会社の投稿では選べない曲がある|使える音源の見分け方

担当者が個人の端末で見たときには選べた曲が、会社のアカウントでは出てこない。検索しても表示されない。不具合を疑って問い合わせる前に、アカウントの種別によって使える音源の範囲が変わる仕組みを知っておく必要があります。これは不具合ではなく、権利の処理のされ方の違いです。この記事では、なぜ範囲が変わるのか、会社として何を選べばよいのかを整理します。
カメ先生会社のアカウントでは、選べる曲の一覧が個人のときと違います。
カメ子同じアプリなのに違うのですか。設定を間違えているのかと思いました。
カメ先生設定ではありません。商用の利用を前提にした許諾が必要になるからです。
カメ子なるほど、権利の話ですね。何を選べば安全なのか知りたいです。
- 会社のアカウントで表示される音源は、商用の利用が許諾されたものに絞られている
- 商品紹介や催しの告知を含む投稿は、商用と判定されやすくなる
- アプリの中の音源は、その提供元のサービスの中で使うことだけが前提になっている
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同じアプリなのに一覧が違う
投稿に音を付けようとして、曲の一覧を開く。そこに流行の曲が並んでいない。検索しても出てこない、あるいは出てくるが選べない。
最初に疑うのは自分の設定です。地域の設定、アプリの版、権限。しかし多くの場合、原因はアカウントの種別にあります。
会社として使うアカウントは、多くのサービスで個人のものとは別の種別に切り替えます。分析の数字が見られる、問い合わせの窓口を置ける、といった利点があるためです。その切り替えと引き換えに、使える音源の範囲が狭まります。
これは制限というより、権利の処理の結果です。個人が楽しむための利用と、商売のための利用では、必要な許諾が違います。
この記事では、なぜそうなっているのかを押さえたうえで、会社として音を扱うときの選び方を整理します。音は、映像の印象を大きく変える要素です。諦める話ではなく、選び方を変える話です。
なぜ範囲が狭まるのか
音楽には、作った人の権利と、録音した人の権利があります。投稿に使うには、その両方について許諾が要ります。
サービスの提供元は、権利を持つ側とまとめて契約を結んでいます。その契約の範囲に、広告や販売の目的での利用が含まれていないことがあります。
含まれていない曲を、会社のアカウントで使えるようにしてしまうと、契約の範囲を超えた利用が起きます。だから、契約の範囲に収まる曲だけを表示する仕組みになっています。
提供元の側は、商用の利用を前提に許諾を取った楽曲を別に用意しています。曲数は数千から数万の規模があり、選べないわけではありません。流行の曲が含まれにくい、というだけです。
この構造は、サービスごとに細かく違います。同じ会社が運営する2つのサービスでも、扱いが揃っているとは限りません。使うサービスごとに確かめる必要があります。
表示されないことと、使ってはいけないことは、厳密には別の話です。表示されないのは、そのアカウントに対して許諾の範囲外だからです。別の経路で同じ曲の許諾を得ていれば、編集の段階で載せて投稿することはあり得ます。
ただし、その場合も申し立ての仕組みには引っかかります。自動で照合する仕組みは、許諾の有無まで見てはくれません。申し立てが届いた後で、許諾を持っていることを説明する流れになります。手間を考えると、最初から範囲内の音源を選ぶほうが早い。
表示されない理由は音源だけとは限らない
曲が出てこないとき、原因が権利の処理ではない場合もあります。切り分けの順番を持っておくと、無駄な問い合わせが減ります。
まず、地域の設定です。音源の許諾は国ごとに取られているため、設定されている地域によって表示される一覧が変わります。
次に、アプリの版です。古い版のままだと、新しく追加された音源が表示されないことがあります。
3つ目が、投稿の形式です。同じサービスの中でも、短い動画と通常の投稿で使える音源が違うことがあります。形式を変えるだけで選べるようになる場合があります。
これらを確かめても表示されないなら、アカウントの種別による制限だと考えます。その時点で、外部の音源に切り替える判断をします。
何をもって商用と判定されるか
アカウントの種別だけでなく、投稿の中身によっても判定が変わることがあります。ここは明文化されていない部分が多く、推測を含みます。
商用と受け取られやすいのは、商品や役務を紹介する内容、価格や購入の案内を含む内容、催しへの申込を促す内容です。会社の名前や記章が画面に出ることも、判定の材料になり得ます。
反対に、社内の様子や働く人の紹介のように、直接の販売につながらない内容であれば、扱いが緩くなることもあります。ただし境目は公開されておらず、確実な線引きはできません。
実務としては、境目を探るより、最初から商用の利用が認められた音源だけを使うほうが安全です。境目を探る作業に時間をかけても、仕様が変われば無駄になります。
投稿のたびに判断していると、担当者によって判断がぶれます。「会社のアカウントでは、商用と明記された音源だけを使う」という一本の決まりにしておくのが運用しやすい形です。
アプリの中の音源は外に持ち出せない
見落とされやすいのが、使える範囲の広さです。アプリの中の音源は、そのサービスの中で使うことだけが前提になっています。
同じ動画を別のサービスに転載すると、転載先では許諾の範囲外の利用になります。1つの動画を複数のサービスに横展開する運用では、ここが事故のもとになります。
自社のサイトに埋め込む、展示会の会場で流す、営業の資料に入れる。こうした使い方も、アプリの中の音源では想定されていません。
複数の場所で使う予定があるなら、最初から外部の音源を使います。規約で商用の利用が認められた音源を購入し、編集の段階で載せる。この形なら、どこに出しても同じ音のまま使えます。
提供元の音源の一覧は、ロイヤリティフリーと説明されることがあります。この言葉は「無料」ではなく「使うたびに追加の支払いが要らない」という意味です。使える場所の制限とは別の話です。
サービスごとに扱いが違う
音源の扱いは、サービスごとに設計が異なります。1つのサービスで得た理解を、そのまま別のサービスに当てはめると外れます。
| 確かめる観点 | 見るべきこと |
|---|---|
| アカウントの種別で範囲が変わるか | 個人と法人で表示される一覧が違うか |
| 商用の音源の一覧があるか | 販促に使ってよいと明記された分類が用意されているか |
| 使える場所の範囲 | そのサービスの中だけか、外に持ち出せるか |
| 外部の音源を載せてよいか | 編集の段階で載せた音を投稿できるか |
| 違反したときの扱い | 音が消される、投稿が非表示になる、など |
最後の項目は、実務への影響が大きいところです。違反が見つかったときに音だけが消される仕組みだと、映像は残ります。無音の動画が公開され続ける状態になります。
投稿そのものが見えなくなる仕組みのサービスもあります。催しの告知のように期限のある投稿だと、公開が止まった時点で、その回の集客は終わります。
どちらの仕組みかを知っておくと、確認にどれだけ手をかけるかの判断ができます。重要な告知ほど、音源の出どころを慎重に選びます。
外部の音源を使うときの確かめ方
外部の音源を使う場合、規約を読む必要があります。読むべき点は決まっています。
- 商用の利用が認められているか(法人の販促を含むか)
- 使える場所に制限はないか(動画のみ、特定のサービスのみ、など)
- 表示の義務はあるか(作者名や出典を書く必要があるか)
- 改変してよいか(尺を切る、速さを変える、重ねる)
- 利用の期間に制限はないか(契約が切れた後の扱い)
- 第三者に渡してよいか(外注先が編集に使う場合)
最後の項目は、外注で動画を作るときに必ず確かめます。契約している人が使う前提の音源を、外注先の端末で使うと範囲を超えます。
期間の制限も見落とされます。月額の契約で使った音源を、契約を解約した後も公開し続けてよいかは、サービスによって扱いが違います。解約後に公開を続けられるかどうかは、契約の前に確かめておく項目です。
表示の義務がある音源は、動画の説明欄に書く形になります。書き忘れると、許諾の条件を満たさない利用になります。
会場で流す音楽は別の手続きが要る
催しの会場で音楽を流す場合は、投稿の話とはまったく別の手続きになります。混同しやすい点です。
人が集まる場所で音楽を流す行為には、演奏に関する権利の許諾が必要になることがあります。会場が包括的な契約を結んでいる場合もあれば、主催者が手続きする場合もあります。
さらに、その様子を撮影して配信すると、別の権利が加わります。会場で流す許諾と、配信で使う許諾は別に取る必要があります。
実務でありがちなのは、会場で流したものがそのまま録画に入ってしまう事故です。配信を予定しているなら、会場で流す音楽そのものを、権利の処理が済んだものに限定します。
撮影した映像に偶然入り込む音は、程度によっては別の扱いになる場合があります。ただし判断は個別の事情によるため、配信を伴う催しでは事前に確かめておくのが安全です。
権利の確認は音源だけでは終わらない
音源に気を取られていると、他の素材の確認が抜けます。動画に載るものは、音だけではありません。
映像の素材にも規約があります。購入した映像素材を、広告として配信してよいかは別の条件になっていることがあります。投稿として出すのと、費用を払って配信するのでは、必要な許諾が違う場合があります。
字幕に使う書体にも規約があります。端末に入っている書体を、動画に焼き込んで配布してよいかは、書体ごとに条件が違います。無償で配布されている書体でも、商用の利用を制限しているものがあります。
撮影した映像に映り込むものもあります。他社の製品、掲示物、画面に表示された内容。程度によっては問題にならない場合もありますが、主題として大きく映る場合は確認が要ります。
これらをまとめて確かめる仕組みを作ります。公開前の確認の一覧に、音源、映像素材、書体、映り込みの4項目を並べる。毎回同じ順で見れば、抜けは減ります。
- 音源の確認と同じ手間で、映像素材と書体の規約も確かめる
- 投稿としての利用と、費用を払って配信する利用は条件が違うことがある
- 各サービスと各素材の規約は変わるため、公式の案内で確かめる
種別を切り替える前に確かめること
個人の種別から会社の種別へ切り替えると、使える音源の範囲が変わります。切り替えの前に、既に公開している投稿への影響を考えます。
多くのサービスでは、過去の投稿に付いた音がそのまま残ります。ただし、後から音が外されることもあります。残るかどうかは保証されていません。
反応の良かった投稿が無音になると、作り直しが要ります。切り替えの前に、主要な投稿の一覧と使った音源を控えておきます。
切り替えそのものは、分析の数字が見られる、問い合わせの窓口を置ける、といった利点が大きい。音源の制約を理由に切り替えを見送るのは、得失が釣り合いません。
先に外部の音源に移行してから切り替える、という順番も取れます。この順なら、切り替えの前後で音が変わりません。
音がないことは弱点ではない
音源の制約を気にするあまり、動画の企画そのものが止まることがあります。その必要はありません。
法人向けの動画は、多くが音を出さずに見られています。移動中、職場、会議の合間。音が出ない前提で作られた動画のほうが、実は届きます。
音の役割は、情報を伝えることではなく、間を作ることと印象を整えることです。伝えるべき内容は、文字と図で成り立たせておきます。
そのうえで、音を足すなら控えめな器楽で十分です。流行の曲でなくても、映像の質が落ちるわけではありません。むしろ、落ち着いた音のほうが商材の性質に合うことが多い。
効果音も同じです。場面の切り替えに短い音を入れるだけで、映像は締まります。提供元の音源の一覧には、効果音も含まれていることがあります。
音量がそろっていないと聞きづらい
音源の権利をきちんと処理しても、音量がそろっていなければ聞きづらい動画になります。権利とは別の、作りの問題です。
よくあるのが、話し声と背景の音の大小が逆転している状態です。背景の音が大きすぎて、肝心の説明が聞き取れない動画は、最後まで見られません。
配信の側で音量を自動でそろえる仕組みを持つサービスもあります。その場合、手元で大きくしても、配信の側で下げられるため、大きくすること自体に意味がありません。上げるべきは全体の音量ではなく、話し声と背景の差です。
複数の動画を続けて公開するなら、音量の基準を決めておきます。1本目と2本目で音量が違うと、見る人は毎回つまみを触ることになります。
効果音の入れすぎにも注意します。場面が切り替わるたびに音が鳴ると、情報より音のほうが目立ちます。法人向けの内容では、静かなほうが信頼されます。
冒頭の数秒に大きな音を置く作りも避けます。職場で不意に開かれることを考えると、最初の音が大きい動画は、そこで閉じられます。冒頭は静かに始め、必要なら途中で持ち上げる。この順のほうが最後まで見られます。
書き出す前に、端末の音量を小さくして一度通しで聞きます。小さい音量で聞き取れるなら、大きい音量でも問題は起きません。逆は成り立ちません。
他社が使っているから安全とは限らない
音源を選ぶとき、同業他社の投稿を参考にすることがあります。参考にするのは構いませんが、判断の根拠にはできません。
他社が別の契約を結んでいる可能性があります。権利を持つ側と直接交渉している場合もあれば、単に見つかっていないだけの場合もあります。
見つかっていないだけの場合、後から申し立てが届きます。その時点で、真似した側も同じ立場に立たされます。
判断の根拠にできるのは、自社が読んだ規約と、自社が結んだ契約だけです。他社の運用は、企画の発想を得るために見るものであって、権利の判断に使うものではありません。
社内で「他社もやっている」という声が出たら、その他社がどういう契約を結んでいるか分かるかと問い返します。分からないなら、根拠にはできません。
使える音源を社内で共有する
担当者ごとに音源を探していると、毎回同じ確認を繰り返すことになります。確かめ済みの音源を、社内で共有する形にします。
やり方は単純です。規約を確かめた音源の一覧を作り、用途ごとに数曲ずつ選んで登録しておきます。落ち着いた説明用、明るい告知用、短い切り替え用。
一覧には、出どころ、使える範囲、表示の義務の有無を書いておきます。使うたびに規約を読み直す手間がなくなります。
同じ音源を使い続けると、動画の印象がそろいます。これは欠点ではありません。続けて見た人が、自社の動画だと分かる手がかりになります。
年に一度、一覧を見直します。契約が続いているか、規約が変わっていないか。見直しの担当と時期を決めておけば、放置されません。
社内の決まりに落とす
担当者ごとの判断に任せると、いつか事故が起きます。決まりの形にしておきます。
提供元の音源の一覧か、契約した外部の音源か。出どころを絞ると、確かめる規約が減ります。担当が替わっても引き継げます。
どの動画にどの音源を使ったかを一覧に残します。後から規約が変わったときに、影響の範囲がすぐ分かります。曲名と出どころと使った日を書いておけば足ります。
その動画を他のサービスにも出す予定があるなら、アプリの中の音源は使いません。投稿の前に決めれば、作り直しが起きません。
動画の制作を外に頼むとき、使ってよい音源の条件を書面で伝えます。納品後に権利の問題が見つかると、直す費用は自社の負担になりがちです。
音源の規約は変わります。契約している音源のサービスからの案内は、担当者に届く形にしておきます。
やりがちな失敗
現場で見かける失敗を挙げます。どれも、悪意なく起きるものばかりです。
- 個人の端末で作った動画を、そのまま会社のアカウントで投稿する
- アプリの中の音源を付けた動画を、自社サイトや資料に転用する
- 無料で配布されている音源を、規約を読まずに販促の動画に使う
- 外注先が用意した音源の出どころを確かめないまま公開する
- 権利の申し立てが届いてから、どの音源を使ったか調べ始める
2つ目は特に多く見かけます。同じ動画を複数の場所で使うほど、範囲を超える確率は上がります。
5つ目を防ぐのが、先に挙げた記録です。申し立てが届いてから調べ直すと、公開を止めるかどうかの判断が遅れます。記録があれば、その場で範囲内かどうかを確かめられます。
よくある質問
個人のアカウントで投稿すれば問題ないですか
会社の販促を目的とする投稿であれば、アカウントの種別にかかわらず商用の利用にあたり得ます。種別を変えることで許諾の範囲が広がるわけではありません。
短い時間なら使ってよいですか
時間の長短で自動的に許される仕組みはありません。数秒でも許諾の範囲外なら、範囲外のままです。
提供元の音源なら他のサービスにも出せますか
多くの場合、そのサービスの中での利用が前提です。他のサービスに出すなら、外部の音源に差し替えるのが安全です。
権利の申し立てが届いたらどうしますか
まず、どの音源が対象かを確かめます。記録があればすぐ分かります。範囲外の利用だったなら、公開を止めて差し替えます。
扱いは今後も同じですか
各社の仕様は変わります。使える範囲も、判定の基準も見直されます。重要な判断の前には、公式の案内で確かめてください。
生成した音楽なら自由に使えますか
生成に使った道具の規約によります。商用の利用を認めているものもあれば、有料の契約でのみ認めるものもあります。また、既存の曲に似すぎている場合は別の問題が生じ得ます。生成したものも、出どころの一覧に記録しておきます。
社員が作った曲を使うのはどうですか
職務として作ったのか、個人の活動として作ったのかで扱いが変わります。退職後も使い続ける予定があるなら、権利の帰属を書面で確かめておきます。口約束のまま使い続けるのは避けます。
動画の広告に使う場合も同じ条件ですか
多くの場合、条件は厳しくなります。投稿としての利用と、費用を払って配信する利用では、求められる許諾が違うことがあります。広告に転用する予定があるなら、最初からその条件で音源を選びます。
まとめ
会社のアカウントで流行の曲が選べないのは、不具合ではなく権利の処理の結果です。サービスの提供元は権利を持つ側とまとめて契約していますが、その契約に広告や販売の目的での利用が含まれていない曲があります。だから、商用の利用が認められた曲だけが会社のアカウントに表示されます。運用の要点は3つです。第一に、境目を探るより最初から商用の音源だけを使うと決めること。第二に、アプリの中の音源はそのサービスの中でしか使えないため、複数の場所で使う予定があるなら外部の音源にすること。第三に、使った音源を記録に残し、申し立てが届いたときにすぐ調べられる状態にしておくことです。そもそも法人向けの動画は音を出さずに見られることが多く、伝えるべき内容は文字と図で成り立たせておくべきものです。音源の制約を、企画を止める理由にする必要はありません。各社の仕様は変わるため、公式の案内で確かめてください。
※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。
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