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ポッドキャストの制作会社に届く出演の売り込み・応募を Zapier で受け、経歴と番組の方針から候補の要約を作り、選んだ人へ収録日程の案内を下書きする

実装ステータス:構成例 技術的に実現可能な構成として設計したもの。自社未検証

出演の売り込み・応募のメールを、経歴・話せるテーマ・宣伝の要素の有無を並べた候補カードに要約し、番組ごとの方針に合う点と合わない点を添えます。プロデューサーが依頼か見送りを決めたら、収録の候補日を添えた返信を下書きします。

サマリー
生成AI
ChatGPT/Claude
連携・自動化
Make/n8n/Power Automate/Zapier
対象業界
その他/広告
対象部門
マーケティング
対象業務
問い合わせ対応/要約
主な課題
判断に時間がかかる/問い合わせが多い/期限・対応漏れが起きる
AIで行う処理
要約
主な効果
判断支援/対応スピード向上/工数削減
導入難易度
★☆☆☆☆
実装レベル
本格構成
費用感
ノーコード連携(中)
人間の確認
条件付き
現在工数
25h/月
AI導入後
5h/月
想定削減
80%
年間削減
240h
モデル条件による試算値です。実在企業の実績ではありません。

01導入前 / 導入後の業務フロー

導入前(Before)
  1. プロデューサーが窓口のメールを開き、出演候補の経歴と話せるテーマを読む
  2. 番組ごとの方針を思い出し、どの番組に合いそうかを考える
  3. 合いそうなら候補の一覧に書く。合わなければそのまま置いておく
  4. 週に1回の企画会議で候補の一覧を見て、依頼する人を決める
  5. 依頼する人には、収録の予定表から候補日を拾って依頼のメールを書く。見送る人に返事を書く
導入後(After)
  1. 自動窓口のアドレスに売り込みが届くと、Gmail の検索の条件に合うメールで Zap ①が動く
  2. 自動候補の表を差出人と候補の名前で引き、同じ人の売り込みが前にあれば印を付ける
  3. 自動AIが売り込みを候補カードに要約する(経歴、話せるテーマ、過去の出演、宣伝の要素、合いそうな番組と合う点・合わない点、確かめる事項)
  4. 自動候補カードを Zapier Tables の候補の表に1行で書く。宣伝の要素があれば印を付ける
  5. 人プロデューサーが候補の表を見て、行ごとに「依頼する番組」か「見送り」を選び、ボタンを押す
  6. 自動ボタンで Zap ②が動き、依頼なら収録枠の表から空いている枠を3つ引く
  7. 自動AIが出演の依頼と候補日の案内、または見送りの返信を下書きにし、元のメールへの返信として Gmail に作る
  8. 人プロデューサーが下書きを読み、直して送る
各工程の詳しい説明を読む
  1. プロデューサーが窓口のメールを開き、出演候補の経歴と話せるテーマを読む
  2. 番組ごとの方針を思い出し、どの番組に合いそうかを考える
  3. 合いそうなら候補の一覧に書く。合わなければそのまま置いておく
  4. 週に1回の企画会議で候補の一覧を見て、依頼する人を決める
  5. 依頼する人には、収録の予定表から候補日を拾って依頼のメールを書く。見送る人に返事を書く

(a)売り込みを読み切れない。 1件10分で月150件、企画会議の前日にまとめて読むことになり、読み切れない売り込みが翌週に回ります。

(b)方針との照らし合わせが人に頼る。 受託の番組の「競合の企業の人は出さない」は、プロデューサーが依頼主の競合を覚えているから守れている決まりです。担当が代わると、見落とします。

(c)宣伝の要素を読み飛ばす。 PR会社の売り込みの最後に「出演の際は新商品にも触れていただけると幸いです」と一文だけ書かれていることがあります。経歴に目が行くと、この一文を読み飛ばします。

(d)見送りの返事をしない。 3番目で「そのまま置いておく」売り込みに、返事をしないまま数か月がたちます。 PR会社からは同じ人の売り込みが二度三度届き、そのたびに読み直します。

(e)番組をまたいだ重複に気づかない。 2人のプロデューサーが別々の番組で同じ人を候補にし、同じ月に2つの番組から依頼が届いたと相手に言われることがあります。

  1. 【自動】 窓口のアドレスに売り込みが届くと、Gmail の検索の条件に合うメールで Zap ①が動く
  2. 【自動】 候補の表を差出人と候補の名前で引き、同じ人の売り込みが前にあれば印を付ける
  3. 【自動】 AIが売り込みを候補カードに要約する(経歴、話せるテーマ、過去の出演、宣伝の要素、合いそうな番組と合う点・合わない点、確かめる事項)
  4. 【自動】 候補カードを Zapier Tables の候補の表に1行で書く。宣伝の要素があれば印を付ける
  5. 【人】 プロデューサーが候補の表を見て、行ごとに「依頼する番組」か「見送り」を選び、ボタンを押す
  6. 【自動】 ボタンで Zap ②が動き、依頼なら収録枠の表から空いている枠を3つ引く
  7. 【自動】 AIが出演の依頼と候補日の案内、または見送りの返信を下書きにし、元のメールへの返信として Gmail に作る
  8. 【人】 プロデューサーが下書きを読み、直して送る

5番目が、この設計の分かれ目です。 出演者を決めるのは人です。AIのカードは判断の材料で、カードに「おすすめ」の欄は作りません。 合う点と合わない点を並べるだけにします。

4番目で宣伝の要素に印を付けるのは、見落とすと重いからです。 印の付いた行は、依頼のボタンを押す前に、広告としての扱いを決める欄が埋まっていないと進めないようにします。

8番目は省けません。 送るのはプロデューサーです。Zap にメールを送る操作は入れません。

02今回想定するシステム構成

構成図
出演の窓口のアドレス(Gmail)
   ▼【トリガー】Gmail:New Email Matching Search(窓口あて、自動返信を除く)
Zap ①:候補カードを作る
   ├──▶ Zapier Tables:Find Records(同じ差出人・同じ候補の前の行)
   ├──▶ AI by Zapier ①:候補カードの要約(知識の元:番組ごとの方針)
   └──▶ Zapier Tables:Create Record(候補の表)
   ▼【人】プロデューサーが行ごとに「依頼する番組」か「見送り」を選び、ボタンを押す
   ▼【トリガー】Zapier Tables:Trigger Zap Button Clicked
Zap ②:返信を下書きする
   ├──▶ Paths:依頼/見送り/宣伝の扱いが未定(止める)
   ├──▶ Zapier Tables:Find Records(収録枠の表:番組×空き)
   ├──▶ AI by Zapier ②:依頼と候補日の案内、または見送りの返信
   ├──▶ Gmail:Create Draft Reply
   └──▶ Zapier Tables:Update Record(下書きを作った日時、状態)
   ▼【人】プロデューサーが読んで直して送る
役割想定する製品代替候補
ワークフローZapier(Paths、Zapier Tables のボタン)Make、n8n、Power Automate
生成AIAI by ZapierChatGPT(OpenAI)、Claude
候補の表・収録枠の表Zapier TablesGoogle スプレッドシート
文書Google ドキュメント(番組ごとの方針、返信の文例)Notion
メールGmail(出演の窓口のアドレス)Microsoft Outlook

新しく足すのは、2本の Zap と、候補の表・収録枠の表だけです。 窓口のアドレスと番組の方針の文書は今のまま使います。

入口は Gmail の New Email Matching Search です。 Zapier の Gmail のページでは、指定した検索の文字列に合う新しいメールを受け取ったときに動くトリガーです。窓口のアドレスあてで、自動返信や配信停止の案内を除く条件にします。

2本目の入口は、Zapier Tables のボタンです。 Zapier Tables のページでは、Trigger Zap Button Clicked は表の行にあるボタンが押されたときに Zap を始めるトリガーとされています。プロデューサーが判断した行だけで動くので、判断の前に返信の下書きができることはありません。

03どうやって実装するのか

Step1

処理の起点を決める

Zap ①は、窓口のアドレスに売り込みが届いたら動きます。 New Email Matching Search の検索の文字列に、窓口のアドレスあてであることと、自動返信の件名を除く条件を書きます。PR会社の一斉配信のニュースレターも窓口に届くので、 配信停止のリンクを含むメールを除く条件も足します。除いたメールは、プロデューサーが週に1回まとめて見ます。

Zap ②は、候補の表のボタンで動きます。 候補の表に「判断」の列(依頼する番組の名前/見送り)と、ボタンの列を作ります。判断の列を埋めてからボタンを押す決まりにし、判断が空のまま押されたら Paths で止めます。

ボタンにしたのは、判断の時刻がばらばらだからです。 企画会議でまとめて決めることもあれば、良い候補をその場で決めることもあります。行ごとに、決めたときに押せば、その行の下書きだけができます。

Step2

入力データを集める

データ中身取得元
売り込みのメール差出人、件名、本文、添付の有無とファイル名、スレッドのIDGmail(トリガーが返す値)
番組ごとの方針番組のテーマ、聞き手、出演者の条件、避ける話題、競合として扱う企業、宣伝の扱い、出演料の扱いGoogle ドキュメント(知識の元)
候補の表候補の名前、所属、差出人、カードの各欄、宣伝の印、判断、広告の扱い、状態Zapier Tables
収録枠の表番組、日時、場所(スタジオ/オンライン)、空き・押さえ済みZapier Tables
返信の文例依頼、見送り、保留の文例と、収録の流れの説明Google ドキュメント(知識の元)

質を決めるのは、番組ごとの方針の書き方です。 「面白い人」「番組に合う人」では、AIは何と照らせばよいか分かりません。「依頼主と同じ業界の他社の役員は出さない」「医療・健康の効果を言い切る話は扱わない」「出演料は払わず、受け取らない」のように、売り込みの文と照らせる形で書きます。

競合として扱う企業は、方針の文書に名前で並べます。 受託の番組ごとに依頼主と相談して決めた一覧です。AIに「この会社は競合か」を推し量らせず、一覧にあるかどうかで合わない点に書かせます。

Step3

データの取得方法を決める

取るものどこから何に使うか
売り込みの本文トリガーが返すメールの値候補カードの要約
前の売り込みZapier Tables の Find Records(差出人のアドレス、候補の名前)同じ人の重複の印
番組ごとの方針・返信の文例AI by Zapier の知識の元合う点・合わない点、返信の文面
空いている収録枠Zapier Tables の Find Records(番組と「空き」)候補日の3つ
判断と広告の扱いボタンのトリガーが返す行の値依頼か見送りか、止めるか

AI by Zapier は、Web サイトや URL から情報を取ってくることはできないとされています。売り込みに出演者の SNS や過去の記事のリンクが書かれていても、AIはリンク先を読みません。 カードの「確かめる事項」に「リンク先は未確認」と書かせ、依頼を考える候補だけ、プロデューサーが開いて確かめます。

知識の元は1つのステップに20個まで付けられます。 番組ごとの方針を番組の数だけの文書にしておけば、6本の番組でも収まります。方針を1つの文書にまとめると、番組の境目をAIが混ぜることがあるので、番組ごとに分けます。

Step4

AIへ渡す前に整形する

  1. 自動返信と一斉配信を除く … トリガーの検索の条件で除きます
  2. 同じ人の確かめ … 差出人のアドレスと、本文から取った候補の名前で候補の表を引き、前の行があれば印と前の判断を添えます
  3. 添付の確かめ … 添付があれば、ファイル名をカードに書き、中身は要約に入れません
  4. 本文の整理 … 引用された前のやり取りと署名を、要約の対象から外すよう指示に書きます
  5. 収録枠の引き当て(Zap ②) … 依頼する番組の空いている枠を、日の近い順に3つ引きます。今日から7日より先の枠に限ります

2番目は、第3章の(d)の裏側です。 返事をしていなかった売り込みは、同じ人について二度三度届きます。前の行があれば、カードを作り直さずに前の行へ「再送あり」と書くだけにします。プロデューサーが同じ人を何度も読まずに済みます。

3番目で添付の中身を要約に入れないのは、 PR会社の資料に未公開の新商品の情報が入っていることがあるからです。ファイル名だけを書き、中身は依頼を考える候補だけプロデューサーが開きます。

Step5

AIに処理させる

2つのステップに分けます。 ①は候補カードの要約、②は返信の文面です。

させること中身
送り手の種類(①)pr_agency(PR会社)・self(自薦)・referral(他薦)・other
経歴の要約(①)所属、肩書き、何をしてきた人かを3行まで。本文に書かれたことだけ
話せるテーマ(①)本文に書かれたテーマを箇条書きで
過去の出演(①)本文に書かれた番組や記事の名前。リンク先は未確認と書く
宣伝の要素(①)商品・サービスの紹介の希望、出演料・広告費の言及、告知の条件を、本文の言葉のまま
番組ごとの照らし合わせ(①)合いそうな番組を2つまで。方針の項目ごとに合う点・合わない点
確かめる事項(①)リンク先、競合の一覧にない近い会社、未成年でないか、など
返信の文面(②)依頼なら番組の紹介・収録の流れ・候補日。見送りなら感謝と見送りの一文

他薦の売り込みは、送り手と候補が別の人です。 聞き手が「この人の話を聞きたい」と書いてくる場合、本文に書かれているのは送り手から見た候補の姿で、候補本人が出演を望んでいるかは分かりません。sender_type が referral のときは、確かめる事項に「本人の意向は未確認」と必ず書かせ、依頼するなら本人への連絡先をプロデューサーが探します。 返信の下書きも、送り手へのお礼と、本人に声をかけるかを検討する旨にします。

宣伝の要素は、本文の言葉のまま写させます。 「新商品にも触れていただけると幸いです」を「商品の紹介を希望」と言い換えると、どれくらい強い希望なのかが消えます。 プロデューサーが広告として扱うかを決めるには、原文の温度が要ります。

させないこと理由
出演させるかどうかの結論・おすすめ番組の色を決める判断は人が行う
本文に無い経歴を補う有名な人ほど、AIが知っていることで埋める
広告に当たるかの判断広告として扱うかは、依頼主と相談してプロデューサーが決める
競合かどうかを推し量る一覧にあるかどうかだけで書く
見送りの理由を相手に書く番組の方針の中身を外に出さない

2行目がいちばん起きやすい失敗です。 名前の知られた経営者の売り込みだと、AIは本文に無い会社の業績や過去の発言をカードに書き足します。 その中身が古かったり、別の人と混ざっていたりすると、判断の材料そのものが誤ります。

Step6

指示内容を固定する

候補カードを作るステップ(①)の指示に、次のように書きます。

あなたはポッドキャストの制作会社で、出演の売り込みを読み、プロデューサーが
判断するための候補カードを作る担当です。出演させるかどうかは書きません。

【入力】
- 売り込みのメール:差出人、件名、本文、添付のファイル名
- 前の売り込みの有無:{previous}
- 知識の元:番組ごとの方針

【カードに書くこと】
1. sender_type:pr_agency/self/referral/other
2. 経歴:所属・肩書き・何をしてきた人かを3行まで
3. 話せるテーマ:箇条書き
4. 過去の出演:本文に書かれた名前だけ。リンクがあれば「リンク先は未確認」
5. 宣伝の要素:商品やサービスの紹介の希望、出演料・広告費、告知の条件を、
   本文の言葉のままそのまま写す。無ければ「本文に記載なし」
6. 番組ごとの照らし合わせ:合いそうな番組を2つまで。方針の項目ごとに
   合う点・合わない点を、方針の言葉を引いて書く
7. 確かめる事項

【厳守事項】
- 本文に書かれていない経歴・実績・発言を補わないでください。
  あなたが知っていることを書き足さないでください。
- 宣伝の要素を言い換えたり要約したりせず、本文の言葉のまま写してください。
- 広告に当たるかどうかを判断しないでください。
- 競合かどうかは、方針の文書の競合の一覧に名前があるときだけ書いてください。
  一覧に無い会社を推し量って競合としないでください。
- 「おすすめ」「ぜひ出演を」など、判断を含む言葉を書かないでください。
- 引用された前のやり取りと署名は、要約の対象にしないでください。
- 18歳未満の可能性が本文から読み取れるときは、確かめる事項に書いてください。

「あなたが知っていることを書き足さない」を名指しで書きます。 「本文に書かれたことだけ」と書くだけでは、有名な人について自分の知識を「補足」として足します。 補足をすること自体を禁じます。

「おすすめ」を禁じるのは、カードの読まれ方が変わるからです。 カードに「おすすめ」と書かれていると、プロデューサーは合わない点の欄を読まなくなります。判断の言葉を入れないことで、合う点と合わない点を同じ重さで読んでもらいます。

Step7

出力形式を固定する

①の要約は、AI by Zapier の出力項目で次の形に決めます。 公式ページでは、出力項目ごとに名前・型・説明・必須かどうかを決めるとされています。

{
  "sender_type": "pr_agency | self | referral | other",
  "candidate_name": "",
  "affiliation": "",
  "profile_summary": "",
  "topics": [],
  "past_appearances": "",
  "promo_elements": "",
  "has_promo": "yes | no",
  "show_fit": [
    { "show": "", "fit_points": "", "misfit_points": "" }
  ],
  "checks": []
}

1つ目の理由は、has_promo を表の列にできることです。 yes の行には印が付き、広告の扱いの列を埋めないと Zap ②が止まる条件に使います。promo_elements に原文、has_promo に有無、と分けておくと、原文を読む人と、条件で止める仕組みの両方が使えます。

2つ目は、show_fit を番組ごとに分けられることです。 1人の候補が2つの番組に合いそうなとき、番組ごとに合う点と合わない点を並べます。 プロデューサーは、どちらの番組で依頼するかを選べます。

3つ目は、candidate_name で同じ人を引けることです。 PR会社の別の担当者から同じ人の売り込みが来ても、候補の名前で前の行を見つけます。

②の返信の文面は、本文だけを返させます。Create Draft Reply で元の売り込みのスレッドに返信の形で入るので、件名は元のメールのままです。

Step8

システムへ連携する

つなぎ先方式内容
GmailNew Email Matching Search(トリガー)売り込みを受け取る
AI by ZapierZap のステップ候補カードの要約、返信の文面
Zapier TablesFind Records、Create Record、Update Record重複の確かめ、候補の表、収録枠の表
Zapier TablesTrigger Zap Button Clicked(トリガー)プロデューサーの判断で Zap ②を動かす
GmailCreate Draft Reply依頼か見送りの返信の下書き

収録枠の表には書き込みません。 候補日を3つ示しても、相手が選ぶまで枠は空いたままです。相手から返事が来たら、プロデューサーが表で枠を押さえます。 下書きの段階で押さえると、送らなかった下書きの分だけ枠がふさがります。

候補の表の状態は、Zap ②が「下書きあり」に書き換えます。 送ったあとはプロデューサーが「送信済み」にします。「下書きあり」のまま3日たった行を、週に1回の企画会議で見ます。

Step9

人が確認する

プロデューサーが見るのは、候補の表と、Zap ②が作った下書きです。

  1. カードを読んで判断する … 合う点と合わない点を読み、依頼する番組か見送りを選びます
  2. 宣伝の要素を見る … has_promo が yes の行は、原文を読み、広告として扱うか、宣伝の部分を断って依頼するか、見送るかを決めて列に書きます
  3. 依頼する候補はリンク先を開く … 過去の出演や SNS を確かめます
  4. 下書きを読んで直して送る … 候補日、番組の紹介、収録の流れを見ます
  5. 状態を書き換える … 送ったら「送信済み」にします

3番目は、依頼する候補だけに絞ります。 150件すべてのリンク先を開くと、AIの要約で減らした時間が戻ってしまいます。カードで依頼すると決めた人だけ開き、 カードと食い違う経歴が見つかったら判断を見直します。

2番目を省かないでください。 景品表示法で規制されるのは、広告であって、一般消費者が広告であることを分からないものです。受託の番組なら依頼主とも相談して扱いを決め、 広告として扱うなら、番組の中で分かる形にします。

目標は、150件をならして1件2分です。 方針に合わない売り込みはカードを見て見送りを選ぶだけで数十秒、依頼する候補はリンク先を開くので5分以上かかります。

Step10

例外に対処する

起きること対応
一斉配信や自動返信が届くトリガーの検索の条件で除く。漏れたものは見送りにせず「対象外」にする
同じ人の売り込みが再び届く前の行に「再送あり」と書き、カードを作り直さない
宣伝の要素があり、扱いが未定Zap ②を止め、プロデューサーに扱いを決めてもらう
依頼する番組の空き枠が無い候補日を書かず、「日程は改めてご相談します」とした下書きにする
本文が一行だけで経歴が分からないカードの経歴を「本文に記載なし」とし、確かめる事項に書く
18歳未満の可能性がある確かめる事項に書き、保護者の同意の確かめ方をプロデューサーが決める
判断の列が空のままボタンが押されたPaths で止め、何もしない
ボタンが二度押された状態が「下書きあり」なら Paths で止め、二通目の下書きを作らない
他薦で本人の連絡先が分からない送り手へのお礼の下書きだけを作り、本人への連絡はプロデューサーが探す
AIのステップが失敗する候補の表に本文だけを書いて「要約なし」にし、プロデューサーが読む

上から3行目が、この構成でいちばん大事な止め方です。 扱いを決めないまま依頼を送ると、出演の場で宣伝の話が出て、収録のあとに扱いを考えることになります。 そのときには、番組の流れに組み込まれています。

Step11

記録を残す

  • 候補の表の行(受けた日時、差出人、カードの各欄、宣伝の印と原文)
  • 判断(依頼する番組/見送り)と、判断した人と日時
  • 宣伝の要素の扱い(広告として扱う/宣伝を断って依頼/見送り)と、その理由
  • 下書きを作った日時、送った日時、示した候補日
  • 収録したか、配信したか(プロデューサーが後で書き足す)

2つ目は、方針の文書を見直す材料になります。 見送りが続く種類の売り込み(たとえば、特定の業界のPR会社から届くもの)があれば、窓口のページに出演の条件を書いて、売り込みの数そのものを減らせます。

3つ目は、後から説明を求められたときの材料になります。 依頼主や聞き手から「あの回は宣伝だったのでは」と聞かれたときに、売り込みの原文と、扱いを決めた記録が残っていれば、どう判断したかを示せます。

04実装レベルの3段階

最小構成:本文と方針を手でAIの画面に貼り、カードを作らせる / 1件ごとの要約
半自動化:上記+Zap ①で売り込みが届いたらカードを候補の表に書く / 要約と一覧化
本格構成:上記+ボタンで Zap ②を動かし、収録枠から候補日を引いて依頼か見送りの返信を下書きする / 要約から返信の下書きまで

最小構成は、確かめるための段階です。 150件には使えません。 半自動化で、1件10分が5分程度になります。 カードはできますが、収録の予定表から候補日を拾って依頼を書く作業と、見送りの返事を書く作業が残ります。本格構成で2分になり、この段階が本記事の想定です。 差が大きいのは、見送りの返事まで下書きになり、返していなかった売り込みに返せるようになるからです。 段階を飛ばさないでください。 半自動化で1か月、カードを見ると、方針の文書に足りない基準と、宣伝の要素の拾い漏れが先に分かります。 そこを直してから返信をつなぐと、プロデューサーの直しが減ります。

05工数削減シミュレーション

前提値(モデル条件)
対象人数
2 名
月間件数
150 件
1件あたり現在時間
10 分
1件あたり導入後時間
2 分
現在  150件 × 10分 ÷ 60 = 25 時間/月
導入後 150件 × 2分 ÷ 60 = 5 時間/月
月間削減時間
20h
削減率
80%
年間削減時間
240h
年間金額換算(時間単価2,800円)
67万円
モデル条件による試算であり、実際の効果は業務内容・運用方法によって異なります。

自社条件で導入効果を整理したい方へ

このユースケースを自社に当てはめた場合の前提値と削減見込みを、業務ヒアリングをもとに整理します。

AI活用について相談する

06向いている企業・向いていない企業

向いている
  1. 企業から受託した番組と自社の番組を合わせて複数のポッドキャストを制作し、出演の売り込みや応募がメールで毎月百件以上届く制作会社。番組ごとに出演者の方針(テーマ、避ける話題、宣伝の扱い)があり、プロデューサーが1件ずつ読んで振り分けている場合。返事を後回しにして、売り込みに返さないまま埋もれるメールが出ている場合。
向いていない
  1. 番組が1つで出演の依頼が月に十数件の場合。出演者をすべて制作側から声をかけて決めていて、売り込みや応募を受けない場合。出演者の選び方が番組の方針として書き出せず、プロデューサーの感覚だけで決まっている場合。なお、誰に出演を依頼するか、宣伝の要素をどう扱うかの判断はこの構成では代替できません。

07最小構成で試す方法

  1. 先月の売り込みから20件を選ぶ(PR会社のもの、宣伝の一文が入ったもの、名前の知られた人のものを混ぜる)
  2. 番組ごとの方針を、売り込みの文と照らせる形に書き直す
  3. 手元のAIサービスに方針と1件分の本文を貼り、「経歴・話せるテーマ・宣伝の要素を本文の言葉のまま書き、番組ごとに合う点と合わない点を並べてください。本文に無いことを書き足さないでください。出演させるかどうかは書かないでください」と指示する
  4. 出てきたカードを、当時プロデューサーが判断したときの記憶と並べて見る

20件のうち数件は、当時見送ったのに後で別の番組に出てもらった人を入れてください。 番組ごとの照らし合わせが、1つの番組に合わなくても別の番組に合う人を拾えるかを見るためです。

20件は必ずやってください。 Zap を組む前に、「宣伝の一文を拾えるか」「本文に無い経歴を足さないか」を確かめます。 本文を貼るときは、会社で使ってよいと決めたサービスに限ります。

出てきた内容判断
宣伝の一文を拾い、合う点・合わない点が判断と合うZap を組む段階に進む
本文に無い経歴を書き足した指示の書き方で直る。構成は有効
合う点・合わない点が判断とずれる番組の方針の書き方が先。 照らせる形に直す

3行目は珍しくありません。 プロデューサーが方針の文書に書いていない基準で見送っていることが分かります。基準を文書に足すか、カードではなく人の判断に残すかを決める良い機会です。

08実装時につまずきやすいポイント

問題対策
本文に無い経歴をAIが書き足す「知っていることを書き足さない」を指示に書き、カードと原文を見比べる
宣伝の一文を拾わない・言い換える原文のまま写させ、has_promo を列にする
宣伝の扱いを決めずに依頼する扱いの列が空なら Zap ②を Paths で止める
「おすすめ」がカードに入る判断の言葉を禁じる。カードに推薦の欄を作らない
競合を推し量って外す・入れる方針の文書の競合の一覧だけで書かせる
一斉配信のニュースレターでカードができる検索の条件で配信停止のリンクを含むメールを除く
同じ人のカードが何枚もできる差出人と候補の名前で前の行を引く
リンク先を読んだように書くAI by Zapier は URL から情報を取れない。「リンク先は未確認」と書かせる
下書きの段階で収録枠が埋まる枠は押さえず、返事が来てから人が押さえる
新しいステップが Premium のまま動く要約のステップは Standard に変える

上の3行が、この構成の失敗のほとんどです。 1行目は判断の材料の誤り、2行目と3行目は宣伝の扱いの見落としで、配信したあとでは取り消しにくい誤りです。指示と、表の列と、Paths の3か所で止めます。

真ん中の3行も、同じくらい早く効いてきます。 カードの書き方が判断を引っぱると、プロデューサーがカードの言葉で選ぶようになり、 番組の色が少しずつ変わります。

09セキュリティ・AIガバナンス上の注意点

この構成で扱うデータ: 出演候補の氏名、所属、経歴、連絡先、PR会社の担当者の連絡先、番組ごとの方針と競合の一覧です。添付の資料には、未公開の商品の情報が入っていることがあります。

  1. 宣伝の扱いを人が決める … 広告であるのに広告であることを隠すことはステルスマーケティングとして景品表示法の規制の対象で、テレビやラジオなどの表示も対象とされています。規制の対象は広告主ですが、番組として広告であることが分かる形にするかは、プロデューサーが依頼主と決めます
  2. 本文に無い経歴を載せない … 人についての誤った情報が候補の表に残ると、社内で回るうちに事実として扱われます
  3. 番組の方針と競合の一覧を外に出さない … 見送りの返信に理由を書かせません。受託の番組の競合の一覧は、依頼主との取り決めの中身です
  4. 添付の中身をAIに渡さない … ファイル名だけを書き、中身はプロデューサーが開きます
  5. 送信を自動にしない … 下書きまでにします。出演の依頼は、送ったあとでは取り下げにくいからです
  6. 使うモデルの事業者を決める … AI by Zapier は自前のキーを使う形も選べます。どの事業者のモデルに売り込みを渡すかを、会社で決めて記録します
  7. 見送った候補の行を残す期間を決める … 見送った人の経歴と連絡先を、いつまで候補の表に残すかを決め、期間を過ぎたら行を消します。 再送の重複の確かめに使う期間と合わせます

誤りが起きた場合のリスクは、宣伝の要素を見落として依頼することと、誤った経歴で判断することの2つです。 前者は has_promo の列と Paths で、後者は書き足しを禁じる指示とカードと原文の見比べで止めます。どちらも、依頼を送る前にプロデューサーが読むことが最後の止めになります。

10まず何から始めるか

1週目:番組ごとの方針を書き直す

6本の番組それぞれについて、テーマ、出演者の条件、避ける話題、宣伝と出演料の扱いを売り込みの文と照らせる形に書きます。受託の番組は、競合として扱う企業の一覧を依頼主と決めます。

2週目:20件で試す

先月の売り込み20件を手元のAIサービスに貼り、カードを作らせます。宣伝の一文を拾えているか、本文に無い経歴を足していないかを最優先で見ます。

3週目:候補の表と収録枠の表を作る

Zapier Tables に候補の表(カードの各欄、宣伝の印、判断、広告の扱い、状態、ボタン)と、収録枠の表(番組、日時、場所、空き)を作ります。

4週目:売り込みからカードまでをつなぐ

Zap ①で、売り込みが届いたらカードを候補の表に書くところまでを組みます。この時点では Zap ②を作らず、 返信は手で書きます。

2か月目: ボタンで動く Zap ②を足し、依頼と見送りの下書きまでを組みます。3か月目以降: 返事を出していない売り込みの数と、1件10分が何分になったかを実測します。すべての売り込みに返事が出るようになった時点で、この構成は完成です。


11関連ユースケース

12この仕組みを理解するための記事

13技術仕様の確認日・参考情報

技術仕様確認日:2026-10-15/最終更新:2026-10-23
確認した内容情報源確認日
New Email Matching Search が指定した検索の文字列に合う新しいメールで動くこと。Create Draft Reply が既存のメールへの返信の下書きを作ること。Send Email が別の操作であることZapier: Gmail integrations2026-10-15
AI by Zapier が Professional・Team・Enterprise で使えること。Standard(1倍)・Advanced(3倍)・Premium(5倍、新しいステップの既定)と自前のキー。出力項目を名前・型・説明・必須で決めること。知識の元が1ステップ20個までであること。Web サイトや URL から情報を取ってこられないことZapier Help: AI by Zapier2026-10-15
Trigger Zap Button Clicked が表の行のボタンが押されたときに Zap を始めること。Find Records、Create Record、Update Record の操作Zapier: Zapier Tables integrations2026-10-15
Paths が Professional 以上で使え、1つのグループに10の分岐まで置けること。Paths と Filter がタスクに数えられないことZapier Help: Paths2026-10-15
令和5年10月1日からステルスマーケティングが景品表示法違反となること。規制されるのは広告であって一般消費者が広告であることを分からないもので、テレビ・新聞・ラジオ・雑誌等の表示も対象であること。規制の対象が広告主であること消費者庁: ステルスマーケティング2026-10-15

宣伝の要素を広告として扱うかどうかは、依頼主と自社の方針で判断してください。 本記事は Zapier と消費者庁の公式ページで確認できた範囲だけを扱っています。

実装ステータス:構成例。 公開仕様に基づいて設計した構成であり、当社で実際に構築・検証したものではありません。工数の数値はモデル条件による試算です。

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