リニューアル後に問い合わせが減る原因と対策|順位以外の原因を疑う

リニューアル後に問い合わせが減る原因と対策|順位以外の原因を疑う

「サイトを作り直して2か月、問い合わせが半分になりました。検索順位は落ちていません」「制作会社に聞いても、順位は維持できているので様子を見ましょうと言われます」——作り直しの後に持ち込まれる相談は、だいたいこの形をしています。順位が落ちていないのに問い合わせだけが減るとき、原因は検索の外側にあります。しかも、いちばん多い原因は、問い合わせが減ったのではなく、数えられなくなったことです。この記事では、作り直しで壊れるものを名前で並べ、それをどの順番で確かめるかを整理します。順番を決めずにデータを眺め始めると、原因の候補が増えるだけで結論に着きません。


カメ先生カメ先生

作り直したら問い合わせが減った、という話はよく聞くね。ただ、減ったという事実そのものを疑うところから始めないと、たいてい遠回りになるんだ。


カメ子カメ子

本当に減ったのかどうかを、先に確かめるということですか。


カメ先生カメ先生

そう。作り直しでいちばん先に壊れるのは、見た目でも順位でもなく、数える仕組みのほうなんだ。送信そのものは届いているのに、記録が立たなくなっているだけ、ということが起きる。


カメ子カメ子

減ったように見えるだけの状態と、実際に減っている状態は、何を見れば分かれるのでしょうか。


この記事のポイント
  • 順位が落ちていないのに減ったなら、まず数え方と通知の経路を疑う
  • 作り直しで壊れるものは6つに絞れる。見る順番を先に決めてからデータに触る
  • 公開前に控えておく6つの値が無いと、後からは比べるものが無くなる

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目次

順位は落ちていないのに、問い合わせだけが減った

作り直しの後に問い合わせが減ると、最初に疑われるのは検索です。これは自然な反応で、実際に順位が落ちていれば話は早い。ところが、順位も表示回数も変わっていないのに問い合わせだけが減る例が、かなりの割合であります。このとき、検索側をいくら調べても原因は出てきません。出てこないので調査が長引き、その間に打ち手が打てなくなります。

順位が落ちていないことを確かめる作業自体は、半日で終わります。検索からの表示回数とクリック数を、公開日をまたいで前後4週間ずつ並べるだけです。両方が横ばいなら、検索側の可能性はいったん外します。外すという判断を明示的に下すことが、この作業の目的です。外さないまま次に進むと、以降の調査で何が出てきても「やはり検索も怪しい」に引き戻されます。

そのうえで、見る先をサイトの内側に移します。作り直しで壊れるものは、思っているほど多くありません。この記事では6つに絞ります。数え方、重なり、届き方、振り分け、入口、入力です。6つには確かめる順番があり、順番を守らないと前の段の壊れが後ろの段の数字を狂わせます。たとえば数え方が壊れている状態で入力の完了率を出しても、その数字自体が間違っています。以降、この順に開いていきます。

最初に確かめるのは「本当に減ったのか」

最初の確認は、解析の画面ではなく、問い合わせが着地している場所で行います。メールの受信箱、管理画面の一覧、あるいは台帳。実物の件数と、解析で出ている件数を、同じ日付で突き合わせます。2つが一致していれば、数え方は生きています。一致していなければ、減ったのは件数ではなく記録です。

この確認を飛ばす会社が非常に多く見られます。解析の画面が正しい前提で議論が始まり、原因の候補ばかりが増えていきます。解析側が扱う「成果」は、重要な行動として自分たちで印を付けたものです。アナリティクスのヘルプでも、ビジネスの成果にとって特に重要なアクションを測定するものとして説明され、重要なイベントに印を付ける、と書かれています。印を付けたのは人であって、作り直しの後もその印が同じ条件で立つとは限りません

突き合わせは、公開日の翌日から1週間ぶんで足ります。件数が合っていれば以降の調査はサイト側に、合っていなければ計測側に絞れます。この1回の作業で、調べる範囲が半分になります。合わないときは、解析の数字を以降いっさい使わないと決めてください。壊れた物差しで測り続けると、直した後の効果も測れません。

完了の合図が消える:送信後に画面が変わらない作りにしたとき

作り直しで最も起きやすいのが、これです。以前は送信すると完了を知らせる別の画面に移り、その画面が表示されたことを成果として数えていました。新しいサイトでは、同じ画面の中に「送信しました」と表示する作りに変わることがあります。見た目は親切になっています。しかし画面が移らないので、画面の表示を成果の条件にしていた設定は、二度と立ちません

この壊れ方の厄介なところは、完全にゼロにならない場合があることです。一部の経路だけ以前の作りが残っていると、件数は少し残ります。半分になった、3割になったという相談の裏側は、しばしばこれです。ゼロなら誰でも気づきますが、減っただけだと本当に減ったのだと思ってしまいます。だからこそ、実物との突き合わせが先に来ます。

直し方は、画面の移動ではなく操作そのものを成果の条件に置き換えることです。送信の操作が起きたときに記録が立つようにし、その記録に成果の印を付け直します。付け直した日より前の期間には、その印は適用されません。だから、直した後の数字と作り直し前の数字を単純に比べることはできなくなります。比べるための材料は、実物の台帳のほうに残ります。ここでも台帳が効いてきます。

同じ表示が二度数えられる:数が増えるほうの壊れ方

減る話ばかりではありません。作り直しの後に、表示回数だけが急に増えることがあります。これも壊れ方の一つです。アナリティクスのヘルプによれば、ページの表示は「ページが読み込まれるたび、またはアクティブなサイトによって閲覧履歴のステータスが変更されるたびに記録」され、履歴の操作を検知して送信する指定ができます。画面を切り替える作りのサイトでは、読み込みと履歴の変更が二重に拾われることがあります

表示回数が増えると、成果の件数が同じでも割合は下がります。作り直しで問い合わせの割合が落ちたという報告の一部は、分子ではなく分母が膨らんだ結果です。分母が変わったことに気づかないまま画面の改善を始めると、直す場所を丸ごと間違えます。確かめ方は単純で、公開日をまたいだ前後で、訪問1回あたりの表示回数を比べます。

もう一つの原因は、計測用のタグが2か所から読み込まれていることです。作り直しでは、新旧の担当が別々にタグを入れ、どちらも残ることがあります。公開後に、サイトの主要な画面で計測用の記述が何回読み込まれているかを一度だけ確かめてください。1画面あたり数分で終わります。増えた分母は、放っておくと以降すべての判断を静かに歪め続けます。

取れているように見えて、集計に使えない

3つ目の壊れ方は、気づきにくさで群を抜いています。フォームの操作は、自動で拾う機能によって、入力を始めた時点と送信した時点が記録されます。導入の手間がかからないので、作り直しの際にこれだけを有効にして済ませることがあります。ところがアナリティクスのヘルプには、これらの詳細な値について「レポートで使用できるのは、レポート用のカスタム ディメンションを作成する場合のみです」と書かれています。

つまり、記録は取れているのに、どのフォームで起きたのかを集計で分けられない状態が生まれます。フォームが1つしかないサイトなら問題になりませんが、作り直しで問い合わせ・資料請求・採用の3つに増えていると、全部が混ざります。混ざった数字を見て「問い合わせは減っていない」と判断してしまう。実際には採用の応募が増えて、問い合わせが減っているだけ、ということが起きます。

対処は、自動で拾う機能に任せきりにせず、フォームごとに区別できる記録を別に持つことです。手間としては半日程度です。自動で取れる仕組みは、取れることと使えることが別だと考えてください。作り直しの打ち合わせでこの話が出ないまま公開まで進むのは、珍しくありません。公開前の確認項目に、フォームごとに分けて数えられるかを1行入れておくと防げます。

数は合っている。では届いているか

計測が生きていて、件数も合っている。それでも「営業に回ってくる件数が減った」という声が出ることがあります。次に疑うのは、送信の後です。フォームから送られた内容は、たいてい社内の誰かに通知の便りとして届きます。作り直しでは送信元のサーバーごと入れ替わることが多く、この便りが受信側で迷惑扱いになる場面があります

受信側の大手事業者は、送信者に対する要件を公開しています。2024年2月1日以降、すべての送信者に対して、送信元ドメインへの認証の設定、有効な正引きと逆引きの記録、暗号化した接続の使用、報告される迷惑メール率を0.3パーセント未満に保つこと、標準に準拠した形式で作成すること、差出人欄のなりすましをしないことが求められています。準拠していない場合は「メールが想定どおりに配信されなかったり、迷惑メールに分類されたりする可能性があります」と示されています。

作り直しの直後は、差出人のドメインを認証する設定が新しい送信元に引き継がれていないことがあります。確かめ方は、公開後に自分でフォームから1件送り、受け取る側の迷惑扱いの箱まで開けて見ることです。5分で終わります。受信箱に無いことを確認しただけで終えると、この原因は見つかりません。届いていないのではなく、別の箱に入っているだけ、という場合が最も多いからです。

減ったのが全体ではなく、特定の部署だけのことがある

届いてはいるが、届く先が変わっている場合もあります。作り直しの前のフォームには、たいてい振り分けの条件が付いています。選んだ用件によって通知先を変える、特定の語が含まれていたら担当を変える、といった条件です。これらは画面に出ないので、作り直しの仕様書に書き写されないまま消えることがあります。

消えると何が起きるか。全件が代表のアドレスに集まり、以前は直接受け取っていた部署に届かなくなります。全体の件数は変わっていないのに、特定の部署だけが「減った」と言い出します。全体で見ている人と、自分のところで見ている人の間で、数字の認識が割れるのがこの壊れ方の特徴です。会議が長引く原因の上位に入ります。

確かめ方は、新旧の振り分けの条件を紙に書き出して並べることです。旧サイトの設定が残っていない場合は、公開前の1か月ぶんの通知の便りを見て、どのアドレスに何件届いていたかを数えます。届き先ごとの件数は、公開前に必ず控えておくべき値の一つです。控えていないと、作り直しの後に「そもそも以前は何件だったのか」から調べ直すことになります。この調べ直しに数週間かかる例を、何度も見ています。

問い合わせ口が「整理されて」遠くなる

ここからは、計測ではなくサイトそのものの話です。作り直しでは、画面をすっきりさせる方向に力が働きます。目立っていた問い合わせの案内が、控えめな配置に変わる。各ページの下に置かれていた案内が、専用の1ページに集約される。整理としては正しいのに、着く人の数は確実に減ります

消えやすいものには順番があります。最初に消えるのは、本文の途中に置かれていた案内です。次が、画面の端に固定されていた小さな案内。その次が、電話番号と地図です。電話番号は、作り直しで最も静かに消える問い合わせ口です。以前は画面の上部に大きく出ていたものが、会社概要のページの中の1行になる。電話での問い合わせが多い業種では、これだけで体感は大きく変わります。

確かめ方は、公開前後の画面を並べて、問い合わせにつながる入口の数を数えることです。数えるのは種類ではなく設置箇所の数です。旧サイトで12か所にあった入口が、新しいサイトで3か所になっていれば、それが原因の候補として十分に強い。ここはAIに手伝わせやすい作業でもあります。旧サイトの控えと新サイトの記述を渡し、問い合わせにつながる記述がどこにいくつあるかを一覧にさせる。判断はさせず、数えるところまでを任せます。

入力の負担が増える:項目と必須の数

入口にたどり着いた人が、今度は入力で止まります。作り直しでは、フォームの項目が増える方向に力が働きます。営業が欲しい情報、管理部門が必要とする情報、法務が求める同意。それぞれの要望が正当なので、削る理由が誰の側にもありません。結果として、旧サイトで5項目だったものが12項目になります。

項目が増えると完了率が下がること自体は経験的に知られていますが、何項目でどれだけ下がるかを一般の数値で当てにいく必要はありません。比べる相手は他社の平均ではなく、自社の公開前の値です。入力を始めた人の数と、送信まで終えた人の数。この2つの比を公開前に控えておけば、増えた項目の影響は公開後の数字で直接測れます。

削る順番も決めておきます。最初に外すのは、送信後の1通目のやり取りで聞ける項目です。部署名、役職、従業員数、導入の予定時期。どれも返信のときに聞けます。次に外すのは、選択肢が10個以上ある項目です。選ばせるより、自由に書かせて後から分類したほうが、人も機械も扱いやすくなります。必須の印は、無いと返信できない項目だけに付けます。

入力補助・エラー表示・確認画面という、見えにくい仕様

項目の数が同じでも、入力のしやすさは仕様で変わります。作り直しで失われやすいものが3つあります。1つ目は入力の補助です。郵便番号から住所を埋める、半角と全角を自動で直す、といった働きが、作り直しで消えることがあります。消えたことに気づくのは、たいてい問い合わせが減った後です。

2つ目はエラーの見せ方です。送信を押した後にまとめてエラーを出す作りだと、どこが悪いのかを探すところからやり直しになります。項目ごとに、その場で知らせる形のほうが離脱は少ない。3つ目は確認画面の増設です。入力、確認、完了と3段にすると、確認の画面で戻る人が必ず出ます。増やすなら、確認画面で何を確かめてほしいのかを1行で書いてください。

3つとも、公開前の検収では見つかりません。検収は「送信できるか」を確かめる作業で、「送信しやすいか」は確かめていないからです。公開前に、社内の誰か1人に、実機で最初から最後まで入力してもらってください。入力の様子を横で見ているだけで、詰まる場所は分かります。所要は10分です。この10分を取らないまま公開する現場が、いまだに多く見られます。

スマートフォンで起きる、押し間違いと待ち時間

端末による差は、作り直しの直後にいちばん出ます。制作の確認は大きな画面で行われ、小さな画面は最後に回りがちだからです。ここで効いてくるのが、表示の速さと安定性の指標です。ウェブに関する主な指標では、読み込みの尺度は2.5秒以内、操作への反応の尺度は200ミリ秒以下、視覚的な安定性の尺度は0.1以下が良好とされています。

問い合わせに直接効くのは、3つ目の視覚的な安定性です。読み込みの途中で画面の要素が動くと、押そうとした場所に別のものが入り込みます。送信のボタンを押したつもりで、別の案内に飛ばされる。作り直しで画像や装飾が増えると、この動きは起きやすくなります。指標の評価は、同じ資料によれば「モバイル デバイスとデスクトップ デバイスに分割されたページ読み込みの75 パーセンタイルを測定するのが適切」とされています。平均ではなく、遅いほうから4分の1に入る人の体験で判定されるということです。

確かめるのは、フォームの画面だけで構いません。サイト全体を直す話に広げると、優先順位が付かなくなって何も進みません。問い合わせの入口とフォームの2画面について、3つの指標を測り、公開前の値と比べる。悪化しているなら、その画面で増えたものから外していきます。作り直しで足したものは、たいてい外しても意味は変わりません。

原因の候補を、見る順番に並べ替える

ここまでで6つの壊れ物が出そろいました。大事なのは、これを思いついた順に調べないことです。前の段が壊れていると、後ろの段の数字が信じられなくなります。次の表は、確かめる順番と、そのときに見る材料を並べたものです。上から順にしか進めません。

見る順番確かめること壊れていたときに出る症状使う材料
1. 数え方完了の記録が今も同じ条件で立つか公開日から件数がほぼゼロの日が続く実物の台帳と、解析側の件数
2. 重なり同じ表示が二度数えられていないか件数は同じなのに割合だけ下がる訪問1回あたりの表示回数の前後比較
3. 届き方通知の便りが受け取る側に入っているか解析に件数はあるが社内に届かない自分で送った1件と、迷惑扱いの箱
4. 振り分け誰に届く設定になっているか特定の部署だけが減ったと言う新旧の振り分け条件と、届き先別の件数
5. 入口問い合わせ口にたどり着けるかフォームの画面に来る人が減る入口の設置箇所の数と、画面ごとの到達数
6. 入力項目と必須が増えていないか入力を始めた人の完了率が下がる入力開始と送信完了の件数の比

この表の効き目は、順番そのものより、1つの段が白なら、その段を二度と疑わないと決められるところにあります。作り直しの調査が長引く最大の理由は、全部が同時に怪しいまま議論が進むことです。1つずつ潰して記録に残せば、会議のたびに振り出しに戻ることはなくなります。

6段を全部やっても、原因が1つに決まらないことはあります。その場合、複数が同時に起きています。作り直しでは、6つのうち2つか3つが同時に壊れているほうが普通です。1つ見つけた時点で調査を止めないでください。1つ直して数字が半分しか戻らなかったとき、残りを探す体力が残っていない現場をよく見ます。

実務仕様:公開前に控えておく6つの値

ここまでの6段は、比べる相手があって初めて成り立ちます。公開してしまうと、旧サイトの値は二度と取れません。作り直しの計画が動き出した時点で、次の6つを控えてください。表計算の1枚で足ります。半日もかかりません。

  • フォームごとの月間の送信件数。直近6か月ぶんを、月別に分けて残す
  • 通知の便りの届き先ごとの件数。どのアドレスに何件届いていたかを1か月ぶん
  • 入力を始めた人の数と、送信まで終えた人の数。その比も併記する
  • 問い合わせにつながる入口の設置箇所の数。画面の種類ごとに数える
  • フォームの項目の一覧と、必須の印が付いている項目。画面の写しも一緒に残す
  • 問い合わせの画面とフォームの画面の、表示の速さと安定性の3指標の値

2つ目を落とす会社がほとんどです。控えていないと、特定の部署で減ったという話が出たときに、以前は何件だったのかが分かりません。控えるのは公開の直前ではなく、作り直しの発注が決まった時点にしてください。直前になると、旧サイトの設定を触れる人がもういないことがあります。

6つの値は、制作会社に頼むものではなく、発注した側が自分で持つものです。制作の契約が終われば、旧サイトの記録に触れる権限も一緒に消えます。控えた1枚は、公開後の切り分けで毎回開くことになります。控えた日付と、控えた人の名前を一緒に書いておいてください。半年後に見たとき、いつの値なのかが分からないと使えません。

公開後2週間でやる切り分け

控えた値があれば、切り分けは2週間で終わります。先に日程を押さえてから公開してください。公開の後で予定を作ろうとすると、他の仕事に押し出されて誰もやりません。

STEP1
公開の翌日:自分で1件送る

実際にフォームから送信し、完了の記録が立っているか、通知の便りが届いているかを確かめます。受け取る側の迷惑扱いの箱まで開けます。

STEP2
3日目:数え方の重なりを見る

訪問1回あたりの表示回数を、公開の前後4週間で比べます。跳ね上がっていれば、計測用の記述が二重に読み込まれていないかを確かめます。

STEP3
5日目:届き先を突き合わせる

控えておいた届き先ごとの件数と、公開後の実績を並べます。ゼロになった宛先があれば、振り分けの条件が引き継がれていません。

STEP4
7日目:入口の数を数える

控えておいた設置箇所の数と、新しいサイトの数を比べます。減っているなら、減った場所を一覧にして戻す候補を選びます。

STEP5
14日目:入力の完了率を比べる

入力を始めた人と送信まで終えた人の比を出し、控えておいた値と比べます。ここまでの4段が白なら、原因はここにあります。

順番を守ると、5日目までに原因が見つかることが大半です。1日目と3日目で見つかった場合、サイトの作りには一切手を入れずに済みます。設定を直して数字が戻るなら、そもそも問い合わせは減っていなかったということです。ここで安心して終わらせず、控えた値との差が残っていないかは最後まで確かめてください。

14日目まで進んで原因が見つからない場合は、6段の外を疑う段階に入ります。市場の動き、競合の出稿、季節の要因。ただしその判断は、6段を全部白にしてからでないと下せません。外の要因は確かめにくいので、先に持ち出すと調査そのものが止まります。順番を決めておく本当の理由は、ここにあります。

AIに渡すのは候補出しまで。断定はさせない

この切り分けは、AIに手伝わせる余地が大きい作業です。ただし渡し方に順序があります。先に見る順番を決めてから材料を渡す。順番を決めずに一式を投げると、もっともらしい原因が1つだけ返ってきて、それに引きずられます。作り直しの調査でいちばん危ないのは、早い段階で原因が1つに決まってしまうことです。

任せてよいのは、数える作業と、並べる作業です。新旧の画面の写しを渡して、問い合わせにつながる記述がどこにいくつあるかを一覧にさせる。フォームの項目を新旧で並べ、増えた項目と必須になった項目を差分で出させる。届き先ごとの件数を月別に集計させる。どれも、渡した材料の中だけで完結する作業です。

  • 原因を1つに決めさせない。候補を並べ、それぞれについて根拠になる数字を添えさせる
  • 差分を出させたら、1行だけ選んで元の画面と突き合わせる。合わない差分は全部やり直す
  • 解析の数字を渡すときは、計測が生きていることを確かめた後にする。壊れた数字は読ませない
  • 問い合わせの中身そのものは渡さない。件数と項目名だけあれば、この切り分けは成り立つ
  • 最後の判断は人が下し、判断した日と判断した人を控えた1枚に書き足す

2つ目を落とすと、差分の一覧そのものが間違っていることに気づけません。項目名の表記ゆれを同じものと見なして、増えた項目を見落とすという誤りが実際に起きます。1行選んで元と見比べるだけで防げます。所要は1分です。

加えて、根拠を必ず添えさせてください。「導線が悪化した可能性があります」という答えには、何も含まれていません。「入口の設置箇所が12から3に減っており、そのうち9はページ下部の案内でした」まで書かせる。数字が付いていない候補は候補として数えない、と決めておくと、返ってきた一覧の半分は自動的に落ちます。落ちたぶんだけ、人が見る範囲が狭くなります。

やってはいけない切り分け

最後に、結論に着かない進め方を5つ挙げます。どれも、調査が数か月に伸びる現場で必ず見かけます

  • 解析の数字が正しい前提で議論を始める:壊れた物差しで測るので、直しても効果が測れない
  • デザインの印象から原因を探す:好みの応酬になり、数えられる原因が最後まで出てこない
  • 6つを同時に直す:どれが効いたのか分からず、次に同じことが起きたときに再現できない
  • 公開前の値を控えずに作り直す:比べる相手が無いので、減ったかどうかすら証明できない
  • 1つ見つけた時点で調査を終える:作り直しでは2つか3つが同時に壊れているほうが普通

2つ目は、関係者が多いほど起きます。見た目の話は誰でも意見が言えるので、会議の時間がそこで埋まります。入口の数のように数えられる材料を先に机に載せると、議論は10分で終わります。数えた結果を見た後なら、見た目の議論も具体的になります。

4つ目は、作り直しを何度も経験している会社でも落とします。制作の進行に気を取られ、公開前の最後の1週間は検収で埋まるからです。控える作業は、発注が決まった週にやると決めておいてください。そのときなら、旧サイトの設定を知っている人がまだ社内にいます。控えた1枚は、次の作り直しでもそのまま使えます。

まとめ

作り直しの後に問い合わせが減ったとき、検索の側を疑って原因が見つかることは、実はあまりありません。順位と表示回数が横ばいなら、検索側はいったん外し、数え方、重なり、届き方、振り分け、入口、入力の6つを、この順番で1つずつ白にしていってください。最初の2段は設定の話なので、見つかればサイトの作りには手を入れずに済みます。6段のうち上4段は、実物の台帳と自分で送った1件だけで確かめられます。そして、この切り分けが成り立つかどうかは、公開前に6つの値を控えたかどうかで決まります。控えていなければ、減ったことすら証明できません。作り直しの発注が決まった週に、表計算を1枚作ってください。半日で終わり、次の作り直しでも同じ1枚が使えます。原因の断定をAIに任せず、候補と数字を並べさせるところまでにとどめれば、6段は2週間で終わります。

※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。

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