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ウェビナーの出席者と欠席者、当日の質問を Zapier で受け、視聴の状況と質問の内容に合わせたフォローのメールを一人ずつ作り分ける

実装ステータス:構成例 技術的に実現可能な構成として設計したもの。自社未検証

ウェビナーの出席者レポートと Q&A レポートを取り込み、登録者ごとに視聴の時間と質問の内容に合わせたフォローのメールを作ります。担当が確かめて承認したものだけを送り、営業に渡すべき質問を拾います。

サマリー
生成AI
ChatGPT/Claude/Gemini
連携・自動化
Make/n8n/Power Automate/Zapier
対象業界
IT・SaaS/人材/製造
対象部門
マーケティング/営業
対象業務
分類・仕分け/書類作成
主な課題
人手が足りない/営業フォローが追いつかない/期限・対応漏れが起きる
AIで行う処理
生成
主な効果
対応スピード向上/工数削減/機会損失防止
導入難易度
★☆☆☆☆
実装レベル
本格構成
費用感
ノーコード連携(中)
人間の確認
必須
現在工数
50h/月
AI導入後
15h/月
想定削減
70%
年間削減
420h
モデル条件による試算値です。実在企業の実績ではありません。

01導入前 / 導入後の業務フロー

導入前(Before)
  1. ウェビナーが終わったら、配信ツールの管理画面から出席者レポートと Q&A レポートを書き出す
  2. スプレッドシートで出席者と欠席者を分け、社内の参加者を消す
  3. 出席者向けと欠席者向けの一斉メールを、メールの配信の仕組みで送る
  4. Q&A レポートを読み、答えきれなかった質問を拾う
  5. 質問ごとに、製品の資料を探して返事を書く。分からないものは製品の担当に聞く
  6. 質問した人に個別にメールを送る
  7. 導入の時期や人数を聞いている質問を、インサイドセールスに転送する
導入後(After)
  1. 人ウェビナーが終わったら、出席者レポートと Q&A レポートを CSV で書き出す
  2. 人参加者の表に出席者レポートを、質問の表に Q&A レポートを、Zapier Tables に取り込む
  3. 人質問の表の全件を Zap に送る
  4. 自動質問ごとに、参加者の表の同じメールアドレスの記録に、質問と当日の回答を書き足す
  5. 人参加者の表で社内の参加者と配信停止の人を外し、残りを別の Zap に送る
  6. 自動視聴の状況で分け、AIが登録者ごとのフォローのメールと、答えきれなかった質問への回答の案を作る
  7. 自動営業に渡すべき質問に印を付け、参加者の表に件名・本文・印を書く
  8. 人担当が参加者の表で本文を読み、直して「承認」に印を付ける
  9. 自動承認された記録だけ Gmail で送り、営業に渡す印の付いたものをインサイドセールスに知らせる
各工程の詳しい説明を読む
  1. ウェビナーが終わったら、配信ツールの管理画面から出席者レポートと Q&A レポートを書き出す
  2. スプレッドシートで出席者と欠席者を分け、社内の参加者を消す
  3. 出席者向けと欠席者向けの一斉メールを、メールの配信の仕組みで送る
  4. Q&A レポートを読み、答えきれなかった質問を拾う
  5. 質問ごとに、製品の資料を探して返事を書く。分からないものは製品の担当に聞く
  6. 質問した人に個別にメールを送る
  7. 導入の時期や人数を聞いている質問を、インサイドセールスに転送する

(a)質問した人への返事が遅れる。 5番と6番は、一斉メールのあとに回ります。質問した人は、いちばん関心の高い人です。 その人への返事が、何も聞かなかった人への一斉メールより遅く届きます。

(b)途中で抜けた人に合う案内が無い。 出席者レポートには視聴の時間がありますが、一斉メールでは使っていません。 開始10分で抜けた人に「本日はご参加ありがとうございました。資料をお送りします」と送っています。

(c)営業に渡すべき質問が埋もれる。 7番は担当が読んで気づいたものだけです。質問の数が多い回ほど、導入の時期を聞いている質問が転送されずに残ります。

(d)返事の中身が担当ごとに違う。 同じ質問に、担当によって違う答えを書いています。資料のどこに書いてあるかを、毎回探しているからです。

  1. 【人】 ウェビナーが終わったら、出席者レポートと Q&A レポートを CSV で書き出す
  2. 【人】 参加者の表に出席者レポートを、質問の表に Q&A レポートを、Zapier Tables に取り込む
  3. 【人】 質問の表の全件を Zap に送る
  4. 【自動】 質問ごとに、参加者の表の同じメールアドレスの記録に、質問と当日の回答を書き足す
  5. 【人】 参加者の表で社内の参加者と配信停止の人を外し、残りを別の Zap に送る
  6. 【自動】 視聴の状況で分け、AIが登録者ごとのフォローのメールと、答えきれなかった質問への回答の案を作る
  7. 【自動】 営業に渡すべき質問に印を付け、参加者の表に件名・本文・印を書く
  8. 【人】 担当が参加者の表で本文を読み、直して「承認」に印を付ける
  9. 【自動】 承認された記録だけ Gmail で送り、営業に渡す印の付いたものをインサイドセールスに知らせる

2番目と3番目を人が行うのは、レポートがウェビナーのあとに作られるからです。 配信ツールの公式ページでは、出席者・Q&A などのレポートのデータはウェビナーが終わってから使えるとされています。終わった直後に人が書き出せば、その日のうちにフォローの下書きまで進みます。

8番目は省けません。 回答の案は、製品の資料から作ったものです。資料の読み違いが、そのまま顧客への回答になるので、担当が読んでから送ります。

02今回想定するシステム構成

構成図
Zoom ウェビナー
   │  終了後、出席者レポートと Q&A レポートを CSV で書き出す(人)
   ▼
Zapier Tables
   ├ 参加者の表(メール、氏名、会社、出席・欠席、視聴の時間)
   └ 質問の表(メール、質問、当日の回答、回答したパネリスト)
   ▼【人】質問の表を Zap に送る(Automate records)
Zap ①(質問の取りまとめ)
   ├──▶ Delay:Delay After Queue(1件ずつ処理)
   ├──▶ Zapier Tables:Find Records(参加者の表をメールで引く)
   └──▶ Zapier Tables:Update Record(質問と当日の回答を書き足す)
   ▼【人】社内・配信停止を外して、参加者の表を Zap に送る
Zap ②(メールの作成)
   ├──▶ Paths:最後まで視聴/途中で退出/欠席
   ├──▶ AI by Zapier:フォローのメールと回答の案、営業に渡す印
   │      (知識の元:製品の資料、よくある質問、ウェビナーの内容の要点)
   └──▶ Zapier Tables:Update Record(件名・本文・印)
   ▼【人】担当が本文を読み、直して「承認」に印
Zap ③(送信)
   ├──▶ Zapier Tables:Updated Record(承認の印が付いた記録)
   ├──▶ Gmail:Send Email
   └──▶ Zapier Tables:Update Record(送信済み)/インサイドセールスへ通知
役割想定する製品代替候補
ワークフローZapier(Zapier Tables、Paths、Delay)Make、n8n、Power Automate
生成AIAI by ZapierChatGPT(OpenAI)、Claude、Gemini
配信ツールZoom ウェビナー(出席者レポート、Q&A レポート)他のウェビナーの配信ツール(CSV で書き出せるもの)
資料Google ドキュメント(製品の資料、よくある質問、ウェビナーの内容の要点)Notion
メールGmail(マーケティングのアドレス)メール配信の仕組みへの受け渡し

新しく足すのは、Zapier Tables の2つの表と、Zap が3本だけです。 配信ツールも Gmail も今のものを使います。

レポートの中身は、配信ツールの公式ページで確かめてあります。 Zoom の公式ページでは、出席者のレポートは入室と退室の時刻と合計の在室時間を示し、登録を有効にしていれば登録者が出席したかどうかも示すとされています。Q&A のレポートは、質問と回答、質問した人、質問と回答の時刻、回答したパネリストの名前とメールアドレスを示します。レポートは CSV で書き出せ、前の1年分が使えるとされています。

取り込みは Zapier Tables の CSV の取り込みを使います。 公式ページでは、カンマ区切りで UTF-8、50MB未満の CSV を新しい表か既存の表に取り込め、既存の表に取り込むと記録は表の末尾に足されるとされています。

03どうやって実装するのか

Step1

処理の起点を決める

取り込んだ記録を、担当が Zap に送ることで始めます。 Zapier Tables の公式ページでは、記録を取り込んでも、New Record のトリガーの Zap は動かないとされています。取り込んだ記録を選び、「Automate records」から Zap を選んで「Send to Zap workflows」で送る形で、1ページで10,000件まで送れます。

この「動かない」を、仕組みとして使います。 取り込んだ直後に全件が自動で動くと、社内の参加者や配信停止の人を外す前にメールが作られます。送る前に表を見て外す時間が取れるのは、取り込みでは動かないからです。

送る順は、質問の表が先、参加者の表が後です。 質問を参加者の記録に書き足し終わってから、参加者の表を Zap ②に送ります。順を逆にすると、質問した人に質問の無いメールができます。 Zap ①の実行が終わったかは、Zap の履歴で件数を見て確かめます。

承認のあとの送信は、Zapier Tables の Updated Record で動かします。 公式ページの一覧では、記録が変更されたときに動くトリガーです。承認の印が付いていて、送信済みが空の記録だけを Filter で通します。

Step2

入力データを集める

データ中身取得元
参加者の表メール、氏名、会社、出席・欠席、入室・退室の時刻、合計の在室時間出席者レポート(CSV)
質問の表質問した人のメール、質問、当日の回答、回答したパネリスト、時刻Q&A レポート(CSV)
ウェビナーの情報回ごとの題名、全体の時間、章立てと時刻、録画の URL、次回の案内Zapier Tables の「回」の表
製品の資料機能、対応している環境、よくある質問と答えGoogle ドキュメント(知識の元)
内容の要点回ごとの章ごとの要点(3〜5行ずつ)Google ドキュメント(知識の元)
配信の同意と停止登録のときの同意、配信停止の申し出登録の回答と、配信停止の一覧

質を決めるのは、回ごとの章立てと時刻です。 「0〜15分:課題の整理」「15〜35分:事例」「35〜55分:デモ」のように持たせておけば、入室と退室の時刻から、その人が見ていない章が分かります。 章立てが無ければ、在室時間の長さしか使えません。

書き出した CSV の形を、取り込む前に確かめます。 配信ツールによっては、表の上に回の概要の行が付いたり、文字コードが UTF-8 でなかったりします。表の部分だけにして UTF-8 で保存し直してから取り込みます。 公式ページでは、表の項目が足りないと取り込めず、既存の表は少なくともファイルと同じ数の項目を持つ必要があるとされています。

Step3

データの取得方法を決める

取るものどこから何に使うか
出席者と質問配信ツールの管理画面から書き出した CSV表への取り込み
参加者の記録Zapier Tables の Find Records(メールで引く)質問を書き足す先
回の情報Zapier Tables の Find Records(回の番号で引く)章立てと録画の URL
資料と要点AI by Zapier の知識の元メールと回答の案の根拠

レポートは、ウェビナーの主催者か、利用状況のレポートを見る権限のある人が書き出します。 Zoom の公式ページでは、主催者、管理者、または利用状況のレポートを見られる役割が必要とされています。担当が主催者でないなら、役割の設定を先に頼みます。

質問を参加者の記録に書き足すとき、同じ人の質問が続くと上書きが起きます。 Zap ①が同じ人の質問を同時に2件処理すると、後に書いた方が前の質問を消します。 そこで、Delay After Queue で1件ずつ順に処理します。公式ページでは、Delay After Queue は実行を列に並べ、決めた間隔で1件ずつ処理するとされています。

Step4

AIへ渡す前に整形する

  1. 社内の参加者を外す … 自社のドメインのメールアドレスを、参加者の表で消すか「対象外」にします
  2. 配信停止の人を外す … 配信停止の一覧にあるメールアドレスを「対象外」にします
  3. 同意を確かめる … 登録のときにフォローのメールへの同意が無い人は、製品の案内を入れない区分にします
  4. 視聴の区分を決める … 在室時間が全体の8割以上は「最後まで」、それ未満は「途中で退出」、出席でない人は「欠席」
  5. 見ていない章を出す … 入室と退室の時刻を回の章立てと重ね、見ていない章の番号を並べます
  6. 質問の区分を決める … 当日の回答があるものは「回答済み」、無いものは「未回答」

4番目と5番目は、AIではなく Paths の条件と数字の比較で決めます。 在室時間と章の時刻は数字で、比べれば決まることです。 AIに「この人は途中で抜けたか」を読ませると、在室時間の単位(分か秒か)を取り違えたときに気づけません。

入室と退室をくり返した人は、レポートに複数の行が出ることがあります。 取り込む前に、書き出した CSV をスプレッドシートで開き、同じメールアドレスの行の在室時間を合計して1行にまとめます。 Zap の中で合計しようとすると、行ごとに別の実行になり、まとめる場所がありません。

3番目の同意は、登録のときの回答で確かめます。 総務省のページでは、特定電子メール法は取引関係以外においては、事前に同意した相手に対してのみ広告・宣伝のメールを認める方式で、同意を証する記録の保存と、送信者の名称や受信を拒む連絡先の表示を求めています。登録のフォームの同意の欄の値が出席者レポートに含まれるかを、書き出しで確かめます。 含まれなければ、登録者のレポートから同意の欄を参加者の表に取り込みます。

Step5

AIに処理させる

AI by Zapier に、登録者ごとのフォローのメールと、未回答の質問への回答の案を作らせます。 公式ページでは、AI by Zapier はProfessional・Team・Enterprise のプランで使え、知識の元としてGoogle ドキュメントを1つずつ、1ステップに20個まで加えられるとされています。

させること中身
お礼と区分に合う書き出し最後まで/途中で退出/欠席に合わせた1〜2文
見ていない章の要点途中で退出した人に、見ていない章の要点を内容の要点の文書から2〜3行ずつ
録画の案内欠席と途中で退出の人に、録画の URL と、見ていない章の開始の時刻
当日の回答の写し回答済みの質問は、Q&A レポートの回答をそのまま
未回答の質問への回答の案製品の資料とよくある質問にある範囲で。無ければ「担当から改めて連絡します」
営業に渡す印導入の時期・人数・料金・見積・試用を聞いている質問に sales_flag

当日の回答は、AIに書き直させません。 パネリストがその場で答えた言葉が正しい答えで、言い換えると意味が変わることがあります。 写すだけです。

させないこと理由
料金・割引・契約の条件を書く個別の見積は営業の仕事。資料にあっても書かず、営業へ回す
開発の予定を書く「対応予定です」は約束になる
資料に無い機能を答える推測で「できます」と書かない
当日の回答の言い換えパネリストの答えをそのまま写す
商談の対象かの判断決めるのはインサイドセールス。AIは印を付けるだけ

2行目がいちばん起きやすい失敗です。 「〇〇との連携はありますか」に資料の記載が無いと、AIは「今後の対応を検討しています」と書きます。 その一文は、顧客には予定として読まれます。資料に無ければ、担当から連絡すると書かせます。

Step6

指示内容を固定する

あなたはSaaSの会社のマーケティング部の担当として、ウェビナーの登録者へ送る
フォローのメールの下書きを作ります。送る前に担当が読みます。

【入力】
- 氏名、会社、視聴の区分(full / partial / absent)、見ていない章の番号
- consent:製品の案内を含めてよいか(yes / no)
- 質問の一覧(質問、当日の回答。当日の回答が空なら未回答)
- 回の情報:題名、章立てと時刻、録画の URL、次回の案内
- 知識の元:製品の資料、よくある質問、回ごとの章の要点

【本文の組み立て】
1. 区分に合うお礼を1〜2文。
2. partial のときは、見ていない章の要点を章の要点の文書から2〜3行ずつ。
   absent と partial のときは、録画の URL と見ていない章の開始の時刻。
3. 質問があれば、回答済みは当日の回答をそのまま写す。
   未回答は、製品の資料とよくある質問にある範囲で答える。
   資料に無ければ「担当者より改めてご連絡いたします」とだけ書く。
4. consent が yes のときだけ、次回の案内を1文。

【厳守事項】
- 当日の回答は一字も変えずに写してください。
- 料金・割引・契約の条件・見積は、資料にあっても書かないでください。
  聞かれていれば「担当者より改めてご連絡いたします」と書いてください。
- 開発の予定、今後の対応、検討中のことを書かないでください。
- 資料に書かれていない機能について「できます」と書かないでください。
- 導入の時期・人数・料金・見積・試用を聞いている質問があれば sales_flag を true にし、
  sales_reason に該当した質問を原文のまま写してください。
- 本文は400字程度。署名は入れないでください。

「資料にあっても料金を書かない」を明記しないと、料金表のページから値を写します。 公開の料金表と同じ値でも、質問した会社の条件では違う値になることがあります。料金を聞いた人はインサイドセールスが連絡する相手なので、メールでは答えず、印だけを付けます。

「一字も変えずに写す」も効きます。 書かないと、話し言葉の当日の回答を丁寧な書き言葉に整えます。 整えた拍子に「基本的には可能です」が「可能です」になることがあり、条件が抜けます。

Step7

出力形式を固定する

AI by Zapier の出力項目で、次の形に決めます。 公式ページでは、出力項目ごとに名前・型・説明・必須かどうかを決めるとされています。

{
  "subject": "",
  "body": "",
  "answered_from_docs": ["Q2"],
  "deferred_questions": ["Q3"],
  "sales_flag": true,
  "sales_reason": "",
  "includes_next_invite": false
}

1つ目の理由は、deferred_questions で担当の宿題が分かることです。 「担当者より改めてご連絡いたします」と書いた質問が、記録ごとに並びます。答える担当を決めて、期限を付けられます。

2つ目は、sales_flag と sales_reason をインサイドセールスにそのまま渡せることです。 印の付いた記録を一覧にし、どの質問で印が付いたかを原文で見られます。

3つ目は、includes_next_invite で同意の扱いを検査できることです。 consent が no なのに真なら、Paths で本文を書かずに担当へ回します。

参加者の表に書く項目は次のとおりです。

項目中身
件名・本文AIの下書き(担当がここで直す)
回答の案の質問answered_from_docs
担当から連絡する質問deferred_questions
営業に渡す印と理由sales_flag・sales_reason
承認担当が付ける印
送信済みZap ③が書く日時
Step8

システムへ連携する

つなぎ先方式内容
配信ツール管理画面から CSV を書き出す(人)出席者と Q&A
Zapier TablesCSV の取り込み、Find Records、Update Record、Updated Record表の保持と、Zap の起点
AI by ZapierZap のステップメールと回答の案
GmailSend Email承認された記録だけを送る
インサイドセールスGmail の Send Email(社内あて)か Zapier Tables の一覧印の付いた記録

Gmail の送信は、承認の印が付いた記録だけです。 Zapier の Gmail のページでは、Send Email は件名と本文を必須とし、宛先・返信先・署名などを指定できる送信の操作です。本文は、担当が直したあとの参加者の表の値を使います。 Updated Record のトリガーが返す値なので、直した本文がそのまま送られます。

1回150人を Gmail で送るのが重いなら、メール配信の仕組みに渡します。 その場合は、承認済みの記録の件名と本文をメール配信の仕組みに渡す形にし、Zap ③の送信だけを差し替えます。 作り分けと承認の部分は同じです。

Step9

人が確認する

担当が、参加者の表で全件の本文を読みます。 区分ごとに並べると、似た本文が続くので速く読めます。

  1. 質問のある記録を先に読む … 当日の回答の写しが原文どおりか、回答の案が資料に沿っているかを見ます
  2. deferred_questions の担当を決める … 製品の担当に回す質問に、期限を付けます
  3. 料金・予定の表現がないかを見る … 「予定」「検討」「〇円」が本文にあれば消します
  4. 区分ごとに流し見る … 質問の無い記録は、宛名と区分が合っているかだけを見ます
  5. 承認の印を付ける … 付けた記録から送られます

1番目に時間を使い、4番目は速く進めます。 質問の無い記録は本文の形がほぼ同じで、数秒ずつで確かめられます。 時間がかかるのは、質問のある2割ほどです。

インサイドセールスは、sales_flag の付いた記録をその日のうちに見ます。 印は AI が質問の文から付けたもので、商談の対象とするかはインサイドセールスが決めます。

Step10

例外に対処する

起きること対応
CSV が取り込めないカンマ区切り・UTF-8・50MB未満かを確かめ、表の部分だけにして取り込み直す
質問した人が参加者の表に無いFind Records で見つからない。質問の表に「未照合」と書き、担当が手で書き足す
同じ人が入退室をくり返している取り込む前に、同じメールの行の在室時間を合計して1行にする
質問の表より先に参加者の表を送った質問の無いメールができる。Zap ②の実行を止め、質問の書き足しのあとに送り直す
当日の回答を言い換えている担当が原文に戻す。言い換えが続くなら指示を見直す
同意が no なのに次回の案内を書いたincludes_next_invite で検知し、本文を書かずに担当へ回す
匿名の質問がある質問した人が分からない。全員向けのよくある質問として資料に足す候補にする
Gmail の送信が失敗する送信済みを空のまま残す。担当が翌朝に履歴を見て送り直す

上から4行目が、運用を始めた最初の月に起きやすいものです。 担当が交代した回で、送る順を忘れます。表の名前に「①質問」「②参加者」と番号を付けておくと、順を取り違えにくくなります。

Step11

記録を残す

  • 書き出した CSV の元のファイル(回ごと)
  • 参加者の表と質問の表(回の番号ごと)
  • AIの下書きと、担当が直したあとの本文(直す前の値は別の項目に残す)
  • deferred_questions と、答えた担当・答えた日
  • sales_flag の付いた記録と、インサイドセールスの対応
  • 承認した人、送信の日時、送信の結果

3つ目で直す前の値を残すのは、指示を直す材料にするためです。 担当が毎回同じところを直しているなら、それは指示か資料に戻すべき直しです。

5つ目は、印の付け方を見直す材料になります。 印を付けたのに商談にならなかった記録が多ければ、印の条件を絞ります。

04実装レベルの3段階

最小構成:1人分の行と資料を手でAIの画面に貼り、本文を作らせる / 1人分の本文の作成
半自動化:上記+Zapier Tables に取り込み、Zap で質問を書き足して本文を表に書く / 質問の取りまとめと本文の作成
本格構成:上記+営業に渡す印を付け、承認した記録だけを Gmail で送る / 取り込みから送信まで

最小構成は、確かめるための段階です。 600件には使えません。 半自動化で、1件5分が2.5分程度になります。 本文は表にできますが、送る作業と営業への転送が手で残ります。本格構成で1.5分になり、この段階が本記事の想定です。 差が大きいのは、一人ずつメールを作って送る作業と、質問を読んで営業に転送する作業が、1件ずつの手作業だからです。 段階を飛ばさないでください。 半自動化で2〜3回のウェビナーの本文を読むと、資料に無い質問の型と、印を付けすぎる質問の型が先に分かります。 そこを資料と指示で直してから送信をつなぐと、担当の直しが減ります。

05工数削減シミュレーション

前提値(モデル条件)
対象人数
3 名
月間件数
600 件
1件あたり現在時間
5 分
1件あたり導入後時間
1.5 分
現在  600件 × 5分 ÷ 60 = 50 時間/月
導入後 600件 × 1.5分 ÷ 60 = 15 時間/月
月間削減時間
35h
削減率
70%
年間削減時間
420h
年間金額換算(時間単価3,500円)
147万円
モデル条件による試算であり、実際の効果は業務内容・運用方法によって異なります。

自社条件で導入効果を整理したい方へ

このユースケースを自社に当てはめた場合の前提値と削減見込みを、業務ヒアリングをもとに整理します。

AI活用について相談する

06向いている企業・向いていない企業

向いている
  1. 製品の紹介や活用のウェビナーを毎月何回も開き、1回に100人以上が登録する、IT・SaaSの会社や人材・製造業のマーケティング部。終わったあとのフォローのメールを「出席者向け」「欠席者向け」の2通りで一斉に送っていて、質問した人への個別の返事が遅れている場合。Zoom ウェビナーなどの配信ツールから、出席者と Q&A のレポートを CSV で書き出せる場合。
向いていない
  1. 1回の登録が数十人で、担当が一人ずつ書けば足りる場合。フォローをメール配信の仕組み(MAツール)の中の行動の採点と自動の配信で回せている場合。質問への回答に、契約の条件・個別の見積・開発の予定など、担当の判断が要る内容が多い場合(この構成は回答の案まで)。なお、どの登録者を商談の対象とするかの判断はこの構成では代替できません。

07最小構成で試す方法

  1. 先月のウェビナー1回分の出席者レポートと Q&A レポートを書き出す
  2. 登録者から10人を選ぶ(最後まで、途中で退出、欠席、質問した人を混ぜる)
  3. 回の章立てと時刻、章ごとの要点、製品のよくある質問を1つの文書にまとめる
  4. 手元のAIサービスに文書と1人分の行を貼り、「この人へのフォローのメールを作って。当日の回答はそのまま写し、資料に無いことは担当から連絡すると書いて。料金と開発の予定は書かないで」と指示する
  5. 出てきた本文を、当時送ったメールと並べて読む

10人は必ずやってください。 Zap を組む前に、「視聴の時間と質問から、その人に合う本文が書けるのか」を確かめます。

出てきた内容判断
見ていない章の要点と質問への答えが、その人に合っているZapier Tables への取り込みに進む
料金や予定を書く指示の書き方で直る。構成は有効
見ていない章の要点が書けない章ごとの要点の文書が先。 回ごとに作る

3行目は珍しくありません。 章ごとの要点は、多くの会社でまだ作られていません。失敗ではなく、ウェビナーの準備に要点の作成を足す必要が分かったということです。

08実装時につまずきやすいポイント

問題対策
取り込んでも Zap が動かない取り込みでは New Record が動かない。 Automate records から送る
CSV が取り込めないカンマ区切り・UTF-8・50MB未満。概要の行を消してから取り込む
質問した人に質問の無いメールができる質問の表が先、参加者の表が後。 表の名前に番号を付ける
同じ人の質問が上書きされるDelay After Queue で1件ずつ処理する
入退室をくり返した人の区分がずれる取り込む前に、同じメールの行を合計して1行にする
当日の回答が言い換えられる「一字も変えずに写す」を指示に書き、担当が原文と見比べる
料金や開発の予定が本文に入る指示で禁じ、担当の確認の3番目で必ず見る
見ていない章の要点が書けない回ごとに章ごとの要点を作り、知識の元に加える
同意の無い人に次回の案内が入るincludes_next_invite で検知して担当へ回す
印が多すぎてインサイドセールスが見なくなる印を付けたのに商談にならなかった型を集め、条件を絞る

上の3行が、この構成の失敗のほとんどです。 どれもAIの問題ではなく、取り込みと送る順の問題です。 最初の数回は、手順を1枚の紙にして担当の横に置きます。

真ん中の3行も、同じくらい早く効いてきます。 当日の回答の言い換えと料金の記載は、一通でも誤ると、営業がその後の商談で取り消すことになります。

09セキュリティ・AIガバナンス上の注意点

この構成で扱うデータ: 登録者の氏名、メールアドレス、会社名、入退室の時刻、質問の文、配信の同意です。質問の文には、その会社の課題や導入の検討状況が書かれていることがあります。

  1. AIに渡す範囲をメールに要る項目に限る … 電話番号や役職は本文に要りません。AIのステップに渡す項目を選び、記録全体を渡さない設定にします
  2. 同意の無い人に製品の案内を送らない … 特定電子メール法は、取引関係以外では事前の同意を求め、同意の記録の保存と、送信者の名称・受信を拒む連絡先の表示を求めています。Gmail の署名に、会社の名称と配信を止める連絡先を入れます
  3. 料金・契約の条件・開発の予定をAIに書かせない … メールで書いたことは、商談の前提になります。聞かれたら営業へ回します
  4. 送信は承認の印が付いた記録だけにする … 承認の印を付けられるのは担当だけにし、Zapier Tables の表の共有の範囲を絞ります
  5. CSV を共有のフォルダに置きっぱなしにしない … 書き出したレポートは登録者の一覧そのものです。取り込んだら、決めた保存先に移します
  6. 使うモデルの事業者を決める … AI by Zapier は自前のキーを使う形も選べます。どの事業者のモデルに登録者の質問を渡すかを、会社で決めて記録します

誤りが起きた場合のリスクは、資料に無いことを答えたメールが届くことと、同意の無い人へ案内が届くことの2つです。 前者は指示と担当の確認で、後者は前処理の区分と includes_next_invite の検査で止めます。どちらも、承認の印を付ける前に担当が読むことが最後の止めになります。

10まず何から始めるか

1週目:回の章立てと要点を作る

次のウェビナーの章立てと時刻を決め、章ごとの要点を3〜5行ずつ書きます。製品のよくある質問を1つの文書にまとめます。

2週目:10人で試す

先月の1回分のレポートから10人を選び、手元のAIサービスで本文を作らせます。当日の回答をそのまま写しているか、料金と予定を書いていないかを最優先で見ます。

3週目:表を作って取り込む

Zapier Tables に「①質問」「②参加者」「回」の表を作り、先月のレポートを取り込みます。取り込めない列や概要の行が無いかを、ここで確かめます。

4週目:質問の取りまとめと本文の作成をつなぐ

Zap ①と Zap ②を組み、本文を参加者の表に書くところまで作ります。この時点では送信をつながず、担当が表の本文を読んで、手で送ります。

2か月目: 営業に渡す印と、承認の印で送る Zap ③を足します。3か月目以降: deferred_questions と印の記録を見て、資料と印の条件を直し、1件5分が何分になったかを実測します。担当が表の本文をほぼそのまま承認できるようになった時点で、この構成は完成です。


11関連ユースケース

12この仕組みを理解するための記事

13技術仕様の確認日・参考情報

技術仕様確認日:2026-10-15/最終更新:2026-10-15
確認した内容情報源確認日
ウェビナーのレポートに出席者・Q&A などがあり、出席者は入室・退室の時刻と合計の在室時間、登録が有効なら出席したかを示すこと。Q&A は質問と回答、質問した人、時刻、回答したパネリストを示すこと。データが終了後に使えること。主催者・管理者・利用状況のレポートの役割が要ること。CSV で書き出せ、前の1年分が使えることZoom Support: Generating webinar reports2026-10-15
CSV がカンマ区切り・UTF-8・50MB未満であること。既存の表への取り込みは末尾に足され、表がファイルと同じ数以上の項目を持つ必要があること。プランの上限を超えた記録は無視されること。取り込みでは New Record の Zap が動かず、Automate records の Send to Zap workflows で1ページ10,000件まで送れることZapier Help: Import data into Zapier Tables2026-10-15
Zapier Tables のトリガー(New Record、Updated Record など)、アクション(Create Record、Update Record など)、検索(Find Records)Zapier: Zapier Tables integrations2026-10-15
AI by Zapier が Professional・Team・Enterprise で使えること。モデルの段階と自前のキー。出力項目を名前・型・説明・必須で決めること。知識の元が1ステップ20個までで、Google ドキュメントは1つずつ加えることZapier Help: AI by Zapier2026-10-15
Paths が Professional 以上で使え、1つのグループに10の分岐まで置けること。Paths と Filter がタスクに数えられないことZapier Help: Paths2026-10-15
Delay After Queue が実行を列に並べ、決めた間隔で1件ずつ処理すること。最長1か月(30日)であることZapier Help: Add delays to Zaps2026-10-15
Gmail の Send Email が件名と本文を必須とし、宛先・返信先・署名を指定できることZapier: Gmail integrations2026-10-15
特定電子メール法が、取引関係以外では事前に同意した相手にだけ広告・宣伝のメールを認めること。同意の記録の保存と、送信者の名称・受信を拒む連絡先の表示を求めること総務省: 特定電子メールの送信の適正化等に関する法律2026-10-15

フォローのメールが特定電子メールに当たるか、登録のときの同意の取り方で足りるかは、自社で確かめてください。 配信ツールのレポートの列の名前は、書き出したファイルで確かめてください。

実装ステータス:構成例。 公開仕様に基づいて設計した構成であり、当社で実際に構築・検証したものではありません。工数の数値はモデル条件による試算です。

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