配った資料は読み上げでは届かない|誰でも読める形に

展示会で配った資料について、後日こんな連絡が来ることがあります。読み上げの道具で開いたが、何も読まれなかった、という内容です。作った側は、文字がびっしり並んだ資料を渡したつもりでいます。けれど、道具から見ると、その資料は1文字も含まない画像だった。この行き違いは、作り方を少し変えるだけで防げます。
カメ先生先日の資料について、読めなかったという連絡が来たそうだね。
カメ子はい。文字は入っているはずなのですが、読まれないと言われました。
カメ先生画面で見えている文字と、道具が読み取れる文字は別のものだよ。
カメ子同じものだと思っていました。何が違うのですか。
- 紙を読み取っただけの資料は、文字が1つもない扱いになる
- 読み上げの順序は、見た目の配置ではなく内部の構造で決まる
- 元の資料の作り方で9割が決まる。書き出したあとの修正は手間がかかる
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資料が読めないとは、どういう状態か
最初に、何が起きているのかを整理します。画面に文字が表示されていることと、その文字を道具が読み取れることは、別のことです。人の目は、線の集まりを文字として認識します。道具は、文字として記録されたものしか読めません。
紙の資料を読み取って作った資料は、この差が最も大きく出ます。読み取った結果は、単なる画像です。その画像の中に文字の形が写っていても、道具から見れば1枚の絵にすぎません。結果として、何も読まれない資料になります。
文字として作られた資料でも、問題は起きます。読む順序が想定と違ったり、図の説明が抜けていたり、表の構造が伝わらなかったりします。見た目は整っているのに、耳で聞くと意味が通らない状態です。
この問題が意識されにくいのは、作る側が自分で確かめる機会がないためです。画面で見て、印刷して、問題がなければ完成とする。その工程に、読み上げで確かめる段階が入っていません。
そして、読めなかった人の多くは連絡してきません。別の資料を探すか、その会社を候補から外すだけです。気づかないうちに、届いていない相手がいるということです。
以下では、何を直せばよいかを順に見ていきます。難しい技術は要りません。元の資料の作り方を変えることが、対応のほとんどを占めます。
読み上げの道具は何を読んでいるのか
原因を直すには、相手の側の仕組みを知る必要があります。読み上げの道具がどこを見ているかが分かれば、何を直せばよいかも自然に見えてきます。見えている画面と、道具が見ている情報は、まったく別のものです。
| 人が見ているもの | 道具が読んでいるもの | ずれるとどうなるか |
|---|---|---|
| 大きく太い文字 | 見出しという印が付いた要素 | 見出しとして扱われず、章の移動ができない |
| 左右に並んだ2つの欄 | 内部に記録された順序 | 左右の文章が交互に読まれる |
| 図に書かれた説明の文字 | 図に設定された代替の説明 | 図の中の文字は読まれず、情報が消える |
| 表の縦横の並び | 見出しとして指定された行と列 | 数字だけが並び、何の値か分からない |
| 色分けされた重要度 | 文字そのものと構造 | 色の違いは伝わらず、区別が消える |
この表が、対応の全体像です。左の列を作るのではなく、中央の列を作る。結果として左の列も成立する、という順序で作れば両立します。
対策を考える前に、道具の側の仕組みを知っておきます。読み上げの道具は、資料の内部にある構造の情報をたどります。見た目の配置ではありません。内部に「ここは見出し」「ここは段落」「ここは表」という印があり、その印に沿って順番に読み上げます。
この印が、一般にタグと呼ばれるものです。資料の中に、目に見えない形で埋め込まれています。画面で見ているときには存在を意識しませんが、道具にとってはこれがすべてです。
タグが付いていない資料は、構造のない文字の羅列になります。どこが見出しか分からず、段落の切れ目も分からず、表の縦横の関係も伝わりません。読み上げはされても、内容を追えない状態です。
タグがあると、できることが増えます。見出しだけを拾って全体の構成を把握する。目的の章に飛ぶ。表の見出しと数値を対応づけて読む。紙をめくって目次を見るのに近い操作が可能になります。
つまり、対応の中心はタグを正しく付けることです。そして、タグの多くは元の資料の構造から自動で作られます。だから、元の資料の作り方が重要になります。
読み取っただけの資料は、文字が存在しない
仕組みが分かったところで、実際に起きている問題を重い順に見ていきます。いちばん深刻なのは、そもそも文字が存在しない資料です。部分的に読みにくいのではなく、まったく何も読まれない状態になります。
最も対応が必要なのが、紙を読み取って作った資料です。会社の古い案内や、他社から受け取った紙の資料をそのまま取り込んで配る場面があります。
この形の資料は、道具から見ると空です。読み上げの対象になる文字が1つもありません。内容を伝える手段が、視覚だけに限られている状態です。
対応の方法は2つあります。ひとつは、文字を認識する処理をかけて、画像の上に文字の情報を重ねる方法。もうひとつは、元の原稿から作り直す方法です。
質を求めるなら、作り直すほうが確実です。文字の認識は完璧ではなく、誤って認識された文字がそのまま読み上げられます。数字や固有の名前が違って読まれると、内容が変わってしまいます。
とはいえ、過去の資料をすべて作り直すのは現実的ではありません。配布の頻度が高いものから順に、作り直す計画を立てるのが実務的です。いま配っている上位の数点だけでも、効果は大きく変わります。
新しく作る資料については、紙を読み取る形を選ばないという方針を決めてください。元のデータから直接書き出す。それだけで、この問題は発生しなくなります。
元の資料の作り方で9割が決まる
対応というと、書き出したあとの資料を専用の道具で直す作業を想像するかもしれません。実務では、その前の段階でほとんどが決まります。ここを理解しているかどうかで、作業量が桁で変わります。
結論から書きます。元の資料を機能どおりに作れば、書き出したときに必要な構造がほぼ自動で付きます。後から直すのは、前で正しく作るより10倍手間がかかります。
ここが、この記事でいちばん伝えたい部分です。書き出したあとの資料を修正するのは、手間がかかります。専用の道具が要り、作業も細かくなります。
一方、元の資料の側で正しく作っておけば、書き出すときにタグが自動で付きます。追加の作業はほとんど要りません。同じ結果を、10分の1の手間で得られます。
正しく作るとは、見た目ではなく機能で作るということです。見出しは、文字を大きくして太字にするのではなく、見出しの様式を使って作る。箇条書きは、記号を手で打つのではなく、箇条書きの機能を使う。
表も同じです。文字の位置を空白でそろえて表のように見せるのではなく、表の機能で作る。そして、見出しの行を見出しとして指定する。
この作り方は、読み上げのためだけではありません。目次が自動で作れる。様式を変えれば全体の見た目が一度に変わる。作業そのものが速くなります。
つまり、正しく作ることは負担ではなく、むしろ効率のよい作り方です。この点を社内で共有できると、対応が進みやすくなります。
読み上げの順序が崩れる原因
構造を正しく作っても、まだ問題が残ることがあります。それが順序です。見出しも段落も正しく作られているのに、読まれる順番が意図と違う。これは、書き出したあとにしか確かめられません。
タグが付いていても、読む順序が想定と違うことがあります。複雑な配置の資料で起きやすい問題です。
原因は、見た目の配置と内部の順序が一致していないことです。画面では左の欄、右の欄と並んで見えても、内部では別の順序で記録されていることがあります。その結果、左右の文章が交互に読まれるような事態が起きます。
よく問題になる形をいくつか挙げます。2段組みの配置。文章の横に置いた図と説明。枠で囲んだ補足。そして、後から追加した文字の要素です。
特に、後から追加した要素は最後に読まれがちです。本文の途中に置いたはずの注釈が、ページの終わりに読まれる。これでは、どこにかかる注釈か分かりません。
対策は、元の資料の段階で配置を単純にすることです。上から下へ、一本の流れで読める構成にする。どうしても複雑な配置が必要な場合は、書き出したあとで順序を確かめて直します。
順序の確認は、専用の道具の画面で行えます。順序を示す一覧が表示され、並べ替えることもできます。資料を配る前に、この確認を1度だけ行ってください。
図と写真には説明を付ける
次は、文字以外の要素の扱いです。会社の資料には、図やグラフや写真が入ります。むしろ、重要な情報ほど図で示していることが多いはずです。だからこそ、図が読まれないと欠ける情報が大きくなります。
資料の中の図や写真は、そのままでは読み上げられません。代わりに読み上げる文章を、あらかじめ設定しておく必要があります。
設定する文章は、その図が伝えている内容を書きます。「グラフ」「図1」ではなく、「売上が3年間で2倍に増えたことを示す棒グラフ」のように、見なくても意味が分かる形にします。
長さは、内容によって変わります。装飾のための画像であれば、読み上げの対象から外す設定にするほうが親切です。意味のない画像を読み上げても、邪魔になるだけです。
複雑な図は、本文で説明するほうが確実です。組織の図や、工程の流れの図は、短い説明では伝えきれません。図の近くに文章でも説明を置けば、読み上げでも、見て理解する人にも役立ちます。
図の中に文字を入れている場合も注意が要ります。図として作られた文字は、読み上げられません。重要な情報が図の中の文字だけにあると、その情報は届かないことになります。
この設定も、元の資料の側で行えます。図を右で押して、代替の説明を入力する。書き出すときに、その情報が引き継がれます。
表の扱い
図の次に難しいのが表です。BtoBの資料には、仕様の一覧や価格の表が必ず入ります。ここが伝わらないと、比較検討の材料にならないため、対応の優先度は高くなります。
表は、読み上げでいちばん伝わりにくい要素です。縦と横の見出しがあり、その交点に値があるという構造を、音だけで伝える必要があるためです。
正しく作られた表であれば、道具は「地域は関東、売上は1200万円」のように、見出しと値を対応づけて読み上げます。見出しが指定されていないと、数字だけが並んで読まれ、意味が通りません。
だから、表を作るときは見出しの行と列を必ず指定します。元の資料の作成の道具に、見出しとして指定する機能があります。これを使うだけで、伝わり方が変わります。
結合したセルは避けてください。見た目を整えるためにセルを結合すると、縦横の対応が崩れ、読み上げの精度が落ちます。どうしても必要な場合は、表を分けることを検討します。
空白のセルも、できるだけ埋めます。該当なし、対象外といった言葉を入れておくと、読み飛ばされずに伝わります。空白のままだと、値がないのか読み落としたのかが分かりません。
- 表の中で位置合わせのために空白の行や列を入れない。構造が崩れる
- 表の前後に、その表が何を示すかの短い説明を置くと理解しやすい
- 数値の単位は、見出しに含めるか各セルに書く。凡例だけでは伝わらない
文書のタイトルと言語の指定
ここからは、作業としては数秒で終わるのに効果が大きい設定を2つ紹介します。どちらも、ほとんどの資料で設定されていません。費用対効果でいえば、この節がいちばん高い部分です。
見落とされがちな2つの設定があります。文書のタイトルと、使用している言語の指定です。
文書のタイトルは、資料の属性として設定するものです。ファイルの名前とは別です。読み上げの道具は、開いたときにこのタイトルを読み上げます。設定されていないと、ファイルの名前が読まれます。
ファイルの名前が、英数字と記号を並べた版の管理のための表記になっていると、そのまま読み上げられます。何の資料か分からないまま、内容に入ることになります。タイトルを設定するだけで、最初の印象が変わります。
言語の指定は、読み上げの声を決めます。日本語の資料に日本語の指定がないと、別の言語として読み上げられることがあります。この場合、内容はまったく理解できません。
どちらも、資料の属性の画面で設定できます。作業としては数秒です。書き出しのときに設定する項目に含まれていることもあるので、一度、書き出しの設定を確かめてみてください。
一部だけ別の言語が混ざる場合は、その部分に個別の言語の指定を付けられます。海外向けの資料や、外国語の用語を含む資料では、この設定が効きます。
色とコントラスト
ここまでは、まったく見えない人への配慮でした。実際に多いのは、見えにくい人です。加齢による見えにくさも含めると、対象になる読み手はかなりの割合になります。BtoBの資料を読むのは決裁の立場の人が多く、年齢層も上がります。
読み上げの話から少し離れますが、見えにくさへの配慮も同じ枠組みに含まれます。弱視の人や、色の見え方が異なる人にとっての読みやすさです。
いちばん基本になるのは、文字と背景の明るさの差です。薄い灰色の文字を白い背景に置くと、見た目は洗練されますが、読みにくくなります。
色だけで情報を区別しないことも重要です。赤い文字が重要、青い文字が補足、という作りは、色の見分けが難しい人には伝わりません。太字にする、記号を付ける、言葉で説明を足すといった、色以外の手がかりを併せて置きます。
グラフでも同じことが起きます。凡例の色だけで系列を区別していると、どの線がどれか分かりません。線の形を変える、直接ラベルを置くといった工夫が要ります。
これらは、資料を書き出す前の設計の話です。書き出したあとに色を変えるのは大変なので、作り始めの段階で決めておいてください。
保護の設定が読み上げを止める
最後に、良かれと思ってやったことが問題を起こす例を挙げます。資料を守るための設定が、読み上げが必要な人だけを締め出す結果になることがあります。
意外な落とし穴が、保護の設定です。資料の複製や印刷を制限する設定をかけると、読み上げの道具からのアクセスまで止まることがあります。
内容を守りたいという意図は分かります。しかし、その設定によって読み上げが必要な人だけが読めなくなるのであれば、目的に合いません。
多くの道具には、支援の技術によるアクセスを許可する設定が別に用意されています。保護をかけつつ、読み上げは許可する。この組み合わせを選んでください。
設定の名称は道具によって違いますが、書き出しや保護の設定の画面にあります。既定で許可されている場合もあるので、保護をかけるときに確かめる項目として覚えておいてください。
なお、保護をかけた資料は、後から構造を直すことも難しくなります。配布の直前に保護をかける運用にして、元のファイルは保護のない状態で保管しておくと作業が楽です。
確認の手順
ここまでの内容を、作業の順に並べ直します。個々の項目は難しくありませんが、順序を守らないと二度手間になります。元の資料で直せることを、書き出したあとに直さないでください。
見出し、箇条書き、表を、それぞれの機能で作ります。文字の大きさや空白で見た目を作らないことが要点です。
意味のある図には説明を付け、装飾だけの図は読み上げの対象から外します。
文書の属性のタイトルと言語を設定します。書き出しの設定で、構造の情報を含める指定を選びます。
順序を示す一覧を開き、上から下へ意図した流れになっているかを見ます。ずれていれば並べ替えます。
多くの道具に自動の確認の機能があります。指摘された項目を上から順に対応します。
5番目の自動の確認は、万能ではありません。代替の説明が設定されているかは判定できても、その説明が適切かどうかは判定できません。自動の確認を通ったから完璧、とは考えないでください。
可能であれば、実際に読み上げの道具で聞いてみるのが確実です。多くの環境に読み上げの機能が標準で備わっています。1回聞いてみるだけで、順序の問題はすぐに分かります。
確認の項目一覧
- 紙を読み取っただけの画像になっていないか
- 見出しが、見出しの様式で作られているか
- 図に代替の説明が設定されているか
- 表の見出しの行と列が指定されているか
- 読み上げの順序が、意図した流れになっているか
- 文書のタイトルが設定されているか
- 言語が正しく指定されているか
- 保護の設定で、支援の技術のアクセスが止められていないか
- 文字と背景の明るさの差が十分か
- 色だけで情報を区別していないか
この一覧を、資料の確認の工程に組み込みます。誤字の確認や数字の確認と同じ位置づけで、配布の前に一度通す形にしてください。
全部を毎回確かめる必要はありません。元の資料を正しく作っていれば、上から4つは自動的に満たされます。実際に確認が要るのは、順序と設定の部分だけです。
外部に制作を頼む場合は、この一覧を仕様として渡します。納品の条件に含めておけば、後から自社で直す作業が発生しません。
やってはいけない作り方
- 紙の資料を読み取って、そのまま配布する
- 見出しを、文字の大きさと太字だけで表現する
- 表を、空白で位置をそろえて作る
- 重要な情報を、図の中の文字だけに書く
- 保護の設定を、支援の技術のアクセスを確かめずにかける
- 色だけで、重要度や区分を示す
2番目は、いちばん多い作り方です。見た目は見出しに見えますが、内部では普通の段落と区別されません。結果として、目次も作れず、章の移動もできない資料になります。
4番目は、実害が大きい失敗です。価格の表や、仕様の一覧を画像として貼り付ける。見た目は整いますが、その情報にたどり着けない人が出ます。文字として書ける情報は、文字で書いてください。
3番目も根深い習慣です。空白で位置をそろえた表は、読み上げると空白の数だけ間が空き、縦の対応がまったく伝わりません。
どこから手を付けるか
ここまで読むと、やることが多く感じられるはずです。全部を一度にやろうとすると、手を付けられないまま終わります。優先順位を決めて、効果の大きいところから順に着手してください。
すべての資料を一度に直すのは現実的ではありません。優先順位を決めて、順に進めます。
最初に手を付けるのは、配布の頻度が高いものです。会社案内、主力の製品の資料、展示会で配る資料。この3点だけでも、届く範囲が大きく変わります。
次が、サイトに置いて誰でも取得できる資料です。配布の相手を選べないぶん、読み上げが必要な人が来る可能性が高くなります。
そして、これから作る資料の作り方を変えます。過去の資料を直す作業は有限ですが、作り方を変えなければ、直すべき資料は増え続けます。
作り方を変える方法は、雛形を用意することです。様式が正しく設定された雛形を配り、そこから作ってもらう。個々の担当者に知識を求めるより、確実に定着します。
雛形には、簡単な手引きを添えます。見出しはこの様式を使う、図には説明を付ける、表は機能で作る。この3行だけでも、資料の質は変わります。
雛形は、部門ごとに作らないでください。全社で1つにしておけば、更新も一度で済み、見た目もそろいます。雛形が乱立すると、正しくない雛形が混ざります。
社内で定着させる工夫
優先順位が決まっても、担当者が変われば元に戻ります。個人の努力ではなく、仕組みとして残す工夫が要ります。知識を配る研修より、雛形と確認の1行のほうが効きます。
知識を配るだけでは、定着しません。手順の中に組み込む必要があります。
効くのは、確認の工程に項目を1行足すことです。資料を公開する前の確認の一覧に、「読み上げの確認を行ったか」という行を入れる。確認する人が見る場所に置くのが要点です。
もうひとつ効くのが、実際に聞いてもらうことです。自分の作った資料が読み上げられるのを1度聞くと、何が問題かが体感で分かります。説明を100回するより早く伝わります。
担当者を責める形にしないでください。多くの人は、この問題を知らないだけです。知らなかったことを責めるより、正しい雛形と手順を渡すほうが早く改善します。
外部に制作を頼む場合も、同じ仕様を渡します。対応できる制作会社は増えています。見積りの条件に入れておけば、自社で直す作業が発生しません。
納品の確認では、実際に読み上げて聞いてみてください。対応したと書かれていても、順序が崩れたままのことがあります。1本を最後まで聞くのに5分もかかりません。その5分で、配ってから気づく事態を防げます。
用語のミニ解説
タグ
資料の内部に埋め込まれた、構造を示す印です。ここは見出し、ここは段落、ここは表、といった情報を持ちます。読み上げの道具は、この印をたどって内容を読みます。画面での見た目とは別に存在するもので、目には見えません。
読み上げの順序
道具が内容を読む順番のことです。見た目の配置ではなく、内部に記録された順序で決まります。複雑な配置の資料では、見た目と順序がずれることがあり、書き出したあとに確認と並べ替えが必要になります。
代替の説明
図や写真の代わりに読み上げられる文章です。その図が伝えている内容を、見なくても分かる形で書きます。装飾のための画像には設定せず、読み上げの対象から外すほうが親切です。
支援の技術
読み上げの道具、画面の拡大の道具、特殊な入力の装置など、情報にたどり着くために使われる技術の総称です。資料の保護の設定によって、これらのアクセスが妨げられないよう確かめる必要があります。
まとめ
配った資料が読み上げで届かない原因は、多くの場合、作り方にあります。紙を読み取っただけの資料は文字が1つもない扱いになり、見た目だけで作った見出しは見出しとして認識されません。画面で見えていることと、道具が読めることは別です。
対応の中心は、元の資料の作り方です。見出しは見出しの様式で、箇条書きは箇条書きの機能で、表は表の機能で作る。図には代替の説明を付ける。これだけで、書き出したときに必要な構造が付きます。
書き出したあとは、読み上げの順序と、タイトルと言語の設定、そして保護の設定を確かめます。全部を一度に直す必要はありません。配布の頻度が高い3点から着手し、これから作る資料の雛形を整えてください。
この対応は、特別な配慮ではありません。正しく作られた資料は、目次が自動で作れ、様式の変更が一度で済み、検索でも中身が拾われます。読み上げへの対応は、作業を効率よくする作り方と同じ方向を向いています。
社内で説明するときも、この点を前に出してください。「配慮のために手間をかける」ではなく、「正しく作れば手間が減り、届く相手も増える」。この言い方のほうが、現場の協力を得やすくなります。そして実際、そのとおりです。
※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。
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