地域別のアクセスを商圏の判断に使う方法|精度の限界も知る

解析の画面には、都道府県ごとの数字が並んでいます。東京が最多で、大阪、愛知と続く。多くのサイトで、同じ並びになります。この数字は、何から作られているのでしょうか。作られ方を知ると、使いどころが見えてきます。
カメ先生地域のデータを見たら、東京が7割だったよ。
カメ子その数字は、通信の識別の番号から推定されています。
カメ先生実際に東京から見ているわけではないのかい。
カメ子そうとは限りません。ずれる理由が、いくつかあります。
- 地域の値は、通信の識別の番号から推定されている
- 実際の場所とずれる理由が、少なくとも4つある
- それでも、傾向としては判断に使える
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この数字は、どこから来るのか
まず、作られ方を確かめます。解析の仕組みは、訪問者に場所を聞きません。分かるのは、通信の識別の番号だけです。その番号から、地域を推定しています。推定である、という点が重要です。
番号と地域の対応表が、存在します。どの番号の範囲が、どの地域に割り当てられているか。その対応表を使って、地域を割り出します。対応表は、定期的に更新されます。しかし、完全ではありません。
精度は、地域の細かさで変わります。国の単位なら、ほぼ正確です。都道府県では、それなりの精度があります。市区町村では、精度が落ちます。細かく見るほど、信頼度は下がります。
この前提を、押さえておきます。厳密な事実ではなく、推定の値です。個別の判断には、使えません。傾向を見る目的なら、十分に使えます。使い方を、目的に合わせます。
画面の操作は、簡単です。レポートから、利用者の属性を選びます。詳細の画面で、地域の項目を切り替えます。国、都道府県、市区町村の順に細かくなります。この3段階を、行き来しながら見ます。
この記事では、その読み方を扱います。まず、ずれる理由を4つ整理します。そのうえで、使える場面を示します。実務での活かし方も扱います。最後に、報告での伝え方をまとめます。
ずれる理由の1つ目:中継の仕組み
実際の場所とずれる理由を、順に見ます。1つ目は、中継の仕組みを使う場合です。通信を別の経路に通す仕組みがあります。その場合、経路の側の番号が記録されます。本人の場所とは、無関係になります。
企業では、この仕組みが広く使われています。安全の対策として、通信を集約する形です。在宅で働く社員も、会社の経路を通ります。その結果、全員が同じ地域として記録されます。実際には、全国に散らばっていてもです。
個人でも、使う人が増えています。公衆の回線を使うときの、安全の対策としてです。その場合、まったく別の地域や国が記録されます。海外の経路を選ぶ人もいます。海外からの訪問に見えることになります。
この影響は、法人向けのサイトで特に大きい。訪問者の多くが、企業の回線を使うためです。個人向けのサイトより、ずれが大きくなります。この点を、前提として持っておきます。そのうえで、数字を読みます。
ずれの量は、測れません。どれだけの人が使っているかは、分からないためです。したがって、補正もできません。できるのは、ずれがあると知っておくことだけです。その前提で、判断の重みを決めます。
ずれる理由の2つ目:携帯の回線
2つ目は、携帯の回線を使う場合です。この場合、接続する基地局の位置が使われます。本人がいる場所とは、必ずしも一致しません。基地局は、広い範囲を担当しているためです。隣の市として記録されることがあります。
さらに、通信の設備は集約されています。地方からの通信が、都市の設備を経由する。その場合、都市として記録されます。実際には、地方から見ているのにです。この現象は、広く知られています。
結果として、都市部の数字が実態より大きくなります。東京の割合が高く出るのは、この影響もあります。地方の数字は、実態より小さく出ている可能性があります。この偏りを、頭に入れておきます。地方を軽視する判断は、危険です。
携帯からの訪問が多いサイトほど、影響が大きい。端末の種類で分けて見ると、傾向が分かります。卓上の端末からの訪問だけを見る方法があります。そのほうが、地域の精度は上がります。法人向けでは、この見方が有効です。
ただし、母数は減ります。分けて見ると、件数が少なくなります。少なすぎると、傾向が読めません。全体と、分けた場合の両方を見ます。同じ傾向なら、信頼度は上がります。
ずれる理由の3つ目と4つ目
3つ目は、対応表そのものの誤りです。番号と地域の対応は、常に正しいとは限りません。割り当てが変わったのに、表が古いままの場合があります。その場合、以前の地域として記録されます。更新されるまで、誤りが続きます。
この誤りは、こちらでは検出できません。数字を見ても、正しいかどうか分からないためです。急に特定の地域が増えた場合は、疑ってみます。施策に心当たりがなければ、対応表の変更かもしれません。こうした変動が、時々起きます。
4つ目は、自社の関係者のアクセスです。社員が、自社のサイトを見ることがあります。その分が、地域の数字に混ざります。本社の所在地の数字が、実態より大きくなります。この影響は、訪問が少ないサイトほど大きい。
対策は、除外の設定です。自社の通信の識別の番号を、除外します。解析の道具に、設定の機能があります。設定していない会社が、意外に多い。地域を見る前に、必ず確かめます。
在宅の勤務が増えると、除外は難しくなります。自宅の回線からのアクセスは、除外できません。社員には、私用の端末で見ないよう伝えます。あるいは、社内の周知で頻度を減らします。完全には防げませんが、影響は小さくできます。
| ずれる理由 | 起きる現象 | 対処の可否 |
|---|---|---|
| 中継の仕組み | 経路の側の地域として記録される | 対処できない |
| 携帯の回線 | 基地局や集約の設備の地域になる | 端末で分けて見る |
| 対応表の誤り | 以前の地域のまま記録される | 対処できない |
| 関係者のアクセス | 本社の所在地が大きく出る | 除外の設定で対処 |
それでも、使える場面がある
ここまで限界を述べてきました。では、まったく使えないのか。そうではありません。傾向を見る目的なら、十分に使えます。使える場面を、整理します。
1つ目は、想定との大きなずれを見つける場面です。関東を対象にしているのに、関西が最多である。こうした大きなずれは、推定の誤差では説明できません。何かが起きている、という手がかりになります。調べる価値のある発見です。
2つ目は、時期による変化を見る場面です。同じ推定の方法で、時期を比べます。推定の誤差は、時期が変わっても同じように働きます。したがって、変化の方向は信頼できます。催しの後に、その地域が増えたかを見られます。
3つ目は、極端な集中を見つける場面です。特定の市区町村から、異常に多い訪問がある。大口の取引先が、検討している可能性があります。あるいは、競合が調べています。どちらにせよ、確かめる価値があります。
4つ目は、海外からの訪問を把握する場面です。国の単位なら、精度は比較的高い。想定していない国からの訪問が多い場合。需要があるのか、不正な巡回なのかを見ます。この判断は、実務に直結します。
出展や訪問の計画に、どう使うか
実務での活かし方を、具体的に見ます。最も使いやすいのが、催しの計画です。どの地域で開くか、どこに出展するか。この判断に、地域の数字が使えます。使い方を示します。
まず、訪問の多い地域を上位から並べます。5つ程度を、書き出します。そのうち、まだ催しを開いていない地域はどこか。そこが、候補になります。需要があるのに、接点がない地域です。
次に、成果との対応を見ます。訪問が多い地域と、問い合わせが多い地域は違います。訪問だけ多くて、成果がない地域があります。その場合、内容が合っていない可能性があります。あるいは、対応できる体制がないためです。
営業の訪問の計画にも、使えます。出張の際に、周辺の企業を回ります。その地域からの訪問が多ければ、優先度が上がります。ただし、個別の企業までは分かりません。あくまで、地域の傾向としての判断です。
配送や対応の範囲を決める場面でも、使えます。対応できない地域からの訪問が多い場合。範囲を広げるか、その旨を明示するかの判断です。明示していないと、問い合わせが無駄になります。双方にとって、損失です。
広告の配信の地域を決める場面でも、参考になります。ただし、広告の側の推定とは方式が違います。数字が一致しないことが、あります。同じ物差しで比べられない点に、注意します。それぞれの中での傾向として、見ます。
訪問の地域と、成果の地域を突き合わせる
地域の数字は、単独で見ても価値が薄い。成果の側と並べて、初めて意味が出ます。この突き合わせが、最も実務的な使い方です。ずれた箇所に、改善の余地があります。手順を示します。
まず、訪問の多い地域を上位から並べます。次に、問い合わせの多い地域を並べます。この2つの順位を、横に並べます。一致していれば、素直な状態です。ずれていれば、そこに理由があります。
訪問は多いのに、成果が少ない地域。この場合、いくつかの原因が考えられます。対応の範囲外だと思われている可能性があります。あるいは、記事だけ読まれて終わっている。内容と、求めているものが合っていません。
訪問は少ないのに、成果が多い地域もあります。この場合は、伸ばす余地があります。少ない訪問から、高い率で成果が出ています。その地域からの訪問を増やせば、成果も増えます。広告の配信を、その地域に寄せる判断もできます。
この突き合わせは、四半期に1度で足ります。毎月見ても、件数が少なくて傾向が出ません。3か月分をまとめて、見ます。上位5つずつを並べるだけで、十分です。作業は、15分で終わります。
言語と時間帯も、あわせて見る
地域だけでは、判断の材料が足りません。あわせて見ると効く項目が、2つあります。端末の言語の設定と、訪問の時間帯です。どちらも、同じ画面で見られます。順に説明します。
言語の設定は、地域より確実な情報です。推定ではなく、端末の設定そのものだからです。海外からの訪問を判断する際に、役立ちます。日本語以外の設定が多ければ、海外の需要があります。地域の推定より、信頼度が高い。
ただし、在日の外国人の可能性もあります。言語だけで、国を判断はできません。地域と言語の両方を、あわせて見ます。両方が海外を示していれば、確度は上がります。片方だけなら、保留にします。
時間帯は、業務での利用かを見る材料になります。平日の日中に集中していれば、業務での閲覧です。法人向けでは、これが望ましい形です。夜間や休日に偏るなら、個人の関心かもしれません。内容の方向を、見直す材料になります。
海外からの訪問がある場合、時差も現れます。日本の深夜に、まとまった訪問がある。その時間帯が、相手の日中に当たります。どの地域かを、推し量る材料になります。地域の推定と、突き合わせて確かめます。
海外からの訪問を、どう扱うか
海外からの訪問が、一定量ある会社があります。その扱いに、迷う場面があります。需要なのか、それとも別のものか。見分ける方法が、いくつかあります。順に確かめます。
まず、滞在の時間を見ます。数秒で離脱していれば、人ではない可能性があります。自動で巡回する仕組みが、含まれています。この分は、需要とは呼べません。除外の設定で、減らせる場合があります。
次に、見ている頁を見ます。特定の頁だけに集中していないか。同じ頁ばかりなら、調査か複製の目的かもしれません。複数の頁を回っていれば、関心のある人です。この違いは、はっきり出ます。
問い合わせの有無も、確かめます。海外から、実際に連絡が来ているか。来ていれば、需要は実在します。来ていなければ、届いていないだけかもしれません。言語の壁が、原因の場合もあります。
需要があると判断した場合の対応は、段階的です。まず、対応の可否を明記します。海外への提供が可能かどうかです。次に、主要な頁だけを翻訳します。全部を訳す必要は、ありません。
地域で、内容を出し分けるべきか
地域が分かるなら、出し分けたくなります。その地域の事例を見せる、といった発想です。この判断には、注意が必要です。推定が外れると、逆効果になります。検討の材料を示します。
出し分けの利点は、関連性の高さです。近くの事例が出れば、身近に感じられます。対応の範囲内だと、分かりやすくなります。問い合わせにつながる可能性が、上がります。効果は、確かにあります。
弱点は、推定の誤りです。実際とは違う地域の内容が、表示されます。関係のない地域の事例を見せられる形です。違和感を与え、信頼を損ねます。誤りの割合が高いほど、損失も大きい。
折衷の方法として、選ばせる形があります。自動で切り替えず、地域を選ぶ欄を置きます。本人が選ぶので、誤りが起きません。選ばない人には、全国の内容を見せます。この形が、実務では安全です。
検索の観点でも、自動の出し分けには注意が要ります。巡回する仕組みが、どの地域から来るかは分かりません。内容が定まらないと、評価も不安定になります。全地域に共通の内容を、基本として持ちます。そのうえで、補足として出し分けます。
よくある誤読と、その正し方
最後に、誤った読み方を整理します。社内で共有しておくと、判断の事故が減ります。どれも、実際に起きているものです。数字そのものより、読み方の問題です。順に挙げます。
- 東京が7割だから、地方は不要と判断する:通信の基盤が都市に集中するため、都市が過大に出やすい
- 市区町村の数字で、出店や訪問を決める:件数が少なく、推定の誤差も大きい単位になる
- 関係者の除外をせずに見る:本社の所在地の数字が、実態より大きく出る
- 海外からの訪問を、すべて需要と見なす:自動で巡回する仕組みが含まれている
- 推定である旨を添えずに報告する:事実として扱われ、誤った判断の根拠になる
1つ目が、最も損失の大きい誤読です。地方の数字が小さく出る構造的な理由があります。その構造を知らずに、地方を切り捨てる。実際には需要があるのに、機会を失います。この判断は、慎重に行ってください。
2つ目も、よく起きます。細かく見れば分かる、と考えてしまうためです。細かくするほど、精度も件数も落ちます。都道府県までにとどめるのが、実務的です。それ以上は、期間を長く取って補います。
- 地域の値は、解析の道具によって推定の方法が違う。道具をまたいで数字を比べない
- 広告の側の地域の指定とも、方式が異なる。数字が一致しなくても、誤りとは限らない
- 対応表は更新されるため、過去の数字が後から変わることはない。集計時点の推定が残る
市区町村まで見る、意味と限界
細かく見たくなるのが、人情です。市区町村まで、表示できます。しかし、ここには注意が要ります。細かくするほど、精度は落ちます。そして、件数も少なくなります。
精度が落ちる理由は、対応表の粒度です。番号の範囲は、市区町村単位では区切られていません。推定の幅が、そのまま誤差になります。隣接する市として、記録されることがあります。この誤差は、修正できません。
件数の問題も、深刻です。全体で月1万件でも、市区町村に分ければ数件です。数件の差は、偶然の範囲を出ません。その数字で判断すると、誤ります。細かく見るには、母数が要ります。
それでも見る価値があるのは、極端な場合です。特定の市区町村から、突出して多い訪問がある。誤差では説明できない量であれば、意味があります。大口の検討か、集中的な調査です。この場合だけ、細かく見ます。
期間を長く取ると、件数の問題は緩和されます。1か月ではなく、半年で見ます。母数が増え、傾向が読みやすくなります。細かく見るときは、期間を長くします。この組み合わせが、実務的です。
報告に使うときの、書き方
地域の数字を報告する場面があります。そのとき、伝え方が重要になります。推定であることを、伝えないといけません。断定して伝えると、誤った判断を招きます。書き方の型を示します。
- 推定の値である旨を、必ず添える
- 率だけでなく、実数と母数も並べる
- 対象の期間を、明示する
- 自社の関係者を除外しているかを、示す
- 端末の種類で分けた場合の数字も、あわせて出す
- 前の期間との比較を、同じ条件で並べる
- 市区町村まで見た場合は、件数の少なさを明記する
1つ目が、最も重要です。推定であることを、1行で添えます。この1行がないと、事実として扱われます。後から誤りが分かったときに、責任の問題になります。書く手間は、数秒です。
2つ目も、忘れないでください。東京が7割、という報告だけでは判断できません。全体が100件なら、70件の話です。全体が10万件なら、まったく違う意味を持ちます。実数と母数を、必ず添えます。
比較の条件も、揃えます。前年と比べるなら、除外の設定も同じにします。途中で設定を変えていると、比べられません。設定を変えた日を、記録しておきます。この記録が、後の分析を支えます。
定点で見る、進め方
最後に、続け方を扱います。一度見ただけでは、意味が薄い。定期的に見て、変化を追います。変化のほうが、絶対値より信頼できます。手順を示します。
自社の通信の識別の番号を、除外に登録します。これをしないと、本社の所在地の数字が実態より大きく出ます。最初に行う作業です。
都道府県で、四半期ごとに見る。この程度で十分です。細かくすると、件数が足りなくなります。単位を変えると、比較できなくなります。
表計算の1行に、期間と上位5つの地域名と実数を書きます。率だけでなく、実数を残すことが重要です。
問い合わせや申し込みが、どの地域から来ているか。訪問の地域と並べると、ずれが見えます。そのずれが、次の打ち手になります。
需要があって接点がない地域を、候補にします。判断の材料の1つとして使い、これだけで決めないようにします。
4つ目の工程が、最も価値を生みます。訪問の地域と、成果の地域は一致しません。そのずれが、改善の手がかりです。訪問が多くて成果がない地域には、理由があります。その理由を探すことが、次の施策になります。
記録は、簡単な形で構いません。四半期に1行、年に4行です。3年続けても、12行にしかなりません。その12行から、傾向が読めます。続けることが、唯一の条件です。
記録には、その期間に行った施策も添えます。催しを開いた、広告を出した、記事を公開した。地域の分布が動いたとき、原因をたどれます。施策の記録がないと、変化の理由が分かりません。1行に、10字ほど書き足すだけで足ります。
まとめ
地域の数字は、通信の識別の番号から推定された値です。中継の仕組み、携帯の回線、対応表の誤り、関係者のアクセス。少なくとも4つの理由で、実際の場所とずれます。したがって、個別の判断には使えません。傾向を見る目的で、使います。
使えるのは、想定との大きなずれ、時期による変化、極端な集中、海外からの訪問です。催しの開催地や、訪問の計画の材料になります。報告するときは、推定である旨と、実数と母数を必ず添えてください。そして、見る前に自社の関係者を除外する設定を確かめてください。この設定がないと、本社の所在地の数字が実態より大きく出ます。
※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。
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