検索広告のAI任せを制御する5工程|AI Maxの初期設定

「検索広告のAI機能をオンにするよう勧められたが、どこまで任せることになるのか分からない」「試しに有効にしたら、見たことのない検索語句で配信が始まっていた」。広告の運用を担当している方から、この二つが並んで届くようになりました。——止まる場所は、たいていこの二点です。オンとオフの二択に見えますが、管理画面で実際に触るのは複数の機能の束で、機能ごとに手綱の長さを選べます。Googleの検索キャンペーンに足せるAI Max(管理画面では「AI最大化設定」と表記されます)は、新しいキャンペーン種別ではなく、既存の検索キャンペーンの中に置かれる最適化の層として説明されています。問われているのは乗り換えるかどうかではなく、どの機能をどこまで開けるかという選択です。この記事では、オンにする前に決める3工程と、オンにしてから回す2工程に分け、合わせて5工程で手綱を残す形を整理します。
カメ先生検索広告のAI機能って、オンにするかしないかを決める話だと思われがちなんだけど、本当は『どの機能をどこまで開けるか』を選ぶ話なんだ。
カメ子まとめて一つのスイッチではないということですか。
カメ先生違うんだ。検索語句の広げ方、広告文の作り方、誘導先の選び方、それにブランド名の扱い。この四つは別々に設定できる。
カメ子だとすると、開ける順番まで考えたほうがよさそうですね。
- 新しいキャンペーン種別ではなく、既存の検索キャンペーンに足す機能の束。P-MAXとは別物として扱う
- 手綱は4か所に残る。検索語句の広げ方・広告文の生成・誘導先の選び方・ブランドの登録と除外
- オンにする前の3工程とオンにした後の2工程。順番を守れば、任せながら手綱を残せる
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オンとオフの二択ではない
多くの現場で、同じ往復が起きています。代理店や媒体の担当者に勧められて有効にする。2週間ほど経って検索語句を見ると、想定していない語句が並んでいる。怖くなって元に戻す。しばらくすると、また勧められる。この往復に何も残らないのは、オンとオフの間にある設定を一度も触っていないからです。有効にしたか戻したかしか記録が残らず、次の判断の材料になりません。
前提を一つ揃えておきます。この機能は新しいキャンペーン種別ではありません。公式のヘルプでは、既存の検索キャンペーンの中に置かれる最適化の層として説明されています。つまり、いま動いているキャンペーンのキーワード、除外キーワード、入札の設定、予算はそのまま残ります。作り直す話ではないのです。ここを誤解すると「別のキャンペーンを新設して比べる」という設計になり、比較の条件がずれて検証そのものが成立しなくなります。
設定の場所は、キャンペーンの一覧から対象を選び、設定の中にあるAI最大化設定のセクションです。まずキャンペーン単位で有効にし、そのあと機能ごとの選択に進む流れになります。画面の文言や項目の並びは更新で変わることがあるため、案内の言い回しではなく「何を制御しているのか」で覚えておくのが安全です。手順書を作るときも、画面の文字をそのまま写すと次の更新で使えなくなります。
P-MAXと混同すると判断を誤る
社内の議論でほぼ必ず混ざるのが、P-MAXとの混同です。名前が似ていて、どちらも配信の判断をAIに寄せる仕組みなので無理もありません。しかし別物です。P-MAXは独立したキャンペーン種別で、検索以外の配信面にも広がります。一方こちらは検索キャンペーンの中の機能で、配信されるのは検索だけです。この違いを押さえないと、P-MAXでの経験を根拠に判断してしまいます。
実務で最も効く違いは、配信された検索語句が見えるかどうかです。この機能で広がった配信は検索語句のレポートに出てきて、マッチタイプで絞り込めます。除外キーワードも引き続き働くと説明されています。この二点があるからこそ「P-MAXには踏み切れないが、こちらなら試せる」という位置づけになります。逆に言えば、レポートを見て除外を積む手間を払わないなら、この機能の利点を捨てていることになります。
| 見る項目 | P-MAX | 検索キャンペーンのAI最大化設定 |
|---|---|---|
| キャンペーンの扱い | 独立した種別として新しく作る | いま動いている検索キャンペーンに足す |
| 配信される面 | 検索のほか動画や表示など複数の面 | 検索のみ |
| 配信された検索語句 | 確認できる範囲が限られる | 検索語句のレポートで確認できる |
| 残っている手綱 | 除外や条件の指定ができる範囲が限られる | 除外キーワード・ブランド・誘導先の指定が使える |
| 試すときの単位 | 新しいキャンペーンを立てて比べる | 既存のキャンペーンで切り替えて比べる |
混同のもう一つの実害は、逆方向にも出ます。「P-MAXと同じ仕組みなのだから、任せきりでよい」という受け取り方です。制御できる余地が残っているのに使わなければ、結果はP-MAXに近づきます。表の4行目が示しているのは、手綱があるという事実だけです。握るかどうかは運用側の選択です。
手綱が残っている場所は4か所
束の中身を分解します。公式のヘルプで示されている構成は、検索語句とのマッチング、テキストのカスタマイズ、最終ページURLの拡張、ブランドの登録と除外の4つです。これに加えて、誘導先から外すURLの除外があります。まとめて一つのスイッチではなく、5つの設定の集まりだと考えてください。どれを開けてどれを閉めるかが、そのまま任せる範囲になります。
既定値には注意が必要です。テキストのカスタマイズと最終ページURLの拡張は、既定で有効になっていると説明されています。しかも最終ページURLの拡張は、テキストのカスタマイズが有効であることが前提です。つまり「広告文の生成だけ止めたい」と考えて閉めると、誘導先の拡張も一緒に止まります。逆に「誘導先だけ試したい」も成立しません。依存関係を知らずに有効にすると、意図より広く開いた状態から始まります。
設定の単位も機能ごとに違います。検索語句とのマッチングは広告グループ単位で切り替えられます。ブランドの除外はキャンペーン単位、ブランドの登録は広告グループ単位です。URLの除外はキャンペーン単位で、テキストのカスタマイズと最終ページURLの拡張が有効であることが必要とされています。広告グループ単位の調整は、キャンペーン単位で有効にした後にしか適用できません。
- 検索語句とのマッチング:登録した語句を超えて配信が広がる。広告グループ単位で切り替え可
- テキストのカスタマイズ:ページの内容と既存の素材から見出しや説明文を作る。既定で有効
- 最終ページURLの拡張:関連の高いページへ誘導先が自動で変わる。既定で有効・上の機能が前提
- ブランドの登録と除外:除外はキャンペーン単位、登録は広告グループ単位
- URLの除外:誘導先から外すページの指定。キャンペーン単位で、上の2機能が有効であることが必要
この一覧を先に作っておくだけで、社内の説明が短く済みます。「AIに任せる」という言い方では、何を任せたのか誰も答えられません。5つのうちどれを開けたかで答えられる状態にすると、上司からの質問も具体的になります。
制御は5工程に分けられる
設定の中身が分かったところで、進め方を工程に落とします。5つに分ける理由は単純です。前の3つは配信が始まる前にしかできず、後の2つは始まってからしかできません。この境目を意識せずに着手すると、必ず順番が入れ替わります。入れ替わった結果として、最初の2週間の配信だけが制御されない状態になります。
計測の数え方を確認し、有効にする前の指標を保存します。検索語句の一覧、費用あたりの獲得、誘導先ごとの成果。この記録がないと、後で良くなったのか悪くなったのかを言えません。
競合の社名や、意図せず出たくないブランド名を除外に入れます。自社側の登録も済ませます。有効にする前に入れないと、その間の配信は制御できません。
最終ページURLの拡張を使うかを決め、使う場合は誘導先から外すページを登録します。採用情報や終了した案内が候補になります。
使いたくない語句とメッセージの制限を登録します。あわせて、必ず出したい表記を固定する運用があるなら、ここで扱いを判断します。
レポートでマッチタイプを絞り、広がった配信を確認します。除外を型で足し、判断の理由を一行残します。最初の1〜2か月は週次で回します。
順番を入れ替えたときに何が起きるかを、一つだけ具体的に書きます。工程2を後回しにして先に有効にすると、除外が入るまでの配信は止められません。後から除外しても、その間に使った費用は戻りません。BtoBのように1クリックの単価が高い領域では、数日の遅れがそのまま金額になります。
工程1から4は、まとめて半日から1日で終わる作業です。時間がかかるのは工程5ではなく、工程1の計測の見直しと、後述するページ側の棚卸しです。設定は一日で終わり、準備は数週間かかります。この非対称を見込んでおかないと、勧められた日に有効にしてしまうことになります。
工程1:オンにする前に、比べる基準を作る
最初の工程は設定画面の外にあります。公式のヘルプでは、検索語句とのマッチング、最終ページURLの拡張、テキストのカスタマイズが効果的に働くには、コンバージョンに基づくスマート自動入札が必要だと説明されています。つまり、この機能は計測を土台にして動きます。計測が壊れていれば、学習の材料が最初から誤っている状態になります。
BtoBで特に多い落とし穴が、数え方の粗さです。フォームからの送信を一律に1件として数えていると、資料請求と問い合わせと採用の応募が同じ重みになります。配信の判断は、数えている地点に向かって寄っていきます。採用の応募が同じ重みで数えられていれば、採用に近い検索へ配信が広がっても、指標の上では成功に見えてしまいます。商談まで戻せない場合でも、種類ごとに重みを分けるだけで方向は変わります。
記録は、有効にする前の4週間分を最低として保存します。できれば前年の同じ時期も並べます。残すのは、検索語句の一覧、費用あたりの獲得、誘導先ごとの成果、平均のクリック単価です。有効にしてからでは、比べる基準は作れません。画面の数字は後から遡って同じ形で取れないことがあるため、書き出して保管しておきます。この一手間が、3か月後に「続けるか戻すか」を決める根拠になります。
工程2:ブランドの登録と除外を先に入れる
2つ目の工程がブランドの扱いです。ここには二つの機能があります。登録は、広告を関連付けたいブランドを指定するもの。除外は、特定のブランド名を含む検索語句で広告が出ないように制限するものです。BtoBでは、先に効くのは除外のほうです。配信の範囲が広がると、社名を含む検索に触れる機会が増えます。
除外に入れる候補を具体的に挙げます。競合の社名と製品名、自社と紛らわしい同名の別業種の会社、代理店や販売店の名前、すでに販売を終えた旧製品の名前。競合名での配信を意図的に狙う戦略もありますが、それは狙って選ぶべきもので、広がった結果として起きるものではありません。意図せず出ている状態は、費用の面でも印象の面でも得がありません。
登録の側も済ませておきます。自社のブランドを指定しておくと、指名の検索に対する扱いが安定しやすくなります。ただし、ここで必要なのは表記ゆれの洗い出しです。英字での表記、略称、旧社名、製品名の書き分け。この一覧は広告の担当だけでは漏れます。営業と広報に一度目を通してもらうと、抜けが見つかります。ブランドの一覧は、広告の設定ではなく社内の合意として作るものです。
工程3:誘導先の範囲を決める
3つ目は誘導先です。最終ページURLの拡張は、検索語句に最も関連が高いと判断されたページへ自動で誘導する機能で、既定で有効だと説明されています。言い換えると、指定したページ以外にも人が送られます。サイト全体が整っていれば利点になりますが、整っていなければ、公開したままの古いページに広告費を使うことになります。
誘導先から外す候補を先に書き出します。採用情報、終了した案内やキャンペーン、投資家向けの情報、数年前の事例、ログインの画面、資料の受け取り完了ページ。BtoBのサイトは採用の情報が充実していることが多く、ここが外れていないと、採用目的の検索で費用が出ます。採用ページは、BtoBで最初に外すべき誘導先です。除外の登録はキャンペーン単位でできます。
使うかどうかの判断も要ります。誘導先の候補が数ページしかないサイトでは、拡張の利点が出にくく、実務では原則として使わない判断を勧める解説もあります。逆に、製品や用途ごとにページが分かれているサイトほど利点が出ます。ただし前の章で触れたとおり、この機能はテキストのカスタマイズが前提です。閉めると生成の側も止まる点を踏まえて決めてください。
工程4:広告文の生成の幅を決める
4つ目は広告文です。テキストのカスタマイズは、誘導先のページの内容と既存の素材をもとに、見出しや説明文を作る機能だと説明されています。ここで押さえるべき事実は一つです。生成の材料は、自社のページに書かれている文章そのものです。だから、ページに残っている表現がそのまま広告に出てくる可能性があります。
制限のかけ方は二つあります。使いたくない語句の登録と、メッセージの制限です。入れる候補は、最上級の表現、根拠のない断定、価格の断定、他社との比較、業種の規制に触れる言い回し。ある媒体の更新情報でも、ページ内の誇大な表現が素材の元になるため、事前の棚卸しが必要だと指摘されています。最初は厳しめに入れ、問題が起きないことを確認しながら緩めるほうが安全です。
見落とされやすい制約を一つ挙げます。テキストのカスタマイズと最終ページURLの拡張を両方有効にしている場合、レスポンシブ検索広告の素材の固定は使えないと案内されています。免責の一文、資格や認定の表記、商標の書き方を必ず出す運用をしていた会社は、そのやり方が使えなくなります。必ず出したい一文がある業種では、この一点だけで判断が変わります。法務や品質の部署に、有効にする前に確認してください。
工程5:週次で検索語句を見て、除外を積む
ここから先は、有効にしてからの工程です。見る場所は、分析情報とレポートの中の検索語句です。マッチタイプで絞り込むと、この機能によって広がった配信だけを取り出せます。ソースの列を足すと、ページの内容から広がったのか、登録したURLから広がったのかが分かると説明されています。絞り込まずに全体を眺めても、何が増えたのかは見えません。
頻度は、最初の2週間は隔日、その後の1か月から2か月は週次が目安です。学習の期間として2週間から4週間はかかるとされており、その間の数字だけを見て止めると、判断の材料が足りません。逆に、月に一度しか見ない運用では、語句の分布が動いている初期に除外が追いつきません。配信のクエリを厳密に制御したい高単価の商材では、導入初期の週次の確認が特に重要だと指摘されています。
除外の積み方には型があります。語句を一つずつ足すのではなく、型でまとめて足します。採用に関する語、無料を求める語、学ぶことが目的の語、個人や小規模向けを示す語、他社の社名、用語の意味だけを調べる語。型で足すと、同じ作業の繰り返しが減ります。ただし増やしすぎれば配信量が確保できません。成果がゼロで費用だけが出ている型から順に外すのが基本です。
もう一つ、記録を残してください。除外した語句の横に、理由を一行だけ書きます。担当が替わったとき、理由のない除外は「なぜ外したのか分からないから戻そう」と判断されます。除外の一覧は、理由が書かれていないと次の担当者に引き継げません。アカウント全体で管理できる形にしておくと、同じ語句を何度も登録する手間も消えます。
BtoBで起きる誤配信の型
配信が広がったときに何が混ざるかは、事業の形によって違います。BtoBには固有の事情が4つあります。検索の母数が小さいこと、1件あたりの単価が高いこと、意思決定に複数の人が関わること、社名や型番で探されることです。母数が小さいほど、広がった配信の割合は大きく見えます。消費者向けの感覚で「多少混ざる程度」と考えると、比率を読み違えます。
| 誤配信の型 | 現れる兆候 | 手当ての順番 |
|---|---|---|
| 採用目的の検索 | 求人・年収・転職を含む語句が増える | 採用の語を除外し、採用ページを誘導先から外す |
| 学ぶことが目的の検索 | 意味や進め方を調べる語句中心で滞在が短い | 調べる語を除外するか、資料の受け皿を分ける |
| 個人や小規模向けの検索 | 個人・副業・一人といった語句が混ざる | 語句の除外に加え、ページの対象読者の記述を見直す |
| 競合の調査 | 競合の社名や比較の語句が増える | ブランドの除外を使い、狙う場合だけ登録する |
| 隣接する分野の同名語 | 自社と無関係な業界の用語で表示される | 語句の除外と、ブランドの登録で軸を示す |
兆候の読み方には注意が要ります。クリック単価だけを見ていると気づけません。見るのはクリックした後の行動です。滞在が極端に短い、フォームまで到達しない、資料請求まで来ても連絡が取れない。この3つが増えたら、語句の分布を確認します。数字が悪くなる前に、行動の質が先に変わります。
手当ての順番も決めておきます。まず語句の除外で止血し、次に誘導先の除外、最後にページの文章を直します。文章の直しは数週間かかるため、止血と根治を同じ工程に混ぜると、どちらも遅れます。除外は当日に効き、ページの直しは翌月に効く。この時間差を前提に段取りしてください。
生成の材料はサイトの文章になる
設定を丁寧に入れても、生成される広告文の質はページ側に依存します。材料がページの文章だからです。古い価格、終了した特典、根拠を示していない実績、規制に触れる言い回し。これらが残っていれば、広告文として外に出る可能性があります。広告の設定を詰める話が、途中からサイトの管理の話に変わります。
棚卸しの範囲は限定できます。全ページではなく、誘導先の候補になるページだけです。優先の順は、広告からの流入が多いページ、価格や実績の数字が入っているページ、規制のある表現が出やすいページの順です。数十ページに絞れば、一週間で一巡できます。逆に、全サイトを対象にすると着手が遅れ、その間に有効化だけが先に進んでしまいます。
体制の話も避けられません。ページを直す権限が別の部署にある会社では、依頼の経路を先に作る必要があります。広告の担当が一人で抱えると、棚卸しは止まります。工程1から4と並行して、依頼の窓口と優先の基準を決めてください。設定は一日で終わりますが、ページの直しは数週間かかります。この差を見込んで着手の順番を組みます。
成果の判断は、期間と単位を決めてから
次に決めるのは、良くなったかどうかをどう判断するかです。公表されている数値としては、この機能の導入によりコンバージョンが14から16パーセント改善すると発表されていると紹介されています。ただし同じ解説の中で、業種、アカウントの成熟度、蓄積されたデータの量によって結果は大きく異なるため、公式の数値を過信せず自社のデータで検証すべきだと注記されています。
短期では差が出にくいことも知っておく価値があります。ある運用会社の検証では、20日間の配信で表示回数6,950回、クリック660、広告費56,880円、コンバージョン39件という結果になり、有効にしていない状態と比べて「微妙に上回った」程度に終わったと報告されています。同じ記事でも、短期の計測では差が見えにくいため長期の観測が必要だと述べられています。BtoBの母数なら、差はさらに見えにくくなります。
だから先に決めます。見る期間は最低4週間、できれば8週間。見る指標は費用あたりの獲得と、その後の商談への進み方。そして止める条件を数字で決めます。止める条件を決めずに始めると、悪化した週に感情で止めることになります。比べ方は前後の比較が現実的ですが、季節の要因が入るため、前年の同じ時期を並べて確認してください。
週次と月次に分けて、誰が見るかを決める
運用が続かない理由は、たいてい見る項目が多すぎることです。有効にした直後は熱心に見ますが、2か月目には誰も開かなくなります。防ぐ方法は、週次で見るものと月次で見るものを分け、それぞれの担当を決めることです。頻度を決めない確認は、忙しい週から順に消えていきます。
- 週次:検索語句を絞り込んで確認し、除外を型で追加する(理由を一行残す)
- 週次:生成された広告文を抜き取りで読み、使いたくない表現がないかを見る
- 週次:誘導先になったページの一覧を確認し、外すべきページを追加する
- 週次:予算の消化速度が変わっていないかを見る(配信が広がると早まることがある)
- 月次:費用あたりの獲得と、商談への進み方を並べて判断する
- 月次:ブランドの登録と除外、管理画面の案内の変更を確認する
担当の分け方は、週次を運用の担当、月次を担当と責任者の二人にするのが扱いやすい形です。月次には議題を一つ固定で入れておきます。管理画面の表記や既定値の変更の確認です。この機能は仕様の更新が続いており、既定で有効な項目が変わることもあります。手順書だけを見ていると、変更に気づけません。
記録の残し方も決めます。残すのは数字ではなく判断です。なぜ除外したか、なぜ誘導先から外したか、なぜ止めなかったか。数字は後から取れますが、判断の理由は残していなければ消えます。担当の異動があったとき、引き継げるのは理由が書かれた記録だけです。
やってしまいがちな進め方
うまくいかない例には、共通した型があります。どれも真面目に取り組んだ結果として起きるもので、担当者の力量の問題ではありません。着手の前に目を通しておくと、同じ道を通らずに済みます。
- 5つの機能をまとめて有効にする:どれが効いたのか分からず、悪化したときの戻し方も決められない
- ブランドの除外を後から入れる:入れるまでの配信は制御できず、使った費用は戻らない
- 検索語句を月に一度しか見ない:語句の分布が動く初期に除外が追いつかず、費用だけが先に出る
- 数え方を直さずに任せる:応募と問い合わせを同じ重みで数えていると、質の低い獲得へ寄っていく
- 生成された広告文を一度も読まない:ページに残った古い表現や誇大な言い回しがそのまま外に出る
5つに共通しているのは、開ける前に決めていないことです。決めていないから、後から起きたことに反応するしかなくなります。反応の連続は運用に見えますが、判断が積み上がりません。3か月続けても「なんとなく良さそう」以上のことが言えないのは、この状態です。
逆に言えば、決めておくことは多くありません。比べる基準、除外するブランド、外す誘導先、生成の制限、確認の頻度。この5つに答えがあれば、残りは手を動かすだけです。
AIに判断させない範囲を先に決める
最後に、5工程のどれにも共通する土台を書いておきます。任せてよい判断と、人が決める判断の線引きです。任せてよいのは組み合わせの最適化です。どの検索語句にどの見出しを当てるかを人が全通り試すことはできません。ここは機械のほうが速く正確です。握るべきなのは、言ってよいことと言ってはいけないことの線引きです。
具体的には、価格や取引条件の断定、他社との優劣の断定、規制のある表現、実績の数字、資格や認定に関わる記述。これらは生成された文をそのまま出さないと決めておきます。技術の精度の話ではありません。間違えたときに取り返しがつかない領域だから、人が確認する工程を残すという話です。生成された広告文のうち、数字や資格に触れるものは、元になったページの箇所まで確認できる状態にしておきます。
あわせて、仕様が変わる前提で運用の形を作ってください。機能の名前、既定値、レポートの項目は更新されます。管理画面の表記は変わることがあるため、手順書は画面の文言ではなく制御の対象で書きます。人が確認する範囲を先に決めることは、AIを信用しないことではなく、任せ続けるための設計です。
- 既定で有効な項目があるため、有効にした時点で意図より広く開いている可能性がある
- ブランドの除外と誘導先の除外は、有効にする前に入れる。後から入れても過去の配信は戻らない
- 必ず出したい表記を固定する運用がある場合は、素材の固定が使えなくなる制約を先に確認する
- 自動での移行の時期は案内が変わっている。管理画面の案内で最新の状況を確認する
- 画面の表記や既定値は更新される。手順書は制御の対象で書き、文言に依存させない
よくある質問
全部オフにして、従来のまま使い続けられますか
機能ごとにオフにすることはできます。ただし、既存の自動化の機能がこの設定へ順次まとめられる方向が示されており、自動での切り替えが予定されているとの報道もあります。時期については案内が変わっているため、管理画面の案内で確認してください。方向として見れば、いつまでも従来のままという前提は置きにくい状況です。今回は使わないと判断する場合でも、比べる基準の記録だけは先に取っておくことをお勧めします。
除外キーワードは、有効にしても効きますか
引き続き機能すると説明されています。むしろ配信が広がる分、除外の重要性は増します。ただし除外は登録した語句に対して働くものなので、想定していない語句を事前に入れることはできません。だからこそ、レポートを見て型で積んでいく工程が必要になります。一致の種類ごとの効き方は仕様の更新で変わることがあるため、実際の配信を見て確かめてください。
予算を上げないといけませんか
この設定自体が予算を変更するものではありませんが、配信の範囲が広がるとクリックが増え、予算の消化が早まる可能性があると指摘されています。同じ予算のままなら、従来の語句への配信が押し出されることもあります。判断は、消化の速度と費用あたりの獲得を並べて見てください。影響を抑えたい場合は、主力ではないキャンペーンを一つ選んで先に試すのが現実的です。
まとめ
検索広告のAI機能は、オンとオフの二択ではありません。手綱は検索語句の広げ方・広告文の生成・誘導先の選び方・ブランドの登録と除外の4か所に残ります。P-MAXとは別物で、配信された検索語句が見えることが最大の違いです。だから、レポートを見て除外を積む手間を払う会社ほど、任せながら制御できます。進め方は5工程です。有効にする前に、比べる基準を作り、ブランドの除外を入れ、誘導先の範囲を決め、生成の幅を決める。有効にした後は、週次で検索語句を見て除外を積む。この順番だけは入れ替えないでください。順番が崩れると、最初の2週間の配信が制御されないまま過ぎます。そして仕様は変わり続けます。手順書は画面の文言ではなく、何を制御しているかで書いておいてください。
※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。
広告運用にAIを活かす第一歩、まずは導入から始めませんか?
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