Mindsmithで教材を作る前の確認項目|正本と監修の線引き

Mindsmithで教材を作る前の確認項目|正本と監修の線引き

「規程が改定されるたびに研修教材を作り直す余裕がなく、古い手順のまま受講させている」「AIで教材を作れば早いと聞くが、設問の誤りに誰が責任を持つのか決まっていない」——研修や人材開発の担当、各部門で教育を任された方からよく聞く声です。こうした悩みに対し、AIで教材を作る速さより先に決めるべきなのは、「どの資料が正しいか」と「誰が誤りを見つけるか」です。米国の Mindsmith は、社内の資料からAIエージェントが研修の教材を組み立て、公開した後も学習管理システム上の教材を差し替えられる作成ツールです。この記事では、Mindsmith で研修教材を作り始める前に確認しておきたい項目を、元資料・設問・監修・版の管理・社外秘・費用の順に整理します。


カメ先生カメ先生

AIが社内資料から教材を作るなら、研修担当の仕事はほとんどなくなる、と思われがちなんだけど、本当は仕事の中身が「作る」から「正しいかを確かめて、更新を回す」に移るんだ。


カメ子カメ子

作る手間が減る代わりに、確かめる手間の比重が大きくなる、ということですか。


カメ先生カメ先生

そう。しかも Mindsmith は公開後に教材を差し替えられるから、一度作って終わりにならない。いつ、誰の承認で、どの版に変えたかを残す仕組みが要るんだ。


カメ子カメ子

速く作れるほど、変えた記録を残すことが大事になるんですね。


この記事のポイント
  • Mindsmith は、社内の資料からAIエージェントが教材と設問を作り、公開後も学習管理システム上の教材を更新できるeラーニング作成ツール。2026年10月には教材全体の版の履歴とステージングが加わった
  • 作る前に決めるのは、元資料の正本と版、AIが作った設問の検収者、監修者の持ち分、社外秘の資料を渡す範囲
  • 公開後に教材が差し替わる仕組みは便利だが、受講済みの記録との関係と承認の手順を決めないと、誰がいつ何を学んだかが説明できなくなる

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目次

Mindsmith とは:社内資料から教材を組み立てる、AI前提の作成ツール

Mindsmith は、企業の研修や教育の担当者向けのeラーニング教材の作成ツールです。公式サイトでは自らをAIを前提に作られた教材作成ツールと位置づけ、1万6千人を超える教材の作り手が使っていると打ち出しています。プレゼン資料、動画、講座の骨子、専門家のメモ、業務手順書などの元資料を取り込むと、同社のエージェントが学習の目標に合わせて教材に組み立てる、という流れです。

作り方は二通りあります。元資料に忠実に沿わせるか、指示を出して構成を組み直させるかを選べ、組み立てる前に絵コンテのような全体の流れを確認できると公式は説明しています。自社の書き方の癖をエージェントに覚えさせる設定もあります。完成した教材は、学習管理システム(LMS)向けの共通の形式のファイル、リンク、埋め込みで配れます。変更を公開すると、配った先の教材も自動で更新されると公式はうたっています。

つまり Mindsmith は、教材を「書き出して配ったら終わり」のファイルではなく、作成ツール側に正本があり、配った先はそれを映しているものとして扱う設計です。この性質が、後の版の管理や受講記録の話に効いてきます。研修動画を社内資料から作る話や、学習管理システムの運営をエージェントに任せる話は別の記事で扱ったので、ここでは文章と設問の教材を作る段に絞ります。

2026年8〜10月の更新:作る前に聞くエージェント、画像編集、版の履歴

Mindsmith は公式サイトの更新履歴に、ほぼ毎週のように変更を載せています。研修担当の判断に関わるものを拾うと、まず2026年8月17日に、エージェントが作り始める前に質問するようになりました。画像の作風、添付した資料をどう使うか、動画なら話し手の種類や見た目を先に確かめてから作業に入ります。同じ日に、確認者のコメントを含めてPDFに書き出す機能も加わりました。

8月13日には、AIが書く文章からありがちな言い回しを避けるようにし、既存の教材の文章を書き直させることもできるようにしたと発表しています。9月3日にはAIによる画像の編集が試験提供を終えて正式機能になり、9月23日には確認用の表示が受講者と同じ進み方の規則に従うようになりました。10月22日には、点数に数えない任意の設問を作れるようになっています。

そして2026年10月23日に、教材全体の版の履歴とステージングが加わりました。教材全体の版を保存し、確認し、前の版に戻せます。上位の契約では、編集をいったん溜めておいて、まとめて公開することもできます。公開後に教材が自動で差し替わる仕組みに、ようやく「公開前に確かめる場所」が付いた、という意味で、研修担当にとっては最も影響の大きい更新です。

確認1:元資料の「正本」と版を決めてから渡す

AIが作る教材の正しさは、元資料の正しさを超えません。社内の規程や手順書は、ファイル共有の場所に旧版と新版が並んでいたり、部署ごとに少しずつ違う写しがあったりします。どれが正本かを決めずにAIに渡すと、旧版の手順が教材に入り込みます。作り始める前に、教材ごとに元資料の一覧を作り、各資料の版と改定日、管理部署を書いておきます。

この一覧は、後で教材を差し替えるときの起点にもなります。規程が改定されたら、その規程を元資料にしている教材がどれかを一覧から引けるようにしておくと、改定から教材の更新までの抜けが防げます。Mindsmith のエージェントは添付資料の使い方を作る前に聞いてくるようになったので、そこで「この資料の第3章だけを使う」「この表は最新ではないので使わない」と答えられるよう、資料側の整理を先に済ませます。

公式サイトによると、エージェントには自社の書き方の決まりを覚えさせる設定があり、組み立てる前に全体の流れを確認できます。この二つは、確認の手間を後ろから前へ移すために使います。用語の表記、敬語の度合い、設問の数と形式といった自社の決まりを最初に覚えさせ、全体の流れの段階で研修担当が章立てと学習の目標を確かめておけば、出来上がった教材を一から読み直して直す量が減ります。

規程や法令が絡む教材では、元資料に忠実に沿わせる作り方を基本にします。指示で構成を組み直させる作り方は、製品の紹介や業務のコツのような、多少の言い換えが許される教材に向いています。言い換えが許されない文書ほど、AIに自由度を与えないという線です。

確認2:AIが作った設問の誤りを、誰が検収するか

教材の文章よりも誤りが見つけにくいのが設問です。AIが作る設問には、正解が元資料と食い違っている、選択肢のどれもが正解に読める、元資料にない例外を問うている、といった誤りが混じることがあります。受講者は設問に答えることで内容を覚えるので、誤った設問は、誤った手順を正しいものとして覚えさせることになります。

  • 正解の選択肢が、改定前の規程の数値になっている
  • 「最も適切なもの」を選ぶ問いで、元資料に照らすと二つが正しく読める
  • 元資料に書かれていない例外の扱いを、AIが推測で正解にしている
  • 引っかけを狙った選択肢が、現場では実際に許されている運用になっている

検収の担当は、教材を作った人とは別に決めます。設問ごとに「正解の根拠が元資料のどこにあるか」を確認者が書き込む形にすると、検収が感覚の確認で終わりません。AIに設問を作らせるときは、正解の根拠となる元資料の箇所も一緒に書かせると、確認者の作業が速くなります。根拠を示せない設問は、それだけで差し戻しの対象にします。Mindsmith では確認者が教材にコメントを付けられ、アカウントなしでも確認とコメントができると公式は説明しているので、現場の専門家に検収を頼む負担も下げられます。

確認3:監修者の持ち分を、教材の種類ごとに決める

「監修する」と一言で言っても、見るべき点は人によって違います。現場の専門家は手順が実務と合っているかを、法務やコンプライアンスの担当は規程や法令と合っているかを、研修担当は学習の目標に合っているかと受講者に分かるかを見ます。誰が何を見るかを決めておかないと、全員が「誰かが見ただろう」と思って通してしまいます。

教材の種類必須の監修者見る点AIに任せない部分
規程・コンプライアンス法務・規程の管理部署条文との一致、例外の扱い正解の判定と例外の解釈
業務手順現場の責任者手順の順番、現場の実態との差省略してよい手順の判断
製品・サービスの知識製品の担当部署仕様・価格・対象の正しさ他社との比較の記述
生成AIの使い方AI推進の担当と情シス社内の利用規程との一致入力してよい情報の線引き

監修の結果は、教材の版と結びつけて残します。どの版を誰がいつ承認したかが分かれば、後で誤りが見つかったときに、どの期間に受講した人に再受講を頼むべきかを特定できます。承認の記録が残らない監修は、監修していないのと同じと考え、PDFへの書き出しやコメントの履歴を承認の証跡として保管する運用にします。

確認4:社外秘の資料を、どこまで外部のAIに渡すか

Mindsmith に元資料を取り込むということは、社内の規程や手順書、製品資料を外部のサービスに預けるということです。公式サイトでは、SOC 2 に準拠していること、シングルサインオンに対応していること、欧州でのデータの置き場所の選択肢があることを挙げています。一方で、取り込んだ資料や作った教材がAIモデルの学習に使われるかどうかは、今回確認した公開の資料からは読み取れませんでした。

この点は契約の前に必ず確かめます。確かめる項目は、取り込んだ資料が同社や提供元のAIモデルの学習に使われるか、どのAIモデルの提供元に資料が送られるか、資料と教材の保存場所の地域、退会後の削除の期限、の4つです。回答は書面でもらい、情報管理の規程の機密区分と突き合わせることで、どの区分の資料なら渡してよいかが決まります。

社外秘の資料をすべて避ける必要はありませんが、未公表の製品情報、個人名の入った事例、顧客名の入った資料は、取り込む前に削るか置き換えるのが基本です。研修の教材として必要なのは手順や考え方であって、実在の顧客名ではありません。架空の会社名に置き換えた事例のほうが、社外の講師や派遣社員に配るときにも困りません。

資料の扱いと並んで決めておきたいのが、作成ツールの中で誰がどの教材と資料を見られるかです。公式の料金表では、下位から中位の契約は一つの作業場に最大10人までの作り手が入る形で、作業場を複数に分けて権限を細かく設定できるのは最上位の契約とされています。人事評価の制度や懲戒の手続きのように、作り手の中でも見られる人を限りたい教材がある場合、一つの作業場に全員が入る形では、取り込んだ元資料まで他部署の作り手から見えてしまう可能性があります。見られる人を限りたい教材がある会社は、作業場の分け方を契約の選択と一緒に決めることになります。退職や異動の際に作り手の権限を外す手順も、社内のほかのツールと同じ台帳で管理します。

確認5:AIが作る画像や話し手の扱い

Mindsmith は、教材のページに合わせた画像をAIで作り、9月からはAIで画像を編集する機能も正式になりました。8月の更新では、画像の生成がページの文章を読み、組織の配色を使うようになったと説明しています。動画の教材では、話し手の種類を選んだり、組織が用意した人物を話し手にしたりでき、ナレーションの声も選べます。見た目を整える作業はAIに任せやすい部分です。

それでも、確認する点は残ります。AIが作った画像に、実在の製品や他社のロゴに似たものが紛れていないか、作業の手順を図で示した画像が実際の手順と違っていないか、安全に関わる手順で誤った動作を描いていないか、です。手順を説明する図は、文章と同じく現場の責任者が確認する対象に入れます。

社員を教材の話し手にする場合は、本人の同意と、退職後の扱いを先に決めます。この論点は研修動画の記事で詳しく扱ったので、ここでは同意の取り方と使う範囲を、教材を作る前に書面にすることだけを確認項目に入れておきます。

確認6:公開後に差し替わる教材の版を、どう管理するか

Mindsmith の特徴は、公開後に作成ツール側で変更すると、学習管理システムに配った教材も更新されることです。規程の改定に合わせてすぐ直せるのは大きな利点ですが、裏返すと、作成ツールで誰かが編集して公開すれば、全社の受講者が見る教材がその瞬間に変わるということでもあります。誤字の修正のつもりで、確認前の設問まで公開してしまう事故が起こり得ます。

10月に加わったステージングは、この事故を防ぐための仕組みとして使えます。編集はいったん溜めておき、確認者の承認を得てから、まとめて公開します。公式の料金表では、版の履歴とステージングは上位の契約から使える機能とされているので、規程やコンプライアンスの教材を扱うなら、ステージングが使える契約を前提に考えるのが現実的です。

版の管理では、編集できる人を絞ることも欠かせません。教材ごとに編集者と承認者を分け、承認者は公開の権限を持つが編集はしない、という形にすると、一人で編集から公開まで通してしまうことを防げます。前の版に戻せることは、誤りを公開してよい理由にはならないので、戻す操作をした場合も、その理由と影響した受講者の範囲を記録します。

確認7:学習管理システム側の受講記録と、差し替えの関係

教材が公開後に差し替わると、学習管理システム側の受講記録との関係が問題になります。たとえば4月に受講して合格した社員と、規程の改定後の6月に受講した社員は、記録上は同じ教材に合格していても、実際には違う内容を学んでいます。監査や事故の調査で「この社員は改定後の手順を学んだか」を問われたとき、受講日と教材の版を突き合わせられなければ答えられません。

そこで、教材の版の公開日を一覧にして、学習管理システムの受講記録と照らせるようにしておきます。改定の中身が重い場合は、差し替えで済ませず、新しい教材として配り直して全員に再受講を求めるほうが確実です。軽い修正は差し替え、意味の変わる改定は再受講という線を、研修担当と規程の管理部署で決めておきます。

設問の変更にも気をつけます。10月に加わった任意の設問は点数に数えない仕様なので、合格の基準に影響しませんが、必須の設問を足したり正解を変えたりすると、過去の受講者との公平性が崩れます。合否に関わる設問の変更は、版を上げて再受講の要否と一緒に判断することにします。

  • 学習管理システムに配る形式や、受講の記録として何が送られるかは、使っている学習管理システムとの組み合わせで変わる。試用の段階で、差し替えたときに既存の受講記録がどう扱われるかを実際に確かめる
  • 配ったファイルを書き出して固定する形で配る方法もあるので、差し替えを避けたい教材は固定の配り方を選ぶこともできる

運用を定着させる:改定の連絡から教材の更新までを一つの流れにする

作成ツールを入れても、教材の更新が続かなければ、数か月で古い教材が並ぶ状態に戻ります。定着させるには、規程や手順の改定の連絡が、そのまま教材の更新の依頼になる流れを作ることです。確認1で作った元資料の一覧が、ここで役に立ちます。

STEP1
改定の連絡を受ける

規程の管理部署や製品の担当部署が改定を決めたら、研修担当に連絡が届く経路を決めておく。元資料の一覧から、影響する教材を洗い出す。

STEP2
AIに差分を反映させる

改定後の資料をエージェントに渡し、変わった箇所だけを直させる。設問は正解の根拠の箇所も一緒に書き直させる。

STEP3
監修者が確認する

ステージングに溜めた変更を、確認3の表に沿って監修者が確認し、承認の記録を残す。

STEP4
公開と再受講の判断

承認後にまとめて公開し、確認7の線に沿って差し替えで済ませるか再受講を求めるかを決め、受講者に知らせる。

あわせて、月に一度の見直しの場を持ちます。見るのは、改定から教材の更新までにかかった日数、監修の差し戻しの件数と理由、受講者の正答率が極端に低い設問です。正答率が極端に低い設問は、受講者の理解不足ではなく設問の誤りであることが多いので、まず設問そのものを疑って確認します。AIに正答率の一覧を要約させるのは構いませんが、どの設問を直すかの判断は監修者が持ちます。

生成AIの社内研修の教材を内製するときの使いどころ

いま多くの会社で求められているのが、生成AIの使い方の社内研修です。外部の研修を買うか内製するかの比較は別の記事で整理しましたが、内製すると決めた場合、Mindsmith のような作成ツールは自社の利用規程に合わせた教材を、規程の改定に追いつく速さで作り直せる点が効きます。生成AIの社内規程は、使ってよいツールや入力してよい情報の範囲が数か月単位で変わるからです。

使いどころは、自社の利用規程の解説、入力してよい情報と悪い情報の判定の演習、部署ごとの使い方の事例集の3つです。とくに判定の演習は設問の形と相性がよく、「この情報は社内のAIに入力してよいか」を事例で問う形にすると、規程を読ませるより身につきます。ただし、判定の正解は情シスとAI推進の担当が決め、AIに推測させないことが前提です。

Mindsmith には受講者がAIと会話しながら学ぶ機能もあり、8月の更新では、組織で決めた会話の上限に達しても受講を終えられるようになったと説明しています。受講者がAIに質問できる仕組みは便利ですが、AIの答えが自社の規程と食い違う可能性があります。規程の解説の教材では、会話の機能を使うかどうかを慎重に決め、使う場合は答えの元を教材の範囲に限る設定ができるかを確かめます。

海外拠点向けの多言語化を、どこまでAIに任せるか

公式サイトでは、70を超える言語で教材を作り、作り直さずに配れるとしています。海外の拠点や外国籍の社員がいる会社にとっては、日本語の教材をそのまま多言語で配れるのは魅力です。ただし、翻訳の誤りは、元の言語の監修者には見つけられないという問題があります。

規程やコンプライアンスの教材は、現地の法令や慣行と食い違う表現が混じる可能性があるので、各言語に現地の確認者を置きます。製品知識や業務のコツの教材なら、現地の担当者が読んで違和感がないかを確かめる程度でもよいでしょう。言語ごとに確認者の有無を決め、確認者がいない言語では規程の教材を配らないという線が現実的です。公式の料金表では、複数の言語を一つの教材にまとめる機能は最上位の契約に含まれるとされているので、多言語で配る規模によって契約の選び方も変わります。

動画の教材を多言語で配る場合も同じ考え方です。8月の更新では、動画の書き出しに必ず字幕と文字起こしが付き、ラテン文字以外の文字も正しく表示されるようになったと説明しています。日本語や中国語の字幕が崩れにくくなったのは実務上の改善ですが、字幕の中身が正しいかは別の問題です。文字起こしを現地の確認者に渡し、ナレーションと字幕の両方を確かめてもらう手順にしておくと、音声だけ、字幕だけが誤っている事故を防げます。改定で日本語の教材を直したときに、どの言語の版が追いついていないかを一覧で見られるようにしておくことも、多言語で運用する会社では欠かせません。

費用の増え方と、やめ方

Mindsmith の料金は、教材を作る人の数と、AIの処理に使うクレジットで決まる形です。公式の料金表では、無料の枠から始められ、有料の契約は作り手1人あたりの月額で、契約ごとに毎月使えるクレジットの量が決まっています。確認や閲覧だけの人は有料の席に数えないと説明されているので、監修者や受講者が増えても席の費用は増えません。費用が増えるのは、作り手が増えたときと、AIの処理を多く使ったときです。

クレジットは、教材の生成、画像の生成や編集、ナレーションなど、AIを使う作業のたびに減ると考えておきます。差し替えを繰り返す運用では、作るときより直すときのほうがクレジットを使うこともあり得ます。中位の契約では追加のクレジットを買える仕組みがあると料金表にあるので、規程の改定が集中する時期の使用量を試用の段階で見ておきます。最上位の契約は個別の見積りで、シングルサインオンや複数の作業場の権限管理が含まれます。

やめるときに困るのは、公開後も更新される仕組みの裏返しです。作成ツールの契約を止めると、学習管理システムに配った教材がどうなるかを、契約前に必ず確かめます。配った教材が表示されなくなるなら、やめる前に固定の形式で書き出して差し替える作業が要ります。あわせて、取り込んだ元資料と作った教材の削除の期限、受講者の記録がどこに残るかも確認しておきます。

試用で確かめること:一つの規程の教材を通しで作ってみる

無料の枠や試用で触るときは、機能を一通り眺めるより、実際に更新が多い規程の教材を一本、元資料の整理から公開の承認まで通しで作るほうが、導入の判断に必要な情報が集まります。たとえば経費精算の規程や情報管理の規程のように、改定が年に何度かあり、設問で理解を確かめたいものが向いています。

通しで作るときに測るのは、エージェントの下書きから監修者の承認までにかかった時間、設問のうち根拠の箇所を示せずに差し戻した数、監修者が直した箇所の数と種類です。下書きの速さではなく、承認までの時間と差し戻しの数で比べると、従来の作り方との差が正直に見えます。8月に加わった教材全体のAIの補助役は、全レッスンを通した点検もできると公式は説明しているので、その点検で見つかった問題と、人の監修で見つかった問題を分けて記録しておくと、AIの点検にどこまで頼れるかの目安になります。

最後に、試しに一か所を直して差し替え、学習管理システム側で受講者からどう見えるかを確かめます。9月の更新で、確認用の表示が受講者と同じ進み方の規則に従うようになったので、公開前の確認でも受講者の体験に近い形で見られます。差し替え後に、既に受講した人の記録がどう残るかまで確かめて、初めて試用を終えたと言えます。

作り始める前の確認項目一覧

ここまでの内容を、作り始める前に研修担当・監修者・情シスで確認する項目にまとめます。すべてを最初に満たす必要はありませんが、規程やコンプライアンスの教材を作るなら、太字にした項目は必ず先に決めます。

  • 教材ごとに元資料の一覧(版・改定日・管理部署)を作り、正本を決めた
  • 元資料に忠実に作る教材と、構成を組み直してよい教材を分けた
  • 設問の検収者を作成者とは別に決め、正解の根拠の箇所を書かせる運用にした
  • 教材の種類ごとに必須の監修者と見る点を決めた
  • 取り込んだ資料の学習への利用・送り先・保存地域・削除期限を書面で確認した
  • 未公表情報・個人名・顧客名を元資料から削るか置き換える手順を決めた
  • 編集者と承認者を分け、ステージングで承認してから公開する流れにした
  • 差し替えで済ませる修正と、再受講を求める改定の線を決めた
  • 教材の版の公開日と受講記録を照らせるようにした
  • 契約を止めたときに配った教材がどうなるかを確かめた

項目のうち、AIに任せられるのは元資料からの下書き、差分の反映、画像や見た目の調整までです。何が正しいか、誰に再受講させるか、どの資料を渡してよいかは、人が決める部分として残します。

まとめ

Mindsmith は、社内の資料からAIエージェントが研修の教材と設問を作り、公開後も教材を差し替えられる作成ツールです。2026年10月の版の履歴とステージングで、更新を承認してから公開する運用も組めるようになりました。作る速さが上がるほど、元資料の正本、設問の検収、監修者の持ち分、版と受講記録の対応を先に決めておくことが大切になります。社外秘の資料を渡す範囲と、契約をやめたときの教材の扱いも、作り始める前に確かめておきましょう。AIに任せるのは下書きと差分の反映まで、正しさの判断は人が持つ。この線を守れば、規程の改定に追いつく研修の仕組みを無理なく回せます。

※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。

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