流入の分類が実感と合わない原因と対策|チャネルの見方を直す

流入の分類が実感と合わない原因と対策|チャネルの見方を直す

「集計では直接の訪問が3割を占めているのに、メールや展示会の数字はほとんど立たない」「実感と合わないが、どこを疑えばよいのか分からない」——月次の報告を作る担当者から出てくる声です。この違和感は、感覚のずれではありません。機械的な振り分けの規則が、実際の経路を落としているからです。この記事では、ずれが生まれる場所と、実感に近づける直し方を整理します。


カメ先生カメ先生

流入の分類はね、来た経路がそのまま記録されると思われがちだが、実際は決められた規則に当てはめた結果なんだ。


カメ子カメ子

当てはまらなかった流入は、どこに入るのでしょうか。


カメ先生カメ先生

直接の訪問という枠にまとめて入る。行き先の分からないものの置き場だからだ。だからメールから来た人も、その枠に紛れていることがある。


カメ子カメ子

3割の中身が別物なのですね。ずれる場所から見ていきます。


この記事のポイント
  • ダイレクトは「他に分類する根拠がない流入」の受け皿で、実際の直接訪問だけではない
  • パラメータのない誘導・短縮URL・アプリからの遷移は参照元が失われて分類が崩れる
  • 2026年にAI経由の分類が追加され、適用日をまたいだ前年比較は分類ごと変わっている

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目次

レポートと実感がずれる場面

流入の分類に違和感を持つのは、たいてい施策の振り返りの場面です。実施した施策の数字が立たず、代わりに正体の分からない枠が膨らんでいます。

最も多いのは、ダイレクトが全体の2割から4割を占めているという状態です。直接の訪問がそれほど多いはずがない、という違和感から始まります。

次に多いのが、メールの配信の翌日に全体の流入は増えているのに、メール経由の数字が動いていないという状態です。効果があったのかどうか判断できません。

この2つは、同じ原因から生まれていることが多くあります。メール経由が分類されず、ダイレクトに入っているためです。

展示会やセミナーの後にも似たことが起きます。会場で配った資料からの訪問が、どの枠にも立ちません。

紙の資料に載せたQRコードからの訪問は、参照元の情報を持ちません。そのためダイレクトに入ります。

この状態で施策の評価をすると、判断を誤ります。効いていた施策が数字に出ないためです。

逆に、何もしていないダイレクトが増えたように見えます。増えた原因が説明できません。

説明できない数字は、会議で必ず質問されます。答えられなければ、レポートの信頼が落ちます。

信頼が落ちると、次の施策の判断でも数字が使われなくなります。勘に戻ってしまいます。

この連鎖を止めるには、分類の仕組みを理解するのが先です。設定を触る前に、何が起きているかを掴みます。

以下では、分類の仕組み、ずれる原因、そして是正の手順を順に扱います。

設定の変更はいちばん最後です。原因を知らないまま触ると、別のずれを作ります。

チャネルは機械的なルールで振り分けられている

流入の分類は、人が意図を読んで振り分けているわけではありません。参照元とメディアの値を、あらかじめ決められたルールに当てはめているだけです。

重要なのは、ダイレクトが「最後の受け皿」だという点です。他のどのチャネルに分類する根拠も見つからなかった流入が、そこに入ります。

つまりダイレクトは、直接訪問の枠ではなく、判定できなかった流入の枠です。ブックマークからの訪問も、参照元を失った訪問も、同じ場所に入ります。

この理解がないと、ダイレクトを「指名の訪問」と読んでしまいます。ブランドが強くなったと誤解する例もあります。

同じことが、参照元だけが残っていてメディアの値がない流入にも起きます。分類の判定が途中で止まります。

判定の材料は、リンクに含まれる情報と、ブラウザが送る参照元の情報の2つです。どちらも失われることがあります。

リンクに情報を持たせるのが、いわゆるパラメータの付与です。自分で制御できる部分にあたります。

一方で、ブラウザが送る参照元は、こちらで制御できません。送られない設定の環境もあります。

制御できる部分とできない部分を分けて考えると、打つ手が絞れます。まず制御できる部分から手を入れます。

ここで、値の付け方に社内の決まりがないと、同じ施策が複数の枠に散ります。表記のゆれが分類のゆれになります。

たとえばメールを示す値が、mail と email と mailmagazine の3つに分かれている場合です。集計のたびに足し合わせる手間が生まれます。

分類の精度は、設定の高度さより表記の統一で決まります。決まりを1枚に書くだけで多くが解決します。

次の節から、ずれを生む具体的な経路を見ていきます。

ダイレクトが膨らむ主な原因

ダイレクトに紛れ込む経路は、いくつかの型に分けられます。型ごとに対処が違うため、まず切り分けます。

症状として現れる場面起きていること取れる対処
メール配信の翌日に全体だけ増えるリンクにパラメータがなく判定できない配信のリンクに値を付ける
紙の資料やQRコードからの訪問が立たない参照元の情報がそもそも無いQR用のURLに値を付ける
短縮URLを使った投稿の数字が薄い転送の途中で参照元が失われる転送先のURLに値を付ける
チャットや資料からの遷移が立たないアプリの外への遷移で情報が渡らない配布用のURLを分ける
特定の枠だけ値が入っていない値の取得に失敗している実装と値の表記を点検する

最も件数が多いのは、1行目のパラメータの付け忘れです。仕組みの不備ではなく運用の漏れなので、直せば確実に減ります。

2行目のQRコードは、付け忘れではなく仕組み上の限界です。紙からの遷移には参照元が存在しません。

3行目の短縮URLは、サービスによって挙動が違います。転送の方式で参照元が残る場合と消える場合があります。

4行目は、チャット、資料、社内の掲示など、ブラウザ以外から開かれる経路です。件数は少なくても、重要な商談に絡むことがあります。

5行目の値の取得の失敗は、実装の問題です。ここだけは自力で直しにくいため、実装の担当に相談します。

この表を見ながら、自社のダイレクトの内訳を推定していきます。すべてを特定する必要はありません。

多い順に2つか3つを潰せば、実感とのずれは大きく縮みます。完璧を狙うと手が止まります。

以下では、件数の多い経路を個別に扱います。まずパラメータの付け忘れです。

パラメータのない誘導を減らす

パラメータは、リンクに施策の名前を書き込む仕組みです。書き込んでおけば、分類は自動で正しい枠に入ります。

付けるべき場所は、こちらから出すすべてのリンクです。メール、SNSの投稿、資料、署名、広告のリンク先が対象になります。

逆に、付けてはいけない場所もあります。自社サイトの内部のリンクです。付けると訪問が途中で切れて別の流入として数えられます。

この内部のリンクへの付与は、実際によく起きる事故です。回遊の数字が壊れるため、影響が広く出ます。

付ける値は3つで足ります。参照元、メディア、そして施策の名前です。

参照元には送り出した場所、メディアには手段の種類、施策の名前には配信の識別を書きます。

この3つの書き方を1枚の表に決めて、関係者に配ります。表がなければ必ず表記が散ります。

表記は英小文字とハイフンに統一します。大文字と小文字が混ざると別の値として扱われます。

日本語の値は避けます。文字化けや途中での切断が起きる環境があります。

施策の名前には、日付を含めておくと後から追いやすくなります。年と月を頭に付ける形です。

ここまでを決めたら、配信の作業手順に「リンクの生成」を組み込みます。手順の外に置くと忘れます。

生成の手間を減らすには、表計算で入力欄を作り、貼り付けるだけの形にします。手作業の入力は表記のゆれの原因です。

この工程を入れるだけで、ダイレクトの膨らみは目に見えて減ります。効果が出るのは翌月の集計からです。

参照元が消える経路への対処

次に、こちらの努力では防げない経路を扱います。参照元そのものが渡らない場合です。

紙の資料のQRコードは、その典型です。読み取った先に情報が無いため、判定の材料がありません。

対処は、QR用のURLを施策ごとに分けて作ることです。URL自体に施策の名前を書き込みます。

展示会用、郵送用、名刺用と分けておけば、どの紙からの訪問かが分かります。紙の効果測定が初めて可能になります。

短縮URLも似た扱いです。転送の途中で情報が落ちる場合があるため、転送先のURLに値を書き込みます。

この場合、短縮の前のURLに値を入れます。短縮サービスの側に値を入れても、転送で失われることがあります。

チャットや資料からの遷移も同じ考え方です。配布する用のURLを施策ごとに分けます。

社内で回覧される資料には、専用のURLを載せると回覧の広がりが見えます。想定外の部署から読まれていることも分かります。

ただし、URLを分けすぎると管理が破綻します。月に10本を超えるなら一覧の管理を先に作ります。

一覧には、URL、施策名、作った日、担当を書きます。4項目で足ります。

一覧がないと、半年後に自分が作ったURLの意味が分からなくなります。実際に起きる問題です。

ここまでで、制御できる経路はほぼ押さえられます。残るのは分類の側の変化です。

2026年に追加されたAI経由の分類

2026年に入り、分類の側にも変化がありました。生成AIの利用が広がったことへの対応です。

2026年5月13日に、AIアシスタント経由の流入を示す分類が追加されました。6月の時点で多くの環境に段階的に適用されています。

対象は、対話型のAIサービスからの遷移です。会話の中で示されたリンクをたどった訪問が該当します。

それまでは、こうした流入は参照サイト経由や自然検索に混ざっていました。分けて見ることができませんでした。

分かれたことで、AI経由の訪問がどれだけあるかを把握できるようになりました。まずは量の監視から始めます。

量が少なければ、当面は施策の対象になりません。増えているかどうかだけを月次で見ます。

量が無視できない水準になったら、その訪問がどのページに入っているかを確認します。入口のページが偏ることが多くあります。

入口が偏るなら、そのページの内容が引用されやすい形になっていると考えられます。他のページにも同じ形を広げる判断ができます。

ここで注意したいのは、この分類が万能ではないという点です。含まれない経路があります。

次の節で、その含まれない範囲を扱います。誤解しやすい部分です。

なお、自社の環境で適用されているかは、分類の一覧に該当の名前が現れているかで確認できます。適用の時期は環境ごとに異なります。

同じ管理下でも、環境ごとに適用日が違う場合があります。複数の環境を並べて比較するときは注意します。

検索結果に出るAIの回答は含まれない

AI経由の分類でよく誤解されるのが、対象の範囲です。検索の画面に出るAIの回答は、この分類には入りません。

検索結果の画面に表示されるAIの要約や回答は、検索と同じ場所からの遷移です。技術的に区別ができません。

そのため、これらは従来どおり自然検索の枠に入ります。AI経由の枠には現れません。

この違いを知らないと、AI経由の数字を見て「検索画面のAIからの流入はこれだけか」と誤読します。実際には別の枠にあります。

検索画面のAIの影響を見たい場合は、別の見方が必要です。検索の表示回数と流入の関係の変化を追います。

表示回数が保たれているのに流入が減っているなら、画面上で回答が完結している可能性があります。順位の下落とは別の現象です。

この判断は、検索の管理画面のデータと合わせて行います。分類の枠だけでは分かりません。

つまり、AI経由の枠は「対話型のサービスからの遷移」に限った指標です。範囲を限定して読むのが正しい使い方です。

範囲を限定して読めば、有用な指標になります。広げて読むと判断を誤ります。

社内で共有するときは、この範囲を必ず添えます。数字だけを渡すと必ず誤解されます。

添える文は1行で足ります。対話型のAIからの遷移のみを含む、と書けば伝わります。

次は、分類が変わったこと自体が比較に及ぼす影響を扱います。見落としやすい点です。

分類が変わった日をまたぐ比較の落とし穴

分類の追加には、見落としやすい副作用があります。過去のデータには遡って適用されないという点です。

適用が始まった日の前と後では、同じ流入が別の枠に入っています。前年比や前月比を並べると、実態の変化と分類の変化が混ざります。

参照サイト経由や自然検索が減ったように見える場合、実態が減ったのではなく分類が移っただけの可能性があります

この見誤りは、報告の場で影響が大きくなります。減った理由の説明を求められ、存在しない原因を探すことになります。

防ぐには、自社の環境で適用が始まった日を記録しておきます。1行のメモで足ります。

そして、その日をまたぐ比較のときは、注記を添えます。分類の変更の影響を含む、と書きます。

より厳密に見たい場合は、AI経由の枠を元の枠に足し戻して比較します。足し戻せば、変更前と同じ土俵になります。

足し戻す作業は、表計算で列を加えるだけです。難しい操作は要りません。

この作業を四半期の報告のときだけ行えば十分です。日常の確認では気にしません。

同じ注意は、今後の分類の追加のときにも必要になります。分類は今後も更新されます。

そのため、分類の一覧の変化を年に2回ほど確認する習慣を作ります。担当と時期を決めておきます。

確認の担当が決まっていないと、変更に気づくのは報告の場になります。その場で気づくと対応が間に合いません。

自社の実感に合わせた分類を作る

標準の分類は、多くのサイトに当てはまる汎用の枠です。自社の施策の区分とは一致しません。

自社のルールで枠を作り直す仕組みが用意されています。参照元やメディアの値に応じて、独自の枠を定義できます。

作る価値が高いのは、施策の単位で見たい枠です。展示会、既存顧客へのメール、パートナー経由などが例になります。

標準の分類では、これらはメール経由や参照サイト経由にまとめられます。施策の評価には粗すぎます。

独自の枠を作る前に、値の表記を統一しておきます。統一されていない値に対してルールを書くと、漏れが出ます。

順序を間違えると、ルールを増やし続ける作業になります。表記の統一が先です。

枠の数は、5つから8つに収めます。多すぎると1枠あたりの件数が減り、判断に使えません。

枠の名前は、社内で使っている言葉にします。分析の用語ではなく、施策の会議で出る言葉です。

たとえば「展示会」「セミナー」「既存向けメール」「新規向けメール」「パートナー」のような並びです。

この名前が会議の言葉と一致していると、レポートがそのまま議題になります。翻訳の手間が消えます。

独自の枠を作ったあとも、標準の枠は残ります。両方を見比べれば、どの枠が移動したかが分かります。

なお、独自の枠は作った時点から適用される場合と、過去にも適用される場合があります。仕様を確認してから運用に組み込みます。

是正の手順

ここまでの内容を、着手の順に並べます。順序を守ると手戻りが出ません。

STEP1
値の表記を1枚に決める

参照元・メディア・施策名の3つについて、書き方の決まりを表にします。英小文字とハイフンに統一し、日本語は使いません。

STEP2
出すリンクにパラメータを付ける

メール、SNS、資料、署名、QRコードの順に着手します。内部のリンクには付けないという注意も同じ表に書いておきます。

STEP3
ダイレクトの内訳を推定する

入口のページと訪問の時刻の偏りから、どの施策が紛れているかを見ます。配信の直後に特定のページへ集まっていれば、その配信の分です。

STEP4
独自の枠を作る

施策の会議で使う言葉で5つから8つの枠を定義します。表記の統一が済んでから作ります。

STEP5
変更の日付を記録する

分類の追加や独自の枠の作成について、適用の日付を残します。以後の比較でこの日をまたぐときは注記を添えます。

1つ目と2つ目だけで、実感とのずれの大半は縮みます。3つ目以降は精度を上げる工程です。

逆に、4つ目から始めると失敗します。表記が揺れた状態でルールを書くため、漏れの穴埋めが続きます。

全体の所要は、1つ目が半日、2つ目が運用に組み込むまでで2週間ほどです。3つ目以降は月次の作業に混ぜます。

2週間というのは、配信の周期を1回まわす期間です。1回まわすと、手順の漏れが見つかります。

見つかった漏れは、その場で表に追記します。表が育つほど、担当が変わっても再現できます。

ダイレクトの内訳を推定する見方

紛れ込んだ流入を完全に特定することはできません。しかし、推定はできます。

手がかりは、入口のページと時刻の偏りです。この2つを組み合わせると、かなりの精度で当たります。

配信の直後の30分に、特定のページへの直接の訪問が集まっていれば、その配信の分です。通常の直接訪問には、この偏りが出ません。

入口のページが下層の記事であることも手がかりになります。直接の訪問は、通常は上位のページに集まります。

下層のページに直接の訪問が多いのは、URLを渡された訪問である証拠になります。ブックマークからの訪問とは分布が違います。

展示会の翌日に、資料の請求のページへの直接の訪問が増えていれば、会場で配った紙の分と推定できます。

この推定を、月次のレポートに1行添えます。ダイレクトのうちおよそ何割が施策由来か、という形です。

推定であることを明記します。断定すると、後で数字が動いたときに信頼を失います。

推定の精度は、パラメータの付与が進むほど上がります。付与が進むと、残ったダイレクトが本当の直接訪問に近づきます。

この状態になれば、ダイレクトの推移が指名の需要の指標として使えます。ようやく本来の意味になります。

そこまで到達するには、数か月かかります。急がず、付与の漏れを毎月1つずつ潰します。

毎月1つで十分です。半年で6つの経路が正され、内訳の見え方が変わります。

やりがちな失敗

この領域には、繰り返し起きる失敗があります。先に知っておくと避けられます。

  • 自社サイトの内部のリンクにパラメータを付け、訪問が途中で切れて回遊の数字が壊れる
  • 値の表記を決めずに各担当が自由に付け、同じ施策が複数の枠に散る
  • ダイレクトを指名の訪問と読み、ブランドが強くなったと誤解する
  • AI経由の枠に検索画面のAIの回答からの流入も含まれていると誤解する
  • 分類が追加された日をまたいで前年比を出し、存在しない原因を探す
  • 独自の枠を10個以上作り、1枠あたりの件数が少なすぎて判断に使えない

1つ目は影響がいちばん大きい失敗です。回遊と直帰の数字が同時に壊れるため、複数のレポートに波及します。

2つ目は、決まりを1枚作るだけで防げます。多くの現場で、この1枚がありません。

3つ目は、経営への報告で起きやすい誤解です。ダイレクトの増加を成果として報告してしまいます。

4つ目と5つ目は、2026年の変更に関する新しい失敗です。まだ社内に知識が溜まっていないため起きます。

6つ目は、丁寧にやろうとして起きる失敗です。枠を細かくすれば見えるようになる、という思い込みが原因です。

細かくするほど1枠の件数が減り、月ごとのばらつきが大きくなります。判断ができなくなります。

枠は粗いほうが判断に使えます。細かく見たいときは、枠ではなく個別の施策の単位で掘ります。

施策の判断はどう変わるか

分類が正されると、施策の判断が変わります。変わり方を具体的に見ます。

最初に変わるのは、メールの評価です。紛れていた分が戻るため、貢献が実際の水準に近づきます。

それまで効いていないと判断されていた配信が、上位の流入源に変わることがあります。予算や工数の配分の判断が変わります。

次に変わるのは、紙の施策の評価です。展示会や郵送の効果が、初めて数字で見えます。

紙は測れないという前提で予算が決まっている企業は少なくありません。測れるようになると、議論の土台が変わります。

3つ目は、パートナー経由の評価です。参照サイト経由に埋もれていた分が分かれます。

パートナーごとの貢献が見えると、関係の強化の判断ができます。どこに時間を使うかが決まります。

4つ目は、AI経由の扱いです。量が増えていれば、引用されやすい書き方への投資の判断が生まれます。

いずれも、分類を正さなければ議論が始まりません。数字が無いところに判断は生まれません。

つまりこの作業は、分析の精度の話ではなく、意思決定の材料を増やす作業です。優先度を上げる理由になります。

報告のときは、この観点で説明します。設定の話ではなく、判断できる範囲が広がる話として伝えます。

設定の話として説明すると、優先度が下がります。技術的な整備は後回しにされやすいためです。

よくある質問

実務でよく出る問いをまとめます。

ダイレクトは何割までなら正常ですか

業種やサイトの性質で大きく変わるため、一律の目安はありません。判断の材料になるのは、水準ではなく変化です。

先月と比べて急に増えていれば、パラメータの漏れを疑います。水準が高いまま安定しているなら、まず内訳の推定から始めます。

パラメータを付けるとURLが長くなり、見た目が悪くなります

メールやSNSでは、リンクの文字列が読者に見えない形にできます。見える場所に載せる場合は、短縮した上で転送先に値を持たせます。

紙に載せるURLは短くしたいため、QR用の短いURLを作り、転送先に値を入れる形が現実的です。

過去のデータは直せますか

すでに記録された分類を後から変えることはできません。できるのは、これから先の分類を正すことです。

過去の分と比較したい場合は、注記を添えて扱います。比較の土俵が違うことを明記すれば、誤読を防げます。

AI経由の流入は増えていますか

環境ごとに差が大きく、一般化はできません。まずは自社の量を月次で記録し、傾向を見ます。

量が少ない段階で施策を組むのは早すぎます。記録だけを続け、水準が変わった時点で判断します。

点検の項目

四半期に一度、次の項目を確認します。担当を1人決めておきます。

  • 値の表記の決まりが1枚の表になっていて、関係者が参照できるか
  • 配信の作業手順に「リンクの生成」が含まれているか
  • 自社サイトの内部のリンクにパラメータが付いていないか
  • QR用のURLが施策ごとに分かれていて、一覧で管理されているか
  • 分類の一覧に変更がないかを、年に2回確認しているか
  • 独自の枠の名前が、社内の会議で使う言葉になっているか
  • ダイレクトの内訳の推定が、月次のレポートに1行入っているか

3つ目は、見つかったらすぐ直します。放置すると回遊の数字が壊れ続けます。

2つ目が入っていない場合、他の項目を整えても漏れが再発します。手順への組み込みが土台です。

5つ目は忘れやすい項目です。確認の時期を、年度の初めと半期の初めに固定します。

7つ目は、レポートの読み手を守る項目です。推定を添えないと、読み手が勝手に解釈します。

この点検は30分で終わります。四半期に30分の投資で、判断の土台が保たれます。

運用に残す取り決め

担当が変わっても続くように、文書に残します。

  • 参照元・メディア・施策名の表記の決まり(英小文字とハイフン・日本語は使わない)
  • パラメータを付ける対象(外に出すリンク)と付けない対象(自社サイトの内部のリンク)
  • QR用のURLの作り方と、一覧の保管場所(URL・施策名・作成日・担当の4項目)
  • 独自の枠の定義と、その名前が指す施策の範囲
  • 分類の変更の履歴(適用日と内容)と、比較のときに添える注記の文言
  • 分類の一覧を確認する時期(年2回)と担当

1つ目と2つ目が最も重要です。この2つがあれば、新しい担当でも大きな事故は起きません。

5つ目は、時間が経つほど価値が上がります。1年後の比較で必ず参照します。

この文書は、配信の手順書と同じ場所に置きます。別の場所に置くと参照されません。

更新は、変更が起きたその日に行います。後でまとめて書こうとすると、内容が思い出せません。

年に一度、全体を読み返します。使われていない決まりは削ります。

まとめ

流入の分類が実感と合わないのは、感覚のずれではなく仕組みの結果です。ダイレクトは直接訪問の枠ではなく、他のチャネルに分類する根拠が見つからなかった流入が入る最後の受け皿です。メール、紙のQRコード、短縮URL、アプリからの遷移は、いずれも判定の材料を失いやすい経路です。

是正は5つの工程で進みます。まず参照元・メディア・施策名の表記の決まりを1枚に決め、次に外へ出すリンクへの付与を配信の手順に組み込みます。自社サイトの内部のリンクには付けません。付けると訪問が途中で切れ、回遊の数字が壊れます。その上で、入口のページと時刻の偏りからダイレクトの内訳を推定します。

2026年5月に追加されたAIアシスタント経由の分類は、対話型のサービスからの遷移に限った枠です。検索画面に出るAIの回答は検索と同一の場所からの遷移のため含まれません。過去のデータには遡って適用されないため、適用日をまたぐ比較には注記を添えます。適用日を1行記録しておくだけで、翌年の報告での誤読を防げます。

※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。

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