの具体的な話を書かない。

毎回のチャットに貼る文(例):

媒体:LINE
【今月の知らせの行】
・11月3日(月・祝)休診
・11月から土曜の受付を午後5時までに変更
・駐車場の舗装工事 11月10日(月)〜12日(水)は3台
・寒くなってぎっくり腰が増えています。早めにご相談ください

最後の行は、受付の担当が書きがちな一文です。 この行は LINE の項目に無く、「早めにご相談ください」は効果を暗示しうるので、AI は文に入れずに【要確認:LINE の項目に無い】として書き出します。 院長は、院内の掲示のほうに「寒い時期の転倒やけがへの注意」として、来院を勧める文と切り離して載せるかを決めます。

「問題ありません」と書かせないのは、AI のお墨付きが院の判断の代わりになってしまうからです。 受付の担当は、AI が「問題ない」と書いた表現をそのまま出します。AI に許されるのは、範囲の外を見つけることだけです。

Step7

出力形式を固定する

ChatGPT の画面で、そのまま貼れる文と、【要確認】の一覧を分けて受け取ります。

【下書き(媒体:LINE)】
○○接骨院です。11月のお知らせです。
・11月3日(月・祝)は休診です。
・11月から、土曜の受付は午後5時までになります。
・11月10日(月)〜12日(水)は駐車場の工事のため、ご利用いただけるのは3台です。
ご予約はお電話か LINE でお願いします。予約優先です。

【要確認】
1. 「寒くなってぎっくり腰が増えています。早めにご相談ください」
   理由:LINE の項目に無い(体の不調の話と来院の勧め)

下書きと【要確認】を分けるのは、受付の担当が下書きだけをそのまま貼れるようにするためです。 【要確認】の内容を下書きの中に残すと、消し忘れたときにそのまま配信されます。下書きには、範囲の内の文しか入れさせません。

院内の掲示では、下書きに見出しと本文を分けさせます。 A4 の紙に大きく印刷するので、見出しは1行、本文は5行以内を目安にします。保険の説明を載せる掲示は、決まった文が丸ごと入っているかを院長が見ます。

Step8

システムへ連携する

つなぎ先方式内容
今月の知らせの表受付の担当がコピーして貼る今月の行だけ
LINE の公式アカウント受付の担当が下書きを貼って配信を予約する院長の確認の後
掲示受付の担当が下書きを型に貼って印刷する院長の確認の後
ホームページこの構成からは載せない載せるならホームページ用に別に作る

ホームページに転用しないのは、扱いが媒体ごとに違うためです。 あはき・柔整広告ガイドラインは、施術所のウェブサイトは原則として広告に当たらないとしつつ、掲載すべきでない事項と、自費の施術の内容や費用のように掲載すべき事項を別に示しています。掲示や LINE の文を流用すると、どちらの決まりにも合わない文になります。

Step9

人が確認する

  1. 受付の担当が【要確認】を処理する … 項目ごとに、消す、院内の掲示に回す、院長に聞く、のどれかにします
  2. 院長が下書きの全文を読む … 印の付いていない箇所にも、範囲の外の内容が残っていないかを見ます
  3. 保険の説明を照らす … 決まった文が言い換えられていないかを、一覧と並べて見ます
  4. 日付と曜日を照らす … カレンダーと照らします
  5. 出した文の控えを残す … 媒体、出した日、院長が直した箇所を記録します

【要確認】の処理の仕方は、次の4つに決めておきます。

処理どんなとき例
消す範囲の外で、載せる必要も無い「早めにご相談ください」
院内の掲示に回すLINE の範囲の外だが、院内で知らせる意味がある寒い時期の転倒への注意
言い換えて残す範囲の内の項目として書き直せる「夜も診ます」→「平日は午後8時まで受け付けます」
院長に聞く受付の担当が判断できない新しい自費の施術の名前

受付の担当が「残す」を選べるのは、3つ目の言い換えのときだけです。 範囲の外の内容をそのまま残す判断は、受付の担当ではなく院長がします。

2番目を省かないでください。 AI が見落とした範囲の外の内容は、印が付かないまま下書きに残ります。印が無いことは、書いてよいことの保証ではありません。

迷う表現は、出さないほうに倒します。 院長が判断に迷うものは、その月は載せず、都道府県や保健所の窓口に考え方を聞いてから、翌月以降に載せるかを決めます。

Step10

例外に対処する

起きること対応
媒体が書かれていない文を作らず聞き返す
今月の知らせの行がすべて範囲の外下書きを作らず【要確認】だけを返す。その月は配信しない判断もある
保険の説明を短くして書いてきた決まった文に差し替え、指示を見直す
鍼灸院の知らせが混ざる鍼灸の項目は別の表で扱う。1回のチャットで接骨院と鍼灸院を混ぜない
交通事故の施術の問い合わせが増えた月「交通事故取扱い」は広告不可の例に挙がっている。掲示にも配信にも名目として書かない
院内の掲示を写真に撮って SNS に載せたいと言われる院内の掲示は利用者に限った情報提供の前提で書いている。院として載せるなら LINE と同じ範囲で作り直す
「夜も診ます」「往診します」と書いてきた「診」の表記は出張の施術で広告不可の例に挙がっている。「往療」「訪問施術」に直す
院長が不在で確認できない配信を延ばす。受付の担当だけで出さない

4行目は、併設の院でよく起きます。 鍼灸の広告は別の法律(あはき師法)と別の告示で、広告してよい事項の並びが違います。 表を分け、チャットも分けます。

6行目は、院内の掲示と広告の境目にかかわります。 ガイドラインは、施術所内で掲示するものを情報提供と解する条件を、受け手が利用者に限られる限りとしています。掲示を撮った写真が院のアカウントから広く流れれば、受け手は利用者に限られません。掲示を書くときに、そのまま外へ出ることを前提にしない代わりに、外へ出すときは必ず作り直します。

Step11

記録を残す

  • 出した文(下書きと最終版)と、媒体・出した日
  • そのとき貼った今月の知らせの行
  • 【要確認】の一覧と、受付・院長がどう処理したか
  • 院長が直した箇所と、直した理由
  • 窓口に考え方を聞いた表現と、その回答

4つ目と5つ目は、印を付ける語の一覧を育てる材料です。 院長が毎月同じ種類の直しをしているなら、その語を一覧に足します。窓口に聞いた結果は、次の担当者への引き継ぎにもなります。

04実装レベルの3段階

最小構成:ChatGPT の画面に、毎回指示と表と知らせの行を貼る / 1件ごとの下書きと【要確認】
半自動化:上記+プロジェクトに指示とソースを置き、知らせの行だけを貼る / 下書きの作成と範囲の外の書き出し
本格構成:上記+今月の知らせの表から、媒体ごとの下書きをまとめて作り、配信の予約まで流す / 下書きから配信の予約まで

本記事の想定は半自動化です。 1件45分が15分になります。差が大きいのは、③の院長が表現を探す時間が、印の付いた箇所を判断する時間に変わるためです。 半自動化の効果は、院長の直しの記録がたまるほど上がります。 毎月の直しを印を付ける語の一覧に足していくと、【要確認】に出る語が院の判断に近づき、院長が下書きの中から自分で探して直す箇所が減っていきます。 本格構成はおすすめしません。 配信の予約まで流すと、院長の確認を経ずに文が出る経路ができます。この業務の件数では、自動で流して得られる時間より、範囲の外の文が出たときの影響のほうが大きいからです。

05工数削減シミュレーション

前提値(モデル条件)
対象人数
2 名
月間件数
16 件
1件あたり現在時間
45 分
1件あたり導入後時間
15 分
現在  16件 × 45分 ÷ 60 = 12 時間/月
導入後 16件 × 15分 ÷ 60 = 4 時間/月
月間削減時間
8h
削減率
67%
年間削減時間
96h
年間金額換算(時間単価3,000円)
29万円
モデル条件による試算であり、実際の効果は業務内容・運用方法によって異なります。

自社条件で導入効果を整理したい方へ

このユースケースを自社に当てはめた場合の前提値と削減見込みを、業務ヒアリングをもとに整理します。

AI活用について相談する

06向いている企業・向いていない企業

向いている
  1. 柔道整復師が数名の接骨院・整骨院で、待合室の掲示と LINE の公式アカウントの配信を院長か受付が毎月書いている場合。休診日や受付時間の変更、予約の受け方、駐車場、保険の使い方の説明などを毎月知らせていて、どこまで書いてよいかを院長の経験で判断している場合。鍼灸院を併設していて、両方の決まりを気にしている場合。
向いていない
  1. 掲示も配信もしておらず、ホームページだけで足りている場合。広告の制作を外部の会社に任せていて、その会社が広告の決まりの確認まで引き受けている場合。なお、ある表現が広告として認められるかどうかの最終の判断は、都道府県・保健所などの指導の窓口の考え方によるもので、この構成では代替しません。

07最小構成で試す方法

  1. 先月の院内の掲示と LINE の配信を、院長が直す前の文と直した後の文の両方で集める
  2. LINE 用の使ってよい項目の表を、柔道整復師法第24条と告示の項目から作る
  3. ChatGPT の画面に、第7章の指示と表、先月の知らせの行を貼り、「媒体:LINE」で下書きを作らせる
  4. 出てきた下書きと【要確認】を、院長が直した後の文と比べる
  5. 院長が直した箇所のうち、【要確認】に出なかったものを数える

見るのは、院長の直しが【要確認】として先に出てくるかです。

出てきた内容判断
院長の直しの大半が【要確認】に出たプロジェクトを作って運用に進む
範囲の外の内容が下書きに残る指示の LINE の部分を強める。構成は有効
「問題ありません」と判断を書く指示で禁じる。続くなら【要確認】の書き方の例を足す
院長の直しの理由を説明できない表と一覧が先。 院長の判断を書き出す

4行目が出ることがあります。 院長が長年の感覚で直していた理由を、文字にしたことが無いということです。ガイドラインの例と照らしながら書き出すと、受付の担当に教えるときの資料にもなります。

08実装時につまずきやすいポイント

問題対策
AI が「問題ありません」と判断する判断を禁じ、迷うものは【要確認】に回させる
院内の掲示の文を LINE にそのまま流す媒体を先に選び、転用しない決まりにする
保険の説明が短くされる決まった文を写させ、院長が照らす
季節の話題に来院の勧めが混ざるLINE では季節の話題を足させない
曜日を誤る表に曜日まで書き、計算させない
鍼灸院の知らせが混ざる表とチャットを分ける
「交通事故取扱い」と書いてしまう印を付ける語の一覧に入れる
印が無いので確かめずに出す院長が全文を読む手順を残す

上の2行が、この構成の失敗のほとんどです。 どちらも、書いてよい範囲の判断を、AI か受付の担当の感覚に預けてしまうところから起きます。範囲は表で決め、迷うものは院長に上げる形で防ぎます。

09セキュリティ・AIガバナンス上の注意点

この構成で扱うデータ: 院の休診日・受付時間・予約・駐車場の知らせ、使ってよい項目の表、決まった文。患者の名前、けがの内容、施術の記録は扱いません。

  1. 患者の情報を渡さない … 掲示と配信の文に個人の話は要りません。施術録や予約の台帳の内容をチャットに貼らない決まりにします
  2. 業務向けのプランで使う … 受付の担当が個人の契約で使う運用にしません
  3. 判断を AI に預けない … 範囲の外を見つけるのは AI、書いてよいかを決めるのは院長です。AI が「問題ない」と書いた記録を、院の判断の根拠にしません
  4. 迷う表現は窓口に聞く … あはき・柔整広告ガイドラインでは、広告の指導は都道府県、保健所、権限の委譲を受けた市町村などが行うとされています。院長が迷う表現は、出す前に窓口に考え方を聞きます
  5. 表と一覧を古くしない … ガイドラインや告示が見直されたら、使ってよい項目の表と印を付ける語の一覧を直します。表の先頭に、根拠にした文書の名前と確かめた日を書いておきます
  6. 保険の説明を誤らない … 保険の対象にならない施術を対象のように書くと、利用者が誤った前提で来院します。決まった文を厚生労働省の案内に合わせて作り、改正があれば直します

誤りが起きた場合のリスクは、広告してはならない内容を配信することと、保険の使い方を誤って伝えることの2つです。 前者は媒体の範囲を混ぜると起き、後者は説明を言い換えさせると起きます。どちらも、範囲を表で決め、説明を決まった文で固定することで防ぎます。

10まず何から始めるか

1週目:LINE 用の使ってよい項目の表を作る

柔道整復師法第24条と告示の項目を並べ、院としての文の型を付けます。この表に無いものは LINE に書かない、と院の中で決めます。

2週目:決まった文と印を付ける語の一覧を作る

保険の説明を、厚生労働省の案内に合わせて1つの文にします。あはき・柔整広告ガイドラインの例から、印を付ける語の一覧を作ります。院長がこれまで直してきた語も足します。

3週目:先月の分で試す

先月の知らせの行で、LINE の下書きを作らせ、院長が直した後の文と比べます。院長の直しが【要確認】に出てくるかを見ます。

4週目:院内の掲示用の表を作り、プロジェクトに置く

院内の掲示で知らせる項目(保険の使い方の説明、季節の注意、自費の施術の料金の一覧)を表にし、指示とともにプロジェクトに置きます。迷う項目は、窓口に聞いてから入れます。

2か月目: 翌月の掲示と配信をすべてプロジェクトで作り、院長の直しの箇所と理由を記録します。3か月目以降: 1件45分が何分になったかを実測し、直しの記録から印を付ける語の一覧を足します。院長が不在の月にも、受付の担当が範囲の内の下書きを作り、院長の確認が印の箇所の判断だけで済むようになった時点で、この構成は完成です。


11関連ユースケース

12この仕組みを理解するための記事

13技術仕様の確認日・参考情報

技術仕様確認日:2026-10-28/最終更新:2026-10-29
確認した内容情報源確認日
柔道整復師法第24条第1項が、柔道整復の業務又は施術所に関して、何人も、文書その他いかなる方法によるを問わず、柔道整復師である旨と氏名・住所、施術所の名称・電話番号・所在の場所、施術日又は施術時間、その他厚生労働大臣が指定する事項を除いて広告をしてはならないと定めること。同条第2項が、技能、施術方法又は経歴に関する事項にわたってはならないと定めることe-Gov 法令API: 柔道整復師法2026-10-28
平成11年厚生省告示第70号が、広告し得る事項として、ほねつぎ(又は接骨)、届出をした旨、医療保険療養費支給申請ができる旨(脱臼又は骨折の患部の施術に係る申請は医師の同意が必要な旨を明示する場合に限る)、予約に基づく施術、休日又は夜間の施術、出張による施術、駐車設備に関する事項を定めること厚生労働省: 柔道整復の業務又は施術所に関して広告し得る事項(PDF)2026-10-28
あはき・柔整広告ガイドライン(令和7年2月18日)が、広告を誘引性・特定性・認知性の3要件で判断すること。施術所内で掲示又は配布するものは、受け手が利用者に限られる限り情報提供や広報と解されること。公開範囲が限られた SNS での書き込み等も要件を満たせば広告として扱うこと。施術の効果、技能・施術方法・経歴、比較優良、体験談などの例。「交通事故取扱い」「各種保険取扱い」等が広告不可の例とされること。「どんなお客様も医療保険療養費支給申請ができます」が誇大広告の例とされること。指導を都道府県・保健所・権限の委譲を受けた市町村等が行うこと厚生労働省: あはき・柔整広告ガイドライン(PDF)2026-10-28
整骨院・接骨院で骨折、脱臼、打撲及び捻挫(いわゆる肉ばなれを含む)の施術を受けた場合に保険の対象になること。単なる肩こり、筋肉疲労などに対する施術は対象にならないこと。骨折及び脱臼は緊急の場合を除きあらかじめ医師の同意が必要なこと厚生労働省: 柔道整復師等の施術にかかる療養費の取扱いについて2026-10-28
プロジェクトが関連するチャットをまとめ文脈を与えるものであること。プロジェクトの指示がチャット全体に適用されること。ソースの欄があること。パソコンのフォルダに直接アクセスする仕組みを持たないことChatGPT ドキュメント: Projects2026-10-28

個々の表現が広告として認められるかは、所在地の都道府県・保健所などの窓口に確かめてください。 本記事は柔道整復師法、告示、厚生労働省のガイドラインと案内、ChatGPT の公式の案内で確認できた範囲だけを扱っています。

実装ステータス:構成例。 公開仕様に基づいて設計した構成であり、当社で実際に構築・検証したものではありません。工数の数値はモデル条件による試算です。

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