AIが書いた文章でも名誉毀損は成立する|公開する前に確かめる

「下書きをAIに作らせているのですが、他社の名前が出てくる箇所だけはいつも不安になります」「公開の前に法務へ回したほうがいいのか、どこからがその線なのかが分かりません」——記事や比較コンテンツを継続して出している会社から届く相談です。ここで問われているのは、使っている道具の良し悪しではありません。出した文章の責任は、書いた道具ではなく公開を決めた側にしか立たないという一点です。この記事では、責任が問われる条件を実務の言葉で短く置いたうえで、AIの出力で特に起きやすい5つの形と、公開の前に確かめることを整理していきます。
カメ先生AIが書いた文章で問題が起きたら、責任は道具を作った側にある、と考える人は多いんだ。でも公開の判断をしたのは人だから、問われるのは出した側になる。
カメ子道具が間違えたのだから仕方がない、という言い方は通らないということですか。
カメ先生通りにくいね。しかも起きやすい間違いには形があって、確かめていない断定と、出どころのない数字がその代表なんだ。文章としてはよくできているぶん、読む側は確かめた結果だと受け取ってしまう。
カメ子読みやすい文章ほど、確かめないまま通ってしまうということでしょうか。
- 書いたのがAIでも、公開した側が責任を負う。道具の名前は責任を分ける理由にならない
- 問われるのは、多くの人が知り得る形で具体的な事実を示し、社会的な評価を下げたとき
- 守られる側に立つには、確かめた先と確認日を公開の前に残す。後からは作れない
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「AIが書いたから」は、責任を分ける理由にならない
最初に結論を置きます。下書きを作ったのが生成の道具でも、公開の判断をしたのが自社であれば、問われるのは出した側です。道具が誤った内容を返したという事情は、公開してよいと判断した過程の話であって、公開そのものの責任を外へ移すものではありません。法律の専門家の解説でも、AIが言っていたからという説明は、わざとではなかった、不注意でもなかったという主張を支えるものにはなりにくい、と整理されています。
これは、社外の書き手に頼んだ場合と同じ構図です。外部のライターが書いた原稿でも、自社の媒体に載せた時点で自社の記事として読まれます。道具か人かの違いは、読む側から見れば何の違いでもありません。社内の議論で「AIが書いた部分だから」という説明が出てきたら、その時点で線の引き方を間違えています。
だから、備えを置く場所も決まります。道具の選び方や設定をどれだけ工夫しても、この一点は変わりません。変えられるのは、公開する前に誰が何を確かめるかだけです。この記事の残りは、その確かめ方に使います。
何が問われるのか、三つの条件を実務の言葉に置き換える
名誉毀損として問題になるのは、おおまかに3つがそろったときだと説明されています。1つ目は、不特定または多数の人が知り得る状態で出したこと。2つ目は、具体的な事実を示していること。3つ目は、その人や会社の社会的な評価が下がるおそれがあること。自社サイトでの公開も、SNSでの投稿も、1つ目は当然に満たします。社内の限られた範囲で回覧している資料とは、そこが違います。
実務で意外に思われるのが、書いた内容が本当かどうかは、成立するかどうかとはいったん別に扱われるという点です。本当のことでも問われる場面があり、そのうえで別の条件がそろったときに責任を問われない、という組み立てになっています。本当のことを書いたから大丈夫、という理屈は途中で止まります。
もう1つ、2つ目の「具体的な事実」の幅が広いことも押さえてください。証拠を持ってきて本当かどうかを決められる形の記述は、事実を示したものとして扱われます。数字、時期、取引の有無、対応の可否は、いずれもこの形に入ります。感想に見える文章の中に、この形の記述が1つ混ざっているだけで、扱いが変わります。
1つ目の条件については、線が引かれる場所を一度だけ確かめておくと迷いが減ります。法律の専門家の解説では、相手が1人だけのやり取りにとどまる場合、この条件は原則として満たさないと整理されています。いっぽう、誰でも見られる形で出したものは満たします。生成の道具に向かって打ち込んでいる段階と、それを記事として出した段階では、扱いがはっきり分かれるということです。下書きの中に危ない記述があること自体ではなく、出すかどうかが分かれ目になります。
相手が会社でも、担当者個人でも問題になる
対象は個人だけではありません。会社などの団体も含まれると解されており、法人の場合は営業上の信用や取引先からの信頼が守られる側に置かれます。他社に触れる記事は、この形に入りやすいということです。
個人の場合と違うのは、問題になったときに持ち出される損害の中身です。法人では、取引が止まった、契約が見送られたという経済的な影響が前に出ます。影響の大きさが、公開からしばらくたって数字の形で出てくるため、公開の直後に何も起きなくても安心はできません。
加えて、会社について書いたつもりでも、読めば特定の担当者を指していると分かる書き方があります。役職と部署と時期を並べれば、人数の少ない部門では1人に絞れます。会社への言及と、個人への言及は、文の中で混ざりやすいところです。公開の前に、その段落がどちらを指しているかを1行ずつ確かめてください。
見落としやすいのが、すでに取引の終わった相手と、退職した人です。過去の事例を紹介する記事で当時の経緯を具体的に書くと、社名を出していなくても関係者には分かります。何年か前の話であっても、扱いは変わりません。過去のことだから問題にならない、という線はありません。相手が今も事業を続けているかどうかで、確認の重さを変えないでください。
起きやすい形1:確かめていない断定が混ざる
ここから、AIの出力で特に起きやすい形を5つ見ていきます。1つ目は、確かめていないことを断定で書いてしまう形です。ある製品は特定の機能に対応していない、ある会社はその分野から撤退した、ある手法はもう使われていない。断定の形で書かれると、読む側は確かめた結果だと受け取ります。
この形が生まれるのは、生成の道具が文章としての通りのよさを優先するからです。「対応していない可能性があります」より「対応していません」のほうが、文としては収まりがよい。留保を付けるかどうかは、確かめたかどうかではなく、文の流れで決まってしまいます。留保の有無が、確認の有無とまったく対応していないのが危ないところです。
直し方は、断定の文を機械的に拾って、1つずつ出どころを確かめることです。対応の可否や提供の有無は、相手が公表している案内を見れば大半が確かめられます。確かめられなかったものは、書き換えるのではなく削ってください。留保を付けて残すと、確かめていなかったという事実だけが後から残ります。
起きやすい形2:出どころのない数値が入る
2つ目は、数字です。市場の規模、他社の導入社数、価格、シェア、対応の件数。数字は文章に説得力を与えるので、生成の道具は数字を置きたがります。ところが、置かれた数字の出どころが示されないことがあり、示された出どころのほうが存在しないこともあります。
数字が他社に関するものであるとき、この形は一気に危なくなります。価格やシェアは、証拠を持ってくれば本当かどうかを決められる記述だからです。間違った数字で他社の立ち位置を低く見せた記事は、感想ではなく事実を示したものとして扱われます。数字は意見になりません。
実務の手当ては単純です。他社に関する数字は、相手が自分で公表しているものだけを使う。公表されていない数字は、推定と断って載せるのではなく、載せない。自社で調べた数字を使う場合は、調べ方と時期を本文に書きます。ここまで絞ると他社の数字を扱う記事はかなり短くなりますが、短いほうが安全です。
起きやすい形3:他社の内部事情を推測で書く
3つ目は、相手の社内で起きていることを推測で書く形です。開発の体制が縮小しているようだ、支援の人員が足りていない、経営の方針が変わった。読み物としては面白くなる部分で、生成の道具も前後の文脈からもっともらしく補ってきます。
この形の問題は、書いた側に確かめる手段がないことです。社外から見えるのは、公表された情報と、外から観察できる事実だけ。見えないものについて書いた記述は、本当であることを後から示せません。責任を問われない側に立つための手当てが、最初から使えない状態になります。
「〜らしい」「〜と聞いています」と書けば逃げられる、という理解も危ういです。伝え聞いた形で書いても、事実を示したものとして扱われる場合があると説明されています。伝聞の形は、書き手を守る仕組みではありません。社内の事情に触れる必要があるときは、相手が公表した内容だけを引き、そこから先の解釈は書かないでください。
起きやすい形4:口コミや評判の要約が、事実の摘示になる
4つ目は、評判をまとめる形です。導入した会社からは対応の遅さを指摘する声が多い、利用者の間では使いにくいという評価が定着している。これは感想の紹介に見えて、そういう評判が存在するという事実を示した記述です。
そのうえ、要約の過程で元の記述より強くなります。3件の書き込みが「声が多い」になり、1年前の投稿が現在の評価になる。生成の道具に要約させると、この強まり方はさらに進みます。まとめるという作業が、幅を切り落とす作業だからです。元が何件で、いつのものかが落ちた要約は、確かめようのない記述になります。
扱うのであれば、件数と時期と出どころを本文に残します。どこで公開されている評価を、いつの時点で、何件見たのか。数えられない評判は書かない、という線を先に引いておくほうが運用としては続きます。評判そのものを扱わなくても、読者の役に立つ記事は書けます。
起きやすい形5:名前を書いていないのに、相手が特定できる
5つ目は、名前を伏せた書き方です。ある大手の支援会社では、業界で最大手の1社では、という書き出しで具体的な話を続ける。書いている側は配慮したつもりですが、読めば誰のことか分かる状態なら、伏せたことにはなりません。
特定できるかどうかは、書き手の意図ではなく読む側の受け取り方で決まります。業種、規模、地域、時期、出来事を並べれば、その分野の読者には1社に絞れてしまいます。その業界の読者を基準に、絞り込めるかどうかを見てください。社外の人に読ませて、どこの話だと思ったかを聞くのが、いちばん早い確認です。
生成の道具にぼかさせる、という対処はうまくいきません。名前を外す指示を出しても、残った条件から特定できる状態は変わらないからです。ぼかすのではなく、特定できる条件のほうを落とします。時期を年の単位にする、規模の記述をやめる、出来事の詳細を1つに減らす。2つ落とせば、たいていは絞り込めなくなります。
「意見のつもりだった」は、書き手の側では決まらない
ここまでの5つに共通する誤解が、意見として書けば大丈夫という考え方です。実際には、事実を示したものか意見や論評かの区別は、一般の読者がふつうに読んだときにどう受け取るかを基準に判断されます。書き手がそのつもりだったかどうかは、判断の材料になりません。
しかも、意見や論評として扱われた場合でも、無条件で守られるわけではありません。前提にしている事実が重要な部分で本当であること、そして人を攻撃する域に入っていないことが要る、と整理されています。前提の事実が確かめられていない意見は、意見であることでは守られません。
実務に落とすと、確かめる場所は変わりません。意見の文であっても、その意見が立っている事実の側を確かめます。「この製品は設定が難しい」という評価の前提が「設定に3日かかる」であれば、3日のほうを確かめる。前提を確かめずに評価の言い回しだけを柔らかく書き換える作業は、時間の使い方として無駄になります。
迷ったときは、その文を「本当かどうかを調べるとしたら、どこを見ればよいか」に言い換えてみてください。見る先が思いつく文は事実の側です。思いつかない文は評価の側です。そして、見る先が思いついたのに見ていない文が、いちばん危ない状態にあります。この言い換えは数秒で済むので、他社に触れた段落には全部当てておくと確認が速くなります。
なぜAIの文に、この5つが繰り返し出るのか
5つの形は、書き手の不注意から出ているのではありません。生成の道具の作られ方から出ています。返ってくるのは、すでに世の中にある書き方の平均です。平均には、断定も、数字も、評判の要約も、もっともらしい推測も、最初から含まれています。
さらに、道具の側には確かめる手段がありません。相手が公表している案内を見に行くわけでも、書き込みの件数を数え直すわけでもない。形として整っているかどうかだけで出力が決まっています。だから、文章がうまいほど、確かめていない記述が自然に見えてしまいます。
この性質は、指示の出し方では消せません。出どころを書かせる指示そのものは有効ですが、書かれた出どころが存在するとは限らない。道具の側で減らすのではなく、出す側で止める設計にするのが現実的です。次の3つの節で、止めるための材料と手順を置きます。
この5つは、使う道具を替えても消えません。新しいものに乗り換えるたびに出方の癖は変わりますが、確かめる手段を持っていないという点は共通だからです。道具を替えたことを理由に、確認の工程を軽くしないでください。むしろ乗り換えた直後は、それまでと違う場所に混ざることがあります。最初の数本だけは、他社に触れた段落を全部人が読む、という決め方が安全です。
責任を問われない側に立つために要るもの
事実を示す記述であっても、責任を問われない場合があります。おおまかに3つがそろうときだと説明されています。公共の利害に関することであること、もっぱら公益を図る目的で出したこと、そして内容が本当であること、または本当だと信じるについて相当な理由があったこと。3つ目には、本当だと示せなかった場合の逃げ道が含まれている点が要点です。
その相当な理由は、公開の前にどこまで確かめたかで決まります。公開したあとに慌てて資料を集めても、公開の時点で確かめていたことにはなりません。後から集めた資料では、この理由を作れません。確かめる作業を公開の前に置くというのは、段取りの都合ではありません。材料そのものが後からは作れない、という事実の話です。
実務で気をつけたいのが、他社の記事を引き写した場合です。すでに報道されているという事実だけでは、本当だと信じる相当な理由があったとは認められにくい、という整理が実務では語られます。一次の情報にあたっていない引用は、確かめたことにならないと考えて運用してください。相手が公表している案内を1つ開くだけで、扱いが変わります。
| 記事に出てくる記述 | 確かめる先 | 公開の前に残すもの |
|---|---|---|
| 他社の機能や対応の可否 | 相手が公表している案内のページ | 見たページの所在と、確認した日 |
| 他社の価格やプラン | 相手が公表している案内 | 確認した日と、公表されている条件 |
| 導入社数・シェア・市場の規模 | 公表している元の資料そのもの | 資料の名前と発行の年、見た日 |
| 利用者の評判や口コミ | 実際に公開されている書き込み | 見た件数・時期・どこで見たか |
| 業界の動きや他社の方針 | 相手または公的な機関の公表 | 公表の日付と、引いた範囲 |
確認日と出どころは、後からは作れない
前の節で出てきた記録は、公開の前に作らないと意味がありません。指摘が届いてから資料を探し直しても、公開の時点で確かめていたことの裏づけにはならないからです。作るのは大がかりな台帳ではなく、記事ごとに数行で足ります。
残す項目は4つです。確かめた記述、確かめた先の所在、確かめた日、確かめた人。記事の公開日と一緒に、同じ場所に置いておきます。凝った様式は要りません。担当が替わっても探せる場所に置くことのほうが、項目の細かさよりずっと効きます。
保存する期間も決めてください。指摘は公開の直後に来るとは限らず、相手が気づいた時点から数える仕組みのため、年単位で遅れて届くことがあります。記事を公開している間はずっと残す、という決め方がいちばん単純です。記事を下げたときも、下げた事実と日付を同じ場所に足しておきます。
置き場所は、記事を管理している表に列を足すのがいちばん続きます。別のファイルにすると公開の作業とは別の手になってしまい、忙しい月から抜けていきます。記事の一覧に、確かめた先、確認した日、確かめた人の3列を足す。記述が複数あるときは、1つの欄に改行で並べてかまいません。様式を整えることより、公開の作業と同じ画面にあることのほうがずっと効きます。
公開の前に通す6つの問い
ここまでを、公開前の確認に落とします。全文を読み直す作業ではありません。他社や個人に触れている段落だけを抜き出し、6つの問いを当てます。記事1本あたり10分ほどで終わります。
- この段落は、証拠を持ってくれば本当かどうかを決められる記述か。決められるなら、確かめた記録があるか
- 断定で書かれている箇所は、相手が公表している案内で裏が取れているか
- 数字は、相手または公的な機関が自分で公表しているものか。出どころのない数字が混ざっていないか
- 相手の社内の事情について、外から見えないことを書いていないか
- 評判をまとめた記述に、件数と時期と見た場所が書いてあるか
- 名前を伏せた記述は、その分野の読者が読んでも相手を絞り込めない状態か
6つのうち1つでも引っかかったら、直す前にまず削ってみてください。削っても記事が成立するなら、その記述は最初から要らなかったものです。削ると成立しない記述こそ、時間をかけて確かめる価値があります。全部を確かめようとすると、続きません。
誰が当てるかも決めておきます。書いた人以外が1回通すのが原則です。書いた人は、確かめていない記述を確かめたと記憶し直してしまうことがあるためです。法務まで回す線は、他社を名指ししているか、評判を扱っているか、この2つで引くと現場で運用できます。線を文章で決めておけば、回すかどうかで毎回悩まずに済みます。
確認が記事にしか当たっていない
公開の前の確認を記事に入れても、抜ける経路があります。同じ下書きから作った資料、投稿、説明の原稿です。生成の道具で作った文章は1本の記事で終わらず、そのまま別の形に流用されることが多い。記事の側だけを直しても、流用先の記述は元のまま残ります。
経路は4つ数えられます。1つ目は、記事を要約して出すSNSの投稿。2つ目は、記事の内容を載せた配布用の資料。3つ目は、説明会や商談で読み上げる話し言葉の原稿。4つ目は、社外の媒体に寄稿した原稿。いずれも記事より確認が薄いところを通ります。とくに3つ目は文字として残らないので、後から何を言ったのかを確かめる手段がありません。
手当ては、確認の単位を記事ではなく記述にすることです。他社や個人に触れた記述を1つの一覧にまとめ、その一覧のほうに確かめた先と確認日を紐づける。同じ記述を別の形で使うときは、一覧の側を見る。記事ごとに記録を持つと、流用のたびに確認が振り出しに戻ります。
あわせて、記事を直したときに流用先へ伝える経路も決めておきます。記事を訂正したのに、古い記述の載った資料が配られ続ける事故は起こりやすい。訂正のたびに、その記述を使っている先を見て、誰に連絡するかを1行で書く。数分で終わりますが、これが無いと訂正が半分しか効きません。
AIに「これは名誉毀損か」を判定させない
確認の作業そのものを道具に任せたくなりますが、この文は名誉毀損にあたるか、という問いを投げてはいけません。返ってくるのは、それらしい判定です。当たっていることもありますが、当たっているかどうかを確かめる手段が、こちらにありません。危なくないという返答が来た場合に、その返答を疑う材料も残りません。
任せてよいのは、機械的に拾える作業までです。断定の形の文を全部抜き出す。数字が入っている文を全部抜き出す。他社名や役職が出てくる段落を抜き出す。出どころが書かれていない記述を並べる。判定ではなく、人が確かめる場所を減らす作業に使います。
- 断定の文・数字の入った文・他社に触れた段落を抜き出させるところまでにする。危ないかどうかは聞かない
- 抜き出した記述には根拠がどこにあるかを併記させる。書かれた出どころは人が開いて現物を確かめる
- 存在しない資料が出どころとして挙がることがある。名前が書かれているだけで確認済みにしない
- 未公開の原稿や社内の資料を入れる前に、入力が学習に使われない設定かを確かめる
- 人が確認する範囲を先に決める。他社に触れた段落は全部、それ以外は数字と固有名詞だけ、という形で書いておく
順番も大事です。道具に抜き出させた後で、人が確かめます。逆にすると、人が読む前に判定が出てしまい、その判定に引きずられます。抜き出しの精度は高くありませんから、漏れがある前提で、他社に触れた段落は人の目でも一度通してください。あわせて、抜き出しに使う指示の文は記事ごとに変えず、同じものを使い回してください。指示が毎回違うと、拾える範囲も記事ごとに変わってしまい、どこまで見たのかを後から言えなくなります。
指摘が届いてからの動き方
備えていても、指摘は届きます。届いたときに最初にやることは、反論ではありません。記事を止めることと、事実を確かめることを、別の人が同時に進めます。止めるのは非公開にするだけでよく、消すかどうかの判断は後回しで問題ありません。
次に、指摘された記述を1文ずつ、公開の前に残した記録と突き合わせます。記録がある記述と、無い記述に分ける。この仕分けができるかどうかが、初動の速さを決めます。記録が無い記述は、そこだけ先に落とします。全文をまとめて判断しようとすると、何日も動けなくなります。
該当の記事を非公開にする。消すかどうかの判断はここではしない。止めた日時と、止めた人を記録に残す。
指摘された記述を1文ずつ、公開の前に残した記録と突き合わせる。記録がある記述と、無い記述に分ける。
確かめた範囲と、まだ確かめていない範囲を分けて伝える。確かめていないことは、いつまでに答えるかだけを先に伝える。
訂正した箇所・訂正した日・訂正の理由を記事に置き、同じ形の記述が他の記事に無いかを洗い直す。
- 指摘を受けたその場で事実関係を答える:確かめる前の回答が、後から訂正できない発言として残る
- 黙って書き換えて公開を続ける:いつ何を直したかが残らず、確かめていたことの説明もできなくなる
- 記事だけ消して、転載や引用の先を確かめない:同じ記述が別の場所に残り、指摘が繰り返される
- 担当者が自分の名前で説明する:会社としての見解と個人の発言が混ざり、収拾がつかなくなる
- AIの出力だったと説明する:責任の所在の話が道具の話にすり替わり、相手の納得から遠ざかる
直すときは、直した事実を残します。訂正した箇所、訂正した日、訂正の理由を記事の末尾に置く。消すだけの対処は、指摘した側から見ると何も起きていないのと同じに映ります。消した記事の内容は、転載や引用の先に残ります。元の記述がどこまで広がっているかを確かめるところまでが初動です。そのうえで、同じ形の記述が他の記事にも無いかを、5つの形を使って洗い直してください。
まとめ
生成の道具を使うかどうかは、この話の本筋ではありません。出した文章の責任は、公開を決めた側にしか立たないという一点だけが動きません。まずは、直近に出した記事から、他社や個人に触れている段落を抜き出してみてください。確かめていない断定、出どころのない数字、社内の事情の推測、評判の要約、名前を伏せた特定。5つの形のどれかに当たる記述が、思ったより出てくるはずです。当たった記述は、確かめるか落とすかの二択で処理する。そのうえで、確かめた先と確認した日と確かめた人を数行で残す。この数行が、後から作れない唯一の材料です。公開の前に10分を使えるかどうかが、指摘が届いた後の数週間を決めます。
※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。
AIの導入・活用、何から始めるべきかお悩みですか?
デボノはアカウント開設・初期設定など「そもそものAI導入」から社内定着まで伴走支援。マーケティング活用など一歩進んだご相談にも対応します。
