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品切れの商品に届く再入荷のお知らせ登録と問い合わせを集め、再入荷が決まった商品ごとに登録者への案内メールの文面を作る

実装ステータス:構成例 技術的に実現可能な構成として設計したもの。自社未検証

品切れの商品ページに届く再入荷のお知らせ登録と、「いつ入りますか」という問い合わせを、商品と色・サイズごとに1つの表に集めます。再入荷が決まると、その商品の登録者に送る案内メールの件名と本文の下書きを作ります。

サマリー
生成AI
ChatGPT/Claude/Gemini
連携・自動化
Make/n8n/Power Automate/Zapier
対象業界
EC/小売/製造
対象部門
マーケティング
対象業務
問い合わせ対応/書類作成
主な課題
人手が足りない/書類作成に時間がかかる/期限・対応漏れが起きる
AIで行う処理
生成
主な効果
対応スピード向上/工数削減/機会損失防止
導入難易度
★☆☆☆☆
実装レベル
半自動化
費用感
ノーコード連携(中)
人間の確認
条件付き
現在工数
32h/月
AI導入後
12h/月
想定削減
63%
年間削減
240h
モデル条件による試算値です。実在企業の実績ではありません。

01導入前 / 導入後の業務フロー

導入前(Before)
  1. 登録の通知メールが届くたびに、担当者が商品名・色・サイズ・メールアドレスを登録の一覧に書き写す
  2. カスタマーサポートが、再入荷の時期の問い合わせに返信し、内容をメモに残す
  3. 予定表で再入荷が確定した商品を見つけ、登録の一覧から、その商品の登録者を色・サイズごとに拾い出す
  4. 問い合わせのメモから、その商品について聞かれていたことを探す
  5. 案内メールの件名と本文を書く(入荷日、色・サイズ、購入の上限、ページへの案内)
  6. メール配信の製品に、拾い出した登録者を宛先として入れ、本文を貼って配信の予約をする
  7. 配信した登録者に、一覧で「案内済み」の印を付ける
導入後(After)
  1. 自動商品ページの登録欄の送信を Webhook で受け、登録の一覧に1行を足す
  2. 【人/自動】 カスタマーサポートが、再入荷の時期の問い合わせのメールにラベルを付けると、問い合わせの一覧に1行が足される
  3. 人仕入れの担当者が、予定表の再入荷が決まった行の「確定」の列に印を付ける
  4. 自動「確定」の印をきっかけに、Zapier のワークフロー(Zap)が動く
  5. 自動登録の一覧と問い合わせの一覧を、商品コードで引いて、色・サイズごとの件数と聞かれていたことを集める
  6. 自動入荷数と登録数を比べ、「数量に限りがある」旨の文面を入れるかを条件で決める
  7. 自動AI by Zapier が、案内メールの件名と本文、入荷しない色・サイズの登録者あての短い文面の下書きを作る
  8. 自動下書きを配信準備の一覧に書き込み、担当者あてに Gmail の下書きで知らせる
  9. 人担当者が文面と宛先の件数を確かめ、メール配信の製品で配信を予約する
各工程の詳しい説明を読む
  1. 登録の通知メールが届くたびに、担当者が商品名・色・サイズ・メールアドレスを登録の一覧に書き写す
  2. カスタマーサポートが、再入荷の時期の問い合わせに返信し、内容をメモに残す
  3. 予定表で再入荷が確定した商品を見つけ、登録の一覧から、その商品の登録者を色・サイズごとに拾い出す
  4. 問い合わせのメモから、その商品について聞かれていたことを探す
  5. 案内メールの件名と本文を書く(入荷日、色・サイズ、購入の上限、ページへの案内)
  6. メール配信の製品に、拾い出した登録者を宛先として入れ、本文を貼って配信の予約をする
  7. 配信した登録者に、一覧で「案内済み」の印を付ける

(a)書き写しと拾い出しに時間がかかる。 1番目と3番目は、同じ情報を一覧に書き、また一覧から探す作業です。色・サイズの組み合わせが多い商品ほど、拾い出しに時間がかかり、取り違えも起きます。

(b)文面を1商品ずつ書く。 5番目は、商品ごとに入荷する色・サイズと数量が違うので、毎回ほとんど同じ構成の文面を、中身だけ変えて書き直します。 再入荷の多い月は、文面づくりが追いつきません。

(c)案内が遅れて売り逃す。 再入荷した商品は、ページに戻った時点で、登録していない客からも買われていきます。案内メールが入荷日の翌日、翌々日にずれると、登録した人が買えないまま売り切れます。 登録した人にとっては、登録した意味がなかったことになります。

(d)問い合わせへの約束が抜ける。 「決まり次第ご案内します」と答えた相手が、登録欄から登録していないことがあります。一覧に載っていない人には、案内が届きません。

  1. 【自動】 商品ページの登録欄の送信を Webhook で受け、登録の一覧に1行を足す
  2. 【人/自動】 カスタマーサポートが、再入荷の時期の問い合わせのメールにラベルを付けると、問い合わせの一覧に1行が足される
  3. 【人】 仕入れの担当者が、予定表の再入荷が決まった行の「確定」の列に印を付ける
  4. 【自動】 「確定」の印をきっかけに、Zapier のワークフロー(Zap)が動く
  5. 【自動】 登録の一覧と問い合わせの一覧を、商品コードで引いて、色・サイズごとの件数と聞かれていたことを集める
  6. 【自動】 入荷数と登録数を比べ、「数量に限りがある」旨の文面を入れるかを条件で決める
  7. 【自動】 AI by Zapier が、案内メールの件名と本文、入荷しない色・サイズの登録者あての短い文面の下書きを作る
  8. 【自動】 下書きを配信準備の一覧に書き込み、担当者あてに Gmail の下書きで知らせる
  9. 【人】 担当者が文面と宛先の件数を確かめ、メール配信の製品で配信を予約する

9番目が、この設計の分かれ目です。 配信はZapから行いません。数百人、数千人に一度に届くメールは、誤りがあっても取り消せないからです。 文面と、色・サイズで分けた宛先の件数を担当者が見て、配信の製品から送ります。

6番目を条件で決めているのも、意図してのことです。 「数量に限りがあります」と書くかどうかは、入荷数と登録数という2つの数字の大小で決まります。 AIに雰囲気で決めさせると、十分に入る商品でも急かす文面になります。

02今回想定するシステム構成

構成図
商品ページの登録欄                 問い合わせの共有アドレス(Gmail)
   │  送信時に Webhook で送る           │  担当者がラベルを付ける
   ▼【トリガー】Catch Hook              ▼【トリガー】New Labeled Email
Zapier(Zap 1・Zap 2:登録と問い合わせを一覧へ)
   ▼
登録の一覧・問い合わせの一覧(Google スプレッドシート)

再入荷の予定表(Google スプレッドシート)
   │  「確定」の列に印
   ▼【トリガー】New or Updated Spreadsheet Row(監視する列=確定)
Zapier(Zap 3:案内メールの下書き)
   ├──▶ Lookup Spreadsheet Rows (Advanced) ── 登録と問い合わせを商品コードで引く
   ├──▶ Paths ── 入荷数と登録数の比較
   ▼
AI by Zapier ── 件名と本文/入荷しない色・サイズの登録者あての文面
   ▼
配信準備の一覧 + Gmail の下書き(担当者あて)
   ▼
【担当者が確かめ、メール配信の製品で配信を予約】
役割想定する製品代替候補
ワークフローZapier(Webhooks by Zapier、Gmail、Google Sheets、Paths)Make、Power Automate、n8n
生成AIAI by Zapier(Analyze and Return Data)ChatGPT(OpenAI)、Claude、Gemini
保管Google スプレッドシート(予定表・登録の一覧・問い合わせの一覧・配信準備の一覧)Airtable
配信自社で使っているメール配信の製品ECのカートのメール配信機能

商品ページの登録欄、予定表、メール配信の製品は、今あるものをそのまま使います。 足すのは Zapier の Zap が3本と、登録・問い合わせ・配信準備の一覧のシートです。登録欄の送信先に、Webhook のURLを1つ足すのが最初の準備作業です。

土台になるのは、Google Sheets の Lookup Spreadsheet Rows (Advanced) です。 1行だけを探す Lookup Spreadsheet Row と違い、条件に合う行を最大500行まで取り出せます。 登録の一覧を商品コードで引けば、その商品の登録がまとめて返ります。500を超える登録がある人気の商品は、色・サイズの列を補助の条件にして分けて引きます。

文面づくりは AI by Zapier に任せます。 Zap に生成AIの手順を足す組み込みの道具で、返してほしい項目を出力のフィールドとして定義でき、 件名・本文・短い文面をそれぞれ別の項目として次の手順に渡せます。Professional・Team・Enterprise のプランで使え、モデルの段階で使うタスクの数が変わります(Standard は1、Advanced は3、Premium は5。新しく足した手順の既定は Premium)。

03どうやって実装するのか

Step1

処理の起点を決める

Zap は3本に分けます。 登録を受ける Zap、問い合わせを受ける Zap、案内メールの下書きを作る Zap です。前の2本は一覧に行を足すだけで、AIは使いません。

Zapトリガー受け取るもの
Zap 1:登録Webhooks by Zapier の Catch Hook商品コード、色、サイズ、メールアドレス、登録日時
Zap 2:問い合わせGmail の New Labeled Email(ラベル「再入荷の問い合わせ」)差出人、件名、本文、受信日時
Zap 3:下書きGoogle Sheets の New or Updated Spreadsheet Row(監視する列=確定)予定表の1行(商品コード、入荷日、色・サイズごとの数量、購入の上限)

登録は、Catch Hook で受けます。 Zap を作ると固有のURLが発行され、登録欄の送信時にそのURLへ送るように設定します。Catch Hook は要求の本文を解析して欄ごとの値にします。このURLを知られると誰でも Zap を動かせるので、 登録欄の設定以外に書きません。

問い合わせは、ラベルを付けたものだけで動かします。 Gmail の New Labeled Email は、ラベルが付いたときに動き、 会話への返信でも動くとされています。返信のたびに行が足されないよう、メールのIDで問い合わせの一覧を引き、既にあれば足さない手順を置きます。ラベルを付けるのは、問い合わせに返信したカスタマーサポートの担当者です。

下書きの Zap は、予定表の「確定」の列の変化で動かします。 特定の列を監視すると、その列が変わったときだけ動きます。行の追加そのものをきっかけにしないのは、 仕入れの担当者が数量を入れている途中の行で動かないようにするためです。Google スプレッドシートの自動保存で、書きかけの行のデータが送られることがあるとされています。トリガーの直後に Filter を置き、「確定」の行だけを通します。

Step2

入力データを集める

データ中身取得元
再入荷の予定商品コード、商品名、入荷日、色・サイズごとの入荷数、購入の上限、販売開始の時刻再入荷の予定表
登録の集計色・サイズごとの登録の件数、未案内の件数登録の一覧
問い合わせその商品について聞かれていたこと(本文から抜いた質問の文)問い合わせの一覧
商品の情報商品ページのURL、素材や仕様の変更の有無商品の一覧
文面の型件名の書き方、書き出し、締め、配信停止の案内の文自社で用意する文例(Zap の指示に書き込む)

質を決めるのは、予定表の「仕様の変更の有無」の列です。 再入荷のときに素材や色味が変わる商品があります。変わったのに前と同じものとして案内すると、届いてから返品になります。 変更があれば予定表に書き、文面に必ず入れさせます。

登録者のメールアドレスは、AIに渡しません。 AIに渡すのは件数だけです。宛先は配信の製品の側で、登録の一覧から色・サイズで絞り込んで作ります。 文面づくりに個人の連絡先は要りません。

Step3

データの取得方法を決める

登録の一覧は、Lookup Spreadsheet Rows (Advanced) で商品コードを検索して引きます。 補助の検索列に「状態」を指定し、値を「未案内」にすると、前回の再入荷で案内済みの人を除いた登録だけが返ります。

取るものどこから何に使うか
未案内の登録登録の一覧(商品コード+状態=未案内)色・サイズごとの件数
問い合わせ問い合わせの一覧(商品コード)文面に入れる質問への答えの材料
商品ページのURL商品の一覧(Lookup Spreadsheet Row)本文の案内先

色・サイズごとの件数は、表の側で数えます。 登録の一覧とは別に、商品コード・色・サイズごとに未案内の件数を数式で数える集計のシートを置き、Zap はその行を引くだけにします。 取り出した行をAIに数えさせると、数え違いが出ます。

問い合わせの一覧の商品コードは、カスタマーサポートが入れます。 問い合わせの本文には「先日見たワンピースの紺」のように書かれていて、商品の特定は人のほうが確かです。 返信のついでに、一覧の商品コードの列を埋めてもらいます。

Step4

AIへ渡す前に整形する

  1. 予定表の行の確認 … 入荷日、色・サイズごとの数量のどれかが空なら、下書きを作らずに担当者へ知らせます
  2. 入荷する色・サイズと、しない色・サイズの切り分け … 数量が1以上のものを「入荷する」、0か空のものを「入荷しない」に分けます
  3. 登録の件数の突き合わせ … 色・サイズごとに、入荷数と未案内の登録の件数を並べます
  4. 数量の限りの判定 … 入荷する色・サイズのどれかで、入荷数が登録の件数より少なければ「限りあり」の印を付けます
  5. 問い合わせの絞り込み … 直近90日のものだけにし、本文から署名と引用を落とします

4番目は、Paths の条件で行います。 「限りあり」の経路と「十分」の経路に分け、AIへの指示の一部を経路ごとに変えます。 Paths は1つのグループに最大10の分岐まで作れ、Paths と Filter の手順そのものはタスクを数えないとされています。

2番目を省かないでください。 予定表で「0」と「空」が混ざっていると、空の色・サイズを入荷すると読み違えます。0か空のどちらも「入荷しない」と扱う、と決めておきます。

Step5

AIに処理させる

させるのは、再入荷の予定と登録の件数と問い合わせから、案内メールの件名と本文、入荷しない色・サイズの登録者あての短い文面の下書きを作ることです。

作るもの中身材料
件名商品名と「再入荷」と入荷日予定表
本文入荷日と販売開始の時刻、入荷する色・サイズ、購入の上限、仕様の変更、商品ページへの案内、配信停止の案内予定表、商品の情報、文面の型
本文に入れる補足問い合わせで多かった質問への答えのうち、予定表に書かれていることで答えられるもの問い合わせ、予定表
入荷しない色・サイズの登録者あての文面今回は入荷しないこと、次の予定が予定表にあればその時期予定表
答えられなかった質問問い合わせのうち、予定表では答えられないもの問い合わせ

いちばん大事なのは、答えられなかった質問を、本文に入れずに書き出させることです。 「次は白も入りますか」と聞かれていても、予定表に白の予定が無ければ、本文では触れず、担当者への一覧に回します。 推測で「白も近日入荷予定」と書くと、それは約束になります。

入荷しない色・サイズの登録者あての文面も、同じ考え方で作ります。 「今回は白の入荷はありません」までは予定表で言えますが、「次回の入荷をお待ちください」と書くと、次回があることを約束します。予定表に次の予定が無ければ、時期にも有無にも触れず、 登録が引き続き有効であることだけを伝えます。登録を続けるかどうかは、受け取った人が決めます。

AIにさせないこと理由
予定表に無いことを書く登録者への約束として読まれる
数量に限りがあるかを決める入荷数と登録数の比較で決まる
他の商品をすすめる再入荷の案内という登録の目的から外れる
宛先を決める配信の製品で、色・サイズで絞り込む
配信する下書きまで。配信は担当者
Step6

指示内容を固定する

AI by Zapier の指示の欄に、次のように書きます。 「限りあり」と「十分」の経路で、【数量の扱い】の行だけを変えます。

あなたはECサイトのマーケティング担当で、再入荷のお知らせに登録した人へ送る
案内メールの文面を作ります。
次の再入荷の予定に書かれていることだけを使ってください。

【商品】{product_name}({product_code})
【入荷日・販売開始】{arrival_date} {sale_start}
【入荷する色・サイズと数量】{in_variants}
【入荷しない色・サイズ】{out_variants}
【購入の上限】{purchase_limit}
【仕様の変更】{spec_change}
【商品ページ】{url}
【問い合わせで聞かれていたこと】{questions}
【文面の型】{templates}
【数量の扱い】{quantity_rule}
  (限りあり: 「数量に限りがあり、お届けできない場合があります」と書く
    十分: 数量について書かない)

【厳守事項】
- 予定表に書かれていないことを書かないでください。
  「たっぷり」「確実に」「次回は〜も入荷予定」のような表現は使わないでください。
- 入荷数は書かないでください。数量については【数量の扱い】のとおりにしてください。
- 仕様の変更が空でなければ、本文の前半に必ず書いてください。
- 問い合わせの質問のうち、予定表の内容で答えられるものだけを本文の補足に入れてください。
  答えられないものは unanswered に質問の文のまま書き、本文では触れないでください。
- 他の商品やセールの案内を入れないでください。
- 入荷しない色・サイズがあれば、その登録者あての短い文面を out_body に作ってください。
  次の予定が予定表に無ければ、時期を書かないでください。
- 本文の最後に、文面の型の配信停止の案内を入れてください。

「入荷数は書かない」を入れているのは、数字がひとり歩きするからです。 「50点入荷」と書くと、51人目の登録者から苦情が来ます。数量については、限りがあるかどうかだけを、決めた言い回しで伝えます。

「次回は〜も入荷予定」を名指しで禁じているのは、問い合わせを材料に渡すからです。 「白はいつですか」という質問を読ませると、AIは答えたくなります。答えられない質問の行き先を unanswered と決めておくと、本文に紛れ込みません。

Step7

出力形式を固定する

AI by Zapier の出力のフィールドを、次の項目で定義します。

{
  "subject": "",
  "body": "",
  "out_subject": "",
  "out_body": "",
  "unanswered": "",
  "used_facts": ""
}

1つ目の理由は、配信準備の一覧の列にそのまま入れられることです。 件名と本文、入荷しない色・サイズあての件名と本文が、それぞれ別の列に入り、 担当者は配信の製品に貼るだけになります。

2つ目は、used_facts で根拠を確かめられることです。 本文に使った予定表の項目(入荷日、色・サイズ、購入の上限など)を並べさせます。本文の中に、ここに無い事実が書かれていたら、それは予定表の外から来たものです。 担当者は本文と used_facts を見比べるだけで、書き足しを見つけられます。

3つ目は、unanswered をカスタマーサポートに戻せることです。 空でなければ、問い合わせの一覧の該当する行に「再入荷の案内では答えていない」と印を付けます。

配信準備の一覧には、商品ごとに1行を書きます。

列中身
商品コード・入荷日予定表から
宛先の件数(入荷する/しない)集計のシートから
数量の扱い「限りあり」か「十分」
件名・本文・短い文面AI by Zapier の出力
答えられなかった質問unanswered
状態「下書き」から始まり、担当者が「予約済み」「配信済み」に書き換える
Step8

システムへ連携する

つなぎ先方式内容
商品ページの登録欄送信先に Catch Hook のURLを設定登録のたびに1行
Gmail(受信)New Labeled Emailラベルを付けた問い合わせで1行
再入荷の予定表New or Updated Spreadsheet Row「確定」の印で動く
登録・問い合わせ・集計の一覧Lookup Spreadsheet Rows (Advanced)商品コードで引く
AI by ZapierAnalyze and Return Data件名と本文の下書き
配信準備の一覧行の追加商品ごとに1行
Gmail(下書き)Create Draft担当者あてに、下書きができたことと配信準備の一覧の行を知らせる

メール配信の製品には、Zapから何も書き込みません。 宛先の絞り込みと配信の予約は、担当者が配信の製品の画面で行います。登録者に届くメールは、すべて担当者の操作を通ります。

登録の一覧の「未案内」を「案内済み」に変えるのも、配信の後に担当者が行います。 下書きの段階で変えると、配信を見送った商品の登録者が、次の再入荷で案内から外れます。

Step9

人が確認する

担当者が見るのは、配信準備の一覧の行と、そこに書かれた下書きです。

  1. 本文と used_facts を見比べる … 予定表に無いことが書かれていないかを確かめます
  2. 数量の扱いを見る … 「限りあり」なら、その言い回しが入っているかを確かめます
  3. 宛先の件数を確かめる … 配信の製品で色・サイズで絞り込んだ宛先の数が、一覧の件数と合うかを見ます
  4. 入荷しない色・サイズの扱いを決める … 短い文面を送るか、今回は送らないかを決めます
  5. 答えられなかった質問を戻す … カスタマーサポートに、個別の返信が要るかを確かめてもらいます

3番目を省かないでください。 宛先の件数が一覧と食い違うなら、絞り込みの条件を誤っています。入荷しない色・サイズの登録者に「再入荷しました」が届くのは、たいていここです。

5番目は、カスタマーサポートが以前「決まり次第ご案内します」と答えた相手への約束を守る工程です。 問い合わせの一覧で、その人が登録欄から登録していなければ、案内メールの宛先には入りません。 該当する人には、カスタマーサポートから個別に返信してもらいます。

目標は、1件あたり9分です。 本文の確認に5分、宛先の件数の確認に3分、入荷しない色・サイズと答えられなかった質問の扱いをならして1分という想定です。

Step10

例外に対処する

起きること対応
予定表の入荷日か数量が空下書きを作らず、仕入れの担当者に知らせる
未案内の登録が0件下書きを作らず、配信準備の一覧に「登録なし」と書く
登録が500件を超える色・サイズを補助の条件にして分けて引く
入荷日が延期になった仕入れの担当者が「確定」を外し、日付を直して付け直す。配信前なら下書きを作り直す
問い合わせに商品コードが入っていない下書きの材料から外れる。カスタマーサポートに一覧を毎週見てもらう
同じ登録者が同じ色・サイズで二度登録集計のシートで、メールアドレスと色・サイズの重複を1件に数える
AI by Zapier の手順が失敗するZap の実行履歴に残る。担当者が文例から手で書く
仕様の変更が大きい(別の商品に近い)再入荷として案内せず、新しい商品として扱うかを担当者が決める

上から4行目が、運用でいちばん多い例外です。 入荷日は船便の遅れなどで動きます。配信を予約した後に延期が分かったときは、予約を取り消すのも担当者の操作です。 延期の連絡が仕入れの担当者からマーケティング部に届く経路を、先に決めておきます。

Step11

記録を残す

  • 登録の受付日時、商品コード、色・サイズ、案内の状態の変化
  • 問い合わせの受信日時と、商品コード、再入荷の案内で答えたかどうか
  • 予定表の「確定」の印が付いた日時と、そのときの行の内容
  • AI by Zapier に渡した内容と、返ってきた件名・本文・used_facts・unanswered の全文
  • 担当者が実際に配信した文面 と、配信日時、宛先の件数
  • 入荷日から配信までの日数

5つ目で、配信した文面を残すのは、指示を育てるためです。 担当者が毎回同じ言い回しを直しているなら、文面の型のほうを直します。

最後の行は、この構成の効き目を測る数字です。 入荷日から配信までが縮んだかを、月ごとに見ます。

04実装レベルの3段階

最小構成:予定表の行と件数を手で生成AIの画面に貼り、文面を作らせる / 1商品ごとの文面の下書き
半自動化:上記+Zapier で登録と問い合わせを一覧に集め、「確定」の印から文面の下書きと配信準備の一覧まで自動にする / 登録の集約から文面の下書きまで
本格構成:上記+メール配信の製品に、宛先の絞り込みと下書きの作成まで自動で行う / 配信の準備の大部分

最小構成では、登録の書き写しは減りません。 文面づくりは速くなりますが、登録を一覧に書き写す作業と、色・サイズで拾い出す作業が残ります。 半自動化で、1件24分が9分になり、この段階が本記事の想定です。 書き写しと拾い出しと文面づくりが、一覧と下書きに置き換わります。残る9分は、文面と宛先の確認です。 本格構成は、配信の製品が外からの下書きの作成に対応しているかを確かめてから考えます。 対応していても、配信の予約までは自動にしません。 宛先の絞り込みを誤ったときの影響が、全登録者に一度に及ぶためです。

05工数削減シミュレーション

前提値(モデル条件)
対象人数
3 名
月間件数
80 件
1件あたり現在時間
24 分
1件あたり導入後時間
9 分
現在  80件 × 24分 ÷ 60 = 32 時間/月
導入後 80件 × 9分 ÷ 60 = 12 時間/月
月間削減時間
20h
削減率
63%
年間削減時間
240h
年間金額換算(時間単価3,000円)
72万円
モデル条件による試算であり、実際の効果は業務内容・運用方法によって異なります。

自社条件で導入効果を整理したい方へ

このユースケースを自社に当てはめた場合の前提値と削減見込みを、業務ヒアリングをもとに整理します。

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06向いている企業・向いていない企業

向いている
  1. 自社のECサイトで衣料・雑貨・食品などを売り、品切れの商品ページに「再入荷のお知らせを受け取る」の登録欄を置いている会社。色やサイズの違う商品が多く、再入荷が決まるたびに、担当者が登録の一覧から対象の人を拾い、案内メールの文面を1商品ずつ書いている場合。「いつ入りますか」という問い合わせがメールで毎月まとまって届く場合。Zapier の有料プランを使える場合。
向いていない
  1. ECのカートやメール配信の製品に、再入荷のお知らせを自動で送る機能があり、文面も定型で足りている場合。再入荷する商品が月に数点で、手で書いて足りる場合。なお、再入荷の時期や数量を決めること、案内メールを配信することは、この構成では行いません。

07最小構成で試す方法

  1. 先月再入荷した商品から10点を選ぶ(色・サイズの一部だけが入荷したものを数点入れる)
  2. その10点について、当時送った案内メールの文面と、予定表の行を用意する
  3. 社内で利用が認められている生成AIの画面に、第7章の指示と、予定表の行、色・サイズごとの登録の件数を貼る(メールアドレスは貼らない)
  4. 出てきた件名と本文を、当時の文面と見比べる
  5. 予定表に無いことが書かれていないかを、1文ずつ確かめる

10点は必ずやってください。 Zap を組む前に、予定表の書き方で、文面に要ることが足りているかを確かめます。

出てきた内容判断
当時の文面と同じ情報が、同じくらいの長さで出たZap の構築に進む
予定表に無い表現(「たっぷり」など)が入った指示の書き方で直る。構成は有効
当時の文面にあった情報が、予定表に無い予定表の列を足すのが先。 販売開始の時刻、仕様の変更など

3行目が出ることは珍しくありません。 販売開始の時刻のように、担当者が仕入れの担当者に聞いて書いていた情報があります。予定表に列を足すことは、聞きに行く手間をなくすことでもあります。

08実装時につまずきやすいポイント

問題対策
予定表に無いことを書く指示で名指しで禁じ、used_facts と本文を見比べる
入荷しない色・サイズの登録者に届く宛先を色・サイズで絞り込み、件数を一覧と照らす
「数量に限り」が十分な商品にも入る入荷数と登録数の比較を Paths で行い、言い回しを経路で変える
書きかけの予定表の行で動く「確定」の列を監視し、Filter で確定の行だけ通す
問い合わせが返信のたびに足されるメールのIDで一覧を引き、既にあれば足さない
登録の件数をAIが数え違える集計のシートの数式で数え、件数だけを渡す
案内済みの印を早く付けて、次回に漏れる配信の後に担当者が付ける
Catch Hook のURLが外に漏れる登録欄の設定以外に書かない
配信を自動で予約してしまう配信の製品にはZapから書き込まない

上の2行が、この構成の失敗のほとんどです。 どちらも、登録した人への約束を、予定と違う形で伝えてしまう失敗です。

下から3行目は、運用が始まってから気づきます。 配信を見送った商品の登録者が案内済みになっていると、次の再入荷で誰にも案内が届きません。

09セキュリティ・AIガバナンス上の注意点

この構成で扱うデータ: 登録者のメールアドレスと、登録した商品・色・サイズ、問い合わせの差出人と本文です。登録の履歴は、その人の好みとサイズを示す個人に関する情報です。

  1. AI by Zapier にメールアドレスを渡さない … 渡すのは件数と、問い合わせから抜いた質問の文だけです。宛先は配信の製品の側で作ります
  2. 登録の目的の範囲で使う … 登録者は再入荷を知らせてほしくて登録しています。案内メールに他の商品やセールを足さないこと、 登録の一覧を別の配信に使わないことを、社内で決めておきます
  3. 配信停止の案内を必ず入れる … 文面の型に入れ、指示でも最後に入れさせます
  4. 利用するAIのサービスを社内で決めてから使う … AI by Zapier は複数のAIの提供元に対応し、自社のキーを使う設定もあるとされています
  5. 問い合わせの本文を渡す前に署名を落とす … 署名には氏名や電話番号が入っています。前処理で落としてから質問の文だけを渡します
  6. Catch Hook のURLを秘密として扱う … 知られると、登録の一覧に偽の行を足されます

誤りが起きた場合のリスクは、予定と違うことを登録者に約束することと、入荷しない色・サイズの登録者に再入荷を知らせることの2つです。 前者は予定表の外のことを書かせると起き、後者は宛先の絞り込みを誤ると起きます。どちらも、配信の前に人が見る一手間で防ぎます。

10まず何から始めるか

1週目:予定表の列をそろえる

仕入れの担当者と、予定表の列を決めます。入荷日、販売開始の時刻、色・サイズごとの数量、購入の上限、仕様の変更、「確定」の列。 0と空の扱いもここで決めます。

2週目:10点で試す

先月の再入荷の10点で、予定表の行と件数を生成AIの画面に貼り、文面を作らせます。当時の文面と見比べ、予定表に無いことが書かれていないかを最優先で見ます。

3週目:登録と問い合わせの Zap を組む

登録欄の送信先に Catch Hook のURLを足し、登録の一覧に行が足されることを確かめます。問い合わせのラベルの運用をカスタマーサポートと決めます。この時点では、一覧と集計のシートの正しさだけを見ます。

4週目:下書きの Zap を組む

予定表の「確定」の印から、一覧を引き、Paths で数量の扱いを分け、AI by Zapier で下書きを作り、配信準備の一覧に書くところまで作ります。

2か月目: 担当者が直した文面を見て、文面の型と指示を直します。3か月目以降: 1件24分が何分になったかと、入荷日から配信までの日数を実測します。再入荷の案内が入荷日の当日に出る状態が続いた時点で、この構成は完成です。


11関連ユースケース

12この仕組みを理解するための記事

13技術仕様の確認日・参考情報

技術仕様確認日:2026-10-06/最終更新:2026-10-06
確認した内容情報源確認日
Catch Hook が要求の本文を解析すること。WebhookのURLはZapの持ち主の移転時のみ変わること。Webhooks が Free プランでは使えないことZapier: Trigger Zap workflows from webhooks2026-10-06
Gmail のトリガーがポーリングで動き、New Labeled Email がラベルが付いたときと会話への返信で動くこと。アクションに Create Draft があることZapier: How to get started with Gmail on Zapier2026-10-06
New or Updated Spreadsheet Row で特定の列を監視すると、その列が変わったときだけ動くこと。自動保存で書きかけの行のデータが送られることがあること。空の行を Filter で除く対策があることZapier: Google Sheets triggers unexpectedly or too soon2026-10-06
Lookup Spreadsheet Row が検索する列と値、補助の検索列を持つこと。複数の行は Lookup Spreadsheet Rows (Advanced) で最大500行まで取り出せることZapier: Find and update spreadsheet rows in Google Sheets on Zapier2026-10-06
AI by Zapier が Zap に生成AIの手順を足す組み込みの道具で、複数の提供元に対応し、自社のキーも使えること。出力のフィールドを定義できること。Standard は1タスク、Advanced は3タスク、Premium は5タスクで、新しい手順の既定が Premium であること。Professional・Team・Enterprise のプランで使えることZapier: Use AI by Zapier to analyze and return data2026-10-06
Paths が Free プランでは使えないこと。1つのパスのグループに最大10の分岐、入れ子は3段までであること。Paths と Filter の手順がタスクを数えないことZapier: Add branching logic to Zap workflows with Paths2026-10-06

再入荷の時期と数量、案内メールを配信するかどうかは、仕入れとマーケティングの担当者が決めてください。 本記事は、製品の公開仕様で確認できた範囲だけを扱っています。

実装ステータス:構成例。 公開仕様に基づいて設計した構成であり、当社で実際に構築・検証したものではありません。工数の数値はモデル条件による試算です。

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