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植物園が学校・団体の見学の予約を Zapier で受け、AI で人数・目的から案内の内容とガイドの割当の案を作る

実装ステータス:構成例 技術的に実現可能な構成として設計したもの。自社未検証

植物園に届く学校・団体の見学の予約を Zapier で受け、AIで案内のコースの案とガイドの割当の案を作ります。人数・学年・目的・滞在の時間と、その月の見どころの表から組み立て、引率者への確認事項の下書きまで用意します。

サマリー
生成AI
ChatGPT/Claude
連携・自動化
Make/n8n/Power Automate/Zapier
対象業界
その他/教育/自治体
対象部門
総務
対象業務
問い合わせ対応/書類作成
主な課題
人手が足りない/属人化している/書類作成に時間がかかる
AIで行う処理
生成
主な効果
品質標準化/属人化解消/工数削減
導入難易度
★★☆☆☆
実装レベル
本格構成
費用感
ノーコード連携(中)
人間の確認
条件付き
現在工数
60h/月
AI導入後
21h/月
想定削減
65%
年間削減
468h
モデル条件による試算値です。実在企業の実績ではありません。

01導入前 / 導入後の業務フロー

導入前(Before)
  1. 引率者が予約フォームに団体名・希望日・人数・学年・目的・滞在の時間・配慮の要望を書いて送る
  2. 係の職員が予約台帳を開き、希望の日時にほかの団体が入っていないか、温室の人数が足りるかを見る
  3. 今月の見どころの表を見ながら、団体の目的と滞在の時間に合わせて回る順を考える
  4. ガイドの名簿で、その日に来られて、団体に合う得意分野のガイドを探す
  5. ガイドに電話かメールで都合を聞く
  6. 引率者に、コースの案と確認事項(集合の場所、雨の日の扱い、昼食の場所など)をメールで送る
  7. 引率者の返事を受けて、予約台帳とガイドの割当を確定する
導入後(After)
  1. 人引率者が予約フォームを送る
  2. 自動フォームの送信で Zapier の Zap が動く
  3. 自動予約台帳で希望の日時のほかの団体と温室の人数を引き、ガイドの名簿でその日に来られるガイドを引く
  4. 自動その月の見どころの表を引く
  5. 自動AI by Zapier が、予約の内容・見どころ・来られるガイドから、コースの案・ガイドの候補・確認事項を作る
  6. 自動Paths で、そのまま案にできるもの・日時の調整が要るもの・職員が見るものに分ける
  7. 自動引率者あての返信の下書きを Gmail に置き、予約台帳に仮の予約と案を書く
  8. 人係の職員が下書きと割当の案を確かめ、ガイドに都合を聞く
  9. 人ガイドの都合がついたら、下書きを直して引率者に送る
各工程の詳しい説明を読む
  1. 引率者が予約フォームに団体名・希望日・人数・学年・目的・滞在の時間・配慮の要望を書いて送る
  2. 係の職員が予約台帳を開き、希望の日時にほかの団体が入っていないか、温室の人数が足りるかを見る
  3. 今月の見どころの表を見ながら、団体の目的と滞在の時間に合わせて回る順を考える
  4. ガイドの名簿で、その日に来られて、団体に合う得意分野のガイドを探す
  5. ガイドに電話かメールで都合を聞く
  6. 引率者に、コースの案と確認事項(集合の場所、雨の日の扱い、昼食の場所など)をメールで送る
  7. 引率者の返事を受けて、予約台帳とガイドの割当を確定する

(a)コースとガイドを決められるのが1名だけ。 手順3と4は、園の中と25名のガイドを知り尽くした職員の頭の中で行われています。ほかの2名が案を作ると、同じ団体でも回る順と時間配分がまるで違います。

(b)見どころの表があるのに、案には反映されにくい。 表は月の初めに作られますが、案を作るときには「いつものコース」が先に出てきます。 6月にアジサイの区画を通らないコースが送られ、引率者から「アジサイは見られますか」と聞き返されることがあります。

(c)引率者への確認が往復する。 雨の日の扱い、昼食の場所、トイレの位置、車いすの経路。フォームの欄にない確認事項を、1件ずつメールでやり取りしています。 学校の先生は日中にメールを読めないので、1往復に2〜3日かかります。

(d)春と秋に予約が集中する。 校外学習の季節は月の予約が倍になり、その月は案の作り込みが浅くなります。

  1. 【人】 引率者が予約フォームを送る
  2. 【自動】 フォームの送信で Zapier の Zap が動く
  3. 【自動】 予約台帳で希望の日時のほかの団体と温室の人数を引き、ガイドの名簿でその日に来られるガイドを引く
  4. 【自動】 その月の見どころの表を引く
  5. 【自動】 AI by Zapier が、予約の内容・見どころ・来られるガイドから、コースの案・ガイドの候補・確認事項を作る
  6. 【自動】 Paths で、そのまま案にできるもの・日時の調整が要るもの・職員が見るものに分ける
  7. 【自動】 引率者あての返信の下書きを Gmail に置き、予約台帳に仮の予約と案を書く
  8. 【人】 係の職員が下書きと割当の案を確かめ、ガイドに都合を聞く
  9. 【人】 ガイドの都合がついたら、下書きを直して引率者に送る

8番目が、この設計の分かれ目です。 ガイドへの連絡は人が行います。ボランティアの方に、機械から一方的に依頼が届く形にはしません。 割当の案は、職員が電話をかける順番の案です。

6番目で日時の調整を分けるのは、AIに受け入れるかを決めさせないためです。 同じ時間に別の団体があるか、温室の人数が足りるかは、予約台帳の数で決まります。数で決まることは、Paths の条件で決めます。

02今回想定するシステム構成

構成図
団体見学の予約フォーム(自社サイト)
   ▼【トリガー】Webhooks by Zapier:Catch Hook
Zapier の Zap
   ├──▶ Google Sheets:Lookup Spreadsheet Rows (Advanced)
   │       (予約台帳の同じ日の行/ガイドの名簿の来られる人/今月の見どころの表)
   ├──▶ AI by Zapier:Analyze and Return Data
   │       コースの案・ガイドの候補・確認事項を項目で返す
   ├──▶ Paths
   │      ├ 職員が見る(配慮の要望あり・30名を超える・目的が読み取れない)
   │      ├ 日時の調整が要る(同じ時間に別の団体・温室の人数が足りない)
   │      └ そのまま案にできる
   ├──▶ Gmail:Create Draft(引率者あての返信の下書き)
   └──▶ Google Sheets:予約台帳に行を足す(仮の予約と案)
役割想定する製品代替候補
ワークフローZapier(Webhooks by Zapier、Google Sheets、Paths、Gmail)Make、Power Automate、n8n
生成AIAI by Zapier(Analyze and Return Data)ChatGPT(OpenAI)、Claude
保管Google スプレッドシート(予約台帳・ガイドの名簿・見どころの表)Zapier Tables
メールGmail(係の代表アドレス)Microsoft Outlook

新しく足すのは、Zap と、ガイドの名簿の「得意分野」「来られる曜日」の列だけです。 予約台帳と見どころの表はいまのものを使います。この構成が書き込むのは、予約台帳の仮の予約と、Gmail の下書きだけです。 引率者にもガイドにも、自動では何も送りません。

入口は Webhooks by Zapier で受けます。 公式のページでは、Catch Hook は届いたデータを項目に分けて後のステップで使えるようにするもので、Professional・Team・Enterprise のプランで使え、Free のプランでは使えないとされています。Zap が動いているあいだ、送り手には200の応答が返り、その応答は変えられません。フォームの側で「受け付けました」の画面を出すのは、フォームの仕組みの側の仕事です。

案を作るのは AI by Zapier です。 公式のページでは、AI by Zapier はプロンプトに前のステップのデータを差し込み、出力の項目を名前・型・説明・必須の有無で決めて返させられるとされています。モデルは Standard(1タスク)・Advanced(3タスク)・Premium(5タスク)から選べ、新しいステップの既定は Premium です。月90件なので Premium でも重くはありませんが、既定のまま使っていないかを最初に確かめます。 自社で持つ OpenAI・Anthropic などのキーを使うこともできます。

03どうやって実装するのか

Step1

処理の起点を決める

予約フォームの送信を起点にします。 フォームは送信のたびに、Webhooks by Zapier の Catch Hook の URL に項目を送ります。メールで届いた予約は、職員がフォームに入れ直します。 メールの予約は月に数件で、入口を1つにそろえるほうが、二重の受付を防げます。

公式のページでは、Zap を止めたり消したりすると Webhook の URL は404を返すようになるが、その切り替わりには数時間かかることがあり、それまでは200を返すとされています。Zap を作り直すときは、新しい Zap が動いていることを確かめてから、フォームの送り先を差し替え、古い Zap を止めます。 逆の順にすると、数時間のあいだに届いた予約が、止めた Zap に吸い込まれて消えます。

春と秋の繁忙期も、届いた順に1件ずつ動けば足ります。 予約の取り合いは予約台帳の側で見るので、Zap の側で順番を守る仕掛けは要りません。

Step2

入力データを集める

データ中身取得元
予約団体の種類・団体名・引率者の連絡先・希望日(第1〜第2)・到着と出発の時刻・人数・学年や年代・目的・雨の日の希望・配慮の要望・昼食の有無予約フォーム(Catch Hook)
予約台帳日付・時間帯・団体名・人数・回る区画・担当のガイド予約台帳のシート
ガイドの名簿ガイドの記号・得意分野・子ども向けの案内の可否・来られる曜日・その月の休みガイドの名簿のシート
見どころの表月・区画・見られるもの・見ごろの目安・雨の日に回れるか・1回に入れる人数見どころの表のシート

質を決めるのは、見どころの表です。 1行に1つの区画と見られるものを置き、「雨の日に回れるか」と「1回に入れる人数」の列を必ず持たせます。 温室は雨でも回れますが、1回に20名まで、のような決まりがあります。AIはこの列を見て、30名の団体を温室で2つに分ける案を作ります。

月区画見られるもの雨の日1回の人数
6月アジサイの小道アジサイ(見ごろ中旬)回れる(屋根なし)制限なし
6月温室熱帯の果樹、食虫植物回れる20名
6月薬用植物の区画ドクダミ、ハトムギ回れない30名
6月水生植物の池ハス(見ごろ下旬)回れない制限なし

ガイドの名簿には、氏名ではなく記号を使います。 AIに渡すのは「G07:樹木・薬用植物、子ども向け可」のような記号と得意分野だけで、記号と氏名の対応は係の職員だけが見る別のシートに置きます。

Step3

データの取得方法を決める

取るものどこからどうやって
予約予約フォームCatch Hook(項目を分けて受ける)
同じ日の予約予約台帳Lookup Spreadsheet Rows (Advanced)(日付で引く)
来られるガイドガイドの名簿Lookup Spreadsheet Rows (Advanced)(曜日で引き、その月の休みを除く)
今月の見どころ見どころの表Lookup Spreadsheet Rows (Advanced)(希望日の月で引く)

Lookup Spreadsheet Rows (Advanced) は、公式のページでは最大500行を取れるとされています。見どころの表の1か月分は20行前後、ガイドの名簿は25名なので、足ります。1行だけ取る Lookup Spreadsheet Row では、同じ日の予約が2件以上あるときに1件しか見えません。

AI by Zapier は、Web のページやURLから情報を取ってこられないと公式のページに書かれています。園のサイトに開花の情報を載せていても、AIにそのページを見に行かせることはできません。 見どころは表から渡します。これは制約であると同時に、AIが園の外の情報で案を作らないための守りにもなります。

Step4

AIへ渡す前に整形する

  1. 人数の確かめ … 人数の欄が数字であること、引率者を含むかどうかの欄が埋まっていることを、Formatter か Filter で確かめます
  2. 滞在の時間を出す … 到着と出発の時刻から、園の中にいられる分数を出します。昼食の時間は差し引きます
  3. 温室の残りを出す … 同じ時間帯の予約台帳の人数を足し、温室の1回の人数から引きます。この計算は Zap の中で行い、AIにさせません
  4. 配慮の要望の扱い … 要望の欄に何か書かれていれば、needs_staff の印を付けます
  5. AIに渡す範囲を絞る … 引率者の氏名・電話・メールアドレスは渡しません。団体の種類・人数・学年・目的・滞在の時間・雨の日の希望と、配慮の要望の有無だけを渡します

3番目をAIにさせないのは、数を間違えると安全に関わるからです。 温室は通路が狭く、1回の人数の上限は園が決めた安全の決まりです。数の足し算と比べ合わせは Zap の条件で行い、AIにはその結果(「温室は2班に分ける」)を材料として渡します。

4番目で要望の中身をAIに渡さないのは、職員が直接読むべきものだからです。 車いすの児童がいる、休憩を多めにとりたい、といった要望は、園としてどう応えるかを職員が決め、引率者と話します。 公立の植物園では、障害者差別解消法が行政機関等に、意思の表明があった場合の必要かつ合理的な配慮を求めています。AIの案にまかせる話ではありません。

Step5

AIに処理させる

させるのは、園の材料を組み合わせて、コースの案・ガイドの候補・確認事項の3つを書くことです。

項目させること判断できないときの扱い
目的の読み取り目的の欄を life_science(生活科・理科の学習)/nature_walk(散策・観賞)/gardening(園芸の学び)/training(研修)/other に分ける迷えば other
コースの案見どころの表の区画から、滞在の時間に収まる順を組み、区画ごとの分数と見るものを書く表に無い区画・植物を入れない
雨の日の案「雨の日に回れる」区画だけで組んだ別の案回れる区画が足りなければ空にして理由を書く
学年に合わせた話の題区画ごとに1〜2個、その学年・年代に合う話の題学習指導要領の単元名を作らない
ガイドの候補来られるガイドの中から、得意分野と団体の種類が合う順に2名合う人がいなければ空にする
確認事項集合の場所、雨の日の扱い、昼食、トイレ休憩の時刻など、予約に書かれていないこと書かれていることは聞かない

コースの案がこの構成の生成の中心です。 30名の小学2年生・90分・目的が生活科なら、「アジサイの小道(20分)→温室を2班で交代(各20分、待つ班は水生植物の池)→薬用植物の区画(15分)」のような案を、区画ごとの見るものと話の題つきで書かせます。

ガイドの候補は、職員が電話をかける順番の案です。 AIは得意分野の言葉と団体の種類を見て並べるだけで、そのガイドが本当にその日に来られるかは分かりません。 名簿の「来られる曜日」は目安で、確かめるのは職員の電話です。

させないこと理由
受け入れるかを決める予約台帳と温室の人数で Paths が分ける
温室の人数を数えるZap の中で計算する
配慮の要望に応える案を書く職員が引率者と話して決める
表に無い植物を書くその月に咲いていないものが入る
ガイドに依頼する文を書く職員がガイドに直接連絡する
Step6

指示内容を固定する

あなたは市立植物園の普及・教育の係で、団体見学の案内の案を作る担当です。
下に渡す予約の内容と、園の表だけを使って案を作ってください。
受け入れるかどうか、ガイドを誰に決めるかは決めないでください。

【作るもの】
1. purpose:目的の欄を次から1つ選ぶ。
   life_science / nature_walk / gardening / training / other
2. course:見どころの表の区画だけを使い、滞在の時間に収まる順に並べる。
   区画ごとに、分数・見るもの・話の題(1〜2個)を書く。
   温室の班分けが指定されていれば、その班分けに従って交代の順を組む。
3. rain_course:「雨の日に回れる」区画だけで組んだ案。
   足りなければ空にし、rain_note に理由を書く。
4. guide_candidates:来られるガイドの一覧から、得意分野と団体の種類が
   合う順に2名まで、記号で選ぶ。理由を一言添える。
5. questions:予約に書かれていないことで、当日の運営に要る確認を
   引率者への質問の形で書く。

【厳守事項】
- 見どころの表に無い区画・植物を書かない。見ごろの目安が希望日と
  合わないものは「見ごろ前」「見ごろ過ぎ」と添える。
- 一般的な植物の知識で、園にあるかどうか分からない植物を足さない。
- 温室の人数や班分けを自分で決めない。渡した班分けに従う。
- 配慮の要望について案を書かない。
- 学習指導要領の単元名や、学校の授業の内容を推し量って書かない。
  話の題は、見るものに即した言葉で書く。
- ガイドの記号以外の情報を書かない。氏名を推し量らない。
- 予約に書かれていることを質問に入れない。

【予約の内容】{reservation}
【滞在できる分数】{minutes}
【温室の班分け】{greenhouse_groups}
【今月の見どころの表】{highlights}
【来られるガイド(記号・得意分野・子ども向けの可否)】{guides}

「表に無い植物を書かない」を2か所に分けて書くのは、AIが見どころを足したがるからです。 6月の植物園と言われれば、ハナショウブやクチナシを思い浮かべます。それが園に無ければ、引率者は当日それを探して歩きます。 表に無いものを書かないことと、知識で足さないことを、別々に禁じます。

「学習指導要領の単元名を作らない」も同じ理由です。 生活科の目的の予約に、それらしい単元名を添えると、先生の授業の計画と違う単元名が案に入ります。 話の題は「葉っぱのかたちくらべ」のように、見るものに即した言葉で書かせます。

Step7

出力形式を固定する

AI by Zapier の出力の項目を、次のように決めます。

項目の名前型中身
purposeテキスト目的の区分
courseテキスト区画・分数・見るもの・話の題を1行ずつ
rain_courseテキスト雨の日の案(空のことがある)
rain_noteテキスト雨の日の案が組めない理由
guide_candidatesテキスト記号と理由を2名まで
questionsテキスト引率者への確認を1行ずつ
not_in_tableテキスト表に無いので入れなかった要望(例:「ハナショウブを見たい」)

出力の項目を決めておくと、後のステップでそのまま使えます。 公式のページでは、出力の項目を決めないと1つにまとまった出力が返るとされています。項目に分けておけば、course は下書きの本文へ、guide_candidates は予約台帳の「ガイドの案」の列へ、と行き先を分けられます。

not_in_table を用意するのは、引率者の要望を落とさないためです。 「ハナショウブを見たい」と書かれた予約で、園にハナショウブが無ければ、AIはコースに入れずに、ここに書きます。 職員はそれを見て、返信に「当園にはハナショウブはありませんが、アジサイが見ごろです」と書き添えます。

下書きの本文は、Zap の中で組み立てます。 冒頭のあいさつ、受付の番号、コースの案、雨の日の案、確認事項、結びの文を、決まった型に course と questions を差し込む形にします。 AIに手紙全体を書かせないのは、園として送る文面の型をそろえるためです。

Step8

システムへ連携する

つなぎ先方式内容
予約フォームWebhooks by Zapier の Catch Hook予約の項目を受ける
予約台帳・ガイドの名簿・見どころの表Google Sheets の Lookup Spreadsheet Rows (Advanced)同じ日の予約・来られるガイド・今月の見どころを引く
AI by ZapierAnalyze and Return Dataコースの案・ガイドの候補・確認事項
Paths条件の分岐職員が見る/日時の調整/そのまま案にする
GmailCreate Draft引率者あての返信の下書き
予約台帳Google Sheets の行の追加仮の予約と案を書く

Paths は、職員が見る→日時の調整→そのまま案にする、の順に左から並べます。 公式のページでは、Paths の枝は左から右へ1つずつ動き、条件に当たる枝はすべて動くとされています。条件が重なると、同じ予約で2つの下書きができます。 「職員が見る」に当たったものは後の枝の条件で除き、互いに重ならないように書きます。どの枝にも当たらないときのために、職員へ知らせるフォールバックの枝を1つ置きます。 Paths は Professional 以上のプランで使え、1つの組に10本まで枝を置けます。

Paths の分け方は次のとおりです。

枝条件
職員が見る配慮の要望あり、人数が30名を超える、purpose が other、guide_candidates が空
日時の調整が要る同じ時間帯に別の団体がいる、温室の残りが足りず班分けもできない
そのまま案にする上のどれにも当たらない

どの枝でも、下書きは作ります。 職員が見る枝では、下書きの冒頭に「職員確認:配慮の要望あり」のように理由を書きます。下書きを作らない枝を作ると、その予約だけ職員の手で一から書くことになります。

Step9

人が確認する

係の職員が、毎朝、前の日に届いた予約の下書きを開きます。

  1. 職員が見る枝の予約を先に読む … 配慮の要望を読み、引率者に電話で事情を聞きます。 車いすの経路、休憩の場所、班分けの仕方を一緒に決めます
  2. コースの案を確かめる … 区画の順と分数が無理なく回れるかを見ます。見ごろの目安と希望日が合っているかを、その週の園の様子で確かめます
  3. ガイドに電話をかける … 候補の1人目から都合を聞きます。都合がつかなければ2人目、それでもだめなら職員が案内します
  4. 下書きを直して送る … ガイドが決まったら、予約台帳の「ガイド」の列に記号を書き、下書きを直して引率者に送ります

2番目で「その週の園の様子」を見るのは、見どころの表が月の初めに作られるからです。 開花は年によって前後します。表の見ごろの目安と、職員が毎日見ている園の様子が違えば、案のほうを直します。

下書きを送る前に、not_in_table を必ず見ます。 引率者の要望で、案に入れられなかったものがここにあります。

Step10

例外に対処する

起きること対応
同じ時間帯に別の団体がいる日時の調整の枝へ。前後の時間帯の空きを予約台帳から引いて下書きに添える
温室の人数が足りず班分けもできない温室を外した案を作らせ、日時の調整の枝で職員が見る
来られるガイドが0名guide_candidates を空にし、職員が見る枝へ。職員が案内する前提で下書きを作る
滞在の時間が45分未満2区画までの短いコースにするよう、指示に分数を渡す
希望の区画が雨の日に回れないrain_course で雨の日の案を作らせ、確認事項に雨の日の扱いを入れる
要望が表に無い植物not_in_table に書かせ、職員が返信に書き添える
AI by Zapier のステップが失敗するZap の履歴に残る。職員に知らせ、予約台帳に「案なし」と書いて手で作る

公式のページでは、AI by Zapier のステップは、Zapier が使うAIの提供元の利用方針に反する内容で失敗することがあるとされています。植物の毒や薬効の話は、言い回しによってはこれに当たることがあります。薬用植物の区画の話の題が空で返ってきたら、職員が書き足します。

Step11

記録を残す

  • 予約フォームの元の項目と、受けた日時
  • AIに渡した見どころの表とガイドの一覧(そのときの値)
  • AI by Zapier が返した項目の全文
  • Paths でどの枝に入ったか、その理由
  • 職員が直したコースとガイド、その理由
  • 引率者に送った本文と日時、確定したガイドの記号

2つ目で見どころの表の値を残すのは、表が月ごとに書き換わるからです。 「先月の案ではハスが入っていたのに」と言われたとき、そのときの表に何が書かれていたかが分かります。

5つ目は、ガイドの名簿を直す材料になります。 候補に挙がって断られることが続くガイドがいれば、名簿の「来られる曜日」が古くなっています。

04実装レベルの3段階

最小構成:予約と表を手でAIの画面に貼り、コースの案を出させる / コースの案づくり
半自動化:上記+Zapier で予約を受け、表を引いて AI by Zapier で案を作り、予約台帳に書く / 案づくりと記録
本格構成:上記+Paths で分け、ガイドの候補と確認事項を作り、引率者あての下書きまで置く / 予約の整理から返信の下書きまで

半自動化で、1件40分が25分程度になります。 コースの案は自動で出ますが、ガイドの候補探しと引率者へのメールが手で残ります。本格構成で14分になり、この段階が本記事の想定です。 差が大きいのは、確認事項を拾ってメールに組み立てる作業が、1件ずつの手作業だからです。 段階を飛ばさないでください。 半自動化の案を1か月見ると、見どころの表に足りない列と、ガイドの名簿の古いところが先に分かります。そこを直してから下書きまで進むほうが、職員が案を直す時間が減ります。

05工数削減シミュレーション

前提値(モデル条件)
対象人数
3 名
月間件数
90 件
1件あたり現在時間
40 分
1件あたり導入後時間
14 分
現在  90件 × 40分 ÷ 60 = 60 時間/月
導入後 90件 × 14分 ÷ 60 = 21 時間/月
月間削減時間
39h
削減率
65%
年間削減時間
468h
年間金額換算(時間単価3,000円)
140万円
モデル条件による試算であり、実際の効果は業務内容・運用方法によって異なります。

自社条件で導入効果を整理したい方へ

このユースケースを自社に当てはめた場合の前提値と削減見込みを、業務ヒアリングをもとに整理します。

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06向いている企業・向いていない企業

向いている
  1. 温室・樹木園・薬用植物の区画などを持ち、小学校の生活科・理科の校外学習、中学・高校の課外活動、高齢者の会、企業の研修、園芸の会から、Webのフォームで月に数十件から百件ほどの団体見学の予約を受けている公立・私立の植物園。職員とボランティアのガイドの得意分野を担当の職員が覚えていて、団体ごとの案内のコースを毎回考えている場合。月ごとの見どころとガイドの名簿をスプレッドシートで持てる場合。
向いていない
  1. 団体見学が月に数件で、担当の職員が電話で聞き取りながら決めている場合。案内のコースが1つに決まっていて、団体ごとに変えない場合。ガイドが職員1〜2名だけで、割当を考える余地が無い場合。なお、受け入れるかどうか、安全のための人数の上限、配慮の要望にどう応えるかの判断は園の職員が行うもので、この構成では代替できません。

07最小構成で試す方法

  1. 去年の同じ月の予約から20件を選ぶ(小学校・高齢者の会・企業・園芸の会が混ざるように選び、配慮の要望があったものを入れる)
  2. その月の見どころの表と、ガイドの名簿(記号にしたもの)を用意する
  3. 予約の内容と表を手元のAIサービスに貼り付け、第7章の指示文でコースの案とガイドの候補を出させる
  4. 当時、慣れた職員が作った案と並べる
  5. ほかの2名の職員に、どちらの案が使えるかを見てもらう

20件は必ずやってください。 Zap を組む前に、「表の材料だけで、慣れた職員に近い案が出るか」を確かめます。

出てきた内容判断
慣れた職員の案に近いZap の作成に進む
表に無い植物が入る指示の書き方で直る。構成は有効
区画の順が園の中で無理な歩き方になる見どころの表に区画の並びの列が要る。 AIの問題ではない

3行目が出ることはよくあります。 表に区画の位置の情報が無いと、AIは園の東の端と西の端を行き来する順を組みます。表に「隣り合う区画」か「回る順の番号」の列を足すと、それだけで直ります。

08実装時につまずきやすいポイント

問題対策
その月に咲いていない植物がコースに入る表に無いものを書かせない。 知識で足すことも別に禁じる
区画の順が園の中で無理な歩き方になる見どころの表に回る順の列を足す
温室の人数をAIが数えるZap の中で計算し、班分けの結果だけを渡す
Paths の枝が重なり、下書きが2通できる条件が重ならないように書き、フォールバックの枝を置く
ガイドに案のまま依頼が届くガイドへの連絡は職員が電話で行う。 自動で送らない
配慮の要望にAIが答えを書く要望の中身を渡さず、印だけで職員の枝へ回す
AI by Zapier の既定が Premium のまま最初に段階を確かめ、20件で比べて選ぶ
開花情報のページを読ませようとするAI by Zapier はURLから情報を取れない。表で渡す
Zap の作り直しで予約が消える新しい Zap を動かしてから送り先を差し替える
薬用植物の話の題が空で返る利用方針で止まることがある。職員が書き足す

上の2行が、この構成の失敗のほとんどです。 どちらも「園の中のことは園の表で決める」を外れたときに起きます。見どころの表に、区画・見られるもの・雨の日・人数・回る順がそろっているかで、案の質が決まります。

09セキュリティ・AIガバナンス上の注意点

この構成で扱うデータ: 団体名、引率者の氏名と連絡先、人数と学年、配慮の要望、そしてボランティアのガイドの得意分野と来られる日です。

  1. 児童・生徒の個人の情報を受け取らない … フォームには人数と学年だけを書いてもらい、児童・生徒の氏名や個々の事情を書く欄を作りません。 配慮の要望も「車いすの方が1名」のように書いてもらい、診断名は求めません
  2. 配慮の要望をAIに渡さない … 要望の中身は職員が直接読み、引率者と話して決めます。AIには「要望あり」の印だけが届きます
  3. ガイドの氏名をAIに渡さない … 記号と得意分野だけを渡し、記号と氏名の対応は職員だけが見るシートに置きます
  4. 自動で外に送らない … 引率者への返信もガイドへの依頼も、職員が確かめてから送ります
  5. AIの利用の条件を確かめる … AI by Zapier は、Zapier が用意するモデルでは内容の確認(モデレーション)が常にかかり、自社のキーを使うときは切り替えられるとされています。自治体の規程で外部のAIに渡せる情報の範囲を決め、その範囲の項目だけを渡します
  6. 受け入れの判断を代替しない … 受け入れるか、人数の上限をどうするかは、園の安全の決まりで職員が決めます

誤りが起きた場合のリスクは、咲いていない植物を案内することと、配慮の要望に応えきれないことの2つです。 前者は表の外の知識で案を作ると起き、後者は要望の扱いをAIの案に任せると起きます。前者は指示と表で防ぎ、後者は職員の手に残して防ぎます。

10まず何から始めるか

1週目:見どころの表とガイドの名簿を整える

今月の見どころの表に、「雨の日に回れるか」「1回に入れる人数」「回る順」の列を足します。ガイドの名簿を記号にし、得意分野と来られる曜日を書き出します。

2週目:20件で試す

去年の同じ月の予約から20件を選び、手元のAIサービスでコースの案とガイドの候補を出させます。慣れた職員の案と並べ、表に無い植物が入っていないかを最優先で見ます。

3週目:フォームの欄を見直す

予約フォームに、引率者を含むかどうか、雨の日の希望、昼食の有無の欄を足します。配慮の要望の欄には「診断名ではなく、必要な手助けを書いてください」と添えます。

4週目:予約台帳に案を書くところまでつなぐ

Zapier で Catch Hook、Lookup Spreadsheet Rows (Advanced)、AI by Zapier をつなぎ、予約台帳に案を書くところまで作ります。この時点では下書きを作らず、職員が台帳の案を見て手でメールを書きます。

2か月目: Paths と Gmail の下書きを足します。職員が見る枝に入った件数と理由を毎週数えます。3か月目以降: 1件40分が何分になったかを実測します。慣れた職員が休んだ週にも、ほかの2名が同じ材料から案を作って予約の返事が止まらなかった時点で、この構成は完成です。


11関連ユースケース

12この仕組みを理解するための記事

13技術仕様の確認日・参考情報

技術仕様確認日:2026-10-28/最終更新:2026-10-28
確認した内容情報源確認日
Catch Hook が届いたデータを項目に分けること。Webhooks by Zapier が Professional・Team・Enterprise で使え Free で使えないこと。Zap が動いているあいだ200を返し応答を変えられないこと。Zap を止めると404になるが切り替わりに数時間かかることZapier Help: Trigger Zaps from webhooks2026-10-28
AI by Zapier で出力の項目を名前・型・説明・必須で決められ、決めないと1つの出力が返ること。モデルの段階が Standard(1タスク)・Advanced(3タスク)・Premium(5タスク、新しいステップの既定)で、自社のキーも使えること。Zapier のモデルではモデレーションが常にかかること。WebサイトやURLから情報を取れないこと。利用方針に反する内容でステップが失敗しうることZapier Help: Use AI by Zapier to analyze and return data2026-10-28
Paths が Professional 以上のプランで使え、1つの組に10本まで枝を置けること。枝が左から右へ1つずつ動き、条件に当たる枝はすべて動くこと。フォールバックの枝を1つ置けること。Paths と Filter のステップがタスクを使わないことZapier Help: Add branching logic to Zap workflows with Paths2026-10-28
Lookup Spreadsheet Row が列と値で行を探し、Lookup Spreadsheet Rows (Advanced) が最大500行を取れることZapier Help: Google Sheets の行の検索と更新2026-10-28
Gmail のアクションに Create Draft・Send Email などがあることZapier Help: How to get started with Gmail on Zapier2026-10-28
障害者差別解消法第7条第2項が、行政機関等に、障害者から社会的障壁の除去を必要としている旨の意思の表明があった場合の必要かつ合理的な配慮を求めていることe-Gov 法令API: 障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律2026-10-28

受け入れの判断と配慮の要望への対応は、園の職員が決めてください。 本記事は公式のページと法令で確認できた範囲だけを扱っています。

実装ステータス:構成例。 公開仕様に基づいて設計した構成であり、当社で実際に構築・検証したものではありません。工数の数値はモデル条件による試算です。

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