来場者バッジの読み取りで決める項目一覧|取りこぼしを防ぐ備え

来場者バッジの読み取りで決める項目一覧|取りこぼしを防ぐ備え

展示会のブースで、名刺を切らして焦った経験はないでしょうか。相手が名刺を持っていない、受け取った名刺の文字が読めない、会期後に入力する人手が足りない。こうした困りごとを一度に解くのが、来場者のバッジを読み取る仕組みです。主催者が発行するバッジには企業名や氏名、連絡先が紐づけられており、読み取れば1秒で取得できます。ただし費用と台数と同意の設計を先に決めておかないと、当日になって使えないことが分かります。この記事では、申し込む前に決めておく項目を順に整理します。


カメ先生カメ先生

展示会のバッジを読み取る仕組みを使いたいという相談を受けました。


カメ子カメ子

名刺のやりとりが要らなくなるなら、現場は楽になりますね。


カメ先生カメ先生

1秒で取得できます。ただ費用の組み立てと同意の取り方を先に決める必要があります。


カメ子カメ子

借りて当日つなぐだけ、という話ではないわけですね。


この記事のポイント
  • バッジには来場者の企業名や氏名、連絡先が紐づけられている
  • 費用は台数の料金と、読み取った件数ごとの料金に分かれる場合がある
  • データが届くのは会期の終了後で、1週間から2週間かかることがある

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目次

名刺が集まらない場面が増えている

展示会での接点づくりは、長く名刺の交換で行われてきました。しかし現場では、名刺だけに頼れない場面が増えています。名刺を持ち歩かない来場者が現れ、渡す枚数を絞る人もいます。ブースを回る数が多いほど、1社ずつに名刺を渡す余裕がなくなります。

受け取った名刺にも課題があります。会期後に入力する作業が発生し、300枚集まれば入力だけで数時間かかります。入力の間に日が経ち、連絡の初動が遅れます。手書きの追記が読めず、誰の名刺なのか分からなくなることもあります。

そもそも名刺には、こちらが知りたい情報が全部入っているわけではありません。部署と役職は分かりますが、何に関心を持ってブースに来たのかは書かれていません。その情報は、現場で書き足すしかありません。

バッジの読み取りは、このうち入力の手間と読み取りの誤りを解きます。主催者が登録の段階で受け取った情報がそのまま渡されるため、手で入力する工程が消えます。誤りも入りません。

ただし、関心の内容は読み取りでは分かりません。そこは現場での聞き取りが必要です。読み取りは名刺の代わりであって、会話の代わりにはならない。この理解を持っておくと、導入した後の運用を誤りません。

以下では、仕組みの中身、費用、台数の決め方、データの届く時期、そして同意の設計までを順に見ていきます。どれか一つを飛ばすと、当日か会期後に困ることになります。申し込む前に一通り目を通しておくと、決めるべきことが見えてきます。

導入の判断をする前に、自社が展示会で何を持ち帰りたいのかを言葉にしておくことをお勧めします。件数を増やしたいのか、商談になる相手を見つけたいのか、既存の顧客との関係を深めたいのか。目的が違えば、読み取りの仕組みの位置づけも変わります。件数が目的なら中心の手段になりますが、商談が目的なら会話の補助にすぎません。目的を決めずに導入すると、件数だけが増えて成果が変わらないという結果になりがちです。

バッジには何が入っているのか

主催者は来場者の一人ひとりに、個人情報が紐づけられたバーコードを発行します。企業名、氏名、電子メールのアドレスなどが結び付けられていると説明されています。バッジそのものに文字として全部書かれているわけではありません。

読み取りの仕組みは、バーコードに含まれた識別子を読み、主催者が持つ登録の情報と突き合わせる形です。そのため、読み取った瞬間に手元で内容が見えるわけではないこともあります。画面に出るのは番号だけという場合もあります。

含まれる項目は展示会によって違います。部署や役職まで入っている場合と、会社名と氏名だけの場合があります。業種や関心の分野を登録の時点で聞いている展示会では、その情報も含まれることがあります。

申し込む前に、どの項目が渡されるのかを確かめておきます。電子メールのアドレスが含まれない展示会もあります。含まれない場合は、会期後の連絡が郵送か電話に限られます。この違いは、フォローの設計を大きく変えます。

項目の一覧は、出展社向けの案内に書かれていることが多いです。書かれていない場合は問い合わせます。「どの項目が渡されますか」と聞けば、主催者の担当者は答えられます。遠慮する必要はありません。

なお、バッジの読み取りで得られる情報は来場者が登録の際に自分で入力したものです。誤りが含まれることもあります。部署名が古いまま、アドレスが個人のもの。手で入力する誤りはなくなりますが、元の情報の誤りは残ることを見込んでおきます。

主催者から来場者名簿は届かない

よくある誤解を先に解いておきます。読み取りの仕組みを申し込めば来場者の名簿が手に入る、というものではありません。届くのは、自社が読み取った相手の情報だけです

展示会の個人情報の取り扱いには、本人の同意を事前に得た場合を除き収集した個人情報を第三者に提供しない、という趣旨が明記されることが多いです。出展社は第三者に当たるため、全来場者の情報が渡されることはありません。

つまり、読み取った数がそのまま会期後に使えるリードの数になります。3万人が来場していても、読み取ったのが80件なら80件です。現場で読み取れた数が上限という構造を理解しておくことが大切です。

この構造は、運営の設計に直接効いてきます。リーダーを借りただけでは数は増えません。来場者に立ち止まってもらい、バッジを出してもらう場面を作る必要があります。そこが運営の腕の見せ所になります。

逆に言えば、読み取りの件数は自社の努力で動かせる数字です。主催者の来場者数は変えられませんが、読み取りの件数は運営で変えられます。目標を立てる対象としては、こちらのほうが適しています。

目標を立てるときは、過去の名刺の枚数を参考にします。前回150枚だったなら、読み取りに変えても同程度が現実的な目標です。読み取りが速いので増える面もありますが、劇的に増えるものではありません。見込みは控えめに置くほうが安全です。

読み取りの件数を目標にするときは、件数だけでなく対象の比率も一緒に目標に入れることをお勧めします。件数だけを目標にすると、誰にでも声をかける運営になります。「読み取り200件、うち対象の業種が7割」という形で置けば、声のかけ方まで含めた目標になります。会期後の振り返りでも、件数が足りなかったのか対象が薄かったのかを分けて確かめられます。

費用の組み立てを確かめる

費用は、思っているより複雑な組み立てになっている場合があります。台数ごとの料金と、読み取った件数ごとの料金に分かれることがあるからです。台数の料金だけを見て予算を立てると、後で足りなくなります。

公表されている例を挙げます。ある機械要素の展示会では、1台目が6万円(税別)、2台目からは1台につき3万円(税別)という料金でした。これに加えて、データ1件につき70円の読取料金がかかると案内されています。

費用の種類予算を立てるときの注意
1台目の料金6万円(税別)の例がある台数を増やすほど割安になる場合がある
2台目以降の料金1台につき3万円(税別)の例がある何台必要かを先に見積もる
読み取り1件ごとの料金1件70円の例がある目標の件数をかけて総額を出す
業者から借りる場合1台12,600円(税込)7泊8日からの例主催者の貸出と比べて選ぶ

表の三行目が予算のずれを生む部分です。300件読み取れば、1件70円なら21,000円が加わります。件数の料金は成果が出るほど増えるので、成功したときに予算を超える形になります。上限を決めておくか、余裕を持った予算にしておきます。

なお、料金の水準は展示会によって大きく違います。ここに挙げた数字は公表されている一例で、自社が出る展示会の料金は出展社向けの案内で確かめる必要があります。主催者が貸し出す形と、レンタルの業者から借りる形の両方を比べると、選択の幅が広がります。

費用の説明を社内で通すときは、名刺の入力にかかっていた人手を数字にして並べるのが有効です。前回300枚の名刺を2人で4時間かけて入力したなら、その工数が削れる根拠になります。入力の誤りによる不達の件数も、あれば添えます。読み取りの費用だけを示すと「増える支出」に見えますが、削れる工数と並べれば置き換えの提案として受け取られます。

台数はどう決めるか

台数は、ブースの大きさと人員の数から決めます。読み取る人が2人いるのに1台では、待ちが生まれます。逆に台数が多すぎれば費用の無駄になります。考え方の目安を整理します。

基本は、来場者に声をかける担当者の数に合わせることです。ブースに立つのが4人で、そのうち2人が説明を担当し2人が案内を担当するなら、説明の2人分の台数があればよいことになります。

配布物を渡す場所が複数ある場合は、場所の数で考えます。入口で資料を渡し、奥で実演を見せる構成なら、2か所それぞれに台数が必要です。1台を持ち回ると、必ず取りこぼしが出ます。

会期の日数も関係します。台数の料金が会期全体に対するものであれば、日数で割った1日あたりの費用は下がります。3日の会期で6万円なら1日2万円。この見方をすると、1台増やす判断がしやすくなります。

初めて使う年は、少なめの台数で試すのも一つの選択です。運用に慣れていないと、台数があっても使いこなせません。1台か2台で始め、翌年に増やす。この進め方なら、無駄な費用が出ません。

台数を決めたら、誰がどの台を持つのかも決めます。共有にすると、「今どこにあるか」を探す時間が生まれます。担当者と台を対応させておけば、現場の動きが止まりません。会期の前に紙で決めておきます。

データが届くのはいつか

最も見落とされるのがここです。読み取ったデータは、その場で手元に入るわけではありません。会期の終了後に主催者や業者から渡される形になります。

公表されている例では、展示会の終了後1週間から2週間で、業者が指定する場所から表計算の形式でダウンロードできると案内されています。つまり、会期の翌日に連絡を始めることはできません。

この時間差は、フォローの設計に影響します。展示会で会った相手への連絡は早いほど効果が高いと言われます。しかし2週間待たされるなら、その前提が崩れます。

対処は二つあります。一つは、特に有望な相手だけ現場で名刺も受け取っておくこと。読み取りと名刺を併用することで、初動の遅れを避けられます。

もう一つは、データが届く時期を見込んだフォローの計画にすることです。会期の直後に出す連絡と、データが届いてから出す連絡を分けます。前者は現場で名刺を受け取った相手だけに、後者は全員に出す形です。

届くデータの形式も確かめておきます。表計算の形式で届くなら、顧客の管理の仕組みに取り込む準備ができます。項目の並びが自社の様式と違えば、並べ替える作業が発生します。会期の前に様式を確かめておけば、届いた日に取り込めます。

読み取りは1秒で終わる

運用の面での利点は、速さです。取得にかかる時間は1秒程度で、立ち止まってもらえれば瞬間的に取得できます。名刺の交換に比べて、会話を止める時間が短くなります。

この速さは、混雑した時間帯に効きます。名刺を出してもらい、こちらも出し、受け取って確認する。この流れには30秒ほどかかります。1秒で終わるなら、同じ時間で多くの人に対応できます。

一方で、速すぎることの問題もあります。会話をせずに読み取りだけして資料を渡す運用になりやすいのです。件数は増えますが、相手が何に関心を持っていたのかは残りません。

この問題を避けるには、読み取りの前か後に短い質問を1つか2つ入れる運用にします。何を探して来場されましたかという程度の問いで十分です。答えを短い記号で記録します。

記録の方法は、読み取りの機器では難しいことが多いです。紙に番号と記号を書く、配布物の種類で分ける、担当者ごとに分ける。こうした工夫で、後から突き合わせられる形にします。

速さを活かすなら、混雑した時間帯は読み取りだけにして、落ち着いた時間帯は会話を長くする。この使い分けも有効です。全部を同じ運用にする必要はありません。時間帯で運用を変えることを会期の前に決めておきます。

当日の機器の扱いで起きる事故

機器そのものに関わる困りごとも起きます。電池が切れる、読み取れない、預けた機器の所在が分からなくなる。どれも当日に起きると取り返しがつきません。備えを決めておきます。

電池については、会期の初日の朝に満充電にしておき、予備の電源を用意します。充電しながら使える機器かどうかは借りる前に確かめておきます。

読み取れないバッジもあります。汚れ、折れ、首から下げた状態での向き。読み取れない場合の代替の手順を決めておくことが必要です。番号を手で書き取る、名刺をもらう、といった選択です。

読み取れたかどうかの確認も決めておきます。音が鳴る機器なら音で分かりますが、騒がしい会場では聞こえません。画面の表示で確かめる習慣にしておくと、取りこぼしが減ります。

機器の所在の管理も要ります。休憩のときに机に置いたまま離れると、誰が持っているか分からなくなります。担当者と機器を対応させ、交代のときに手渡しする。この運用にすれば所在が追えます。

会期の終了時には、返却の手順と期限を確かめます。返却が遅れると追加の費用がかかる場合があります。最終日の撤収は慌ただしいので、誰が返却するかを先に決めておきます。小さなことですが、決めていないと必ず混乱します。

引き換えの設計をする

読み取りをしてもらうには、バッジを出してもらう理由が必要です。配布物との引き換えという形が広く使われています。資料、記念品、実演の参加。何と引き換えるかを設計します。

引き換えるものの価値が高すぎると、それだけを目当てにした人が集まります。件数は増えますが、対象外の相手が混ざります。記念品の内容は、自社の対象に響くものを選びます。

実務で効くのは、対象を絞った資料です。「製造業向けの導入の手引き」のような限定された資料であれば、受け取る人も絞られます。件数より質を取る設計です。

引き換えの言葉も決めておきます。「バッジを読み取らせてください」だけでは、相手は何のためか分かりません。資料をお送りするのでバッジを読み取らせてくださいのように、目的を添えた言い方にします。

この言い方には、後で説明する同意の面での意味もあります。何のために情報を得るのかを伝えていれば、会期後の連絡が唐突になりません。相手も予期しているので、反応も変わります。

引き換えの場所も設計します。ブースの入口で渡すのか、説明が終わってから渡すのか。入口で渡せば件数は増えますが、話を聞かずに去る人が増えます。説明の後にすれば件数は減りますが、質は上がります。目的で選びます。

同意をどう取るか

同意の面は、実務で最も曖昧になっている部分です。仕組みの想定としては、来場者の同意のもとで配布物と引き換えに読み取る形になっていますが、実際には同意を取っていない場合が多いという指摘もあります。

バッジを出す行為自体が同意だと解する余地はあります。しかし、何に使われるのかを伝えていなければ、後の連絡が想定外のものになります。苦情の形で返ってくることもあります。

  • 読み取る前に、何のために取得するのかを口頭で伝える
  • 会期後に連絡することを伝えておく(資料を送る、案内を送るなど)
  • 自社の個人情報の取り扱いの案内をブースに置いておく
  • 断られた場合に無理に求めない運用にしておく
  • 個別の判断は取り扱いの実態によるため、社内の担当や顧問の弁護士に確かめる

一覧の三番目は、紙を1枚置くだけで済みます。自社の取り扱いの案内を印刷して受付の机に置いておけば、確かめたい人は読めます。手間は小さく、備えとしては意味があります。

会期後に送るものを現場で伝えておくことも効きます。「1週間ほどで資料をお送りします」と伝えておけば、届いたときに唐突ではありません。開かれる確率も上がります。同意の面と成果の面が同じ方向を向いている一例です。

読み取った後に残すべき情報

読み取りで得られるのは、登録された属性の情報です。何に関心があったのか、どの段階の検討なのかは含まれません。この部分を現場で残すかどうかで、会期後の動きが変わります。

残したい情報は三つです。何を見て立ち止まったのか。どの程度の検討の段階なのか。誰が対応したのか。この三つがあれば、会期後の連絡の内容を分けられます。

記録の方法は、簡単でなければ続きません。3つの記号を決めておき、紙に番号と記号を書く形が現実的です。文章で書こうとすると、混雑した時間帯には書けません。

番号は、読み取りの順番で振ります。後で届くデータも読み取りの順に並んでいれば、突き合わせられます。順番がずれると突き合わせられなくなるので、記録の抜けが出ないようにします。

担当者ごとに用紙を分ける方法もあります。誰が対応したかが自然に残り、会期後の連絡も対応した本人の名前で出せます。相手の記憶に残りやすくなります。

記録の運用は、会期の初日に試して調整します。初日に書ききれなかった項目は、2日目から減らします。書けない項目を残しておくと、記録全体が信頼できないものになります。現場で回る形に落とすことが優先です。

名刺との併用をどうするか

読み取りを導入しても、名刺をやめる必要はありません。目的で使い分けるほうが成果は上がります。併用の設計を考えます。

読み取りが向いているのは、資料を渡す相手、短い接点で終わる相手、混雑した時間帯です。件数を確保する役目を担います。

名刺が向いているのは、詳しく話した相手、後日の商談につながりそうな相手です。名刺があれば、データが届く前に連絡できます。初動の速さが取れます。

併用のときに気を付けるのは、同じ相手が二重に記録されることです。名刺を受け取り、さらに読み取りもすると、会期後に2件として数えられます。

防ぐには、名刺を受け取った相手は読み取らない、という運用にします。どちらか一方にすると決めておけば、重複は起きません。現場の判断も速くなります。

あるいは、名刺を受け取った相手にも読み取りをして、紙の記録に「名刺あり」と書く方法もあります。会期後に突き合わせれば重複が消えます。どちらの方法でも構いませんが、会期の前に決めて全員に伝えることが必要です。現場で人によって違う運用になると、集計が信用できなくなります。

会期後の連絡の設計

データが届くまでの時間差を踏まえて、会期後の連絡を設計します。届いてから考え始めると、初動が2週間以上遅れます。会期の前に決めておく手順を整理します。

STEP1
会期の前に、送る内容を作っておく

会期後に送る文面と資料を先に作ります。会期が終わってから作ると、データが届いても出せません。

STEP2
記録の記号ごとに、送る内容を分ける

関心の内容や検討の段階で2種類か3種類に分けます。全員に同じものを送るより反応が変わります。

STEP3
名刺を受け取った相手には会期の翌営業日に出す

データを待たずに出せる相手です。初動の速さが効くので、この分は先に動かします。

STEP4
データが届いたら、記録と突き合わせて分類する

読み取りの順番と紙の記録を突き合わせます。番号がそろっていれば作業は短時間で終わります。

STEP5
分類ごとに連絡を出し、反応を記録する

どの分類がどの程度反応したかを記録しておきます。翌年の記録の取り方がこの結果で変わります。

この手順の一番目が要点です。会期の前に文面を作っておくだけで、初動が1週間以上早くなります。会期が終わった後の担当者は疲れており、文面を作る余力がありません。

二番目の分類も、会期の前に決めておく必要があります。現場で記録する記号と、送る内容の対応を先に決めておけば、会期後は作業として進められます。考える工程を会期の前に済ませるのが要点です。

よくある失敗を先に知る

導入の初年度に起きやすい失敗を並べます。いずれも会期の前の準備で防げるものです。事前に知っておけば、同じ失敗を繰り返しません。

最も多いのは、費用の見積りのずれです。台数の料金だけを予算に入れ、件数ごとの料金を忘れる。成果が出るほど超過する形になります。

  • 台数の料金だけで予算を立て、件数ごとの料金を見込んでいない
  • データが会期の翌日に届くと思い込み、フォローの計画を立てていない
  • 読み取りだけで済ませ、関心の内容を現場で残していない
  • 名刺と読み取りを両方して、会期後に重複が大量に出る
  • 電子メールのアドレスが含まれない展示会で、メールでの連絡を計画する
  • 同意について何も伝えずに読み取り、会期後の連絡で苦情を受ける

五番目は、事前の確認で確実に防げます。渡される項目にアドレスが含まれるかを申し込む前に確かめておくだけです。含まれない場合は郵送か電話に切り替える計画にします。

六番目については、現場での一言で防げます。「資料をお送りするので」と伝えるだけで、会期後の連絡が予期されたものになります。手間はほぼゼロで、効果は小さくありません。

費用対効果をどう見るか

導入するかどうかの判断には、費用と得られるものを並べる必要があります。名刺の運用と比べて、何が減って何が増えるのかを整理します。

減るのは、入力の人手と入力の誤りです。300件を手で入力すれば数時間かかります。その時間の人件費が、読み取りの費用と比べる対象になります。

増えるのは、機器と件数の費用です。1台6万円と1件70円の例で300件なら、合計は約8万円になります。入力の人手が数時間なら、費用の面では読み取りのほうが高くなる場合もあります。

それでも導入する理由は、速さと確かさです。現場で会話を止める時間が短く、入力の誤りがない。会期中に対応できる人数が増えることが、費用の差を埋めます。

判断に迷うなら、1年目は少ない台数で併用してみるのが確実です。読み取りと名刺の両方を試し、件数と手間を比べます。翌年は結果に基づいて決められます。

なお、法人向けの商材では受注まで数か月から数年かかる場合もあります。会期の直後の費用対効果だけで判断するのは難しい面があります。半年後、1年後の商談まで追いかけて、そのうえで翌年の判断をするのが順序です。

申し込む前に決める項目

最後に、申し込む前に決めておく項目を並べます。当日になって決められない項目が多く含まれています。会期の1か月前には済ませておきたい内容です。

  • 渡される項目に何が含まれるか(電子メールのアドレスが含まれるか)
  • 費用の組み立て(台数の料金と件数ごとの料金の両方)
  • 必要な台数と、誰がどの台を持つか
  • データが届く時期と形式
  • 何と引き換えに読み取ってもらうか
  • 読み取る前に伝える言葉(目的と会期後の連絡について)
  • 現場で残す記録の項目と記号(3つまでに絞る)
  • 名刺との併用のルール(重複を防ぐ形)
  • 会期後に送る文面と資料(会期の前に作っておく)

この一覧のうち、最初の四つは主催者に問い合わせて確かめる内容です。残りの五つは自社で決める内容です。問い合わせる分は早めに着手するほうがよいです。返答に日数がかかることがあります。

なお、費用や運用は展示会ごとに違います。この記事に挙げた金額は公表されている一例で、自社が出る展示会の条件は出展社向けの案内で確かめてください。個人情報の取り扱いについても、その展示会の方針に沿う必要があります。判断に迷う点は、主催者と社内の担当の両方に確かめるのが確実です。

まとめ

来場者のバッジの読み取りは、入力の手間と誤りをなくす有効な手段です。1秒で取得でき、混雑した時間帯にも対応できます。ただし、渡される項目、費用の組み立て、データが届く時期の三つを確かめないまま申し込むと、会期後に困ることになります。

運営の側で決めておくべきことも明確です。何と引き換えに読み取るか、読み取る前に何を伝えるか、現場で何を記録するか、名刺との重複をどう防ぐか。そして会期後に送る文面を会期の前に作っておくこと。この五つを決めておけば、初年度から成果を出せます。

※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。

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