プレゼン資料をAIで作る6工程|提案が通る組み立て

「AIに提案資料を作らせたら、見た目は整っているのに、何を決めてほしいのかが1枚も書かれていなかった」「章立てまでは早いのに、そこから先の手直しで結局2日かかる」——提案資料や社内説明の資料をAIで作り始めた部署から、この2つはほぼ同じ順番で届きます。手直しが減らないのは、指示の書き方が下手だからではありません。本当は、資料の出来を決めているのが、書き始める前に決まっている「誰に何を決めてほしいか」の1行だからです。ここが空欄のまま下書きを出させると、整った文章が出てくるほど直す場所が増えます。この記事では、提案・社内説明のプレゼン資料をAIで作る6工程を、どの工程を任せてどの工程を人が握るかまで含めて順に整理します。
カメ先生AIで資料を作るって、体裁を整えてもらうことだと思われがちなんだけど、本当は「何を書かないかを決める作業」なんだ。
カメ子書かないことを決める、というのは、集めた材料を削るということですか。
カメ先生近いね。相手が決めるために要る記述だけを残す。だから順番があってね、相手と決めてほしいことを先に固定して、そこから根拠を選ぶ。
カメ子先に固定しないと、削る基準そのものが手元にないんですね。
- 資料の出来は体裁ではなく、相手が決めるために必要な記述がそろっているかで決まる
- 6工程のうち、相手と決めてほしいことの確定と、数字や固有名詞の裏取りは人が握る
- 下書きは任せてよい。ただし材料を絞って渡し、後から直せる形で出させる
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その資料は、誰が何を決めるための紙か
最初に前提を置きます。この記事で扱うのは、登壇して投影するスライドではなく、提案や社内説明のために配る資料です。読む人は1人か数人で、読み終えたあとに何かを決めます。予算を出すか、次の打ち合わせに進むか、2つの案のどちらを採るか。決める行為が終わりにある、という点が投影用のスライドと違います。
この違いは作り方に跳ね返ります。投影用は話し手が言葉で補うので、1枚の文字は少ないほうがよい。配る資料は読み手が1人で読み切るので、根拠が紙の上に残っていないと判断が止まります。だから最初に決めるのは見た目ではなく、誰が読み、何を決め、決めるために何を知る必要があるかの3点です。
実際に手直しが増える資料は、この3点が空欄のまま下書きに入っています。指示に「提案資料を作って」とだけ書けば、返ってくるのは一般的な提案資料の形です。形は正しいのに、その相手が決めるために必要な記述だけが入っていない状態になります。以下ではこれを工程の順番で防ぎます。
相手を指定して作らせても、必要な記述は7割前後
感覚ではなく、測った結果を置きます。2026年6月17日に投稿された研究は、資料を自動で作る仕組みを「相手ごとに必須の情報が入っているか」で採点する評価の枠組みを作りました。学術発表・政策説明・投資家向け説明などを含む7つの場面、113の題目を用い、元資料に基づく確認項目を8,133件に整理しています。読み手は専門家・学習者・決裁者の3種に分けられました。
結果は、相手を指定して作らせた条件で、その相手にとって必須の情報を拾えた割合が最も高い場合で0.714でした。つまり相手を明示しても、必要な記述の3割前後は資料に入っていないということです。しかも読み手の種類で差が出ており、専門家向けは学習者向けより低くなりました。論文は、専門家が出典と手法と実装の詳細に必須の重みを置くと述べています。求められる情報の量が増える側に、出てくる資料が追いついていないということです。
この研究が採点に使った指標は4つで、相手に必須の情報が届いたか、情報の種類が偏っていないか、読み手の注意の量に対して有用か、そして主張が元資料で裏づくかです。最後の指標では、最良の条件で0.846でした。つまり資料に書かれた主張のうち、6件に1件前後は元資料で裏づかないという水準です。3つ目の指標は、分量を増やせば網羅は上がるが読み手の負担も増える、という当たり前の緊張を数字にしたものです。
同じ研究は、見た目の質と扱う範囲の広さを、元資料に基づいているかどうかの評価の代わりにしてはならない、と結論に書いています。整った資料が出てきたことは、必要な記述がそろった証拠にならない。工程を分けて考える理由はここにあります。
先に落ちるのは見た目ではなく、素材への忠実さ
もう1つ、2026年3月7日に投稿された評価の枠組みを見ます。こちらは資料作成を細かい採点表で測るもので、238件の課題それぞれに元素材を付け、1件あたり平均54.1項目の「はい・いいえ」で答える確認項目を人手で作っています。観点は5つで、資料としての基本、見た目と配置、内容の網羅、内容の正しさ、素材への忠実さです。
公表されている一覧表を見ると、総合で最も高い仕組みでも62.5にとどまります。内訳では、素材に忠実かどうかの観点が最上位でも45.1で、5割を下回ります。見た目と配置の観点は、最上位が62.8である一方で多くの仕組みが4割台に沈み、論文はここを主要な詰まりだと書いています。元素材に書かれていない記述が混ざる問題は、性能の高い仕組みでも消えていません。
この枠組みが作られた理由も、実務に効きます。論文は、既存の評価が粗く、全体の印象に頼っていたと書いています。だから1件あたり54.1項目の二択に分解した。社内の資料の点検も同じで、「よくできている」という感想は、点検の結果ではありません。課題は学術、広告、教育、経済、講演の5領域から取られており、提案や社内説明に近い題材も含まれています。
実務への読み替えは単純です。任せてよいのは、資料の骨格を素早く出す部分。人が必ず見るのは、元素材に書いていないことが混ざっていないかと、配置が読む順番と合っているかの2点です。この2つは、出来上がりの見た目からは判別できません。
6工程と、任せる範囲の切り分け
| 工程 | AIに任せてよい範囲 | 人が握る範囲 |
|---|---|---|
| 1 相手と決めてほしいことの確定 | 書いた1行に対して不足情報を列挙させる | 相手・決める内容・期限の確定 |
| 2 主張と根拠の骨組み | 材料から根拠になりそうな記述を抜き出す | 主張を1つに絞る。根拠の採否 |
| 3 章立て | 並びの案を3通り出させる | 決裁の順番に合わせる最終決定 |
| 4 下書きの生成 | 章ごとの文章化 | 渡す材料の選定と、分量の上限 |
| 5 図と数字の裏取り | 数字と固有名詞の抜き出しと一覧化 | 出所の照合。空欄の処理 |
| 6 体裁 | 表記ゆれの統一 | 強調の位置と、読む順番 |
表の右の列は、AIの性能が上がっても人に残る仕事です。理由は正解が社内にしかないからです。誰が決裁者か、いつまでに決まれば間に合うか、去年の失敗で何が禁じ手になったか。これらは元資料にも公開情報にも書かれていません。
逆に、左の列を人がやり続けている部署は、時間の使い方を間違えています。並びの案を3通り出す、同じ内容を短い言い方に直す、表記をそろえる。この種の作業は指示1回で終わります。削るべきは作業の量ではなく、判断を含まない作業の割合です。
工程1:相手と、決めてほしいことを1行で書く
最初の工程は、資料を1文字も書かずに終わります。書くのは1行だけです。誰が、いつまでに、何を決めるための資料か。たとえば「情報システム部門の部長が、来月の予算会議までに、試用の予算を出すかどうかを決めるための資料」。この1行が書けないうちは、下書きを出させても直す基準が手元にありません。
1行を書くときに詰まるのは、たいてい相手の欄です。提案先の担当者に配るのか、その人が上に持っていくための紙なのかで、必要な記述が変わります。担当者向けなら手順と工数、上に持っていく紙なら費用と根拠。両方に効く資料を1本で作ろうとすると、どちらの相手にとっても余分な記述が半分入った資料になります。
この1行はAIに考えさせません。ただし、書いた1行を渡して「この相手が決めるために不足している情報は何か」を列挙させるのは有効です。列挙は候補出しなので任せられます。
- 出てきた候補をそのまま採用しない。自社で答えを持っていない項目は資料に載せず、口頭で補うか、次の打ち合わせの議題に回す
- 1行の中の期限は、相手の会議日程から逆算して書く。逆算できないなら、期限を聞くこと自体が最初の用件になる
- 読む人が複数いる場合も、決める人は1人に絞って書く。決める人が特定できない依頼は、資料を作る前に、そこを確かめるところから始める
工程2:主張は1つ、根拠は3つに絞る
次に、その1行に対する答えを1つ書きます。「試用の予算を出すべきである」。主張が2つあると、読み手は2回判断することになり、結果としてどちらも決まりません。主張を1つに絞る作業は資料作成ではなく意思決定なので、ここも人が握ります。
根拠は3つまでに絞ります。多いほうが強く見えますが、実際は逆です。根拠が7つ並ぶと、読み手は弱い1つを見つけて全体を疑います。絞り方は「この根拠が崩れたら主張が崩れるか」で見ます。崩れないものは根拠ではなく補足なので、付録に回します。
この工程で任せられるのは、手元の材料から根拠になりそうな記述を抜き出して並べる作業です。ただし採否は人が決めます。抜き出しの指示には「元の資料に書かれている記述だけを引き、資料名と該当箇所を併記する」という条件を付けます。併記のない項目は、この時点でいったん外します。
工程3:章立ては、決裁の順番に合わせる
章立ては、話として分かりやすい順ではなく、相手が決める順に並べます。決裁の場でよく起きるのは、費用の話が最後にあるために、そこへ着く前に会議の時間が終わることです。相手が最初に知りたい順に並べ替えると、途中で読むのを止められても判断できる資料になります。
提案資料で効きやすい並びは、決めてほしいこと、いま起きている不具合、その原因、対策、費用と期間、進め方、条件の順です。社内説明なら、決めてほしいこと、判断の期限、選択肢、推す案とその理由、他の案を採らない理由、次の作業。相手が「他の案は検討したのか」と聞く場面が読めているなら、その章を前に置きます。
この工程は案出しを任せられます。同じ材料で3通りの並びを出させ、どれが決裁の順番に近いかを人が選ぶ。ただし選んだあとに1つ確かめます。章の名前が、その章の中身を約束しているかどうかです。章の名前と中身がずれた資料は、読み手が探し物を始めます。
工程4:下書きは、材料を絞って渡す
ここで初めて文章を作らせます。渡し方に条件が2つあります。1つ目は材料を絞ることです。手元の資料を全部渡すと拾い落ちが増えます。先に挙げた2026年3月の評価の枠組みは、長い入力の課題として、およそ34ページ分に相当する素材を挙げています。この規模になると、素材の中の記述を取りこぼす問題が出ます。
2つ目は、後から直せる形で出させることです。2025年に公表された研究は、資料の作り方を比べ、画像として一枚絵で作らせる方式より、資料の構造を組み立てる指示の形で作らせる方式のほうが質が高く、しかも人が編集できる形で残ると報告しています。同じ研究は、出した資料を自分で見直させる工程を挟むと質が上がることも示しています。
この比較は感覚ではありません。同じ研究は、10の領域から集めた310本の資料を元に、学習用7,000件と試験用585件の課題を作って測っています。編集できる形で出させるほうが質が高いという結果は、後から直す前提の実務と向きが合っています。一枚絵で出てきた資料は、1行直すために作り直しになります。
実務では、章ごとに分けて作らせます。1回で全章を出させると、後半で内容が薄くなったり、前半と用語がずれたりします。章ごとなら、ずれた章だけ作り直せます。指示には毎回「元の材料に書かれていないことは書かない。不足していれば空欄と書く」を入れます。空欄が並ぶのは失敗ではなく、材料が足りない場所が見えた状態です。
工程5:数字と固有名詞は、作らせずに突き合わせる
5番目が、この記事でいちばん飛ばされている工程です。下書きに出てきた数字、社名、製品の仕様、法令の名前、日付。これを1件ずつ元の材料に戻して確かめます。確かめるのは正しいかどうかではなく、その記述が手元の材料のどこに書いてあるかです。書いてある場所を示せない記述は、消すか、留保の言い方に直します。
突き合わせの手順を固定します。第1に、下書きから数字と固有名詞だけを抜き出して一覧にする。第2に、一覧の各行に出所を書く欄を作る。第3に、埋まらない行を残したまま提出しない。この抜き出し自体を任せるのは構いません。機械的な作業だからです。ただし出所の確認をAIにやらせてはいけません。確かめる対象と確かめる主体が同じものになります。
出所が示せない記述に対する処理は、3つだけ用意しておきます。第1に消す。第2に「一部の事例では」「社内の限られた範囲では」といった留保の言い方に直す。第3に、その記述が主張の支えとして要るなら、自分で調べ直して出所を付ける。この3択を先に決めておくと、埋まらない行の前で作業が止まりません。悩む時間が消えるのは、選択肢が3つに固定されているからです。
図も同じです。棒の高さや円の割合が、元の表の数字と合っているかを見ます。作らせた図は見た目が整っているぶん疑われにくい。実際に多いのは、単位が抜けている、母数が書かれていない、期間が図の中に残っていない、という3つです。この3つは、数字そのものが正しくても資料の信用を落とします。
工程6:体裁は最後に、そろえる範囲を決めてから
体裁は最後に回します。先にやると、章の入れ替えのたびにやり直しになります。ここで任せられるのは表記ゆれの統一で、送り仮名、数字の書き方、社名の正式表記、日付の形式などです。ルールを1枚書いて渡せば、この作業は指示1回で終わります。
人が握るのは、強調の位置と読む順番です。強調が多い資料は、どこも強調されていない資料と同じになります。1ページに強調は1か所までと決めると、その1か所を選ぶ作業が、そのページで何を伝えるかを決める作業に変わります。
見た目と配置の観点は、先に見た評価の枠組みで主要な詰まりだと書かれていました。多くの仕組みが4割台に沈むという数字は、整って見える資料でも配置の判断は人の手直しが前提だということです。だから体裁そのものに時間をかけるのではなく、体裁のうち何を機械に任せ、何を自分で決めるかを先に切り分けます。
相手が専門家のときだけ、厚くする場所がある
6工程は同じでも、相手によって厚みを変える場所があります。2026年6月の研究では、専門家向けの資料で必要な情報を拾えた割合が、学習者向けより低く出ました。理由として挙げられているのは、専門家が出典と手法と実装の詳細に必須の重みを置くという点です。
実務に直すと、相手が技術の担当者や現場の責任者なら、工程2の根拠と工程5の裏取りを厚くします。具体的には、根拠の各行に出所を付ける、前提条件と例外を本文に残す、試したときの条件を書く。この3つは決裁者向けの資料では削ってよい記述ですが、専門家向けでは削ると読まれません。
逆に相手が決裁者なら、厚くするのは工程1と工程3です。決めてほしいことを冒頭に置き、章の順番を判断の順番に合わせる。細かい根拠は付録に回します。同じ材料から2種類作る場合は、共通の材料集を1つ作り、そこから2本を組み立てるほうが速く、内容の食い違いも出ません。
相手が1人ではなく会議体の場合は、厚くする場所が2か所に増えます。会議には決裁者と専門家が同席するので、決裁者向けの本編と、専門家向けの付録を分けて作ります。本編と付録で同じ数字を別の言い方で書くと、その場で食い違いを指摘されます。だから数字は付録側に一度だけ置き、本編からは参照させます。同じ数字を2か所に書いた資料は、直すときに片方が残ります。
通らない資料に共通する型
- 決めてほしいことが書かれていない。読み終えても、何をすればよいのか分からない
- 主張が2つ以上ある。どちらも決まらず、次回に持ち越しになる
- 根拠に出所が付いていない。1つ質問されると、他の根拠まで疑われる
- 図の数字が本文と合っていない。それ以降の記述が読まれなくなる
- 他の案を検討した記録がない。検討不足と受け取られる
- 分量が多い。読み切れないので、決裁の場に持っていかれない
この6つは、AIを使ったかどうかとは関係なく起きます。ただしAIで作ると1つ目と3つ目が増えます。文章が整っているので、決めてほしいことが書かれていなくても読み進めてしまう。出所の欄がなくても、断定の形で書かれていると根拠があるように見えてしまいます。
対策は工程に埋め込みます。工程1で1行を書く、工程2で出所を併記させる、工程5で埋まらない行を残さない。点検の項目を増やすのではなく、点検しないと次に進めない形にする。項目を増やすやり方は、忙しい週に真っ先に飛ばされます。
6つ目の分量については、上限を先に数字で決めます。決め方は相手が読む時間からの逆算です。会議の議題の1つとして扱われるなら、読む時間は5分前後しかありません。本編は5枚まで、それ以上は付録という形で切ると、章立ての段階で入る内容が絞られます。上限を決めずに作らせると、材料の量に比例して膨らみます。
社内説明と社外提案で、変わるところ
同じ提案資料でも、社内向けと社外向けで工程の重さが変わります。社内向けは前提の説明が要りません。省ける代わりに、過去の経緯と、今回それをどう変えるのかを書かないと通りません。前に同じ提案が却下されているなら、その理由と今回の違いを1章にします。
社外向けは前提から書きます。ただし相手の状況を知らないまま前提を書かせると、一般論になります。工程1の1行に、相手の業種、規模、いま困っていると聞いた内容を書き込んでから下書きを作らせると、前提の章が具体的になります。聞いていないことは書きません。推測で埋めた前提は、最初の打ち合わせで否定されます。
どちらの場合も、秘密の扱いを先に決めます。社内の未公表の数字や取引先の名前を、外部の仕組みに入れてよいかは会社の取り決めによります。決まっていないなら、材料から数字と社名を伏せた版を作ってから渡す。伏せた版を1つ持っておくと、毎回の判断が要らなくなります。
提出前に見る7項目
- 誰が、いつまでに、何を決めるための資料かが1行で書けるか
- その1行が、資料の1ページ目に書かれているか
- 主張は1つに絞られているか
- 根拠は3つ以内で、それぞれ出所の欄が埋まっているか
- 数字と固有名詞の一覧を作り、全行の出所が埋まっているか
- 図の単位、母数、期間が図の中に残っているか
- 他の案を採らない理由が書かれているか
7項目のうち、AIに任せられるのは5番目の抜き出しと、6番目の形式の確認だけです。残りは判断です。この一覧を提出前の儀式にせず、工程の途中で埋めていくほうが速く終わります。埋まらない項目が見つかった時点で、その工程に戻ります。
項目を自社向けに増やすなら、上限を10までにします。それ以上になると、点検そのものが1つの作業になり、締め切り前に飛ばされます。増やすときは、過去に通らなかった資料の理由から取ります。一般的な作法から取ると、自社では起きない失敗の点検が増えます。
6工程を部門で回す手順
通った資料に共通している章の順番と、根拠の数を書き出します。自社の型は、外から持ってくるより手元の実績から作るほうが早く定着します。通らなかった資料を2本足すと、差がはっきりします。
資料作成を頼まれる側が、この1行が空欄の依頼を受け取らない運用にします。ここで止めると、後工程の手直しがまとめて消えます。空欄のまま来た依頼は、1行を一緒に書くところから始めます。
渡してよい材料、伏せる項目、章ごとに分けて出させること、出所を併記させる条件。この1枚があると、担当が変わっても出来上がりの質が揺れません。
提出時に添える必要はありませんが、社内には残します。後で質問が来たときに、出所を探し直す時間が消えます。半年後に同じ提案をする場合の材料にもなります。
短くなったのは下書きの時間か、手直しの時間か。下書きだけが速くなって手直しが増えているなら、工程1か工程5が飛ばされています。測る単位は資料1本あたりの時間にします。
周期を決めるとき、資料作成のための新しい会議は作らないほうがよい。既存の案件の振り返りに1問足すだけで足ります。この資料で相手は決めたか、決めなかったか。決めなかった理由は何か。この1問の答えが、次の型の直し方をそのまま示します。
よくある質問
白紙から作らせるのと、手元の原稿を資料の形にさせるのでは、どちらが速いですか
手元に材料がある場合は後者が速くなります。白紙から作らせると、材料が足りない部分を一般論で埋めた資料が返ってくるため、埋めた場所を探して消す作業が増えます。材料がまだない段階で使うなら、資料を作らせるのではなく、工程1の1行に対して不足している情報を列挙させる使い方に留めます。
出てきた資料の数字が正しいか、AIに確認させてはいけないのですか
同じ仕組みに確認させるのは、確かめる対象と確かめる主体が同じになるので採用しません。別の仕組みに確認させる場合も、その仕組みは手元の材料を見ていません。確認は手元の材料に戻る作業なので、材料のどのページに書いてあるかを人が見ます。抜き出しと一覧化までは任せられます。
章立てまで人が指示すると、かえって時間がかかりませんか
章立てを書く時間は、たいてい10分から15分です。一方で、章立てを渡さずに出させた下書きは、章ごと入れ替える手直しが発生します。入れ替えは文章の書き直しを伴うので、こちらのほうが長くかかります。工程3を飛ばしてよいのは、同じ型の資料を繰り返し作っていて、型が固定されている場合だけです。
社内に資料の型がない場合、どこから作ればよいですか
過去1年で通った資料を3本、通らなかった資料を2本集め、章の順番だけを書き出します。この作業は30分程度で終わり、たいてい通った資料に共通の順番が見つかります。型は最初から完成させず、提案用と社内説明用の2つから始めて、使うたびに直します。
図やグラフもAIに作らせてよいですか
形を提案させるところまでは任せられます。棒か線か、並べる順番はどうするか。ただし数字を図の中に入れる作業は、元の表から転記する作業として人が行います。作らせた図で実際に多い不具合は、単位が消える、母数が書かれない、期間が図の外に出てしまう、という3つです。いずれも図そのものは整っているので、見ただけでは気づきません。
まとめ
提案や社内説明の資料をAIで作るとき、出来を決めているのは体裁ではありません。誰が、いつまでに、何を決めるための資料かという1行と、その相手が決めるために必要な記述がそろっているかどうかです。2026年6月に公表された研究では、相手を指定して作らせても、その相手にとって必須の情報を拾えた割合は最も高い場合で0.714でした。相手を明示しても3割前後は入っていません。
だから6工程のうち、工程1と工程5は人が握ります。相手と決めてほしいことの確定は、正解が社内にしかないから。数字と固有名詞の裏取りは、確かめる対象と確かめる主体を同じにできないからです。任せてよいのは、不足情報の列挙、根拠候補の抜き出し、並びの案出し、章ごとの文章化、表記ゆれの統一。判断を含まない作業から順に渡します。
2026年3月に公表された採点の枠組みでは、総合の最上位が62.5、素材への忠実さは最上位でも45.1で5割を下回り、見た目と配置は多くの仕組みが4割台でした。整った資料が出てくることと、元素材に忠実であることは別だという意味です。工程5の突き合わせを飛ばさない。空欄を残したまま提出しない。この2つが守られていれば、AIで作った資料は提案の場で持ちこたえます。
※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。
コンテンツ制作にAIを活かす第一歩、まずは導入から始めませんか?
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