ウェビナーの出席率を上げる5工程|申込後の離脱を防ぐ

出席者を増やしたいという相談に対して、集客をもっと頑張ろうという結論になることがあります。しかしこの前提には抜けがあります。申込が100件から150件に増えても、申込後の離脱率が変わらなければ、出席の増え方は同じ比率にとどまります。出席者数は申込数と出席率の掛け算であり、後者は申込後の設計で動かせます。しかも申込後の設計は、広告費を増やさずに手を入れられる領域です。この記事では、申込直後から開始までの間に何を送り、何を用意しておくかを5つの工程に分けて整理します。
カメ先生ウェビナーの出席者を増やしたい。集客を増やすのが最初の手だと思うかい。
カメ子申込が増えれば、出席も同じだけ増えそうな気がします。
カメ先生申込が2倍になっても、申込後の離脱の割合が同じなら、増える人数も比例するだけだ。離脱の割合を下げるほうが安く済む。
カメ子申込を集める話と、来てもらう話は別の工程なんですね。
- 出席者数は申込数と出席率の掛け算。申込後の設計は広告費をかけずに改善できる領域
- リマインドは工程ごとに役割が違う。1週間前は見どころ、前日は流れと接続情報、直前はURLのみ
- 出席率の一般的な目安は参考値にとどめ、自社の過去回の実測を基準にして改善の幅を判断する
申込を増やせば出席も増えるという誤解
最初に外しておきたい前提が、集客を増やせば出席が増えるという考え方です。式に分解すると、この考え方の限界が見えます。
出席者数は、申込数と出席率の掛け算で決まります。申込100件で出席率50%なら50名、申込150件で出席率50%なら75名です。申込を1.5倍にする労力と、出席率を50%から65%に上げる労力は、必ずしも同じではありません。
申込を増やす側には費用がかかります。広告の出稿、共催先の開拓、リストへの配信。いずれも予算か時間を追加で使います。それに対して申込後の設計は、メールの文面と送信の設定という範囲で改善できます。
しかも申込後の離脱には、はっきりした原因があります。接続情報が見つからない、日程を忘れている、当日になって業務が入って優先度が下がる。この3つはいずれも接触の設計で減らせるものです。
実際の改善幅も見積もれます。申込100件で出席率が45%なら45名ですが、同じ申込数で60%になれば60名です。集客を1.3倍にするのと同じ結果が、メールの設計と入室の導線を整えるだけで得られる計算になります。広告費を追加せずに動かせる余地がここにあります。
順序としては、申込後の設計を先に整えるのが合理的です。離脱率が高い状態で集客を増やすと、増えた分だけ無断欠席が増えるだけになるためです。まずは今の出席率を確認してから、集客の議論に進んでください。
出席率の目安をどう扱うか
出席率の水準を知りたいという要望はよく出ます。ただし他社の数字の扱い方には注意が必要です。
解説記事では、BtoBのウェビナーの参加率は一般に40%から60%程度が目安とされ、リマインドを徹底すれば60%から70%、リピーター中心の少人数の形式なら80%を超えることもあるという整理が紹介されています。おおよそ半分程度に落ちるとされる、という理解が出発点になります。
この数字を目標としてそのまま使うのは危険です。無料か有料か、共催か単独か、リストからの集客か広告からの集客かで、水準は大きく変わります。広告経由で申込のハードルが低いほど、当日の出席率は下がる傾向があります。
使い方としては、自社の位置を確かめる参考値に留めてください。自社が30%台なら改善の余地が大きく、60%台なら伸ばす余地は限られます。どの水準にいるかで、次に手を入れる場所が変わります。
報告のときの言い方にも注意します。他社の目安を持ち出して自社が低いと述べると、集客の質の話にすり替わりやすくなります。前回比で何ポイント動いたかという形にすれば、施策の効果として議論できます。目安は社外に出す資料ではなく、自分の判断のために使ってください。
最終的な基準は自社の実測です。過去3回の申込数と出席数を並べ、その平均を自社の基準として置くところから始めてください。他社の目安ではなく、自社の前回比で改善を測る形にします。
工程1:申込直後の自動返信を整える
最初の工程は申込直後です。ここで送るメールが、その後の全工程の土台になります。
必ず入れるべき情報は5つです。日時、所要時間、参加用のURL、当日の連絡先、そしてカレンダーに登録するための導線。参加用のURLを直前まで送らない運用は、離脱の原因になります。申込の時点で受け取っていれば、後から探せます。
送信のタイミングは即時が原則です。申込のフォームを送った直後に届くよう、自動返信として設定します。数時間後や翌営業日に人が手で送る運用にすると、その間に申込者の記憶が薄れます。
差出人の設定も確認しておきます。登録のない差出人名や、返信できないアドレスからの送信は、迷惑メールとして振り分けられる確率を上げます。届いていないメールは、内容をどれだけ工夫しても効きません。
本文の並び順も設計の対象です。挨拶と会社の紹介を先に置くと、必要な情報が下に押し出されます。件名の次に日時とURL、その下にカレンダーの導線、挨拶は最後という順序にすると、開いた瞬間に必要な情報が目に入ります。読ませる文章ではなく、確認する画面として作ってください。
実務では、届いたかどうかの確認まで含めて設計します。申込当日のうちに電話で受付完了メールの確認をお願いすると、参加率が上がるという実務例も紹介されています。全件は無理でも、重点の企業に限って行う判断はできます。
カレンダー登録の導線を作る
申込直後の返信で最も効く要素が、カレンダーへの登録です。ここを用意していない運用は少なくありません。
理由は単純で、予定表に入っていない予約は忘れられるからです。申込者の多くは、業務の合間にフォームを送信し、そのままメールを閉じます。予定表に入っていなければ、当日の朝には申込自体が記憶から消えています。
参加率が低いときの点検項目として、申込直後の自動返信にカレンダー登録のリンクがあるかを確認するという指摘があります。逆に言えば、この1点の欠落が離脱の要因として挙げられる程度に影響が大きいということです。
実装の方法は2つあります。カレンダーに追加できるリンクを本文に置く方法と、予定表に取り込めるファイルを添付する方法です。どちらの場合も、開始時刻と終了時刻、そして参加用のURLが予定の中に入るようにしてください。
登録された内容も確認してください。予定表に入ったのに参加用のURLが含まれていないと、当日にメールを探し直すことになります。予定の説明欄にURLと当日の連絡先を入れておけば、予定表を開くだけで参加できます。所要時間が予定の枠として確保されることにも意味があります。
見落とされやすいのは表示の位置です。カレンダーに追加する導線を本文の最初の画面に入れ、下までスクロールさせないことが要点です。長い挨拶文の後に置くと、見られないまま閉じられます。
工程2:前日のリマインドで流れを伝える
第2の工程は前日です。ここで送るメールの役割は、思い出させることと、当日の動き方を伝えることの2つです。
推奨されている構成では、リマインドは基本3回とされ、1週間前は見どころの案内、前日は参加用のURLとタイムテーブル、当日30分前はURLのみを簡潔に、という役割分担が示されています。前日の便は、この中で最も情報量が多い位置づけになります。
前日に入れる内容は4つです。開始時刻と所要時間、当日の流れを時間つきで示したもの、参加用のURL、そして質疑や資料の扱い。所要時間を明示していないと、業務との調整ができず離脱の理由になります。
当日の流れを示す意味は、参加の判断を助けることです。前半が概要で後半が事例だと分かれば、都合がつかない人も後半だけ参加する選択ができます。全部出られないなら欠席するという判断を減らせます。
前日の便では、参加できない人への逃げ道も用意します。都合がつかなくなった場合の連絡先や、資料だけを受け取る選択肢を1行添えると、無断欠席が連絡のある欠席に変わります。連絡があれば次回の案内を送る判断もしやすくなり、記録としても残ります。
送信の時刻にも考え方があります。開封されやすい時間帯として朝の9時前後に送る運用が実務で使われているという例が紹介されています。夜間に送ると、翌朝の受信箱で他のメールに埋もれます。
工程3:当日直前のリマインドはURLだけにする
第3の工程は当日の直前です。ここで送るメールの役割は1つに絞られます。
直前の便に必要なのは参加用のURLだけです。開始30分前を目安に、件名と本文の最初にURLが見える形で送ります。この時点で必要なのは情報ではなく、探さずに押せるリンクです。
よくある失敗は、直前の便に見どころや講師の紹介を詰め込むことです。開始前の数分は、参加者が別の会議から移動している時間帯です。長い本文は読まれず、URLを探す手間だけが増えます。
複数の便を送ることへの抵抗もあります。しかし前日と直前は役割が違うため、重複ではありません。それでも回数を絞りたい場合は、1週間前の便を省いて前日と直前の2回に集約する形が現実的です。
件名の作りも役割に合わせます。本日15時開始という形で開始時刻を件名に入れると、受信箱の一覧の状態でも用件が伝わります。開封されなくても時刻だけは届く形にしておくことに意味があります。件名が前日の便と同じだと、既読のものと誤認されて開かれません。
送信の失敗にも備えます。直前の便は自動化しておき、担当者の当日の作業から外すのが安全です。当日の運営で手が回らず送れなかった、という事故が最も起きやすい便になります。
リマインドの回数と文面の作り分け
3回の便をどう書き分けるかを表に整理します。同じ文面を3回送ると、開封されなくなります。
| 送信の時期 | 役割 | 入れる内容 |
|---|---|---|
| 申込直後(自動) | 接続情報を渡し予定表に入れさせる | 日時・所要時間・URL・カレンダー登録・連絡先 |
| 1週間前 | 参加の価値を思い出させる | 見どころ、想定する参加者、扱わない範囲 |
| 前日(朝) | 当日の動き方を決めさせる | 時間つきの流れ・URL・質疑と資料の扱い |
| 開始30分前 | 探さずに入室させる | URLのみ。件名にも開始時刻を入れる |
| 終了直後 | 次の接点を作る | 資料、アンケート、個別相談の案内 |
この表の要点は、2行目と3行目の書き分けです。1週間前は参加する理由を、前日は参加の段取りを扱います。どちらも見どころを書くと、前日の便が長くなり流れが埋もれます。
文面の長さも役割に合わせます。1週間前は本文を短く保ち、前日は流れの表を入れるため長くなり、直前は数行にまとめる。この差が、開封の習慣を作ります。
表の5行目にある終了直後の便も、あらかじめ用意しておく対象です。当日に文面を書き始めると、運営の疲れで翌営業日に流れます。開催前に下書きを作り、当日は参加者数と一言の感想だけを差し替える形にしてください。この便は開封率が最も高い位置にあります。
件名の付け方も統一しておきます。すべての便の件名の先頭にウェビナーの名称を置き、末尾に開始時刻を入れると、受信箱で一連のメールとして認識されます。
工程4:入室のしやすさを設計する
第4の工程は入室です。メールが届いていても、入室でつまずけば離脱します。
最初に確認すべきはURLの深さです。メールのリンクを押して、ログイン画面や登録画面をもう一度通る設計になっていると、その場で離脱する人が出ます。申込者ごとの参加用URLを発行し、1回の操作で入れる形にしてください。
次に確認するのが端末と環境の条件です。アプリの導入が必要か、ブラウザだけで参加できるか。企業の環境ではアプリの導入が制限されている場合があり、これが当日の離脱の原因になります。事前にブラウザでの参加方法を案内しておきます。
開始前の待機の扱いも設計の対象です。開始10分前から入室できるようにし、待機の画面に開始時刻と当日の流れを表示しておくと、早く入った人が離脱しません。何も表示されない画面は、入り間違えたと判断される要因になります。
使用するツールの選び方も入室のしやすさに関わります。参加者側の操作が少ないツールほど当日の離脱は減りますが、質疑や投票の機能は限られます。双方向のやり取りを重視するのか、入室の簡単さを優先するのかを先に決めてから選定してください。
入室の状況は当日に把握できます。開始5分前の入室数を記録しておくと、直前の便が効いたかどうかを回ごとに比べられるようになります。
事前の接続テストをどこまで案内するか
入室の設計に関連して、接続テストの案内をどうするかという判断があります。やりすぎると逆効果になります。
接続テストの案内には利点があります。当日の入室でつまずく人を事前に減らせるため、企業の環境が厳しい業種では効果が出ます。特に初めて自社のウェビナーに参加する人には意味があります。
一方で欠点もあります。テストの手順を長く案内すると、参加のハードルが上がったように見えます。読んだ時点で面倒だと判断され、当日に来なくなる可能性があります。手順が3つを超えるなら、書き方を見直してください。
現実的な折り合いは、案内を2段構えにすることです。本文には接続の確認ページへのリンクを1行で置き、詳しい手順は別のページに逃がします。必要な人だけが読む形にすれば、全員のハードルは上がりません。
案内の対象を絞る方法もあります。初回の参加者にだけ接続の確認を案内し、過去に参加した人には送らない。申込のデータに参加履歴があれば分けられます。全員に同じ案内を送る必要はなく、絞ることで文面も短くできます。
あわせて当日の連絡先を明示します。入室できない場合の連絡先を全ての便に入れておくと、離脱ではなく問い合わせに変わることがあります。問い合わせなら対応できますが、離脱は把握できません。
工程5:開始直後と終了後の扱い
第5の工程は開始後です。出席率の話は入室で終わりではなく、途中離脱までを含めて考えます。
開始直後の数分で、離脱するかどうかが判断されます。最初の3分で今日扱う範囲と扱わない範囲を示すと、期待とずれた人の離脱を早い段階で理解できます。ずれを放置すると、途中離脱として現れます。
途中離脱の記録は、次回の設計の材料になります。どの時間帯で人数が落ちたかを見れば、内容の構成の問題か、時間の長さの問題かが判別できます。多くのツールで時間ごとの視聴者数を確認できます。
終了直後の便も工程の1つです。資料、アンケート、個別相談の案内を当日のうちに送ると、開封率が最も高い状態で届きます。翌営業日に回すと、記憶が薄れて反応が落ちます。
開始時刻の遅れにも備えます。定刻に始まらないと、待っている参加者から離脱が出ます。接続の確認や資料の共有は開始前に済ませ、定刻には最初の一言が出せる状態にしておいてください。開始が2分遅れるだけでも、入室した人の一部は離れます。
欠席者への対応も決めておきます。申込したが来なかった人には、当日か翌日にアーカイブか資料の案内を送る運用にしてください。次回の申込につながる可能性が残ります。
アーカイブを約束するかの判断
申込の段階で録画の配布を約束するかどうかは、判断が分かれる論点です。両方の効果を踏まえて決める必要があります。
約束する利点は、申込のハードルが下がることです。日程が合わない人も申込できるため、申込数が増えます。一方で、後で見ればよいという判断を促すため、当日の出席率は下がる方向に働きます。
参考になる整理として、ON24の調査を引いた解説では、ライブ配信のみを視聴する層が約60%、アーカイブのみを視聴する層が31%存在するという数字が紹介されています。アーカイブでしか接触できない層が一定数いることは押さえておく価値があります。
判断の分かれ目は、この回の目的がどちらにあるかです。当日の質疑や個別相談への誘導を主目的にするなら約束しない、視聴者数の総量を増やしたいなら約束するという切り分けになります。
約束する場合は、配布の時期も決めておきます。翌営業日に送ると案内しておけば、当日に出られない人も安心して申込できます。逆に時期を曖昧にすると、いつ届くのかという問い合わせの対応が増え、運営の負荷になります。
中間の選択もあります。申込時には触れず、当日出席した人にだけ録画を配布すると案内する方法です。出席の理由を作りつつ、後から見たい要望にも応えられます。運用としては、欠席者への配布は個別の問い合わせに応じる形にします。
申込後の接触設計・実務仕様
ここまでの5工程を、設定として確認できる形に整理します。運用を引き継ぐときの仕様書として使えます。
- 自動返信の送信タイミング:申込フォーム送信の直後。人の手作業を挟まない
- 自動返信に入れる5項目:日時/所要時間/参加用URL/カレンダー登録の導線/当日の連絡先
- カレンダー導線の位置:本文の最初の画面内。スクロールを必要としない
- リマインドの回数と時期:1週間前・前日の朝・開始30分前の3回(絞る場合は前日と直前の2回)
- 直前の便の内容:参加用URLのみ。件名に開始時刻を入れる
- 差出人の設定:返信できるアドレス。送信元の認証設定を確認済みにする
- 入室の操作回数:メールのリンクから1回の操作で入室できる状態
- 入室可能時刻:開始10分前から。待機画面に開始時刻と流れを表示
- 欠席者への便:当日か翌日に資料または録画の案内を送る
- 記録する数字:申込数/開始5分前の入室数/最大同時視聴数/終了時の視聴数
この10項目のうち、6番目は見落とされやすい項目です。届いていないメールは開封率の分母にも入らないため、数字を見ているだけでは気づけません。配信の設定は、初回の運用時に一度確認してください。
10番目の4つの数字は、改善の判断に直結します。申込数と入室数の差が申込後の離脱、最大同時視聴数と終了時の視聴数の差が途中離脱です。どちらが大きいかで、手を入れる工程が変わります。
項目の見直しは半年に1回で足ります。配信ツールの仕様変更や、参加者側の環境の変化で条件が変わることがあります。変更したときは、変更した日付と理由を仕様の余白に書き残してください。理由が残っていれば、元の設定に戻す判断もできます。
この仕様は1枚に印刷して共有してください。担当が代わったときに設定の意図まで伝わる形にしておくと、運用が戻らないようになります。
5工程を運用に落とす手順
既存のウェビナー運用に5工程を組み込む順序を示します。一度にすべてを変えると、どれが効いたか分からなくなります。
いまの出席率を計算します。この数字が改善の基準になります。あわせて途中離脱の状況も確認します。
最も効果が出やすく、費用もかからない工程です。ここだけで出席率が動くことがあります。
1週間前・前日の朝・開始30分前の3便を設定します。文面の役割を分け、同じ内容を繰り返さない形にします。
参加用のURLからログイン画面を経由しない設定にします。ブラウザでの参加方法も案内に加えます。
当日のうちに送る文面を、開催前に作っておきます。当日に書き始めると翌営業日に流れます。
1回の結果では判断しません。3回分の平均を、着手前の基準と比べて効果を判断します。
この6つのうち、2番目と3番目で効果の大半が出ます。4番目以降は、参加者の環境や運営の体制に左右されるため、効果の出方に差があります。順に進めてください。
着手の順序を守る理由は、効果の切り分けです。一度に5つの工程を変えると、出席率が動いたときにどれが効いたのかが分かりません。1回の開催で1つか2つの変更に留めると、次回以降に使える判断材料が残ります。急ぐほど分からなくなる構造です。
6番目の判断を3回分にしている理由は、回ごとのばらつきが大きいためです。テーマや時期で出席率は動くため、1回の上下では設計の効果を判定できないという前提を置いてください。
自社の実測を基準にする
出席率の管理は、他社の目安ではなく自社の記録で行います。記録の形を決めておくことが継続の条件になります。
記録する単位は開催回ごとです。開催日、テーマ、集客の経路、申込数、入室数、最大同時視聴数、終了時の視聴数。この7項目を1行にまとめると、回をまたいだ比較ができます。
集客の経路を記録する理由は、出席率が経路で変わるからです。既存のリストからの申込と広告からの申込では、当日の出席率に差が出やすくなります。経路ごとに分けて見ないと、集客の変化を設計の効果と誤読します。
テーマも記録の対象です。同じ設計でも、緊急性の高いテーマは出席率が上がります。法改正や制度変更を扱った回と、一般的な入門の回を並べて比べると、設計以外の要因が混ざります。
記録は開催の当日に埋めてください。翌週に回すと、ツールの画面から取得できる期間が過ぎている場合があります。終了直後の10分で数字を写す作業を、運営の手順に組み込んでおくのが確実です。後からでは取り戻せない数字があります。
判断は移動平均で行ってください。直近3回の平均出席率を並べ、その推移で改善を判断する形にすると、単発のばらつきに振られません。記録は表計算の1シートで足ります。
やりがちな失敗
申込後の設計で繰り返し見られる失敗を挙げます。いずれも送る側の都合で組み立てたことから生じます。
- 参加用のURLを前日まで送らない:申込直後に受け取っていないと、探せず離脱の理由になります
- カレンダー登録の導線がない:予定表に入らない予約は忘れられ、当日の朝には記憶から消えています
- 3回の便に同じ文面を使う:2通目以降が開封されなくなり、直前のURLが届きません
- 直前の便に見どころを詰め込む:移動中の数分で読まれず、URLを探す手間だけが増えます
- 所要時間を書かない:業務との調整ができず、参加できるかの判断が保留されます
- 1回の結果で設計を評価する:テーマや時期のばらつきが大きく、効果を判定できません
1つ目と2つ目は、どちらも申込直後の1通で解決します。改善の順序を1つだけ選ぶなら、この便を作り直すことが最も費用対効果が高い選択です。
6つ目については、社内の期待の調整も必要になります。改善に着手した次の回で数字が下がることは十分に起こります。3回分で判断すると事前に合意しておいてください。
あわせて、社内の他部署との調整も必要になります。営業が個別に案内を送っている場合、リマインドが重複して届き、参加者から見ると同じ内容が何度も来る状態になります。誰がどの便を送るのかを事前に整理しておいてください。
- 直前の便は自動化して当日の作業から外す。当日は運営で手が回らず送信漏れが起きやすい
- 配信の設定と差出人の認証は初回に確認する。届いていないメールは開封率の分母にも入らない
まとめ
出席者数は申込数と出席率の掛け算です。申込を増やす前に、申込後の離脱を減らすほうが費用をかけずに効きます。5工程の中で最も効果が大きいのは申込直後の1通で、日時、所要時間、参加用URL、カレンダー登録の導線、当日の連絡先の5項目を即時に届けてください。カレンダー導線は本文の最初の画面に置き、スクロールを必要としない位置にします。
リマインドは3回に分け、1週間前は参加する理由、前日の朝は当日の流れと接続情報、開始30分前はURLのみという役割で書き分けます。入室は1回の操作で完了する設計にし、開始10分前から入れるようにしておきます。録画の配布を申込時に約束するかは、当日の質疑や相談への誘導を重視するかで判断してください。
出席率の一般的な目安は自社の位置を確かめる参考値に留め、判断は過去3回の実測の平均で行います。まずは直近3回の申込数と入室数を並べて、いまの出席率を数字にするところから始めてください。
※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。
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