Power BIのQ&Aは2027年に終わる|Copilotへの移し方

「Q&Aの画面はまだ普通に動いているから、急ぐ必要はないのでは」「Copilotに切り替えれば、同じ質問にそのまま答えてくれるはず」——Power BIのQ&Aの終了を知った担当者から出てくる声です。どちらも、半分は当たっていて半分は外れています。マイクロソフトは2026年1月にQ&Aを2026年12月末で終えると告知し、その後、終了を2027年2月に延ばしました。延びたのは準備の時間であって、終了そのものは取り消されていません。これはボタンの付け替えではありません。本当は、問いに答えるための意味モデルの言葉と、答えを確かめる手順を作り直す仕事です。この記事では、終了の範囲、Copilotが動く条件、移し替えの5つの手順を順に整理します。
カメ先生Q&Aの終了は、Copilotに置き換えれば済むと思われがちなんだけど、本当は動く条件がまるで違うんだ。
カメ子誰でも無料で使えたものが、そのままの条件では使えないということですか。
カメ先生そう。有料の容量が要るし、答えの確かさは意味モデルの整え方で変わる。しかも生成AIだから、同じ問いでも答えが揺れることがある。
カメ子だから、答えが合っているかの検算は人が持たないといけないんですね。
- Q&Aは2027年2月に終わり、既存のQ&Aビジュアルはエラー表示になる。設定の道具も一緒に終わる
- Copilotは有料のファブリック容量かPower BIプレミアム容量が前提。Pro単独では使えない
- 洗い出し→使われ方→意味モデルの整備→数字の検算→周知の5手順で移す。検算と公式の指標は人が決める
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「まだ動くから大丈夫」は誤解:終わるものと、その範囲
Q&Aは、Power BIでふだんの言葉を打ち込むと、グラフや表で答えを返してくれる機能です。公式のドキュメント(2026年9月更新)には、Q&Aは無料で全利用者が使えると書かれ、同じページの冒頭に「Q&Aの体験は2027年2月になくなる」と明記されています。
終わる範囲は広く、画面の一部だけではありません。2026年1月のメッセージセンターの告知で確かめた範囲を、次の表にまとめました。
| 終わるもの | 終了後にどうなるか |
|---|---|
| レポートのQ&Aビジュアル | 動かなくなり、取り除かれる。既存のレポートでは、その場所にエラーが表示される |
| ダッシュボードの質問欄 | 動かなくなる |
| モバイルでのQ&A | 動かなくなる |
| 埋め込み先のQ&A | 動かなくなる。一部の埋め込みの形には、現時点で後継の予定がないとされている |
| Q&Aの設定の道具 | 同義語、言葉の関係づけ、Q&Aに言葉を教える機能などが終わる |
| 新しいQ&Aの作成 | 新たにQ&Aのビジュアルや体験を作れなくなる |
見落としやすいのは最後から2行目です。Q&Aのために登録してきた同義語や言葉の設定は、Q&Aと一緒に終わるため、これまでの手入れの成果をそのまま持ち越せるとは考えないほうが安全です。何を登録していたかを、終了前に書き出しておく必要があります。
終了の時点で、利用者の画面にはエラーが出ます。経営会議で毎週開くレポートの真ん中にエラーが表示されれば、それだけで「数字が壊れた」という問い合わせが集まります。終了日より前に、Q&Aの部分を別のビジュアルに置き換えておくことが、移し替えの最低限の目標です。
延期の経緯:2026年12月から2027年2月へ
最初の告知は、2026年1月16日のメッセージセンターの通知でした。そこでは「2026年12月末までに」Q&Aを終えるとされ、Q&Aのビジュアルを含むレポートとダッシュボードを見直し、Copilotの体験に置き換える計画を立てるよう求めていました。
その後、マイクロソフトのPower BIの更新ブログで、終了は2027年2月に延ばされました。理由として、現在Q&Aを使っている利用者が、依存している箇所を見極めてCopilotの仕組みに移るための時間を増やす、と説明されています。公式ドキュメントの記述も、2026年9月の時点で2027年2月に改められています。
社内の資料に「2026年12月終了」と書いてあれば、書き換えます。日付を案内するときは、告知番号とドキュメントの更新日を添えると、また日程が動いたときに、どの時点の情報かがすぐわかります。延期は一度起きたので、今後も告知を定期的に確かめる担当を決めておくと安心です。
- 告知の本文は、自社の管理センターのメッセージセンターで、自社のテナントに届いたものを確かめる
- 二次情報のまとめ記事には、当初の2026年12月のまま更新されていないものがある。日付は公式ドキュメントの更新日と合わせて確かめる
延びた2か月を、単に先送りに使わないことが大切です。年度末の繁忙期と重なる会社では、2027年2月は移し替えの作業がもっとも進みにくい時期です。年内に手順1と2を終え、年明けは検算と周知に集中する、という逆算の計画が現実的です。
後継のCopilotは、同じ条件では動かない
Q&Aとの一番の違いは、動く条件です。公式ドキュメント(2026年8月更新)の要件をまとめると、次のようになります。
- 有料のファブリック容量(最も小さい規模から)か、Power BIプレミアム容量が必要。体験版の容量と無料版は対象外
- Power BIの個人単位の有料ライセンスだけでは足りず、組織の容量が要る
- 管理者の設定で、利用者がCopilotなどの機能を使える状態になっていること
- 容量が対応する地域にあること。政府向けなどの特別な環境は対象外
- テナントや容量が米国と欧州のデータ境界の外にある場合、既定では無効。管理者が地域外での処理を認める設定を有効にする必要がある
日本の組織にとって特に重要なのは最後の項目です。日本のテナントは米国と欧州のデータ境界の外にあたるため、Copilotは既定で無効になっています。有効にするには、データを地域の外で処理することを認める設定を、管理者がオンにする必要があります。これはデータの扱いの判断なので、情シスだけでなく、社内の情報管理の担当と相談して決めるべき項目です。
費用の面では、Copilotの利用は容量の計算資源を消費します。「Q&Aは無料だったから、Copilotも追加費用なしで使える」と考えるのは誤りです。容量を買ったり増やしたりした直後は、Copilotが使えるようになるまで最大24時間かかることも、公式に書かれています。
埋め込み先で使っている場合の注意
自社の製品や顧客向けの画面にPower BIを埋め込み、その中でQ&Aを使っている場合は、特に早めの確認が必要です。マイクロソフトの告知では、埋め込みのQ&Aの一部の形について、現時点でCopilotの後継を用意する予定はないとされています。
この場合、「Copilotへ移す」という選択肢自体がありません。取れる道は、Q&Aの部分を通常のビジュアルやフィルターに置き換えて「自由に質問できる」機能をあきらめるか、別の仕組みを検討するかです。顧客に見せている画面から機能が消えるなら、顧客への案内も必要になるため、営業や顧客対応の部署を早めに巻き込みます。
埋め込みの形は、契約の種類や作りによって異なります。自社の埋め込みがどの形に当たるかは、開発の担当か導入した事業者に確かめます。この記事では詳しい区分に立ち入りませんが、確かめる時期だけは急いでください。埋め込みの改修は、社内のレポートの差し替えより時間がかかるのが普通です。
移し替えの全体像:5つの手順
ここから手順に入ります。全体の流れは次の5つです。前半の2つは調べる作業、後半の3つは作り直しと確かめる作業です。
レポート、ダッシュボード、モバイル、埋め込み先のどこでQ&Aが使われているかを一覧にします。
誰が、どんな問いを、どれくらいの頻度で打ち込んでいるかを聞き取ります。
列名、説明、関係を見直し、AI向けの準備機能で文脈を書き込みます。
同じ問いを既存のビジュアルの数字と突き合わせ、ずれを記録します。
終了の日付、新しい使い方、問い合わせ先を伝え、ヘルプデスクの手順を直します。
5つの手順のうち、AIに任せられるのは一部だけです。一覧の整形や、聞き取った問いの分類の下書きはAIに手伝わせてかまいません。どの数字を公式の指標とするか、Copilotの答えが正しいかは、人が決めます。
手順1:Q&Aを使っている箇所を洗い出す
最初の作業は、Q&Aがどこにあるかの一覧づくりです。探す場所は4つあります。レポートの中に置かれたQ&Aのビジュアル、ダッシュボードの左上にある質問欄、モバイルのアプリでの利用、そして自社の画面への埋め込みです。
レポートのQ&Aビジュアルは、作った人が置いたものなので、レポートの持ち主に聞くのが早道です。ワークスペースごとに持ち主を一覧にし、「Q&Aのビジュアルを置いているレポートはあるか」を尋ねます。持ち主が異動していて分からないレポートは、情シスが中身を開いて確かめます。
ダッシュボードの質問欄は、どのダッシュボードにも最初から付いているため、「置いたかどうか」ではなく「使われているかどうか」を確かめる対象になります。ここは手順2で扱います。
一覧には、レポート名、ワークスペース、持ち主、Q&Aの置き場所、利用者の範囲(社内の数人か、全社か、社外か)を書きます。社外に見せているものを一番上に並べると、優先順位がそのまま一覧の順になります。
- 共有の範囲が社外のレポートは、見ている人が自社の移し替えの事情を知らないため、終了の影響をもっとも受けやすい
- 持ち主が不在のレポートは、移し替えの前に新しい持ち主を決める。決まらないものは、終了を機に整理の対象にする
手順2:使われ方を確かめる
一覧ができたら、それぞれのQ&Aがどう使われているかを確かめます。聞くべきことは、誰が使っているか、どんな問いを打ち込んでいるか、答えを何に使っているかの3つです。
問いの中身は、移し替えの設計に直結します。たとえば「今月の売上を地域別に」「先週の問い合わせ件数」のように、毎回ほぼ同じ問いが繰り返されているなら、Copilotを使うまでもなく、その答えを常に表示するビジュアルを1つ置けば済むことがあります。自由に質問する機能が本当に要るのかを、ここで見極めるのが手順2の目的です。
聞き取った問いは、AIに分類の下書きをさせると整理が早く進みます。「決まった数字の確認」「期間や条件を変えた比較」「原因を探る問い」といった分類の枠を人が先に決め、AIには各問いをどれに入れたかと理由を書かせます。
使われていないQ&Aは、終了を待たずに外してかまいません。ダッシュボードの質問欄のように誰も使っていないものまでCopilotへ移そうとすると、作業が膨らみます。使われている箇所に絞るだけで、手順3以降の量は大きく減ります。
手順3:意味モデルの言葉を整える(列名・説明・関係)
Copilotの答えの確かさは、意味モデルの作りで大きく変わります。公式ドキュメントは、準備をせずに使うと、Copilotがデータを読み違え、一般的な答えや不正確な答えを返すことがあると書いています。
最初に見直すのは列名です。「金額1」「区分」「フラグ」のような列名は、人にもAIにも意味が伝わりません。「税抜の受注金額」「顧客の業種」のように、何を表すかがわかる名前に変えます。同じ意味の列が複数の表にある場合は、どれを使うべきかを決め、使わない列は隠します。
次に説明を書きます。計算式で作った指標には、何をどう計算した数字かを説明として書いておきます。公式の解説によると、Copilotにはこの説明の下書きを作る機能もあります。説明の下書きはAIに任せても、定義として正しいかは人が確かめる必要があります。
最後に、表どうしの関係を見直します。関係が正しく張られていないと、地域別や期間別に分けた答えがずれます。データの品質そのものの物差しは別の話になるので、ここでは「列名、説明、関係の3つが整っているか」だけを確かめる、と範囲を区切って進めます。
手順3の続き:AI向けの準備機能で何を書くか
意味モデルの整備を後押しする機能として、公式ドキュメント(2026年9月更新・プレビュー)は「AI向けにデータを準備する」機能を案内しています。Q&Aの設定の道具の代わりとして、メッセージセンターの告知でも名前が挙がっているものです。中身は3つあります。
| 機能 | 何をするか | 書くときの注意 |
|---|---|---|
| AIデータスキーマ | Copilotに見せる表や列を絞る | 使わない列を外すと、読み違いが減る |
| 検証済みの回答 | ビジュアルを選び、決まった言い回しの問いにその答えを返させる | よく聞かれる問いから登録する |
| AI向けの指示 | 業務の文脈や用語の意味を文章で伝える | 指標の定義や、会計年度の始まりなどを書く |
これらの設定は、レポートではなく意味モデルに保存されます。デスクトップ版でもサービス側でも作れ、Copilotが使えるところならどこでも効きます。よく聞かれる問いは、検証済みの回答として登録しておくと、同じ問いには人が確かめたビジュアルの答えが返るため、答えの揺れを減らせます。
注意点が2つあります。1つは、公式の注意書きに、準備機能を使う条件として意味モデルでQ&Aを有効にしておくことが挙がっている点です。Q&A終了後にこの条件がどうなるかは、告知を確かめ続ける必要があります。もう1つは、公式が「準備をしても毎回特定の出力になるとは保証できない」と明記している点です。AIの振る舞いは一定ではないため、準備は答えを確実にするものではなく、ずれを減らすものと考えます。
「Copilot向けに承認」の指定と、その意味
意味モデルの準備が終わったら、サービス側でそのモデルを「Copilot向けに承認」と指定できます。以前は「AI向けに準備済み」と呼ばれていた設定で、名前が変わりました。手順は、意味モデルの設定を開き、承認の欄にチェックを入れて適用するだけです。
この指定をすると、全画面で使う単独のCopilotが、そのモデルからの答えに付けていた注意の表示を外します。また、そのモデルを使うレポートも承認済みとして扱われます。反映は多くの場合1時間以内ですが、レポートが多いモデルでは最大24時間かかると公式に書かれています。
運用上の意味は、承認が「このモデルの答えは、人が準備して確かめた」という社内の約束になることです。検算が終わっていないモデルに承認を付けない、という決まりを先に作っておきます。承認を付けると注意の表示が消えるため、利用者は答えをより信じやすくなるからです。
公式ドキュメントでは、現時点でレポート、ダッシュボード、アプリを個別に承認する方法はないとされています。承認は意味モデルの単位です。管理者は、単独のCopilotに承認済みのものだけを表示する設定もでき、未整備のモデルが答えに使われるのを防ぎたい組織は、この設定を検討する価値があります。
手順4:Copilotの答えを数字で検算する
移し替えの山場は検算です。やり方は単純で、手順2で集めた問いをCopilotに打ち込み、その答えを、既存のレポートのビジュアルが示す数字と突き合わせます。数字が一致したか、ずれたか、ずれた理由は何かを、表にして記録します。
公式ドキュメントによると、デスクトップ版のCopilotの画面で、準備機能の変更を公開前に試せます。答えには、Copilotがどうやってその答えにたどり着いたかを示す表示が付き、診断の情報を書き出す機能もあります。ずれた答えは、たどり着き方の表示を見て、どの列と条件を使ったかを確かめると、直すべき場所が見つかります。
検算で知っておきたい仕様が2つあります。1つは、同じ問いを、変わっていない意味モデルに24時間以内に打ち込むと、Copilotは保存済みの答えを返すことです。準備機能を直した直後に同じ問いを試すと、直す前の答えが返ることがあるため、問いの言い回しを変えるか、モデルを更新してから試します。
もう1つは、問いが意味モデルのデータに関係しないと判断されると、Copilotは大規模言語モデルの一般的な知識から答えることです。社内の数字を聞いたつもりが、一般論が返ってくることがあります。答えが意味モデルから来たのか、一般的な知識から来たのかを、毎回確かめることを、利用者向けの手順書にも書きます。
検算で見つかりやすい、ずれの型
検算を進めると、ずれにはいくつかの型があることがわかります。事前に知っておくと、原因の切り分けが早くなります。
- 「今年」を暦の年と解釈し、会計年度の数字と合わない
- 「売上」を税込の列で集計し、公式の報告の税抜の数字とずれる
- 同じ名前の列が複数の表にあり、想定と違う表の数字を使う
- 表どうしの関係が張られておらず、地域別に分けた合計が全体と合わない
- 意味モデルに無い問いに、一般的な知識から答えている
最初の2つは、AI向けの指示に「会計年度は4月始まり」「売上は税抜の受注金額を指す」と書くことで減らせます。3つ目と4つ目は、手順3の列名と関係の整備に戻ります。5つ目は、利用者側の読み方の問題なので、周知で扱います。
どの数字を公式の指標とするかは、検算の前に人が決めておく必要があります。公式の数字が決まっていなければ、Copilotの答えが合っているかどうかを判定できません。AIに「どちらの売上が正しいか」を判断させるのは、順序が逆です。
検算の結果は、問いごとに「一致」「ずれ・原因特定済み」「ずれ・原因不明」の3つに分けて残します。原因不明のものが多いモデルは、承認を付けずに整備を続けます。一致した問いは、検証済みの回答に登録する候補になります。
英語以外の問いは、正式な対応の外にある
日本の利用者にとって見落とせない注意があります。公式ドキュメントの単独のCopilotとアプリ内のCopilotの注意書きには、英語以外の言語で打ち込んだ問いも関係のある答えを返すことがあるが、多言語での利用は現時点で正式には対応していない、と書かれています(2026年8月更新時点)。
つまり、日本語での問いの答えの確かさは、マイクロソフトが保証する範囲の外にあります。これはCopilotが日本語で使えないという意味ではありませんが、日本語の問いでの検算を、英語の場合より厚くする理由になります。手順4の検算は、実際に利用者が打ち込む日本語の言い回しで行います。
実務では、よく聞かれる日本語の問いを検証済みの回答に登録し、揺れを減らす方法が考えられます。ただし、検証済みの回答の言い回しの照合が日本語でどこまで効くかも、事前に試して確かめる必要があります。対応の状況は更新されることがあるため、移し替えの直前にもう一度ドキュメントを確かめます。
Q&A自体も、もともと英語を中心に作られた機能でした。Q&Aで日本語の問いがうまく通らず使われていなかったのなら、手順2の聞き取りでそれがわかります。その場合、Copilotへの移し替えは「元に戻す」作業ではなく、新しく使い方を作る作業として計画します。
手順5:利用者への周知と、ヘルプデスクの手順書
メッセージセンターの告知は、社内の文書とヘルプデスクの案内を、この変更に合わせて更新するよう求めています。周知で伝えることは4つです。終了の日付、自分のレポートのどこが変わるか、新しい使い方、困ったときの問い合わせ先です。
周知の文は、利用者の立場で書きます。「Q&Aが廃止されます」だけでは、自分に関係があるかわかりません。「毎週の営業会議で開くレポートの右上の質問欄は、2027年2月から使えなくなり、代わりに地域別の表を常に表示します」のように、レポート名と置き換え後の姿まで書くと、問い合わせが減ります。
ヘルプデスクの手順書には、終了後にエラーが出たときの案内を入れます。「そのレポートのQ&Aの部分は終了した機能で、数字が壊れたわけではない」と説明し、置き換え後のレポートか、Copilotの使い方の案内に誘導します。Copilotの答えに疑問を持った利用者には、どの公式の数字と比べればよいかを案内できるようにしておきます。
Copilotを利用者に開く場合は、使い方の注意も手順書に入れます。答えがどこから来たかを確かめること、数字は公式のレポートと突き合わせること、判断に使う前に担当者に確認することの3つです。AIの答えをそのまま会議の資料に貼る使い方は、最初の段階では控えるよう案内します。
容量の使い方と、費用の見え方
Copilotを開いた後は、容量の使われ方を見守る必要があります。公式ドキュメントによると、ファブリックの容量の指標アプリで、Copilotが消費した計算資源を30日分、項目ごとに確かめられます。Copilotの処理は背景の処理として扱われ、需要の急な山をならす設計になっています。
費用は、Copilotが処理した言葉の量で決まり、Copilotが引き起こした集計の処理やデータの更新などは、それぞれ別に計上されます。組織専用のCopilotの容量を用意すれば、Power BI全体のCopilotの利用を1つの容量にまとめて計上できます。どの部署の利用がどれだけ容量を使っているかを、開いた最初の1か月は週に1度確かめると、想定外の消費に早く気づけます。
容量が逼迫すると、ほかのレポートの表示や更新にも響く可能性があります。Q&Aの頃にはなかった心配なので、情シスは開く範囲も段階的に決めます。公式ドキュメントでは、Power BIのアプリの中で使うCopilot(プレビュー)は既定でオンになっており、アプリを公開・更新するときの詳細設定で、アプリごとに表示するかどうかを切り替えられるとされています。検算が済んでいないアプリでは表示を切っておき、済んだものから順に開くと、消費と問い合わせの両方を小さく始められます。そのうえで情シスは容量の上限と、逼迫したときに誰がどう判断するかを、あらかじめ決めておきます。
移す前の確認項目一覧
最後に、ここまでの手順を、移し替えの前に確かめる項目として一覧にします。社内の担当者で分担するときの表としても使えます。
- 社内の資料の終了日を「2027年2月」に直し、告知番号と確認日を添えた
- レポート、ダッシュボード、モバイル、埋め込み先のQ&Aを一覧にした
- 埋め込み先で使っている場合、後継の有無と顧客への案内を確かめた
- Q&Aに登録していた同義語や言葉の設定を書き出した
- 有料の容量があり、管理者の設定でCopilotが使える状態か確かめた
- データを地域の外で処理する設定について、情報管理の担当と判断した
- よく使われる問いを聞き取り、Copilotが要らないものは固定のビジュアルに置き換えた
- 列名、説明、表どうしの関係を見直した
- 公式の指標がどの数字かを、人が決めて文書にした
- 日本語の問いで検算し、結果を一致・ずれの区分で記録した
- 検算が終わったモデルだけに「Copilot向けに承認」を付けた
- 利用者への周知文とヘルプデスクの手順書を差し替えた
- 容量の消費を確かめる担当と頻度を決めた
この一覧のうち、AIに手伝わせてよいのは、一覧の整形、問いの分類、説明の下書きまでです。公式の指標を決めること、検算の合否、承認を付けるかどうかは、人の判断として残します。
まとめ
Power BIのQ&Aは、当初の2026年12月から延期され、2027年2月に終わります。レポートのQ&Aビジュアル、ダッシュボードの質問欄、モバイル、埋め込み先のQ&Aが動かなくなり、同義語などの設定の道具も一緒に終わります。後継のCopilotは、有料のファブリック容量かPower BIプレミアム容量が前提で、日本のテナントでは地域外での処理を認める設定も要ります。移し替えは、使っている箇所の洗い出し、使われ方の確認、意味モデルの整備、数字の検算、利用者への周知の5手順で進めます。Copilotに任せるのは問いへの一次回答と表の作成までとし、答えの検算と、どの指標を公式とするかは人が決めます。まずは社外に見せている画面から、Q&Aを使っている箇所の一覧を作るところから始めてください。
※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。
データ分析にAIを活かす第一歩、まずは導入から始めませんか?
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