検索で1位なら広告は不要か?|重ねて出す価値を測る

検索で1位なら広告は不要か?|重ねて出す価値を測る

「自然の検索で1位を取ったので、同じ語への出稿は止めてよいのではないか」「止めた途端に問い合わせが減るのが怖くて、判断できない」——順位が上がった直後に持ち上がる問いです。この判断は、どちらが正解と一律に決まるものではありません。重ねる価値があるかどうかは、その語が置かれた条件で分かれます。この記事では、判断を分ける4つの条件と、確かめ方を整理します。


カメ先生カメ先生

検索で1位を取った語への出稿はね、重複だから無駄だと片付けられがちだが、無駄になる場合とそうでない場合があるんだ。


カメ子カメ子

同じ語で上と下に並ぶのに、意味が出ることがあるのですか。


カメ先生カメ先生

ある。検索結果の上に何が並ぶか、着地させるページが同じか、競合が出しているか、その語がどの検討段階か。この4つで答えが変わる。


カメ子カメ子

語ごとに条件が違うのですね。確かめ方の手順が要りそうです。


この記事のポイント
  • 判断は、検索結果の上に何が並ぶか・着地先が同じか・競合の出稿・検討段階の4条件で分かれる
  • 有料と自然の掲載結果は、連携すれば検索語句ごとに突き合わせて確認できる
  • 迷ったら止めて確かめる。ただし、止める前に測る期間と指標を決めておく

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目次

1位を取った後に来る問い

自然検索で上位を取ると、必ず出てくるのがこの問いです。同じ語に広告費を払う理由があるのか、という疑問です。

疑問の背景には、費用の話があります。広告は1回のクリックごとに費用が発生し、自然検索は発生しません

同じ語で同じページに送るなら、費用のかからない経路だけを残したくなるのは自然な発想です。

この判断が正しい場面は、実際にあります。すべての語に広告を重ねる必要はありません。

一方で、止めた結果、全体の問い合わせが減る場面もあります。1位にあることと、選ばれることは別だからです。

重要なのは、どちらの場面に当てはまるかを、検索結果の実物を見て判断することです。

この判断を感覚で行うと、後から検証もできません。止めた後で減っても、季節の影響と区別が付きません。

以下では、まず両方の立場の根拠を整理し、そのうえで判断を分ける条件を示します。

なお、自社名や製品名で検索される語については論点が異なります。この点は後の章で触れます。

不要と考える根拠

広告を止めてよいとする立場には、それなりの根拠があります。まずこちらを整理します。

1つ目は、費用です。自然検索で得られる流入に、追加の費用を払う必要はないという考え方です。

ある解説では、月間の検索回数が1万回の語で1位を取った場合、同じ規模の集客を広告で行うと、1回のクリックが500円として月に150万円程度になりうるという試算が示されています。

2つ目は、信頼の面です。利用者は広告より自然検索の結果を信頼する傾向があるという指摘があります。

この傾向が事実なら、自然検索で上位にあるページのほうが、質の高い訪問につながる可能性があります。

3つ目は、社内の説明のしやすさです。同じ語に二重で費用をかけている状態は、経営から見ると重複に映ります。

4つ目は、単純な運用の負担です。管理する語が減れば、日々の確認と調整の手間も減ります。

これらの根拠は、いずれも妥当です。重ねる理由が説明できないなら、止めるのが正しい判断になります。

問題は、止めてよいかどうかが検索結果の見た目によって変わることです。次の章で見ていきます。

必要と考える根拠

一方で、重ねる価値があるとする根拠もあります。こちらも整理します。

1つ目は、検索結果での占有です。上部の広告枠と自然検索の両方に自社が出ると、視認される機会が増えます。

2つ目は、着地先の自由度です。広告は自然検索とは別のページへ送れます。専用のページに誘導できる点は、記事では代替できません。

記事は情報を伝える形で作られているため、申し込みや資料請求の導線としては最適化されていないことがあります。

3つ目は、変動への備えです。検索の評価は変わります。順位が下がった月に、広告がなければ流入が丸ごと消えます。

4つ目は、役割の分担です。自然検索で情報収集の段階の層に接触し、広告で判断が近い層を確実に拾うという分け方ができます。

5つ目は、表示される内容を自分で決められることです。広告文は自社で書けますが、検索結果の表示は制御しきれません。

特に、伝えたい訴求が明確にある場合、広告の枠はそれを確実に載せられる場所になります。

これらの根拠も妥当です。つまり、どちらが正しいかではなく、条件によって答えが変わるということになります。

判断を分ける4つの条件

実際の判断は、次の4つの条件で分かれます。すべて、検索結果と自社の状況を見れば確認できるものです。

条件重ねる価値が高い場合止めてよい場合
検索結果の上部広告枠が多く、自然検索が下に押される自然検索が画面の上部に見えている
着地先広告用の専用ページがあり成果が違う広告も記事も同じページに送っている
競合の出稿競合が同じ語に継続して出している誰も出していない、または一時的
検討の段階判断が近い層が使う語情報収集の段階で使われる語

4つのうち2つ以上が「重ねる価値が高い」に当てはまるなら、続ける判断に根拠があります

逆に、2つ以上が「止めてよい」に当てはまるなら、いったん止めて確かめる価値があります。

この整理を語ごとに行います。すべての語をまとめて判断すると、条件の違いが見えません。

以下の4章で、それぞれの条件を詳しく見ていきます。

条件1:検索結果の上に何が並ぶか

最初に確認するのは、実際の検索結果の画面です。ここを見ずに議論すると、結論が出ません。

確認するのは、自然検索の1位が画面のどこに表示されるかです。上部に広告枠が並べば、その分だけ下がります。

1位であっても、画面を下にたどらないと見えない位置にあることは珍しくありません。

特に、商業的な意図が強い語では、上部の広告枠が多くなる傾向があります。この場合、1位の価値は見た目より小さくなります。

加えて、検索結果の上部にはさまざまな表示形式が入ります。自然検索の結果が押し下げられる要因になります。

確認は、実際の端末で行います。管理画面の順位の数字だけでは、画面上の位置が分かりません。

携帯端末での見え方も必ず確認します。画面が狭いほど、上部の枠に占められる割合が大きくなります

この確認は、四半期に一度は繰り返します。検索結果の表示形式は変わり続けるためです。

自然検索が画面の上部にしっかり見えているなら、重ねる価値は下がります。ここが最も明快な判断材料になります。

条件2:着地させたいページが同じか

2つ目は、広告と自然検索でどこに送っているかです。同じページなら、重ねる価値は下がります。

広告の利点の一つは、専用のページに送れることです。記事とは別に、申し込みを目的としたページを用意できます。

この使い分けができていれば、同じ語でも役割が違う2つの入口になります。重ねる意味があります。

一方、広告の遷移先を記事と同じにしている場合、両者の違いは費用の有無だけになります。

この状態は、実際によく見かけます。専用のページを作る手間を避けた結果、そうなっていることが多くあります。

判断としては2つに分かれます。専用のページを作って重ねる価値を作るか、作らないなら止めるかです。

どちらを選ぶかは、その語の重要度で決めます。主力の商材につながる語なら、専用のページを作る価値があります

なお、専用のページを作った場合は、記事からもそのページへの導線を用意します。両方から集められます。

この場合、広告を止めたとしても、作った専用のページは資産として残ります。無駄にはなりません。

条件3:競合が出稿しているか

3つ目は、同じ語に競合が広告を出しているかどうかです。ここは自社の都合だけでは決められない部分です。

競合が継続して出している場合、自社が止めると、上部の広告枠を競合が占めることになります。

自然検索で1位にあっても、その上に競合の広告が並ぶという状態が生まれます。

この状態が実際にどれだけ影響するかは、語によります。情報を探している段階なら、影響は小さいこともあります。

一方、比較検討の段階で使われる語では、上部に並ぶ選択肢が判断に影響します。

確認の方法は単純で、その語で実際に検索してみることです。誰が出しているかを数日にわたって見ます。

一時的に出ている場合と、継続して出ている場合は分けて考えます。継続しているなら、相手にとって成果が出ている語だと推測できます

競合の出稿を調べる方法は、既存の記事でも扱っています。無料の手段でも一定の把握はできます。

なお、競合が出ているというだけで自動的に重ねる判断にはしません。他の条件と併せて見ます。

条件4:その語の検討段階

4つ目は、その語がどの段階で使われるかです。これは語そのものの性質による判断になります。

情報収集の段階で使われる語では、その場で申し込みに至ることは少なくなります。読んで、次に進みます。

この段階では、記事で情報を提供するほうが役割に合っています。広告を重ねても、費用に見合いにくくなります。

一方、判断が近い段階の語では、その場で行動が起きます。比較、料金、導入といった語が含まれる場合です。

この段階では、確実に見つけてもらうことの価値が高くなります。広告を重ねる根拠になります。

語の段階を見分けるには、実際に検索してみて、上位に何が並ぶかを見ます。並ぶページの性質が段階を表します。

解説記事ばかりが並ぶなら情報収集の段階、製品ページや比較のページが並ぶなら判断が近い段階です。

併せて、その語から入った人のその後の行動も確認します。同じ語でも、自社の商材によって段階が変わることがあります

この確認をすると、広告を重ねるべき語が全体の一部に絞られることが分かります。全部に重ねる必要はありません。

重ねたときに実際に起きること

条件を確認したうえで、重ねた場合に何が起きるかを整理します。ここには誤解が多くあります。

よく心配されるのが、広告と自然検索で自社同士が食い合うのではないか、という点です。

実際には、広告をクリックした人が自然検索もクリックすることはありません。1人が選ぶのは1つです。

そのため、重ねた場合の効果は「合計がどれだけ増えたか」で見ることになります。一方が減ってももう一方が増えていれば、実質は変わりません。

この確認をするために、有料と自然の掲載結果を突き合わせるレポートが用意されています。次の章で扱います。

もう一つ起きるのが、費用の変動です。同じ語に自社の広告と自然検索が並んでも、広告の費用は変わりません。

ただし、自然検索の順位が上がると、広告のクリック率が下がることはあります。選択肢が増えるためです。

この場合、広告の費用対効果が悪化して見えます。広告単体の数字だけを見ると、判断を誤ります

判断は必ず、その語からの流入と成果の合計で行います。ここが、重ねる判断で最も重要な点になります。

自社名の語は別の論点

ここまでは一般的な語の話です。自社名や製品名で検索される語は、別の判断軸になります。

この場合、自然検索で1位になるのは通常のことです。自社について検索しているのですから、当然の結果です。

それでも広告を出す理由として挙げられるのは、他社が自社名の語に広告を出してくる可能性です。

防衛のために出稿するという判断は、一般的な語の判断とはまったく別の論理に基づいています。

そのため、自社名の語については、この記事の4条件をそのまま当てはめないでください。

判断に必要なのは、その語で実際に他社の広告が出ているかどうかの確認です。出ていなければ、防衛の必要はありません。

この論点については、指名の語に広告を出すかどうかを扱った別の記事で詳しく整理しています。

一般的な語と自社名の語を同じ議論で扱うと、結論が混ざります。最初に分けて考えることが、判断を整理する第一歩です

以下の章では、再び一般的な語の話に戻ります。

有料と自然の掲載結果を突き合わせる

重ねる価値を測るには、両方の掲載結果を並べて見る必要があります。これを支える仕組みがあります。

広告の管理画面には、有料検索と自然検索の掲載結果を検索語句ごとに比較できるレポートが用意されています。

このレポートを使うには、検索の管理ツールと広告のアカウントを連携させる必要があります。連携は一度行えば済みます。

見られるのは、広告のみが表示された場合、自然検索のみの場合、両方が表示された場合それぞれの数字です。

この3つを比べることで、重ねたときに合計がどう動いたかが確認できます。感覚ではなく数字で判断できます。

確認するのは、表示された回数、クリックされた回数、そしてクリック率です。語ごとに並べます。

両方が表示されたときのクリックの合計が、自然検索のみのときより明確に多いなら、重ねる価値があります。

差がわずかであれば、費用に見合っていない可能性が高くなります。止める候補として印を付けます

なお、このレポートは連携の設定をした後の期間からしか見られません。判断の前に、早めに設定しておきます。

突き合わせるときに、読み違えやすい点を挙げておきます。

  • 広告のクリック率が下がっても、その語からの合計が増えていれば効果は出ている
  • 表示された回数は、広告と自然検索で数え方の前提が異なる
  • 検索語句と登録している語は同じではない。実際に検索された言葉で見る
  • 連携の設定をする前の期間はさかのぼって見られない

2つ目は特に注意が要ります。表示回数を単純に足し合わせて比べるのは適切ではありません。比較はクリックと成果で行います。

止めて確かめるという手

レポートで判断がつかない場合は、実際に止めて確かめる方法があります。これが最も確実な確認になります。

ただし、無計画に止めると検証になりません。止める前に、測る期間と指標を決めておきます

期間は、最低でも4週間を取ります。曜日による変動と、月内の変動をならすためです。

指標は、その語からの流入の合計と、そこから発生した問い合わせの数です。広告の数字だけを見ないようにします。

あわせて、同じ期間に他の変化がないかを確認します。季節の要因、競合の動き、検索結果の表示形式の変更などです。

止めた後で流入が減った場合、その減少分が広告で得ていた価値になります。費用と比べて判断します。

減らなかった場合は、その広告費は他に回せます。止めるという判断そのものが、成果になります

止める語は、一度に全部ではなく数語ずつにします。同時に止めると、原因の切り分けができません。

なお、止めた後に再開する場合、配信の量が戻るまでに時間がかかることがあります。この点も見込んでおきます。

実際に止めて確かめる場合の手順は、次のとおりです。

STEP1
対象の語を数語に絞る

同じ性質の語を2語から3語だけ選びます。一度に全部は止めません。

STEP2
測る指標と期間を先に決める

その語からの流入と問い合わせの数を、4週間の合計で見ると決めます。

STEP3
止める前の水準を記録する

直前の4週間の数字を控えます。比較の基準になります。

STEP4
止めて、他の変化を記録する

季節の要因や競合の動きなど、期間中の出来事を書き留めます。

STEP5
合計で比べて判断する

広告単体ではなく、その語からの流入と成果の合計で比べます。

3つ目の記録を取らずに止めてしまう例が多くあります。比較の基準がなければ、止めた影響を測れません

なお、季節の影響が大きい商材では、前年の同じ時期の数字も併せて控えておきます。

予算の配分をどう決めるか

重ねる語を絞ったら、次は予算の配分です。ここも語の性質で決めます。

優先度が最も高いのは、判断が近い段階で使われ、かつ競合が出稿している語です。両方の条件が重なります。

次が、専用のページを持っていて成果が確認できている語です。着地先の違いが数字に表れている語を優先します。

優先度が低いのは、情報収集の段階の語で、自然検索が画面の上部に見えているものです。ここは削る候補になります。

削った予算は、自然検索で上位を取れていない語に回すという考え方があります。空白を埋める使い方です。

記事で上位を取るには時間がかかります。その間を広告で埋め、順位が上がったら広告を絞るという運用です。

この運用にすると、広告と記事が競合せず、補い合う関係になります。予算の説明もしやすくなります。

配分の見直しは、四半期ごとに行います。順位も検索結果の表示も変わるため、固定すると実態から離れます。

見直しのときは、前回からの変化を記録します。何を止め、何を増やし、その結果どうなったかを残します。

この記録が溜まると、判断の精度が上がります。同じ議論を毎回やり直さずに済みます。

配分を決める際に、社内で合意しておきたいのが役割の言葉です。広告と記事を別の施策として並べると、比較の議論になります。

同じ検索という入口を、段階で分担していると位置づけると、予算の議論が対立になりません。

この位置づけがあると、記事が上位を取った語の広告を絞る判断も、成果として報告できます。撤退ではなく移行として扱えます。

判断のチェックリスト

実際に判断するときに使う項目を、まとめて示します。語ごとに、上から順に確認します。

  • その語で実際に検索し、自然検索の1位が画面のどこに表示されるかを確認したか
  • 携帯端末でも同じ確認をしたか
  • 広告と自然検索の遷移先が同じページになっていないか
  • 競合が同じ語に継続して出稿しているかを数日にわたって確認したか
  • その語が情報収集の段階か、判断が近い段階かを整理したか
  • 有料と自然の掲載結果を突き合わせるレポートの連携を設定したか
  • 判断を広告単体の数字ではなく、その語からの流入と成果の合計で見ているか
  • 自社名の語と一般的な語を分けて議論しているか

この8項目のうち、最初の2つと最後の1つは特に飛ばされやすい項目です。

検索結果の実物を見ずに管理画面の数字だけで議論すると、判断の前提を誤ります。

また、自社名の語を混ぜたまま議論すると、防衛の話と費用対効果の話が混ざって結論が出ません。

8項目を確認したうえで、なお迷う場合は、前述の止めて確かめる方法に進みます。

やりがちな失敗

最後に、この判断でよく起きる失敗を挙げておきます。いずれも、見る範囲が狭いことが原因です。

  • 広告単体の数字だけで判断する:自然検索が伸びると広告の効率は下がって見える
  • すべての語を一度に止める:減った原因がどの語かを切り分けられない
  • 順位の数字だけを見て画面を確認しない:1位でも画面の下にあることがある
  • 自社名の語を同じ議論に混ぜる:防衛の判断と費用対効果の判断が混ざる
  • 止めた後の記録を残さない:翌年に同じ議論を最初からやり直すことになる

これらを避けるだけで、判断の質は大きく上がります。特別な分析の手法は必要ありません

必要なのは、実物を見ること、範囲を合計で見ること、そして記録を残すことの3つです。

生成AIを使うなら、語ごとの検討段階の分類や、記録の整理に向きます。判断そのものは、検索結果を見た人が持ちます。

まとめ

自然検索で上位にある語に広告を重ねるかどうかは、検索結果の上部の見え方、着地先の違い、競合の出稿、検討の段階という4つの条件で分かれます。判断は広告単体の数字ではなく、その語からの流入と成果の合計で行います。有料と自然の掲載結果は、連携を設定すれば検索語句ごとに突き合わせて確認できます。まずは上位を取っている語で実際に検索し、自然検索の1位が画面のどこに表示されるかを確かめるところから始めてみてください。

※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。

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