Media > AI活用ユースケース > 営業 > 葬儀社の Web・電話の事前相談の内容を、宗派・人数・希望の形式・予算に整理して相談記録にし、プランの案内文を下書きする

葬儀社の Web・電話の事前相談の内容を、宗派・人数・希望の形式・予算に整理して相談記録にし、プランの案内文を下書きする

実装ステータス:構成例 技術的に実現可能な構成として設計したもの。自社未検証

葬儀社に Web のフォームと電話で届く事前相談の内容を、宗教と宗派・参列の人数・希望の形式・予算などの項目に整理して相談記録の文書にします。あわせて、自社のプランの表から合いそうなプランを挙げた案内文を下書きします。

サマリー
生成AI
ChatGPT/Claude/Gemini
連携・自動化
Make/n8n/Power Automate/Zapier
対象業界
その他
対象部門
営業
対象業務
書類作成/記録・議事録作成
主な課題
営業フォローが追いつかない/属人化している/書類作成に時間がかかる
AIで行う処理
要約
主な効果
品質標準化/対応スピード向上/工数削減
導入難易度
★★☆☆☆
実装レベル
半自動化
費用感
ノーコード連携(中)
人間の確認
条件付き
現在工数
45h/月
AI導入後
15h/月
想定削減
67%
年間削減
360h
モデル条件による試算値です。実在企業の実績ではありません。

01導入前 / 導入後の業務フロー

導入前(Before)
  1. 相談者が Web のフォームを送るか、電話をかけてくる
  2. 電話は担当者が受け、メモを取りながら話を聞く
  3. 担当者が Web の相談の内容か電話のメモを読み、相談記録の様式に書き起こす
  4. プランの価格表を見て、合いそうなプランを選ぶ
  5. プランの案内文(メール)を書く。電話の相談なら、資料の送付の案内を書く
  6. 責任者に記録と案内文を見せてから送る
  7. 次の連絡の予定を、相談の台帳に書く
導入後(After)
  1. 人相談者が Web のフォームを送る。電話の相談は、担当者が通話のあとに社内の入力フォーム(Zapier Forms)にメモを入れる
  2. 自動Web のフォームの送信内容は Webhook で、電話のメモは Zapier Forms から、どちらも事前相談の表(Zapier Tables)に1件として入る
  3. 自動新しいレコードをきっかけに Zap が動く
  4. 自動AIが相談の内容を項目に要約し、相談者の言葉を原文で残す
  5. 自動AIがプランの表から、条件に合いそうなプランを2つまで選ぶ
  6. 自動相談記録を Google ドキュメントのテンプレートから作る
  7. 自動プランの案内文を Gmail の下書きにする。プランの名前・含まれるもの・金額はプランの表から差し込む
  8. 人担当者が相談記録と案内文を確かめ、直して送る
  9. 人次の連絡の予定を決め、事前相談の表に書く
各工程の詳しい説明を読む
  1. 相談者が Web のフォームを送るか、電話をかけてくる
  2. 電話は担当者が受け、メモを取りながら話を聞く
  3. 担当者が Web の相談の内容か電話のメモを読み、相談記録の様式に書き起こす
  4. プランの価格表を見て、合いそうなプランを選ぶ
  5. プランの案内文(メール)を書く。電話の相談なら、資料の送付の案内を書く
  6. 責任者に記録と案内文を見せてから送る
  7. 次の連絡の予定を、相談の台帳に書く

(a)書き起こしに時間がかかる。 Web の相談は文章が長く、宗派も人数も予算も、あちこちに散らばって書かれています。 電話のメモは担当者にしか読めない走り書きのことがあり、その日のうちに書き起こさないと、何を聞いたかを思い出せなくなります。

(b)案内文を1件ずつ書いている。 相談の事情に合わせて言葉を選ぶので、ひな形を貼るだけでは済まず、1通に15分ほどかかります。 葬儀の相談への返事は、言葉づかいを誤れないので慎重になります。

(c)記録の書き方が担当者ごとに違う。 ある担当者は相談者の言葉をそのまま書き、別の担当者は「家族葬・20名・予算100万」とだけ書きます。いざ施行のときに別の担当者が受けると、記録を読んでも事情が分からず、遺族に同じことを聞き直します。 遺族にとっては、つらい時間に同じ話をもう一度させられることになります。

(d)返事が遅れる。 担当者は施行と打合せのあいまに書き起こしと案内文を作るので、事前相談への返事が翌日以降になることがあります。相談者は複数の葬儀社に問い合わせていることが多く、返事の早さで印象が決まります。

  1. 【人】 相談者が Web のフォームを送る。電話の相談は、担当者が通話のあとに社内の入力フォーム(Zapier Forms)にメモを入れる
  2. 【自動】 Web のフォームの送信内容は Webhook で、電話のメモは Zapier Forms から、どちらも事前相談の表(Zapier Tables)に1件として入る
  3. 【自動】 新しいレコードをきっかけに Zap が動く
  4. 【自動】 AIが相談の内容を項目に要約し、相談者の言葉を原文で残す
  5. 【自動】 AIがプランの表から、条件に合いそうなプランを2つまで選ぶ
  6. 【自動】 相談記録を Google ドキュメントのテンプレートから作る
  7. 【自動】 プランの案内文を Gmail の下書きにする。プランの名前・含まれるもの・金額はプランの表から差し込む
  8. 【人】 担当者が相談記録と案内文を確かめ、直して送る
  9. 【人】 次の連絡の予定を決め、事前相談の表に書く

8番目が、この設計の分かれ目です。 葬儀の相談への返事は、言葉一つで相談者の受け取り方が変わります。AIの下書きをそのまま送ることはしません。 担当者は、書き起こしと文章の骨組みが済んだ状態から、相談者の事情に合わせて言葉を直すところだけに時間を使います。

1番目で電話のメモを社内のフォームに入れるのは、電話の相談も同じ流れに乗せるためです。 メモは走り書きのままで構いません。AIが項目に分け、担当者が記録を確かめます。

02今回想定するシステム構成

構成図
Web の相談フォーム ──(Webhook)──▶ Zap ①:Catch Hook → Zapier Tables:Create Record
電話のメモ ──▶ 社内の入力フォーム(Zapier Forms)──▶ 事前相談の表に入る
   ▼【トリガー】Zapier Tables:New Record
Zapier の Zap ②
   ├──▶ AI by Zapier(Analyze and Return Data)
   │      関係・宗教と宗派・寺院・人数・形式・会場・予算・不安・連絡の希望
   │      プランの表から候補を2つまで
   ├──▶ Zapier Tables:Find Records(プランの表から名前・含まれるもの・金額)
   ├──▶ Google Docs:Create Document From Template(相談記録)
   ├──▶ Gmail:Create Draft(プランの案内文)
   └──▶ Zapier Tables:Update Record(処理の状態)
   ▼【人】担当者が確かめて送る
役割想定する製品代替候補
ワークフローZapier(Webhooks by Zapier、Zapier Forms、Zapier Tables)Make、n8n、Power Automate
生成AIAI by Zapier(Analyze and Return Data)ChatGPT(OpenAI)、Claude、Gemini
文書Google ドキュメント(相談記録のテンプレート)Microsoft Word
メールGmail(Google Workspace の会社のアドレス)Microsoft Outlook

Web のフォームは Webhooks by Zapier の Catch Hook で受けます。 Zapier の説明では、Catch Hook の Zap には専用の URLがあり、そこに送られた内容を読み解いて次のステップに渡します。Professional・Team・Enterprise のプランで使え、トリガーで受けられる内容は10MBまでとされています。Web のフォームが Webhook の送信に対応していることが前提で、対応していなければ、フォームの通知メールを Gmail で受ける形に替えます。

電話のメモは Zapier Forms で受けます。 フォームの送信内容はつないだ表に入り、送信のあとに Zap を動かすこともできるとされています。Zapier Forms はすべてのプランで使えるとされています。社内だけで使うフォームなので、誰が開けるかの設定を社員に限ります。

どちらも事前相談の表に入り、Zapier Tables の New Record が起点になります。 表の操作には Find Records、Create Record、Update Record があります。入口が2つあっても、要約から先の Zap は1本で済みます。

要約は AI by Zapier の Analyze and Return Data で行います。 返してほしい項目を名前と型で決め、説明と必須かどうかを付けられます。Professional・Team・Enterprise のプランで使え、モデルは新しいステップの既定が Premium(5倍)で、自前のキーも使えます。相談記録は Google Docs の Create Document From Template で、{{name}} のような置き場所に値を入れて作ります。

03どうやって実装するのか

Step1

処理の起点を決める

事前相談の表に新しいレコードが入ったことを起点にします。 Web のフォームは Zap ①(Catch Hook から Create Record)で、電話のメモは Zapier Forms の送信で、どちらも同じ表に入ります。表に入った時点で、入口の違いは「経路」の列の値(Web/電話)だけになります。

Web のフォームを直接 Zap ② の起点にしないのは、電話の相談と流れを1本にするためです。 入口ごとに要約の Zap を作ると、指示を直すたびに2か所を直すことになり、片方だけ古い指示のまま残ります。 表を間に置けば、要約の Zap は1本です。

電話のメモは、通話を終えてすぐに入れます。 入力フォームは、相談者の氏名・連絡先・メモ(自由記述)・連絡の希望の4つの欄だけにします。欄を細かく分けると、通話の直後に入れる気がなくなります。 項目に分けるのは AI の仕事です。

送られた時間帯で動きを変えません。 夜に届いた Web の相談も、その場で相談記録と案内文の下書きができます。送るのは翌朝の担当者ですが、書き起こしは済んでいます。

Step2

入力データを集める

データ中身取得元
事前相談のレコード経路(Web/電話)、受付日時、相談者の氏名と連絡先、相談の内容またはメモ、連絡の希望Zapier Tables(事前相談の表)
プランの表プランの名前、形式、参列の人数の目安、含まれるもの、金額、会場Zapier Tables(プランの表)
相談記録のテンプレート置き場所({{relation}} など)を書いた Google ドキュメントGoogle ドライブ
項目の定義宗教と宗派、形式などの項目ごとに入れるものと入れないものAI のステップの指示に書き込む

質を決めるのは、プランの表の書き方です。 AIにプランを選ばせるには、プランごとに「形式」「参列の人数の目安」「会場」の列がそろっている必要があります。プランの表に無い組み合わせ(30名の一日葬など)は、AIに作らせず「当てはまるプランなし」にします。

金額はプランの表にだけ置き、AIには渡しません。 AIが選ぶのはプランの名前だけで、案内文に入る金額は、Find Records で引いた値を Zap が差し込みます。 AIに金額を書かせると、表の金額と違う数字が案内文に入る余地が生まれます。

Step3

データの取得方法を決める

取るものどこからどうやって
事前相談のレコードZapier TablesNew Record の出力
プランの名前と形式と人数の目安Zapier Tables(プランの表)AI のステップの指示に一覧として書き込む
選ばれたプランの含まれるものと金額Zapier Tables(プランの表)Find Records(AIが返したプランの名前で探す)
同じ相談者の過去の相談Zapier Tables(事前相談の表)Find Records(電話番号で探す)

過去の相談を引くのは、2回目の相談に1回目の記録を添えるためです。 事前相談は、一度で終わらずに何度か続くことがあります。前回の相談記録の日付と担当者を、今回の相談記録の冒頭に並べます。 担当者が前回の話を踏まえて返事を書けます。

プランの一覧を AI のステップの指示に書き込むのは、プランの数が少ないからです。 家族葬・一日葬・一般葬・火葬式と会館の組み合わせで十数件です。プランを改定したら、プランの表と指示の一覧の両方を直します。 片方だけを直さないよう、改定の手順に書いておきます。

Step4

AIへ渡す前に整形する

  1. 経路の確認 … Web か電話かで、渡す本文の種類を分けて書きます(相談者の文章か、担当者のメモか)
  2. 相談者の連絡先を渡さない … 電話番号・メールアドレス・住所は要約に要りません。表と下書きの宛先にだけ使います
  3. 過去の相談の取り出し … Find Records の結果から、前回の日付と担当者と希望の形式だけを渡します
  4. 病状の詳細を渡さない運用 … 電話のメモには病名を書かず、「入院中」「自宅で療養中」程度にとどめるよう、担当者の入力の決まりにします

4番目は、相談者以外の方の情報を守るためです。 事前相談では、対象の方(相談者の家族)の病状が語られることがあります。 病歴は本人にとっての要配慮個人情報で、葬儀の準備に病名は要りません。メモの段階で書かないのがいちばん確かです。 Web の相談に病名が書かれていたときは、AIに要約の項目へ写させない指示を入れます。

Step5

AIに処理させる

させるのは、相談の内容を項目に要約することと、プランの一覧から候補を2つまで選ぶことです。

項目させること判断できないときの扱い
相談者と対象の方の関係「父」「母」「本人」などを写す書かれていなければ not_stated
宗教と宗派書かれたとおりに写す書かれていなければ not_stated。推測しない
寺院などとのつきあい菩提寺・付き合いのある教会や神社の有無と原文書かれていなければ not_stated
参列の人数の見込み原文のまま写す書かれていなければ not_stated
希望の形式家族葬/一日葬/一般葬/火葬式/未定 から選び、原文も写す迷えば 未定
会場の希望自社の会館・自宅・その他の原文書かれていなければ not_stated
予算原文のまま写す書かれていなければ not_stated
時期の見込み「急ぎ」「数か月以内」「まだ先」の原文。病状は写さない書かれていなければ not_stated
不安と質問相談者が尋ねたこと、心配していることを箇条で無ければ空
連絡の希望方法と時間帯書かれていなければ not_stated

宗教と宗派を推測させないのは、誤りが施行の当日まで残るからです。 「お寺とのつきあいがある」から宗派を当てはめると、相談記録に載った宗派で打合せが進み、宗教者の手配の段になって違うと分かります。 書かれていなければ not_stated にし、担当者が次の連絡で尋ねます。

時期の見込みは、相談者の言葉だけを写します。 「医師からそろそろと言われた」は「急ぎ」の原文として残し、病名や病状は写しません。 担当者が連絡の順番を決める材料で、病状の記録ではありません。

させないこと理由
宗教と宗派の推測施行の当日まで誤りが残る
金額の記載や見積プランの表から Zap が差し込む
宗教上の作法やお布施の目安の案内宗教者と宗派で異なる。担当者が相談者と話す
病名・病状の書き写し葬儀の準備に要らない。相談者以外の方の情報
プランの表に無いプランの提案当てはまらなければ「当てはまるプランなし」

3行目は誤りやすいところです。 相談者がお布施について尋ねていると、AIは一般的な目安を書きがちです。お布施は寺院と宗派と地域で違い、葬儀社が金額を示すと誤解のもとになります。 「不安と質問」に尋ねられたことを写すだけにし、答えは担当者が相談者と話して伝えます。

Step6

指示内容を固定する

Analyze and Return Data の指示:

あなたは葬儀社で、事前相談の内容を記録に整理する担当です。
相談の内容に書かれていることだけを使って、項目を埋めてください。
推測で埋めないでください。

【経路】{channel}
経路が「電話」の場合、本文は担当者のメモです。
メモの略語はそのまま写し、意味を補わないでください。

【項目の埋め方】
- relation:相談者から見た対象の方の関係を写してください。
- religion:宗教と宗派が書かれていれば、そのまま写してください。
  寺院とのつきあいなどから宗派を推測しないでください。
- temple:菩提寺や付き合いのある寺院・教会・神社についての
  記載を原文で写してください。
- attendees:参列の人数の見込みを原文のまま写してください。
- style:家族葬/一日葬/一般葬/火葬式/未定 から選び、
  style_text に根拠の原文を写してください。迷えば未定です。
- venue:会場の希望を写してください。
- budget_text:予算の記載を原文のまま写してください。
- timing_text:時期の見込みを相談者の言葉で写してください。
  病名、病状、治療の内容は写さないでください。
- concerns:相談者が尋ねたこと、心配していることを箇条で
  写してください。答えを書かないでください。
- contact_pref:連絡の方法と時間帯の希望を写してください。
- 書かれていない項目は not_stated にしてください。

【プランの候補】
下のプランの一覧から、style・attendees・venue に合うものを
最大2つ選び、plan_1・plan_2 に名前だけを入れてください。
合うものが無ければ plan_1 を「当てはまるプランなし」にしてください。
金額や含まれるものは書かないでください。
{plan_list}

【厳守事項】
- 宗教上の作法やお布施の目安を書かないでください。
- 金額を書かないでください。
- quote_1 と quote_2 に、相談者の気持ちや希望がよく表れた文を
  原文のまま1つずつ写してください。言い換えないでください。

【相談の内容】{body}
【前回の相談】{previous}

quote_1 と quote_2 で相談者の文を原文のまま写させるのは、記録を引き継ぐためです。 「母は家族だけで静かに送りたいと言っている」という一文は、項目に分けると「家族葬」になります。施行の打合せを受けた担当者が、その一文を読んでから遺族と話し始められるようにします。 第3章の(c)への答えです。

プランの一覧は名前・形式・人数の目安・会場だけを書き、金額を載せません。 指示に金額があると、AIはそれを要約や理由の説明に使います。

Step7

出力形式を固定する

Analyze and Return Data の出力項目として、次のように定義します。

項目名型説明必須
relationテキスト対象の方との関係はい
religion / templeテキスト宗教と宗派、寺院などとのつきあいの原文はい
attendeesテキスト参列の人数の見込みの原文はい
style / style_textテキスト形式の区分と根拠の原文はい
venueテキスト会場の希望はい
budget_textテキスト予算の原文はい
timing_textテキスト時期の見込みの原文(病状を除く)はい
concernsテキスト尋ねられたこと、心配の箇条いいえ
contact_prefテキスト連絡の方法と時間帯はい
plan_1 / plan_2テキストプランの名前/当てはまるプランなしはい
quote_1 / quote_2テキスト相談者の文の原文はい

項目に分けて受け取る理由の1つ目は、相談記録のテンプレートの置き場所にそのまま入ることです。 相談記録は、関係・宗教と宗派・寺院・人数・形式・会場・予算・時期・不安と質問・連絡の希望・相談者の言葉の順に並び、電話の相談も Web の相談も同じ形になります。

2つ目は、案内文を組み立てられることです。 案内文の下書きは、AIの別のステップで次の形に書かせ、プランの部分は Zap が差し込みます。

件名:事前相談のお礼と、プランのご案内

{name} 様

このたびはご相談をお寄せいただき、ありがとうございます。
〇〇葬祭の{staff_name}です。

(AIの文:相談の内容を受け止めたことを、concerns と quote_1 を
 踏まえて2〜3文で。宗教上の作法や金額には触れない)

【ご希望に近いプラン】
{plan_1}:{plan_1_contents} {plan_1_price}
{plan_2}:{plan_2_contents} {plan_2_price}

(AIの文:concerns の質問には、担当者から改めてお伝えする旨を書く)

ご都合のよい日時に、改めてお電話でお話を伺えますと幸いです。

AIに書かせるのは、括弧の2か所だけです。 プランの名前・含まれるもの・金額は Find Records で引いた値で、AIの文に数字が入らない形にしておきます。 plan_1 が「当てはまるプランなし」のときは、プランの部分を出さず、担当者が電話で相談する案内にします。

Step8

システムへ連携する

つなぎ先方式内容
Web の相談フォームWebhooks by Zapier(Catch Hook)送信内容の受け取り
Zapier Formsフォームの送信電話のメモの受け取り
Zapier TablesNew Record、Create Record、Find Records、Update Record起点、記録、プランの表と過去の相談の検索、状態の更新
AI by ZapierAnalyze and Return Data項目への要約、プランの候補、案内文の文
Google ドキュメントCreate Document From Template相談記録
GmailCreate Draftプランの案内文の下書き

案内文は下書きまでにし、Send Email は使いません。 担当者が言葉を直してから送ります。電話の相談で、相談者がメールを希望していないときは、下書きを作らず、相談記録だけを作ります。

Step9

人が確認する

  1. 相談記録を確かめる … 宗教と宗派・人数・形式・予算が元の内容と合っているかを見ます。特に religion は、not_stated か原文かを必ず見ます
  2. 案内文を直す … 相談者の事情に合わせて言葉を直し、プランの候補が合っているかを見ます
  3. 送る … 責任者の確認が要る場合は、責任者に見せてから送ります
  4. 次の連絡の予定を決める … timing_text と contact_pref を見て、事前相談の表に予定を書きます

3番目の責任者の確認を Zap に組み込むこともできます。 Zapier の Human in the Loop の Request Approval は、Zap を止めて担当者に承認・却下・内容の編集を求められ、Professional・Team・Enterprise で使えます。 ただし、Professional では承認の依頼を自分にしか送れず、確認する人にも Zapier のアカウントと Zap の共有が要ります。責任者に回すなら Team 以上が前提で、それまでは Gmail の下書きを責任者が見る運用で足ります。

目標は、90件をならして1件10分です。 書き起こしが済んでいるので、残るのは確かめることと言葉を直すことです。相談者の事情が複雑な相談では、言葉を選ぶのに10分を超えます。

Step10

例外に対処する

起きること対応
「今夜亡くなった」など、事前相談でなく急ぎの依頼timing_text に原文が入る。表に「至急」の印を付け、当番の担当者に Gmail の Send Email で社内向けに知らせる。案内文の下書きは作らない
宗教と宗派が書かれていないnot_stated。次の連絡で担当者が尋ねる
プランの表に当てはまるものが無い「当てはまるプランなし」。案内文のプランの部分を出さない
電話のメモが短すぎる項目の多くが not_stated になる。担当者が記録に足す
Web の相談に病名が書かれている要約の項目には写さない。表の元の本文は閲覧を絞る
同じ相談者が何度か相談してくる前回の相談記録を冒頭に並べ、前回の担当者に回す
Webhook が届かないWeb のフォームの通知メールでも確かめる。表に無ければ手で入れる

1行目は、事前相談のフォームに届くことがあります。 深夜に家族が亡くなり、フォームから連絡してくる人がいます。その連絡に事前相談の案内文を返すことはあってはなりません。 指示の中で急ぎの書き方を「至急」として拾わせ、案内文は作らずに当番の担当者へ知らせます。

Step11

記録を残す

  • 事前相談のレコード(経路、受付日時、元の本文またはメモ)
  • AI のステップが返した項目の全文と、プランの候補
  • 相談記録の文書と、送った案内文
  • 担当者が記録と案内文を直した記録 … どの項目を、どう直したか
  • 次の連絡の予定と、その後の相談・施行につながったか

4つ目が、指示を育てる材料です。 担当者が religion や style を直した件数を月に一度数え、同じ直しが続くなら、指示の項目の定義に足します。

04実装レベルの3段階

最小構成:相談の本文を手元のAIサービスに貼り、項目に分けさせる / 1件ごとの要約
半自動化:上記+Web と電話の相談が表に入ると Zap が動き、相談記録と案内文の下書きまでを作る / 書き起こし、記録、案内文の骨組み
本格構成:上記+Human in the Loop で責任者の承認、次の連絡の予定の前の知らせ / 確認と追いかけまでの流れ

半自動化で、1件30分が10分になり、この段階が本記事の想定です。 書き起こしとプランの選び出しと案内文の骨組みが自動になり、残るのは確かめることと言葉を直すことです。 段階を飛ばさないでください。 半自動化を1か月回すと、担当者が直す項目と、プランの候補が分かれる相談が先に分かります。そこを直してから責任者の承認を組み込むほうが、承認の手間が増えるだけの事態を防げます。

05工数削減シミュレーション

前提値(モデル条件)
対象人数
3 名
月間件数
90 件
1件あたり現在時間
30 分
1件あたり導入後時間
10 分
現在  90件 × 30分 ÷ 60 = 45 時間/月
導入後 90件 × 10分 ÷ 60 = 15 時間/月
月間削減時間
30h
削減率
67%
年間削減時間
360h
年間金額換算(時間単価3,000円)
108万円
モデル条件による試算であり、実際の効果は業務内容・運用方法によって異なります。

自社条件で導入効果を整理したい方へ

このユースケースを自社に当てはめた場合の前提値と削減見込みを、業務ヒアリングをもとに整理します。

AI活用について相談する

06向いている企業・向いていない企業

向いている
  1. 家族葬から一般葬までを扱う葬儀社で、Web の事前相談のフォームと電話で月に数十件から百件ほどの事前相談を受け、担当者が相談の内容を記録の様式に書き起こし、プランの案内を1件ずつ書いている場合。相談の記録の書き方が担当者ごとに違い、後日の打合せや施行の当日に別の担当者が引き継ぐときに聞き直しが起きている場合。
向いていない
  1. 事前相談が月に数件で、代表者が全件を受けて覚えていられる場合。相談の大半が来館での面談で、Web と電話の相談がほとんど無い場合。なお、葬儀の見積の金額、宗教上の作法の案内、寺院や宗教者との調整は、この構成では代替できません。担当者が相談者と話して決めます。

07最小構成で試す方法

  1. 先月の事前相談から30件を選ぶ(うち数件は、電話のメモ、宗派が書かれていないもの、2回目の相談を入れる)
  2. 項目の定義と、プランの一覧(名前・形式・人数の目安・会場)を書く
  3. 相談者の氏名と連絡先、病状の記載を消した本文と、定義を手元のAIサービスに貼り付ける
  4. 「項目に分けて要約してください。宗派は推測せず、書かれていなければ記載なしにしてください。プランの一覧から合うものを2つまで選んでください。金額を書かないでください」と指示する
  5. 出てきた結果を、当時の担当者の相談記録と突き合わせる

30件は必ずやってください。 Zap を組む前に、「相談の文章とメモから、記録の項目を埋められるのか」を確かめます。

出てきた内容判断
当時の相談記録とおおむね同じになったZap の組み立てに進む
宗派を推測して埋めてしまう指示の書き方で直る。構成は有効
プランの候補が担当者の選び方と分かれるプランの表の人数の目安と会場の列を見直す

3行目が出るのが普通です。 担当者は、相談者の事情からプランを選んでいます。その事情のうち表に書ける部分を、プランの表の列に足していきます。

08実装時につまずきやすいポイント

問題対策
宗派が推測で埋まる推測を禁じ、not_stated を担当者が必ず見る
案内文に金額が入り、表と違う金額はAIに渡さず、Find Records の値を差し込む
お布施の目安が案内文に入る作法と金額を書かないことを明記する
急ぎの依頼に事前相談の案内文を返す急ぎの書き方を拾い、案内文を作らずに当番へ知らせる
病状がそのまま記録に載るメモの段階で書かない。要約の項目に写させない
入口ごとに要約の Zap を作り、指示がずれる表を間に置き、要約の Zap を1本にする
Web のフォームが Webhook を送れない通知メールを Gmail で受ける形に替える
責任者の承認を Professional で組もうとするProfessional は自分にしか送れない。 Team 以上か、下書きを見る運用

上から4行目が、この構成でいちばん重い失敗です。 起きる件数は少なくても、遺族に与える傷は取り返せません。 急ぎの書き方の例を指示に十分に並べ、timing_text に「亡くなった」「今夜」が入ったら案内文を作らないことを、最初から組み込んでください。

09セキュリティ・AIガバナンス上の注意点

この構成で扱うデータ: 相談者の氏名・連絡先、家族の関係、宗教と宗派、予算、時期の見込み、そして対象の方の療養の様子です。

  1. 宗教と宗派は要配慮個人情報として扱う … 個人情報保護委員会のガイドラインでは、要配慮個人情報の「信条」は思想と信仰の双方を含むとされ、病歴も要配慮個人情報に当たります。取得や第三者提供には原則として本人の同意が要るとされているので、相談フォームと電話の冒頭で、記録と外部のサービスでの処理について説明し、プライバシーポリシーに書きます
  2. 相談者以外の方の情報を持たない … 対象の方の病名・病状は、メモにも要約にも残しません
  3. AI に渡す項目を絞る … 氏名・連絡先・住所は渡さず、相談の本文だけにします。金額もAIには渡しません
  4. 案内文を自動で送らない … 担当者が言葉を直してから送ります
  5. 事前相談の表の閲覧範囲を絞る … 宗教と家族の事情がまとまった一覧です。Zapier Tables と社内の入力フォームを開ける人を担当者と責任者に限ります
  6. AI の処理の提供元を決める … AI by Zapier は Zapier の組み込みのモデルか、自前の AI の提供元のアカウントで動きます。どちらで処理するかを決め、説明と合わせます

誤りが起きた場合のリスクは、宗派を誤って記録することと、急ぎの依頼に事前相談の返事をしてしまうことの2つです。 前者は推測を許すと起き、後者は急ぎの書き方を拾わないと起きます。どちらも、推測させない、急ぎは人へ、の2つで守ります。

10まず何から始めるか

1週目:プランの表と項目の定義を作る

プランの表を、名前・形式・参列の人数の目安・会場・含まれるもの・金額の列でそろえます。相談記録の様式の項目ごとに、入れるものと入れないものを担当者3名で決めます。

2週目:30件で試す

先月の事前相談から30件を選び、手元のAIサービスで要約させます。当時の相談記録と突き合わせ、宗派を推測していないか、金額を書いていないかを最優先で見ます。

3週目:入口と表を作る

Zapier Forms で電話のメモの入力フォームを作り、Web のフォームから Webhook が送れるかを確かめます。電話のメモに病状を書かない決まりを、担当者で確かめ合います。

4週目:Zap をつなぐ

New Record から AI by Zapier、相談記録のテンプレートまでを作ります。最初の2週間は案内文の下書きを作らず、相談記録だけを担当者の書き起こしと見比べます。

2か月目: 案内文の下書きを足し、担当者が直した項目を毎週数えます。3か月目以降: 施行の打合せで聞き直しが起きた件数を導入前と比べ、項目の定義とプランの表の手入れが月1回で済むようになった時点で、この構成は完成です。


11関連ユースケース

12この仕組みを理解するための記事

13技術仕様の確認日・参考情報

技術仕様確認日:2026-10-14/最終更新:2026-10-14
確認した内容情報源確認日
Analyze and Return Data で出力項目を名前と型で定義し、説明と必須を付けられること。Professional・Team・Enterprise で使えること。新しいステップの既定が Premium(5倍)で、自前のキーも使えることZapier: Use AI by Zapier to analyze and return data2026-10-14
Catch Hook の Zap が専用の URL で内容を受け、読み解いて渡すこと。Professional・Team・Enterprise で使えること。トリガーで受けられる内容が10MBまでであることZapier: Trigger Zaps from webhooks2026-10-14
Zapier Forms の送信内容がつないだ表に入り、送信後に Zap を動かせること。すべてのプランで使えることZapier: Use forms in Zapier Interfaces2026-10-14
Zapier Tables のトリガーに New Record、操作に Create Record・Find Records・Update Record があることZapier: Zapier Tables integrations2026-10-14
Google Docs の Create Document From Template が二重の波かっこの置き場所に値を入れて新しい文書を作ることZapier: Google Docs integrations2026-10-14
Gmail の操作に Create Draft と Send Email があることZapier: How to get started with Gmail on Zapier2026-10-14
Human in the Loop の Request Approval が Zap を止めて承認・却下・編集を求めること。Professional・Team・Enterprise で使え、Professional では自分にしか送れないこと。確認する人に Zapier のアカウントと Zap の共有が要ることZapier: Request approval with Human in the Loop2026-10-14
要配慮個人情報の「信条」が思想と信仰の双方を含むこと。病歴が要配慮個人情報に当たること。取得や第三者提供には原則として本人の同意が必要とされること個人情報保護委員会: 個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)2026-10-14

葬儀の見積、宗教上の作法、寺院や宗教者との調整は、担当者が相談者と話して判断してください。 本記事は上記の公式ページで確認できた範囲だけを扱っています。

実装ステータス:構成例。 公開仕様に基づいて設計した構成であり、当社で実際に構築・検証したものではありません。工数の数値はモデル条件による試算です。

自社の業務に使えるAI活用候補を整理します

このユースケース(UC-1469)についてのご相談はこちらから。

AI活用について相談する
目次