動画制作は内製と外注のどちらか|体制で決まる続けやすさ

動画制作は内製と外注のどちらか|体制で決まる続けやすさ

「1本あたりの見積りを比べて、安いほうに決めようとしている」「内製に切り替えたが、半年で止まってしまった」——動画を始める企業が、同じ場所で迷います。決め手は、1本の値段ではありません。月に何本必要で、その本数を誰が回せるかで決まります。この記事では、続けられる体制を選ぶための判断軸を整理します。


カメ先生カメ先生

内製か外注かはね、費用で決めるものだと思われがちだが、効いてくるのは必要な本数と担い手のほうなんだ。


カメ子カメ子

1本が安いほうを選べば、たくさん作れるのではないでしょうか。


カメ先生カメ先生

作れる人が社内に1人しかいなければ、その人の予定で本数が決まる。安さは、続く理由にはならない。


カメ子カメ子

続けられるかどうかで見るのですね。


この記事のポイント
  • 判断軸は本数と頻度・要求品質・機密情報・スピード・費用構造・ナレッジの蓄積先の6つ
  • 内製は固定費、外注は変動費。月あたりの必要本数が損益分岐点を決める
  • 撮影は外注で編集は内製のように工程で分けるハイブリッドが、現実的な着地になりやすい

SNS・動画にAIを活かす第一歩、まずは導入から始めませんか?

デボノはアカウント開設・初期設定など「そもそものAI導入」から社内定着まで伴走支援。マーケティング活用など一歩進んだご相談にも対応します。

目次

費用が下がって選択肢が増えた

BtoBで動画を使う場面は増えています。製品の紹介、導入事例のインタビュー、ウェビナーの録画、SNS向けの短い動画。用途が分かれたことで、必要な本数も増えました。

同時に、費用の水準も動いています。前述のデジタルドロップの情報では、多くの企業が10万円から100万円の範囲で動画を発注しており、平均は81.5万円、中央値は54万円とされています。平均と中央値の差は、高額な案件が平均を引き上げていることを示します。

用途別に見ると、BtoB向けのサービスや商品の紹介動画、アニメーションの動画は30万円から100万円程度が相場とされています。一方でSNS向けの短尺は10万円台まで下がっており、用途によって価格帯が大きく分かれています。

この変化が判断を難しくしています。安い外注が選べるようになったことで、内製にする理由が費用だけでは説明できなくなったからです。1本の値段では決められません。

実際に判断を分けるのは体制です。月に何本必要か、それを誰がいつまでに作るのか、その人がいなくなったらどうなるのか。この3つに答えられる形を選ぶのが、続けるための条件になります。

用途を整理しておくと、この後の判断がぶれません。BtoBで作られる動画は、製品の紹介、導入事例のインタビュー、ウェビナーの録画と切り出し、SNS向けの短尺、社内向けの研修の5つに大きく分かれます。求められる水準と本数が用途ごとに違うため、まとめて1つの体制で扱おうとすると無理が出ます。

判断軸は6つ

内製と外注の判断は、次の6つの軸で整理できます。どれか1つで決まることはなく、複数の軸を並べて総合で判断する形になります。

1つ目は本数と頻度です。月に何本必要かが、費用の構造上どちらが有利かをほぼ決めます。2つ目は要求される品質で、展示会で流す映像と社内共有の記録では求められる水準が違います。

3つ目は機密情報です。開発中の製品や顧客の設備を撮る場合、外部の人間が現場に入ることそのものが制約になります。4つ目はスピードで、明日必要という要望に応えられるかどうかが分かれ目になります

5つ目は費用構造です。内製は人件費と機材の固定費、外注は本数に応じた変動費という違いがあります。6つ目はナレッジの蓄積先で、撮影と編集の知見が社内に残るか制作会社に残るかという違いです

この6つのうち、優先順位は事業の状況で変わります。これから動画を増やす段階なら本数と費用構造、すでに回っているならスピードとナレッジが効いてきます。

6つの軸は、内製と外注のどちらが正しいかを決めるためのものではありません。自社の条件では、どの工程を社内に置くべきかを絞るための材料です。全部の軸で外注が有利という結果になることは実際にはほとんどなく、多くの場合は工程ごとに答えが分かれます。次のセクションから順に見ていきます。

軸1:月に何本必要か

最初の軸は本数です。ここが最も判断に効き、他の軸の重みも本数によって変わります。

目安として、動画制作の支援会社が公開している試算があります。月4本以下なら外注のほうが安く年間540万円程度、月8本でも外注が有利で年間1,080万円程度、月15本以上になると内製が有利になるという計算です。金額は各社の前提によって変わりますが、構造は共通しています。

構造とは、内製の費用が本数に比例しない点です。担当者2名の人件費と機材の維持費は、月に3本作っても15本作ってもほぼ同額です。本数が増えるほど1本あたりの単価が下がっていきます。

逆に外注は、本数に比例して費用が増えます。月4本なら安いが、月15本になると同じ単価では予算が持たないという形です。本数が読めない段階では、比例する費用のほうが安全です。

実務では、必要本数を1年分で見積もってください。製品紹介は年に数本でも、SNS向けの短尺やウェビナーの切り出しを含めると月10本を超えることがあります。用途ごとに本数を積み上げてから判断してください。

本数の見積もりでは、実際に公開できた本数を使ってください。作りたい本数を並べると、たいてい2倍から3倍の過大な数字になります。前年に実際に公開した本数と、今年増やしたい用途の本数を足すのが、現実に近い見積もりの作り方です。

軸2:要求される品質

2つ目の軸は品質です。品質という言葉は曖昧なため、用途ごとに求められる水準を分けて考える必要があります。

高い水準が必要になるのは、社外の目に長く触れる動画です。展示会のブースで流す映像、コーポレートサイトのトップに置く動画、大手向けの提案に使う製品紹介がこれに当たります。ここは外注の領域です。

一方で、水準を落としても機能する動画もあります。操作手順の説明、ウェビナーの録画、社内向けの製品研修、SNS向けの短尺は、内容が伝わることが優先されます。過度な作り込みは費用対効果が合いません。

この線引きを先に決めておくと、判断が楽になります。全部を同じ水準で作ろうとすると、費用も時間も足りなくなるからです。用途を2つか3つの水準に分けてください。

品質の話で見落とされるのが音声です。映像が多少粗くても内容は伝わりますが、音が聞き取りにくい動画は最後まで見られません。内製から始める場合、機材の投資はカメラよりマイクを優先してください。

水準の線引きは、社外の誰が見るかで決めると分かりやすくなります。初めて自社を知る相手が見る動画は外注、すでに取引がある相手や社内が見る動画は内製という区分です。この基準なら、用途が増えたときも判断に迷いません。

軸3:機密情報とスピード

3つ目と4つ目の軸は、外注の制約として現れます。費用の比較では出てこない要素であり、業種によっては決定的な条件になります。

機密情報の制約は、製造業やインフラの領域で強く出ます。工場の製造ラインや顧客の設備を撮る場合、外部の人間の立ち入りに手続きが必要になり、撮影できる範囲も限られます。秘密保持の契約だけでは解決しません。

開発中の製品も同様です。発表前の画面や試作品を扱う場合、社内の人員だけで撮影できる体制には明確な利点があります。この条件があるなら、内製の判断が優先されます。

スピードの制約は、発注の手順から生まれます。見積もり、発注、日程調整で1週間から2週間が必要になるのが外注の標準です。急な依頼には構造的に対応しにくくなります。

BtoBで急ぎの動画が必要になる場面は限られますが、実際にあります。展示会の直前の差し替え、競合の発表への対応、ウェビナーの告知の変更などです。この頻度が月に1回を超えるなら、簡易な内製の体制を持つ意味があります。

機密情報の制約は、契約の条件にも現れます。撮影データの保管場所、編集の作業を行う場所、下請けへの再委託の可否などを確認する必要があります。制作会社が編集を別の会社に出している場合、情報の流れが把握できなくなることがあります。

軸4:費用構造の違い

4つ目の軸は費用の性質です。総額の比較ではなく、固定費と変動費のどちらになるかという違いを押さえてください。

内製は固定費が中心になります。動画制作の支援会社が公開している試算では、初期投資が310万円から620万円程度、月間のランニングが101万円から188万円程度とされています。内訳は人件費、撮影機材、編集用のPC、ソフトウェア、撮影場所の費用です。

この構造の意味は、本数が減っても費用が減らないことです。案件が止まった月も、人件費と機材の維持費は発生し続けます。予算が変動する組織では、この性質が問題になります。

外注は変動費です。作らない月は費用が発生しないため、予算の見通しが立てやすいという利点があります。年度の途中で予算が削られたときも、本数を減らして調整できます。

最小の内製から始める選択もあります。スマートフォンでの撮影と外部マイク、編集用のPCという構成なら、初期の投資は数十万円に収まります。担当者は専任2名が標準とされていますが、月数本なら兼任でも回ります。

比較のときは、内製の費用に担当者の工数を必ず入れてください。既存の社員が兼任で対応する場合、人件費は既存の予算に含まれているため計算から抜けやすくなります。1本あたりの作業時間を時間単価で換算して足すと、外注との比較が同じ条件になります。

軸5:ナレッジがどこに残るか

5つ目の軸は知見の蓄積先です。短期の費用には現れませんが、2年目以降の差になって効いてきます。

内製の場合、撮影の段取りや編集の型が社内に残ります。2本目からは1本目の反省が反映され、5本目には自社の型ができます。この蓄積が、内製の最大の見返りになります。

外注の場合、その知見は制作会社に残ります。同じ会社に継続して依頼すれば、自社の商材や社内の事情を理解した状態で進むという利点があります。ただし担当者が変われば、その理解は失われます。

外注でも社内に残せるものがあります。撮影の台本、構成のフォーマット、出演者への依頼の手順は自社の資産として残せるからです。これを納品物に含めるかどうかを、契約の段階で決めてください。

判断のときは、動画を何年続けるかで考えます。3年以上続ける前提なら、蓄積先の違いは費用の差より大きな要素になります。単発の施策なら、この軸の重みは下がります。

蓄積を社内に残す方法は、内製以外にもあります。撮影に同席して手順を記録する、外注先に構成の台本を納品物として求める、編集の指示書を自社で書く。この3つを続ければ、外注のままでも自社の型は社内に残ります。

3つの体制を比較する

6つの軸を踏まえて、内製、外注、ハイブリッドの3つを並べて比較します。自社がどこに当てはまるかを確認してください。

項目内製外注ハイブリッド
向いている本数月10本以上月4本以下月5本から10本
費用の性質固定費が中心変動費が中心両方が混ざる
立ち上げの速さ遅い(採用と習熟)速い(発注のみ)中程度
急な撮影への対応対応しやすい日程調整が必要撮影を内製なら対応可
品質の安定担当者に依存会社の水準で安定工程ごとに差が出る
機密情報の扱い社内で完結できる手続きと制約がある撮影を内製なら対応可
ナレッジの残り先社内に残る制作会社に残る分けた工程だけ残る

表の3行目は、これから始める組織で最も重い項目です。内製は採用と習熟に半年程度かかるため、今期に成果が必要な状況では選べません。外注で始めて、並行して社内の担当を育てる順序が現実的です。

5行目の読み方には注意が必要です。内製の品質が担当者に依存するというのは、上手い担当者がいれば高く、いなければ低いという意味です。外注は水準が安定する代わりに、突き抜けた品質も出にくくなります。

4行目と6行目が両方とも重要な業種では、判断が絞られます。急ぎの撮影が多く機密情報も扱う製造業では、簡易な内製が実質的に必須になる場合があります。

表のどこにも当てはまらない条件もあります。本数が月2本以下で、かつ機密情報を扱うという場合です。ここでは簡易な内製で最小限の品質を確保し、年に数本の重要な動画だけ外注するという分け方になります。本数が少ないほど、費用より制約が判断を決めます。

内製の落とし穴

内製を選んだ組織で実際に起きる問題を挙げます。いずれも立ち上げの段階では想定されにくいものです。

1つ目は担当者への依存です。撮影も編集も1人でできる担当者に集中させると、その人が異動や退職をした時点で動画が止まります。前述の支援会社の資料でも、退職のリスクによる事業の中断が落とし穴として挙げられています。

2つ目は編集時間の見積もり違いです。5分の動画を作るために、素材の確認と編集で数時間から十数時間かかります。他の業務と兼任している担当者にとって、この時間の確保が最大の障害になります。

3つ目は品質のばらつきです。担当者の習熟度や案件ごとの余裕で仕上がりが変わり、社外に出せない回が発生することがあります。テンプレートと確認の手順で抑える必要があります。

4つ目は投資の回収の遅れです。機材とソフトに数百万円を投じても、本数が想定に届かなければ1本あたりの単価は外注より高くなります。5つ目として、編集ソフトやSNSの仕様の変化に追随する学習の時間も、継続的に必要になります。

対策は体制の分散です。撮影と編集を別の担当に分ける、テンプレートと手順書を残す、外注先との関係を維持する。この3つで、担当者1人の不在で止まる構造を避けられます。担当が1人しかいない段階では、内製の範囲を意図的に狭く保つ判断も有効です。

外注の落とし穴

外注にも固有の問題があります。発注の前に契約の条件として詰めておけば、多くは避けられます。

1つ目は修正回数の上限です。見積もりに含まれる修正が2回までという条件が一般的で、それを超えると追加費用が発生します。社内の確認が多段階になる組織では、この回数がすぐに埋まります。

2つ目は素材と音源の権利です。使用している音楽や映像素材の利用の範囲が、契約で定められた用途と期間に限られる場合があります。展示会用に作った動画をSNSに転用できないという事態が起こります。

3つ目はディレクションの工数です。外注しても、企画の説明、出演者の調整、確認と指示の作業は社内に残るためです。丸ごと任せられると考えていると、想定外の負荷になります。

4つ目は急な依頼への対応です。日程の調整が必要なため、展示会の直前の差し替えのような要望には構造的に応えにくくなります。5つ目として、業界特有の知見が社内に残らないという点も、長く続ける場合には効いてきます。

発注の前に確認する項目は書面にしてください。修正回数、素材と音源の利用の範囲と期間、二次利用の可否、納品物に台本と構成が含まれるか、再委託の可否。この5点を見積もりの依頼書に入れておけば、各社の条件を同じ基準で比べられます。

ハイブリッドの切り分け方

実務で最も多い着地は、工程を分けるハイブリッドです。全部を内製にも外注にもせず、工程ごとに担当を決める形です。

分け方の基本は、社内にしかないものを内製にすることです。企画の意図、顧客の課題の理解、出演者の調整は社内の情報であり、外部に説明する時間のほうが長くなります。ここは内製に向きます。

逆に、機材と技術で品質が決まる工程は外注に向きます。撮影の照明や音声、モーショングラフィックスの制作は、経験と機材の差が仕上がりに直結します。ここを内製で追うのは効率が悪くなります。

よく採られる組み合わせは2つです。1つは撮影を外注して編集を内製にする形、もう1つは撮影を内製にして編集を外注する形です。前者は品質を、後者はスピードを優先した選択になります。

前述の支援会社の試算では、撮影を社内で行い編集を外注する形は月40万円から60万円程度、企画と撮影を社内で行い編集と運用を外注する形は月50万円から85万円程度とされています。全工程を内製にするより費用が抑えられます。

分け方を決めたら、工程の境目に責任者を置いてください。撮影を外注して編集を内製にする場合、素材の受け渡しの形式と納期が曖昧になりやすくなります。撮影データの形式、音声の分離、素材の点検の期限を先に決めておくと、境目で止まりません。

生成AIで下がった敷居と下がらない部分

動画の制作費が下がった背景に、生成AIによる工程の自動化があります。どこが下がってどこが下がっていないかを区別しておくと、体制の判断がしやすくなります。

下がったのは、素材を加工する工程です。字幕の生成、ナレーションの読み上げ、不要な部分の削除といった粗い編集は、ツールで大きく短縮できるようになりました。以前は外注していた作業が内製で回せる領域に入っています。

翻訳や複数の言語への対応も同じ方向です。字幕の翻訳と読み上げが自動化されたことで、海外向けの展開の費用が下がりました。この部分は、内製化を検討する材料になります。

一方で下がっていないのは、段取りが必要な工程です。企画の方向を決める、出演者の予定を押さえる、撮影の場所と機材を用意するという作業は短縮されないからです。ここが実務の負荷の大半を占めます。

この区別は、内製の判断に直結します。編集が自動化できるからといって、撮影の段取りができる人がいなければ内製は成立しません。内製化を検討するときは、編集ではなく段取りを担える人がいるかを先に確認してください。

ツールの前提も確認しておきます。生成した字幕やナレーションを社外に出す動画で使う場合、読み方の誤りや固有名詞の取り違えが残ることがあります。公開の前に人が通しで確認する工程を残してください。短縮できるのは作業であり、内容の責任は自社に残ります。

段階的に移す進め方

外注から内製に移す場合、一度に切り替える必要はありません。工程を順に社内に移していく進め方が現実的です。

STEP1
外注で数本作り、現場に立ち会う

最初の2か月は全工程を外注し、担当者が撮影と編集の現場に同席して手順を記録します。

STEP2
撮影を社内に移す

スマートフォンと外部マイクの構成で撮影を内製にし、編集は外注を続けます。

STEP3
編集の型を作る

外注先の成果物からテロップや構成のテンプレートを作り、簡易な編集を社内で試します。

STEP4
簡易な動画を完全に内製にする

操作説明やウェビナーの切り出しなど、水準を落としても機能する動画から内製に切り替えます。

STEP5
必要本数を再計算して体制を決める

半年後に実際の本数と工数を集計し、完全内製かハイブリッドの継続かを判断します。

工程1を飛ばさないでください。撮影の段取りは書籍や動画では学べず、現場に立ち会うのが最も早い習得の方法になります。外注の契約に、社内の担当者の同席を条件として入れておくと確実です。

工程5の再計算が判断の要点です。当初の想定より本数が少なければ、内製化を止めてハイブリッドで固定する判断も正しいからです。移行そのものを目的にしないでください。

なお、内製に移した後も外注先との関係は維持してください。品質が必要な案件と、担当者が不在の期間の受け皿として必要になります。全部を内製にすると、担当者1人の不在で動画が止まる構造に戻ります。

移行の期間中は、外注先にも意図を伝えてください。社内で撮影できるようにしたいという前提を共有すれば、手順の説明や機材の助言を得られることがあります。黙って工程を減らしていくと、関係が切れて必要なときに頼れなくなります。

やりがちな失敗

内製と外注の判断で見られる失敗を挙げます。いずれも1本の値段だけで判断したことから起きています。

  • 1本あたりの単価だけで内製を選ぶ:人件費と編集時間を計算に入れておらず、実際は外注より高くつきます
  • 必要本数を決めずに機材を買う:本数が想定に届かず、数百万円の投資が回収できません
  • 編集ができる人だけで内製の体制を作る:撮影の段取りを担える人がおらず、企画から先に進みません
  • 外注の契約で修正回数と権利の範囲を確認しない:追加費用と転用の制限が後から問題になります
  • 担当者1人に撮影と編集を集中させる:異動や退職で動画が完全に止まります

1つ目が最も多い失敗です。外注の見積もりは全工程の費用が明示されますが、内製の費用は人件費が既存の予算に隠れるため安く見えます。比較するときは、担当者の工数を時間単価で換算して足してください。

3つ目は見落とされやすい構造です。編集ソフトが使える人は社内で見つかるが、撮影の段取りができる人はほとんどいないからです。工程1で現場に同席させる意味は、ここにあります。

2つ目を避けるには、機材を買う前に外注で本数の実績を作ることです。半年で何本作れたかが分かってから投資すれば、判断の根拠が実測になります。先に機材を揃えると、使わなければ無駄という理由で、必要のない動画を作り始めることもあります。

  • 外注の契約では、修正回数、素材と音源の利用範囲、期間、二次利用の可否を書面で確認する
  • 内製に移した後も外注先との関係は維持する。品質が必要な案件と担当者不在時の受け皿になる

よくある質問

月に何本から内製を検討すべきですか

支援会社の試算では月15本以上で内製が有利になるとされていますが、これは専任2名を前提とした計算です。既存の担当者が兼任で回せる範囲なら、月5本程度から簡易な内製を始める判断もあります。判断の基準は本数だけでなく、撮影の段取りを担える人がいるかどうかです。

最初に買うべき機材は何ですか

優先順位はマイク、照明、カメラの順です。映像が多少粗くても内容は伝わりますが、音が聞き取りにくい動画は最後まで見られません。撮影自体はスマートフォンで始められるため、外部マイクと簡易な照明から揃えるのが費用対効果の高い順序になります。

外注先はどう選べばよいですか

同じ業種のBtoB向けの実績があるかを最初に見てください。加えて、修正回数の上限、素材と音源の利用範囲、納品物に構成や台本が含まれるかを見積もりの段階で確認します。1社目で決めず、同じ要件で2社から3社に見積もりを取ると水準の判断ができます。

ハイブリッドはどの工程で分けるのが一般的ですか

企画と出演者の調整を社内、撮影と編集を外注という形か、企画と撮影を社内、編集を外注という形が多くなります。前者は品質、後者はスピードを優先した選択です。社内にしかない情報を扱う工程を内製にし、機材と技術で品質が決まる工程を外注にするのが基本の考え方です。

内製にすると本当に費用は下がりますか

本数が多い場合は下がりますが、少ない場合は上がります。人件費と機材の維持費は本数に関係なく発生するため、月に数本しか作らない状態では1本あたりの単価が外注を上回ります。費用を理由に内製化する場合は、必要本数の見積もりと担当者の工数の換算を先に固めてください。

まとめ

動画制作を内製にするか外注にするかは、1本の値段では決まりません。本数と頻度、要求される品質、機密情報、スピード、費用構造、ナレッジの蓄積先という6つの軸で判断します。とくに月あたりの必要本数が費用の構造上どちらが有利かをほぼ決めるため、用途ごとに本数を積み上げる作業を先に済ませてください。

内製は固定費で本数が増えるほど有利になり、知見も社内に残ります。ただし担当者への依存と編集時間の見積もり違いが落とし穴になります。外注は変動費で立ち上げが速い代わりに、修正回数と権利の範囲、ディレクションの工数が制約になります。実務で最も多い着地は、工程を分けるハイブリッドです。

ハイブリッドを選ぶ場合は、工程の境目を先に決めてください。撮影データの形式、素材の受け渡しの期限、確認の担当を書面にしておけば、内製と外注のつなぎ目で止まることがなくなります。あわせて、外注の契約では修正回数と素材の利用範囲を必ず確認してください。ここを詰めておかないと、転用のたびに追加費用が発生します。

これから始める場合は、外注で数本作って現場に立ち会うところから入ってください。生成AIで短縮できるのは字幕やナレーション、粗い編集といった素材の加工の工程であり、企画と出演者の調整と撮影の段取りは短縮されません。内製化の判断は、編集ができる人ではなく段取りができる人がいるかで決まります。

※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。

SNS・動画にAIを活かす第一歩、まずは導入から始めませんか?

デボノはアカウント開設・初期設定など「そもそものAI導入」から社内定着まで伴走支援。マーケティング活用など一歩進んだご相談にも対応します。

運営会社:株式会社デボノ

目次