Gemini in Chromeの社内設定|管理コンソールで絞る範囲

Gemini in Chromeの社内設定|管理コンソールで絞る範囲

「クロームの右上に、ある日ジェミニのボタンが出てきたと社員から問い合わせが来た」「止めるべきか使わせるべきか、そもそも管理画面のどこで決めるのか分からない」。全社の標準ブラウザをクロームにしている会社の情シスから、この春以降に増えた声です。答えは、オンかオフかの二択ではありません。本当は、誰に、どのアカウントで、どの画面まで読ませるかという既定値を、情シスが先に決めておくことです。この記事では、管理コンソールで絞れる範囲と、決める順番、周知と見直しの回し方を整理します。


カメ先生カメ先生

ブラウザにAIが入ったと聞くと、新しい道具を1つ配った話に見えがちなんだ。でも本当は、もう全社員の手元にある道具の中身が変わった、という話なんだよ。


カメ子カメ子

導入の稟議を通していないのに、使える状態になっているということですか。


カメ先生カメ先生

そう。だから入れるかどうかではなく、既定をどうするかを決めることになる。スイッチは2つあって、組織の単位で分けられる。業務アカウントか個人アカウントかで、データの扱いも変わるんだ。


カメ子カメ子

止めるか使わせるかより前に、決める項目がいくつもあるんですね。


この記事のポイント
  • 管理コンソールには、ジェミニのアプリ全体の設定と、クロームだけのポリシーの2つのスイッチがあり、どちらも既定は許可
  • 対象の契約の業務アカウントなら学習に使われないなどの保護が付くが、個人アカウントや対象外の契約は消費者向けの規約になる
  • AIに任せるのはページの要約と調べものの下書きまで。社内システムや顧客情報の画面を読ませてよいかは情シスが決める

AIの導入・活用、何から始めるべきかお悩みですか?

デボノはアカウント開設・初期設定など「そもそものAI導入」から社内定着まで伴走支援。マーケティング活用など一歩進んだご相談にも対応します。

目次

全社の標準ブラウザに、AIが後から入ってきた

これまでのAI導入は、使いたい部署が申請し、情シスが契約と設定を整えてから配るのが普通でした。Gemini in Chromeはこの順番が逆になります。すでに全社員が毎日開いているクロームに、ブラウザの更新として入ってくるため、情シスが何も決めていなくても、条件がそろった社員から使える状態になります。

困るのは、社員の側からは会社が認めた機能なのかどうかが見分けにくい点です。ブラウザの右上に正式なボタンとして出てくるので、標準ブラウザに付いている機能なら会社も認めているはずだと受け取るのが自然です。情シスが黙っている期間が長いほど、その受け取り方が既成事実になっていきます。

別のAIブラウザを入れるかどうかの判断とは、前提が違うことにも注意が必要です。別製品なら入れない選択が取れますが、クロームを標準から外すのは現実的ではありません。そのため、この記事で扱うのは導入の可否ではなく、入ってきた機能の既定値をどう置くかです。別に入れるAIブラウザの確認項目は、関連記事「AIブラウザを社内で使う前の確認項目」で扱っています。

もう1つの前提として、クロームそのものを会社の管理下に置けているかを確かめておきます。ブラウザのポリシーは、管理コンソールや端末管理の仕組みでクロームを管理している状態で初めて効きます。管理していない端末や、社員が私物で開くクロームには、この記事の設定は届きません。

日本での提供開始と、公式が挙げるできること

グーグルの日本の公式ブログによると、Gemini in Chromeは2026年4月21日から日本で提供が始まり、マック、ウィンドウズ、クロームブック・プラスで順次展開されています。一斉に全員へ届くのではなく段階的な展開なので、同じ会社の中でも使える社員と使えない社員が混在する期間がありました。

公式ブログが挙げているできることは、長いウェブの内容の要約、複数のタブを横断した情報の整理、グーグルのメールや地図、カレンダーとの連携、画像の生成と編集などです。どれも、閲覧中のページやタブの内容をAIに渡して処理する機能だという点が共通しています。

管理者向けヘルプでは、利用の条件として、18歳以上であること、最新のクロームにログインしていること、シークレットのウィンドウではないこと、対応する地域と言語であることが挙げられています。日本と日本語は対応に含まれています。逆に言えば、ログインしていない状態やシークレットのウィンドウでは使えないので、アカウントの管理がそのまま利用の管理につながります。

ヘルプには、利用者の許可のもとで複数の手順の作業を進める自動ブラウズの機能も載っています。ただし、日本でどこまで提供されているかは地域や時期で変わるため、社内の方針を書く時点で管理者ヘルプの提供状況を確かめてください。この記事では、ページの要約と調べものの下書きという、読む側の使い方を中心に扱います。

止めるスイッチは2つある。アプリの設定とクロームのポリシー

管理コンソールでGemini in Chromeにかかわる設定は、2つあります。1つは、ワークスペースの中にあるジェミニのアプリのサービス設定です。これはウェブ、モバイル、クロームのすべての入口に効きます。もう1つは、クロームのブラウザのポリシーで、ジェミニとの連携を許すかどうかを決めるものです。こちらはクロームの中だけに効きます。

2つの関係は、両方が許可になっているときだけ使えるというものです。アプリのサービス設定を止めると、ウェブでもモバイルでもクロームでも、ジェミニが使えなくなります。クロームのポリシーだけを止めると、ウェブ版のジェミニは使えるまま、クロームの中の機能だけが消えます。

この違いは、方針の書き方に直結します。「ジェミニは業務で使ってよいが、ブラウザの中でページを読ませるのはまだ控える」という方針なら、アプリは許可のまま、クロームのポリシーだけを止めることになります。止めたい範囲がジェミニ全体なのか、ブラウザの中だけなのかを、設定を触る前に言葉にしておきます。

クロームのポリシーは、値が許可と許可しないの2つで、未設定のときは生成AIの既定を決める別のポリシーに従う仕組みです。生成AIの既定のポリシーは、クロームの他のAI機能にもまとめて効くため、ジェミニだけを決めたい場合は、ジェミニ連携のポリシーを明示的に設定しておくほうが、後から意図が読み取りやすくなります。

既定は許可。何もしなければ使える状態で届く

グーグルがワークスペースの更新情報で案内した内容では、2つの設定はどちらも既定で許可になっています。例外は、以前からジェミニのアプリのサービスを止めていた組織で、その場合はクロームでも使えないままになります。つまり、ジェミニのアプリをすでに開けている会社では、何もしなければクロームの中でも使える状態です。

ここで起きやすい誤解が、何も設定していないから、会社としては認めていないという情シス側の思い込みです。設定上は許可になっているので、社員から見れば使ってよい状態と区別がつきません。後から「認めていなかった」と言っても、社員を責める根拠にはなりません。

既定が許可である以上、まずやることは、現在の組織全体の設定が実際にどうなっているかを画面で確かめることです。組織部門やグループごとに上書きがかかっていることもあるので、最上位の設定だけでなく、主要な部署の設定も開いて確かめます。確かめた日付と画面の状態は、記録に残しておきます。

確かめた結果、許可になっていても慌てて全停止する必要はありません。止めると、すでに使い始めた社員の仕事が急に止まり、個人アカウントへ逃げる動きを生みます。現状を確かめたうえで、次の節で扱う出し分けを決め、周知と同じ日に切り替えるのが、混乱の少ない進め方です。

組織部門とグループで出し分ける

2つの設定は、ドメイン全体、組織部門、グループの単位で決められます。全社で一律にする必要はなく、部署の仕事の性質で分けるのが現実的です。たとえば、公開情報の調べものが多い広報やマーケティングは先に許可し、顧客情報を扱う窓口や経理は後にする、といった分け方です。

出し分けを決めるときの物差しは、その部署が普段ブラウザで開いている画面に、何が映っているかです。部署の名前や役職で決めるのではなく、日常的に顧客の個人情報、契約の条件、未公開の数字が画面に出るかどうかで分けます。ページを読ませる機能である以上、画面に映るものが、そのまま渡る可能性のあるものです。

組織部門とグループを両方使う場合は、どちらが優先されるかを、実際の画面で確かめてから設計します。部署の単位で止めたつもりが、横断のグループで許可が上書きされていた、という食い違いは起きがちです。設計の段階で、1人の社員を例に取り、最終的にどちらの設定が効くかを追ってみると、見落としに気づけます。

許可する部署を広げていく場合は、最初の部署で1か月程度運用し、問い合わせや困りごとを集めてから次に進めます。広げる順番と、次に進む条件を先に書いておくと、場当たりの判断になりません。広げる判断は情シスと各部署の責任者が持ち、利用者の人数だけで決めないようにします。

業務アカウントと個人アカウントで、データの扱いが変わる

同じGemini in Chromeでも、どのアカウントでクロームにログインしているかで、データの扱いが変わります。管理者向けヘルプによると、対象のワークスペースの契約の業務アカウントでは、やり取りは組織の中にとどまり、生成AIのモデルの学習に使われず、許可なく人が見ることもないと説明されています。既存のワークスペースの保護もそのまま効きます。

一方で、社員が会社の端末のクロームに、個人のグーグルアカウントでログインして使う場合は、この保護の対象外です。個人アカウントには消費者向けの規約が適用され、データの扱いは会社が契約で決めたものとは別になります。会社の端末で、個人アカウントのジェミニに社内の画面を読ませるのが、最も避けたい形です。

これを防ぐには、会社の端末のクロームで、業務アカウント以外のログインを制限する設定を合わせて検討します。クロームには、ログインできるアカウントを会社のドメインに絞るポリシーがあり、ジェミニの設定と組み合わせることで、保護のない入口を減らせます。設定の名前と効き方は、管理者ヘルプで確かめてください。

社員への説明では、「ジェミニを使ってよいか」だけでなく、「どのアカウントで使うか」を必ずセットで伝えます。業務アカウントで使うなら許可、個人アカウントでは業務の画面を読ませない、という線を1行で示すだけでも、社員が迷う場面は減ります。

自社の契約が対象かどうかを先に確かめる

業務アカウントでも、契約の種類によって扱いが変わります。ワークスペースの更新情報では、ビジネス、エンタープライズ、教育機関向け、現場向けの各プランなど、対象の契約が一覧で示されていました。対象外の契約では、管理者が許可した場合に、消費者向けの規約のもとで使う形になると説明されています。

確かめる場所は、請求書ではなく管理コンソールの契約の画面です。複数の契約が混在している会社では、部署によって対象と対象外が分かれていることもあります。対象外の契約の社員に許可を出すと、個人アカウントと同じ扱いになるので、出し分けの設計は契約の種類と合わせて考えます。

もう1つ、2025年9月の告知の時点では、ウェブやモバイルのジェミニが取得している第三者の認証のいくつかが、クローム版には及ばないと明記されていました。医療分野の規制に対応している顧客は利用自体が止められる、という記述もありました。認証を前提に取引先と約束している会社は、最新の状況を公式で確かめてから許可を出します。

こうした条件は、提供元の更新で変わります。確かめたときの画面の写しと日付、参照した公式ページの名前を記録に残しておくと、後から方針を見直すときの根拠になります。日付のない社内の写しや、別の会社のまとめ記事は、確認の根拠に使わないようにします。

ページを読ませてよい画面を、情シスが決める

ページの内容をAIに渡す機能で、いちばん判断が要るのは、社内システムの画面です。勤怠や経費の申請画面、顧客管理の画面、社内の掲示板、管理画面などは、ブラウザで開くことが多い一方で、映っている情報の重さがまちまちです。どの画面まで読ませてよいかは、社員の判断に任せず、情シスが区分として決める必要があります。

決め方の目安は、画面を3つの区分に分けることです。公開されている情報のページ、社内向けだが個人情報や取引条件を含まないページ、顧客の個人情報や未公開の数字を含むページの3つです。最初の2つは要約と下書きに使ってよい、最後の1つは読ませない、というように、区分ごとに扱いを決めます。

  • 顧客管理の画面を開いたまま、「この顧客への返信文を考えて」とページごと読ませる
  • 社内の掲示板の人事の告知を、要約のために読ませる
  • 取引先から共有された見積もりの画面を、比較表の下書きのために読ませる
  • 個人アカウントでログインしたクロームで、社内システムの画面を開いて要約させる

上の例は、どれも社員に悪気はなく、仕事を早く終わらせたいという動機から起きるものです。だからこそ、禁止の一覧ではなく、画面の区分と、その区分でやってよいことの組み合わせで伝えるほうが、判断しやすくなります。区分の一覧は、主要な社内システムの名前を入れて具体的に書きます。

代わりに操作する機能は、読む機能と分けて決める

管理者向けヘルプには、ページを読むだけでなく、利用者の代わりに複数の手順の作業を進める機能と、その機能を許すかどうか、使ってよいサイトと使ってはいけないサイトを指定するポリシーが載っています。この機能は、読む機能とは危なさの種類が違います。

読む機能で問題になるのは、画面の情報がどこへ渡るかです。代わりに操作する機能では、それに加えて、ログインしている権限のまま、送信や申し込みといった確定の操作が行われるおそれがあります。読む機能を許可したからといって、操作する機能まで自動で許可する必要はありません。

社内の方針では、読む機能と操作する機能を別の行に分けて書きます。当面は読む機能だけを許可し、操作する機能は許可しない、あるいは使ってよいサイトを公開情報のサイトに限る、といった決め方です。操作を任せる危なさの整理は、関連記事「AIブラウザを社内で使う前の確認項目」を参照してください。

操作する機能の提供状況は、地域や時期で変わります。いま日本で使えないとしても、将来の更新で既定が許可のまま届く可能性があるため、使えるようになる前に方針の行だけは書いておくと、届いた日に慌てずに済みます。

既定値を決める5つの手順

ここまでの論点を、実際に決める順番に並べると次のようになります。途中の整理や一覧づくりはAIに下書きさせてもかまいませんが、各段階の判断は情シスと責任者が持ちます。

STEP1
いまの設定を画面で確かめる

ジェミニのアプリのサービス設定と、クロームのジェミニ連携のポリシーが、全体と主要な部署でどうなっているかを開いて確かめ、日付とともに記録します。

STEP2
契約とアカウントの状態を並べる

部署ごとに、対象の契約かどうか、クロームに業務アカウント以外でログインできる状態かどうかを一覧にします。

STEP3
部署ごとに画面の区分を当てはめる

各部署が日常的に開く画面を、公開情報、社内向け、個人情報や未公開の数字を含むもの、の3つに分けます。

STEP4
出し分けと読ませる範囲を決める

許可する部署、止める部署、読ませてよい画面の区分を決めます。操作する機能は別の行で決めます。この段階はAIに判断させません。

STEP5
周知と切り替えを同じ日に行う

周知文を出す日と、設定を切り替える日をそろえます。切り替えの後に、実際の社員の画面で意図どおりになったかを確かめます。

手順の1つ目を飛ばして、いきなり方針を書き始めると、実際の設定と方針が食い違ったまま周知することになります。方針を書く前に、いまの画面を見ることを、手順の中でも最初に置いてください。

切り替えを本番の部署に入れる前に、試験用の組織部門を1つ作り、情シスの担当者のアカウントを入れて先に設定を試すと安全です。クロームのポリシーはログインしている身元ごとに効くため、同じ端末でも、業務アカウントと別のアカウントとで結果が変わります。その違いを試験の段階で確かめておくと、周知の後に「自分の画面では消えていない」という問い合わせが来たときに、原因をすぐに切り分けられます。

管理コンソールで決める項目のチェックリスト

決める項目を一覧にすると、次の表のようになります。社内の方針文書の付表として、そのまま使える形にしています。

決める項目選択肢の例決める人見直しの契機
ジェミニのアプリのサービス設定全体で許可/部署で止める情シスと責任者契約の変更、アプリの大きな更新
クロームのジェミニ連携のポリシー許可/許可しない/未設定情シスブラウザの大きな更新
出し分けの単位組織部門/グループ情シス組織変更
ログインできるアカウント会社のドメインに限る/制限なし情シス端末の管理方式の変更
読ませてよい画面の区分公開情報/社内向け/読ませない情シスと各部署の責任者社内システムの追加
代わりに操作する機能許可しない/使ってよいサイトだけ情シスと責任者機能の提供開始の告知
利用状況の確認生成AIの報告を月1回見る情シス問い合わせの急増

表の中で、読ませてよい画面の区分だけは、情シスだけで決めきれません。各部署の責任者が、自分の部署の画面に何が映るかを一番よく知っているからです。区分の案は情シスが作り、部署の責任者に確かめてもらうという分担にすると、現場の実態から外れにくくなります。

利用状況については、2025年9月の告知で、管理コンソールの生成AIの報告で使われ方を見られると案内されていました。どの部署でどれくらい使われているかが分かれば、出し分けを広げる判断の材料になります。報告で見られる項目は、実際の画面で確かめてから、見直しの手順に組み込みます。

社員への周知で伝える4つのこと

設定を切り替えても、社員に何も伝えなければ、ボタンが消えた、あるいは出てきた理由が分からず問い合わせが集中します。周知文には、長い規程を貼るのではなく、社員が明日から迷わないための要点だけを入れます。

  1. 使ってよいかどうかと、使ってよい部署
  2. 使うときのアカウント(業務アカウントだけ)
  3. 読ませてよい画面と、読ませてはいけない画面の例
  4. 迷ったときの問い合わせ先と、方針を見直す時期

3つ目の例は、社内システムの実名で書きます。「機密情報を読ませない」という書き方では、どの画面が機密なのかを社員が判断することになり、結局ばらつきます。顧客管理の画面、人事の掲示板、見積もりの共有画面、と名前で挙げるほうが、判断の負担を減らせます。

周知文の下書きはAIに作らせてもかまいませんが、社内システムの名前と区分は、情シスが確かめて差し込みます。AIに下書きさせるときは、根拠にした方針の項目を行ごとに添えさせ、方針にないことが書き足されていないかを人が確かめます。

AIに任せる範囲と、情シスが持つ判断

Gemini in Chromeの使いどころとして社員に勧めやすいのは、公開されているページの要約と、調べものの下書きです。長い公式の説明を短くまとめる、複数の公開資料の要点を並べる、といった使い方なら、渡る情報の重さも小さく、効果も分かりやすいものです。

反対に、要約の中身をそのまま判断に使うのは避けます。AIの要約は、元のページにない内容を補ったり、条件の一部を落としたりすることがあります。要約を使うときは、どの段落から取ったかという根拠をAIに書かせ、元のページで人が確かめることを、使い方の決まりとして周知に入れておきます。

情シスが持つ判断は、どの部署に許可するか、どの画面を読ませてよいか、操作する機能を許すかの3つです。これらはAIに判断させず、人が確認する範囲として先に決めておきます。設定の一覧の整理や、利用状況の集計の下書きはAIに手伝わせてよい部分です。

社員側にも、AIの答えを確認する責任があることを伝えます。要約をもとに社外へ連絡したり、数字を資料に転記したりするときは、元のページで確かめてから使う、という一文を周知文に入れるだけで、要約の誤りがそのまま外へ出る事故は減らせます。

見直しの頻度と、見直しを起こす出来事

ブラウザは数週間ごとに更新され、AIの機能もそれに合わせて増えていきます。一度決めた既定値が、次の更新で意味を変えることもあるため、見直しは年1回の定例だけでは足りません。定例の見直しに加えて、見直しを起こす出来事を先に書いておきます。

定例の見直しは、四半期に1回を目安にすると回しやすくなります。見直しの場では、設定の画面、利用状況の報告、社員からの問い合わせの3つを並べて、出し分けを広げるか、区分を変えるかを決めます。問い合わせの中に、読ませてよいか迷った画面の例が多ければ、区分の一覧に書き足します。

  • 新しいAIの機能がクロームに追加されたと告知されたとき
  • 提供元がデータの扱いや対象の契約の条件を変えたとき
  • 社内に新しいシステムが入り、ブラウザで開く画面が増えたとき
  • 個人アカウントでの利用や、読ませてはいけない画面での利用が見つかったとき

上のような出来事が起きたら、定例を待たずに見直します。方針を決めた日に、見直しを起こす出来事も同じ文書に書いておくと、担当者が替わっても見直しが止まりません。見直した結果は、日付と変えた項目を記録に残します。

よくある質問

全社で一律に止めてしまうのは、だめでしょうか

止めること自体は選択肢の1つです。ただ、止めるなら理由と、いつ見直すかを周知に書いてください。理由の説明なく止めると、社員が個人アカウントのジェミニや別のAIに流れ、会社から見えない利用が増えることがあります。止める期間に、許可する部署の条件を検討しておくのが現実的です。

ポリシーを設定したのに、社員の画面にボタンが残っています

クロームのジェミニ連携のポリシーは即時に反映される仕組みですが、その端末のクロームが会社の管理下にあるか、どのアカウントでログインしているかで効き方が変わります。対象の社員の端末で、管理されているブラウザかどうかと、効いているポリシーの一覧を確かめてください。

ワークスペースのAIの開放と、何が違うのですか

ワークスペースの各アプリに入るAIは、メールや文書の中身を読む機能で、開ける範囲の決め方も別の論点があります。この記事は、ブラウザの中でページを読ませる機能に絞っています。ワークスペース全体の開放範囲は、ワークスペースに入るAIで決める項目を整理した関連記事で扱っています。

止めた部署の社員から、使いたいと申し出があったら

申し出の窓口を1つに決め、どの業務で使いたいか、そのときに開いている画面は何かを聞きます。読ませる画面が公開情報や社内向けの区分に収まるなら、横断のグループに入れて個別に許可し、期限を付けます。期限が来たら使い方を聞き取り、部署全体に広げるかどうかの材料にします。個人の申し出を断る場合も、理由と見直しの時期を返すと、個人アカウントへ流れる動きを抑えられます。

拡張機能のAIと、同じ方針でよいですか

拡張機能は、社員が自分で入れるもので、許可の仕組みもブラウザの拡張機能の管理になります。Gemini in Chromeはブラウザに組み込まれた機能なので、止める場所が違います。拡張機能の許可手順は、関連記事「AI拡張機能の許可」の記事を参照してください。

まとめ

Gemini in Chromeは、全社の標準ブラウザに後から入ってくるAIで、何もしなければ使える状態で届きます。管理コンソールには、ジェミニのアプリ全体の設定と、クロームだけのポリシーの2つのスイッチがあり、両方が許可のときだけ使えます。決めるべきは、オンかオフかではなく、どの部署に、どのアカウントで、どの画面まで読ませるかという既定値です。業務アカウントなら学習に使われないなどの保護が付きますが、個人アカウントや対象外の契約では消費者向けの規約になります。AIに任せるのはページの要約と調べものの下書きまでにし、社内システムの画面を読ませてよいかは情シスが区分で決めます。まずは、いまの2つの設定を画面で開いて確かめるところから始めてください。

※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。

AIの導入・活用、何から始めるべきかお悩みですか?

デボノはアカウント開設・初期設定など「そもそものAI導入」から社内定着まで伴走支援。マーケティング活用など一歩進んだご相談にも対応します。

運営会社:株式会社デボノ

目次