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社会人向けのスクールに届く欠席と振替の連絡を内容で分類し、振替先の候補と返信の下書きを作って、欠席が続く受講生を担当へ知らせる

実装ステータス:構成例 技術的に実現可能な構成として設計したもの。自社未検証

社会人向けのスクールに届く欠席と振替の連絡を、内容で種類に分けます。振替を希望する連絡には空いている授業から候補を出して返信の下書きを作り、欠席が続いている受講生を担当者へ知らせます。

サマリー
生成AI
ChatGPT/Claude/Gemini
連携・自動化
Make/n8n/Power Automate/Zapier
対象業界
その他/教育
対象部門
カスタマーサポート
対象業務
分類・仕分け/問い合わせ対応
主な課題
人手が足りない/問い合わせが多い/期限・対応漏れが起きる
AIで行う処理
分類
主な効果
対応スピード向上/工数削減/機会損失防止
導入難易度
★★☆☆☆
実装レベル
本格構成
費用感
API連携(中)
人間の確認
条件付き
現在工数
60h/月
AI導入後
20h/月
想定削減
67%
年間削減
480h
モデル条件による試算値です。実在企業の実績ではありません。

01導入前 / 導入後の業務フロー

導入前(Before)
  1. 共用メールに届いた連絡を開き、差出人のアドレスから受講生台帳で名前とクラスを探す
  2. 欠席する授業の日付とクラスを確かめ、受講記録に「欠席」と入れる
  3. 振替の希望があれば、授業枠表を開いて同じコース・レベルの空いている授業を探す
  4. その月の振替回数と、欠席日からの期限を台帳で数える
  5. 候補の授業を並べて返信を書く
  6. 受講生が候補から選んだら、授業枠表の残席を減らし、受講記録に振替を入れる
  7. 休会や退会の相談は、教室長に転送する
導入後(After)
  1. 自動共用メールに連絡が届くと、ワークフローが動き、差出人のアドレスで受講生台帳を引く
  2. 自動生成AIが連絡を種類に分類し、欠席する授業の日付と振替の希望を取り出す
  3. 自動種類ごとに行き先を分ける(振替/欠席のみ/取り消し/遅刻/休会・退会/その他)
  4. 自動振替なら、授業枠表から同じコース・レベル、期限内、残席ありの授業を絞り、回数の上限を確かめる
  5. 自動候補を差し込んだ返信の下書きを作り、受講記録に「欠席(未確定)」を書く
  6. 人担当者が下書きを確かめて送る。分類に自信がないもの、休会・退会の相談は担当者が読む
  7. 人受講生が候補から選んだら、担当者が授業枠表と受講記録を確定する
  8. 自動毎朝、受講記録から連続した欠席を数え、2回以上の受講生を担当者へ一覧で知らせる
各工程の詳しい説明を読む
  1. 共用メールに届いた連絡を開き、差出人のアドレスから受講生台帳で名前とクラスを探す
  2. 欠席する授業の日付とクラスを確かめ、受講記録に「欠席」と入れる
  3. 振替の希望があれば、授業枠表を開いて同じコース・レベルの空いている授業を探す
  4. その月の振替回数と、欠席日からの期限を台帳で数える
  5. 候補の授業を並べて返信を書く
  6. 受講生が候補から選んだら、授業枠表の残席を減らし、受講記録に振替を入れる
  7. 休会や退会の相談は、教室長に転送する

(a)連絡の種類が文面に埋もれている。 「来週休みます。再来週も出張かもしれません。あと、レベルを下げたいのですが」のように、1通に欠席と別の相談が混ざっています。 欠席だけ処理して、レベル変更の相談が流れることがあります。

(b)空き枠探しが毎回同じ手間。 授業枠表を開き、コースとレベルで絞り、日付を見て、残席を見る。1件2分の作業ですが、毎日30件あります。

(c)規約の当てはめが人によって違う。 振替回数を数えるのを省いた月があり、上限を超えて振り替えた受講生と、断られた受講生が同じクラスにいることがあります。

(d)欠席の積み重なりに気づかない。 1回ずつの欠席は記録されていても、連続していることを見る仕組みがありません。 来なくなった受講生に気づくのは、月謝の引き落としの時期か、退会の連絡が来たときです。

(e)誰が返信したかが分からない。 共用の受信箱を5名で見ているため、返信済みかどうかを確かめるために、同じメールを何人もが開きます。 二重の返信も、返信の漏れも、この確かめ合いの隙間から起きます。

  1. 【自動】 共用メールに連絡が届くと、ワークフローが動き、差出人のアドレスで受講生台帳を引く
  2. 【自動】 生成AIが連絡を種類に分類し、欠席する授業の日付と振替の希望を取り出す
  3. 【自動】 種類ごとに行き先を分ける(振替/欠席のみ/取り消し/遅刻/休会・退会/その他)
  4. 【自動】 振替なら、授業枠表から同じコース・レベル、期限内、残席ありの授業を絞り、回数の上限を確かめる
  5. 【自動】 候補を差し込んだ返信の下書きを作り、受講記録に「欠席(未確定)」を書く
  6. 【人】 担当者が下書きを確かめて送る。分類に自信がないもの、休会・退会の相談は担当者が読む
  7. 【人】 受講生が候補から選んだら、担当者が授業枠表と受講記録を確定する
  8. 【自動】 毎朝、受講記録から連続した欠席を数え、2回以上の受講生を担当者へ一覧で知らせる

6番目で、送るのは人です。 返信の下書きは毎回同じ形になりますが、受講生との関係を持っているのは事務局の担当者です。 慣れて精度が確かめられた種類(欠席のみ、遅刻)から、順に確認を軽くしていきます。

7番目を自動にしないのは、残席の取り合いがあるからです。 2人の受講生が同じ残り1席を選ぶことがあり、先に確定した方を人が決めます。

8番目の「2回以上」は、事務局で決める値です。 週1回のクラスなら2回続けての欠席は2週間の空白で、週2回のクラスなら1週間です。コースの頻度に合わせて、規則の表で回数を変えられるようにします。

02今回想定するシステム構成

構成図
受講生からのメール(共用アドレス)
   │
   ▼【トリガー】Gmail:Watch emails(受付用のラベル)
Make
   ├──▶ Google Sheets:受講生台帳を引く(Search Rows:差出人のアドレス)
   ▼
Claude API(Make の Anthropic Claude アプリから呼ぶ)
   │   種類の分類/欠席する授業/振替の希望日時/別の相談の有無
   ▼
Router ── 種類ごとに分ける
   ├─ 振替 ──▶ Google Sheets:授業枠表を絞る(Search Rows)→ 回数の上限を確認
   │            └──▶ Gmail:返信の下書きを作る(Create a draft email)
   ├─ 欠席のみ・遅刻 ──▶ 返信の下書き
   ├─ 休会・退会 ──▶ 担当者へ通知(下書きは作らない)
   └─ フォールバック ──▶ 担当者が読む
   ▼
Google Sheets:受講記録に書く(Add a Row)

(毎朝)Make ── 受講記録を検索 → Array aggregator で担当者ごとにまとめる → 通知
役割想定する製品代替候補
ワークフローMake(Gmail・Google Sheets のモジュール、Router、Array aggregator)Zapier、n8n、Power Automate
生成AIClaude API(Make の Anthropic Claude アプリから呼ぶ)OpenAI API、Gemini API
保管Google スプレッドシート(受講生台帳・授業枠表・受講記録)Airtable
通知社内チャット(教室ごとのチャンネル)メール

台帳と授業枠表、共用メールは今あるものを使います。 足すのは Make のシナリオが2本(連絡ごとの処理と、毎朝の連続欠席の確認)と、授業枠表の残席を数で持つ列、受講生台帳の「その月の振替回数」の列です。授業枠表がコース・レベル・日時・残席の列にそろっていないなら、そこを整えるのが最初の準備作業です。

起点は、Gmail の Watch emails です。 見張るフォルダやラベル、未読か既読かの条件、差出人や件名での絞り込み、Gmail の検索式での絞り込みを設定でき、取り込んだメールを既読にするかも選べます。 受付用のラベルを付けた連絡だけを対象にします。

返信は、Gmail の Create a draft email で下書きとして作ります。 宛先、件名、本文を指定して下書きを作るモジュールで、送るのは担当者です。

種類による振り分けは Router で行います。 ルートごとに条件を置き、どれにも当てはまらないものはフォールバックのルートで受けます。 毎朝の一覧は、複数のまとまりを1つにまとめる Array aggregator で担当者ごとに束ねます。

03どうやって実装するのか

Step1

処理の起点を決める

共用メールに連絡が届いたことを起点にします。 連絡は当日の昼から夕方に集中し、授業の開始までに返信できるかが受講生の満足を分けます。1日1回のまとめ処理にはしません。 Make のシナリオはスケジュールの設定で動く間隔を決められ、最短の間隔は契約しているプランによって決まります。

受講生への案内で、欠席と振替の連絡は専用のアドレスか、件名に「欠席」を入れて送ってもらうようにします。事務局のメールには講師や取引先からの連絡も混ざるため、Gmail のフィルタで受付用のラベルを付け、そのラベルだけを見張ります。

あわせて、毎朝8時に動く別のシナリオで、受講記録から連続した欠席を数えます。授業の多くは夜なので、前日の欠席がそろった翌朝に見ます。

Step2

入力データを集める

データ中身取得元
連絡のメール差出人、件名、本文、受信日時共用メール
受講生台帳会員番号、氏名、登録アドレス、コース、レベル、通う曜日と時間、担当者、その月の振替回数Google スプレッドシート
授業枠表授業ID、教室、コース、レベル、日時、講師、定員、残席同上
受講記録会員番号、授業ID、日付、出欠(出席/欠席/振替)、振替先同上
振替の規則月の上限回数、欠席日からの期限、同じレベルに限るか規則の表

質を決めるのは、授業枠表の残席の列です。 残席が手書きのメモで管理されていると、候補を絞ることができません。残席を数で持ち、確定のたびに減らす運用に変えます。

振替の規則を表にするのは、規約が変わったときに直す場所を1つにするためです。 上限回数をワークフローの中に直接書くと、規約を変えた月にシナリオを直し忘れます。

Step3

データの取得方法を決める

取るものどこから何に使うか
連絡のメールGmail の Watch emails(受付用のラベル)分類の対象
受講生の情報Google Sheets の Search Rows(登録アドレスで検索)コース・レベル・担当者・振替回数
振替の候補Google Sheets の Search Rows(コース・レベル・日付・残席で絞る)返信に差し込む候補
連続した欠席Google Sheets の Search Rows(受講記録)毎朝の一覧

受講生の特定は、差出人のアドレスで行います。 本文の名前で引くと、同姓の受講生を取り違えます。登録と違うアドレスから届いた連絡は、自動で処理せずに担当者へ回します。 家族の代理の連絡や、なりすましの可能性があるからです。

振替の候補は、日付が近い順に最大3件にします。多く並べると、受講生が選びきれずに返信が往復します。

Step4

AIへ渡す前に整形する

  1. 自動返信と配信停止の除外 … 不在通知やメールマガジンへの返信は、件名と差出人で除きます
  2. 引用部分の除去 … 返信の連鎖で届いた連絡は、過去のやり取りを含みます。最新の本文だけを渡します
  3. 署名の除去 … 会社の署名に「出張」「休暇」の文字が入っていることがあり、分類を誤らせます
  4. 受講生の特定 … 登録アドレスで台帳を引きます。見つからなければ分類せずに担当者へ
  5. 受講中のコースの添付 … 受講生の曜日と時間を一緒に渡します。「来週の授業」がどの日かを決める材料です
  6. 今日の日付の添付 … 「明日」「来週の火曜」を日付に直すため、受信日時を必ず渡します
  7. 重複の検知 … 同じ受講生から同じ日の授業についての連絡が直近にあれば、二重に処理せず担当者へ回します

5番目と6番目が無いと、日付の取り違えが起きます。 「来週休みます」だけでは、どの授業かが決まりません。受講生の通う曜日と受信日がそろって、初めて1つの授業に決まります。

Step5

AIに処理させる

させるのは、連絡を種類に分け、欠席する授業と振替の希望を取り出し、別の相談が混ざっていないかを示すことです。

種類中身次の動き
absence_transfer欠席し、振替を希望している候補を探して下書き
absence_only欠席するが、振替は希望していない受け付けの下書き
transfer_change決まった振替の変更・取り消し担当者が授業枠表を直す
late_early遅刻・早退受け付けの下書き、講師へ共有
pause_quit休会・退会・返金・コース変更の相談下書きを作らず担当者へ
other授業内容の質問、その他担当者が読む

1通に複数の種類が混ざるときは、主な種類を1つ選び、additional_topics に残りを書かせます。 (a)の「休みます、レベルを下げたい」は、absence_transfer と additional_topics に「レベル変更の相談」です。混ざっていることが分かれば、担当者が見落としません。

させないこと理由
振替先の授業を選ぶ残席と規則は表で決まる
振替の回数・期限の判断台帳の数字で決まる
休会・退会への返答契約に関わる。担当者が対応する
欠席の理由の詳しい記録体調や家庭の事情は残さない
日付が決まらないときの推測「たぶん火曜」で埋めない

4行目は、受講生の情報を必要以上に持たないためです。 欠席の連絡に体調のことが書かれていても、記録に要るのは欠席したという事実だけです。

Step6

指示内容を固定する

あなたは社会人向けスクールの事務局で、受講生からの連絡を仕分ける担当です。
渡されたメールの本文と、受講生の受講情報だけを見て判定してください。
推測で埋めないでください。

【種類(category)の選び方】
- absence_transfer .. 欠席し、振替を希望している
- absence_only ...... 欠席するが、振替の希望が書かれていない
- transfer_change ... すでに決まった振替の変更・取り消し
- late_early ........ 遅刻・早退
- pause_quit ........ 休会・退会・返金・コース変更・レベル変更の相談
- other ............. 上のどれにも当たらない
1通に複数の内容があるときは、主な内容を category に、残りを additional_topics に書く。
pause_quit に当たる内容が少しでもあれば、主でなくても additional_topics に必ず書く。

【欠席する授業の決め方】
- 受信日時({received_at})と受講生の通う曜日・時間({schedule})から日付を決める。
- 「来週」「次回」など、どの授業か1つに決まらないときは absence_date を null にし、
  date_ambiguous を true にする。日付を推測で埋めない。

【振替の希望】
- 希望の日時・曜日・時間帯が書かれていれば、書かれたとおりに preferences に入れる。
- 書かれていなければ空の配列にする。

【厳守事項】
- 振替先の授業を選んだり、空いているかを判断したりしないでください。
- 振替の回数や期限について、受けられる・受けられないを書かないでください。
- 欠席の理由は reason_type(work/health/family/other/none)だけを選び、
  病名や家庭の事情の詳細を書き写さないでください。
- 休会・退会・返金について、返答の文を書かないでください。
- 自信がないときは confidence を low にしてください。

【受信日時】{received_at}
【受講情報】{schedule}
【メール本文(引用と署名を除いたもの)】{body}

「pause_quit に当たる内容は主でなくても書く」が、この指示の要です。 欠席の連絡の最後に一言だけ「そろそろ休会も考えています」と書く受講生は多く、何も言わなければ欠席として処理され、その一言は消えます。 退会の兆しは、この一言のことが多いのです。

理由を種類だけにしているのは、記録に残さないためです。 詳細を書き写させると、受講記録に体調の情報がたまっていきます。

Step7

出力形式を固定する

次の形のJSONで受け取ります。

{
  "message_id": "",
  "student_id": "",
  "category": "absence_transfer | absence_only | transfer_change | late_early | pause_quit | other",
  "additional_topics": [],
  "absence_date": "2026-10-14",
  "date_ambiguous": false,
  "preferences": [ { "text": "", "weekday": "", "time_range": "" } ],
  "reason_type": "work | health | family | other | none",
  "confidence": "high | low"
}

1つ目の理由は、Router の条件に category をそのまま使えることです。 ルートの条件は値の一致だけで書け、判断の分かれ目がワークフローの画面で読めます。

2つ目は、additional_topics を条件に使えることです。 空でなければ、category が何であっても担当者への通知を足します。混ざった相談を落とさない仕掛けを、規則の側に置きます。

3つ目は、date_ambiguous で候補探しを止められることです。 日付が決まらないまま候補を探すと、見当違いの週の授業を案内します。true のときは、候補を探さずに「どの日の授業か」を確かめる下書きを作ります。

振替の候補は、absence_date を起点に Make が授業枠表を絞ります。

条件決まり方
コース・レベル受講生台帳と同じ
日付欠席日の翌日から、規則の表の期限まで
残席1以上
回数その月の振替回数が上限未満
並び希望の曜日・時間帯に合うものを先に、日付の近い順で最大3件

回数が上限に達しているときは、候補を出さずに「今月の振替は上限に達している」旨の下書きにします。 例外として受けるかは担当者が決めます。

下書きの本文は、候補を差し込む定型にします。 生成AIに毎回文面を書かせると、言い回しが日によって変わり、規約の説明が担当者ごとにぶれていた状態に戻ります。 文面は事務局で決めた定型を使い、差し込むのは名前・授業・候補だけです。

件名:【振替のご案内】10月14日(火)19:00 ビジネス英語 中級

○○様

ご連絡ありがとうございます。10月14日(火)19:00のクラスの欠席を承りました。
振替は、次の授業からお選びいただけます(いずれも同じレベルの授業です)。

 1. 10月16日(木)19:00 渋谷教室 残り2席
 2. 10月18日(土)10:00 新宿教室 残り1席
 3. 10月21日(火)20:30 渋谷教室 残り3席

ご希望の番号をこのメールにご返信ください。
残席は先着順のため、ご返信の時点で埋まっている場合はあらためてご案内します。
今月の振替は、今回で1回目のご利用です(月2回まで)。

最後の2行を必ず入れます。 残席が先着であることと、その月の利用回数です。受講生が自分で回数を把握できると、上限を超えた依頼そのものが減ります。

Step8

システムへ連携する

つなぎ先方式内容
共用メールGmail の Watch emails受付用のラベルの連絡を検知
受講生台帳・授業枠表Google Sheets の Search Rows受講生の特定と候補の絞り込み
Claude APIAnthropic Claude の Make an API Call分類と取り出し
返信Gmail の Create a draft email下書きを作る
対応の状態Gmail の Update email labels元のメールのラベルを「対応中」に変える
受講記録Google Sheets の Add a Row「欠席(未確定)」を書く
通知社内チャット休会・退会、混ざった相談、連続欠席

授業枠表の残席は、自動では減らしません。 候補を出しただけで残席を減らすと、選ばれなかった授業が埋まったままになります。残席を動かすのは、受講生が選んで担当者が確定したときだけです。

毎朝のシナリオは、受講記録を見て連続した欠席を数えます。 受講記録の表に、受講生ごとの直近の出欠を並べた集計の列を式で持たせ、Search Rows で「連続欠席が2以上」の行を取り出します。取り出した行を Array aggregator で担当者ごとに束ね、1人の担当者に1通の一覧として届けます。受講生ごとに通知を出すと、担当者のチャンネルが通知で埋まります。

受講記録には「未確定」で書きます。 担当者が下書きを送った時点で「欠席」に、振替が決まった時点で「振替」に変えます。

Step9

人が確認する

人が必ず読むのは、pause_quit、additional_topics があるもの、confidence が low のもの、登録外のアドレスからの連絡です。

  1. 休会・退会の相談を先に読む … 返信は担当者が書きます。引き止めの話ではなく、何に困っているかを聞く返信にします
  2. 下書きを確かめて送る … 候補の授業と日付が受講生の希望に合っているかを見ます
  3. 候補から選ばれたら確定する … 授業枠表の残席を減らし、受講記録を「振替」にします
  4. 毎朝の連続欠席の一覧を見る … 担当者が受講生に声をかけるかを決めます

最初の1か月は、すべての下書きを読んでから送ります。 分類の誤りがどの種類で起きるかを見て、誤りの少ない種類(遅刻、欠席のみ)から読み方を軽くします。 振替の下書きは、候補の授業を必ず目で見て送ります。

読み方を軽くしたあとも、週に1回は抜き取りで読みます。 新しいコースが始まった月や、規約を変えた月は、分類の誤りが増えることがあります。

4番目で、AIは声をかける文を作りません。 2回続けて休んだ理由が仕事の繁忙なのか、授業が合っていないのかは、担当者が受講生とのこれまでのやり取りから判断します。

Step10

例外に対処する

起きること対応
登録外のアドレスから届く自動で処理しない。担当者が本人に確かめる
日付が1つに決まらない候補を探さず、どの日かを確かめる下書きを作る
振替の回数が上限候補を出さず、上限の旨の下書き。例外は担当者が決める
期限内に空いている授業が無い候補0件の旨と、次の空きが出たら連絡する旨の下書き
欠席日がすでに過ぎている無断欠席の後の連絡。confidence を問わず担当者へ
同じ受講生から短時間に複数の連絡同じ会員番号の連絡を並べて担当者へ。後の連絡が訂正のことがある
振替先の授業の日に、また欠席の連絡が来る振替の振替になる。規則の表で扱いを決め、担当者へ
教室の休講で、事務局から振替を案内する側になるこの構成の対象外。休講は別の案内として送る
生成AIが応答しない・形が崩れるラベルを残して担当者へ。次回の実行で再処理
台帳に空行があり、以降が処理されないGoogle Sheets の行の見張りは空行があると以降を処理しない。空行を作らない

3行目と4行目は、受講生にとって残念な知らせです。 定型の下書きをそのまま送らず、担当者が一言添えて送ります。

Step11

記録を残す

  • 受け取ったメールの識別子と受信日時(本文は共用メールに残る)
  • 生成AIが返したJSONの全文と、Router が選んだルート
  • 提示した振替の候補と、そのときの残席
  • 担当者が分類や候補を直した記録 … どの種類を、どちらに変えたか
  • 振替の確定日時と、確定した担当者
  • 連続欠席の一覧と、担当者が声をかけたかどうか

3つ目で「そのときの残席」を残すのは、受講生から「空いていると言われたのに」と言われたときのためです。 候補を出した時点と確定の時点で残席が変わることは避けられず、どちらの時点の話かを説明できるようにしておきます。

最後の行は、声かけが退会を減らしたかを見る材料です。 声をかけた受講生とかけなかった受講生の、その後の出席を数か月並べて見ます。

04実装レベルの3段階

最小構成:連絡を手でAIの画面に渡し、種類と日付を判定させる / 1通ごとの分類
半自動化:上記+受付用のラベルを起点に分類し、結果と受講生の情報を一覧に書き出す / 分類と受講生の特定
本格構成:上記+授業枠表からの候補の絞り込み、回数の確認、返信の下書き、毎朝の連続欠席の一覧 / 受付の流れの全体と、欠席の積み重なりの把握

最小構成では件数がさばけません。 1日30件を手で渡すことはできないので、確かめるための段階です。 半自動化で、読む・特定する時間が減ります。 ただし空き枠探しと返信は残ります。本格構成で、空き枠探しと返信の作成が下書きの確認に変わり、これが本記事の想定です。 段階を飛ばさないでください。 半自動化の一覧を1か月見ると、other に入る連絡の中身と、日付があいまいになる書き方の傾向が分かります。受講生への案内(件名や書き方の例)を直してから本格構成に進むほうが、担当者が読む件数が減ります。

05工数削減シミュレーション

前提値(モデル条件)
対象人数
5 名
月間件数
600 件
1件あたり現在時間
6 分
1件あたり導入後時間
2 分
現在  600件 × 6分 ÷ 60 = 60 時間/月
導入後 600件 × 2分 ÷ 60 = 20 時間/月
月間削減時間
40h
削減率
67%
年間削減時間
480h
年間金額換算(時間単価2,500円)
120万円
モデル条件による試算であり、実際の効果は業務内容・運用方法によって異なります。

自社条件で導入効果を整理したい方へ

このユースケースを自社に当てはめた場合の前提値と削減見込みを、業務ヒアリングをもとに整理します。

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06向いている企業・向いていない企業

向いている
  1. 社会人向けの語学・資格・音楽・料理などのスクールや教室で、受講生から欠席と振替の連絡がメールで毎日届き、受付の担当者が空いている授業を探して返信している場合。振替の回数や期限に決まりがあり、担当者によって案内がぶれている場合。欠席が続いた受講生がそのまま来なくなり、気づいたときには退会の相談だったという経験がある場合。
向いていない
  1. 受講生が数十名で、講師が直接やり取りしている場合。予約システムの画面で受講生が自分で振替を取れる仕組みがすでにあり、連絡のほとんどがそこで完結している場合。18歳未満の受講生を含む教室(本記事は受講生が成人である前提で設計しています)。なお、休会・退会・返金など契約に関わる判断は、この構成では代替できません。

07最小構成で試す方法

  1. 先月届いた欠席・振替の連絡から50通を選ぶ(休会の相談が混ざったもの、日付があいまいなものを必ず入れる)
  2. 個人名とアドレスを伏せ、受講生の通う曜日と時間だけを添える
  3. 手元のAIサービスに1通ずつ渡す
  4. 「この連絡を、欠席して振替希望/欠席のみ/振替の変更/遅刻・早退/休会・退会の相談/その他 に分けてください。欠席する授業の日付を、受信日と通う曜日から決めてください。決まらなければ決まらないと書いてください。休会や退会に触れていれば、主な内容でなくても書いてください」と指示する
  5. 結果を、当時の担当者の対応と突き合わせる

50通は必ずやってください。 ワークフローを組む前に、「分類できるのか」と「日付を決められるのか」を確かめます。

出てきた内容判断
当時の対応と同じ分類になったワークフローの連携に進む
日付を推測で埋めた指示の書き方で直る。構成は有効
休会の一言を落とした指示を足して再確認。ここは必ず直してから進む
種類の分け方が事務局の実態と合わない種類の定義を先に見直す

3行目は、この構成の価値そのものに関わります。 退会の兆しを拾えないなら、分類を自動にしても受付の手間が減るだけです。

4行目が出たら、種類を増やすより減らすほうを考えてください。 種類が多いほど境目の連絡が増え、担当者が読む件数が増えます。次の動きが同じになる種類は、1つにまとめて構いません。

08実装時につまずきやすいポイント

問題対策
休会の一言が欠席として処理されるadditional_topics に必ず書かせ、空でなければ通知
「来週」が別の週の授業になる受信日時と通う曜日を渡し、決まらなければ null
満席の授業を案内する候補は授業枠表の残席で絞る。AIに選ばせない
候補を出しただけで残席が減る残席を動かすのは確定のときだけ
振替の回数が人によって違う規則の表と台帳の回数で機械的に決める
署名の「出張中」で分類を誤る署名と引用を除いてから渡す
登録外のアドレスの連絡を処理する自動で処理しない。 本人に確かめる
体調の詳細が記録に残る理由は種類だけ。詳細を書き写させない
講師や取引先のメールが混ざる受付用のラベルだけを見張る
同じ連絡に2人が返信する下書きを作った時点でラベルを「対応中」に変える
下書きが溜まって送られない未送信の下書きの件数を毎夕通知する

上の2行が、この構成の失敗のほとんどです。 どちらも、文の一部を読み落とすことから起きます。退会の兆しと日付は、取り違えたときの影響が大きいので、指示と出力の形の両方で守ります。

最後の行も早く効いてきます。 下書きができることで「後で送ろう」が増え、以前より返信が遅くなったということが起こりえます。

09セキュリティ・AIガバナンス上の注意点

この構成で扱うデータ: 受講生の氏名、メールアドレス、受講コース、出欠の記録、そして連絡の本文に書かれる欠席の理由(仕事、体調、家庭の事情)です。

  1. 本記事は受講生が成人である前提です … 18歳未満の受講生がいる教室では、連絡の主体や保護者の同意の扱いが変わります。その場合は設計を見直してください
  2. 欠席の理由の詳細を残さない … 生成AIには理由の種類だけを選ばせ、病名や家庭の事情を受講記録に書き写させません
  3. 登録外のアドレスを自動で処理しない … 代理の連絡やなりすましを、受講生本人の意思として扱わないためです
  4. 休会・退会への返答を自動で作らない … 契約と返金に関わり、受講生との関係を決める場面です
  5. 生成AIに渡す範囲を絞る … 渡すのは本文と通う曜日・時間までです。住所、支払い、生年月日は渡しません
  6. 連続欠席の一覧の扱いを決める … 声かけのための一覧であり、評価や処遇に使うものではないことを事務局で共有します
  7. 共用メールの接続を担当者個人のアカウントに結び付けない … Make の Gmail の接続は、事務局の共用アカウントで作ります。担当者が異動したときに、受付の流れが止まらないようにします

誤りが起きた場合のリスクは、退会の兆しを見落とすことと、誤った授業を案内することの2つです。 前者は additional_topics を軽く扱うと起き、後者は日付を推測させると起きます。どちらも指示の書き方と出力の形で防げるので、そこだけは設計で守ります。

10まず何から始めるか

1週目:授業枠表と振替の規則を整える

授業枠表をコース・レベル・日時・定員・残席の列にそろえ、振替の上限回数、期限、レベルの条件を規則の表にします。受講生台帳に「その月の振替回数」の列を足します。

2週目:50通で試す

先月の連絡50通で、手元のAIサービスに分類と日付の判定をさせます。休会の一言を落としていないか、日付を推測していないかを最優先で見ます。 あわせて、当時その50通にどれだけの時間をかけたかを担当者に聞き、1件6分という見立てが自社に合っているかを確かめます。

3週目:受講生への案内を変える

欠席と振替の連絡の宛先と、件名の書き方の例を受講生に案内します。Gmail のフィルタで受付用のラベルを付ける設定もここで行います。

4週目:メールから一覧までをつなぐ

Make で受付用のラベルを見張り、台帳を引き、分類の結果を一覧に書き出すところまで作ります。この時点では下書きを作らず、分類の一覧だけを見ます。

2か月目: 候補の絞り込みと返信の下書きを足し、全件を読んでから送ります。3か月目以降: 毎朝の連続欠席の一覧を足し、1件6分が何分になったかを実測します。連続欠席の一覧から声をかけた受講生の、その後の出席が見えてきた時点で、この構成は完成です。


11関連ユースケース

12この仕組みを理解するための記事

13技術仕様の確認日・参考情報

技術仕様確認日:2026-10-07/最終更新:2026-10-07
確認した内容情報源確認日
Gmail のアプリの Watch emails で、フォルダ・ラベル、未読か既読か、差出人・件名での絞り込みや Gmail の検索式での絞り込み、取り込み時に既読にするかを設定できること。Create a draft email で下書きを作れること。Update email labels でラベルを変えられることMake: Gmail modules2026-10-07
Google Sheets のアプリに Search Rows、Add a Row、Update a Row があること。Watch New Rows は空行があると以降の行を処理しないことMake: Google Sheets modules2026-10-07
Router がルートごとの条件で処理を分け、フォールバックのルートを設定でき、ルートが順番に処理されることMake: Router2026-10-07
アグリゲーターが複数のまとまりを1つのまとまりにまとめるモジュールであることMake: Aggregator2026-10-07
シナリオの実行の時刻と間隔をスケジュールで設定でき、最短の間隔がプランによって決まることMake: Schedule a scenario2026-10-07
Anthropic Claude のアプリに Create a Prompt と、任意のAPIを呼べる Make an API Call があることMake: Anthropic Claude2026-10-07
構造化出力が output_config.format の type: "json_schema" で指定でき、enum が使えることClaude API Docs: Structured outputs2026-10-07

休会・退会・返金の扱いは、自社の規約と担当者の判断で決めてください。 本記事は Make と Claude の公開仕様で確認できた範囲だけを扱っています。

実装ステータス:構成例。 公開仕様に基づいて設計した構成であり、当社で実際に構築・検証したものではありません。工数の数値はモデル条件による試算です。

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