フォーム離脱の可視化とは?|入力途中で何が起きるか

「フォームに月100件の訪問があるのに、送信は10件しかない」「残りの90件については、見て帰ったということしか分からない」——問い合わせの導線を持つ会社で共通する見えなさです。この90件は、同じ性質の離脱ではありません。見に来ただけの人と、入力を始めて諦めた人が混ざっています。この記事では、段階に分けて数える方法と、個人の情報を流さない設計を整理します。
カメ先生フォームでの離脱はね、ひとまとめに諦めた人として数えられがちだが、実際には性質のまったく違う相手が混ざっているんだ。
カメ子どう違う相手が混ざっているのでしょうか。
カメ先生開いて眺めただけの人と、社名まで入れて途中でやめた人だ。後者は手を打てば戻ってくる相手なのに、同じ離脱として扱うと存在ごと見えなくなる。
カメ子分けて数えれば見えてくるのですね。段階の切り方から確かめます。
- 到達、入力開始、送信、エラーの4段階に分けて数え、どの段階で落ちているかを先に特定する
- 項目ごとの計測は入力値ではなく操作の有無だけを送り、個人情報を計測ツールに流さない
- 件数が少ない媒体でも、エラーの発生回数と確認画面から戻った回数は読み取れるサインになる
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送信ボタンの前で消える訪問
BtoBの資料請求フォームで、項目が11個あるとします。会社名、部署、氏名、メールアドレス、電話番号、従業員数、業種、検討の時期、課題の自由記述、そして同意のチェック。訪問した人はこの並びを上から見て、途中で手を止めます。
標準的な計測の設定では、この訪問について残る情報は2つだけです。フォームのページが表示された回数と、送信が完了した回数です。その差分は、何も起きなかった訪問として扱われます。
ところが差分の中には、性質のまったく違う3種類が混ざっています。フォームを見ただけで入力に入らなかった人、入力を始めて途中で諦めた人、送信を試みて失敗した人です。3種類は同じ数字の中に埋もれています。
打ち手はそれぞれ別です。1つ目はフォームの手前にある説明や導線の問題、2つ目は項目の設計の問題、3つ目は実装や入力形式の問題になります。どれが起きているか分からないまま項目を削っても、当たるかどうかは運になります。
件数の規模も押さえておいてください。BtoBのフォームは月に数十件から数百件の到達が一般的で、送信は1割前後にとどまることがあります。件数が少ないから測れないと考えられがちですが、段階に分ければ判断に使える情報は残ります。
この記事では、計測して見えるようにすることに範囲を絞ります。項目を減らす、入力の補助を入れる、離脱時に呼び戻すといった改善の施策そのものは扱いません。まず、どこで止まっているかを言えるようにする作業に集中します。
フォーム離脱の可視化とは何か
フォーム離脱の可視化とは、フォームに到達した訪問を段階に分けて数え、どの段階とどの項目で止まったかを言える状態にすることです。1つの離脱率という数字を出すことではありません。
ここが混同されやすい部分です。フォームの離脱率が88%という数字だけを出しても、次に何をするかは決まりません。88%のうち何割が入力に入らず、何割が途中で諦め、何割がエラーで落ちたかが分かって初めて手が決まります。
似た言葉との区別もしておきます。入力の最適化と呼ばれる取り組みは、項目を減らしたり入力の補助を入れたりする改善の施策です。可視化はその手前にある工程で、どこを直せばよいかを決めるための計測にあたります。
到達点をはっきりさせておくと、作業が止まりません。止まっている項目が1つ名前で言える、エラーの発生回数が月単位で分かる、確認画面から戻った回数が分かる。この3つが言えれば、可視化としては成立しています。
一方で、できないこともあります。行動の記録から分かるのは、どこで止まったかまでです。なぜ止めたのかという理由は残りません。理由を知りたい場合は、送信した人へのアンケートや、数人に実際に入力してもらう観察で補う必要があります。
この区別を最初に共有しておくと、社内の期待値がずれません。計測を入れれば離脱の理由が分かると思われていると、数字が出た後に落胆が起きます。分かるのは場所であって理由ではない、という前提を先に伝えてください。
4つの段階に分けて数える
測る単位として、フォームの訪問を4つの段階に分けます。この分け方にしておくと、落ちている段階ごとに担当する人が変わることまで見えてきます。
1つ目は到達です。フォームが表示された訪問の数を指します。2つ目は入力開始で、いずれかの入力欄に実際に手が入った訪問の数です。到達と入力開始の間で落ちている場合、原因はフォームの中ではなく手前にあります。
3つ目は送信です。送信ボタンが押された訪問の数を指します。入力開始と送信の間で落ちているなら、項目の設計そのものが原因になります。この区間の落ち幅が最も大きい媒体では、項目の数と種類を見直す価値があります。
4つ目はエラーです。送信が試みられたが完了しなかった数を指します。ここで落ちている訪問は、入力を終えて送る意思まで持っていた相手です。4段階のうち、取り返せる可能性が最も高い区間になります。
改善の主体も段階ごとに違います。到達から入力開始まではコンテンツと導線の担当、入力開始から送信まではフォームの設計、送信からエラーまでは実装の担当です。段階を分けずに議論すると、誰が動くかが決まりません。
見る順序は上からではなく、落ち幅の大きい段階からです。4つの段階の数字を並べ、前の段階に対する残存の割合を出します。割合が最も低い区間が、最初に手を入れる場所になります。
到達数をどう数えるか
最初の段階である到達は、単純に見えて定義が揺れやすい部分です。ここがずれると、以降の割合が全部ずれます。
フォームが独立したページにある場合は、そのページの表示回数で足ります。一方でランディングページの下部にフォームが置かれている場合、ページの表示回数を到達として数えると実態より大きく出ます。上部だけ見て帰った人が含まれるためです。
この場合は、フォームが画面に入ったかどうかを測る必要があります。要素が表示領域に入った時点でイベントを送る方法が使われます。フォームまでスクロールしたかどうかは、それ自体が導線の評価にもなります。
入口が複数ある場合も分けて数えてください。記事の末尾から来た訪問、資料のダウンロードから来た訪問、ナビゲーションから来た訪問。入口によって入力開始の割合は大きく変わるため、まとめてしまうと平均が実態を隠します。
到達に含めないものも決めておきます。社内からのアクセス、動作確認のためのテスト送信、機械的な巡回。これらを除外していないと、送信の割合が実際より低く見えます。社内のアクセスは除外の設定で外せます。
最後に、到達の定義を文書に1行で残してください。半年後に数字が変わったとき、定義を変えたのか実態が変わったのかを判別できなくなります。定義と、それを決めた日付をあわせて残しておくのが確実です。
入力開始はどこで捉えるか
4段階のうち最も情報量が多いのが入力開始です。見に来ただけの人と、検討して手を動かした人を分ける境目にあたります。
計測の方法は2つあります。1つは分析ツールの自動収集を使う方法です。GA4の拡張計測機能では、ユーザーがセッションで初めてフォームを操作したときにform_startというイベントが自動で収集されるとされています。フォームのidやname、送信先のURLも一緒に送られます。
ただし注意点があります。ヘルプでは、これらのパラメータをレポートで使うにはカスタムディメンションを作成する必要があるとされています。自動で集まっていても、設定を追加しないとレポート上では区別できません。
もう1つの注意は、ページ内にある他のフォーム要素です。サイト内の検索窓もフォームとして実装されているため、検索窓への入力が入力開始として数えられる可能性があります。フォームのidで区別できる状態にしてから使ってください。
自動収集で足りない場合は、タグの管理ツールで手動のイベントを仕込みます。対象のフォームの最初の入力欄にカーソルが入った時点でイベントを送る形です。対象を自分で指定できるため、区別の問題が起きません。
あわせて、セッションで初めての操作という仕様の意味も押さえてください。同じ訪問の中で2回目に触っても数えられません。1回の訪問で何回入力を試みたかを知りたい場合は、別の設計が必要になります。
送信の成功とエラーを分ける
送信ボタンが押されたことと、問い合わせが届いたことは別の事実です。ここを1つの数字で扱っている媒体が多く、エラーの存在自体が見えなくなっています。
送信の操作については、GA4の拡張計測機能でform_submitというイベントが収集され、送信ボタンのテキストも取得されるとされています。ただしこのイベントは押されたことを示すもので、処理が成功したことを示すものではありません。
完了の判定は別に置いてください。完了ページが独立したURLで用意されているなら、その表示を完了として数えます。送信の操作の回数と完了ページの表示回数の差が、エラーの規模になります。
完了ページを持たない実装では工夫が必要です。同じURLのまま完了のメッセージだけが差し替わる形では、URLで判定できません。この場合は完了のメッセージが表示された時点でイベントを送る実装を追加する必要があります。
エラーの側も直接測れます。入力の不備を知らせるメッセージが画面に出た時点でイベントを送り、どの項目のメッセージだったかを値として付けます。これがあると、エラーの原因を推測ではなく記録で言えるようになります。
差分がゼロでない場合は、まずそこから手を付けてください。入力を終えて送るつもりだった相手が落ちている区間なので、直したときの効き方が最も大きくなります。技術的な不具合であれば、直せば確実に戻ります。
どの項目で止まるかを測る
段階の把握ができたら、次は項目です。入力開始から送信までの落ち幅が大きい場合、どの欄で手が止まっているかを名前で特定します。
方法は単純です。各入力欄にカーソルが入った時点でイベントを送り、欄の名前を値として付けます。これを並べると、上から順に数が減っていく形が見え、極端に減る位置が特定できます。
ある解説では、入力欄をクリックしたときに要素の名前を取得し、分析ツールの探索の機能でファネルとして並べることで、離脱の割合が高い項目を定量的に分析できると説明されています。項目名で並べた表が1枚あれば、社内での議論は具体的になります。
BtoBのフォームで止まりやすい項目には傾向があります。電話番号、従業員数、年間の予算、課題の自由記述、そして住所です。答えたくない項目と、答えが分からない項目の2種類に分かれます。前者は不安、後者は負荷が原因です。
読み方には注意が必要です。項目には順序があるため、後ろの項目は必ず数が少なくなります。並びによる減り方と、その項目固有の落ち込みを区別してください。前後の項目と比べて減り方が急な箇所だけが、本当の問題です。
実装の負荷も考えてください。項目が20個あるフォームで全部にイベントを仕込むと、データが煩雑になり管理も続きません。落ちていそうな上位5項目に絞って始め、必要になったら追加する順序が現実的です。
確認画面と再入力の落とし穴
確認画面がある実装では、段階が1つ増えます。ここは計測が抜けやすく、かつ大きく落ちていることがある区間です。
測るべきは3つです。確認画面が表示された回数、確認画面から入力画面に戻った回数、そして戻った後に送信まで到達した回数。戻った人のうち何割が最後まで進んだかが、この区間の実態を示します。
最も損失が大きいのは、戻ったときに入力値が消える実装です。11項目を入力し直すことになれば、大半の人はそこで諦めます。入力値が保持されるかどうかは、実際に自分で試せば数分で確認できます。
エラーで戻された場合の表示も影響します。画面の上部にまとめてメッセージが出る実装では、どの項目を直せばよいか分からず、探す作業が発生します。該当する欄の近くに表示される形かどうかを確認してください。
二重送信も計測の精度に関わります。反応が遅いときに2回押されると、完了が2件として記録されることがあります。完了の件数が問い合わせの受信件数と合わない場合は、この可能性を先に確認してください。
計測を入れる際は、自分で一度通してみるのが最も速い確認になります。全項目を入力し、確認画面に進み、戻って、エラーを起こして、送信する。この一連の操作でイベントが想定どおり発火するかを見れば、実装の抜けが分かります。
個人情報を計測に流さない設計
計測を細かくするほど、入力された内容そのものを外部のツールに送ってしまう事故が起きやすくなります。設計の段階で線を引いておく必要があります。
原則は1つです。送るのは操作の有無と項目の名前だけで、入力された値は送りません。氏名の欄に手が入ったという事実は送ってよく、入力された氏名は送ってはいけません。この区別を実装の指示に明記してください。
ツール側の規定もあります。GA4については、個人を特定できる情報の収集は認められておらず、利用者を識別する機能に個人情報を使うことは規約に反するとされています。同意を取っていれば送ってよいという話ではない点に注意してください。
- イベントに送る値は、項目の名前と操作の種類だけに限定してある
- フォームの送信方式がURLに入力値を載せる形になっていないかを確認してある
- 完了ページのURLに氏名やメールアドレスが含まれていないかを確認してある
- 画面の操作を記録するツールを使う場合、入力欄が伏せ字になる設定にしてある
- エラーメッセージのイベントに、入力された値が混ざらないようにしてある
- 計測の内容と目的をプライバシーポリシーに反映してある
2番目は見落とされやすい項目です。送信の方式によっては、入力値がURLの後ろに並んで記録されてしまいます。ページのURLとして分析ツールに送られるため、意図せず個人情報が蓄積されます。
4番目についても確認が必要です。画面の操作を記録するツールは離脱の分析に有効ですが、初期の設定では入力内容が映る場合があります。入力欄を伏せ字にする設定を先に入れてから使ってください。
最後に、この一覧は実装した人ではなく別の人が確認する形にしてください。実装した人は意図を知っているため、抜けに気づきにくくなります。公開前に1回、リストを見ながら実機で確認する工程を入れておくと安全です。
計測を仕込む手順
ここまでの内容を、実際に入れる順番として並べます。順序を守ると、後戻りが発生しません。
到達、入力開始、送信、エラーの数え方を1枚に書きます。定義した日付も残します。
完了ページの表示か、完了メッセージのイベントか。2つを併用しないでください。
自動収集を使うか手動で仕込むかを決め、対象のフォームを名前で指定します。
落ちていそうな項目に絞ります。全項目に入れると管理が続きません。
どの項目のメッセージかを値として付けます。原因の特定に直結します。
正常な送信とエラーの両方を試し、各イベントが1回ずつ出るかを確認します。
1番目を先に置く理由は、定義が決まる前に計測を入れると数字の意味が後から説明できなくなるためです。計測は入れるより、入れた数字が何を数えているかを言えるようにするほうが難しい作業です。
6番目は省略されがちですが、最も事故を防ぐ工程です。イベントが2回発火している、あるいは発火していないという状態は、実際に試すまで気づけません。1か月分のデータを溜めてから気づくと、その1か月が無駄になります。
所要の目安としては、既に分析ツールとタグの管理ツールが入っている環境なら、半日から1日で組めます。実装の担当に依頼する場合は、この手順書をそのまま渡せる形にしておくと往復が減ります。
少ない件数から読み取るサイン
BtoBのフォームは件数が少なく、割合の変化を統計的に判断できる規模にはなりません。それでも読み取れるサインがあります。
1つ目はエラーの発生回数です。技術的な不具合は確率ではなく条件で起きるため、1件でも発生していれば再現する可能性があります。件数の少なさは、この種類のサインには影響しません。
2つ目は確認画面から戻った回数です。戻る操作は明確な意思のある行動なので、数が少なくても意味を持ちます。月に3件でも戻る操作が起きているなら、入力画面に何か引っかかる要素があります。
3つ目は、特定の項目でだけ落ちている形です。項目の並びに沿って緩やかに減るのではなく、1か所で急に減っている場合、その項目に原因があります。形として現れる特徴は、件数が少なくても読み取れます。
期間の扱いにも工夫が必要です。1か月では判断できない場合、四半期でまとめてください。季節性が強い商材では、前年の同じ時期と並べる形も使えます。焦って月ごとに解釈すると、偶然の振れに反応することになります。
逆に、やってはいけないのは細かく切ることです。参照元別、デバイス別、地域別に分けると、1つの区分が数件になります。件数が少ない媒体では、切らずに全体で見るほうが判断の精度が高くなります。
直せる項目と直せない項目
止まっている場所が分かったら、直せるものと直せないものを分けます。全部を直そうとすると、優先順位が決まりません。
| 止まっている場所 | よくある原因 | 対応の見込み |
|---|---|---|
| 到達したが入力に入らない | 手前の説明不足、期待とのずれ | 直せる。導線と説明を見直す |
| 会社名や氏名で止まる | 送信先への不安、用途が不明 | 直せる。用途と連絡方法を明記 |
| 電話番号で止まる | 電話を受けたくない | 直せる。任意項目にする |
| 従業員数や予算で止まる | 答えたくない、答えが分からない | 直せる。選択式か任意にする |
| 自由記述で止まる | 何を書けばよいか分からない | 直せる。入力例を添える |
| 送信でエラーが出る | 入力形式の制約、通信の不具合 | 直せる。表示と検証を見直す |
| 確認画面から戻って離脱 | 戻ると入力値が消える | 直せる。値の保持を実装 |
| 業種や規模が対象外 | そもそも見込み客ではない | 直せない。判断の材料にする |
最後の行の扱いが重要です。対象外の相手が離脱しているのは、フォームが正しく機能している状態でもあります。この離脱を減らそうとすると、成約しない問い合わせが増えるだけになります。
表の中で最初に手を付けるべきは、6行目と7行目です。送るつもりだった相手が技術的な理由で落ちている区間は、直した効果がそのまま件数に出ます。
2行目から5行目は、項目の設計に関わる部分です。ここを直すと件数は増えますが、営業が受け取る情報が減ります。件数と情報量のどちらを取るかは、営業側と合意してから決める判断になります。
1行目については、フォームの外側の作業になります。フォームの直前に何を書いているか、どのページから来ているかを確認してください。フォームを直しても改善しない区間です。
数字を見てから何をするか
計測が動き出すと、直したい箇所が同時に複数見つかります。ここで全部に手を付けると、何が効いたか分からなくなります。
変更は1回に1つだけにしてください。項目を減らし、同時に説明文を変え、送信ボタンの文言も変えると、効果の原因が特定できません。件数が少ない媒体では、この切り分けがより重要になります。
変更の前に、その時点の数字を書き出してください。4段階の件数、割合、対象にした項目の落ち幅。変更後に比べる相手がないと、良くなったかどうかを主観で語ることになります。
判断の期間は、件数から逆算します。月の到達が100件なら1か月では足りず、2か月から3か月分をまとめる必要があります。期間を先に決めておかないと、都合のよい週で判断してしまいます。
効果が出なかった場合は、施策の問題か計測の問題かを切り分けてください。イベントが発火しなくなっていないか、フォームの実装が変わっていないか。計測の側が壊れていることは珍しくありません。
あわせて、営業側の実感も聞いてください。件数が増えても、対象外の問い合わせが増えているだけなら成果ではありません。フォームの改善は件数と質の両方で評価する、という前提を最初に共有しておくと後の議論が短くなります。
やりがちな失敗と運用の注意
フォームの計測で見られる失敗を挙げます。いずれも設計の順序に原因があります。
- 離脱率という1つの数字だけを出す:段階に分かれていないため、次に何をするかが決まりません
- 全項目にイベントを仕込む:データが煩雑になり、管理も分析も続かなくなります
- 入力値をそのままイベントに乗せる:個人情報が計測ツールに蓄積され、規約にも触れます
- テスト送信で発火を確認せずに運用に入る:数えていない、あるいは二重に数えている状態に気づけません
1つ目は最も多い失敗です。段階に分けていない数字は、報告には使えても改善には使えません。フォームの改善を頼まれたら、まず4段階の件数を出すところから始めてください。
3つ目は、後から取り返しがつきにくい失敗です。蓄積されたデータから個人情報を取り除く作業は、実装を直すより手間がかかります。仕込む前に、送る値の一覧を確認してください。
- 計測の定義と設定した日付を1枚に残す。数字が変わったときに、定義の変更か実態の変化かを判別できる
- フォームの実装を変更したら、計測が生きているかを必ず確認する。項目の名前が変わるとイベントが止まる
よくある質問
フォームの離脱率はどのくらいが普通ですか
商材、フォームの項目数、流入の質で大きく変わるため、他社の数値を基準にしても判断できません。比べる相手は自社の過去の数字です。まず4段階の件数を3か月分そろえ、そのうえで入力開始から送信までの割合が下がっていないかを見る形が実務的です。
件数が少ないと計測しても意味がないのではないですか
割合の細かい変化は判断できませんが、エラーの発生と確認画面から戻る操作は件数が少なくても意味を持ちます。技術的な不具合は条件で起きるため、1件の発生でも再現します。割合の分析ではなく、不具合の発見として使うと価値が出ます。
項目ごとの計測は自分で設定できますか
タグの管理ツールが入っている環境なら、入力欄にカーソルが入ったことを条件にイベントを設定できます。要素の名前を値として送る設定が必要です。フォームがツールで生成されている場合は、名前の付け方を先に確認してください。
入力された内容を計測に送ってはいけないのですか
送ってはいけません。分析ツールの規定では個人を特定できる情報の収集は認められておらず、同意の有無とは別の問題として扱われます。送るのは操作の有無と項目の名前だけにしてください。送信方式によってURLに値が乗る場合も確認が必要です。
完了ページがない実装ではどう測りますか
完了のメッセージが表示された時点でイベントを送る実装を追加します。送信ボタンが押されたイベントだけでは、処理が成功したかどうかが分かりません。追加が難しい場合は、問い合わせの受信件数と送信の操作回数を突き合わせる形で代替します。
画面の操作を記録するツールは使うべきですか
どこで手が止まったかを見るには有効です。ただし初期の設定では入力内容が映る場合があるため、入力欄を伏せ字にする設定を先に入れてください。件数の分析ではなく、数人の操作を見て仮説を作る道具として使うと効率がよくなります。
まとめ
フォーム離脱の可視化とは、到達、入力開始、送信、エラーの4段階に分けて数え、どの段階とどの項目で止まったかを言える状態にすることです。1つの離脱率という数字では次の手が決まりません。到達から入力開始で落ちているならフォームの手前の問題、入力開始から送信なら項目の設計、送信からエラーなら実装の問題になります。改善の担当者も段階ごとに変わります。
入力開始はGA4の拡張計測機能で自動収集される仕組みがありますが、レポートで使うにはカスタムディメンションの作成が必要とされ、サイト内の検索窓が混ざる点にも注意が必要です。項目ごとの計測は、入力欄にカーソルが入ったことをイベントにして名前を値として送ります。このとき入力された値そのものは絶対に送らないでください。個人を特定できる情報の収集は分析ツールの規定で認められていません。
件数が少ない媒体でも、エラーの発生回数と確認画面から戻った回数、そして特定の項目でだけ急に落ちる形は読み取れます。変更は1回に1つ、変更前の数字を書き出してから行い、判断の期間は件数から逆算してください。まずは自社のフォームを自分で通し、確認画面から戻ったときに入力値が残るかを確かめるところから始めてください。
※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。
データ分析にAIを活かす第一歩、まずは導入から始めませんか?
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