AIの広告文で薬機法に触れる表現一覧|出す前に消す言葉

AIの広告文で薬機法に触れる表現一覧|出す前に消す言葉

「AIに広告文を20本作らせたら、法務の確認で18本が差し戻されました」「どこが駄目なのか理由まで返ってこないので、同じ間違いを繰り返しています」——化粧品や健康食品を扱う会社のマーケ部門で、いま実際に起きていることです。下書きを作る時間は10分の1になったのに、確認の工数が増えて全体では遅くなった。この現象はAIの出来が悪いために起きているのではありません本当は、どの区分の商品で何を言ってよいかという前提を渡さないまま書かせているために起きています。薬機法で書ける効能の範囲は、商品の区分ごとにあらかじめ決まっています。その範囲を渡していなければ、AIは世の中の広告文の書き方に従って、効き目を強く言い切る文章を作ります。この記事では、混ざりやすい表現を6つの型に分け、出す前に消す言葉と、消すかわりに残せる言い方までを整理します。


カメ先生カメ先生

AIが薬機法に触れる文章を書くのは、法律を知らないからだと思われがちなんだけど、本当は、良い広告文とはこういうものだという学習の結果なんだ。


カメ子カメ子

効き目をはっきり書いたほうが良い広告文だと、思い込んでいるということですか。


カメ先生カメ先生

そう。世の中に出回っている広告の見本には、断言している文が多い。だから前提を何も伝えずに書かせると、断言する方向に寄っていく。


カメ子カメ子

区分ごとに言える範囲を先に渡さないと、直しようがないということですね。


この記事のポイント
  • 薬機法が見るのは商品ではなく広告という行為。自社サイトも投稿も、成果報酬型の記事も対象になる
  • AIが違反表現を出すのは精度の問題ではなく、区分と承認された範囲を渡していないことが原因
  • 混ざる表現は6つの型に絞れる。型で洗ってから、人は区分との照合と根拠だけを見る

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目次

速くなったのは下書きだけで、全体はむしろ遅くなっている

生成AIを広告文の作成に入れた会社で、最初に起きるのは同じ現象です。1本30分かかっていた下書きが3分で出るようになり、本数は一気に増える。ところが確認の工程が詰まり、公開までの日数は前より延びます。作る速さが上がっても、確かめる速さが変わらなければ、全体の速さは変わりません。むしろ確認する側の負荷だけが増えます。

詰まる理由は、差し戻しの中身にあります。返ってくるのは「この表現は薬機法上まずい」という指摘で、なぜまずいのか、どこまでなら書けるのかが添えられていません。書いた側は直し方が分からないので、表現を弱めて再提出します。今度は「これでは何も言っていない」と営業側から戻る。削るだけの修正を繰り返すと、法律には触れないが誰にも届かない文章に着地します

抜け道は、確認の人数を増やすことではありません。書かせる前に区分と範囲を渡し、書かせた後は型で洗う。この2つを入れると、差し戻しの大半は書く側で消えます。以下では、まず薬機法が何を見ているのかを押さえ、そのうえで6つの型を1つずつ扱います。

薬機法が見るのは商品ではなく、広告という行為

誤解されやすいのですが、薬機法の広告規制は、医薬品や化粧品を売っている会社だけにかかるものではありません。かかるのは広告という行為に対してであり、商品が何であるかで対象が決まるわけではありません。健康食品は薬機法の対象商品ではありませんが、医薬品と誤解させる効能をうたえば、承認を受けていない医薬品の広告と判断されます。

広告に当たるかどうかは、3つの要件で判断されます。顧客を誘い込む意図がはっきりしていること。特定の商品名などが明らかであること。一般の人が認知できる状態であること。この3つを満たせば形式は問いません。自社サイトも、社員の投稿も、成果報酬型の記事も、比較をうたう情報サイトも、すべて広告として扱われます

マーケの現場で見落とされやすいのは、外注した先が作った文章です。成果報酬で記事を書いてもらっている場合、内容の責任は依頼した側にも及びます。生成AIが絡むと、この経路がさらに増えます。外注先がAIで書いた文章をそのまま納品し、こちらもAIで確認して公開する。誰も原典を読んでいない文章が、そのまま広告として世に出ることになります

触れたときに、何が起きるか

罰則の話を先に置いておきます。判断の重さが変わるからです。2021年8月1日に施行された改正薬機法で、虚偽または誇大な広告に対する課徴金の納付命令が導入されました。対象となる媒体は新聞、雑誌、テレビ、ラジオ、ウェブサイト、SNSなどすべてです。

金額の考え方はこうです。原則として、違反していた期間における対象商品の売上額の4.5%が課徴金の額になります。課徴金の額が225万円以下となる場合には命令されない扱いで、これは対象となる売上額がおよそ5,000万円未満に当たります。同じ事案について景品表示法の課徴金が課される場合には、そちらの3%分を控除し、売上額の1.5%が課されると整理されています。売上に対して比例して増えるため、当たった商品ほど痛みが大きくなる仕組みです

  • 課徴金は行政指導や業務停止とは別枠。指導だけで済むとは限らない
  • 違反していた期間で計算されるため、古い記事を消し忘れているだけで期間が延びる
  • 媒体側の審査で弾かれると、その広告主の審査が以後厳しくなることがある
  • 回収や表示の訂正が必要になると、費用は課徴金より大きくなる場合がある
  • 投稿を消しても、転載や画面の保存が残る。消せば終わりにはならない

実務でいちばん多い損失は、課徴金そのものより公開の停止です。繁忙期に出した広告が止まれば、その期の計画が崩れます。だから公開前の確認は、法務のための作業ではなく、売上を止めないための作業として位置づけるほうが現場は動きます。

なぜAIは、違反表現を出しやすいのか

ここを理解しておくと、直し方が変わります。原因は3つあり、どれも精度の話ではありません。

1つ目は、学習の材料に違反した広告が相当量まざっていることです。過去に出回った広告文の中には、指導を受けて取り下げられたものが含まれます。取り下げられた事実まではAIに伝わりません。2つ目は、良い広告文の見本が断言している文だからです。効き目をぼかした文章は見本として残りにくく、魅力的に書いてほしいと頼むほど、効能を言い切る方向へ寄ります。3つ目は、区分を知らないことです。同じ成分でも、化粧品として売るのか医薬部外品として売るのかで書ける範囲が違いますが、指示に区分が書かれていなければ判断のしようがありません。

この3つから、対策の向きが決まります。出てきた文章を直す作業を増やしても、次の1本でまた同じ表現が出ます。効くのは、書かせる前に区分と範囲を渡すことと、出てきた文章を型で洗うこと。表現ごとに禁止語を教え込む方法は、言い換えを覚えるだけで抜けられてしまうため、単独では成立しません。

もう1つの原因:区分と、承認された範囲を渡していない

書かせる前に渡すべきものは、実はそれほど多くありません。商品の区分と、その区分で書ける範囲、そして自社の商品が承認や届出を受けている効能の文言。この3つです。多くの現場では、3つ目までは渡していても1つ目と2つ目を渡していません。

商品の区分効能を書ける範囲AIに渡すときの伝え方
医薬品承認を受けた効能効果の範囲のみ承認された文言をそのまま渡し、言い換えを禁じる
医薬部外品承認を受けた効能効果の範囲のみ承認書の文言を渡し、化粧品の表現と混ぜないよう指示する
化粧品定められた56項目の範囲と、事実である使用感や見た目の効果56項目の一覧を渡し、範囲外の効能を書かせない
いわゆる健康食品医薬品のような効能効果は書けない疾病や身体機能への効果を書かない旨を明示する
機能性表示食品届け出た機能性の表示の範囲届出の表示をそのまま渡し、強めた言い換えを禁じる
医療機器届出、認証または承認を受けた使用目的や効果の範囲区分と承認された文言を渡す
雑貨として売る美容機器医療機器のような効能は書けない医療機器ではない旨と、書けない範囲を明示する

渡し方にもこつがあります。禁止語の一覧を渡すより、書いてよい範囲の一覧を渡すほうが効きます。禁止語だけを渡すと、リストに載っていない言い換えが出てくるだけです。範囲を渡せば、範囲の外へ出る文はそもそも生成されにくくなります

それでも完全には防げません。範囲を渡しても、範囲内の言葉を強い副詞で修飾する形で出てくることがあるためです。だから次に、出てきた文章を洗うための型を用意します。以下の6つで、実務で見かける違反表現のほとんどを拾えます。

型1:化粧品で書ける範囲を超える

化粧品で書ける効能効果は、平成23年7月21日付けの厚生労働省の通知で56項目に整理されています。頭皮と毛髪については、清浄にする、香りによって不快なにおいを抑える、すこやかさを保つ、ハリとコシを与える、うるおいを与える、クシ通りをよくする、つやを保つ、帯電を防ぐ、といった項目が並びます。皮膚については、清浄にする、洗顔によってニキビとアセモを防ぐ、肌を整える、キメを整える、肌荒れを防ぐ、肌を引き締める、うるおいを与える、水分と油分を補い保つ、日やけを防ぐ、日やけによるシミとソバカスを防ぐ、といった項目です。

そして56番目が「乾燥による小ジワを目立たなくする」です。これは効能を評価する試験を行った場合に限って書けるとされている項目で、試験をしていない商品で使うと、それだけで範囲を超えます。AIは「小ジワに」という言い回しを好んで出してくるので、ここは頻出します。

範囲を超える典型は3つです。治るという表現。ニキビが治る、アトピーが改善する。これは医薬品の領域です。次に、消えるという表現。シミが消える、シワが無くなるは、化粧品では書けません。防ぐまでが範囲です。3つ目が、医療の言葉を借りる表現で、抗炎症、抗菌、細胞を修復する、といった語がこれに当たります。効くという方向へ一段強めた言葉が出てきたら、まず範囲を疑ってください

型2:健康食品で、医薬品のような効能をうたう

いわゆる健康食品は薬機法の対象商品ではありませんが、医薬品のような効能効果をうたうと、承認を受けていない医薬品として扱われます。判断の基準を示しているのが、昭和46年6月1日付けの厚生省の通知で、実務ではその番号から46通知と呼ばれています。医薬品に当たるかどうかは、成分の本質、効能効果、形状、用法用量という4つの要素で判断されます。

医薬品のような効能効果として通知が挙げている例は具体的です。疾病の治療や予防を目的とするものとして、糖尿病や高血圧や動脈硬化の人に、胃と十二指腸の潰瘍の予防、肝臓や腎臓の障害をなおす、といった表現。身体の組織や機能を一般的に増強し増進するものとして、疲労回復、強精強壮、体力増強、食欲増進、老化防止、若返り、新陳代謝を盛んにする、解毒の機能を高める、心臓の働きを高める、血液を浄化する、病気に対する自然の治癒能力が増す、といった表現が並びます。

ここに挙がっている言葉は、AIが健康食品の文案を書くときに最も出しやすい語の集まりでもあります。疲労回復と老化防止は、指示に何も書かなければ高い確率で出てきます。さらに、名称や体験談による暗示も対象です。不老長寿や漢方秘法といった名づけ、医学博士の談という引用も、効能の暗示として扱われます。用法用量の書き方も見られます。1日3回、食前に2粒という書き方は、医薬品の書き方に近づきます。

型3:体験談と、使う前後の写真

3つ目の型は、文章の中身ではなく見せ方の問題です。医薬品等適正広告基準では、体験談によって効能効果を保証する表現は原則として認められません。本人が本当にそう感じたかどうかは関係がなく、保証として働く形になっているかどうかで判断されます。個人の感想ですという但し書きを付けても、この問題は消えません。

使う前と後を並べた写真も同じ扱いになります。撮影の条件や加工の有無にかかわらず、並べること自体が効果の保証として読まれるためです。照明を変える、角度を変える、加工を入れる、といった操作が加われば、誇大な広告の問題も重なります。写真は文章より強く効果を訴えるので、確認の順番としては文章より先に見るべきものです

生成AIを使うと、この型は別の形で増えます。実在しない体験談を文章として作らせてしまう場合です。実在しない使用者の感想は、体験談の問題であると同時に、事実に反する表示の問題にもなります。指示の中に、体験談は作らないという一行を入れておくのが確実です。あわせて、医薬関係者が推薦しているという書き方も原則として認められません。医師が推薦、専門家も認めた、といった文言はここに当たります。

型4:最大級の表現と、断言と、速効性

4つ目は、程度を強める言葉の型です。最高、日本一、売上1位、世界初といった最大級の表現は原則として認められません。売上の順位のように事実であっても、効能の優位性を示す文脈で使えば問題になります。事実だから書ける、という判断は薬機法では通りません

断言と速効性も同じ枠です。必ず、絶対に、誰でも、たった1週間で、飲んだその日から。これらは効果を保証する表現として扱われます。AIは締めの一文で断言を使いたがるので、最後の1文だけを見る癖をつけると効率がよいです。冒頭の見出しと締めの一文に集中して出るという傾向があります。

加えて、消費者に過量の消費や無用な使用を促す表現も認められません。たくさん飲むほど効く、毎日欠かさず飲み続けなければ意味がない、といった言い回しです。不安をあおって購入を促す形は、程度を強める表現と同じ枠で見られます。今やめると元に戻ります、といった書き方も同じです。

型5:安全性の言い切り

5つ目は、効き目ではなく安全性の側で起きます。副作用がない、完全に無害、絶対にアレルギーを起こさない、刺激ゼロ。これらは安全性を保証する表現として認められません。安全性の保証は、効能の保証と同じ重さで扱われます

見落とされやすいのが、天然だから安全という論法です。原材料が天然であることと、人体に対して安全であることは別の話です。同じ構造の言い回しに、無添加だから肌にやさしい、化学成分を使っていないから刺激がない、といったものがあります。原材料の説明から安全性の結論へ飛ぶ文は、型として覚えておくと見つけやすくなります

生成AIは、この型を安心感のある表現として好んで出します。指示に「やさしい印象で」と書くと、安全性を言い切る方向へ寄ります。やさしい、穏やか、という語感を求める指示ほど、安全性の保証が混ざりやすいと考えて確認してください。書き方としては、成分の説明にとどめ、体への結論を書かないのが安全です。

型6:医療機器かどうかで、書けることが変わる

6つ目は区分の型です。医療機器は人体に対するリスクに応じて分けられ、一般医療機器は届出、管理医療機器は登録された認証機関の認証、高度管理医療機器は厚生労働大臣の承認という手続きになります。広告で書ける効果は、その届出や認証や承認を受けた使用目的の範囲に限られます

マーケの現場で問題になりやすいのは、医療機器ではない美容機器です。家庭向けの美顔器や脱毛器の多くは雑貨として売られており、医療機器としての手続きを経ていません。この場合、しわを取る、脂肪を分解する、毛が生えなくなるといった効果は書けません。書いた時点で、承認を受けていない医療機器の広告として扱われます。

同じ商品でも、区分が変われば書ける範囲が変わります。だから指示には必ず区分を書き、区分が分からない商品は書かせる前に確認します。輸入した商品や、他社から仕入れた商品では、この確認が抜けやすいです。仕入先の説明資料に書かれている効果をそのまま転記すると、そのまま違反表現になることがあります。

消すだけでなく、残す:しばりの言い方

ここまでは消す話でした。消すだけでは、冒頭に書いた「何も言っていない文章」に着地します。書ける範囲の中で伝わる書き方を、あわせて用意しておきます。基本は2つで、限定する言葉を付けることと、事実に戻すことです。

限定する言葉は、実務でしばりと呼ばれます。乾燥による小ジワを目立たなくする、メーキャップ効果によって、うるおいを与えることによって、洗顔によって。原因や仕組みを限定すると、範囲の中に収まります。使用感や見た目の効果は、事実であれば書けます。化粧くずれを防ぐ、小じわを目立たなく見せる、みずみずしい肌に見せる。見せるという語尾は、範囲を守りながら魅力を伝えるための道具です

AIが出しやすい言い回し何が問題か書き換えの方向
シミが消える化粧品で書ける範囲を超えている日やけによるシミとソバカスを防ぐ
ニキビが治る医薬品のような効能に当たる洗顔によってニキビを防ぐ
疲労回復と老化防止に健康食品では医薬品のような効能に当たる効能ではなく成分と含有量の事実を書く
利用者の声:3日で変わりました体験談による効能の保証に当たる体験談を使わず、使い方や使用感の説明に替える
業界で最も効果的最大級の表現に当たる順位や最上級を使わず、仕様の違いを書く
副作用がなく誰にでも安全安全性を保証する表現に当たる成分の説明にとどめ、体への結論を書かない
脂肪を分解する家庭用機器医療機器としての承認がない機器の動作や使用感の事実だけを書く

書き換えの向きに共通しているのは、効果の言い切りを、事実の記述に戻していることです。成分の量、使い方、手ざわり、香り、続けやすさ。これらは範囲の問題を起こしません。効き目で差を付けようとするから範囲を超えるのであって、事実の密度で差を付ける方向へ変えると、書ける範囲は意外と広く残ります。

景品表示法との重なりは、担当で分けない

薬機法だけを見ていると抜けるものがあります。同じ1本の広告文が、景品表示法や、事業者の広告であることを隠す表示の規制にも同時にかかるからです。効能の範囲は守っているのに、根拠のない優良さを示していれば景品表示法の問題になります。

実務でよくある失敗は、担当を分けてしまうことです。薬機法は法務、景品表示法は宣伝の担当、という分け方をすると、どちらの担当も相手が見ていると考えて、間の表現が素通りします。順位や比較の表現は、まさにこの間に落ちます。1本の文章に対して1人が通しで見る形にするほうが、抜けは減ります

生成AIを使う場合はさらに注意が要ります。成果報酬型の記事や、依頼して書いてもらった投稿は、事業者の広告であることが分かる表示が必要です。AIで量産すると、この表示を入れ忘れた記事だけが大量に残ることがあります。量産の仕組みには、表示を自動で入れる工程を組み込んでおいてください。この規制の詳細は薬機法とは別の話なので、ここでは重なりの指摘にとどめます。

チェックをAIにやらせるときの限界

確認そのものをAIに任せたくなりますが、任せられる範囲には線があります。線を引かずに任せると、通ったという結果だけが残り、誰も原典を見ていない状態になります。まず、任せてよい範囲と人が持つ範囲を分けます。

STEP1
書かせる前に、区分と範囲を渡す

商品の区分、その区分で書ける範囲、自社商品が承認や届出を受けている文言。この3つを指示に含めます。ここを渡さずに書かせた文章は、洗う前から違反表現が混ざっている前提で扱います。

STEP2
出てきた文章を、6つの型で洗う

範囲を超える効能、医薬品のような効能、体験談と使う前後の写真、最大級と断言と速効性、安全性の言い切り、区分に合わない効果。型ごとに該当箇所を挙げさせ、なぜ該当するのかを書かせます。

STEP3
人が3点だけを見る

承認や届出の文言と照らして範囲を超えていないか。体験談や推薦や写真が入っていないか。着地する頁の記載と食い違っていないか。この3点に絞ると、1本あたり数分で終わります。

STEP4
判断がつかないものを止める場所を決める

迷ったものは公開せず、決まった相手に回します。回す先が決まっていないと、迷ったまま公開されます。回した件は理由とともに記録し、次の指示に反映します。

AIに任せられるのは、型に当てはまる語を拾うところまでです。拾わせるときは、必ずどの型のどの理由で拾ったのかを書かせます。理由が書けない指摘は、こちらで確かめようがありません。問題ありませんという結論だけの回答は、確認したことになりません

逆に、任せられないものも具体的です。画像の中に焼き込まれた文字。着地する頁と広告文の食い違い。同じ語でも区分によって可否が変わる判断。体験談が実在するかどうかの確認。表現を強めずに言い換えただけの暗示。意味と事実の照合が必要なものは、すべて人に残ります

やってはいけない任せ方も挙げておきます。

  • 区分を伝えずに書かせ、出てきた文章をAIに確認させる:同じ前提の欠落を二度繰り返すだけで、抜けは減らない
  • 禁止語の一覧だけを渡す:一覧に無い言い換えが出てくるようになり、かえって見つけにくくなる
  • 問題の有無だけを答えさせる:根拠が無いので、人が検算できず、通ったという記録だけが残る
  • 過去に通った文章を正解として学習させる:通っただけで適法とは限らず、誤りごと固定される
  • 画像や図の中の文字を確認の対象から外す:文章だけを直しても、画像に同じ表現が残る
  • 外注先が使っているAIの前提を確認しない:区分を渡していない先から、違反表現が入り続ける

公開前チェックリスト

最後に、出す直前に引く一覧を置きます。1本あたり数分で通せる量に絞ってあります。1つでも引っかかったら、公開を止めて書き直してください。

  • 商品の区分を明記したうえで書かせたか。区分が不明のまま書かせていないか
  • 承認、認証、届出を受けた効能の文言と照らし、範囲を超えていないか
  • 治る、消える、改善する、といった医薬品のような効能の語が残っていないか
  • 疲労回復、老化防止、新陳代謝を盛んにする、といった身体機能への効果を書いていないか
  • 体験談、利用者の声、使う前と後の写真を使っていないか
  • 医師や専門家が推薦しているという書き方をしていないか
  • 最高、日本一、1位、世界初といった最大級の表現が入っていないか
  • 必ず、絶対に、誰でも、たった1週間で、といった断言と速効性の語が残っていないか
  • 副作用がない、完全に無害、刺激ゼロ、といった安全性の言い切りが無いか
  • 天然だから安全、無添加だからやさしい、という論法になっていないか
  • 画像や図の中の文字も、同じ基準で確認したか
  • 着地する頁の記載と、広告文の内容が食い違っていないか
  • 事業者の広告であることが分かる表示が必要な形式ではないか
  • 指摘があった箇所について、どの型のどの理由かを記録に残したか

この一覧は、そのまま指示文にも使えます。同じ項目で書かせ、同じ項目で洗い、同じ項目で人が見る形にすると、差し戻しの理由が現場の言葉で共有されます。確認の一覧と、書かせるときの指示が別物になっていると、いつまでも同じ表現が出続けます

まとめ

生成AIが薬機法に触れる広告文を書くのは、性能の問題ではありません。良い広告文の見本が断言している文であり、区分と書ける範囲を渡していないからです。だから対策は、出てきた文章を直す側ではなく、渡す側と洗う側に置きます。渡すのは3つ、商品の区分と、その区分で書ける範囲と、承認や届出を受けた効能の文言。洗うのは6つの型で、化粧品の56項目を超える効能、健康食品で医薬品のような効能をうたうもの、体験談と使う前後の写真、最大級と断言と速効性、安全性の言い切り、そして医療機器としての承認が無いのに効果を書くものです。根拠となる決まりも押さえておいてください。化粧品の効能の範囲は平成23年7月21日付けの通知で56項目に整理され、56番目の小ジワの表現は効能を評価する試験が前提です。健康食品の判断は昭和46年6月1日付けの通知が示す4つの要素で行われ、疲労回復や老化防止といった語は医薬品のような効能として例示されています。触れたときの重さも軽くありません。2021年8月1日に施行された課徴金の制度では、原則として違反していた期間の売上額の4.5%が課され、景品表示法の課徴金がある場合は控除して1.5%となる整理です。消すだけでは何も言っていない文章になるので、乾燥によるといった限定の言葉と、見せるという語尾を使って、範囲の中で伝える形に戻します。確認をAIに任せるときは、どの型のどの理由で拾ったのかを必ず書かせ、人は範囲との照合と、体験談や推薦の有無と、着地する頁との整合の3点だけを見る。まずは直近で公開した広告文を1本選び、6つの型で洗ってみてください。何本目の型で止まるかが、指示に足りていない前提そのものです。

※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。

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