退職した社員の動画は使える?|公開前に決める約束

退職した社員の動画は使える?|公開前に決める約束

「出演していた社員が辞めたが、動画を下げるべきか判断できない」「撮影のときに何も交わしていなかった」——採用や紹介の動画を持つ会社で起きる行き詰まりです。判断がつかないのは、退職という出来事のせいではありません。撮影の前に、使う範囲と期間を決めていなかったためです。この記事では、決めておく項目と、決めていなかった場合の手順を整理します。


カメ先生カメ先生

出演者が辞めたときに動画を使えるかどうかはね、退職という事情で決まると思われがちだが、実際には撮影の前に何を約束したかで決まるんだ。


カメ子カメ子

約束というのは、書面にして残しておくということでしょうか。


カメ先生カメ先生

そう。どこに載せるか、いつまで使うか、辞めた後も残すか。この3つを一枚に書いて署名をもらっておけば、後から迷う場面がなくなる。


カメ子カメ子

撮る前に片がついているのですね。何を書くのかから確かめます。


この記事のポイント
  • 退職したという事実だけで、公開が自動的に禁じられるわけではないという整理が示されている
  • ただし取り決めがない場合は、元社員から削除を求められる余地が残る
  • 撮影の前に、使う範囲と期間を書面で決めておくことが最も確実な備えになる

AIの導入・活用、何から始めるべきかお悩みですか?

デボノはアカウント開設・初期設定など「そもそものAI導入」から社内定着まで伴走支援。マーケティング活用など一歩進んだご相談にも対応します。

目次

この問題が起きる理由

社員が登場する制作物は、採用でも営業でも増えています。顔が見えると伝わり方が変わるためです。

一方で、社員はいつか辞めます。制作物の寿命のほうが、雇用の期間より長くなることがあります

採用の動画は3年ほど使われます。導入事例の記事はもっと長く残ります。この差が問題を生みます。

撮影の時点では、当人も会社も辞める前提で話をしません。だから取り決めが後回しになります。

結果として、退職の連絡を受けてから初めて「あの動画はどうするのか」と考えることになります。

このとき困るのは、判断の根拠がないことです。約束がないので、良いとも悪いとも言えません。

さらに困るのが、どこに何を載せたか分からないことです。制作から年月が経つほど追えなくなります。

この記事では、なぜ問題になるのかを整理したうえで、平時に何を決めておくべきかを示します。

すでに取り決めのないまま公開している制作物がある場合の考え方も、後半で扱います。

なお、以下は一般的な整理です。具体的な事案では、弁護士など専門家の確認を受けてください

何が権利として問題になるか

社員の姿が映った制作物には、いくつかの権利が重なっています。整理して見ます。

1つ目が肖像権です。自分の姿をみだりに撮影されたり公表されたりしない権利とされています。

企業が社員の肖像を利用する場合、この点について法律関係を整理しておく必要があると指摘されています。

整理を怠ると、退職した元社員からの削除請求などのトラブルにつながる場合があるとされています。

2つ目が個人情報の扱いです。顔が写った映像は、その人を識別できる情報にあたります。

個人情報の保護に関する法律には、本人が利用の停止などを請求できる仕組みが定められています。

要件を満たす請求があった場合、事業者は遅滞なく必要な措置を講じることが求められます。

3つ目が、映像そのものの著作権です。これは通常、制作を依頼した会社か制作会社に帰属します。

出演した社員が著作権を持つわけではありません。著作権があることと、肖像を使ってよいことは別の話です

この3つが混ざるため、話がややこしく感じられます。分けて考えれば、判断はしやすくなります。

原因1:撮影のときに何も決めていない

トラブルの最大の原因が、これです。撮影の当日、口頭の了解だけで進めてしまう場合が多くあります。

「動画に出てもらえますか」と聞き、「いいですよ」と答えた。この場では十分に見えます。

しかし、この了解が何を含むかは曖昧です。どこに、いつまで、どの用途で使うかが決まっていません

当人は「採用のページに1年くらい」と思い、会社は「使える限り使う」と思っている。ずれが生じます。

ずれは在職中には表面化しません。辞めるとき、あるいは辞めた後に表面化します。

しかも、辞める理由が円満でない場合、削除の要求という形で表れることがあります。

口頭の了解に記録がないため、会社側は「同意を得た」と主張しにくい状態になります。

この原因への対処は単純です。撮影の前に、書面で範囲を決めておくことです

書面といっても、紙1枚で足ります。項目は後の節で示します。作成に時間はかかりません。

すでに撮影を終えた制作物についても、遡って同意を取り直すことは可能です。在職中なら簡単です。

原因2:使う範囲を決めていない

書面を交わしていても、範囲が広すぎたり曖昧だったりすると、別のもめ方をします。

よくあるのが「当社の広報活動に使用する」という書き方です。範囲がどこまでか分かりません。

採用のページで使うと聞いていたのに、広告の素材として配信されていた。こうなると話が変わります。

用途は具体的に列挙します。自社サイト、採用の案内、営業の資料、広告、といった形です。

媒体も書きます。自社サイトだけなのか、外部の求人の掲載先や動画の共有の場も含むのか。

二次利用の可否も決めます。制作した映像から静止画を切り出して別の用途に使うかどうかです。

編集の範囲も触れておきます。短く切って使う、字幕を足す、といった加工を想定するかどうかです。

範囲を狭く決めすぎると、後から使いたい用途が出たときに取り直しになります。

実務的には、想定される用途を広めに列挙し、当人が外したい項目を消す形が進めやすくなります。

列挙の作業を通じて、当人も「どこに出るのか」を具体的に理解できます。説明の機会そのものに価値があります

原因3:どこに載せたか分からない

3つ目の原因が、掲載先を把握していないことです。これは技術ではなく管理の問題です。

1本の動画は、思ったより多くの場所に置かれます。作った本人でも全部を思い出せません

自社サイト、採用の案内、動画の共有の場、営業の資料、展示会の映像、社内の説明会。

さらに、外部の求人の掲載先や取材を受けた記事に転載されている場合もあります。

退職者から削除を求められたとき、掲載先の一覧がないと、対応が抜けます。抜けは不信につながります。

そのため、制作物ごとに掲載先の台帳を持ちます。1本につき1行で構いません。

台帳には、掲載先の名称と場所、掲載を始めた日、掲載を止める予定の日を書きます。

出演者の氏名も書きます。退職の連絡があったとき、この欄で検索すれば該当の制作物が出ます。

台帳がないまま年数が経つと、探すだけで数日を要します。探す時間が、対応の遅れとして相手に映ります

台帳は制作の直後に作ります。後から作ろうとすると、記憶が薄れていて正確に書けません。

把握が難しいのが、外部に転載された分です。取材を受けた記事や、求人の掲載先に複製されている場合です。

転載を許した時点で、掲載先と連絡の窓口を台帳に書き足します。後から探すと、担当者が変わっています。

動画の共有の場に置いた分は、外部のページに埋め込まれていることがあります。非公開にすると枠だけが残ります。

この場合、埋め込んでいるページの側も直す必要があります。自社のページなら対応できますが、他社なら依頼になります。

依頼には時間がかかります。取り下げの見通しを相手に伝えるとき、この時間差も含めて説明します。

取り決めがあればどうなるか

では、取り決めがある場合はどうなるのでしょうか。ここが判断の分かれ目になります。

弁護士による解説では、雇用の開始時に退職後の利用も含めて取り決めをしている場合について整理が示されています。

利用の期間に定めを設けていない場合、退職したという事実だけで利用が自動的に消滅するわけではないという考え方です。

つまり、書面で範囲と期間を決めていれば、退職後も定めた範囲で使い続けられる余地があります。

逆に言えば、取り決めがなければ、その余地は狭くなります。ここが書面を交わす実務上の理由です。

ただし、取り決めがあれば何をしてもよいわけではありません。定めた範囲を超える利用はできません。

また、個人情報の保護に関する法律に基づく請求があった場合は、別途の検討が必要になります。

さらに、法的に可能かどうかと、そうすべきかどうかも別の問題です。関係への影響は残ります。

辞めた社員が今も動画に出ていることを、在職中の社員がどう見るかという視点も要ります。

実務では、法的な整理と関係の維持の両方を見て決めます。できるかどうかだけで判断すると、別の損失が出ます

同意書に入れる項目

では、撮影の前に何を書けばよいのでしょうか。最低限の項目を挙げます。

  • 撮影する内容(動画か写真か、どんな場面か)
  • 使用する用途(採用、営業、広告など具体的に列挙)
  • 掲載する媒体(自社サイト、外部の掲載先、社内向けなど)
  • 使用する期間(開始と終了、または退職後の扱い)
  • 加工の範囲(切り出し、字幕、静止画への転用など)
  • 氏名と所属の表示の有無
  • 撤回を申し出る場合の連絡先と手順

最後の項目が見落とされがちです。撤回の手順を書いておくと、後の対応が定型化します

撤回を認めるかどうか、認める場合の条件も、この段階で決めておくほうが後で揉めません。

項目は多く見えますが、雛形を1つ作れば、以降は名前と日付を変えるだけです。

雛形は、法務の担当や顧問の弁護士に一度見てもらいます。1回の確認で長く使えます。

署名は撮影の当日ではなく、事前に渡して読む時間を作ります。当日に出すと形式的な同意になります。

読む時間を作ることは、当人への配慮であると同時に、同意の実質を担保する意味も持ちます。

期間の決め方

項目のうち、もっとも判断が要るのが期間です。長すぎても短すぎても不都合が出ます。

短く決めると、制作物の寿命より先に期限が来ます。作り直しの費用が定期的に発生します

長く決めると、当人にとって不安が残ります。同意を得にくくなり、出演を断られることが増えます。

実務的な落としどころは、制作物の想定される使用期間に合わせることです。

採用の動画なら2年から3年、導入事例の記事なら3年から5年といった具合に、種類ごとに決めます。

そのうえで、期間が来たら更新するか取り下げるかを判断する、という形にします。

退職後の扱いは、別途に書きます。「退職後も定めた期間内は掲載を継続する」と明示する形です。

あるいは「退職の申し出から3か月以内に取り下げる」と決める会社もあります。方針次第です。

どちらにしても、決めてあることが重要です。決めてあれば、辞めるときに交渉が発生しません

期間の欄が空欄の雛形は使わないようにします。空欄は後から争いの種になります。

退職の連絡を受けたときの手順

実際に退職の連絡があったとき、どう動くかを順に示します。慌てないための段取りです。

STEP1
該当する制作物を洗い出す

台帳で出演者の氏名を検索し、該当する動画、写真、記事を一覧にします。

STEP2
同意の内容を確認する

撮影時の書面を確認し、期間、用途、退職後の扱いがどう決まっているかを見ます。

STEP3
本人の意向を聞く

退職の面談の場などで、掲載の継続について当人の考えを確認します。書面で残します。

STEP4
継続と取り下げを仕分ける

同意の範囲内かつ本人の異議がないものは継続、それ以外は取り下げの対象にします。

STEP5
実行して台帳を更新する

取り下げた制作物は台帳に記録します。差し替えが要る場合は制作の予定を立てます。

3つ目の工程が要点です。書面上は継続できる場合でも、本人の意向は確認します

この確認をしておくと、後から削除の要求が来る可能性が大きく下がります。予防の効果があります。

確認は退職の直前ではなく、引き継ぎの期間中に行います。関係が良好なうちのほうが話が進みます。

退職の面談を人事が担当している場合は、広報の側から確認の項目を渡しておきます。

項目を渡さないと、面談では話題に上りません。人事にとっては優先度の低い事項だからです。

削除を求められたとき

退職後に、元社員から削除を求められることがあります。このときの考え方を整理します。

まず、要求の内容を正確に把握します。全部の削除なのか、特定の1本なのかで対応が変わります。

次に、撮影時の書面を確認します。同意の範囲内かどうかが、検討の出発点になります。

同意の範囲を超えた利用をしていた場合は、速やかに取り下げます。争う余地は乏しくなります。

同意の範囲内であっても、要求の理由によっては応じる判断があり得ます。個別の事情を聞きます。

たとえば、転職先との関係で困っている、家庭の事情がある、といった理由が示されることがあります。

この種の理由に対しては、法的な整理より先に、応じられるかどうかを検討するほうが穏当です。

応じないと判断する場合は、その根拠を書面で示します。口頭のやり取りは記録に残りません。

判断に迷う場合は、弁護士に相談します。初動を誤ると、後から取り返すのが難しくなります

いずれの場合も、返答は速やかに行います。放置は、それ自体が相手の態度を硬化させます。

応じる場合は、取り下げの完了までの期間を伝えます。いつまでに終わるかが分からないと、催促が続きます

動画の差し替えには制作の期間が要ります。先に非公開にし、差し替えは後から行うという順序もあります。

外部の掲載先に依頼が必要な場合は、その旨も伝えます。自社だけで完結しない事情は説明すれば理解されます。

対応の経過は記録に残します。誰がいつ何を行ったかが分かる形にしておくと、後から説明できます。

判断の目安を並べる

ここまでの内容を、状況別に整理します。自社の状態がどこに当たるかを確かめてください。

状況継続の可否の考え方先にやること
書面あり・期間内・本人の異議なし定めた範囲での継続を検討できる台帳に期限を記録し、期限前に見直す
書面あり・期間切れ更新の同意を得るか取り下げる本人に連絡を取り、意向を確認する
書面あり・本人から削除の要求理由を聞いたうえで個別に判断する要求の範囲と理由を記録する
書面なし・在職中早急に書面を交わす既存の制作物を洗い出し、まとめて同意を取る
書面なし・退職済みリスクが残る。取り下げも選択肢掲載先を洗い出し、優先順位をつける

最後の行が、多くの会社の実情に近いはずです。書面がないまま退職済み、という状態です

この場合、すべてを直ちに取り下げる必要は必ずしもありませんが、備えは要ります。

  • 取り下げの優先順位は、露出が大きいものと顔が大きく映るものから決めます
  • 差し替えの制作には時間がかかるため、予算と工程を先に押さえておきます

避けたい対応

この問題では、対応の仕方そのものが問題を大きくすることがあります。避けたい振る舞いを挙げます。

  • 退職の申し出があったのに、掲載の話題を一切出さない(後から要求が来る)
  • 削除の要求に対し、返答せず放置する(態度が硬化し、外部への発信につながる)
  • 在職中に「協力しないと評価に響く」と受け取られる形で出演を求める
  • 同意書の期間を空欄のまま署名させる
  • 掲載先を把握しないまま「全部消しました」と回答する

3つ目は、同意の実質が問われる場面です。断れる状況だったかどうかが後から争点になります

出演の依頼は、断っても不利益がないことを明示して行います。文面に一言添えるだけで足ります。

5つ目は、後から見落としが見つかったときに、誠実さそのものを疑われる結果になります。

回答は「把握している範囲では」と限定し、追加で見つかった場合の連絡方法を伝えます。

正確でない断言より、範囲を限定した回答のほうが、結果として信頼を保てます。

顔を出さない作り方という選択

そもそも顔を出さない作り方を選ぶ、という判断もあります。制作物の目的によっては有効です。

手元だけを映す、後ろ姿にする、声だけを使うといった方法があります。伝わる内容は大きく変わりません。

製品の使い方や作業の手順を伝える動画なら、顔は必須ではありません。手元のほうが分かりやすい場合もあります。

一方、採用の動画では顔が要ります。働く人の雰囲気を伝えることが目的だからです。

つまり、目的によって使い分けます。すべてを顔なしにする必要はありません。

使い分けの基準を作っておくと、企画の段階で判断できます。撮影の後で悩む必要がなくなります。

基準の例としては、「人柄を伝える目的なら顔あり、手順や仕様を伝える目的なら顔なし」といった形です。

顔を出す制作物には、同意書を必ず交わす。顔がないものは簡易な確認で済ませる、と工程も分けます。

この分け方は、制作の速度にも効きます。同意の手続きが要らない制作物は、企画から公開までが速くなります

なお、顔が映らなくても声で個人が識別できる場合はあります。判断は個別に行います。

顔なしの素材は、差し替えの受け皿としても働きます。退職者の場面を、顔のない素材に置き換えられます

そのため、撮影の日に顔なしの素材も併せて押さえておきます。追加の撮影は数分で済みます。

作業の様子、手元、設備、社内の風景。こうした素材が数点あれば、後の編集で選択肢が生まれます。

素材が1種類しかない状態が、削除か放置の二択を生みます。撮っておく費用は、ほぼゼロです。

編集に使ったデータも保管します。完成した動画だけでは、部分的な差し替えができません。

外部に制作を任せた場合は、編集のデータを引き渡してもらえるかを契約の段階で確かめます。

台帳の作り方

台帳は、この問題の対応を支える土台になります。作り方を具体的に示します。

列は7つで足ります。制作物の名称、種類、出演者、掲載先、公開日、掲載の期限、同意書の有無です。

行は制作物ごとではなく、掲載先ごとに作ります。1本の動画を3か所に置いたなら3行になります。

こうしておくと、取り下げの作業でどこを操作すべきかが一目で分かります。抜けが防げます。

同意書の有無の欄は、書面の保管場所まで書きます。探せない書面は、ないのと同じです。

掲載の期限の欄は、必ず日付を入れます。空欄にすると、見直しの機会が永遠に来ません。

期限が近づいたら通知が出る仕組みにできると理想ですが、四半期に一度の目視でも足ります。

台帳の管理者を1人決めます。担当が変わるときは、引き継ぎの項目に必ず含めます。

引き継ぎの漏れがもっとも起きやすいのが、この種の管理の資料です。目に見える成果物ではないためです。

台帳は表計算の1枚で十分です。専用のシステムを入れる前に、まず作ることを優先します。

社外の出演者は別に考える

ここまでは自社の社員の話でした。社外の人が出演する場合は、前提が変わります。

導入事例の動画には、取引先の担当者が出ます。この人は自社の指揮下にありません

社員なら在職中に取り直しの依頼ができますが、社外の人にはその機会がありません。

さらに、出演した担当者が転職した場合、掲載の可否を誰に確認すべきかが分かりにくくなります。

そのため、社外の出演者については、個人だけでなく相手の会社としての同意を取ります

同意の内容は、掲載してよいかではなく、どの情報をどこまで公開してよいかの合意として整理します。

社名を実名で出すか、担当者の氏名を出すか、写真を使うか、成果の数値を書くか。項目ごとに決めます。

掲載先も列挙します。自社サイトだけか、営業の資料や展示会の映像にも使うかを分けて確認します。

担当者が異動や転職をした場合の扱いも、あらかじめ相手の会社と決めておきます。

依頼のタイミングは、成果が出た直後や案件が完了した時期が適しているとされています。

関係が良好なうちに合意を取っておくと、後から確認が必要になったときも話が通じます。

撮影の前に決めておくこと

最後に、これから撮影する制作物について、着手の前に決めておくことをまとめます。

  • 用途と媒体を列挙し、同意書の雛形に反映する
  • 使用の期間を制作物の種類ごとに決めておく
  • 退職後の扱いを明記する(継続するのか、いつまでに取り下げるのか)
  • 撤回の申し出を受ける窓口と手順を決める
  • 台帳の記入を制作の工程に組み込む(公開の作業とセットにする)

5つ目が実務では効きます。公開の作業と台帳の記入を1つの工程にすると、記入漏れが起きません

別々の作業にすると、公開だけが行われ、台帳は後回しになります。そして忘れられます。

同意書の署名も、撮影の工程に組み込みます。署名が済んでいない人は撮影しない、という順序にします。

この順序を守れば、書面のない制作物が新たに生まれることはなくなります。

既存の制作物については、在職中の出演者から順に同意を取り直します。退職後では難易度が上がります。

取り直しの依頼は、事情を正直に説明すれば多くの場合は受け入れられます。隠す必要はありません。

説明の文面も雛形にしておくと、依頼の作業が短時間で済みます。

まとめ

退職者が登場する制作物についての要点は、退職という事実だけで公開の可否が決まるのではなく、撮影のときに何を約束したかで決まることです。用途、媒体、期間、退職後の扱いを書面にしておけば、辞めるときに交渉は発生しません。掲載先の台帳を持ち、退職の連絡を受けたら本人の意向を確認する手順を作る。書面のないまま公開している制作物があるなら、在職中の出演者から順に取り直す。まずは自社の制作物と出演者を1枚の表に書き出すところから始めてみてください。

※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。

AIの導入・活用、何から始めるべきかお悩みですか?

デボノはアカウント開設・初期設定など「そもそものAI導入」から社内定着まで伴走支援。マーケティング活用など一歩進んだご相談にも対応します。

運営会社:株式会社デボノ

目次