自社を騙る偽サイトを見つける5工程|消すまでの段取り

自社を騙る偽サイトを見つける5工程|消すまでの段取り

「うちの社名で、見たことのない通販サイトが出てきます」「顧客から、注文したのに商品が届かないと連絡が来ました」——マーケ部門と広報に、同時に降ってくる種類の相談です。困るのは、被害に遭ったのは顧客なのに、最初の問い合わせは自社に来るという構造です。ここで押さえておきたいのは、これが法務だけの案件ではないという点です。偽サイトと偽広告への対応は、見つける仕組みを持っている部署が起点になるため、実務では監視と告知を担うマーケ側が段取りを引くことになります。この記事では、見つけてから消すまでの5工程を、担当と費用の順番つきで整理します。


カメ先生カメ先生

偽サイトへの対応は、見つけたら弁護士に渡して終わりだと思われがちなんだけど、本当は渡す前の作業のほうが量が多いんだ。


カメ子カメ子

渡す前というのは、証拠を集めるところですか。


カメ先生カメ先生

そう。どのアドレスで、いつ、何が表示されていたか。ここが揃っていないと、申し立ての窓口でも警察でも受け付けから先に進まない。逆に揃っていれば、費用をかけずに消えることもあるよ。


カメ子カメ子

順番を間違えると、お金だけかかるということですね。


この記事のポイント
  • 工程は5つ。見つける、記録する、申し立てる、顧客に知らせる、再発を減らす。順番を入れ替えると費用だけがかかる
  • 申し立ての経路は3つに分かれる。広告の媒体、サイトを載せている事業者、警察と報告の窓口。それぞれ通り方と速さが違う
  • 監視の一次仕分けはAIに任せられるが、申し立ての名義と文面は人が決める。判定させず、差分を並べさせる使い方にする

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目次

偽サイトと偽広告は、何が変わったのか

模倣そのものは新しくありません。変わったのは作る側の手間です。情報処理推進機構が2026年1月29日に公表した資料は、AIの翻訳の機能と能力が上がったことにより、ウェブページの翻訳を標的の母国語で違和感なく表現することが可能になったと書いています。日本語の粗さで偽物を見分ける、という顧客側の手がかりが弱くなったという意味です。

量の側の数字も見ておきます。フィッシング対策協議会が2026年8月17日に公表した2026年7月の集計では、報告の件数は66,119件で前月より6,251件減っています。ところが同じ月に、報告されたサイトのアドレスの件数は43,267件で、前月より1,026件増えています。通報が減ることは、偽物が減ることではない。この2つの数字の向きが逆になる月がある、という事実は監視の設計に直結します。

悪用されたブランドは101件で、分野別では物販系が約50.5%、クレジットや信販系が約25.4%を占めます。上位5つのブランドだけで全体の約68.6%です。偏りが大きいということは、自社が上位に入っていなくても件数がゼロとは限らないことを意味します。残りの3割強が、数の少ないブランドに散っています。

広告の側では、行政も動いています。総務省は2024年6月21日に、大手のSNS事業者1社と業界団体1団体に対し、なりすまし型の偽広告への対応の実施を要請し、業界団体を通じた関係事業者への周知も求めました。後続の資料では、事前の審査で掲載を認めなかった広告の件数や、権利を侵害された者からの通報の件数、削除の申し出と実施の件数が、監視すべき項目として挙げられています。

放置したときに、自社側に何が起きるか

被害に遭うのは顧客なのに、なぜ自社が動くのかを先に押さえます。2015年3月に、なりすましECサイト対策協議会と一般社団法人セーファーインターネット協会が公表した対策マニュアルは、放置した場合に起きることを3つ挙げています。売上の減少、信用の失墜、被害者からの問い合わせが殺到することです。3つ目が実務でいちばん重く、対応の人手をそのまま食います。

同じマニュアルは、責任の所在も明記しています。消費者が偽サイトで被害に遭っても、その責任は本物の事業者が負うものではない。しかし信用の失墜と被害者対応のコストという形で、本物の側も被害に遭っていると言える。この整理は社内説明で使えます。法的な責任がないことと、対応しなくてよいことは別だと先に共有しておくと、動き出しが早くなります。

数字も引用しておきます。ただし古い調査なので年を明記して使ってください。2014年10月に運営者1,208社を対象に実施された調査では、自社のサイトがなりすまされた経験が「ある」と答えた事業者が44.2%でした。困ったこととして、被害を受けた顧客からの問い合わせ対応を挙げたのが29.7%、顧客への被害を挙げたのが24.4%です。

同じ調査で、偽サイトを発見するための対策をとっていないと答えた事業者が62.3%を占めました。実施していた具体策は、警察への通報が21.8%、自社サイトでの注意喚起が20.6%、相手方への警告が16.7%です。そして対策の結果については、「わからない」が25.2%、「効果はなかった」が8.9%、「多少効果があった」が7.9%でした。効果が測れていないことが、次に手を打たない理由になっている構造が読み取れます。

5工程の全体像と、担当を先に決めておく

全体像を1枚にします。工程を分ける理由は、それぞれ担当と速度が違うからです。見つける工程だけが定常業務で、残りの4つは発生時の作業です。この違いを踏まえずに「偽サイト対応の担当者」を1人置くと、定常の監視が止まります。

工程やること主な担当費用の性質つまずきやすい点
1 見つける検索とアラートと画像の突き合わせを定例で回すマーケまたは広報ほぼかからない広告面は検索では出てこない
2 記録する表示内容と日時を、後で使える形で残す見つけた担当がその場でかからない後から撮り直せない
3 申し立てる媒体、掲載事業者、警察の3経路に出す法務と情報システム経路によって差が大きい名義と根拠が決まっていない
4 顧客に知らせる告知を出し、問い合わせの受け皿を作る広報とカスタマー窓口かからない書き方で不安を増やす
5 再発を減らす監視を定例化し、本物側の表示を整えるマーケと情報システム小さく継続一度で終わりにしてしまう

表のとおり、費用がかかるのは3つ目の工程だけです。だから順番の設計は単純になります。1と2と4は費用がかからないので先にやる。3のなかでも、費用のかからない経路から順に出します。この順番を守るだけで、外部への委託費が発生する範囲がかなり狭くなります。

工程1:見つける──入口は4つ、いずれも費用はかからない

監視の具体は、先に挙げた対策マニュアルが4つの方法として整理しています。1つ目は自社の店舗名やサービス名を検索し、自社以外のドメインで同じ看板のサイトが出ないかを見ること。2つ目は同じ語を検索のアラートに登録して、新しく出てきたページの通知を受けること。この2つは、登録が済めば工数がほぼゼロになります

3つ目が画像検索です。自社が掲載している商品画像で画像検索し、同じ画像を載せているサイトを探します。偽サイトは画像を流用するので、これがよく当たります。4つ目が文章の検索で、自社サイトに載せている文章の一部をそのまま検索し、盗用しているページを探します。流用されやすいのは、商品説明よりも会社概要と特定商取引に関する表示です。ここは書き換える手間を惜しまれるため、ほぼ原文のまま残ります。

定例の回し方を決めます。月に1回、30分で足ります。4つの入口を1枚のチェック表にして、実施した日付と結果の件数だけを記録します。結果がゼロだった月も記録を残すのが要点です。ゼロの記録がないと、監視をやっていない期間と区別できません。前段で引いた「対策の結果がわからない」が25.2%という数字は、ここを残していないことから来ます。

工程1の続き:広告面は、検索結果を見ても出てこない

見落としが多いのが広告です。偽の広告は、配信先や地域や端末の条件で出方が変わるため、自社の担当者が自分の端末で検索しても表示されないことがあります。出ていないことの確認が原理的に難しいのが広告面の性質です。ここを検索と同じやり方で見ようとすると、必ず取りこぼします。

現実的な手立ては2つです。1つは、顧客からの通報を受ける経路をあらかじめ作っておくこと。問い合わせの選択肢に「不審な広告やサイトを見つけた」を1つ足し、アドレスとスクリーンショットを送れる形にします。広告面の発見は、社内の巡回より顧客からの通報のほうが早いのが実情です。

もう1つは、通報が来たときに何を聞くかを決めておくことです。聞くのは4つで、見た日時、使っていた端末の種類、どのサービスの画面で見たか、そしてクリックしたか。同じ広告を再現するために、条件をそろえて確認する必要があるため、この4つがないと社内で確認できません。通報のたびに電話で聞き直すのは、双方にとって負荷が高くなります。

工程2:記録する──後から撮り直せないものを先に残す

見つけたら、申し立ての前に記録します。偽サイトは表示を変えたり閉じたりするので、あとで撮り直そうとしても同じ画面は戻ってきません。対策マニュアルも、スクリーンショットの保存等により、ある時点で既に存在または使用していたことを主張しやすくできると書いています。証拠の価値は、撮った時点に紐づきます。

残す項目を固定しておきます。アドレスの文字列、表示された日時、画面全体のスクリーンショット、自社の表示との対応関係。4つ目が抜けやすい項目で、自社のどのページの、どの文章や画像が流用されているのかを対応させて書き添えるものです。申し立ての窓口や警察に渡すときに、この対応表があるかどうかで受け付けの速さが変わります。

保存の場所も決めます。個人の端末のフォルダに置くと、担当が変わった時点で消えます。共有の場所に、案件ごとのフォルダを日付の名前で作る、というだけの取り決めで足ります。加えて、誰がいつ確認したかの記録を、画面と別に1行で残すようにします。後から時系列を説明する必要が出たときに、この1行が効きます。

  • 申し立てを先に出して、記録を後回しにする。窓口から追加の資料を求められた時点で画面が消えている
  • スクリーンショットを画面の一部だけ切り取って保存する。アドレス欄が写っていないと、どのページかを示せない
  • 担当者の個人の端末に保存する。異動や退職で参照できなくなる
  • 顧客から送られた通報の画面を、確認できないと判断してその場で破棄する。再現できない条件の記録は、それ自体が資料になる

工程3の経路その1:広告の媒体に申し立てる

ここから申し立てです。まず広告の媒体から書きます。理由は速度で、媒体のポリシー違反として処理される場合、掲載は比較的短い時間で止まります。検索連動型の広告を扱う大手事業者が公開している方針を、2026年8月時点の内容として確認しました。

その方針では、許可されない例として、他のブランドや組織や政府機関から支援を受けているかのように見せかけること、所有していない、または提供できない商品やサービスを提供すること、そして身元を隠したり、つながりや資格をほのめかしたりして他のブランドや企業になりすますことが明記されています。加えて、不正確または区別しにくい名称の使用も挙げられています。自社を騙る広告は、多くの場合この定義の内側に入ります。

措置の重さも書かれています。重大な違反と判断された場合、該当する広告のアカウントは事前の警告なく即時に停止され、再審査の請求もよほどの理由がない限り再開されません。媒体側の措置が個別の広告ではなくアカウントに及ぶ点が、この経路の効きどころです。1件ずつ消す作業ではなく、出している主体を止められる可能性があります。

権利を根拠にした申し立ての枠も用意されています。同じ事業者の方針では、認められた場合の制限は、最終ページのURLで同じセカンドレベルドメインを使用するすべての広告に継続的に適用されると書かれています。ただし確認の範囲は、申し立てた国と業種の内側に限られます。権利の制度そのものは本記事の範囲外ですが、誰の名義でどの権利を根拠に出すのかは、法務に先に決めてもらう必要があります。ここが未定だと、窓口の入力を最後まで進められません。

工程3の経路その2:サイトを載せている事業者に申し立てる

次はサイト側です。対策マニュアルは、削除の要請先をサイトを預かっている事業者としています。そして重要な注意も添えています。模倣のされ方によって適用される法令が変わるため、顧問弁護士に相談することを勧めるという記述です。ここが、費用が発生し始める境目になります。

実務では、いきなり弁護士に渡す前に社内でやれることがあります。1つは、どの模倣が起きているのかを分類しておくこと。画像の流用、文章の流用、社名の使用、意匠や構成の複製。分類が済んでいると、相談の時間が短くなり、費用も下がります。工程2の対応表がそのまま材料になります。

もう1つは、同じ協議会が削除の依頼文と問い合わせの対応文をテンプレートとして公開している点です。ゼロから文面を起こさずに済みます。テンプレートを自社の状況に合わせる作業は社内で行い、法令の当てはめだけを外部に相談するという分担にすると、かかる費用の範囲を絞れます。

この経路は速度が読めません。事業者の所在や対応方針によって、数日で消えることもあれば返答が来ないこともあります。だから、この経路の結果を待ってから顧客への告知を出す、という順番にはしません。告知は工程4として並行で進めます。消えるまで黙っている期間が、いちばん問い合わせが増える期間になります。

工程3の経路その3:警察と報告の窓口に情報を渡す

3つ目の経路が、費用がかからないのに効き方が広い経路です。対策マニュアルは、偽サイトを見つけたときは速やかに警察に情報提供を行うよう勧めています。都道府県ごとにサイバー犯罪の相談窓口が置かれています。ここで書かれている効果が実務的です。

警察の捜査等において、そのサイトが偽物と確認できた場合、銀行口座の停止や、ウイルス対策や閲覧の制限をする製品への反映がなされる場合があるとされています。つまりサイトが消えなくても、被害の経路が細くなる可能性があります。サイトの削除だけを目標にすると、この経路の価値を取りこぼします。

加えて、フィッシング対策協議会が報告の受付を行っています。2026年8月時点の案内では、一般消費者を含め誰でも報告でき、メールは全体の転送または表題と差出人名と送信日時と概要、サイトはそのアドレス、短文メッセージはスクリーンショットの添付で受け付けるとされています。報告した情報は、法執行機関や、騙られた組織へ提供される場合があると書かれています。自社が騙られている側であれば、この経路から情報が回ってくる可能性もあるということです。

窓口の名称や受付の形は変わります。社内の手順書には、窓口の名前ではなく「毎年4月に受付方法を再確認する」という更新の約束を書いておくほうが実用的です。手順書に古い連絡先が残っていると、発生時にそこで止まります。

費用のかからない方法から順に出す、という設計

3つの経路を並べたので、順番を決めます。原則は費用のかからないものから、同時に出すです。順番に待つのではなく、同じ日に出せるものを全部出します。待つ設計にすると、最初の経路の返答待ちで1週間が消えます。

同じ日に出せるのは3つです。広告の媒体への報告、警察と報告の窓口への情報提供、そして顧客への告知。この3つはいずれも社内で完結し、外部への支払いが発生しません。弁護士への相談は、この3つを出したあとに、分類の資料をそろえて依頼します。順番を逆にすると、相談の時点で資料が足りず、往復が増えて費用も伸びます。

費用のかかる方法に進む判断の基準も先に決めておきます。判断材料は3つで、被害の申し出が実際に出ているか、決済の情報を入力させる作りになっているか、そして同じ作り手が複数のサイトを出している形跡があるか。3つ目に当たる場合だけは、1件ずつ消す方針をやめて主体を止める方向に切り替える、という基準にすると、費用の判断がぶれません。

工程4:顧客に知らせる──不安を増やさない書き方にする

告知は費用がかからないうえに、いちばん早く効きます。対策マニュアルも、サイトの目立つところに注意喚起を掲示することを予防法として挙げ、掲示用の文面をテンプレートとして公開しています。顧客が被害に遭わないようにするのと同時に、自社が対策に積極的であることを示せるという説明が添えられています。

書き方で迷うのは、偽サイトのアドレスを載せるかどうかです。2014年の調査では、自社サイトで注意喚起した事業者の項目が「URL公表なし」と明記されていました。載せない選択が主流だったということです。載せると案内になりかねない一方、載せないと顧客が判別できません。折衷として、自社の正しいアドレスを明示する形にするのが実務的です。偽物を示すのではなく、本物を示します。

告知に入れる要素を4つに固定します。自社の正しいアドレス、公式に使っている支払方法、身に覚えのない請求があった場合の相談先、そして自社の問い合わせ窓口。支払方法を明示するだけで、振込のみを求める偽サイトとの差が顧客側で分かります。文章で「注意してください」と書くより、事実を並べるほうが効きます。

問い合わせの受け皿も同時に整えます。既に被害に遭った顧客からの連絡が来ます。ここで冷たく対応すると、対策マニュアルが指摘しているとおり、かえって悪評が生じ顧客離れにつながります。自社に責任がない案件でも、案内する先を持っている状態を作ってから告知を出すのが順番です。案内先は、消費生活の相談窓口と警察の相談窓口の2つを用意しておけば足ります。

工程5:再発を減らす──本物であることを示す側を整える

消えても、また出ます。だから再発を減らす工程を最後に置きます。ここでやるのは相手を追うことではなく、本物であることを顧客が確かめられる状態を整えることです。対策マニュアルも、予防法として運営者の情報を第三者の機関に登録する仕組みなどを挙げています。

実務で先に効くのは、自社側の表示の統一です。社名の表記、正式なアドレス、連絡先、支払方法。これらが自社の複数のページやカタログで少しずつ違っていると、顧客は差を判別できません。本物のほうが表記に揺れがあると、偽物との区別がつかなくなります。棚卸しは半日で終わります。

もう1つ、宣伝に使っているアカウントの管理も挙げられています。マニュアルには、宣伝のために使っているアカウントが不正にアクセスされ、偽サイトへ誘導するリンクが投稿される事例があると書かれています。アカウント自体の話はこの記事の範囲外ですが、自社から出ている入口が奪われると、監視の前提が崩れます。誰がその鍵を持っているかは、年に1回は確認してください。

そして監視の定例化です。工程1の30分を、毎月の予定に固定します。担当が1人だと引き継ぎで途切れるので、実施する人を2人にして交互に回す形にします。実施記録が連続していることが、次に何かが起きたときの説明の材料になります。

  • 監視の実施記録は、結果がゼロだった月も残す。ゼロの記録がないと、やっていない期間と区別できない
  • 告知は消えた後も残すか下げるかを決めておく。残す場合は、確認した日付を添えて更新する
  • 申し立てを出した経路と日付を1枚にまとめる。同じ相手が再び出てきたときに、前回の記録が根拠になる
  • 窓口の受付方法は毎年見直す。手順書に古い連絡先が残っていると、発生時にそこで止まる

誰が担当するか──最初の5営業日の動かし方

担当と所要をまとめます。発生してからの5営業日で、費用のかからない工程をすべて終える設計です。関わるのはマーケ、広報、法務、情報システム、カスタマー窓口の5部署ですが、専任は不要で、それぞれ数時間の持ち分になります。

STEP1
初日:記録を固める(担当マーケ、2時間)

アドレス、日時、画面全体、自社の表示との対応表を作ります。この日に撮れなかった画面は、二度と撮れません。広告の場合は、通報者から聞いた4つの条件も記録に含めます。

STEP2
初日:法務に名義と根拠を確認する(担当法務、1時間)

誰の名義で申し立てを出すか、どの根拠で出すかを決めます。ここが決まらないと、媒体の窓口の入力が完了しません。制度の議論に入り込まず、名義と根拠の2点だけをその日に確定させることが要点です。

STEP3
2営業日目:費用のかからない3つを同時に出す(担当マーケと法務、半日)

広告の媒体への報告、警察と報告の窓口への情報提供、顧客への告知の下書きを、同じ日に進めます。返答を待ってから次に進む設計にしません

STEP4
3営業日目:告知を出し、受け皿を開ける(担当広報とカスタマー窓口、半日)

正しいアドレス、公式の支払方法、相談先、問い合わせ窓口の4点を載せた告知を出します。同時に、窓口の担当に案内先の2つを共有します。

STEP5
4から5営業日目:費用のかかる経路を判断する(担当法務と情報システム、各2時間)

被害の申し出があるか、決済の情報を入力させる作りか、同じ作り手が複数出しているか。この3点で判断し、必要な場合だけ外部への依頼に進みます。判断した理由を1行残します。同種の案件が次に来たときの基準になります。

AIに任せられる部分と、任せてはいけない部分

最後に、この工程のどこにAIを噛ませるかを整理します。任せられるのは工程1の一次仕分けです。検索やアラートで拾ったページの一覧に対して、自社の表示との一致点を並べさせる。偽物かどうかの判定はさせず、どこがどう一致しているかを列挙させる使い方にします。人が見る件数を減らすのではなく、1件を見る時間を短くする道具として置きます。

その際、必ず根拠を書かせます。一致していると述べた箇所について、自社のどのページのどの部分と対応するのかを出力に含めさせる。根拠が書けない出力は、そのまま捨てます。ここを緩めると、実在しない一致を根拠に申し立てを出すことになり、窓口での信頼を落とします。申し立ての場面で誤りは高くつきます。

任せてはいけないのは3つです。申し立ての名義と根拠の決定、告知の文面の確定、そして費用のかかる経路に進む判断。いずれも外部に対する意思表示になるものです。人が確認する範囲を先に決めておかないと、確認は全件の読み直しに膨らみます。決めておくのは、一致点が3つ以上ある候補と、決済の情報を入力させる作りの候補だけを人が見る、という程度の線でよいはずです。

そして、監視を仕組みに任せても件数はゼロになりません。前段で見たとおり、報告の件数が減った月にサイトのアドレスの件数が増えることがあります。拾えた件数を成果として測ると、拾えなかった範囲が見えなくなります。測るのは件数ではなく、見つけてから告知を出すまでの日数にしてください。

よくある質問

見つけても消えないなら、やる意味はあるのですか

消すことだけが成果ではありません。警察に情報提供した場合、捜査で偽物と確認できたときに、銀行口座の停止や、閲覧を制限する製品への反映がなされる場合があると公表資料に書かれています。サイトが残っても、被害の経路が細くなることがあります。加えて、告知を出しておけば、顧客が引っかかる確率が下がります。

小さい会社でも、監視をやる価値はありますか

あります。悪用されたブランドは2026年7月の集計で101件あり、上位5つで約68.6%を占めますが、残りの3割強は名前の知られていないブランドに散っています。件数が少ない側に自社が入っている可能性は消えません。工程1は月30分で回せる範囲なので、費用の面で断念する理由は薄いはずです。

弁護士にはいつ相談すべきですか

費用のかからない3つを出したあとです。公表資料も、模倣のされ方によって適用される法令が変わるため専門家への相談を勧めていますが、相談の質は持ち込む資料で決まります。分類と対応表を作ってから相談すると、往復が減って費用も下がります。逆に、決済の情報を入力させる作りだと分かった場合は、順番を前に詰めてください。

偽サイトのアドレスを社外に公表してよいのでしょうか

判断が分かれる論点です。2014年の調査では、自社サイトで注意喚起した事業者の項目に「URL公表なし」と明記されており、載せない対応が一般的でした。偽物を示すより、本物を示すほうが安全という整理をおすすめします。自社の正しいアドレスと公式の支払方法を並べれば、顧客側で判別できます。

広告の申し立ては、出せば必ず止まりますか

必ずとは言えません。公表されている方針では、権利を根拠にした確認の範囲は、申し立てた国と業種の内側に限られると書かれています。一方で、認められた場合の制限は、最終ページのURLで同じセカンドレベルドメインを使うすべての広告に継続して適用されるとされています。通ったときの効き方は広い一方、範囲の条件があるという理解で臨んでください

まとめ

工程は5つです。見つける、記録する、申し立てる、顧客に知らせる、再発を減らす。費用がかかるのは3つ目の一部だけなので、順番は自然に決まります。1と2と4を先に、3のなかでも媒体への報告と警察への情報提供を同じ日に出し、外部への依頼はそのあとに資料をそろえてから進めます。記録は初日に固めます。あとで撮り直せない画面が、申し立ての通り方を決めます。

そして、この対応は一度で終わりません。監視を月30分の定例にして2人で交互に回し、実施した記録をゼロの月も残します。AIには判定ではなく一致点の列挙を任せ、根拠を書かせ、人が見る範囲を先に絞ります。測る指標は、見つけた件数ではなく、見つけてから告知を出すまでの日数です。報告の件数が減った月にサイトの件数が増えることがある、という事実を思い出せば、件数を成果にしてはいけない理由が分かるはずです。

※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。

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