Navatticのデモエージェントとは?|答えさせる質問の線

Navatticのデモエージェントとは?|答えさせる質問の線

「製品デモはAIに任せれば、営業がいなくても夜中でも勝手に案内してくれる」「営業が少ないうちの会社こそ、AIのデモ担当を置けば商談が増えるはず」——リード獲得を任されたマーケの担当者や、その上長から聞こえてくる期待の声です。期待そのものは間違っていません。ただ、順番が逆になりがちです。AIの案内役は、デモに何を載せ、どの質問まで答えさせるかを人が決めて初めて安全に働きます。決めないまま置けば、架空の数字や約束していない機能が訪問者に見せられます。この記事では、製品デモの基盤 Navattic が2026年3月に出した Navattic Agents を例に、載せる画面とデータ、答えさせる質問の範囲を、部門の誰が決めるかを整理します。


カメ先生カメ先生

AIがデモを案内してくれるなら、作って置いておけば勝手に働く、と思われがちなんだ。でも本当は、何を見せて、どの質問に答えさせるかを決める仕事が、営業からマーケに移ってくるんだよ


カメ子カメ子

営業が商談の場で判断していたことを、前もって決めておかないといけない、ということですか


カメ先生カメ先生

そう。営業なら価格を聞かれたら相手を見て答え方を変えられる。AIの案内役は、決められた範囲で答えるか、決めていなければもっともらしく答えてしまう。だから答えさせない質問の一覧が要るんだ


カメ子カメ子

AIに任せる前に、答えない線を引くのが先なんですね


この記事のポイント
  • Navattic は、サイトに置く「自分で操作できる製品デモ」の作成基盤。2026年3月9日に、AIがデモを案内して訪問者の質問に答える Navattic Agents を発表した
  • 動画・AIなしの操作デモ・AIが案内する操作デモ・営業のライブデモは、答えられる範囲と誤った案内の危険が違う。商談の大きさと質問の深さで使い分ける
  • デモの案内・定型の質問への回答・関心の記録はAI、デモに載せる画面とデータ・答えさせない質問の一覧・価格や条件の回答は人。デモの中の数字は架空と分かる形にする

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目次

Navattic は、サイトに置く「触れる製品デモ」を作る基盤

Navattic は、クラウド型の業務ソフトを売る会社が、自社の製品を見込み客に触ってもらうためのデモを作る基盤です。営業や開発の手を借りずに、マーケの担当者が作れることを売りにしています。2026年10月時点の公式サイトでは、2020年の創業で、1,000社を超える顧客に使われているとされています(提供元の発表)。

作り方の基本は、自社の製品の画面を順にクリックしながら取り込み、それを訪問者が操作できる複製にすることです。公式の説明書では、取り込んだものを「アプリケーションの操作できる複製」と呼んでいます。本物の製品につながっているのではなく、ある時点の画面を写し取った複製なので、訪問者が触っても本番のデータや設定には影響しません。

この「インタラクティブデモ」と呼ばれる形式は、海外のクラウド型の業務ソフトの会社では広く使われています。サイトの「製品を見る」のボタンから、登録なしで数分のデモを触れるようにしておき、興味を持った人を問い合わせや無料登録に進める、という使い方です。

ここに2026年、AIの案内役が加わりました。それが Navattic Agents です。訪問者が決まった順にクリックして進む従来のデモに対し、訪問者が質問を投げると、AIが答えながら製品の画面を案内する形になります。この記事が扱うのは、この案内役を置くときに部門で決めることです。

2020年創業の会社と、国内でまだ知られていない理由

Navattic は2020年創業の会社で、公式ブログで Navattic Agents の発表を書いたのは、共同創業者で最高経営責任者のニール・マクリーン氏です。公式ブログに登場する顧客の例は、人事の業務ソフトや研修のソフト、製品管理のソフトなど、英語圏のクラウド型の業務ソフトの会社が中心です。

国内でまだあまり知られていない理由は、確かめた範囲では三つあります。一つは、操作できる製品デモという手法そのものが、国内ではまだ動画や営業の同席のデモほど一般的ではないこと。二つめは、顧客の中心が英語圏の会社で、公式の発信も英語が中心であること。三つめは、日本語の管理画面や国内の窓口の有無が、2026年10月時点の公式サイトでは確かめられなかったことです。

一方で、公式の説明書には多言語のデモを作る項目があり、2026年3月の発表では、海外の問い合わせに相手の言語で答える使い方が挙げられています。日本語で訪問者に答えさせたい場合は、日本語の質問への答えの質を、試行で確かめることが前提になります。

国内の会社がこの記事の論点に関わるのは、Navattic を使う場合だけではありません。サイトにAIの案内役を置く製品は国内外で増えています。何を見せて何に答えさせるかの線は、どの製品を選んでも同じように必要です。

2026年3月に出た Navattic Agents:3種類の案内役

Navattic Agents は、2026年3月9日の公式ブログで発表されました。発表では、エージェント型のデモ、サイトの案内役、見込みを見極める案内役をまとめた製品群と説明されています。訪問者の意図と質問を読み取り、製品の画面や資料をその場で案内するとされています。

2026年10月時点の製品ページでは、用途別に三つの案内役が示されています。中小規模の見込み客の見極めとデモを、チャットの窓か任意のAIのアバターで行う中小企業向けの案内役(SMB Agent)。サイトの訪問者と会話し、質問にその場で答えるサイト向けの案内役。新しい顧客や新任の営業担当に、製品と研修の内容を自分で学んでもらう研修向けの案内役です。

製品ページでは、会話の中で訪問者が導入の時期・競合・価格・予算・優先度について聞いたときに印を付けることや、会話の内容と長さに応じて、独自の案内、営業との打ち合わせの予約、無料登録のどれに進めるかを変えられることが説明されています。会話ごとの全文、結果、感情の傾向も見られるとされています。

提供の状態について、2026年10月時点の製品ページにはベータや先行提供の表記はなく、試せる見本と、デモの申し込みの窓口が置かれています。料金や、どの契約で使えるかは公開の資料では確かめられなかったので、導入を検討するときは提供元に直接確かめてください。

案内役が使う材料:デモ環境と「ブレイン」

案内役が何を根拠に答え、何を見せるかを知ることが、線を引く前提になります。発表のブログでは、作る手順が三段で説明されています。一段目が環境の準備、二段目が「ブレイン」と制限と目的の設定、三段目が試して公開する段です。

環境は、案内役が見せる画面の集まりです。製品の複製のほか、画面の写し、動画、スライドを入れられるとされています。ブレインは、発表の言葉では「案内役が知っていること、見せること、共有することをすべて持つ一か所」で、ファイル、単体のウェブページやサイト全体、文章、操作の流れを入れられます。その上で、ブレインの中身をどう使うかの制限と目的を決めます。

つまり、案内役の答えの質と安全は、環境に何を載せ、ブレインに何を入れたかでほぼ決まります。2026年10月16日の公式ブログでも、答えはブレインの中身の質に左右され、内容を最新に保つ同期が要ると書かれています。

三段目の試験では、下書きの案内役と買い手の立場で会話してみるほか、ブレインから作った模擬の買い手の一式を保存して繰り返し試せるとされています。公開すると専用のリンクができ、案内役がデモを最初から最後まで行います。ここまでの説明から、部門で決めることは二つに集まります。何を載せて入れるかと、どこまで答えさせるかです。

4つのデモの見せ方を比べる

AIの案内役が向くかどうかは、他の見せ方と比べると判断しやすくなります。ここでは、製品デモの動画、AIなしの操作デモ、AIが案内する操作デモ、営業のライブデモの四つを、準備の手間、答えられる範囲、誤った案内の危険、営業への引き継ぎの四つの観点で比べます。

見せ方準備の手間答えられる範囲誤った案内の危険営業への引き継ぎ
製品デモの動画撮影と編集。画面が変わるたびに作り直し答えない。決めた内容を見せるだけ低い。事前に見た内容しか出ない視聴の記録だけ
AIなしの操作デモ画面の取り込みと案内の文の作成答えない。決めた順路を進む低い。載せた画面しか出ないどこまで進んだかの記録
AIが案内する操作デモ画面の取り込みに加え、ブレインと制限の設定、試験質問に答え、画面を選んで見せる中から高。制限が甘いともっともらしい誤答が出る会話の全文と関心の印
営業のライブデモ日程の調整と営業の時間最も広い。相手を見て答え方を変えられる人による。約束の範囲は営業が判断営業本人が持つ

表から分かるのは、AIの案内役は答えられる範囲を広げる代わりに、誤った案内の危険を引き受ける見せ方だということです。動画やAIなしの操作デモは、見せる内容を事前に固められるぶん、間違いが起きにくい。営業のライブデモは、範囲が広くても、何を約束するかを人がその場で判断します。

AIの案内役は、その中間にあります。答えられる範囲は人に近づくのに、答えてよいかの判断は事前に決めた制限に頼る。ここに、この記事の論点のすべてがあります。

どの見せ方が合うかは、商談の大きさと質問の深さで決まる

公式のブログが挙げる使いどころは、営業が個別にデモを行うほどの規模ではない中小の見込み客への対応、営業の時間外や他地域からの問い合わせ、社内の新任の営業の練習などです。2026年10月の公式ブログでは、AIの案内役を、クリック型のデモと営業との通話の間に位置づけています。

この整理を自社に当てはめるなら、軸は二つです。一つは商談の大きさ。営業が一件ずつ時間をかけられない小さな商談が多いほど、AIの案内役を置く意味が出ます。もう一つは質問の深さ。訪問者の質問が製品の操作や機能の有無で収まるなら案内役に向き、契約の条件や個別の導入の相談に及ぶなら人が受けるべきです。

大きな商談の見込み客にAIの案内役を当てるのは、慎重に考えたほうがよいでしょう。大きな商談ほど、質問は価格の交渉、セキュリティの審査、個別の連携の可否に及びます。これらはAIに答えさせない質問の典型で、案内役が答えを避け続けるなら、訪問者にとってはかえって不便です。

現実的なのは、見せ方を一つに決めず、入口で分けることです。小さな商談の見込み客や情報収集の段階の訪問者には案内役、大きな商談や具体的な相談には営業、という分け方です。案内役が見極めた見込み客を営業にどの基準で渡すかは、前日の記事「DocketのAQLはMQLと同じに扱うか」で扱っているので、ここでは触れません。

デモ環境に載せる画面は、誰が選ぶか

環境に載せる画面は、案内役が訪問者に見せてよいものの上限です。ブレインの中で答えられたとしても、環境にない画面は見せられません。逆に、環境に載せた画面は、質問次第でどれでも見せられる状態になります。

ここで問題になるのが、開発中の機能や、一部の顧客にしか提供していない機能の画面です。社内のデモ用の環境には、こうした画面が残っていることがよくあります。取り込むときに映っていた画面は、すべて訪問者に見せる可能性があるものとして扱う必要があります。

画面を選ぶ役割は、製品を最もよく知っているプロダクトマーケの担当者が向いています。ただ、選んだ画面の一覧は、製品の責任者と営業の責任者にも見せて承認を取ってください。製品の責任者は提供の状態を、営業の責任者は営業の現場で約束してよい範囲を知っています。

さらに、画面は製品の更新に合わせて古くなります。公式の公開前チェックリストでも、取り込んだ画面が今の製品の画面と合っているかを確かめるよう書かれています。製品の大きな更新のたびに、載せた画面を見直す担当と時期を決めておきます。

デモの中のデータは、架空と分かる形にする

製品の画面を取り込むと、画面に表示されていたデータもそのまま写ります。社内の環境で取り込めば、実在の取引先の名前、商談の金額、担当者の名前が映り込むことがあります。公式の公開前チェックリストでも、取り込んだ画面に名前や口座番号が映っていないかを確かめ、別の値に差し替えるよう勧めています。

AIの案内役が加わると、データの問題はもう一段大きくなります。訪問者は画面を見るだけでなく、画面の数字について質問できるからです。「この画面の売上の伸びは、実際の顧客の数字ですか」と聞かれて、案内役がもっともらしく答えれば、架空の数字が実績として受け取られます。

  • 実在する取引先の名前や金額が映った画面を、そのまま環境に載せる
  • 架空のデータなのに、実在の会社のような名前と、もっともらしい成果の数字を入れる
  • 古い価格や、すでに使っていない顧客のロゴが画面に残っている
  • 画面の数字について聞かれたら案内役が説明する設定のまま、架空であることを示さない

デモの中の数字は、見た人が架空と分かる形にするのが原則です。会社名を明らかに架空と分かるものにする、画面の端に「表示はすべて架空のデータです」と示す、画面の数字の意味を案内役に説明させない、といった手当てを組み合わせます。公式のチェックリストが挙げる古い数字・価格・顧客ロゴの確認も、ここで一緒に行います。

答えさせる質問の範囲を先に書き出す

ブレインと制限を設定する前に、案内役に答えさせる質問の範囲を文章で書き出しておきます。設定の画面の上で考えるより、部門で合意した一覧を先に作るほうが、後から「なぜこの質問に答えたのか」を説明できます。

答えさせてよい質問は、おおむね三つの種類に収まります。製品の操作の質問(この画面で何ができるか、どの順で使うか)、公開済みの機能の有無の質問(この機能はあるか、どの連携に対応しているか)、公開済みの資料で答えられる質問(事例、資料、ヘルプの記事への案内)です。いずれも、答えの根拠が公開済みの情報にあることが条件です。

公式の公開前チェックリストでは、案内役は自分が知っていることか見つけられることからだけ答え、答えを作り出さないようにすること、知らない質問には推測せずに人へ回すことが書かれています。部門の一覧は、この考え方を自社の言葉にしたものです。

ブレインに入れる資料も、この一覧に合わせて選びます。ブレインにはサイト全体を入れられるとされていますが、サイトには古い告知や終了した料金の案内が残っていることがあります。ブレインに入れる資料は、答えさせる質問の根拠になるものだけに絞るほうが、誤った答えの元を減らせます。

AIに答えさせない質問の一覧

答えさせる範囲と同じくらい大事なのが、答えさせない質問の一覧です。公式の公開前チェックリストでは、競合についての論評、未発表の機能、社内の価格の情報を、案内役を寄せたくない領域として挙げています。これに、BtoBの商談で特に問題になりやすい質問を加えると、次のような一覧になります。

  • 価格・値引き・見積もり(公開の料金表への案内までにとどめ、個別の金額は答えない)
  • 契約の条件・返金・解約の扱い
  • セキュリティの審査への回答(認証の有無、データの保存場所、監査の報告書の提供など)
  • ロードマップ・未発表の機能・提供の時期の約束
  • 他社の製品との比較や、他社の製品への論評
  • 個別の導入の可否や、自社の環境で動くかどうかの保証
  • 画面に表示した数字の意味や、成果の数字の約束

これらの質問が来たら、案内役は答えずに人へ回す、と決めておきます。発表のブログの例でも、個別の導入についての質問には「地域の担当者におつなぎします」と返す場面が示されています。答えないことは失敗ではなく、営業に渡す合図として設計します。

一覧は、営業・法務・情報システムの部門と合意して作ります。特にセキュリティの審査への回答は、情報システムの部門が正式な回答書を持っているはずで、案内役が断片的に答えると、正式な回答と食い違うおそれがあります。

答えられない質問は、人に渡して穴を埋める

案内役が答えられなかった質問や、答えさせない一覧に当たった質問は、放っておけばそのまま訪問者の不満になります。公式のブログでは、答えられなかった質問は「知識の穴」として見られ、それを見直してブレインを補うよう勧めています。

運用としては、二つの流れを分けておくと混乱しません。一つは、答えさせない一覧に当たった質問です。これは補う対象ではなく、営業に渡す対象です。会話の記録とともに営業に届く経路を決めておきます。もう一つは、答えてよい範囲なのにブレインに材料がなくて答えられなかった質問です。こちらは、資料を補う対象です。

後者を補うときも、補う資料は、公開してよい情報か、答えさせる範囲に入るかを人が確かめてから入れることが大切です。答えられない質問を減らすことを目標にすると、本来は答えさせない領域の資料まで入れてしまいがちです。穴を埋めることと、線を広げることは別の判断です。

知識の穴の見直しは、担当と頻度を決めて行います。公開の直後は週に一度、落ち着いたら月に一度、といった頻度が目安になるでしょう。見直しの担当は、ブレインの中身を決めたプロダクトマーケの担当者が持つのが自然です。

公開の前に、人が一度は通しで見る

公式の公開前チェックリストは、デモは公開の前に少なくとも一度は人が通しで確かめるべきだとしています。AIによる確認の補助を使う場合も、提案された修正のどれを採るかを選び、下書きの修正を承認してから公開するよう書かれています。部門の手順にすると、次のようになります。

STEP1
載せた画面とデータを確かめる

環境のすべての画面について、開発中の機能、実在の取引先の名前や金額、古い価格やロゴが映っていないかを確かめます。製品の責任者が提供の状態を確かめます。

STEP2
答えさせない質問を投げる

一覧のすべての質問を、言い方を変えて数回ずつ投げ、案内役が答えずに人へ回すかを確かめます。遠回しな聞き方で答えてしまわないかも見ます。

STEP3
営業とカスタマーサクセスの担当が試す

公式のチェックリストが勧めるように、作った人だけでなく、営業や顧客の支援の担当が下書きの案内役と会話し、現場の感覚で違和感のある答えを拾います。

STEP4
模擬の買い手で繰り返し試す

保存した模擬の買い手の一式で、設定を変えるたびに同じ試験を回し、以前は止まっていた質問に答えるようになっていないかを確かめます。

STEP5
承認者の名前を残して公開する

画面の一覧、答えさせない質問の一覧、試験の結果をそろえ、承認した人の名前と日付を残してから公開します。

この手順は、公開のときだけでなく、ブレインに資料を大きく足したときや、製品の画面を取り込み直したときにも繰り返します。案内役の振る舞いは、設定や資料を変えるたびに変わりうるからです。

会話の記録で分かること、分からないこと

製品ページの説明では、案内役の会話ごとに全文、結果、感情の傾向を見られるとされています。訪問者が自分の言葉で語った悩みや優先順位が記録に残るのは、マーケの部門にとって大きな材料です。どの機能について質問が多いか、どこで会話が終わるかは、サイトやデモの改善に直接つながります。

一方で、記録から分からないこともあります。会話が短く終わったのが、満足したからか、期待外れだったからかは、記録だけでは判断できません。感情の傾向の表示も、AIが会話の文から推し量ったもので、本人がそう感じたと確かめたものではありません。記録は改善の手がかりで、訪問者の評価そのものではないと考えておくのが安全です。

また、会話の記録には訪問者が書いた会社名や悩みが残ります。記録を社内の誰が見られるか、営業に渡すときにどこまで含めるかは、個人に関わる情報の扱いとして決めておく必要があります。サイトで会話を記録することを、訪問者に分かる形で示すことも忘れないでください。

会話の中で付いた関心の印(時期・予算・競合など)を、営業がどう受け取るかは、見込み客を渡す基準の話になります。この記事では、記録が残ることと、その見方の限界までにとどめます。サイトのAI接客全般の設計は「Web接客チャットボット導入の4段階」で扱っています。

何が外に出るか、費用の増え方、止め方

マーケの部門で決める場合も、情報システムの部門と一緒に確かめておきたい点があります。公式のセキュリティのページでは、保存するデータの暗号化、機微な項目の追加の暗号化、通信の暗号化、数日から2か月程度のバックアップの保持が説明されています。

一方で、案内役がどのAIの提供元を使い、ブレインの資料や会話の記録がAIの学習に使われるかは、2026年10月時点で確かめた公式ページには書かれていませんでした。ブレインに入れる資料は公開済みの情報に絞る、という前の節の決まりは、この点でも意味を持ちます。詳しい扱いは、公式の信頼性の案内や、データの処理の契約書で確かめてください。

費用は、金額ではなく増え方で考えます。この種の製品では、デモの数、案内役の数、会話の量、使う人の数などが費用の要因になりえます。案内役が通常の操作デモと別の契約になるかも含め、会話が増えたときに費用がどう増えるかを、契約の前に提供元に確かめることを勧めます。案内役の効果が出て会話が増えるほど費用が増える形なら、予算の上限と見直しの時期を先に決めます。

止め方も先に決めます。案内役が誤った答えを繰り返したとき、誰の判断で公開を止め、従来の操作デモや問い合わせの窓口に戻すか。リンクを配っている場合は、止めたあとに訪問者がどこに行くか。止める判断を持つ人を一人決め、止めたときの代わりの見せ方を用意しておきます。

部門で決める役割分担

ここまでの内容を、AIに任せてよい工程と、人が決める工程に分けてまとめます。AIの案内役は、決められた範囲の中では人よりも速く、時間を問わず答えられます。その範囲を決めるのは人の仕事です。

  • AIに任せてよい:デモの案内、公開済みの機能や操作についての定型の質問への回答、資料や事例への案内、関心の印と会話の記録
  • 人が決める:環境に載せる画面とデータ、ブレインに入れる資料、答えさせない質問の一覧、価格や契約の条件の回答
  • 人が確かめる:公開前の通しの確認、知識の穴を埋める資料が公開してよいものか、会話の記録の閲覧の範囲
  • 人が持つ判断:案内役を止める判断、大きな商談の見込み客を営業に回す判断

役割は名前で決めます。画面とブレインの中身はプロダクトマーケの担当者、答えさせない質問の一覧の承認は営業の責任者、セキュリティの回答の扱いは情報システムの部門、止める判断はマーケの責任者、という分け方が一つの例です。

この分担は、案内役を置く前に決めておきます。置いてから決めようとすると、すでに訪問者が質問を投げており、答えてしまった内容を後から取り消すことになります。決めてから置く順番を守ることが、AIの案内役を安全に働かせる一番の近道です。

まとめ

Navattic Agents のようなAIのデモ案内役は、営業がいなくても訪問者の質問に答えながら製品を見せられる仕組みです。ただし、答えられる範囲が人に近づく一方で、答えてよいかの判断は事前に決めた制限に頼ります。動画やAIなしの操作デモより誤った案内の危険が大きく、営業のライブデモのようにその場で約束の範囲を判断することもできません。置くなら、デモ環境に載せる画面とデータを製品と営業の責任者の承認で決め、デモの中の数字は架空と分かる形にし、答えさせる質問の範囲と答えさせない質問の一覧を先に書き出す。案内・定型の回答・関心の記録はAIに任せ、価格や条件の回答・答えさせない線・止める判断は人が持つ。公開の前には、人が一度は通しで確かめてください。

  • 製品の機能と提供の状態は、Navattic の公式サイト(製品ページ・セキュリティのページ・説明書)と、2026年3月9日の発表のブログ、公開前チェックリストのブログ、2026年10月16日のブログを2026年10月23日に確かめた範囲に基づきます
  • 使うAIの提供元と学習への利用、データの保存場所、日本語への対応、案内役の料金の体系は公式の資料で確かめられなかったため、契約の前に提供元に直接確かめてください

※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。

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