広告の掲載順位はどう決まる?|入札額だけでは決まらない

広告の掲載順位はどう決まる?|入札額だけでは決まらない

上限のクリック単価を2割上げたのに、掲載の位置が変わらない。むしろ表示の回数が減っている。こうした報告を受けたとき、掲載の順位は入札の額だけで決まっていないことを説明できるかどうかで、次の打ち手が変わります。順位はオークションのたびに複数の要因から算出されており、額はその一部にすぎません。この記事では、6つの要因と打ち手の優先順位を整理します。


カメ先生カメ先生

入札の額を上げれば掲載の位置が上がる、と考えていませんか。


カメ子カメ子

そう考えて上げたのですが、位置が変わらず単価だけが上がってしまいました。


カメ先生カメ先生

順位は6つの要因から計算されます。額はその1つで、他の要因が足りないと上がりません。


カメ子カメ子

6つもあるんですね。どこから手を入れるべきか知りたいです。


この記事のポイント
  • 掲載の順位はオークションのたびに6つの要因から算出される。入札の額はその1つ
  • 下限の値という関門があり、これを超えないとそもそも表示されない
  • 実際に払う額は上限の額より低くなることが多い。品質が高いほど安く済む

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目次

入札の額を上げても順位が上がらない理由

入札の額は、あくまで「ここまで払う意思がある」という上限の宣言です。この宣言が高くても、他の要因が低ければ算出される値は伸びません。額だけを上げると、単価が上がって位置が変わらない結果になります。

さらに、額を上げたことで表示が減る場合もあります。算出される値には下限の関門があり、品質の低い広告は額を上げても関門を超えられないことがあります。その状態では、額の上昇が成果につながりません。

この構造を理解していないと、改善の手が「額を上げる」に偏ります。額を上げれば一時的に配信は増えることもありますが、1件あたりの費用が上がり、成果の効率は落ちます

必要なのは、6つの要因のうちどこが弱いのかを見極めることです。弱い要因を直せば、同じ額でも位置が上がり、むしろ払う額が下がることもあります

オークションは検索のたびに行われる

まず押さえるべきは、順位が固定されていないことです。検索が行われるたびに、その場でオークションが実行され、そのときの条件で順位が決まります。同じ語句でも、時刻や端末や場所で結果が変わります。

したがって、「うちは3位です」という言い方は正確ではありません。多数のオークションの結果を平均したものが3位相当だった、というだけです。実際には1位のときも表示されないときもあります。

この性質は、報告のしかたに影響します。平均の位置を報告しても、実際にどれだけの機会で表示されたかは分かりません。位置より、機会をどれだけ取れたかを見るほうが実態に近づきます。

また、施策の効果を短い期間で判断できない理由もここにあります。オークションの結果は条件で揺れるため、数日の変化は施策の効果ではなく条件の違いである可能性が高い。判断には十分な期間が要ります。

順位を決める6つの要因

算出される値は、オークションのたびに6つの要因から計算されます。第1に、入札の額。第2に、広告と着地する頁の品質。第3に、下限の値。第4に、オークションでの競争の度合い。第5に、検索に至った背景。第6に、追加の要素の見込みの効果です。

この6つのうち、自社が直接動かせるのは第1と第2、そして第6の一部です。第3から第5は、自社の状態と外部の条件から決まる部分が大きく、直接の操作はできません。

要因自社で動かせるか打ち手の例
入札の額動かせる上限の額の調整、自動の入札の設定
広告と着地点の品質動かせる広告文の関連性、頁の内容と速度の改善
下限の値間接的品質を上げることで関門を超えやすくなる
競争の度合い動かせない競合の少ない語句を選ぶ
検索に至った背景動かせない配信の条件を絞って背景を揃える
追加の要素の効果動かせる追加の要素を整えて充実させる

表を見ると、打ち手が集まるのは第2の品質です。品質を上げると、順位が上がるだけでなく下限の関門も超えやすくなります。1つの改善が複数の要因に効く構造になっています。

要因1:入札の額

入札の額は、1回のクリックに対して支払う上限を示すものです。この額が高いほど算出される値は上がりますが、額だけを上げても他の要因の不足は埋まりません

自動の入札を使っている場合、額の設定は目標の形に置き換わります。1件あたりの獲得の費用の目標、費用に対する売上の目標。この目標の値が、実際の入札の額に反映される仕組みです。

目標を厳しくすると、配信が絞られます。獲得の費用の目標を下げると、その額で取れる見込みの高い機会にしか入札しなくなります。結果として表示が減り、位置も下がります。

したがって、自動の入札では「額を上げる」に相当する操作は目標を緩めることになります。目標を緩めれば配信は増えますが、1件あたりの費用は上がります。ここは避けられない交換関係です。

要因2:広告と着地点の品質

品質は、複数の観点から評価されます。検索された語句に対して広告が押される見込みの高さ、広告の内容と語句の関連性、着地する頁が求めるものを提供しているかの度合い。この3つが中心です。

押される見込みは、過去の実績から推定されます。同じ語句で過去に押されている広告は見込みが高く評価されます。新しい広告は実績がないため、しばらくは推定に幅があります。

関連性は、検索された語句と広告文の対応です。語句が広告文の中に含まれているか、というだけでなく、意味の対応が取れているかが問われます。広い語句に対して1つの広告文を当てていると、関連性は上がりません

着地する頁については、内容が広告の内容と対応しているか、求める情報が見つけやすいか、表示が速いか、端末での操作が快適かが問われます。広告文を直しても、着地点が変わらなければ品質は上がりきりません

着地点で見落とされやすいのが、端末での見え方と表示の速さです。検索の多くが携帯の端末から行われるため、その端末で開いたときに求める情報がすぐ見えるかが問われます。画面を大きく下まで動かさないと本題に入らない頁は、評価が上がりません。広告の担当が自分の端末で開いて確かめる、という単純な作業から始めてください。

要因3:下限の値という関門

算出される値には下限が設けられており、これを超えないとそもそもオークションに参加して競うことができません。品質が低い広告は、額を上げても表示されない場合があります。

この下限は固定ではなく、オークションのたびに動的に決まります。考慮される要素として、広告の品質、掲載される位置、そして検索した人の属性や場所や端末の種類などが挙げられています。

つまり、同じ広告でも条件によって関門の高さが変わります。上部に表示される位置の関門は高く、下部や別の面での関門は相対的に低くなる構造です。上部に出たいなら、それに見合う品質が要ります。

この関門があるため、品質の改善は表示の有無そのものに効きます。「表示回数が伸びない」という状態は、額の問題ではなく関門を超えられていない可能性があります。まず品質を疑ってください。

要因4:競争の度合い

同じオークションに参加している他の広告の状態も、結果に影響します。算出される値が近い広告が並ぶ場合、わずかな差で順位と単価が決まります。競合の少ない語句では、低い値でも上位に出られます。

この要因は自社では動かせません。できるのは、競争の度合いが低い語句を選ぶことです。検索の回数が少なくても意図がはっきりした語句は、法人向けの商材では有効な選択になります。

繁忙期には競争が激しくなります。年度末や、業界の催しの前後。同じ広告でも、時期によって位置と単価が変わるのはこの要因の影響です。時期の変動を自社の問題と誤解しないでください。

競合の出入りも影響します。新しい会社が同じ語句に入ってくると、それまでと同じ設定でも位置が下がります。自社は何も変えていないのに数字が動いた場合、この要因を疑います。実際に検索して、見慣れない広告が並んでいないかを確かめると分かります。

対処としては、競争の激しい語句への依存を減らすことです。検索の回数は少なくても意図がはっきりした語句を増やしておくと、競合の出入りに揺さぶられにくい構成になります。1つの語句に予算が集中している状態は危うい形です。

改善を進める手順

6つの要因を踏まえた改善は、順序を決めて進めます。まず現状を診断し、弱い要因を特定してから手を入れる。診断を飛ばして思いつく打ち手から始めると、効かない改善に時間を使います

STEP1
取れた機会の割合と内訳を見る

配信できた割合と、取れなかった理由が予算か値かの内訳を確かめます。

STEP2
品質の内訳から弱い観点を特定する

押される見込み、関連性、着地点の利便性のどれが低いかを語句ごとに見ます。

STEP3
追加の要素を埋める

一度の作業で効く部分です。異なる観点の要素を用意し、着地点も揃えます。

STEP4
語句と広告文の対応を整える

意図の近い語句ごとに分け、それぞれに対応した広告文を用意します。

この4段階を終えてから、額や目標の設定を調整します。順序を逆にすると、改善の効果が費用の増加に埋もれます。診断から始めることが、限られた工数を無駄にしない唯一の方法です。

要因5:検索に至った背景

検索した人がどういう状況にあったかも考慮されます。使っている端末の種類、いる場所、検索した時刻、それまでにどういう検索をしていたかという流れ。これらが結果に影響します。

この要因の存在は、同じ語句でも人によって結果が違う理由を説明します。自分で検索して自社の広告が出なかったからといって、配信されていないとは限りません。自分の状況では出ていない、というだけです。

自社で動かせるのは、配信の条件を絞ることです。地域、時間帯、端末を絞ると、背景の揺れが小さくなり、結果が読みやすくなります。ただし絞りすぎると機会も減ります。

なお、手元で検索して位置を確かめる行為には限界があります。自分の状況での1回の結果にすぎず、全体の傾向を示すものではありません。位置の確認は、道具の数値で行ってください。上長から「検索したら出てこなかった」と指摘されたときも、この構造を説明できるようにしておきます。1回の検索の結果は、配信の状態を示す証拠にはなりません。

要因6:追加の要素の見込み効果

広告には、本文以外に追加できる要素があります。追加のリンク、説明の補足、電話の番号、画像や場所の情報。これらが表示される見込みと、それによる効果の予測も要因に含まれます。

つまり、追加の要素を整えることは順位そのものに効きます。表示される面積が増えて目立つという効果に加えて、算出される値を押し上げる効果があるということです。

整えるときは、数を揃えるだけでなく内容の質も見ます。似た内容の追加のリンクを並べても、選ばれる見込みは上がりません。異なる観点のものを用意し、着地点もそれぞれ適切な頁に向けます。

この要因は、手間に対する効果が大きい部分です。広告文の改善は試行が必要ですが、追加の要素を埋めるのは一度の作業で済みます。まだ埋めていないなら、ここから着手する価値があります。

埋めた後は、どの要素が実際に表示されているかを確かめます。用意しても選ばれない要素があるため、表示された回数の記録を見て選ばれていない要素を入れ替えていきます。この作業は、広告文の試行より当たりが読みやすい部分です。選ばれる要素の傾向が分かれば、他のキャンペーンにも横に広げられます。

実際に払う額の決まり方

上限として設定した額と、実際に払う額は違います。実際の額は、オークションの時点の品質、上限の額、下限の値、競争の度合い、検索に至った背景、追加の要素の効果の予測をもとに決まります。

重要なのは、品質が高いほど実際に払う額が下がる傾向があることです。同じ位置に出るために必要な値を低い額で達成できるためです。品質の改善は、順位と単価の両方に効きます

この構造は、改善の投資判断を変えます。額を上げて位置を取るのは費用が線形に増える打ち手ですが、品質を上げるのは位置が上がって単価が下がる打ち手です。後者に投じたほうが、費用の効率は良くなります

社内での説明にも使える構造です。「額を上げれば位置は取れますが、1件あたりの費用も上がります。品質を上げれば、同じ位置を今より安く取れます」。この対比を示せると、改善に工数を割く判断が通りやすくなります。額の調整は誰でもできる操作なので、工数をかける価値のある打ち手として品質の改善を位置づけておくことが大切です。

なお、実際の額は上限を超えることはありません。上限を設定していれば、それより高く請求されることはない仕組みです。自動の入札を使う場合は目標の設定を通じて間接的に制御される形になります。

品質スコアとの関係

管理の画面には、語句ごとの品質を示す数値が表示される場合があります。これは診断のための目安であり、オークションでそのまま使われる値ではありません。過去の実績をもとに、平均的な状態を示したものです。

したがって、この数値を上げること自体を目標にするのは本質を外します。見るべきは、この数値を構成する3つの観点のうちどれが低いかという情報です。

押される見込みが低いなら広告文、関連性が低いなら語句と広告の対応、着地点の利便性が低いなら頁の内容。低い観点によって、打つべき手が変わります。数値の高低より、内訳を見てください。

また、この数値は語句ごとに表示されるため、低い語句を見つけやすいという利点があります。低い語句を集めて、共通する原因を探すという進め方が実務的です。同じ広告グループの語句がまとめて低いなら、広告文と語句の対応に問題があります。散らばって低いなら、個別の語句が意図とずれている可能性が高い。分布の形から原因を推し量れます。

打ち手の優先順位

改善の順序は4段階で考えます。第1に、追加の要素を埋める。一度の作業で効果が出る部分です。第2に、語句と広告文の対応を整える。第3に、着地する頁を改善する。第4に、額や目標の設定を調整する。

第2の対応の整え方としては、広い語句を1つの広告グループにまとめず、意図の近い語句ごとに分ける方法があります。分けたうえで、それぞれの語句に対応した広告文を用意する。手間はかかりますが、関連性は確実に上がります。

第3の着地点の改善は、広告の担当だけでは進められない場合があります。頁の内容や表示の速度はサイトの担当や開発の担当の領域です。品質の要因のうち着地点の部分は、部署をまたいだ調整が要ります

第4の額の調整を最後に置くのは、他の要因を整えてから調整したほうが少ない額で同じ位置を取れるためです。先に額を上げると、改善の効果が費用の増加に埋もれて見えなくなります

表示機会のシェアで見る

位置の平均を追うより、取れた機会の割合を見るほうが実態に近づきます。配信できた回数が配信できたはずの回数のうちどれだけかを示す指標です。この指標が低いなら、まだ取れる機会が残っています

取れなかった理由も分かれます。予算が足りなかったのか、算出される値が足りなかったのか。前者なら予算を増やす、後者なら品質か額を改善する。理由によって打ち手が変わるため、この内訳を必ず見てください

上部に出た割合を示す指標もあります。配信のうちどれだけが上部だったか。この指標が低いなら、下限の関門を超えられていない可能性があります。品質の改善が、上部の割合に直結します

  • 平均の位置は多数のオークションの平均。個々の結果を示すものではない
  • 取れた機会の割合と、取れなかった理由の内訳を併せて見る
  • 上部に出た割合が低いなら、品質を疑う。額の問題とは限らない

報告の資料には、位置の平均ではなく取れた機会の割合とその内訳を載せます。位置は上がっても機会を取れていない状態がありうるため、位置だけでは判断できません。逆に、位置が下がっても取れた機会の割合が増えているなら、配信は広がっています。この2つの指標は独立して動くため、併せて見ることではじめて状況が読めます。

報告の頻度は月ごとで足ります。週ごとに見ると、条件の揺れによる上下に振り回されます。月の平均で傾向を見て、施策の前後で比べる。数字が動いたときは、自社の変更、競合の動き、季節の要因のどれかを順に確かめてから結論を出してください。

額を上げる前に確かめること

額の調整を検討する前に、5点を確かめます。第1に、追加の要素をすべて埋めているか。第2に、語句と広告文の対応が取れているか。第3に、着地する頁が語句に対応しているか。

第4に、除外すべき語句を除外しているか。意図と違う検索で配信されていると、押される見込みが下がり、品質の評価が落ちます。除外の整備は、品質の改善としても効きます。

第5に、取れなかった機会の理由が予算なのか値なのかを確かめているか。予算が理由なら、額を上げるのではなく予算を増やすのが正しい打ち手です。理由を確かめずに額を上げると、費用だけが増えます。

  • 位置が上がらないからと、まず上限の額を上げる
  • 追加の要素を埋めないまま、広告文の試行だけを繰り返す
  • 手元で検索した1回の結果をもとに、配信されていないと判断する
  • 品質を示す数値を上げることを目標にし、内訳を見ない
  • 取れなかった機会の理由を確かめずに、予算と額の両方を上げる

この5つのうち、1つ目が最も頻繁に起きます。順位が上がらない原因の多くは品質にあり、額ではありません。順序を守るだけで、同じ予算での成果が変わります。額を上げる操作は最も簡単なため、困ったときに真っ先に手が伸びます。だからこそ、先に確かめる5点を手順として決めておく価値があります。

よくある質問

1位を取ることを目標にすべきですか

多くの場合、目標にすべきではありません。上部の位置は競争が激しく単価も高いため、1件あたりの費用が上がります。法人向けの商材では、上部でなくても比べて選ばれる場面が多くあります。位置ではなく、1件あたりの費用と成果の質で判断してください。

広告文を変えると品質の評価が下がりますか

新しい広告には実績がないため、しばらくは推定に幅が出ます。その期間、配信が不安定になることがあります。ただし、変えないままでは改善もありません。既存の広告を残したうえで新しいものを追加し、比べる形にすると影響を抑えられます。

着地する頁を変えたら、すぐ品質に反映されますか

すぐには反映されません。評価は一定の実績が蓄積されてから更新されるため、数日から数週間の時間がかかります。変えた直後に数値を見て「効果がない」と判断しないでください。少なくとも2週間は待ってから評価します。

まとめ

掲載の順位はオークションのたびに算出され、入札の額、広告と着地点の品質、下限の値、競争の度合い、検索に至った背景、追加の要素の見込みの効果という6つの要因から決まります。額はその1つにすぎず、他の要因が足りなければ上げても位置は変わりません。自社で動かせるのは品質と追加の要素であり、この2つを整えると順位が上がるだけでなく実際に払う額も下がります。改善の順序は、追加の要素を埋める、語句と広告文の対応を整える、着地点を改善する、最後に額を調整する。この順序を守るだけで、同じ予算での成果が変わります。

※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。

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