表示回数が増えてもクリックは増えない|CTRを上げる打ち手

「表示の回数は伸びているのに、押された数のグラフが動かない」「もう少し順位が上がれば解決するのか、判断できない」——検索の数字を追っている担当者が足を止める場面です。この状態は、順位が足りないことだけを意味しません。検索の結果に並んだときに、隣の結果より選ばれていないという事実が起きています。この記事では、順位ごとの押される率の目安から伸びしろを見つけ、何を直すかを整理します。
カメ先生表示が伸びて押された数が伸びない状態はね、順位が足りないからだと思われがちだが、それだけでは説明できないんだ。
カメ子順位以外に、何を疑えばよいのでしょうか。
カメ先生順位ごとに押される率の目安がある。3番目に出ていて1パーセント前後なら、順位ではなく見え方の問題だと分けられる。
カメ子目安と比べて切り分けるのですね。目安の置き方から確かめます。
- 順位別のクリック率には目安がある。1位で約13.9%、2位で約7.5%、3位で約4.7%。実測がこれを大きく下回る記事が伸びしろ
- クリックされない原因は検索結果の見え方。タイトル、説明文、更新日、リッチリザルトの有無が判断材料になっている
- タイトルを直しても反映には数日から数週間かかる。1日で判断せず、2週間単位で効果を見る
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順位を追う施策では解決しない
表示回数が増えてクリックが増えないという状態は、検索結果に自社のページが並んでいるが選ばれていない、という現象です。ここに順位改善の施策を重ねても、選ばれない理由が残ったままでは効率が悪くなります。
たとえば5位から3位に上がれば、目安のクリック率では約3.0%から約4.7%に上がります。ここでもともとのクリック率が目安の半分しかない記事は、順位を上げてもその半分のままです。順位を2つ上げる労力と、タイトルを書き直す労力を比べれば、後者から手をつけるのが合理的です。前者は数か月、後者は1時間で終わります。
この判断をするには基準が必要です。感覚で「クリックが少ない」と言っている限り、どの記事に手を入れるかが決まりません。順位ごとのクリック率の目安を持つことが、この問題を扱う出発点になります。基準線がないと、施策は思いつきの順に実行されます。
順位別クリック率の目安を基準にする
順位ごとのクリック率には、大規模な集計にもとづく目安があります。seoClarityが7,500億回の表示を分析した数値では、次のようになっています。自社の数字を評価する物差しとして使えます。
| 検索順位 | クリック率の目安 | 1位との比 |
|---|---|---|
| 1位 | 13.94% | — |
| 2位 | 7.52% | 約54% |
| 3位 | 4.68% | 約34% |
| 4位 | 3.91% | 約28% |
| 5位 | 2.98% | 約21% |
この表から2つのことが読めます。1つは、1位は2位のほぼ倍のクリックを得ており、3位の4倍以上になるという順位の重みです。もう1つは、5位以下では表示回数が増えてもクリックの伸びが鈍いということです。同じ表示回数でも、順位が1つ違うだけで結果が変わります。
ただし、この数値をそのまま自社の目標にはできません。業種やキーワードの性質、検索結果に広告や動画がどれだけ並ぶかで実際の値は変わります。使い方は「目標値」ではなく「自社の記事同士を比べるための基準線」です。同じ順位帯の記事の中で、極端に低いものを見つけるための道具として使います。
クリックされない5つの理由
目安を大きく下回る記事には、共通する原因があります。順位そのものとは別に、検索結果の見え方の問題です。原因を分けておくと、自社で直せるものと直せないものを切り分けられます。
1つ目は、検索結果の上部が広告に占められている場合です。有料検索の広告が上位の面積を取ると、自然検索の1位でも実際に目に入る位置は下がります。これは自社の努力では変えられない要因で、キーワードの選び方の問題として扱います。2つ目は動画や画像の枠が挟まる場合で、これも同じ性質です。
3つ目はタイトルや説明文が検索意図に合っていない場合、4つ目は公開日が古く見える場合、5つ目はファビコンやリッチリザルトといった視覚要素がない場合です。このうち自社で直せるのは3〜5番目の3つであり、まずそこから着手します。1つ目と2つ目は、直せない前提でキーワード選定に反映させる情報です。
原因を切り分ける手順は単純です。対象キーワードで実際に検索し、自社の結果が画面のどこに出るかを見ます。スクロールせずに見える位置にあれば見え方の問題、スクロールが必要な位置なら面の問題です。前者ならタイトルと説明文を直し、後者はそのキーワードに労力を割くかどうかの判断に戻ります。1分で終わる確認ですが、これを飛ばすと直しても動かない記事に時間を使うことになります。
伸びしろのある記事を数字で見つける
感覚で「この記事はクリックが少ない気がする」と言っている限り、施策の優先順位は決まりません。サーチコンソールのデータから、伸びしろのある記事を機械的に抽出します。
手順は4段階です。まず検索パフォーマンスのデータを書き出します。次に、横軸を掲載順位、縦軸を実測のクリック率にした散布図を作ります。そこに対数の近似線を引くと、その順位なら本来どれくらいのクリック率になるかという予測線が引けます。最後に、予測線を大きく下回る点を探します。
この方法の利点は、順位の違いを吸収して比較できることです。10位の記事と2位の記事を同じ基準では比べられませんが、それぞれの順位から予測される値との差なら比べられます。予測線から下に大きく外れた点が、手を入れる優先度の高い記事です。表計算ソフトの散布図と近似線の機能で作れます。
散布図を作るのが手間なら、簡易版でも十分です。表示回数が多い順に上位50記事を並べ、順位帯ごとに区切って、同じ帯の中でクリック率が下位の記事を選ぶ。この程度の粗さでも、着手すべき記事は見つかります。精緻な分析より、まず1本直して効果を見るほうが学びが早いという判断です。
タイトルの直し方
クリック率の改善で最も効くのがタイトルです。ただし、変えれば上がるというものではなく、変える方向に定石があります。方向を決めずに書き換えると、言い換えただけで終わります。
効果が出やすいのは3つの方向です。検索されている語をタイトルの前半に入れること、数字を入れて具体性を示すこと、その記事を読むと何が得られるかを示すことです。逆に、社内用語や凝った言い回しは、検索結果の一覧では意味が伝わりません。
文字数にも配慮します。検索結果で表示される長さには限りがあり、長すぎると後半が省略されます。伝えたい語を前半に置くのは、この省略への備えでもあります。後半が切れても意味が通るかを、書いたあとに必ず確認するという手順を入れてください。
直す対象キーワードの選び方も重要です。1つの記事は複数のキーワードで表示されます。サーチコンソールでその記事のクエリを一覧し、表示回数が多く順位も悪くない語を選んで、その語に合わせてタイトルを調整します。表示回数が1桁の語に合わせて書き換えても、全体のクリック数は動きません。
説明文で何を伝えるか
メタディスクリプションは、検索結果でタイトルの下に表示される説明文です。Googleが本文から自動生成することもありますが、設定しておく価値はあります。自動生成に任せると、記事の冒頭がそのまま切り出されることがあります。
書く内容は、タイトルで言えなかった補足です。タイトルで結論を示したなら、説明文では対象読者と扱う範囲を示します。タイトルの言い換えを書くのは無駄で、同じ情報が2回並ぶだけになります。読者が知りたいのは「自分向けか」と「どこまで書いてあるか」です。
長さは表示される範囲を意識します。全文が表示されるとは限らないため、重要な情報を前半に置きます。また、検索語が説明文に含まれていると太字で強調されるため、対象キーワードは自然な形で入れておきます。説明文は本文の要約ではなく、クリックする理由を示す場所と考えると書きやすくなります。
更新日と鮮度の見え方
検索結果に古い日付が表示されていると、それだけでクリックを避けられることがあります。特に、制度やツールの仕様が絡むテーマでは影響が大きくなります。生成AI関連の記事は、2年前の日付だと読まれません。
ここで注意が必要なのは、日付だけを新しくする対応です。中身を変えずに更新日を書き換える運用は、読者の期待を裏切ります。日付の更新は、中身のある更新と一緒に行うべきものです。数字を最新のものに差し替える、変わった仕様を反映する、古くなった記述を削る。こうした作業をしてから日付を動かします。
あわせて、記事中に「2024年時点」のような記述が残っていないかを確認します。検索結果には出なくても、開いた読者はすぐ気づきます。クリックされた後の離脱を防ぐという意味で、この確認は本文側の作業です。クリック率だけ上げて直帰されるなら、意味がありません。
構造化データとファビコン
検索結果での見え方を変えるもう一つの手段が、視覚的な要素です。テキストだけの結果より、追加の情報が表示される結果のほうが目に留まります。
構造化データを実装すると、よくある質問の展開表示やパンくずの表示など、検索結果の見え方が変わることがあります。必ず表示されるものではありませんが、実装しなければ表示される可能性はゼロです。記事のテーマに合う型があるなら入れておく価値があります。
ファビコンも軽視されがちな要素です。スマートフォンの検索結果ではサイト名の横に小さく表示され、見慣れたマークがあるかどうかで印象が変わります。初期設定のままになっていないかを一度確認するだけの作業です。設定していないサイトは意外に多く、ここは一度直せば全ページに効きます。
構造化データを入れる場合は、実装した型が実際に認識されているかを確認します。サーチコンソールの拡張レポートに項目が現れれば認識されています。記述したつもりで文法が誤っており、まったく読み取られていないという状態が起こりえます。実装から数日後に一度見る手順を入れておいてください。表示されるかどうかはGoogleの判断ですが、認識されていなければ判断の対象にもなりません。
効果の見方と待ち時間
タイトルや説明文を直したあと、翌日の数字を見て判断してしまう失敗がよく起きます。この施策には反映までの時間があります。
変更が検索結果に反映されるには、再クロールとインデックスの更新が必要です。Googleが変更を認識して検索結果に反映するまで、数日から数週間かかる場合があります。この期間を知らずに数日で元に戻すと、効果を測れないまま作業だけが増えます。
測り方の目安は、変更前の2週間と変更後の2週間を比べることです。あわせて、同じ期間に順位が動いていないかも確認します。順位が上がってクリック率も上がった場合、タイトルの効果かどうかは切り分けが必要です。変更した日をメモに残しておくと、後の判断が正確になるので、記事ごとに変更履歴を残す運用を勧めます。
季節性のあるキーワードでは、前後2週間の比較が使えない場合があります。3月と4月で検索需要そのものが変わる語では、前年の同時期と比べるほうが実態に近くなります。比較の期間を決めるときは、そのキーワードの需要に季節の波があるかを先に確認します。サーチコンソールで過去16か月の推移を見れば判別できます。波がある語は、変更のタイミング自体を需要の立ち上がり前に置くほうが有利です。
一度に変えすぎない
改善したい記事が10本あると、まとめて全部書き換えたくなります。しかしこの進め方は、効果の判断を難しくします。着手の勢いは大事ですが、測れない施策は次につながりません。
同時に多数を変えると、全体のクリック数が動いたときに、どの変更が効いたのかがわかりません。次に何を再現すればよいかがわからないため、学びが残りません。5本ずつなど、区切って進めるほうが最終的に速くなります。
加えて、変更の方向を揃えておくと学びが取れます。「数字を入れる」「対象読者を明記する」といった方向を決めて、その方向で5本直す。効果が出たらその方向を残りにも展開する。この進め方なら、1回の施策が次の施策の根拠になります。
やりがちな失敗
クリック率の改善では、善意でやったことが逆効果になる場面があります。代表的なものを挙げます。
- 煽り気味のタイトルにする:クリックは増えても内容が伴わなければ即離脱され、結果として評価を下げます
- 全記事のタイトルに同じ定型句を足す:検索結果に自社の記事が並んだとき、見分けがつかなくなります
- 説明文にキーワードを詰め込む:文章として読めなくなり、クリックする理由が伝わりません
- 表示回数が少ない記事から手をつける:クリック率が倍になっても、絶対数がほとんど動きません
4つ目は優先順位の話です。表示回数が月100回の記事のクリック率を2倍にしても、増えるクリックは数件です。同じ労力を表示回数が月1万回の記事に使えば、効果は2桁変わります。着手順は表示回数の多い順が基本です。
1つ目については、判断の基準を持っておくと迷いません。タイトルで約束したことが本文に書いてあるか、という一点で判断する。約束していないことを書いたタイトルは、短期的に数字が動いても続きません。
この改善でAIを使う場所
クリック率の改善は、案の量が質を決める作業です。1つのタイトルを唸って考えるより、10案出して比べたほうが良いものが選べます。生成AIが効くのはここです。
使い方は具体的に指定します。記事の内容、対象キーワード、現在のタイトル、そして直したい方向を渡して、案を複数出させます。方向を指定しないと、当たり障りのない言い換えが並ぶだけになります。数字を入れる、疑問形にする、対象を絞る、といった方向ごとに出させると使える案が増えます。
説明文についても同様に、複数案を出させて選ぶ形が有効です。ただし、選ぶ基準は人が持つ必要があります。検索結果に並ぶ他社のタイトルを見て、その中で目立つかどうかを判断するのは、実際の検索結果を見ながら人がやる作業です。AIは案を並べる係、選ぶのは検索結果を見た人という役割分担にしてください。
着手前のチェックリスト
改善に入る前に、次の項目を確認しておくと手戻りが減ります。上から順に埋めてから作業に入ってください。
- 対象記事の主要クエリを一覧し、表示回数が多く順位も悪くない語を選んである
- その記事の実測クリック率と、順位から予測される値の差を数字で確認してある
- 検索結果を実際に自分の目で見て、上位に並ぶ他社のタイトルを確認してある
- 変更する方向を決めてある(数字を入れる・対象を絞る等)
- 変更日を記録し、2週間後に比較する予定を入れてある
- 本文中に古い年号や期限切れの記述が残っていないか確認してある
3番目を飛ばす人が多く見られます。検索結果を見ずにタイトルを直すのは、他社の並びを知らずに看板を書き換えるのと同じです。同じような表現が5つ並んでいる中に6つ目を足しても選ばれません。実際の画面を見れば、避けるべき言い回しがすぐわかります。
- スマートフォンとパソコンで検索結果の見え方は違う。両方で確認する
- 自分のブラウザの検索結果は履歴の影響を受ける。シークレットウィンドウで見る
改善作業を回す手順
チェックリストを埋めたら、次の順番で作業します。1本あたり30分程度で終わる流れです。まとまった時間を確保するより、週に1度、数本ずつ進める運用が続きます。
サーチコンソールの検索パフォーマンスをページ単位で表示し、表示回数の降順に並べます。上位50件が対象範囲です。
順位帯ごとに目安と実測を並べ、差が大きい記事に印を付けます。ここで着手する5本を決めます。
対象キーワードで検索し、上位に並ぶタイトルの傾向を書き出します。避ける表現と狙う表現がここで決まります。
方向を決めて複数案を出し、最も具体的なものを選びます。書き換えた日付を記録します。
変更前後の2週間を比較します。順位の変動も併せて確認し、切り分けたうえで判断します。
この流れで重要なのは2番目と5番目です。2番目を飛ばすと勘で対象を選ぶことになり、5番目を飛ばすと次に活かす知見が残りません。作業そのものは4番目だけですが、その前後がなければ改善のサイクルになりません。
週に5本のペースで進めれば、月に20本の記事に手が入ります。一気に全部やろうとして止まるより、少量を毎週続けるほうが結果につながるのは、この種の作業に共通する性質です。
同じキーワードで複数記事が並ぶとき
クリック率を見ていると、1つのキーワードで自社の複数記事が表示されているケースに気づきます。この状態は、クリック率の観点では扱いに注意が必要です。
複数のページが同じ語で表示されると、表示回数は合算され、クリックは片方に集中します。片方のクリック率だけを見て「この記事は選ばれていない」と判断すると、実態を読み違えます。もう一方が受け止めている可能性があります。
この場合の対処は、タイトルの書き換えではなく記事の整理です。どちらをその語の受け皿にするかを決め、片方はタイトルと内容を別の語に寄せます。同じ語を2本で狙っている状態は、クリック率以前に構成の問題として扱います。サーチコンソールのクエリ画面で、1つの語に対してどのページが表示されているかを確認すれば判別できます。
クリックされた後まで含めて見る
クリック率だけを目標にすると、数字は動いても成果が動かないことがあります。クリックの先に何が起きているかを併せて見る必要があります。
確認したいのは、クリック後の滞在と次の行動です。クリック率が上がったのに問い合わせが増えないなら、タイトルと本文の期待値がずれています。タイトルで示した内容が本文の前半で扱われているかを見直します。読者は冒頭で判断します。
あわせて、記事内の次の導線を確認します。読み終えた読者が次にどこへ行けるか。関連記事、資料、問い合わせ。クリック率の改善は入口を広げる施策であり、その先の導線がなければ成果には届かないという前提を持っておくと、施策の位置づけを間違えません。入口だけ広げても、中で行き止まりなら数字は変わりません。
まとめ
表示回数が増えてもクリックが増えないとき、追うべきは順位ではなく検索結果での見え方です。順位別のクリック率の目安を基準線として使い、そこから大きく下回る記事を数字で特定する。そのうえで、タイトルの前半に検索語を置き、説明文でクリックする理由を示し、必要なら構造化データとファビコンを整える。変更後は2週間単位で効果を見て、一度に変えすぎない。この手順で進めれば、順位を上げる施策より短い時間でクリック数を動かせます。順位改善に予算を割く前に、いま並んでいる結果が選ばれているかを確かめてください。
※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。
AI×SEOに取り組む前に、社内のAI導入環境から整えませんか?
デボノはアカウント開設・初期設定など「そもそものAI導入」から社内定着まで伴走支援。マーケティング活用など一歩進んだご相談にも対応します。
