広告の成果は何日前まで数えるか|計測の期間の決め方

「同じ月の同じ広告なのに、広告の画面と社内の集計で成果の数が合わない」「どちらかが壊れているのではないかと言われた」——集計を突き合わせる時期に必ず出てくる話です。数が合わない原因は、たいてい不具合ではありません。成果として数える期間の設定が、既定のまま使われているからです。この記事では、期間の意味と、検討の長い商材への合わせ方を整理します。
カメ先生広告の成果はね、押した人が申し込めば数えられると思われがちだが、何日前までの接触を数えるかという期間の設定があるんだ。
カメ子その期間より前に押した人は、どうなるのでしょうか。
カメ先生数えられない。既定のままだと、検討に何か月もかかる商材では取りこぼしが出る。しかも設定を変えても、過去の数字はさかのぼって計算し直されない。
カメ子期間の設定で、見える成果が変わるのですね。意味から見ていきます。
- 広告の操作から成果までを何日数えるかは、成果の種類ごとに設定できる
- 既定はクリックからの場合で30日、見ただけの場合で1日とされている
- 設定を変えても過去にはさかのぼらないため、変えた前後で数が比べられなくなる
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成果の数が合わない場面
月末の報告で、広告の画面の数字と社内の集計が合わない。この場面は、多くの会社で起きています。広告の画面では40件、社内の集計では31件。どちらも間違っていません。数えている範囲が違うだけです。
広告の画面は、広告に触れた人が後から起こした行動を成果として数えます。触れた日と成果の日が違っていても、触れた日の側に成果を付けます。社内の集計は、申込があった日で数えます。この違いだけで、月ごとの数はずれます。
ずれの幅を決めているのが、計測の期間です。何日前までの操作を成果に結びつけるか。この日数が長いほど、広告の画面の数は増えます。既定の値のまま使っていると、この日数を意識する機会がありません。
報告の場で数が合わないと、数字そのものへの信用が下がります。違いの理由を説明できれば、どちらの数字も使えるものになります。説明できなければ、どちらの数字も使われなくなります。期間の設定を確かめることは、この信用を守る作業でもあります。
違いはもう1つあります。広告の画面は、成果が起きた日ではなく操作が起きた日に数字を戻します。今日の申込が、3週間前の日付の欄に足される。だから、先週見た数字が今日また変わっていることがあります。集計を保存しておかないと、変わったこと自体に気づけません。月次の数字は、締めた時点の写しを残しておきます。
計測の期間とは何を指すか
計測の期間とは、広告への操作が起きてから成果が記録されるまでの日数のことです。30日と設定すれば、操作から30日以内の成果が数えられます。31日目の成果は、その広告の成果として数えられません。
この設定は、成果の種類ごとに持ちます。資料の申込、問い合わせ、催しへの登録。それぞれに別の期間を設定できます。1つの設定で全体が決まるわけではありません。
設定は、後から何度でも変えられます。変えたい理由が出てきたときに、その場で変えられる項目です。ただし、変えた影響は数字の見え方に直接出ます。気軽に変えると、前の月との比較ができなくなります。
期間の設定は、広告の画面の中でも目立たない場所にあります。成果の設定の詳細を開かないと出てきません。運用を引き継いだ担当者が、この設定の存在を知らないことも珍しくありません。引き継ぎの資料には、現在の期間の値を書いておきます。
設定の場所を一度確かめておく価値もあります。成果の設定を開き、詳細の項目まで進むと現在の日数が表示されます。ここを見たことがある担当者は多くありません。見たうえで既定のままにするのと、知らずに既定のままなのは違います。前者は判断で、後者は放置です。引き継ぎのときには、この違いを埋めておきます。
既定の値と設定できる範囲
クリックからの計測の期間は、既定で30日とされています。設定できる範囲は1日から90日です。検索と表示の面のキャンペーンでは、1日から30日、60日、90日から選ぶ形になります。公式の案内では、データを十分に集めるために7日以上が勧められています。
既定が30日である意味を考えます。多くの取引では、広告に触れてから1か月以内に判断が終わります。30日は、幅広い業種に当てはまる無難な値として置かれています。自社に合っているかどうかは、別の話になります。
1日という短い設定にすると、その日のうちに申し込んだ人だけが数えられます。反応の速さは分かりますが、数は大きく減ります。90日にすると、3か月前の操作まで結びつけられます。
どちらが正しいという答えはありません。自社の取引で、広告に触れてから申し込むまでにどれくらいかかっているか。この実測がないまま値を選ぶと、根拠のない設定になります。実測の方法は、後の節で扱います。
範囲の広さにも意味があります。1日から90日まで選べるということは、業種によって適した値が大きく違うということです。提供する側が幅を持たせている以上、既定の値は出発点にすぎません。自社の値を決めて初めて、この設定は道具になります。決めた値は、決めた理由とともに残しておきます。
見ただけの成果は別の期間で数える
広告を見たが押さなかった人が、後から自分で来て申し込むことがあります。この場合の成果にも、別の計測の期間が用意されています。既定は1日とされ、1日から30日の範囲で設定できます。
押していない以上、その広告が効いたかどうかの確からしさは下がります。だから既定が短く置かれています。押した場合と同じ期間にすると、成果の数が大きく膨らみます。膨らんだ数を成果として報告すると、後で説明に困ります。
動画の視聴に関わる成果の期間もあります。こちらの既定は3日で、1日から30日の範囲とされています。動画の面を使っている場合は、この設定も確かめる対象になります。
実務では、押した場合の成果と見ただけの場合の成果を分けて見るのが基本です。合算した数だけを見ていると、どちらが動いたのか分かりません。報告の表では、必ず列を分けて出します。分けておけば、期間の設定を変えたときの影響も見えます。
見ただけの成果を数に入れるかどうかも、先に決めておきます。入れる場合は、押した場合の数と分けて出す。入れない場合は、その旨を報告の注記に書く。決めずに運用すると、担当者が替わったときに扱いが変わります。扱いが変わった月は、前の月と比べられなくなります。方針として文書に書いておきます。
期間を長くすると何が起きるか
期間を長くすると、成果の数は増えます。増えるのは、遅れて申し込んだ人が数えられるようになるためです。同じ広告費で、見かけの成果の単価は下がります。
ただし、増えるまでに時間がかかります。90日に設定した場合、その月の成果が出そろうのは3か月後です。直近の月の数字は、必ず少なめに見えます。この性質を知らずに前月と比べると、成果が落ちたように見えます。
判断の速さも落ちます。ある広告を止めるかどうかを決めるとき、成果が出そろうのを待つ必要があります。待たずに決めれば、成果の出る広告を止めてしまうことがあります。
長くする判断が向くのは、検討に時間がかかる取引です。金額が大きく、決裁の階層が多く、比較の期間が長い。法人向けの取引の多くは、この性質を持っています。
長い期間を選んだ場合は、運用の形も変わります。月末の締めで数字を確定させるのではなく、2か月後にもう一度見る。この二度見の作業を予定に入れておかないと、確定していない数字のまま判断することになります。予定に入れるだけで、判断の質は上がります。振り返りの会議の中に、この項目を置きます。
期間を短くすると何が起きるか
期間を短くすると、成果の数は減ります。減った分は、広告の成果として記録されなくなります。実際には広告がきっかけだった申込も、数から外れます。
見返りとして、判断が速くなります。7日に設定すれば、1週間で成果が出そろいます。試した内容の良し悪しを、その週のうちに判断できます。短い周期で試し続ける運用には向いています。
公式の案内では7日以上が勧められています。これより短くすると、集まる件数が少なくなりすぎるためです。件数が少ないと、たまたまの差と本当の差が区別できなくなります。
短くする判断が向くのは、その場で決まる取引です。少額の申込、資料の閲覧、無償で試せる仕組みへの登録。検討の期間が短いものは、短い設定で足ります。
短い期間を選んだ場合の注意もあります。取りこぼした申込は、広告以外の経路の成果として計上されることが多くなります。検索から自然に来た、直接来た、という区分に入ります。広告の貢献が過小に見え、予算の判断を誤ることがあります。他の経路の数字と合わせて見る習慣をつけます。
長短の得失を並べる
長くした場合と短くした場合の違いを、見る項目ごとに並べます。自社がどちらを重く見るかで、選ぶ値が決まります。
| 見る項目 | 期間を長くした場合 | 期間を短くした場合 |
|---|---|---|
| 成果の数 | 増える | 減る |
| 見かけの成果の単価 | 下がる | 上がる |
| 数字が出そろう速さ | 遅い | 速い |
| 直近の月の見え方 | 少なめに見える | 実態に近い |
| 判断の速さ | 遅くなる | 速くなる |
| 自動の入札の学習 | 遅く始まる | 早く始まる |
| 向く取引 | 検討が長い法人向け | その場で決まるもの |
表を見ると、すべての項目で有利な値は存在しないことが分かります。何を優先するかを決めてから値を選ぶ。この順番でないと、選んだ理由を説明できません。
どこを重く見るかは、事業の段階でも変わります。立ち上げの時期は、速く試すことが優先されます。安定して回し始めた後は、取りこぼしの少なさが重くなります。同じ会社でも、時期によって選ぶ値は変わってよいものです。変える理由が説明できるなら、変えること自体は問題になりません。説明できないまま変えることだけを避けます。
法人向けの検討の長さと合わせる
法人向けの取引では、広告に触れてから申し込むまでに数週間から数か月かかります。30日という既定の値では、後半の申込を取りこぼします。取りこぼした分は、広告の成果として見えません。
実測の方法があります。広告の画面には、操作から成果までにかかった日数の分布を見る仕組みがあります。この分布を見れば、自社の申込がどこまで伸びているかが分かります。分布の山が過ぎたあたりを、期間の目安にします。
分布が見られない場合は、申込のときに聞いた内容から推し量ります。検討を始めた時期を聞く欄があれば、その回答の平均を使えます。厳密でなくても、既定の値をそのまま使うよりは根拠があります。
複数の商材を扱っている場合は、商材ごとに検討の長さが違います。成果の種類を商材ごとに分けておけば、それぞれに合った期間を設定できます。1つの成果にまとめていると、この調整ができません。
取引の規模ごとに分けて測る方法もあります。金額の大きい取引だけを別の成果として設定し、長い期間を当てる。小さい取引は短い期間のままにする。分ければ、それぞれの実態に合った数字が取れます。分けるには、申込の時点で規模が判別できる仕組みが要ります。仕組みがなければ、まず判別のための項目から作ります。
変更は過去にさかのぼらない
設定を変えるときに、必ず知っておくべき性質があります。変更は過去にさかのぼって適用されません。変更した日より後に記録された成果に、新しい期間が使われます。
この性質のため、変更の前後で数字の意味が変わります。先月は30日で数え、今月は60日で数えている。この2つの月を並べて増減を語ることはできません。
だから、変更するときは記録を残します。変更した日、変えた前の値と後の値、変えた理由。この3つを残しておけば、後から数字を見た人が誤解しません。
変更の時期も選びます。月の途中で変えると、その月だけが混ざった数字になります。月の初日に変えるか、四半期の初日に変える。区切りに合わせておけば、比較の単位が保てます。
さかのぼらない性質には、良い面もあります。過去の数字が後から書き換わらないためです。書き換わってしまうと、以前に出した報告の数字と合わなくなります。合わなくなるほうが、実務では厄介です。この性質を前提にして、変更の記録を残す運用を作ります。記録さえあれば、前後の違いは説明できます。
自動の入札は期間に従う
入札を自動に任せている場合、この設定は成果の数え方だけの話ではなくなります。自動の入札は、選んだ計測の期間の成果を測って最適化します。
期間を長くすると、成果が確定するまでの時間が延びます。その分、自動の入札が学習に使えるデータが遅れて届きます。調整の反応も遅くなります。
期間を短くすると、データは早く届きますが件数が減ります。件数が少ないと、自動の入札は安定しません。この兼ね合いが、値を選ぶときの制約になります。
自動の入札を使っていて件数が少ない場合は、期間を短くする判断は慎重に行います。先に件数を増やす手を打ってから、期間の調整に進む。順番を逆にすると、配信そのものが不安定になります。
入札を手で調整する場合も、期間の影響は残ります。手で見る数字も、同じ期間で数えられているためです。期間が長ければ、直近の数字は少なめに見えます。少なめの数字を見て入札を下げると、成果の出ている広告を絞ることになります。手で見る場合こそ、期間の性質を意識します。
成果の種類ごとに分けて決める
期間は、成果の種類ごとに設定できます。この性質を使わない手はありません。資料の申込と、商談の依頼では、検討の長さが違います。
資料の申込は、その場で決まることが多いものです。短めの期間で足ります。商談の依頼は、社内の合意が要ります。長めの期間にしておかないと、実際の申込を取りこぼします。
分けて設定した場合は、報告の表でも分けて出します。期間の違う数字を合算すると、その合計が何を意味するのか説明できなくなります。行を分け、それぞれの期間を注記に書きます。
設定の一覧も作っておきます。成果の種類、現在の期間、その値にした理由、最後に変更した日。この4つを1つの表にまとめておけば、引き継ぎのときに説明が要りません。
設定を分けすぎる弊害もあります。成果の種類が10を超えると、どれを主に見るのかが分からなくなります。主に見る成果を1つか2つに絞り、残りは参考として扱う。絞らないと、自動の入札に渡す成果の指定も曖昧になります。分ける前に、主にする成果を決めておきます。
決めるときの5つの工程
既定のまま使っている状態から、根拠のある値に変えるまでの流れを並べます。測ってから決める順番にします。
成果の種類ごとに、現在の計測の期間を書き出します。既定のままかどうかもあわせて記録します。
広告の画面で日数の分布を見ます。見られない場合は、申込の記録から推し量ります。
検討が短いものは短く、長いものは長く。7日を下回らない範囲で決めます。
月の初日や四半期の初日に変更します。変更の日と前後の値と理由を記録に残します。
変更の影響は遅れて出ます。2か月分の数字を見てから、さらに調整するかを判断します。
工程を進めるときの注意が1つあります。測る前に値を変えないことです。変えてしまうと、変える前の実態が分からなくなります。分布を見る作業は数分で終わります。この数分を惜しむと、後から根拠を示せなくなります。測ってから変える順番を、必ず守ります。
期間を決める前に確かめる項目
工程に入る前に、手元にそろえておく情報を挙げます。そろっていないまま値を変えると、判断の根拠が残りません。
- 成果の種類ごとに、現在の計測の期間を書き出した
- 操作から成果までにかかった日数の分布を見た
- 押した場合の成果と、見ただけの場合の成果を分けて見た
- 自動の入札を使っているかどうかを確かめた
- 1か月あたりの成果の件数が、学習に足りるかを確かめた
- 社内の集計がどの日で数えているかを確かめた
- 変更の記録を残す場所を決めた
6つめの項目が抜けると、広告の画面と社内の集計のずれは説明できないままになります。数え方の違いを先に共有してから、期間の調整に進みます。
そろえた情報は、1枚にまとめておきます。成果の種類、現在の期間、日数の分布、月あたりの件数。この4つが並んでいれば、値を決める会議は短くなります。材料がそろっていない会議は、感覚の議論になります。決めた後は、同じ1枚に決めた値と理由を書き足します。次に見直すときの出発点になります。
よくある失敗
この設定にまつわる失敗を挙げます。どれも、記録と説明の不足から起きます。
- 既定の値のまま使い、自社の検討の長さと合っていなかった
- 期間を変えた月と前の月を並べ、成果が増えたと報告した
- 月の途中で変更し、その月だけ混ざった数字になった
- 見ただけの成果の期間を押した場合と同じにし、数が大きく膨らんだ
- 自動の入札を使っているのに期間を短くし、配信が不安定になった
- 変更の記録を残さず、後から誰も理由を説明できなくなった
- すべての成果を1つにまとめていたため、種類ごとの調整ができなかった
2つめの型が、最も信用を損ないます。設定を変えて増えた数を、成果が伸びたと説明してしまう。後から気づかれたときの説明が難しくなります。変更した月の報告には、必ずその旨を書き添えます。
報告のときの書き方
報告の資料には、使っている期間を注記として書きます。数字だけを出すと、読む人は数え方を確かめられません。1行の注記が、後の議論を減らします。
直近の月の数字については、まだ増える可能性があることも書きます。期間が長いほど、直近の月は少なめに見えます。この断りがないと、落ち込んだように読まれます。
社内の集計と並べて出す場合は、数え方の違いを表の下に書きます。広告の画面は操作の日で数え、社内の集計は申込の日で数えている。この一文があれば、数が合わない理由は伝わります。
変更した月には、変更の内容を報告の冒頭に書きます。前の値、後の値、変えた理由。後から説明するより、その場で書くほうが受け取られ方は良いものです。隠す理由がない情報は、先に出します。
社内の運用に落とす
この設定は、一度決めれば長く使えます。だからこそ、決めた理由が残っていないと、次の担当者が触れなくなります。触れなくなった設定は、実態と合わなくなっても直りません。
- 既定の値や設定できる範囲は変更されることがあります。設定の前に公式の案内で確かめてください
- 計測の期間を変えると数字の意味が変わります。変更の前に現在の値を記録し、区切りの日に行ってください
- 自動の入札を使っている場合は、期間の変更が配信に影響します。少しずつ変え、影響を見てから次に進みます
運用に組み込む項目は3つです。設定の一覧を1つ持つ。変更のたびに理由を書く。そして、報告に期間の注記を入れる。この3つが続いていれば、数字は信用され続けます。
まとめ
広告の成果として数える期間は、成果の種類ごとに設定できます。クリックからの場合は既定30日で1日から90日、見ただけの場合は既定1日で1日から30日とされています。長くすれば数は増えますが判断が遅れ、短くすれば判断は速くなりますが取りこぼしが出ます。法人向けの取引は検討が長いため、既定のままでは後半の申込が見えません。まず操作から成果までの日数を測り、成果の種類ごとに値を決めてください。変更は過去にさかのぼらないため、区切りの日に行い、変えた前後の値と理由を必ず記録に残します。
※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。
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