平均値だけを見ると実態を外す|分布で見る4つの視点

平均値だけを見ると実態を外す|分布で見る4つの視点

「平均より上か下かで判断している」「平均が真ん中を表していると思っていた」——数字を報告する場面で共有されている前提です。平均は、真ん中を意味しません。公的な統計でも、平均を下回る側が6割を超える例があります。この記事では、なぜずれるのかと、分布で見る4つの視点を整理します。


カメ先生カメ先生

平均値はね、集団の真ん中を表すものだと思われがちだが、上に大きく外れた少数がいると、平均そのものが引き上げられてしまうんだ。


カメ子カメ子

引き上げられると、どのくらいずれるものでしょうか。


カメ先生カメ先生

所得の統計では、平均を下回る世帯が6割を超えている。つまり平均という数字は、実際には多数派より上の位置にある。マーケの数字でも同じことが起きる。


カメ子カメ子

多数派の外にあるのですね。ずれる理由から確かめます。


この記事のポイント
  • 公的統計でも、平均を下回る世帯が6割を超えることがある
  • 平均が上にずれるのは、一部の大きな値が全体を引っ張るため
  • 見るべきは中央値と分布の形。この2つで判断が変わる

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目次

平均は真ん中を意味しない

平均という言葉には、なんとなく「標準的な値」という印象があります。平均より上なら多いほう、下なら少ないほう。この理解は、数字の並び方によっては大きく外れます

平均は、すべての値を合計して個数で割った数字です。この計算では、極端に大きい値が全体を強く引き上げます。1つの大きな値が、他の何十件分もの影響力を持ちます

一方、中央値は値を小さい順に並べたときの真ん中の値です。こちらは極端な値の影響をほとんど受けません。1件が10倍になっても、順番が変わらなければ中央値は動きません

つまり、この2つは違うものを測っています。平均は全体の合計の水準を、中央値は典型的な位置を表します。どちらが正しいという話ではなく、知りたいことに応じて使い分けるものです。

問題は、実務では平均だけが報告されることです。資料に並ぶのは平均の値で、中央値や分布が添えられていることはほとんどありません。その結果、実態と違う印象で意思決定が進みます。

この記事では、まず公的な統計で差を確認し、そのうえでマーケティングの指標で同じことがどう起きるかを見ます。最後に、報告の資料での見せ方まで整理します。

この違いは、言葉の使い方にも表れます。日常会話で「平均的な」と言うとき、多くの人は典型的なという意味で使っています。統計の平均は、その意味を持っていません。同じ言葉が違う意味で使われている状態です。

公的統計に見る平均と中央値の差

2024年の国民生活基礎調査の数字を見てみます。1世帯当たりの平均所得金額は536万円。所得金額の中央値は410万円です。

差は126万円あります。平均のほうが中央値より2割以上高い。そして、平均所得金額以下の世帯の割合は61.9%と示されています

この61.9%という数字が、平均の性質をよく表しています。平均を下回る世帯が6割を超えるということは、平均は多数派の位置を示していないということです。

同じ調査では、世帯主の年齢階級別の数字も出ています。もっとも高いのが50代から59代の750万円。もっとも低いのが29歳以下の336万4千円です。全体の平均は、これらが混ざった結果として出ています。

この構造を知らずに「平均536万円」だけを見ると、多くの世帯がその近辺にいるという印象を持ちます。実際には、その水準に届いていない世帯のほうが多い。判断の前提が最初から違ってきます。

公的な統計がこの2つを併記しているのには理由があります。片方だけでは実態が伝わらないと分かっているためです。自社の資料でも、この作法を真似する価値があります

自社の数字でも、同じ確認ができます。取引先の年間の取引額を並べて、平均と中央値と、平均以下の社数の割合を出す。6割を超えていれば、所得の統計と同じ構造だと分かります

なぜ平均が上にずれるのか

平均が中央値より高くなる現象には、共通の構造があります。値の分布が、片側に長い裾を引いている形です。下限は決まっているのに、上限がないという性質を持つ数字で起きます。

所得はまさにこの形です。ゼロより下にはなりませんが、上には数億円という値が存在し得ます。下に密集し、上にわずかな極端な値がある形になります

この形では、少数の大きな値が平均だけを引き上げます。件数としては全体のわずかでも、合計への寄与が大きいためです。中央値は動かず、平均だけが上がるという結果になります。

マーケティングで扱う数字の多くが、この性質を持っています。取引の金額、滞在の時間、閲覧のページ数、商談の期間。いずれも下限があり、上限がありません。

逆に、両側に均等に散らばる数字であれば、平均と中央値は近くなります。身長のような数字がその例です。しかし業務で扱う数字で、この形になるものはあまりありません。

つまり、マーケティングの数字は、原則として平均が上にずれていると考えたほうがよい。例外を探すより、そう構えておくほうが判断を誤りません。

逆のずれが起きることもあります。上限が決まっていて、下に外れ値が出る指標です。この場合は平均が中央値より低くなります。割合を扱う指標で起きやすい形です。

マーケの数字でも同じことが起きる

具体的にどの指標で起きるのかを見ていきます。もっとも身近なのが、1回の訪問あたりの滞在の時間です。平均で3分と出ていても、多数派は数十秒かもしれません

この現象は、記事を開いたまま別の作業をしている人が生みます。画面を開いたまま昼休みに入れば、1件で数十分という値が記録されます。この数件が平均を押し上げます。

取引の金額でも同じことが起きます。既存の大口の顧客が1社いるだけで、平均の取引額は実態からかけ離れた数字になります

商談から受注までの期間も、上限がない数字の代表です。数年かけて決まる案件が数件あるだけで、平均は大きく伸びます。その平均をもとに追客の計画を立てると、多数の案件に対して長すぎる設計になります。

問い合わせ1件あたりの費用も同様です。効率のよい施策と悪い施策を合算した平均は、どちらの実態も表していません。

共通しているのは、平均が「その値に近い案件が多い」ことを意味しないという点です。この前提を疑うところから、数字の読み方が変わります。

指標平均が上にずれる原因代わりに見る数字
滞在の時間画面を開いたままの数件中央値と、一定時間以上の割合
取引の金額少数の大口の顧客中央値と、金額帯ごとの件数
受注までの期間長期化した数件中央値と、期間帯ごとの分布
1件あたりの費用効率の悪い施策の混入施策ごとに分けた値

問い合わせから受注に至る割合も、案件の規模で分けると別の姿が見えます。小口は決まりやすく、大口は決まりにくい。全体の平均は、どちらの実感とも合いません

割合の平均は単純には出せない

もう1つ、平均で起きやすい誤りがあります。割合を平均するときに、単純に足して割ってしまう形です。この計算は、ほとんどの場合で誤った数字を出します

具体例で考えます。表示が100回でクリックが10回の広告と、表示が10,000回でクリックが100回の広告があるとします。前者の割合は10%、後者は1%です。この2つを足して2で割ると5.5%になりますが、これは実態ではありません

正しくは、クリックの合計110回を表示の合計10,100回で割ります。結果は約1.1%です。5.5%と1.1%では、判断がまったく変わります

なぜずれるかというと、分母の大きさが違うからです。表示が100回の広告と10,000回の広告を、同じ重みで扱ってはいけません。割合を平均するときは、必ず分子の合計を分母の合計で割ります

この誤りは、表計算で列の平均を取ると簡単に発生します。割合の列が並んでいると、つい合計と平均の機能を使ってしまう。割合の列に対して平均の機能を使わない、と決めておくのが確実です

同じことが、開封の割合、成果の割合、離脱の割合でも起きます。配信の数が違うメールの開封率を単純に平均しても、実態は出ません。件数の少ない配信が、全体を歪めます。分母の異なる割合は、必ず件数に戻してから計算します

視点1 中央値を並べて見る

もっとも手軽な対策が、中央値を併記することです。多くの分析の道具で、平均と同じ手順で出せます。平均と中央値を並べるだけで、歪みの有無が分かります

見方は単純です。2つが近ければ、分布に大きな偏りはありません。平均が中央値より明らかに高ければ、上に引っ張っている少数の値が存在します

差の大きさも手がかりになります。平均が中央値の1.2倍を超えていれば、平均を代表値として使うのは危険な水準だと考えてよいでしょう。

先ほどの所得の例では、536万円と410万円で約1.3倍です。この水準になると、平均だけを見た判断は実態から離れます。自社の数字でも、同じ比率を確かめてみる価値があります。

中央値が出せない道具を使っている場合もあります。その場合は、値を書き出して並べ替えるだけで求められます。件数が数十件であれば、手作業でも数分で終わります。

報告の資料に載せるときは、2つを並べて書きます。「平均536万円、中央値410万円」という書き方です。受け手が自分で判断できる情報を渡すのが、誠実な見せ方になります。

視点2 分布の形を見る

次に効くのが、値を帯ごとに区切って件数を数えることです。いくつの区間に何件あるかを見れば、形が分かります。これが分布を見るということです。

たとえば取引の金額であれば、10万円未満、10万から50万円、50万から100万円、100万円以上といった区切りにします。それぞれに何社いるかを数えるだけで、平均では見えない構造が現れます

よく見つかるのが、山が2つある形です。小口の顧客の集まりと、大口の顧客の集まりが別々に存在する。この場合、平均はどちらの山にも当てはまりません

山が2つ見つかったら、それは1つの数字で語れない集団だという合図です。対象を分けて、それぞれで平均や中央値を出す。施策も、それぞれに合わせて設計します。

区切り方に決まりはありません。実務でよく使う判断の単位に合わせるのが分かりやすい形です。取引の金額なら、社内で使っている顧客の区分に揃えます。

この作業は表計算で十分にできます。値の一覧があれば、集計の機能で数分です。手間の割に、得られる情報が多い分析になります。

山が1つでも、その形は見ておきます。左右のどちらに裾を引いているかで、平均のずれる方向が分かります。裾が長いほうに平均が引っ張られます

視点3 上位と下位を切って見る

3つ目が、極端な値を除いて計算し直す方法です。上位と下位のそれぞれ数パーセントを除外して平均を取る。これだけで、代表値としての精度がかなり上がります

除外する割合は、上下それぞれ5%程度から始めます。件数が100件なら、上下5件ずつを外す形です。この操作をした平均と、元の平均を並べれば、極端な値の影響の大きさが分かります

大きく変われば、少数の値に引っ張られていたということです。ほとんど変わらなければ、元の平均をそのまま使ってよいという判断ができます。

除外した値そのものも、別に見ておく価値があります。取引の金額であれば、上位に来るのは重要な顧客です。平均から外すのは計算の話であって、その顧客を軽視するという意味ではありません。

下位の値も同じです。極端に小さい値には理由があります。試験的な発注、途中で止まった案件、誤った記録。外れ値を調べると、データそのものの誤りが見つかることもあります。

この方法は、報告の資料でも説明しやすい形です。「上下5%を除いた平均」と書けば、何をしたかが読み手にも伝わります。

除外する割合は、集団の性質で変えます。極端な値が明らかに少数なら5%、多いようなら10%まで広げる。何%で切ったかを必ず記録し、次回も同じ条件で比べます

視点4 ばらつきの大きさを見る

4つ目が、値がどれくらい散らばっているかを見ることです。同じ平均でも、全員が近い値の集団と、大きく散らばった集団では意味が違います

実務で扱いやすいのが、上位25%と下位25%の位置を見る方法です。値を小さい順に並べて、4分の1と4分の3の位置にある値を取り出す。この2つの間に、全体の半分が入っていることになります

この幅が狭ければ、多くの案件が似た水準にあります。広ければ、案件ごとの差が大きい。幅が広い集団では、平均を目標に置いても意味がありません

たとえば受注までの期間で、4分の1の位置が1か月、4分の3の位置が10か月だったとします。この場合、平均が4か月だとしても、4か月で追客の設計を組むのは半分の案件に合いません。

ばらつきが大きいと分かったら、その原因で対象を分けられないかを考えます。商材ごと、業種ごと、企業の規模ごと。分けた結果、それぞれのばらつきが小さくなれば分け方が正しい。

この4つの視点は、順番に使う必要はありません。中央値を見て差が大きければ分布を見る、という流れで十分に判断できます。

ばらつきが小さい集団では、平均が有効に働きます。全員が近い値にいるなら、平均も中央値もほぼ同じになります。ばらつきを先に確かめれば、平均を使ってよいかどうかが判断できます

平均を使ってよい場面

ここまで平均の危うさを見てきましたが、平均が適している場面もあります。合計を知りたいときです

平均には、件数を掛ければ合計に戻るという性質があります。1件あたりの平均の金額に件数を掛ければ、総額が出ます。中央値では、この計算ができません

予算の計画や、売上の見通しを立てる場面では、この性質が役に立ちます。「1件あたり平均いくらで、何件取れば目標に届くか」という計算は、平均でなければ成立しません

つまり、目的で使い分けます。全体の規模を把握したいときは平均。典型的な1件を知りたいときは中央値。この区別だけ覚えておけば、大きく外しません。

ただし、規模の把握に平均を使う場合も、分布は確かめておきます。1社の大口に依存した合計は、その1社が抜けたときに崩れます。

両方を出す手間は、実際にはほとんどかかりません。同じ数字の並びから、両方が計算できます。手間ではなく、意識の問題です。

もう1つ、平均が向く場面があります。同じ条件で繰り返し測った値の、真の値を推定する場合です。測定の誤差が上下に散らばる性質を持つため、平均すると誤差が打ち消し合います

前年比の平均にも同じ問題がある

変化の割合を平均する場面でも、注意が要ります。毎月の前年比を12か月分足して12で割る、という計算です。この数字は、年間を通じた成長の実感とずれます

理由は、割合の変化が掛け算で積み上がるためです。1月に2倍、2月に半分になれば、元に戻っています。しかし前年比の平均を取ると、増えたように見えます

正しく見るなら、期間の最初と最後の値を比べます。12か月前と現在で、実際にどれだけ変わったか。途中の増減を平均するより、両端を比べるほうが実態に近くなります

月ごとの変動が大きい指標では、この差が顕著に出ます。特に、件数が少ない月が混ざっている場合です。件数が2件から4件に増えた月は、前年比200%として平均に入ります

対策は、件数が一定に満たない月を平均から外すことです。あるいは、割合ではなく件数の推移で見る。件数が少ない領域では、割合の変化はほとんど意味を持ちません

報告では、前年比の平均という数字自体を使わないほうが安全です。期間の合計を前年の合計と比べる形にすれば、誤解が起きません。計算も単純で、説明もしやすくなります。分かりやすい計算のほうが、社内での議論も早く終わります

報告の資料での見せ方

数字の読み方を変えても、報告の形が変わらなければ意味がありません。受け手が誤解しない形で渡すところまでが仕事です。

もっとも簡単なのが、平均と中央値の併記です。1行で2つの数字を並べる。それだけで、受け手は分布に偏りがあることに気づけます。

次に効くのが、帯ごとの件数を図で示すことです。棒が並んだ形にすれば、山がいくつあるかが一目で分かります。平均という1つの数字より、伝わる情報がはるかに多くなります。

注意したいのが、図の軸の取り方です。区切りの幅を不均等にすると、実態と違う印象を与えます。等しい幅で区切るのが原則です。

そして、極端な値の扱いを明記します。上下を除いた数字を出したなら、除いたことを書く。書かずに出すと、後から指摘されたときに数字全体の信頼が揺らぎます。

報告を受ける側の理解も少しずつ変わっていきます。最初は「なぜ2つ書いてあるのか」と聞かれますが、何度か説明すれば、中央値を先に見る習慣が付きます。

件数が少ないときの注意

分布を見る方法は、ある程度の件数がないと成立しません。10件程度では、区切って数えても形が見えません。

件数が少ない場合は、一覧をそのまま見るのが確実です。20件までなら、値を並べて眺めるほうが早い。集計せずに実物を見るという判断も、立派な分析です。

この場合、平均を出すこと自体に慎重になります。10件の平均は、1件が変わるだけで大きく動きます。数字が動いた理由が、施策なのか偶然なのか区別できません。

BtoBのサイトでは、件数が少ない場面が頻繁にあります。月間の問い合わせが10件、商談が5件という規模です。この規模で平均の推移を追うのは、ほとんどの場合、意味のある情報になりません。

代わりに、1件ずつの中身を見ます。どの企業から、どの記事を経由して、何を求めて来たのか。件数が少ないうちは、この見方のほうが打ち手につながります。

件数が増えてきたら、集計に切り替えます。目安としては、月に50件を超えたあたりから分布の形が読めるようになります。

外れ値は消さずに調べる

極端な値を見つけたとき、計算から外すだけで終わらせないことです。その値がなぜ生まれたのかに、打ち手のヒントがあります。外れ値は雑音ではなく、情報であることが多い。

上に外れた値の場合、成功の要因が隠れていることがあります。なぜその案件だけ金額が大きかったのか。その条件を再現できれば、次の案件にも活かせます。

下に外れた値には、業務の問題が現れます。極端に短い滞在の時間、極端に安い取引。記録の誤りである場合も多く、データの品質を確かめる機会になります。

実際、外れ値を調べていて計測の不具合が見つかることがあります。二重に記録されていた、単位が違っていた、テストの記録が混ざっていた。計算から外して終わりにすると、この発見の機会を失います

調べ方は簡単です。値の一覧を大きい順に並べ、上位10件を開く。同じように下位10件も開きます。それぞれに共通点があるかを見るだけです。20件を見る作業で、数字だけでは分からないことが見えます。

見つけたことは記録に残します。次に同じ数字を見るとき、原因を最初から把握した状態で見られます。分析は積み上げが効く作業です。毎回ゼロから調べ直す形にしないことが、精度を上げる近道になります。

目標を平均で置かない

実務でよく見る失敗が、平均を目標に据えることです。「平均の滞在時間を3分にする」「平均の受注単価を100万円にする」。この置き方には落とし穴があります。

平均は、極端な値を作れば達成できてしまうためです。大口の案件を1件取れば、平均の単価は上がります。多数の案件が改善していなくても、数字の上では達成されます。

逆も起こります。全体が改善しているのに、小口の案件が増えたせいで平均が下がる。成果が出ているのに、数字は悪化して見えます。

目標に置くなら、中央値か割合のほうが実態に合います。「中央値を3分にする」「1分以上読まれた記事の割合を6割にする」。こちらは、多数が改善しないと動きません。

割合で置く形は、特に扱いやすい選択です。一定の水準を超えた件数が全体の何割か。この指標は、極端な値の影響を受けません。

目標の置き方を変えるときは、なぜ変えるのかを説明できるようにしておきます。所得の統計の例は、この説明にそのまま使えます。

STEP1
平均と中央値を並べる

同じ数字の並びから両方を出す。差が1.2倍を超えたら平均だけの判断は避ける。

STEP2
帯ごとに件数を数える

実務の判断で使う区分に合わせて区切り、山がいくつあるかを見る。

STEP3
上下5%を除いて計算し直す

元の平均と比べる。大きく変われば少数の値に引っ張られていた証拠になる。

STEP4
4分の1と4分の3の位置を見る

この幅が広ければ、平均を目標に置いても多数には当てはまらない。

STEP5
報告に2つの数字と図を載せる

平均と中央値を併記し、帯ごとの件数を図にする。除外した値があれば明記する。

  • 平均だけを資料に載せ、分布に触れない
  • 件数が10件程度の集団で、平均の月ごとの推移を追う
  • 平均を目標に置き、大口1件の獲得で達成したことにする
  • 山が2つある集団を、1つの平均で語り続ける

よくある質問

中央値を出せない道具を使っています

値の一覧を取り出して、表計算で並べ替えれば求められます。件数が奇数なら真ん中の値、偶数なら中央の2つの平均です。数十件程度なら、手作業でも数分で終わります。

平均と中央値、報告ではどちらを先に書くべきですか

典型的な1件を伝えたいなら中央値を先に書きます。全体の規模を伝えたいなら平均を先に書きます。先に書いたほうが、受け手の印象に残ります。何を伝えたいかで順番を決めます。

分布を見て山が2つあった場合、どうすればよいですか

その集団を2つに分けて、それぞれで分析します。分ける基準は、山の間にある谷の位置で決めます。分けた後は、施策もそれぞれに合わせて設計します。1つの平均で語り続けるより、はるかに実態に近づきます。

  • 平均が中央値の1.2倍を超えたら、平均だけの判断は避ける
  • 上限のない数字は、原則として平均が上にずれていると考える
  • 目標は平均ではなく、中央値か一定水準を超えた割合で置く

まとめ

平均は真ん中を意味しません。公的な統計では、平均所得536万円に対して中央値は410万円、平均を下回る世帯が61.9%を占めています。同じ構造が、マーケティングで見る数字のほとんどで起きています。

見るべきは4つです。中央値、帯ごとの分布、上下を除いた平均、そして4分の1と4分の3の幅。中央値を並べるだけでも、歪みの有無は分かります。

そして、目標の置き方も変えます。平均は極端な値ひとつで達成できてしまうため、中央値か、一定の水準を超えた件数の割合で置く。この変更が、多数の案件を改善する動きにつながります。

※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。

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