AI検索で聞かれている問いを調べる方法|検索回数のない需要を拾う

AI検索で聞かれている問いを調べる方法|検索回数のない需要を拾う

「AIの回答に自社が出てこないので対策したいが、そもそも何を聞かれているのかが分からない」「キーワードツールで調べても、相談のような長い問いには検索回数が0と出てしまう」。AI検索への対策を任された担当者からは、この二つの声がほぼ同時に聞こえてきます。どちらも、調べ方の入口で手が止まっている点が共通しています。ただ、足りないのは数字を出してくれる新しい道具ではありません。本当は、数字の出ない問いを、手元の記録と検索結果とAIの答えから組み立て直す手順が欠けているのです。この記事では、AI検索で聞かれている問いを複数の材料から推定し、型に分けて優先順位を付け、記事の見出しと既存記事の加筆に回すまでを整理します。


カメ先生カメ先生

AIの要約やAIモード、対話型のAIでは、読者は検索窓に単語を並べるのではなく、相談するように長い文章で聞く。その問いは一人ひとり言い回しが違うから、検索回数という形の数字にはまとまらないんだ。


カメ子カメ子

数字が無いなら、何を根拠に題材を選べばいいんでしょうか。


カメ先生カメ先生

営業や問い合わせの記録、サーチコンソールの長い検索語、検索結果の関連する質問、AIに自分で聞いたときの答え。こうした別々の材料が同じ問いを指しているかで見るんだよ。AIには質問の抜き出しや言い換えの束ねを手伝わせるけれど、どの問いに答えるかは人が決める。AIに需要の大きさを推定させて、数字として扱うこともしない。


カメ子カメ子

数字の代わりに、材料どうしの重なりで確かめるということですね。


この記事のポイント
  • AI検索の問いは長く、言い回しが散るため、検索回数の数字にまとまらない
  • 営業・問い合わせの記録、サーチコンソール、関連する質問の欄、AIの答え、有料ツールの推定を突き合わせる
  • 問いを型に分け、材料の重なりと自社が答えてよいかで優先順位を付け、見出しと加筆に回す

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目次

AI検索の問いに検索回数が出ない理由

検索回数の数字は、同じ語句で検索された回数を月ごとに数えたものです。キーワードツールが出す数字も、元をたどれば検索エンジンの広告の仕組みや、利用者の閲覧の記録から推定された値で、ある程度の人数が同じ言い回しで検索して初めて数字になります。短い語句ほど言い回しがそろうので数字が出やすく、長い語句ほど言い回しが割れて数字が出にくくなります。

AI検索では、この割れ方がさらに大きくなります。読者は「従業員が五十人ほどの製造業で、営業の日報をまとめる仕組みをどう始めればいいか」のように、自分の条件を添えて相談するように聞きます。条件の組み合わせは読者の数だけあるので、同じ問いを立てていても、同じ文字列にはほとんどならないのです。検索回数が0と出るのは、需要が無いからではなく、需要が細かい言い回しに散っているからだと考えるほうが実態に近いでしょう。

さらに、対話型のAIの中で交わされた問いは、検索エンジンの外にあります。グーグルのAIモードは検索の一部ですが、対話型のAIで聞かれた問いは、提供会社が外に出さない限り誰にも数えられません。数字が無いのは、測る仕組みが問いの形に追いついていないからであって、問いが存在しないからではない、と押さえておきます。

数字の無い問いを題材にする意味

数字の出ない問いを追うのは、遠回りに見えるかもしれません。けれども法人向けの商材では、もともと検索回数の小さい語が多く、数字の大きい語だけを追うと、自社の顧客が本当に抱えている問いから離れてしまいます。AI検索で長く具体的に聞く読者は、比較や導入の条件を確かめている段階にいることが多く、問いが具体的なほど、答える側の専門性が試されるからです。

もう一つの理由は、AIが答えを組み立てるときの材料になれるかどうかです。グーグルは、AIモードが問いを小さな話題に分け、たくさんの検索を同時に行う仕組みを使っていると説明しています。この分解の仕組みそのものと、分かれた先に当たる記事の作り方は別の記事で扱っていますが、どちらにしても、何を聞かれているかを知らなければ、答える記述は書けません。

ただし、本稿は検索回数の少ない語を積み上げる設計論ではありません。扱うのは、数字がそもそも出ない問いを、どこから見つけ、どう確かめるかという調べ方の手順です。AI検索での露出の測り方や、AI検索への対策の全体像も別の記事に譲り、ここでは材料の集め方から見出しに回すまでに絞ります。

調べ方は5つの工程に分けて進める

最初に、全体の流れを並べておきます。材料を集める、言い換えを束ねる、型に分ける、優先順位を付ける、見出しと加筆に回す、の5工程です。どの工程でも、AIに手伝わせる作業と、人が決める作業を分けておきます。

STEP1
材料を集める

営業・問い合わせの記録、サーチコンソールの長い検索語、検索結果の関連する質問、AIに自分で聞いた答え、有料ツールの推定の5種類から、読者の問いを文の形のまま集めます。

STEP2
言い換えを束ねる

同じことを聞いている問いを一つの束にまとめ、束ごとに代表の一文を決めます。束には、どの材料から来た問いかの印を付けます。

STEP3
型に分ける

束を、意味・手順・比較・条件・判断の相談・自社固有の6つの型に仕分けます。型によって、答えを置く場所が変わります。

STEP4
優先順位を付ける

材料の重なり、商談への近さ、自社が答えてよい問いかの三つで順番を付けます。検索回数の代わりの物差しです。

STEP5
見出しと加筆に回す

既存の記事に同じ問いへの答えがあれば加筆し、無ければ新しい記事の題材にします。代表の一文を見出しに使います。

工程の順番には理由があります。束ねる前に優先順位を付けると、同じ問いが言い換えの数だけ別々に数えられ、よく出てくる言い回しの問いが実際より大きく見えます。型に分ける前に記事にすると、条件の確認のように記事より正式な資料で答えるべき問いまで記事にしてしまいます。一度にやり切らず、主力の一分野から始めるほうが、手順が社内に定着しやすくなります。

材料1 営業・問い合わせ・商談の記録にある質問

最初に当たるのは社内の記録です。問い合わせフォームの本文、商談のメモ、提案後のメールのやり取り、ウェビナーで寄せられた質問。ここにある質問は、読者がAIに打ち込む問いとよく似た形をしています。条件を添えて、自分の言葉で聞いているからです。商談の記録から質問を抜き出して記事にする進め方そのものは別の記事で詳しく扱っているので、ここではAI検索の問いを推定する材料として使うときの注意に絞ります。

注意は二つあります。一つは、質問を要約せず、読者の言い回しのまま残すことです。「料金について」とまとめてしまうと、「月額のほかに初期費用がかかるか」「人数が増えたら料金はどう変わるか」という別々の問いが消えます。もう一つは、社名や個人名、契約の中身を材料から外すことです。記録をAIに渡して質問を抜き出させるなら、社内で使ってよいと決めた環境に限り、固有の情報は先に伏せます。

記録の材料には偏りもあります。問い合わせてくるのは、すでに自社を知っている読者です。自社を知らない読者が最初にAIに何を聞いているかは、この材料だけでは見えません。だからこそ、次に挙げる検索側の材料と組み合わせて、知っている読者と知らない読者の両方の問いを並べます。

見落とされやすい記録もあります。サポート窓口に届く使い方の質問、展示会の立ち話で聞かれたこと、解約や失注のときに顧客が挙げた理由です。解約や失注の理由は、導入前に確かめたかったのに答えが見つからなかった問いの裏返しであることが多く、比較や条件の問いを探す材料になります。部署ごとに記録の置き場所が違うので、どこに何があるかを最初に一覧にしておくと、毎月の収集が楽になります。

材料2 サーチコンソールの長い検索語

二つ目は、グーグルのサーチコンソールの検索パフォーマンスの画面にある検索語です。グーグルは、2025年6月からAIモードでの表示とクリックをこの画面の合計に含めていると案内しています。つまり、自社のページがAIモードの答えの中で表示された場合も、その数はここに入ります。検索語の一覧を文字数の多い順に並べ、「どう」「なぜ」「違い」「できるか」「いつ」のような疑問の言い回しを含むものを拾うと、相談に近い長い問いが見えてきます。

ただし、ここで見える検索語は、AIモードで聞かれた問いそのものとは限りません。AIモードとAIによる概要での表示だけを取り出した生成AIの成果の画面も用意され、公式ヘルプでは2026年8月31日時点で全世界のサイトに提供を広げたとしています。しかし、この画面が示すのは表示回数と、ページ・国・端末・日付の内訳で、検索語は出ません。どの問いでAIの答えに出たかは、今のところ公式の画面から直接は分からないと考えておきます。

それでも長い検索語は役に立ちます。表示はあるのにクリックがほとんど無い長い検索語は、読者が答えを検索結果の上で受け取った可能性がある問いです。表示回数の小さい検索語は、画面の表で見られる行数の上限に隠れやすいので、期間を長めに取り、ページごとに絞って見ると取りこぼしが減ります。

材料3 検索結果の「他の人はこちらも質問」

三つ目は、検索結果に出る「他の人はこちらも質問」の欄です。ある語で検索すると関連する問いが数件並び、一つを開くたびに次の問いが足されていきます。この欄の問いは、検索する人が実際にたどる追加の疑問を映していると考えられており、AI検索での露出を測る有料ツールの中にも、この欄を問いの元として使っていると公式に説明しているものがあります。

集め方は単純です。自社の主力の語と、その語に「比較」「導入」「費用」「失敗」などを足した語で検索し、欄を二、三回開いて問いを書き写します。書き写すときは、検索した語と日付を一緒に残します。欄の中身は検索する語や時期で入れ替わるので、いつ何で出たかが残っていないと、後で同じ問いを追いかけられません。

この欄の問いは短く、一般的な言い回しに寄りがちです。「〜とは」「〜の費用は」のような問いが多く、自社の顧客が添える条件までは映りません。材料1の記録にある具体的な問いと並べ、同じ問いの一般形と具体形として扱うと使いやすくなります。一般形は見出しの言葉に、具体形は本文で答える条件に回せます。

材料4 AIに自分で聞いて出てくる関連の問い

四つ目は、対話型のAIやAIモードに、読者になったつもりで自分で聞いてみることです。材料1から3で集めた問いを数本投げ、答えの中で触れられている論点と、答えの後に示される次の質問の候補を書き留めます。AIが答えを組み立てるときにどんな論点を並べるかが見えるので、自社の記事に欠けている論点を見つける手がかりになります。

ここで大事なのは、AIの答えを需要の証拠として扱わないことです。AIが出した関連の問いは、AIがもっともらしいと考えた問いであって、読者が実際に聞いた問いではありません。同じ問いを投げても、答えは日や利用者の設定によって変わります。聞いた日時、使ったAI、ログインの有無、問いの文面をそのまま記録し、一度の答えで結論を出さないようにします。

聞き方にも工夫が要ります。自社名を入れて聞くと、自社を知っている前提の答えになります。読者が最初に聞きそうな、自社名も製品名も入らない問いから始め、続けて比較や条件の問いに進むと、読者がたどる順番に近い答えが得られます。同じ問いを別のAIにも投げ、共通して出てくる論点と、一つのAIにしか出ない論点を分けておくと、次の工程で束ねやすくなります。

材料5 有料ツールが出す「問い」の推定値

五つ目は、AI検索での露出を測る有料ツールです。例えばセムラッシュは、問いの調査の画面で、話題ごとのAI上の推定の月間件数と、その話題に含まれる問いの一覧を示します。公式の説明では、3億1,700万件を超える問いのデータベースを持ち、グーグルのAIによる概要とAIモード、ジェミニ、チャットジーピーティーを対象にしています。個々の問いは細かすぎて直接は測れないため、意味の近い問いを話題にまとめて件数を推定している、とされています。

エイチレフスのブランドレーダーは、問いの元を「他の人はこちらも質問」の欄と自社のキーワードのデータベースに置き、それを意味の広がりで補って各AIに投げている、と方法を公開しています。同社自身が、英語での網羅が最も厚いこと、あり得る問いの数は事実上無限なので需要の大きい問いに絞っていることを限界として挙げています。つまり、ツールの「問い」は、読者が対話型のAIに打ち込んだ文そのものではない場合があります。

どちらも、使い方を誤らなければ有力な材料です。自社の語の周りでどんな話題がまとまっているか、どの型の問いが多いかを見る目的に向きます。反対に、件数を記事の優先順位の決め手にしたり、社内の報告に需要の数字として載せたりするのは避けます。推定の方法も母集団も提供会社ごとに違い、日本語の問いがどれだけ含まれるかも、公表されている範囲では分かりません。

工程2 言い換えを束ねて代表の一文を決める

五つの材料から集めた問いは、多くが同じ問いの言い換えです。「導入にどれくらい時間がかかるか」「使い始めるまでの期間」「立ち上げに何か月見ておくべきか」は、表現は違っても同じことを聞いています。これを一つの束にまとめ、束ごとに代表の一文を決めます。代表の一文は、最も具体的で、読者の条件が一つ入った言い回しを選ぶと、後で見出しにしやすくなります。

束ねる作業は、AIが得意な部分です。問いの一覧を渡し、同じことを聞いている問いをまとめさせ、まとめた理由を一行ずつ書かせます。理由を書かせると、「費用」と「費用対効果」のように別の問いが同じ束に入った誤りを、人が見つけやすくなります。束ねた結果は、人が束ごとに開いて確かめます。

束ごとに、どの材料から来た問いかの印を付けておきます。記録から来たのか、サーチコンソールか、関連する質問の欄か、AIの答えか、有料ツールか。この印が、工程4の優先順位で使う材料の重なりになります。

  • 束ねる前に、記録にある社名・個人名・契約の中身を伏せておく
  • 印の無い束は、どこから来た問いか説明できないので次の工程に進めない
  • AIが作った言い換えを、読者の問いとして束に足さない

工程3 問いを6つの型に分ける

束ができたら、型に分けます。型によって、答えを置くべき場所が変わるからです。本稿では、次の6つの型で仕分けることを勧めます。

型問いの例答えの置き場所の目安
意味を知る〜とは何か、〜と〜の違いは何か用語の解説記事、記事の冒頭の定義
手順を知る〜はどう始めればよいか手順の記事、既存記事の手順の節
比べる二つの方法のどちらが自社に向くか比較の記事、判断表
条件を確かめる少人数でも使えるか、費用はいくらか製品資料・料金の案内・よくある質問のページ
判断を相談する今始めるべきか、何から手を付けるべきか判断の軸を示す記事
自社の事情に固有自社の既存の仕組みと連携できるか記事にせず、営業・問い合わせの窓口へ

型に分けると、記事にすべき問いと、すべきでない問いが見えてきます。条件を確かめる型のうち、価格や契約の条件は、記事で一般論を書くより、正式な案内の資料に答えを置くほうが誤りが少なく済みます。自社の事情に固有の型は、記事にしても多くの読者の役には立ちにくいので、営業の窓口につなぐ導線を考えます。

仕分けもAIに手伝わせられます。型の定義と例を渡して一つずつ仕分けさせ、どの型か迷ったものは迷ったと書かせます。迷った問いほど、人が読む価値があることが多く、二つの型にまたがる問いは、読者が比べながら判断している途中にいる印です。

工程4 数字の代わりに重なりで優先順位を付ける

検索回数が無いので、優先順位は別の物差しで付けます。本稿で勧めるのは三つです。一つ目は材料の重なりで、異なる材料から同じ束に問いが集まっているほど、多くの読者が抱えている問いだと推定できます。二つ目は商談への近さで、比べる型・条件を確かめる型・判断を相談する型は、検討の終盤の問いであることが多いです。三つ目は、自社が答えてよい問いか、答えられる問いかです。

三つ目は見落とされがちです。法律の解釈、他社製品の欠点、個別の見積もりのように、自社が答えると誤解や責任を生む問いがあります。自社に一次の情報も経験も無い問いに答えても、AIの答えの材料として選ばれる見込みは薄く、読者の信頼も得られません。こうした問いは、束として残したうえで「答えない」と印を付けておきます。

採点表を作るなら、三つの物差しを「高・中・低」の三段で付ける程度にとどめます。点数を細かくするほど、推定に過ぎない材料が正確な数字のように見えてしまいます。最終的にどの問いに答えるかは、人が理由を書いて決めることにし、AIには採点の下書きまでを任せます。

例を一つ挙げます。「使い始めるまでに何か月かかるか」という束が、商談の記録、サーチコンソールの長い検索語、関連する質問の欄の三つに現れていれば、材料の重なりは高です。条件を確かめる型なので商談への近さも高く、自社の導入実績から期間の幅を示せるなら、答えてよい問いとしても高になります。反対に、有料ツールにだけ出てくる束は、重なりを低として保留にし、翌月も出てくるかを見ます。

工程5 問いを見出しと既存記事の加筆に回す

優先度の高い束は、二つの行き先に分かれます。新しい記事の題材にするか、既存の記事に節を足すかです。先に既存の記事を探します。束の代表の一文で自社のサイトを検索し、同じ問いにすでに答えている記事があれば、そこに加筆します。似た記事を新しく立てると、自社の記事どうしで評価を奪い合うことになりかねません。

見出しには、代表の一文をできるだけそのまま使います。「導入期間の目安」より「使い始めるまでに何か月かかるか」のほうが、読者の問いと見出しが一致します。見出しの直後の一、二文で問いに直接答え、その後に条件や例外を書く形にすると、読者にもAIにも答えの場所が分かりやすくなります。

加筆するときは、記録から来た具体的な条件を入れると、自社にしか書けない記述になります。例えば「従業員が少ない会社ではどうか」という問いが記録に何度も出ているなら、規模別の違いを一段落足します。加筆した日と、元にした束を記事の管理表に残すと、後で効果を振り返るときに、どの問いに答えた変更だったかを追えます。

新しい記事にする場合は、束の中のほかの言い換えも無駄にしません。代表の一文を記事の主題にし、束に含まれる別の言い回しや条件を、小見出しや本文で答える論点に回します。ただし、一本の記事に複数の束を詰め込むと、どの問いへの答えなのかがぼやけます。一本の記事が答える束は、原則として一つに絞ります。

推定の限界を先に言葉にしておく

この調べ方で得られるのは、あくまで推定です。社内で共有したときに誤解が生まれないよう、やってはいけない扱い方を先に並べておきます。

  • 有料ツールの推定件数を、その問いの検索回数として報告する
  • 一度だけ聞いたAIの答えを、読者の関心の証拠として扱う
  • 社内の記録に多い問いを、市場全体でも多い問いだと考える
  • 英語を中心に集められた材料の傾向を、そのまま日本の読者に当てはめる
  • AIに問いの需要の大きさを推定させ、その値を表に書き込む

特に最後の一つは避けます。AIは頼まれれば数字らしいものを出しますが、その数字には根拠がありません。需要の大きさは、材料の重なりという形でしか示せないと割り切り、報告にも「記録とサーチコンソールと関連する質問の三つで重なった問い」のように、根拠の材料を書きます。

推定であることは、調べる価値が無いことを意味しません。検索回数の数字も、元々は推定値です。違うのは、推定の根拠を自分で説明できるかどうかです。どの材料から、いつ、どう集めたかを残しておくことで、推定を次の調査で確かめ直せる形にできます。

AIに任せる範囲と、人が決める範囲

ここまでの工程で、AIに任せる作業と人が決める作業を表にまとめます。

作業AIに任せる人が決める
記録からの質問の抜き出し読者の言い回しのまま抜き出す渡してよい記録の範囲と、伏せる情報
言い換えの束ね束の案と、まとめた理由を出す束の分け方の確定
型への仕分け型の案と、迷った印を出す迷った問いの扱い
優先順位採点の下書きどの問いに答えるか
自社が答えてよいか任せない法務・営業と確かめて決める
需要の大きさ任せない(数字を出させない)材料の重なりで説明する

表のとおり、AIの使いどころは、記録からの質問の抜き出し、言い換えの束ね、型への仕分けまでです。AIに判断させないのは、どの問いに答えるかと、自社が答えてよいかの二つです。AIの出力には必ず理由や元の文を添えさせて根拠を書かせ、人が確認する範囲を先に決めておきます。

回し方は月に一度が目安です。記録とサーチコンソールの材料は毎月増え、関連する質問の欄やAIの答えも時期によって変わります。前回の束と比べて新しく出てきた束だけを見れば、作業は回を追うごとに軽くなります。新しい束が続けて出てくる分野は、読者の関心が動いている分野として、次の記事の候補に回します。

よくある質問

有料ツールが無くても調べられますか?

調べられます。材料1から4、つまり社内の記録、サーチコンソール、関連する質問の欄、AIに自分で聞いた答えは、追加の費用なしで集められます。有料ツールは、自社の語の周りの話題の広がりを一度に見渡すのに便利ですが、推定の数字は優先順位の決め手にしないので、無くても手順は成り立ちます。まずは無料の材料で数十の問いを集め、手が回らなくなってから検討しても遅くありません。

サーチコンソールで、AIモードで聞かれた検索語だけを見分けられますか?

2026年9月時点の公式ヘルプの説明では、見分けられません。AIモードでの表示とクリックは検索パフォーマンスの合計に含まれますが、AIの答えでの表示だけを取り出した画面には検索語が出ません。長い検索語や疑問の言い回しの検索語を、AI検索に近い問いの候補として扱うのが、今のところ現実的な使い方です。

AIに聞いても自社が出てこない問いは、優先して記事にすべきですか?

出てこないこと自体は、優先の理由になりません。先に、その問いに自社が一次の情報や経験を持って答えられるか、答えてよい問いかを確かめます。答えられる問いであれば、既存の記事に同じ問いへの答えがないかを探し、あれば加筆、無ければ新しい記事の候補にします。AIでの露出の測り方そのものは、別の記事で扱っています。

集めた問いが少なすぎる場合はどうすればよいですか?

分野を広げる前に、材料の期間を延ばします。記録は半年から一年分、サーチコンソールは取れる範囲で最も長い期間にすると、少しずつしか出ない長い問いが集まります。それでも少ない分野は、読者がまだAIに聞いていない分野である可能性もあるので、無理に題材を作らず、定期的に見直す対象にとどめます。

まとめ

AI検索では、読者が自分の条件を添えて相談するように聞くため、その問いは言い回しが散り、検索回数の数字にまとまりません。数字が無い代わりに、営業・問い合わせの記録、サーチコンソールの長い検索語、検索結果の「他の人はこちらも質問」、AIに自分で聞いた答え、有料ツールの推定という5つの材料を集め、同じ問いを指しているかどうかで確かめます。集めた問いは言い換えを束ねて代表の一文を決め、6つの型に分け、材料の重なり・商談への近さ・自社が答えてよいかで優先順位を付けます。優先度の高い束は、既存の記事の加筆か新しい記事の見出しに回します。AIに任せるのは質問の抜き出し、言い換えの束ね、型への仕分けまでで、どの問いに答えるかと自社が答えてよいかは人が決め、需要の大きさをAIに数字で出させることはしません。まずは主力の一分野について、今月の問い合わせと商談のメモから、読者の言い回しのままの質問を二十本書き出すところから始めてみてください。

※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。

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