一括送信者に当たるのは何通から?|基準の数え方と要件

一括送信者に当たるのは何通から?|基準の数え方と要件

「一括で送る側に当たると言われたが、何通からなのか分からない」「配信の数は月によって上下するので、判定のしようがない」——メールで案内を出している企業が抱える疑問です。この基準は、月あたりの合計で見るものではありません。特定の受信側へ、1日に送った数で判定されます。この記事では、数え方と求められる要件を整理します。


カメ先生カメ先生

送信の量で決まる要件はね、自社の配信件数を合計して判断するものだと思われがちだが、数え方の単位が違うんだ。


カメ子カメ子

どの単位で、数えることになるのでしょうか。


カメ先生カメ先生

特定の受信側の宛先へ、1日に届けた数だ。しかも一度超えると、その扱いは戻らないとされている。


カメ子カメ子

月ではなく日で、しかも宛先ごとなのですね。数え方を知りたいです。


この記事のポイント
  • 基準は個人向けのアカウント宛に24時間で5,000件近くまたはそれ以上
  • 同じ主要なドメインから送られた分を合算して数えるとされている
  • 超えると認証の3つの仕組みとワンクリックの解除が追加で必要になる

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目次

量で要件が変わるという仕組み

大手の受信の提供元は、送信者に対する要件を公表しています。認証の設定、通信の暗号化、迷惑メールとして報告される割合の上限など。これらはすべての送信者に求められます。

そのうえで、一定の量を超える送信者には追加の要件が課されます。量が多い送信者の影響が大きいためです。同じ内容を送っていても、量によって要件が変わります。この構造を知らないと、自社が該当するかの判断ができません。

要件を満たさない場合の影響は、到達の低下です。迷惑メールの箱に入る、受け取りを拒否される、配信が制限される。内容の良し悪しとは関係なく、技術的な要件で判定されます。

法人向けの配信では、自社は量が少ないから関係ないと考えられがちです。しかし、数え方を確かめると該当している会社は少なくありません。数え方の理解が、最初の一歩になります。

要件は改定されます。現在の要件を満たしていても、来年には別の要件が加わっている可能性があります。定期的に公式の案内を確かめる担当と時期を、決めておく必要があります。

数え方の3つの注意点

基準となる量は、個人向けのアカウント宛に24時間以内に送った件数です。5,000件近くまたはそれ以上が基準とされています。この文言には、注意すべき点が3つあります。

1つめは、対象が個人向けのアカウント宛だという点です。組織向けの契約のアカウント宛の分は、この数え方に含まれないとされています。法人向けの配信では、この違いが大きく効きます。名簿の中の個人向けのアカウントの割合を把握する必要があります。

2つめは、24時間という単位です。月間や年間ではなく、1日の量で判定されます。月に3,000通でも、1日にまとめて送れば5,000通に近づきます。分割して送っていれば、該当しないこともあります。

3つめは、合算されるという点です。同じ主要なドメインから送られた分をすべて合わせて数えるとされています。配信の道具、営業の道具、問い合わせの返信、通知の自動送信。これらがすべて同じドメインなら、合計で判定されます。

この3つを踏まえると、自社の該当の有無は簡単には分かりません。各道具の送信の記録を集め、1日ごとの合計を出し、そのうち個人向けのアカウント宛の割合を推計する。この作業が必要になります。

一度超えると戻らないとされる

重要な点があります。案内では、1日に基準を超えて送信したことがある送信者は、その後も同じ扱いになるとされています。つまり、量が減っても要件は続きます。

この仕様が意味することは大きいものです。年に1度だけ大規模な案内を送る会社も、その1日で恒久的に対象になる可能性があります。「普段は少ないから関係ない」という判断は成り立ちません。

だから、対応の判断は現在の量ではなく、過去の最大の量と将来の計画で行います。催しの案内、年末の挨拶、重要な告知。これらで基準を超える予定があるなら、先に要件を満たします。

実務的な結論は単純です。追加の要件も、満たしておいて損はありません。認証の3つの仕組みも、解除の仕組みも、到達の改善に役立ちます。該当するかを厳密に判定するより、満たすほうが早い場合が多いのです。

ただし、作業には手間と費用がかかります。情報の部門への依頼、配信の道具の設定、確認の作業。優先順位をつけるために、該当の可能性を把握しておく意味はあります。

要件すべての送信者基準を超える送信者
送信元の認証2つのうち1つ以上3つすべて
送信元と表示の一致求められない求められる
ワンクリックの解除求められない案内のメールに必要
迷惑メールの報告の割合0.3%未満0.3%未満(0.1%未満を推奨)
通信の暗号化必要必要
名前の情報の整備正引きと逆引き正引きと逆引き

別の提供元も同じ基準を置いた

この要件は、一社だけの話ではありません。別の大手の受信の提供元も、2025年5月から同様の基準を置きました。こちらも、その提供元のあて先に1日5,000通以上を送るドメインが対象です。求められるのは、番号の照合と署名と扱いの宣言の3つ。基準となる通数も、求める内容も、ほぼ同じ形にそろえられています。

つまり、対応を提供元ごとに分けて考える必要はありません。3つの認証を整えておけば、主要な受信先の要件をまとめて満たせます。逆に、整えていなければ、複数の提供元で同時に到達が落ちます。ある日から急に届かない先が増えたという相談の背景には、この同時多発があります。1つの提供元の話として受け取らないでください。

違いが出るのは、確認のための道具と、緩和の申し立ての窓口です。迷惑メールとして報告された割合を見る道具は、提供元ごとに別に用意されています。それぞれに自社のドメインを登録しないと、数字が見えません。登録は無料で、作業も短いものです。要件の対応と同時に済ませておきます。

今後も、別の提供元が同様の基準を置く可能性があります。要件の内容や基準の通数は、公式の案内で確かめてください。担当と確認の時期を決めておき、半年に一度は各提供元の案内を読む。この習慣がないと、変更に気づくのは到達が落ちてからになります。落ちてから読むと、原因の切り分けに数週間かかります。

すべての送信者に求められること

量に関係なく求められる要件を整理します。まず、送信元の認証の設定です。番号の一覧を照合する仕組みか、署名を使う仕組みのどちらかが必要です。両方あるほうが望ましいものです。

次に、ドメインの名前の情報の整備です。名前から番号を引ける状態と、番号から名前を引ける状態の両方が必要です。後者は見落とされやすい設定で、情報の部門への依頼が必要になります。自社のサーバーから送っている場合に特に問題になります。

通信の暗号化も求められます。送信のときに、暗号化された経路を使う設定です。多くの配信の道具では既定で有効になっていますが、自社のサーバーから送っている場合は確認が必要です。

迷惑メールとして報告される割合も、0.3%未満に保つことが求められます。この割合は、提供元が用意している道具で確かめられます。確認のためには、その道具に自社のドメインを登録する必要があります。

形式の要件もあります。メールの形式の標準に準拠していること。そして、送信元の表示で他者を装わないこと。配信の道具を使っていれば、形式の要件は通常満たされます。

基準を超える送信者への追加の要件

追加される要件は3つです。認証の3つの仕組みをすべて設定すること。送信元の表示と認証のドメインを一致させること。そして、案内のメールにワンクリックの解除を実装すること

認証の3つめの仕組みは、前の2つの結果をどう扱うかを宣言するものです。宣言の内容としては、最も緩い設定でも要件を満たすとされています。厳しい設定にする必要はないため、導入の障壁は低いものです

送信元の表示と認証のドメインの一致は、見落とされやすい要件です。配信の道具を使っていると、表示上の送信元と実際の送信のドメインが違うことがあります。この場合、一致させる設定が必要になります。

設定の方法は、道具によって違います。多くの道具では、自社のドメインで送信するための設定が用意されています。設定の手順は提供元の案内に従います。情報の部門への依頼が必要になる場合もあります。

3つめのワンクリックの解除は、次の節で詳しく扱います。実装の内容が具体的に定められており、配信の道具の対応の有無が判断の分かれ目になります。

宣言の強さを段階的に上げる

3つめの認証は、前の2つの結果が合わなかったときの扱いを宣言するものです。宣言の内容は3段階あります。何もしないでほしいという宣言、疑わしいものとして扱ってほしいという宣言、そして受け取らないでほしいという宣言。要件を満たすだけなら、最初の段階で足ります。

ただし、最初の段階には守る力がありません。自社のドメインを装ったメールが送られても、受信側は何もしません。取引先に偽の請求書が届く事故は、この状態で起きます。要件のためではなく、自社を守るために、段階を上げていく価値があります。設定した時点を終わりにしないでください。

上げる手順は決まっています。まず最初の段階で宣言し、報告を受け取る設定を入れる。報告には、自社のドメインを名乗って送られたメールの認証の結果が集まります。1か月ほど見て、正規の経路がすべて認証を通っていることを確かめる。そこで初めて、次の段階に上げます。

急に強い宣言を出すのは危険です。設定を忘れていた経路からの送信が、その日から届かなくなります。人事の通知、請求の連絡、社内の自動の通知。マーケティングの部門が把握していない経路ほど、事故になります。報告を読む期間を必ず置いてください。この期間を惜しむと、止まるのは業務のほうです。

ワンクリックの解除の要件

案内や配信の登録のメールには、1回の操作で解除できる仕組みが求められます。メールの見えない部分に、決められた2つの情報を入れる形です。受信側がその情報を読み取り、解除の操作を代行します。

この仕組みが働くと、受信の画面に解除の案内が表示されます。利用者はメールを開かずに解除できます。解除しやすくすることで、迷惑メールとして報告される割合を下げる狙いがあります

本文の中の解除のリンクも、引き続き必要です。見えない部分の情報だけでは足りません。両方を用意するのが正しい形です。本文のリンクを外すと、別の要件に反することになります。

実装は、配信の道具の側で行われます。対応している道具であれば、設定を有効にするだけで済みます。対応していない古い道具を使っている場合は、乗り換えの検討が必要になります。提供元に対応の状況を確かめます。

取引に関するメールは、この要件の対象外とされています。注文の確認、パスワードの再設定、請求の案内。これらには解除の仕組みは不要です。案内のメールと取引のメールを分ける設計が、ここでも効きます。

取引の連絡と案内を分ける

要件への対応を機に、送信の経路を分ける設計を検討する価値があります。案内や配信の登録のメールは配信用のドメインから、注文や請求の連絡は本体のドメインから送る。分ける目的は、評判の切り離しです。案内の評判が落ちても、取引の連絡は届き続ける状態を作れます。

分け方は、本体のドメインの下に配信用の名前を作る形が一般的です。まったく別のドメインを取ると、受け取る側から見て自社との関係が分かりません。関係が見えないドメインからの送信は、それ自体が疑いの材料になります。3つめの認証の宣言も、下の階層に別の内容を指定できます。

分けた直後は、配信用のドメインの評判がゼロから始まります。初日に大量に送ると、迷惑メールと判定されます。少量から始めて、数週間かけて量を増やす。この期間を見込まずに切り替えると、切り替えた月の到達が大きく落ちます。切り替えの時期は、繁忙期を避けて決めます。

分けたあとの管理も増えます。ドメインが2つになれば、認証の設定も2組になります。片方だけ更新して、もう片方が古いまま残る事故が起きます。台帳を1つにまとめ、どちらのドメインの設定かを列に持たせる。この一手間で、更新漏れは大きく減ります。分ける判断と同時に、台帳の形も決めておきます。

迷惑メールの割合が超えたとき

報告の割合が基準を超えると、到達が急激に悪化します。そして、超えている間は緩和の申し立てができないとされています。先に割合を下げる必要があります。

案内では、7日間連続で基準を下回れば申し立てができるとされています。つまり、下げてから1週間待つ期間が必要になります。この期間は、配信を止めるか大幅に絞ることになります。

割合を下げる方法は3つあります。反応のない相手への配信を止める。解除の入口を分かりやすくする。そして、頻度を下げる。いずれも、送る量を減らす方向の対策です。

反応のない相手の判定は、開封と操作の記録で行います。半年間まったく反応がない相手は、配信の対象から外す。名簿の件数は減りますが、到達の質は上がります。

推奨される水準は0.1%未満とされています。基準の0.3%は上限であり、そこに近い状態は危険です。常時0.1%未満を維持する運用を目指します。そのためには、日々の監視が必要になります。

登録の同意をどう残すか

要件の根底にあるのは、望んでいない相手に送らないという考え方です。技術的な設定を整えても、望まれていない相手に送れば報告の割合は上がります。名簿の相手が、いつ、どの経路で登録したかを残しておく必要があります。この記録がない名簿は、対応の土台になりません。

残す項目は多くありません。登録の日、登録の経路、そのときに示した案内の文面。3つあれば、後から説明できます。展示会で受け取った名刺、資料の申込、催しの参加。経路ごとに、案内を送ってよい範囲が違います。まとめて1つの名簿にすると、この違いが消えます。

買った名簿や、公開されている情報から集めた名簿は、扱いが別です。相手は登録した覚えがありません。報告の割合が上がりやすく、要件の維持を難しくします。使う場合は、少量から送って報告の割合を見る。悪化するようなら、その名簿の利用を止める判断が要ります。

反応のない相手の扱いも、同じ考え方で決めます。半年か1年、開かず、押さず、返信もない相手。送り続けても届かず、報告されるだけになります。名簿から消すのではなく、別の区分に移して送信の対象から外す。戻す判断ができるように、記録は残しておきます。区分の名前と移した日を書いておけば、後から検証できます。

5つの工程で対応する

該当の判定から要件の充足までの流れを整理します。情報の部門への依頼が入るため、日程に余裕を持たせます。

STEP1
送信の量を集計する

すべての道具の送信の記録を集め、同じドメインからの1日ごとの合計を出します。過去1年の最大の日を確かめます。

STEP2
該当の可能性を判定する

個人向けのアカウント宛の割合を推計します。過去に一度でも基準を超えていれば、対応の対象と考えます。

STEP3
認証の3つを設定する

番号の照合、署名、そして扱いの宣言。情報の部門への依頼が必要になります。1か月を見込みます。

STEP4
表示と認証の一致を確かめる

配信の道具の設定で、表示上の送信元と認証のドメインを一致させます。実際に送って確かめます。

STEP5
解除の仕組みと監視を整える

案内のメールにワンクリックの解除を実装し、報告の割合を監視する道具に登録します。

監視の画面で見る項目

対応が終わったら、状態を見続ける必要があります。提供元が用意している画面には、いくつかの数字が並びます。迷惑メールとして報告された割合、ドメインの評判、送信元の番号の評判、認証の成功の割合、暗号化された経路の割合。どれか1つではなく、並べて見ることに意味があります

見る順番があります。まず報告の割合。次に認証の成功の割合。報告の割合が上がっているのに認証は成功しているなら、原因は内容と名簿の側です。認証の成功の割合が下がっているなら、原因は設定の側です。この切り分けができると、対応の初動が早くなります。

数字が出ない日もあります。送信の量が少ない日は、集計の対象にならないためです。空欄だからといって、良い状態とは限りません。週の単位で見て、傾向を追う。1日の値に反応して配信を止めると、かえって傾向が読めなくなります。

見る担当と頻度を決めておきます。週に1度、決まった曜日に画面を開き、数字を記録する。記録を残しておけば、悪化したときにいつから始まったかが分かります。始まった日が分かれば、その日の前後に何を変えたかをたどれます。原因にたどり着く時間が、大きく縮みます。記録の様式は、5つの数字と日付だけで足ります。

確認するときの項目

要件を満たしているかは、実際にメールを送って確かめます。設定の画面を見るだけでは、正しく動いているか分かりません

  • 個人向けのアカウント宛に送り、認証の3つが成功していることを確かめた
  • 表示上の送信元と認証のドメインが一致していることを確かめた
  • 受信の画面に解除の案内が表示されることを確かめた
  • 本文の中の解除のリンクも動作することを確かめた
  • 報告の割合を確かめる道具に、自社のドメインを登録した
  • 取引のメールと案内のメールで、必要な要件を分けて整理した
  • すべての送信の道具について、同じ確認を行った

最後の項目が重要です。配信の道具だけを確かめて、営業の道具や自動の通知を見落とす例が多くあります。同じドメインから送るすべての経路が対象になります。

よくある失敗

この領域で繰り返される失敗を挙げます。どれも数え方の理解と全経路の確認で防げます。

  • 月間の量で判定し、1日あたりの量を見ていなかった
  • 配信の道具の分だけを数え、営業の道具や自動の通知を合算していなかった
  • 普段は量が少ないから対象外と判断し、年1回の大規模な案内で超えていた
  • 認証を設定したが、表示上の送信元と一致していなかった
  • 解除の仕組みを実装したが、実際の受信の画面で確かめていなかった
  • 報告の割合を確かめる道具に登録せず、悪化に気づかなかった
  • 取引のメールにも解除の仕組みを入れ、利用者を混乱させた

2つめの型が最も多いものです。同じドメインから送るすべての経路を把握している会社は少ないのです。経路の一覧を作るところから始めます。

経路の一覧を作る

自社のドメインから送られているメールの経路を、すべて洗い出します。配信の道具、営業の道具、問い合わせの返信、システムからの通知、社員の日常のメール。この一覧が、すべての作業の土台になります。

  • 要件の内容や基準の数値は改定されることがあるため、対応の前に公式の案内で確かめてください
  • 認証の設定はドメインの名前の情報の変更を伴うため、情報の部門と作業を分担します
  • 設定の変更は到達に直結します。変更の前に現在の状態を保存し、段階的に行います

一覧には、経路ごとに1日あたりの送信の量と、認証の設定の状態を書きます。この表があれば、該当の判定も、要件の充足の確認も、経路ごとに漏れなく進められます。経路が追加されたときも、この表に足していきます。

まとめ

配信の要件は、送る量によって変わります。基準は個人向けのアカウント宛に24時間で5,000件近くまたはそれ以上で、同じ主要なドメインから送られた分を合算して数えるとされています。月間ではなく1日あたりで判定され、配信の道具以外の経路も合算されます。そして、一度基準を超えた送信者はその後も同じ扱いが続くとされています。普段の量が少なくても、年1回の大規模な案内で対象になり得ます。まず自社のドメインから送るすべての経路を一覧にし、1日あたりの合計を確かめてから対応を判断してください。

※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。

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