アクセス数が実際の倍になる原因|二重計測を見つけて直す

月次の報告で、閲覧の数が前月から一気に倍になっていました。施策は何も変えていない。喜ぶ前に調べると、同じ訪問が2回数えられていました。数字が増えたのではなく、数え方が壊れていた。この事象は原因が3つに絞られ、確かめる方法も決まっています。ここでは、見つけ方と直し方を整理します。
カメ先生閲覧の数が急に倍になったそうだね。何を変えたんだい。
カメ子何も変えていません。だから逆に気味が悪くて、報告する前に相談に来ました。
カメ先生その判断でよかったよ。二重に数えている可能性があるんだ。確かめ方があるよ。
カメ子数え方が壊れることがあるんですね。どこを見ればいいんでしょう。
- 原因は3つに絞られる。設定の重複、直接埋め込みとの混在、複数の管理の同時読み込み
- 画面が切り替わらない作りのサイトでは、標準の設定と独自の設定が重なりやすい
- 確かめるのは通信の回数。同じ計測に2回送られていれば二重発火が確定する
データ分析にAIを活かす第一歩、まずは導入から始めませんか?
デボノはアカウント開設・初期設定など「そもそものAI導入」から社内定着まで伴走支援。マーケティング活用など一歩進んだご相談にも対応します。
数字が倍になった場面
計測の数字が急に増えたとき、最初に疑うべきは施策の効果ではありません。
何も変えていないのに増えた場合、数え方の変化を疑います。
増え方に特徴があります。二重計測の場合、ほぼきれいに2倍になります。
特定の日から急に倍になり、その後も倍のまま続きます。徐々に増えることはありません。
この増え方を見たら、まず計測の設定を確かめます。喜ぶのは後です。
報告してしまうと、後から訂正することになります。信頼を損ねます。
しかも、倍の数字を前提に施策の評価をすると、判断がすべて歪みます。
たとえば、1件あたりの費用が半分に見えます。実際より良く見える方向に歪みます。
気づかないまま続く場合もある
倍になったことに気づかない場合もあります。ここが厄介な点です。
サイトの改修と同時に起きた場合、改修の効果だと解釈されます。
「新しいサイトは倍見られている」という誤った結論になります。
また、少しずつ設定が増えた場合、倍にならず1.3倍程度になることもあります。
この場合、増加の理由として施策の効果が挙げられ、疑われません。
したがって、定期的に確かめる仕組みが必要になります。後の章で扱います。
何が二重に数えられるのか
二重計測が起きる対象を整理します。閲覧の数だけではありません。
最も多いのが、ページの表示です。1回の表示が2回数えられます。
次に多いのが、成果の記録です。1件の申し込みが2件になります。
成果が二重になると、影響がより大きくなります。広告の判断にも波及します。
さらに、訪問の回数や、そこから計算される指標もすべて歪みます。
1回の訪問で見たページ数、滞在の時間、離脱の割合などが変わります。
つまり、二重計測は1つの数字の問題ではありません。全体が歪みます。
したがって、見つけた時点で優先して直す対象になります。
他の分析を進める前に、ここを確かめる価値があります。
| 歪む対象 | 二重になると | 波及する先 |
|---|---|---|
| ページの表示 | 1回が2回に数えられる | 閲覧の数と1訪問あたりの数 |
| 成果の記録 | 1件が2件に数えられる | 1件あたりの費用と広告の判断 |
| 訪問の回数 | 分割されて増える | 滞在の時間と離脱の割合 |
| 経路ごとの内訳 | 特定の経路だけが膨らむ | 予算の配分の判断 |
2つ目の成果の記録が最も影響が大きくなります。判断の中心に使う数字です。
4つ目も見落とされます。特定のページだけで二重になると、経路の内訳が歪みます。
その経路が実際より効いているように見え、予算を寄せる判断につながります。
原因1:設定の中での重複
原因は3つに絞られます。1つ目は、タグを管理する仕組みの中での重複です。
同じ計測に向けたタグが、2つ登録されている状態です。作った人が違うことが多いです。
担当者が交代した際、前任者の設定に気づかず新しく作る。これで2つになります。
あるいは、確認のために作った設定を消し忘れている場合もあります。
この原因は、管理の画面を見れば分かります。同じ識別子のタグを探します。
2つ以上あれば、どちらかを止めます。止める前に、条件の違いを確かめます。
片方だけに特別な設定が入っていることがあります。消すと機能が失われます。
したがって、設定の内容を比べてから、残す側を決めます。
消す前に記録を取る
設定を消す前に、記録を取っておきます。戻せる状態にしておくためです。
記録するのは、タグの名前、識別子、発火の条件、その他の設定です。
画面の記録を残しておくのが確実です。文字で書き写すと漏れます。
消した後に問題が出た場合、記録があれば復元できます。
また、なぜ消したかの理由も残します。後から経緯を追えるようにします。
この記録は、次に同じ問題が起きたときの手がかりにもなります。
原因2:直接埋め込みとの混在
2つ目の原因は、タグを管理する仕組みと、直接の埋め込みが混在している場合です。
多くのサイトでは、計測のための記述をサイト側に直接書く方法もあります。
管理の仕組みからも送り、直接の記述からも送ると、2回になります。
この状態は、移行の途中で起きます。管理の仕組みへ移す際に、元を消し忘れます。
あるいは、サイトの作成に使う仕組みの機能で自動的に埋め込まれている場合もあります。
この場合、担当者は埋め込んだ覚えがありません。設定の画面を見ないと気づけません。
確かめるには、サイトの記述を見る必要があります。管理の画面だけでは分かりません。
見るのは、計測用の記述が含まれているかどうかです。識別子で探します。
見つかれば、どちらか一方に統一します。管理の仕組み側に寄せるのが一般的です。
サイトを作る仕組みの設定を見る
見落とされやすいのが、サイトを作る仕組みの側の設定です。ここも確かめます。
多くの仕組みには、計測の識別子を入力する欄があります。入れると自動で埋め込まれます。
この欄に値が入っていて、かつ管理の仕組みからも送っていると、二重になります。
追加の機能として計測を扱っているものも同様です。設定の一覧を見ます。
この確認は、担当者が交代した後に特に必要になります。前任者の設定が残っています。
設定の一覧を印刷して1つずつ見る。手間はかかりますが、確実に見つかります。
原因3:複数の管理の同時読み込み
3つ目の原因は、タグを管理する仕組みそのものが2つ読み込まれている場合です。
これは、部門ごとに別の管理を使っている場合に起きます。両方が同じ計測へ送ります。
あるいは、外部に依頼した際に依頼先の管理が追加されることもあります。
この場合、片方の存在に社内の誰も気づいていない状態になりがちです。
確かめるには、サイトで読み込まれている管理の識別子をすべて調べます。
2つ以上あれば、それぞれの中身を確かめます。同じ計測へ送っていないかを見ます。
対処としては、1つに統一するのが望ましくなります。ただし調整が必要になります。
すぐに統一できない場合は、どちらか一方の計測のタグを止めます。
止める側を決めるには、どちらの設定がより整っているかを見ます。
原因4:画面が切り替わらない作り
上の3つとは別に、サイトの作りに起因する原因もあります。ここは見落とされやすい部分です。
画面が切り替わらない作りのサイトでは、表示の数え方が特別になります。
標準の設定に、この作りに対応する機能が含まれています。自動で数えます。
これに気づかず、管理の仕組み側で独自に数える設定を追加すると、二重になります。
この原因は、設定の重複としては見えません。両方とも正しい設定に見えます。
したがって、標準の機能の状態を確かめる必要があります。有効になっているかを見ます。
有効になっていて、かつ独自の設定もあるなら、どちらかを止めます。
止めるのは、通常は独自の設定の側です。標準の機能に任せます。
重複を無視する設定もある
この原因への対処として、重複を無視する設定も用意されています。
設定の中に、同じ設定が複数ある場合に無視する項目があります。有効にします。
この設定を有効にすると、重複した分が数えられなくなります。
ただし、これは対処であって解決ではありません。重複そのものは残ります。
将来的に設定を変更したとき、また問題が出る可能性があります。
したがって、余裕があれば重複そのものを整理します。設定は最後の手段にします。
確かめる手順
原因を特定する手順を示します。上から順に行えば見つかります。
該当のページを開き、通信を確認する画面を出します。特別な道具は要りません。
計測用の通信だけを絞り込みます。1回の表示で2件以上あれば二重発火が確定します。
それぞれの通信がどこから出ているかを見ます。管理の仕組みからか、直接の記述からかが分かります。
同じ識別子のタグが2つないかを確かめます。あれば内容を比べて残す側を決めます。
識別子を入力する欄や、追加の機能の設定を確かめます。ここに残っていることがあります。
2つ目の工程で、二重かどうかは確定します。原因の特定はその後です。
この確認は、慣れれば10分で終わります。定期的に行う価値のある作業です。
なお、確認の際は自社からの訪問が除外される設定を一時的に外す必要があることがあります。
確認用の拡張機能を使う
通信を見る方法とは別に、確認用の拡張機能を使う方法もあります。
この機能を入れると、どのタグが発火したかが一覧で見られます。視覚的に分かります。
同じ識別子に対して複数のタグが発火していれば、その場で分かります。
通信を数える方法より直感的で、慣れていない人にも扱いやすくなります。
一方、通信を見る方法のほうが確実です。拡張機能が拾わない場合もあります。
両方を使って確かめるのが最も確実になります。手間は合わせて15分程度です。
直した後の数字の扱い
直した後には、別の問題が生じます。数字が急に半分になります。
この変化を説明できないと、施策が失敗したように見えます。先に説明を用意します。
説明するのは、いつから二重になっていたか、いつ直したかの2点です。
いつからかは、数字が急に増えた時点を探せば分かります。日単位で特定できます。
特定できたら、その期間の数字は使えないものとして扱います。
報告の資料には、その期間に注記を付けます。比較の対象から外します。
前年との比較をする場合も、この期間が含まれると歪みます。注意が必要です。
過去の数字を修正することはできません。注記で対応します。
この注記を残しておくと、数年後に見た人も誤解しません。
成果の記録が二重の場合
成果の記録が二重になっている場合は、影響がより広範囲になります。分けて扱います。
成果が2倍に見えると、1件あたりの費用が半分に見えます。広告の判断が歪みます。
良く見えるため、予算を増やす判断につながることがあります。
さらに、自動で調整される仕組みに渡す情報も歪みます。調整の方向が誤ります。
したがって、成果の二重は表示の二重より優先して直します。
直した後は、広告側の目標の値も見直します。前提が変わるためです。
目標の単価を半分の前提で設定していたなら、その値では届かなくなります。
この調整を忘れると、直した直後に配信が止まることがあります。
直す作業と、目標の見直しを同時に行う段取りにします。
直す順序を決めておく
成果の二重を直すときは、順序が重要になります。段取りを決めておきます。
先に広告側の目標の値を、実態に合う水準へ直します。止まる前に手当てします。
その後で計測の側を直します。この順にすると、配信が急に止まりません。
逆の順にすると、直した瞬間に成果が半分になり、目標に届かず配信が絞られます。
絞られると件数が減り、自動の調整の慣れる期間にも影響します。
影響が広がるため、順序を守る価値があります。作業は同じ日に行います。
加えて、直した日を記録します。後から数字の変化を説明する材料になります。
やりがちな失敗
二重計測の対処で起きやすい失敗を挙げます。
- 数字が増えたことを施策の効果と報告する:後から訂正することになり信頼を失う
- 設定を確かめずに片方を消す:特別な設定が入っている側を消すと機能が失われる
- 管理の画面だけを見て終わる:直接の埋め込みやサイト側の設定は見えない
- 重複を無視する設定だけで済ませる:重複そのものは残り、後で再発する
- 直した後の数字の変化を説明しない:施策が失敗したように見える
- 成果の二重を直して目標の値を見直さない:直した直後に配信が止まる
3つ目が最も多い失敗です。管理の画面は見やすいため、そこで終わります。
しかし直接の埋め込みやサイト側の設定は、別の場所を見ないと分かりません。
手順の章で示した5つの工程を、すべて行うことが確実な確認になります。
再発を防ぐ仕組み
一度直しても、また起きることがあります。再発を防ぐ仕組みを作ります。
最も効くのが、設定を変更する権限を絞ることです。触れる人を限定します。
次に、変更の記録を残す決まりです。誰がいつ何を変えたかを書きます。
記録があれば、数字が変わった時点と変更の時点を突き合わせられます。
さらに、定期的な確認を行います。四半期に一度、通信の回数を確かめる形です。
この確認は10分で済みます。定例の作業に組み込んでおきます。
外部に依頼して設定を追加する場合は、追加の内容を報告してもらいます。
報告がないと、知らないタグが増えていきます。ここが再発の主な経路になります。
依頼するときの取り決め
外部に設定を依頼する場合の取り決めを整理します。
決めるのは3点です。追加する内容の事前の共有、既存の設定を消さないこと、作業後の報告です。
事前の共有が最も重要です。重複を作る前に止められます。
既存の設定を消さないという取り決めも要ります。消されると別の問題が起きます。
作業後の報告は、書面で受け取ります。口頭だと記録に残りません。
この3点を発注の条件に入れておけば、依頼による再発は防げます。
取り決めがないと、誰が追加したか分からないタグが残り続けます。
定期的な確認の型
定期的な確認の内容を決めておきます。毎回同じ手順で行います。
- 代表的な3ページで、計測用の通信が1回だけかを確かめる
- 成果の記録が1件あたり1回だけかを確かめる
- 管理の画面で、同じ識別子のタグが1つだけかを確かめる
- 読み込まれている管理の識別子が1つだけかを確かめる
- サイトを作る仕組みの設定に識別子が残っていないかを確かめる
- 前四半期からの数字の変化に説明が付くかを確かめる
2つ目を忘れないことが重要です。成果の二重は影響が大きくなります。
確認は四半期に一度で足ります。大きな改修の後は、その都度行います。
- サイトの改修と同時に起きた場合、改修の効果と誤解される。改修の後は必ず確認する
- 直した後は数字が半分になる。いつから二重だったかを特定し、報告に注記を付ける
この型を持っていれば、確認が個人の判断に依存しなくなります。
逆に数えられていない場合
二重計測と対になる問題として、数えられていない場合にも触れます。
こちらは気づきにくくなります。数字が少ないことは疑われにくいためです。
原因は、タグが特定のページに入っていない、条件の設定が誤っているなどです。
確かめ方は同じです。通信を見て、送られているかどうかを確認します。
送られていなければ、そのページは数えられていません。
確認の対象は、代表的なページに加えて、申し込みの完了のページです。
完了のページが数えられていないと、成果が丸ごと抜けます。影響が大きくなります。
二重の確認と同時に、抜けの確認も行います。同じ作業の中で済みます。
抜けに気づく手がかり
数えられていないことに気づく手がかりも挙げておきます。
1つは、営業からの報告との差です。問い合わせが来ているのに記録がない状態です。
この差は、営業に聞けばすぐ分かります。定期的に突き合わせる価値があります。
もう1つは、経路ごとの内訳に不自然な偏りがあることです。
特定の経路がゼロに近い場合、その経路のページにタグが入っていない可能性があります。
3つ目は、改修の後に特定のページの数字が消えることです。改修で外れています。
これらの手がかりを知っておくと、抜けにも気づけるようになります。
実務での目安
最後に、判断の目安をまとめます。
- 数字が急に倍近くなったら、まず二重計測を疑う。施策の効果と報告しない
- 確かめるのは通信の回数。1回の表示で2件以上あれば確定する
- 原因は4つ。設定の重複、直接埋め込み、複数の管理、画面が切り替わらない作り
- 管理の画面だけでなく、サイト側の記述と作る仕組みの設定も見る
- 成果の二重は表示の二重より優先して直す。判断への影響が大きい
- 四半期に一度、代表的な3ページと完了のページを確認する
1つ目が最も重要です。喜ぶ前に確かめる習慣を持ちます。
何も変えていないのに数字が動いたときは、必ず計測の側を疑います。
この習慣があれば、誤った報告を出す事故が防げます。
確認の手間は10分です。報告を訂正する手間とは比べられません。
なお、確認は担当者が変わったときにも行います。前任者の設定が残っています。
引き継ぎの作業に、計測の確認を入れておきます。ここで多くが見つかります。
同様に、サイトの改修の後、外部への依頼の後も確認します。設定が動く場面です。
この3つの場面を決めておけば、見落としが起きる余地はかなり狭まります。
見つけた後の社内への伝え方
二重計測を見つけたときの伝え方も整理します。ここで揉めることがあります。
伝えるのは事実だけにします。誰の設定が原因かは、伝える内容の中心にしません。
多くの場合、担当者の交代や外部への依頼が絡んでいます。個人の落ち度ではありません。
伝えるべきは、いつからいつまでの数字が使えないか、直した後どうなるかです。
加えて、再発を防ぐ仕組みを提案します。原因の追及より前を向いた話にします。
この伝え方にすると、協力が得られます。責任の話にすると、確認が進まなくなります。
次に確認を依頼するときも、応じてもらえる関係を保てます。
報告の資料に入れる注記の形
報告の資料に入れる注記も、形を決めておきます。毎回同じ書き方にします。
書くのは、対象の期間と、その期間の数字がどう歪んでいたかです。
「この期間は表示の数が約2倍に記録されています」という形で足ります。
加えて、比較の対象から外していることも書きます。読み手が誤解しません。
注記は資料の下部ではなく、該当のグラフのすぐ横に置きます。見落とされません。
この注記は、翌年以降も残します。前年との比較で必要になるためです。
消してしまうと、翌年に同じ説明をやり直すことになります。注記は資産として残します。
まとめ
何も変えていないのに数字が急に倍近くなったときは、施策の効果ではなく数え方の壊れを疑ってください。原因は4つに絞られます。設定の中での重複、直接の埋め込みとの混在、複数の管理の同時読み込み、そして画面が切り替わらない作りへの対応の重なりです。確かめるのは通信の回数で、1回の表示で2件以上あれば二重発火が確定します。管理の画面だけでなく、サイト側の記述と作る仕組みの設定も見てください。まずは代表的な1ページで、計測用の通信が1回だけかを確かめるところから始めてみてください。
※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。
データ分析にAIを活かす第一歩、まずは導入から始めませんか?
デボノはアカウント開設・初期設定など「そもそものAI導入」から社内定着まで伴走支援。マーケティング活用など一歩進んだご相談にも対応します。
