HubSpotのAI料金はクレジット次第|費用が増える条件

「HubSpotは席の数で料金が決まるから、AIの費用も席の予算に入っているはず」「エージェントを試しに開いただけなのに、月の途中で動かなくなった」。HubSpotのAIエージェントを使い始めた会社から、こうした声が同じ時期に出てきます。前者の思い込みが、後者の出来事を生んでいます。HubSpotのAIの費用は、席の数では決まりません。本当は、エージェントが仕事を終えるたびに減るクレジットの量で決まります。この記事では、費用が増える条件を、課題・原因・対策の順に整理します。
カメ先生HubSpotのAIは、席を買えば付いてくるものだと思われがちなんだ。でも2026年の夏からは、エージェントが動くたびにクレジットという単位が減る仕組みになっている。
カメ子席の料金とは別に、使った分の費用が積み上がる、ということですか。
カメ先生そう。しかも数えるのは「解決した会話」や「推薦したリード」のような成果の数だから、問い合わせが増えた月ほど減りも速い。席の数を見ていても読めないんだよ。
カメ子予算を組む前に、どこで減るのかを知っておく必要があるんですね。
- HubSpotのAIエージェントは、席の料金ではなく、解決1件や推薦リード1件ごとに減るクレジットで費用が決まる
- 付与分は毎月消えて繰り越せず、尽きると機能が止まるか、既定では上位の版へ自動で上がる
- 開くエージェント、上限の置き方、超過時の扱いは責任者が決め、AIには消費の内訳の集計と試算の下書きだけを任せる
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「席の料金で予算を組めば足りる」は誤解
HubSpotの料金というと、多くの担当者は席の数と版の組み合わせを思い浮かべます。コアの席を何人分、マーケティングの版をプロフェッショナルで、という具合です。この考え方は、CRMとしての基本の利用には今も当てはまります。ところが、AIのエージェントや一部の自動化の機能は、席とは別の物差しで費用が決まります。その物差しがHubSpotクレジットです。
公式のナレッジは、クレジットを「使った量で料金が決まる機能に必要なもの」と説明しています。特定の動作が実行されたときだけ減り、何もしなければ減りません。つまり、同じ席の数、同じ版の会社でも、エージェントがどれだけ働いたかで、月ごとの費用が変わります。席の予算を固めた時点では、AIの費用はまだ決まっていないのです。
この誤解がやっかいなのは、試用の段階では問題が表に出にくい点です。問い合わせの少ない時期に少しだけ動かすと、付与されたクレジットの範囲に収まり、費用がかからないように見えます。本番の窓口につないで件数が増えた月に、初めて付与分を使い切り、機能が止まるか追加の費用が発生します。試用で費用がかからなかったことは、本番の費用の見積もりにはなりません。
この記事で扱うのは、HubSpotに固有のクレジットの仕組みと、その中で費用が増える条件です。従量課金のAI全般をどう予算に組むかという一般論や、HubSpotそのものが社内で使われない原因は扱いません。導入と定着の順番は、HubSpotを入れても使われない原因を整理した別の記事で扱っています。
HubSpotクレジットとは:成果の数だけ減る共通の単位
HubSpotクレジットは、複数の機能で共通に使う消費の単位です。公式の料金ページでは、1クレジットあたり0.01ドル、1,000クレジットで10ドルのパックとして示されています。エージェントごとに別の財布があるのではなく、アカウントに付与されたクレジットを、消費する機能が共通で使っていく形です。
席の料金で契約している会社には、毎月一定のクレジットが付与されます。付与される量は契約している版や製品によって変わり、公式の説明では、その量はアカウントの画面に直接表示されるとされています。版ごとの付与量を一般の資料から推測するより、自社のアカウントの請求の画面で、今月の付与量と使用量を確かめるのが確実です。
クレジットは、毎月の利用期間の開始日にリセットされます。公式のナレッジは、使わなかったクレジットは利用期間の終わりに失効し、翌月に繰り越されないと明記しています。先月あまったから今月は多めに使える、という計算は成り立ちません。付与分は月ごとに使い切りの枠だと考えます。
この仕組みは2025年から段階的に整えられてきました。2025年6月には、それまでのブリーズ・インテリジェンスのクレジットが、HubSpotクレジットに一定の比率で置き換えられています。古い資料や社内の稟議書に以前の単位の数字が残っている場合は、今の単位で数え直してから予算の話をする必要があります。
クレジットを消費する機能はどれか
公式のナレッジが、クレジットを消費する機能として挙げているのは、カスタマーエージェント、プロスペクティングエージェント、データエージェント、データスタジオの同期、購買意欲のデータ、ワークフローの中で実行するAIの動作です。エージェントだけでなく、データの同期やワークフローの動作も同じ財布から引かれる点が見落とされがちです。
| 機能 | 何をすると減るか | 費用が増える条件 |
|---|---|---|
| カスタマーエージェント | 人の手を借りずに会話を解決したとき | 問い合わせの件数が増えた月、窓口を広げたとき |
| プロスペクティングエージェント | 連絡すべきリードを推薦したとき | 対象の範囲を広げたとき、推薦の数が増えたとき |
| データエージェント | 調べものや情報の整理を実行したとき | 対象の件数や頻度を増やしたとき |
| ワークフローのAIの動作 | ワークフローの中でAIの動作が実行されたとき | 登録される件数が多いワークフローに入れたとき |
| データスタジオの同期・購買意欲 | 同期や定期の処理が動いたとき | 同期の頻度や対象を増やしたとき |
表の右の列が示すとおり、費用が増えるきっかけの多くは、担当者が意識して操作した瞬間ではありません。問い合わせが自然に増えた、ワークフローに登録される件数が増えた、同期が定期で動いた、といった自動で繰り返される処理が、気づかないうちにクレジットを減らします。公式のナレッジも、自動の処理や定期の処理がクレジットを消費すると説明しています。
もう一つ気をつけたいのは、エージェントの種類が増え続けている点です。HubSpotはエージェントハブという、エージェントを作って管理する場所を設けています。既製のエージェントに加えて、自社で作ったエージェントも同じ場所に並びます。どれがクレジットを使うかは、機能の一覧を一度見て終わりにせず、四半期ごとなど決まった間隔で見直します。
2026年の2つの節目:成果への課金と全エージェントの消費
4月14日から、成果に対して払う形になった
カスタマーエージェントとプロスペクティングエージェントの料金は、2026年4月14日に切り替わりました。HubSpotの公式ニュースによると、カスタマーエージェントは解決1件につき50クレジット、金額にして0.5ドルです。以前は会話1件につき1ドルでした。会話が始まっただけでは減らず、解決したときに減る形に変わったことになります。
プロスペクティングエージェントは、連絡すべきとして推薦したリード1件につき100クレジット、金額にして1ドルです。以前は、登録した連絡先ごとに毎月かかる料金でした。対象の名簿に入れているだけで費用がかかる形から、推薦という成果が出たときに払う形に変わっています。どちらのエージェントにも、28日間の無料の試用が付くとされています。
成果に対して払う形は、一見すると使う側に有利です。解決しなかった会話や、推薦に至らなかった連絡先には費用がかかりません。ただ、裏を返せば、エージェントがよく働くほど費用が増えるということでもあります。窓口の件数が季節で倍になる会社では、クレジットの消費も同じように倍になります。
ここで決めておきたいのは、「解決」や「推薦」を社内でどう数えるかです。料金のページは、人の助けなしに会話を解決したときに50クレジットと説明しています。HubSpotの側で解決と数えた会話が、自社の窓口の基準でも解決と言えるかは別の問題です。請求の数と、窓口の満足度や再問い合わせの数を並べて見ると、払った成果の中身を確かめられます。
7月23日から、すべてのエージェントがクレジットを使う
もう一つの節目は、2026年7月23日です。公式のナレッジは、この日からすべてのエージェントがHubSpotクレジットを消費するようになったと記しています。あわせて、エージェントを使えるのはプロフェッショナル版かエンタープライズ版の契約に限られます。対象は、マーケティング、セールス、サービス、データ、コンテンツの各製品と、スマートCRM、レベニューの製品です。
この変更で影響が大きいのは、それまで追加の費用を意識せずに動かしていたエージェントです。夏より前に設定して、そのまま動かし続けているエージェントがあれば、7月23日以降はクレジットを減らしています。担当者が異動していて、誰が何のために開いたのか分からないエージェントが残っていることも珍しくありません。
まず行いたいのは、エージェントハブで、今動いているエージェントを一覧にすることです。1件ずつ、誰が開いたか、何の業務に使っているか、止めたら困る人がいるかを書き出します。答えられないエージェントは、止めても困らない可能性が高いものです。動いているエージェントを、持ち主の名前とセットで一覧にすることが、費用の管理の出発点になります。
なお、自社で作るエージェントは、既製のエージェントのように1件いくらという決まった単価ではありません。1回の実行でどれだけ減るかは、エージェントの作りによって変わります。この点は後の節で、試算の機能とあわせて扱います。
課題1:月の途中で機能が止まる
最初に出てくる課題は、月の途中でエージェントが動かなくなることです。公式のナレッジは、クレジットを使い切ったうえで超過の扱いを決めていない場合、使った量で料金が決まる機能は、次のリセットの日か、追加のパックを買うまで一時停止すると説明しています。止まるのはエージェントだけでなく、同じクレジットを使う機能のすべてです。
問題は、止まった影響が顧客の側に出ることです。カスタマーエージェントを窓口の一次対応に置いていれば、月末の数日間、問い合わせに自動で答えられなくなります。担当者の人数を減らしてエージェントに任せていた場合は、人の手が足りなくなります。ワークフローの中のAIの動作が止まれば、その先の処理も連鎖して止まります。
止まるのが月末に集中しやすいのも特徴です。付与分は月の初めにそろい、月の後半に向けて減っていきます。問い合わせが多い週が月の後半に来ると、その週の途中で使い切ることになります。毎月同じ時期に止まっているなら、それは偶然ではなく、付与分と実際の使用量の差が毎月出ているという合図です。
この課題に先回りするには、止まったときの代わりの手段を決めておくことです。窓口であれば、エージェントが止まったら誰が一次対応に入るのか。ワークフローであれば、AIの動作が止まったときに処理を止めるのか、AIを通さずに次へ進めるのか。止まらない前提で組んだ仕組みほど、止まったときの混乱が大きくなります。
課題2:気づかないうちに上位の版へ上がる
2つ目の課題は、止まらない代わりに費用が上がり続けることです。公式のナレッジによると、上限に達したときの既定の動きは、契約の残りの期間について、より上の段の契約へ自動で上がるというものです。月ごとに戻るのではなく、契約の残りの期間ずっと上の段の料金になります。
これに対して、超過を有効にする設定もあります。この場合は、月の上限を超えた分について、HubSpotがその時点で定める超過の単価で1クレジットごとに請求され、翌月には元に戻ります。上の段へ上がり続けるか、超えた月だけ払うか、という違いです。どちらが得かは、超過が一時的なのか、毎月続くのかで変わります。
困るのは、この選択を誰もしないまま既定の動きに任せている場合です。繁忙期の1か月だけ使用量が増えたのに、残りの契約期間すべてが上の段の料金になれば、予算の見込みは大きく狂います。契約の担当者と、エージェントを動かしている担当者が別の部署だと、上がったことに気づくのは次の請求書が届いてからになります。
この課題は、設定の画面を一度見れば避けられます。請求の設定で、上限に達したときに自動で上がるのか、超過で払うのか、止めるのかを確かめ、社内で決めた扱いに合わせます。既定の動きのまま放置しないことが、2つ目の課題への答えです。
課題3:どのエージェントが使ったか分からない
3つ目の課題は、請求の数字は分かっても、その内訳が分からないことです。アカウント全体で今月どれだけ使ったかは見えても、それがカスタマーエージェントの解決なのか、ワークフローの中のAIの動作なのか、自社で作ったエージェントの実行なのかが整理されていないと、どこを絞れば費用が下がるのか判断できません。
内訳が分からない状態が続くと、議論が「AIは高い」「もう止めよう」という全体の話になりがちです。実際には、費用の大半を1つか2つの機能が占めていることがよくあります。たとえば、登録の件数が多いワークフローにAIの動作を入れた結果、名簿の取り込みのたびにクレジットが減っていた、という具合です。1か所を直せば済む話が、全体の是非の議論にすり替わります。
内訳を見るには、機能ごとの使用量を月の初めと終わりで記録しておくのが基本です。HubSpotでは、アカウント全体だけでなく、機能ごと、動作ごとに上限を置ける仕組みがあり、上限を置いた単位で使用量も追いやすくなります。上限は止めるためだけでなく、どこで使っているかを見えるようにするための区切りとしても役立ちます。
内訳の表ができたら、機能ごとに「その月に生んだ成果」を横に並べます。カスタマーエージェントなら解決の件数、プロスペクティングエージェントなら推薦のうち実際に商談につながった件数です。クレジットの量だけを見るのではなく、成果1件あたりにいくら払ったかで見ると、続ける機能と絞る機能の区別がつきます。
原因1:成果の数は自社の外の事情で動く
ここからは、3つの課題が起きる原因を見ていきます。1つ目は、課金の単位である成果の数が、自社でコントロールしにくいことです。カスタマーエージェントの解決の件数は、問い合わせの件数に左右されます。問い合わせの件数は、製品の不具合、季節、広告の出稿、料金の改定といった、窓口の外の事情で動きます。
たとえば、新しい機能を公開した週や、請求書を送った直後の週には、使い方や金額に関する問い合わせが増えます。エージェントがよく答えるほど解決の件数が増え、クレジットの消費も増えます。窓口の担当者が忙しさを感じていなくても、クレジットの側では繁忙期が来ているのです。
プロスペクティングエージェントも同じです。推薦の数は、対象にした連絡先の数と、その中で条件に合う人の数で決まります。展示会の後に名簿を大量に取り込めば、推薦の数が一気に増えることがあります。マーケの施策が成功した月ほど、クレジットの消費が跳ね上がる、という関係になります。
この原因への備えは、年間の行事の予定とクレジットの見込みを並べることです。展示会、料金の改定、大きな機能の公開、請求の締めといった、成果の数が増える予定を先に書き出し、その月だけ見込みを上げておきます。施策の予定表が、そのままクレジットの予定表になると考えると、見積もりの精度が上がります。
原因2:付与分は月ごとに消え、繰り越せない
2つ目の原因は、付与分の性質です。先に見たとおり、クレジットは毎月リセットされ、使わなかった分は翌月に繰り越されません。このため、年間の合計では足りていても、特定の月だけ足りなくなるということが起きます。1年で見れば余裕があるのに、繁忙期の月だけ止まる、という状態です。
この性質は、年間の予算を月割りで管理している会社ほど見落としやすいものです。年間でこれだけのクレジットが付与される、だから年間の使用量がそれ以下なら大丈夫、と考えてしまいます。実際には、閑散期に余った分は失効し、繁忙期の不足を埋めることはできません。月ごとの山と谷をそのまま受け止める必要があります。
追加のパックの買い方にも、この性質が関わります。公式のナレッジは、追加のクレジットは買った時点ですぐに使え、今の請求の期間の残りに応じて日割りで請求されるとしています。繁忙期の月だけ買い足すのか、毎月一定の量を上乗せしておくのかで、費用も手間も変わります。
どちらにするかは、使用量の山が毎月あるのか、年に数回なのかで決めます。毎月のように不足するなら、付与分と実際の使用量の差が構造的に開いているので、契約の見直しの対象です。年に数回の山なら、その月だけ買い足すほうが無駄がありません。過去の数か月の使用量を月ごとに並べれば、どちらの型かはすぐに分かります。
原因3:自作のエージェントは1回の費用が作りで変わる
3つ目の原因は、自社で作ったエージェントの費用が読みにくいことです。既製のエージェントは1件いくらと決まっていますが、自作のエージェントは違います。公式のナレッジは、1回の実行で見込まれるクレジットは、そのエージェントの実行の内容と複雑さから計算され、実際の費用とは異なることがあると説明しています。
公式のナレッジの画面の例では、商談を失った理由を調べるエージェントの試験の実行1回で、見込みが208クレジットと表示されています。これはあくまで画面の例ですが、1回の実行で数百クレジットを使うエージェントが珍しくないことが分かります。毎日何十件もの商談に対して自動で実行する設定にすれば、1か月の消費は大きくなります。
費用が作りで変わるということは、同じ目的のエージェントでも、指示や使う道具の組み方で費用が変わるということです。調べる範囲を広げる、読み込む記録を増やす、手順を細かく分ける、といった改良は、答えの質を上げる一方で、1回あたりの消費を増やすことがあります。エージェントを改良したら、試験の画面で1回の見込みを確かめ直す習慣をつけます。
もう一つの落とし穴は、実行のきっかけです。自作のエージェントを、ある条件を満たした記録が増えるたびに動く設定にすると、名簿の一括の取り込みや、記録の一括の更新で、一度に大量の実行が始まることがあります。どの操作で実行が始まるのかを、エージェントを公開する前に必ず確かめておきます。
対策1:開くエージェントを、成果の数から選ぶ
ここからは対策です。最初の対策は、開くエージェントを絞ることです。全部を試しに開いてから考えるのではなく、その成果が社内で数えられているかどうかで選びます。解決の件数を窓口で数えている会社なら、カスタマーエージェントの費用対効果は判断できます。推薦のうち商談になった件数を追えない会社では、プロスペクティングエージェントの効果は測れません。
開く前に、1件あたりいくらまでなら払えるかを決めておくと、判断が楽になります。カスタマーエージェントの解決1件は0.5ドルです。担当者が1件の問い合わせに答えるのにかかる時間と比べて、それが安いか高いかを考えます。プロスペクティングエージェントの推薦1件は1ドルです。推薦のうち何件が商談になれば元が取れるかを、自社の商談の単価から逆算します。
自作のエージェントは、試験の画面で1回の見込みを見てから決めます。1回の見込みに、1か月に動かす回数を掛けたものが、そのエージェントの月の見込みです。その金額と、エージェントが代わりに行う作業にかかっていた人の時間を並べます。人の時間のほうが安いなら、エージェントにする意味は薄いと判断できます。
選ぶときに避けたいのは、他社の事例や展示のデモを理由に開くことです。デモで見せられる場面は、エージェントがうまく働く条件がそろった場面です。自社の問い合わせの中身や名簿の質で同じ成果が出るかは、試用の28日間で、自社の実際の件数を使って確かめます。
対策2:アカウント・機能・エージェントの各段に上限を置く
2つ目の対策は、上限を置くことです。公式のナレッジによると、HubSpotではアカウント全体、機能ごと、動作ごとに、それぞれ独立して上限を設定できます。さらに自作のエージェントには、月の実行回数の上限を置けます。全体の上限だけでは、1つの機能が使いすぎたときに他の機能まで巻き込まれて止まるため、機能ごとの上限と組み合わせます。
エージェントハブで、上限を置きたいエージェントの編集の画面を開きます。
編集の画面の三点のメニューから、実行回数の上限を編集する項目を選びます。
月の実行回数の上限を有効にし、許す回数を入れます。画面に、1回あたりの平均の見込みと、月の見込みの幅が表示されます。
表示された月の見込みの幅が、そのエージェントに割り当てた予算に収まるかを確かめてから更新します。
月の見込みは、1回あたりの平均の見込みに、上限の回数を掛けて計算されます。公式のナレッジの例では、「月に900から1,000クレジット」のように幅で表示され、上限の回数を変えると幅も自動で変わります。回数から逆算して予算に合わせられるので、自作のエージェントの費用を読みにくいという原因3への直接の対策になります。
上限は、低めから始めて上げていくのが安全です。最初の月は想定の半分ほどの回数にし、上限に達した日と、そのときの成果を記録します。上限に達するのが月の半ばなら回数を上げ、月末まで余裕があるなら据え置きます。上限は一度決めて終わりではなく、毎月の実績で動かす数字です。
対策3:超えたときに止めるか買うかを先に決める
3つ目の対策は、上限に達したときの扱いを先に決めることです。選べる道は大きく3つあります。止める、超過で払う、追加のパックを買うです。既定の動きは上の段への自動の切り替えなので、何も決めなければ4つ目の道を選んだことになります。どれを選ぶかは、機能ごとに違ってかまいません。
| 扱い | 向いている機能 | 気をつけること |
|---|---|---|
| 止める | 止まっても顧客に影響が出ない社内向けの機能 | 止まったことに誰が気づき、どう代わるかを決める |
| 超過で払う | 止めると顧客対応に穴が開く窓口の機能 | 超過の単価はその時点の定めによる。月ごとに上限額を社内で持つ |
| 追加のパックを買う | 年に数回だけ山が来る機能 | 買った時点で使え、残りの期間は日割り。買う判断の担当者を決める |
| 上の段へ自動で上がる(既定) | 毎月足りない状態が続く場合の最終手段 | 契約の残りの期間ずっと上の段になる。意図して選ぶ |
カスタマーエージェントのように顧客の目に触れる機能は、止めると困るため、超過で払うか、繁忙期の前にパックを買う扱いが向いています。一方で、社内の調べものに使う自作のエージェントは、月の上限で止めてしまっても業務は回ります。顧客に影響が出るかどうかで、止める機能と止めない機能を分けます。
- 請求の設定を開かず、上限に達したときの動きを既定の自動の切り替えのまま放置する
- 付与分に余裕があった試用の月の数字を、そのまま本番の見込みにする
- 登録の件数が多いワークフローにAIの動作を入れ、名簿の取り込みのたびにクレジットを減らす
- 通知が契約の担当者にしか届かず、エージェントを動かしている担当者が上限を知らない
決めた扱いは、誰が判断するかとセットで書き残します。追加のパックを買う判断を、窓口の責任者がその場でしてよいのか、マーケの責任者の承認が要るのか。超過で払う場合、月にいくらまでなら事後の報告でよいのか。判断の担当者が決まっていないと、止まった日に誰も動けません。
対策4:月次で見る数字と、通知の受け手を決める
4つ目の対策は、月次で見る数字を決めることです。見るべきは、機能ごとのクレジットの使用量、機能ごとの成果の数、成果1件あたりのクレジット、上限に達した日の4つです。使用量だけを見ると「減らす」話にしかならず、成果と並べて初めて「続けるか」の話になります。
HubSpotには、使用量が付与分の75%、85%、90%に達したときと、上限を超えたときに通知を出す仕組みがあります。この通知が誰に届くかを確かめておきます。契約の担当者にだけ届いていて、エージェントを動かしている担当者が知らない、という状態では、通知があっても手を打てません。通知の受け手には、機能ごとの担当者を加えます。
月次の振り返りでは、前の月と比べて使用量が増えた機能について、増えた理由を1行で書きます。問い合わせが増えた、ワークフローの対象を広げた、エージェントを改良した、などです。理由が書けない増加は、意図しない実行が起きている可能性があるので、その機能の実行のきっかけを確かめます。
- 版ごとの付与量は、一般の資料ではなく自社のアカウントの請求の画面で確かめる
- 自作のエージェントの見込みは目安で、実際の費用と異なることがある
- 料金や単価、上限の仕組みは改定されることがある。社内の資料には公式のページを確かめた日付を残す
AIに任せるのは、消費の内訳の集計と試算の下書きまで
この費用の管理そのものにも、AIは使えます。任せてよいのは、機能ごとの使用量を集計して表にすることと、施策の予定から来月の見込みを下書きすることです。書き出した使用量と成果の数をAIに渡し、成果1件あたりの費用を計算させ、前の月との差が大きい機能を挙げさせる。ここまでは人の手間を減らせる範囲です。
任せるときは、計算の根拠を書かせます。どの月のどの数字を使ったか、どの機能を足し合わせたか、見込みにどの予定を入れたか。根拠が書かれていれば、人が元の数字を開いて確かめられます。AIが出した見込みの数字は、元の使用量と照らしてから使うと決めておけば、計算の取り違えがそのまま予算になる事態を防げます。
一方で、どのエージェントを開くか、上限をいくつにするか、超えたときに止めるか買うかは、AIに判断させません。これらは顧客への影響と予算の責任が伴う決定です。AIは「この機能は成果1件あたりの費用が高い」とは示せても、その機能を止めて窓口が回るかどうかは知りません。
人が確認する範囲も先に決めておきます。毎月の集計はAIの下書きを担当者が確かめる、上限の変更と超過の扱いの変更は責任者が承認する、契約の段が変わる判断は契約の担当者と一緒に決める。この分担を1枚にまとめ、通知の受け手の一覧と一緒に残しておくと、担当者が替わっても管理が途切れません。
よくある質問
スターター版でもエージェントは使えますか
公式のナレッジは、エージェントを使えるのはプロフェッショナル版かエンタープライズ版の契約としています。スターター版のまま使えるかどうかは、契約の画面か販売の担当者に確かめてください。
付与されたクレジットは翌月に持ち越せますか
持ち越せません。毎月の利用期間の開始日にリセットされ、使わなかった分は失効します。年間の合計ではなく、月ごとの山で足りるかを見る必要があります。
カスタマーエージェントは、会話が始まっただけで費用がかかりますか
2026年4月14日からは、解決したときに50クレジットが減る形です。人の助けなしに会話を解決したときに数えると説明されています。解決と数える細かい条件は変わることがあるため、公式の最新の説明を確かめてください。
クレジットが尽きたら、エージェントの設定は消えますか
公式のナレッジは、使った量で料金が決まる機能が一時停止すると説明しています。次のリセットの日か、追加のパックを買った時点で再び動きます。ただし停止中の問い合わせや処理をどう扱うかは、自社で代わりの手段を決めておく必要があります。
まとめ
HubSpotのAIエージェントの費用は、席の料金ではなく、HubSpotクレジットの消費で決まります。2026年4月14日からカスタマーエージェントは解決1件50クレジット、プロスペクティングエージェントは推薦1件100クレジットになり、7月23日からはすべてのエージェントがクレジットを使うようになりました。付与分は毎月消えて繰り越せず、尽きると機能が止まるか、既定では契約の残りの期間について上の段へ自動で上がります。成果の数は自社の外の事情で動き、自作のエージェントは作りで費用が変わります。開くエージェントを成果の数から選び、アカウント・機能・エージェントの各段に上限を置き、超えたときの扱いと判断の担当者を先に決め、成果1件あたりの費用を月次で見る。AIには集計と試算の下書きだけを任せ、決定は責任者が行う。まずは請求の設定を開き、上限に達したときの動きが既定のままになっていないかを確かめるところから始めてください。
※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。
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