未設定と出る行が増える原因と対策|値が欠ける仕組み

「流入元の一覧に未設定という行が並び、件数まで多い」「この行を除くと全体の傾向が変わってしまう」——解析の画面を細かく見る担当者がつまずく箇所です。未設定は、特定の流入元をまとめた名前ではありません。値を受け取れなかったことを示す、仮の置き換えです。この記事では、項目ごとの原因と、減らせる範囲と減らせない範囲を整理します。
カメ先生未設定という行はね、そういう種類の流入元があると思われがちだが、値が欠けたときに入る仮の表示なんだ。
カメ子欠けたというのは、記録そのものが無いということですか。
カメ先生記録が届く前に値が確定しなかった場合もあるし、同意の設計で渡されない場合もある。項目ごとに理由が違うから、直し方も分かれるんだ。
カメ子一律に消せるものではないのですね。項目ごとの原因から追いかけます。
- 未設定は、その項目に入るべき値を受け取れなかったことを示す仮の値
- 原因は項目ごとに異なり、着地の頁と流入元では別の理由で起きる
- まとめられた行や、しきい値による非表示とは意味が違う
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未設定という行が上位に来る
レポートを開いてこの行が上位に来ていると、分析そのものが止まります。件数が多いほど全体の傾向が読めなくなるためです。上位の行が説明できないと、報告の場で使えません。まず、この行の意味を正確に押さえます。
公表されている説明では、この値はそのディメンションに入るべき情報を受け取れなかったときに表示される仮の値だとされています。つまり、データが欠けている状態を示す印です。
重要なのは、この行が何か一つの原因を示すものではないという点です。着地の頁で出る場合と、流入元で出る場合とでは背景が違います。同じ表示でも調べる場所が変わります。
そのため、「未設定を減らす方法」を一括で探しても答えは出ません。どの項目で出ているかを特定してから、その項目の原因を潰します。この順序を守ることが最短の道になります。
この行をレポートから除外して報告する例を見かけます。見た目は整いますが、分母が変わるため他の行の割合が実際より大きく出ます。除外するなら、除外したことと除外した件数を必ず明記します。黙って消すと、後から数字が合わないという指摘を受けます。そもそも、この行が大きいこと自体が計測の状態を示す情報です。消してしまうとその情報も失われます。
まとめられた行とは意味が違う
似た表示に、その他としてまとめられた行があります。こちらは値を取得できているが、表示の上限を超えてまとめられたものです。意味が正反対です。
まとめられた行は、個別の値の数が上限を超えたときに現れます。取得はできているため、対象の期間を短くしたり、条件を絞ったりすることで内訳が見えるようになる場合があります。
一方、未設定は取得そのものができていません。期間を短くしても、条件を絞っても、内訳は出てきません。対処の方向がまったく違います。
もう一つ、意図的に値が提供されなかったことを示す表示もあります。こちらは利用者の側の設定や提供元の方針によるもので、こちらの設定では解消できません。
| 表示 | 意味 | 対処の方向 |
|---|---|---|
| 未設定 | 値を受け取れなかった | 計測の設定を見直せば減らせる場合がある |
| その他としてまとめられた行 | 取得はできたが上限を超えた | 期間や条件を絞ると内訳が見える |
| 提供されなかったことを示す表示 | 意図的に渡されていない | こちらの設定では解消できない |
| しきい値による非表示 | 人数が少なく個人が特定され得る | 期間を広げると表示される場合がある |
表を見比べるときの実務的な使い方を付け加えておきます。同じレポートに未設定とまとめられた行の両方が出ることがあります。このとき、先に対処すべきは未設定のほうです。まとめられた行は条件を絞れば見えますが、未設定は絞っても見えません。手を打っても変わらないものと、打てば変わるものを先に切り分ける。この判断だけで調査にかける時間が半分になります。限られた時間で成果を出すための順序です。
着地の頁で起きる場合
着地の頁の項目でこの行が出る場合、原因はかなり絞られます。そのセッションで、頁の表示のイベントが発生しなかったことが主な原因です。
なぜ発生しないのか。典型は、利用者が頁を開いたまま長時間放置し、セッションが切れた後に何らかの操作をした場合です。新しいセッションが始まりますが、頁の表示は起きていません。
もう一つは、頁の表示以外のイベントでセッションが始まる場合です。動画の再生や、外部への遷移だけでセッションが始まることがあります。着地の頁として記録すべき値が存在しません。
計測のタグの設置漏れも原因になります。特定の頁だけタグが入っていないと、そこから始まったセッションで着地の頁が記録されません。この場合は設置漏れを直せば解消します。
この項目での欠落は、多くの場合それほど深刻ではありません。着地の頁が分からない訪問が1割程度あっても、施策の判断はできます。優先度を付けるなら、流入元や施策の名前のほうが先です。ただし、特定の頁を評価したい場面では話が変わります。改修した頁の効果を測る、新しく作った資料の頁を評価する。こうした目的では着地の頁の精度が結論を左右します。目的に応じて優先度を決めます。
流入元で起きる場合
流入元の項目で出る場合は、セッションの開始のイベントが発生していないことが主な原因とされています。流入元はセッションの開始時に記録されるためです。
この状況は、計測のタグが正しく動いていない頁が混じっているときに起きます。読み込みの途中で利用者が離脱した場合にも同様のことが起こり得ます。
もう一つの経路が、同意の管理の仕組みです。利用者が同意していない状態では一部の情報が送られません。同意の取得の設計によって、欠ける割合が変わります。
流入元での欠落は、施策の評価に直接効きます。どの経路から来たか分からない訪問が一定の割合を占めると、投じた費用の配分を判断できません。優先して潰すべき項目です。
切り分けの目安があります。未設定の訪問について着地の頁が記録されているかを見ます。記録されているなら、計測そのものは動いていて流入元の情報だけが欠けている状態です。両方が同時に欠けているなら、計測の仕組み自体を疑います。この見分けは探索の機能で2つの項目を掛け合わせれば数分で済みます。原因の当たりを付けてから設定を見に行くほうが、闇雲に設定を確かめるより速く片付きます。
キャンペーンで起きる場合
広告や施策の名前の項目で出る場合、引数の設定の誤りが最も多い原因です。リンクに付ける印が抜けていたり、綴りが違っていたりします。
広告の管理の道具との連携ができていない場合も出ます。連携していれば自動で情報が渡りますが、設定していないと手作業の印に頼ることになります。
自動での付与の設定が無効になっている場合も原因になります。この設定が切れていると、広告からの流入が正しく分類されません。管理の画面で一度確かめておく価値があります。
印を付ける作業は人手で行うため、誤りが混じりやすい部分です。命名の規則を決め、作成の道具を使い、出稿の前に確かめる。運用の型を作れば、この項目の欠落はほぼ消せます。
印を付ける対象を決めておくことも大切です。自社の中の頁から頁へ移動するリンクに印を付けてしまうと、そこで新しいセッションが始まったように扱われます。自社の中のリンクには印を付けない、というのが原則です。メールの中のリンクや、外部の媒体に出す広告など、外から来る経路にだけ付けます。この原則を知らないまま社内の案内メールに印を付けると、既存の訪問者が新規の流入として二重に数えられます。未設定とは別の形で数字が歪む例です。
検索の語や地域で起きる場合
検索の語の項目で出る場合は、検索の管理の道具との連携の不備が主な原因とされています。連携していなければそもそも語の情報は渡ってきません。
連携していても、全ての語が見えるわけではありません。利用者の保護のため、件数が少ない語は提供されない仕組みになっています。この分はこちらの設定では解消できません。
地域の項目で出る場合は、同意の状態や、通信の宛先から位置を特定できない技術的な理由が挙げられています。経路の途中で情報が変わる環境からの接続では、特定できないことがあります。
端末や利用者の属性でも同様のことが起きます。これらの項目は推定に基づく部分があるため、常に一定の欠落を含みます。ゼロにはできない項目だと理解しておきます。
同意の設計が割合を左右する
同意の取得の仕組みを入れている場合、その設計が欠落の割合を大きく左右します。同意しない利用者の行動は、一部しか取得できません。
同意を求める画面の出し方によって、同意する人の割合は変わります。選択肢の並べ方、説明の文言、表示する場所。同じサイトでも、設計を変えると割合が数十ポイント動くことがあります。
ただし、同意率を上げることだけを目的に設計を歪めるのは避けるべきです。選びにくくする、拒否の選択肢を隠す。こうした作りは別の観点で問題になります。
現実的な方針は、同意しない人の分は取得できないものとして受け入れ、その割合を把握しておくことです。割合が分かっていれば、全体を推定する材料になります。欠落そのものより、欠落の大きさを知らないことのほうが問題です。
独自の区分で起きる場合
自社で定義した区分で出る場合は、計測のタグの側で値を渡していないことが原因です。受け取る側の設定だけでは値は入りません。
よくあるのが、一部の頁だけ値を渡す記述が入っていない状態です。後から追加した頁や、別の仕組みで作られている頁で起きやすくなります。
値の綴りが揺れている場合も問題になります。大文字と小文字、全角と半角、余分な空白。表記が揺れると、同じ意味の区分が別々の行に分かれます。
この項目の欠落は、設計の見直しで解消できる部分が大きいものです。どの頁でどの値を渡すかを一覧にして、抜けを埋めていく。地道ですが確実です。
独自の区分を作るときは、値を渡せない場合の既定値も決めておきます。何も渡さないと未設定になりますが、「区分なし」といった値を明示的に渡せば意図した表示になります。欠落と、区分に当てはまらないことを区別できるようになります。この設計をしておくと、後から見たときに設定漏れなのかそもそも対象外なのかが分かります。区分を追加するたびにこの既定値の扱いを決める。手間はかかりますが、半年後の自分が助かります。
しきい値による非表示との区別
値が見えないもう一つの理由が、しきい値による非表示です。人数が少ないレポートで、個人が特定されないよう情報が隠されます。
この仕組みは、利用者の識別を跨ぐ機能を有効にしている場合に働きます。対象の人数が少ないと、内訳が表示されなくなります。
見分け方があります。しきい値が適用されている場合、画面上に印が出ることがあります。印の色や表示で、しきい値の適用が示されます。まずここを確かめます。
しきい値が原因なら、対象の期間を広げることで表示される場合があります。1週間で見えないものが1か月なら見える、ということが起こります。未設定とは対処がまったく違います。
この仕組みは無効にできる場合があります。利用者の識別を跨ぐ機能を切れば、しきい値が働かなくなることがあります。ただし、その機能から得られていた情報も同時に失われます。何を優先するかを決めてから切り替える判断が要ります。属性の推定を使っていないなら切っても影響は小さく、使っているなら慎重に判断します。切り替えると過去のデータの見え方も変わるため、報告の途中で切り替えるのは避けます。四半期の区切りで行うのが無難です。
どのくらいの割合なら問題か
欠落をゼロにはできない以上、どこまで許容するかの目安が要ります。目安は、その数字を何に使うかで変わります。
全体の傾向を見るだけなら、1割程度の欠落があっても結論はほとんど変わりません。増えているか減っているかを月ごとに追う用途であれば、欠落の割合が一定であれば傾向は正しく読めます。
一方、経路ごとの費用対効果を出す場合は話が違います。どの経路から来たか分からない訪問が2割あると、配分の判断が揺らぎます。この用途では1割を超えたら手を打つ水準です。
特定の施策の成否を判断する場合は、さらに厳しく見ます。その施策からの流入が正しく分類されていなければ評価そのものが成り立ちません。用途ごとに許容の水準を決めておくと、対処の優先度が自動的に決まります。
切り分けの工程
実際に調べるときの手順を整理します。項目を特定してから原因を探る、という順序が要点です。
流入元、着地の頁、施策の名前、地域。どの項目の一覧でこの行が出ているかをはっきりさせます。
全体に対して何割を占めるかを出します。1割未満なら優先度は下がります。2割を超えるなら分析の前提が崩れています。
まとめられた行やしきい値による非表示ではないかを確かめます。画面上の印を見ます。
着地の頁ならタグの設置、流入元ならセッションの開始、施策の名前なら引数。項目に応じて調べる先を変えます。
設定を直したら、翌日以降のデータで割合が下がったかを見ます。過去のデータは変わりません。
最後の点は見落とされがちです。設定を直しても、過去に欠けたデータは埋まりません。直した日を記録し、その前後で比較の条件を分けます。
よくある設定の誤り
調査の現場で繰り返し見つかる誤りを整理します。いずれも、気づけば数十分で直せるものです。
- 一部の頁だけ計測のタグが入っておらず、そこからの流入が分類されない
- 自社の中のリンクに印を付けてしまい、セッションが途中で切れている
- 広告の管理の道具との連携を設定しておらず、自動での付与も無効になっている
- 印の綴りが担当者ごとに違い、同じ施策が複数の行に分かれている
- 未設定の行をレポートから除外し、除外したことを報告に書いていない
一つ目は、サイトの改修や頁の追加のたびに起こり得ます。新しい頁を公開したら計測を確かめる、という手順を決めておきます。公開の確認項目に一行加えるだけです。
四つ目は、運用が複数人になったときに増えます。命名の規則を文書にし、作成の道具を共有する。この2つでほぼ解消します。規則は細かくしすぎず、全て小文字にする程度から始めます。
報告のときの書き方
この行が残ったまま報告する場面もあります。隠すのではなく、意味を添えて出すのが正しい扱いです。
報告の資料では、この行を「取得できなかった分」として別枠に置きます。他の流入元と並べると、そういう経路があるかのように誤解されます。
割合も併記します。全体の1割なら結論は大きく変わりません。3割ならその報告から導ける結論は限定されます。この但し書きが誠実さになります。
そのうえで、減らすための打ち手とその進捗を書き添えます。問題を認識して手を打っていることが分かれば、数字の不完全さは受け入れられます。
資料の作り方としては、一覧の末尾に置くのが分かりやすい形です。上位の行に混ぜると経路の一つに見えてしまいます。末尾に置き、背景の色を変えるか罫線で区切る。視覚的に別のものだと示すだけで、誤解はほぼ防げます。口頭の説明がなくても資料だけで伝わる形にしておくと、転送されたときにも意味が保たれます。報告の資料は作った場を離れて回ることが多いものです。その前提で作ります。
過去のデータは埋まらない
設定を直した後に必ず確かめておくべき点があります。直した効果が出るのは、直した日より後のデータだけです。過去にさかのぼって値が補われることはありません。
このため、前年との比較や長期の傾向を見るときに段差が生まれます。直した前後で同じ指標でも意味が変わってしまいます。比較の際はこの点を注記します。
実務的な対処は、直した日を記録しておくことです。報告の資料に「この日に計測を改善した」と一行入れておけば、後から見た人が混乱しません。
逆に言えば、直すのが早いほど使えるデータの期間が長くなります。気になった時点で直すのが、最も安上がりな対処です。「来期の改修でまとめて」と先送りすると、その間のデータは永久に欠けたままになります。
会議の場で聞かれたときの答え方も用意しておきます。「これは何ですか」と問われて「分かりません」と答えると、レポート全体の信頼が下がります。値を取得できなかった分です、と一言で説明できる状態にしておきます。そのうえで、原因の見当と対処の予定を添える。この3点セットで話せば、むしろ計測を管理できている印象になります。数字の不完全さはどの会社にもあります。把握しているかどうかが差になります。
減らせないものとの付き合い方
全ての欠落をゼロにすることはできません。同意していない利用者の分や、提供元が渡さない分は残ります。
- 同意していない利用者の分は、こちらの設定では取得できない
- 検索の語のうち件数が少ないものは、提供元から渡されない
- 地域や端末の推定は、常に一定の欠落を含む
- 設定を直しても、過去に欠けたデータは埋まらない
現実的な目標は、設定の不備による欠落をなくすことです。タグの設置漏れ、引数の付け忘れ、連携の未設定。これらは全て、こちらの手で潰せる範囲です。
潰しきった後に残る割合が、その環境での下限になります。その水準を把握しておけば、後から割合が増えたときに異常として気づけます。平常時の水準を測っておくことが、監視の出発点になります。
外部の道具に数字を持ち出している場合も同じ整理が要ります。表計算や可視化の道具に数字を流し込むと、元のレポートにあった注記が失われることがあります。持ち出した先でも、欠落の存在が分かる形にしておきます。項目名を工夫する、注記の列を作る、凡例に一行足す。方法は何でも構いません。元の文脈から切り離された数字ほど独り歩きしやすいものです。作った本人以外が見る資料では特に注意します。
点検の項目
定期的に確かめる項目を並べます。四半期に一度で十分です。
- 主要な項目それぞれで、未設定の割合を出したか
- まとめられた行やしきい値による非表示と区別したか
- 全ての頁に計測のタグが入っているか
- 広告の管理の道具との連携が有効か
- 自動での付与の設定が有効か
- 施策の名前の引数に、命名の規則が守られているか
- 独自の区分で値を渡していない頁がないか
- 値の表記に揺れがないか
- 平常時の割合の水準を記録しているか
- 報告の資料で、この行を別枠として扱っているか
この一覧の三番目と五番目が、最も効果の大きい項目です。タグの設置漏れと自動での付与の設定だけで、欠落の多くが説明できます。まずここから当たります。
九番目の記録は地味ですが重要です。水準を知らないと、増えたのかもともとそうだったのかが判断できません。一度測って書き残しておきます。
まとめ
未設定という行は、その項目に入るべき値を受け取れなかったことを示す仮の値です。特定の流入元をまとめた名前ではありません。着地の頁なら頁の表示のイベント、流入元ならセッションの開始、施策の名前なら引数。項目ごとに原因が違います。
まとめられた行やしきい値による非表示とは意味も対処も異なります。設定の不備による欠落は潰し、残る分は割合を添えて報告する。平常時の水準を記録しておけば、後から増えたときに気づけます。この行を敵視するのではなく、計測の健康状態を示す指標として使うと運用が安定します。
※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。
データ分析にAIを活かす第一歩、まずは導入から始めませんか?
デボノはアカウント開設・初期設定など「そもそものAI導入」から社内定着まで伴走支援。マーケティング活用など一歩進んだご相談にも対応します。
