SNSは広告に出すか投稿で回すか|素材の使い道で決める

「反応が落ちてきたので、そろそろ広告を出したほうがいいでしょうか」「同じ素材を広告に回したのに、投稿のときほど伸びませんでした」——BtoBのSNS運用でよく聞く相談です。どちらも、広告と通常の投稿を同じものを届ける手段の強弱として見てしまっているところに原因があります。広告は、投稿の届く範囲を広げる道具ではありません。本当は、届く相手も、残り方も、出せる量の決まり方も違う別の経路です。この記事では、作った素材を広告に回すか投稿で回すかを、相手・目的・素材の寿命・出せる量という4つの軸で仕分ける方法と、広告に回すと崩れる素材の型、投稿から広告へ移すときに変えるものまでを整理します。
カメ先生広告と投稿はね、同じ道の広い版と狭い版じゃないんだ。まったく別の道でね。だから同じ素材を置いても、着く場所が違うんだよ。
カメ子でも、どちらも同じ画面に出てくるように見えます。
カメ先生出てくる場所は同じでも、見ている人が違う。投稿は、すでにこちらを見ている人の画面に出る。広告は、まだこちらを知らない人の画面に、こちらがお金を出して割り込ませる。同じ言い方で書くと、後者では浮くんだ。
カメ子届く先が違うから、素材の側を選び直す必要があるということですね。
- 広告と通常投稿は強弱の違いではなく、届く相手も反応の残り方も違う別の経路
- 仕分けの軸は相手・目的・素材の寿命・出せる量の4つ。反応が落ちたからという理由では決めない
- AIには言い回しの作り分けと過去の反応の集計まで。どれに広告費を乗せるかは人が決める
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「届かないから広告にする」で決めると外れる
広告を出す理由としていちばん多いのが、投稿の反応が落ちてきたから、というものです。この理由で決めると、たいてい外れます。落ちた原因が素材の側にある場合、同じ素材を広告に乗せても結果は変わらないからです。むしろ、反応の薄い素材にお金を払って多くの人に見せることになり、投稿では静かに終わったはずの外れが、費用付きで外れとして残ります。
もう1つ、この決め方が外れる理由があります。投稿の反応が落ちる原因は、素材の質だけでなく、見ている人の顔ぶれが変わっていないことにもあるからです。同じ人たちに同じ種類の話を出し続ければ、何回目かで反応は落ちます。この場合に必要なのは広告費ではなく、素材の型を変えることです。広告は、届く相手を変える道具であって、素材を強くする道具ではありません。
実務では、広告に回すかどうかを決める前に、その素材が誰に向けて作られたのかを1行で書けるかを確かめます。書けない素材は、投稿でも広告でも同じように届きません。書けた場合、その相手がすでにこちらを見ている人なら投稿、まだ知らない人なら広告、という判断の出発点になります。順番としては、素材の宛先を確かめるのが先で、出し方を選ぶのは後です。
届く相手が違う——広告と通常投稿の届き方
通常の投稿は、自分のアカウントをすでに見ている人と、その人が反応したことで広がった先に届きます。つまり、出発点は自社を知っている人です。広告は逆で、こちらが条件を指定した相手の画面に、こちらの費用で表示されます。出発点は自社を知らない人になります。同じ素材でも、前提として知っていることの量がまったく違う相手が見ているということです。
この違いは、素材の書き出しにそのまま効きます。投稿は前回までの話が通じる相手に向けて書けますが、広告は初めて見る人に向けて書くことになります。自社の商品名を主語にした文、社内の呼び名、前の投稿を前提にした言い回しは、広告に回した瞬間に意味が通じなくなります。逆に、初めての人向けに説明を尽くした文を投稿に出すと、毎回同じ説明を読まされる読み手には冗長に映ります。
表示の見た目にも差があります。広告として配信されるものには、広告やプロモーションといったラベルが明示されます。既存の投稿をそのまま広告として配信する形をとると、その投稿は自分のプロフィールにも残り、フォロワーの画面にも通常どおり出ます。一方、広告専用として作ったもの(未投稿の広告、いわゆるダークポスト)は、指定した相手にだけ表示され、プロフィールには並びません。どちらの形で出すかによって、その素材が自社の履歴として残るかどうかが変わります。
投稿でしか積み上がらないもの、広告でしか動かせないもの
広告では反応が起きない、という言い方は正確ではありません。広告として出したものにも、返信や拡散はできます。ある媒体の広告の解説では、拡散されたあとにその投稿へ接触した人の反応は課金対象にならないとも説明されています。つまり、広告でも反応そのものは起きます。起きないのは、その反応が自社の投稿の下に積み上がり、次に見に来た人の目に入ることです。
未投稿の形で出した広告は、公式のタイムラインに影響を与えません。保存された数も、付いた反応も、その広告の管理画面の中にとどまります。半年後にプロフィールを訪れた見込み客が、その素材にたどり着くことはありません。反応が資産として残るかどうかが、投稿と広告のいちばん実務的な差です。事例や調査の数字のように、長く参照されることに価値がある素材ほど、この差が効きます。
逆に、広告でしか動かせないのが量と時期です。投稿は、どれだけ届くかを自分では決められません。相手の反応次第で10人にも1万人にも振れます。広告は、予算と期間を決めれば、届ける数をこちらの都合で作れます。締切のある告知や、決まった月に数を作りたい施策は、投稿では成立しません。この一点だけで広告を選ぶ場面が、実際にはかなりあります。
分ける軸①:相手——知っている人か、まだ知らない人か
1つ目の軸は、その素材を届けたい相手が自社をすでに知っているかどうかです。すでに知っている人、たとえば過去に資料を受け取った人、展示会で名刺を交換した人、前の投稿に反応した人に向けた素材は、投稿で出します。説明を省いて本題から入れるので、素材の中身を濃くできます。
まだ知らない人に向けた素材は、広告に回します。ここで大事なのは、知らない人向けの素材は書き方が変わるということです。何の会社なのか、誰に向けた話なのかを最初の2行で示す必要があり、その2行を足すと投稿としては前置きが長くなります。相手が変われば、同じ主旨でも素材そのものを作り直すことになります。だから、出す前に相手を決めるのです。
判断に迷うのは、両方に当てはまりそうな素材です。このときは、その素材を読み終えた人に次に何をしてほしいかで決めます。次に別の記事を読んでほしいなら投稿、申し込みや資料の請求をしてほしいなら広告です。知らない人にいきなり読み物を渡しても続きは読まれませんし、知っている人に毎回申し込みを促すと、その人の画面から外されます。
分ける軸②:目的——覚えてもらう、今すぐ申し込む、信頼を積む
2つ目の軸は、その素材で何を起こしたいかです。目的は大きく3つに分かれます。覚えてもらう、今すぐ申し込んでもらう、信頼を積む。このうち今すぐ申し込んでもらうことだけが、広告でしか成立しにくい目的です。期限があり、届ける数を読む必要があり、反応の量を自分で調整したいためです。
覚えてもらうことが目的なら、どちらでも成立します。ただし成立の仕方が違います。広告は短い期間に多くの人に一度ずつ届き、投稿は少ない人に何度も届きます。BtoBのように検討期間が長く、思い出される回数が効く領域では、後者の効き方が無視できません。半年後に案件が動き始めたときに名前が浮かぶかどうかは、一度の大量露出よりも、間隔を空けた反復で決まります。
信頼を積むことが目的の素材は、原則として投稿で出します。担当者の考え方、失敗した話、現場のやり方といった素材は、広告として届いた瞬間に読まれ方が変わります。読み手は、費用を払って見せられている文章を、自発的に流れてきた文章とは違う基準で読むためです。信頼は、相手が自分で見つけたと感じる経路でしか積み上がりにくい、という前提で仕分けます。
分ける軸③:素材の寿命——1週間で古くなるか、半年使えるか
3つ目の軸は、その素材がいつまで通用するかです。判断は簡単で、3か月後に同じ内容を出して成り立つかを考えます。成り立たないものが短命、成り立つものが長命です。短命な素材は広告に、長命な素材は投稿に回すのが基本になります。
短命な素材には、開催日のあるイベントの告知、期間限定の案内、今期の締切、新しく出した機能の速報が入ります。これらは日が過ぎれば価値がゼロになるので、決まった期間に決まった数を届ける広告の性質と合います。投稿で出して届かなければ、それで終わりです。取り返しがききません。
長命な素材には、導入の事例、自社で取った調査の数字、業務の手順を図にしたもの、用語をまとめた解説が入ります。これらは半年後も1年後も参照されるので、プロフィールに残り、検索で見つかり、他の人が引用できる形にしておく価値があります。長命な素材を未投稿の広告として出すと、その資産性を自分で捨てることになります。長く使う素材ほど、まず投稿で出す、と決めておくと迷いません。
分ける軸④:出せる量と回数の制約
4つ目の軸は、その素材をどれだけの量と回数で出せるかです。投稿は、同じ内容を何度も出せません。同じ人の画面に同じものが繰り返し出ると、反応が落ちるだけでなく、その人が見るのをやめます。つまり投稿は、1つの素材につき実質1回か2回しか使えない前提で計画することになります。
広告は、同じ素材を期間中ずっと出し続けられます。ただし、同じ人に同じものが何度も表示されると効きが落ちるという点は共通です。違うのは、その調整をこちらで決められることです。期間、予算、いつ止めるかを自分で握れるので、1つの素材から取れる量を、素材の質とは別に設計できます。手元に素材が少ない時期ほど、この差が効きます。
量の制約は、作る側の体力とも直結します。投稿で回すと決めた素材は、次々に新しいものを作り続ける必要があります。月に出せる本数が4本しかないのに、投稿だけで数を作ろうとすると破綻します。逆に、広告に回すと決めた素材は、1つを長く使う前提で作り込む価値があります。作れる本数から逆算して、どちらに何本回すかを先に決めておくと、月の途中で素材切れを起こしません。
4つの軸を素材に当てる
4つの軸は、別々に判断するものではなく、1つの素材に順番に当てていくものです。相手を決め、目的を決め、寿命を見て、出せる量を確かめる。この順で見ると、たいていの素材は3つ目までに行き先が決まります。判断がぶれやすいところを、一覧にすると次のようになります。
| 見るところ | 広告に回す | 通常の投稿で回す |
|---|---|---|
| 相手 | まだ自社を知らない層。前提の説明が要る | すでに見ている層、過去に反応した層 |
| 目的 | 決まった期間に届ける数を作る | 覚えてもらう、信頼を積む |
| 素材の寿命 | 3か月後には成り立たないもの | 半年から1年参照されるもの |
| 量の決め方 | 予算と期間で自分で決められる | 相手の反応でしか増えない |
| 反応の残り方 | 未投稿で出すと自社の履歴には積み上がらない | 同じ投稿に積み上がり、次の読み手の目に入る |
| 向く素材の例 | イベントの告知、締切の案内、期間限定の案内 | 導入の事例、調査の数字、手順の図、用語の解説 |
表の見方で注意したいのは、1つでも「広告」に当たったら広告、ではないということです。上から2つ、相手と目的が合っているかを先に見ます。この2つが投稿側なのに、寿命が短いという理由だけで広告に回すと、知っている人に費用を払って告知を見せることになり、投稿で足りたはずのものに予算を使うことになります。
迷ったときの既定値は投稿側です。投稿で出して反応を見てからでも、広告に回す判断は後からできます。逆は効きません。未投稿の広告として先に出してしまうと、その素材に付いた反応は自社の履歴に残らないため、あとから投稿として出し直しても、ゼロから始めることになります。順番を戻せないほうを後にする、というのが実務上の安全側です。
素材の型で見る——事例、調査の数字、解説の図、告知
軸で判断する前に、素材の型からおおよその行き先を持っておくと速くなります。BtoBで作る素材は、だいたい4つの型に収まります。導入の事例、自社で取った調査の数字、業務の解説を図にしたもの、そして告知です。前の3つは長命で、最後の1つだけが短命です。
導入の事例は、投稿で出すのが基本です。読んだ人が自分の会社に置き換えて考える素材なので、じっくり読まれる経路が向いています。加えて、事例は他社の担当者が社内で共有する形で広がることがあります。これは投稿でしか起きません。ただし、掲載の許可を取った範囲を超えて広告として配信すると、取材先との約束からはみ出すことがあるため、事例を広告に回すときは、掲載範囲に広告配信が含まれているかを先に確かめます。
自社で取った調査の数字は、両方に向く数少ない型です。投稿では引用され、広告では初めて見る人の足を止めます。ただし出し方が変わります。投稿では調査の方法や回答者の内訳まで書いて信頼を担保し、広告では数字を1つに絞って見せる。同じ素材でも、書く分量が倍以上違ってきます。解説の図は長命なので投稿、告知は短命なので広告、と型どおりに置けます。
広告に回すと崩れる素材の型
投稿としてよく機能していた素材が、広告に回した途端に効かなくなることがあります。崩れ方には型があります。1つ目は、前の投稿を前提にした素材です。「先週の続きです」「前回いただいた質問への答えです」という書き出しは、初めて見る人には意味が取れません。連載の形で作っていた素材ほど、この影響を受けます。
2つ目は、担当者個人の語り口で書かれた素材です。投稿では、書いている人の顔が見えることが読まれる理由になります。ところが広告として費用を払って表示されると、同じ文章が売り込みとして読まれます。個人の語りは、相手が自分で見つけた経路でしか機能しにくいためです。3つ目は、社内の呼び名や業界の略語を前提にした素材で、これは単純に通じません。
4つ目が、作り込みすぎた出し分けです。相手ごとに細かく言い方を変えていくと、受け手に不快感を与えることがあると指摘されています。誰に向けた文章かを明確にすることと、その人の事情を知っているかのように書くことは別物です。相手の属性に合わせるのは業界と役割の粒度までにとどめ、個別の事情には踏み込まない、という線を先に引いておきます。
やってはいけない使い分け
ここまでの軸を踏まえると、避けるべき使い分けがはっきりします。どれも一度は現場で見かけるもので、短期の数字だけを見ていると正しく見えてしまうところが共通しています。
- 反応が落ちた素材をそのまま広告に乗せる:落ちた原因が素材にある場合、費用を払って外れを大きくするだけになる
- 長く使える事例や調査を、未投稿の広告としてだけ出す:反応も閲覧もこちらの管理画面にしか残らず、半年後に見に来た人にはたどり着けない
- 同じ文章を投稿と広告にそのまま両方出す:投稿では前置きが足りず、広告では前提が通じず、どちらでも中途半端になる
- すでに知っている人に、告知の広告を繰り返し当てる:投稿で足りるものに予算を使い、しかも相手の画面を占有して印象を悪くする
- 広告であることの表示を外して自然な投稿に見せる:広告であることが分かりにくい表示は法令上の問題になり、信頼も失う
5つのうち最初の4つは、費用と機会の損失で済みます。最後の1つだけは性質が違い、法令の問題になります。次の章で、その線を具体的に見ます。
避け方として実務で効くのは、出す前に「これは広告に回す」「これは投稿で回す」を素材の管理表に書いておくことです。作ったあとに決めようとすると、その週の数字の出方に引きずられます。素材を作る前に行き先を決めておくと、書き方も宛先も最初からそちらに合わせられます。
投稿で出した素材を広告に回すときに変えるもの
投稿で出したものを、あとから広告に回す判断はあります。そのとき手を入れるのは4か所です。1つ目は宛名。投稿では省いていた「誰に向けた話か」を、最初の1行か2行に戻します。2つ目は言い切りの強さです。投稿では含みを持たせて書ける主張も、広告では根拠の示せない断定が問題になります。
3つ目は導線です。投稿ではプロフィールや別の投稿へ流せば足りますが、広告では初めて見た人がその場で次に進める先を1つだけ置きます。選択肢を2つ以上置くと、初めての人はどちらも押しません。4つ目が表示です。広告として配信するものには、広告やプロモーションであることが分かるラベルが付きます。文章の側でも、その表示と矛盾しない書き方にそろえます。
変えないほうがよいものもあります。素材の中身そのものです。投稿で反応があった素材は、その中身が相手に届いたということなので、要点を削って短くすると効かなくなります。短くしたくなったときは、中身ではなく前置きと後置きを削ります。中身は残し、宛名と導線だけを入れ替える。この線を守ると、投稿で出たときの手応えが広告でも保たれやすくなります。
広告であることを示す表示の扱い
広告として配信するものには、その媒体の側で広告やプロモーションといったラベルが明示されます。既存の投稿をそのまま広告として出す場合は、投稿としてはラベルなしで自分のプロフィールに残り、広告として配信された先では表示が付く、という二重の状態になります。どちらの形で出しているのかを運用側が把握していないと、社内での確認のときに話が食い違います。
加えて押さえておくのが、広告であることが分かりにくい表示そのものが法令上の問題になる点です。令和5年10月1日から、一般消費者が事業者の表示であることを判別しにくい表示は景品表示法上の不当表示に当たるとされています。規制の対象になるのは商品やサービスを供給する事業者、つまり広告主の側です。依頼を受けた第三者の側は対象になりません。テレビの広告のように、広告であることが明らかなものは対象外とされています。
- 自社の公式アカウントから、自社の名前で出している投稿は、事業者の表示であることが分かる形なら問題にならない
- 社員個人のアカウントや、取引先に依頼して出してもらう場合は、広告であることの表示を先に決めてから依頼する
- 表示の責任は依頼した側にある。素材をAIで作っても、この責任の所在は変わらない
実務上は、出す前のチェックに1行足すだけで足ります。「この素材は、見た人が自社の宣伝だと分かる形になっているか」。自社アカウントから自社名で出すものはほぼ問題になりませんが、社員個人の発信や、取引先に出してもらう形をとるときは、この1行が効きます。判断に迷う場合は出す前に確認する、という順番を運用の約束にしておきます。
両方に出すときの重複の扱い
同じ素材を投稿にも広告にも出す場面はあります。問題になるのは、同じ人が両方を見てしまうときです。すでにこちらをフォローしている人の画面に、投稿として1回、広告として数回表示されると、その人には同じものが繰り返し出続けることになります。相手から見れば単なる重複です。
防ぎ方は2つあります。1つは、広告の配信先からすでにこちらを見ている人を外すこと。もう1つは、同じ素材を両方に出すのではなく、投稿用と広告用で素材を分けることです。後者のほうが手間はかかりますが、前の章で書いたとおり宛名も導線も変えることになるので、結果として別の素材になります。両方に出すという判断は、実際には2つ作るという判断だと考えておくと、計画がずれません。
もう1つ、期間の重なりにも注意します。投稿で出した直後に同じ素材の広告を走らせると、その素材に反応した人が投稿と広告のどちらから来たのかが分からなくなります。効果を後から見直すつもりがあるなら、投稿で出す期間と広告を走らせる期間をずらします。1週間から2週間ほど空けるだけで、反応がどちらから来たものかを切り分けられます。
決める手順を1枚にする
ここまでの判断は、素材ごとに毎回考えると時間がかかります。手順として1枚に落としておくと、担当者が代わっても同じ結論になります。4つの軸を順番に当てるだけなので、慣れれば1つの素材につき数分で終わります。
誰に向けた素材かを1行で書けなければ、そこで止めます。書けない素材は、投稿でも広告でも届きません。
知っている人なら投稿側、知らない人なら広告側に仮置きします。ここで決まる素材が全体の半分ほどです。
覚えてもらう、今すぐ申し込んでもらう、信頼を積む。2つ目だけは広告側に寄ります。前の手順と食い違ったら、目的のほうを優先します。
成り立たないなら短命なので広告、成り立つなら長命なので投稿。ここまでで、ほとんどの素材の行き先が決まります。
投稿側に寄せすぎて月に出せる本数を超えていないかを見ます。超えていれば、長命な素材の一部を広告に回して本数を作ります。
作り始める前に行き先を書いておくと、宛名も導線も最初からその形で書けます。作ってから決めると、書き直しが発生します。
この手順の要は2つ目と3つ目で、ここが食い違ったときに目的を優先すると決めておくことです。決めていないと、素材ごとに判断が揺れます。手順を1枚にする目的は、速く決めることよりも、同じ素材なら誰が見ても同じ結論になる状態を作ることにあります。
AIに任せる範囲と、人が決める線
この判断でAIが効くのは2か所です。1つは、同じ素材の言い回しを相手別に作り分けること。投稿用の前提を省いた版と、広告用の宛名から入る版を並べて出させると、書き分けにかかる時間が大きく減ります。もう1つは、過去の反応の集計です。素材の型ごと、月ごとの反応を並べて、どの型が投稿で伸び、どの型が広告で反応を取れたかを表にまとめさせます。
作り分けを頼むときは、何を変えて何を変えないかを先に指定します。中身は変えず、最初の2行と最後の導線だけを入れ替える、という形で指示すると、投稿で出た手応えを残したまま広告版が作れます。指定しないと、AIは全体を書き直してしまい、反応があった部分まで消えます。集計をさせるときは、数字の出どころと期間を必ず書かせます。根拠のない一覧は、判断の材料になりません。
一方で、どの素材に広告費を乗せるかはAIに決めさせません。この判断には、今期の予算の残り、営業側の受け皿の状況、取材先との約束の範囲といった、素材の外側の事情が入ります。これらは素材の文面からは読み取れません。人が確認する範囲も先に決めておきます。広告に回す素材の最終的な選定、事例を広告に使ってよいかの確認、そして広告であることの表示。この3つは人が押さえ、残りを任せる形にすると、判断の速さと安全の両方が保てます。
まとめ
同じ素材を広告に回すか投稿で回すかは、反応の良し悪しで決めるものではありません。広告と通常の投稿は、届く相手も、反応の残り方も、出せる量の決まり方も違う別の経路だからです。仕分けの軸は4つ。相手がすでに自社を知っているか、目的が今すぐの申し込みなのか覚えてもらうことなのか、素材が3か月後にも成り立つか、そして出せる量を自分で決める必要があるか。上から2つで判断がつく素材が半分を占め、残りは寿命で決まります。長く参照される事例や調査の数字を未投稿の広告としてだけ出すと、反応が自社の履歴に積み上がらず、資産性を自分で捨てることになります。投稿で出した素材を広告に回すときは、宛名、言い切りの強さ、導線、表示の4か所を変え、中身そのものは削りません。広告であることの表示は、令和5年10月1日以降、広告主の側が責任を負う形になっています。AIには相手別の言い回しの作り分けと、過去の反応の集計を、変えない部分を指定したうえで任せられます。どの素材に広告費を乗せるかの判断は、人が持ちます。
※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。
広告・SNS・動画にAIを活かす第一歩、まずは導入から始めませんか?
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