Credalを営業とマーケに配る6工程|元の閲覧権限を保つ判断

「営業向けにAIエージェントを作りたいが、顧客管理の中身を全員に見せてしまわないか不安だ」「社内の資料を全部つないだら、役員会の資料までAIが答えてしまうのでは」——営業やマーケの部門にAIを配ろうとするとき、情シスやAI導入の担当が最初にぶつかる疑問です。どちらも、AIが賢すぎることへの不安に見えて、本当は「誰の権限でデータを読むか」が決まっていないことへの不安です。この疑問に正面から答えようとしている製品の1つが、米国の Credal です。社内データに元の閲覧権限を保ったままつなぐことを売りにした、企業向けのAIエージェント基盤です。この記事では、Credal を営業とマーケに配るときに、権限を引き継ぐ仕組みを入れるべきかの判断と、配るまでの6つの工程を整理します。
カメ先生AIエージェントに社内の資料をつなぐと、つないだ資料は全部だれでも読めるようになる、と思われがちなんだ。でも Credal のような基盤は、元の共有設定を引き継いで、その人が読める資料からしか答えない作りになっているんだよ
カメ子ドライブで見られない資料は、エージェントに聞いても出てこない、ということですか
カメ先生そう。ただし落とし穴が2つある。元の共有設定そのものが緩ければ、緩いまま引き継がれる。それに、本人の資格ではなく共有の資格で動く操作もあるんだ
カメ子引き継ぐ仕組みがあっても、元の設定と例外の操作は人が確かめないといけないんですね
- Credal は、社内データや業務システムを元の閲覧権限のままAIエージェントにつなぎ、人の承認・監査ログ・機微情報の伏せ字・MCP サーバーの統制をまとめて扱う基盤
- 権限が引き継がれるのは本人の資格で動く操作だけ。データ基盤や分析の道具など、共有の資格で動く操作は、使える人全員が同じ権限を持つことになる
- 配る工程は6つ。部門と仕事を絞る→元の共有設定を棚卸し→操作を資格の種類で仕分け→承認を組織単位で設定→外部の MCP に関所→記録の引き取りと見直し
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Credal は、社内データと道具を元の権限のままエージェントにつなぐ基盤
Credal は、社内の文書、チャット、顧客管理、データ基盤などをつなぎ、そのうえでAIエージェントを作って配るための基盤です。公式サイトでは、1,000を超える接続先を持ち、接続先の権限を自動で引き継いで同期すると説明しています。公式の説明書の FAQ では、Google のドライブ、Confluence、SharePoint、Notion、Slack、Gmail、Teams、Jira、GitHub、Salesforce、HubSpot などが接続先として挙がっています。
作ったエージェントは、Slack や Teams に置いたり、ウェブの画面で使ったり、プログラムから呼んだりできます。さらに、チャットGPTやクロード、Cursor から、Credal が束ねた MCP サーバーとして呼び出す使い方も示されています。つまり、社員が使う画面は今のままにして、裏側でデータのつなぎ方と統制を Credal に寄せるという発想の製品です。
使うAIのモデルは、公式の説明書によれば OpenAI、Anthropic、Google のほか、高速な処理に特化した提供元のモデルから選べます。特定のAIに縛られない点は、各社の法人版にそれぞれ別の設定をしている会社にとって利点になります。
作っている会社と、国内でまだ知られていない理由
Credal は米国の会社で、公式ブログには、新興企業の育成で知られる米国のプログラムに2023年冬期に参加したときの振り返りが載っています。2026年2月には、社内でエージェントが乱立する問題と、その一覧を管理する登録簿の考え方を公式ブログで論じており、製品の重心をエージェントの統制に移していることが分かります。
国内でまだ知られていないのは、製品の性格によるところが大きいと考えられます。Credal は、社員が直接触って感動するチャットの道具ではなく、情シスや管理者が裏側で使う統制の道具です。料金も公開されておらず、すべて個別の見積もりです。日本語の画面や国内の販売代理店についての公式の情報も、2026年10月時点では見当たりません。導入するなら、英語の契約書と英語のサポートを前提に置く必要があります。
監査ログの取り出し方そのものは、当サイトの「生成AIの監査ログを社内に残す方法」で、各社の法人版について扱いました。また、エージェント基盤の配り方は Dust や Lyzr の記事でも取り上げています。ここでは、それらと重ならない「元の権限を引き継ぐ」という仕組みを入れるかどうかに絞って見ていきます。
「元の権限を引き継ぐ」とはどういう仕組みか
公式の説明によると、Credal は接続先の共有設定を写し取り、利用者が質問したとき、その人が元のシステムで見られる文書とデータだけを使って答えます。料金のページの FAQ では、この確認は取り込みのときだけでなく、問い合わせのたびに行うと書かれています。ドライブで閲覧権限のない資料は、Credal に聞いても答えの材料になりません。
権限には2種類あることも押さえておきます。1つは、データを読む権限で、これは接続先から自動で引き継がれます。もう1つは、Credal の中で何ができるかの権限で、エージェントを作れるか、どの機能を使えるかといったものです。公式のセキュリティのページでは、後者は会社の認証基盤のグループと同期して管理でき、前者とは別に動くと説明しています。データを読めない人にもエージェントを作らせる、といった分け方ができるということです。
この仕組みが効くのは、営業とマーケのように、同じ部門の中でも見てよい情報が人によって違う場面です。担当の顧客だけを見られる営業、全社の数字を見られる責任者、外部のパートナー向けの資料だけを見る代理店の担当。こうした差を、エージェントごとに作り分けずに、元の共有設定に任せられるのが Credal を選ぶ理由になります。
引き継がれない場面:共有の資格情報で動く操作
ただし、すべての操作で元の権限が引き継がれるわけではありません。公式の説明書は、エージェントが外部のシステムを操作する機能を2種類に分けています。大半は本人の資格で動く操作で、Salesforce、GitHub、Notion などは、操作する人の資格情報を使います。この場合、本人が元のシステムでできないことは、Credal を通してもできません。
もう1種類は、操作そのものに資格情報を結び付ける形で、Snowflake、Looker、そして会社共通の資格で動かす Jira がこれに当たると説明書は挙げています。この形では、そのエージェントを使える人は全員、結び付けた資格の権限で操作できることになります。説明書自身が、これを危険度の高い使い方と位置づけ、自社にとって安全だと確信できる場合だけ有効にするよう管理者に勧めています。
マーケ部門でいえば、データ基盤から顧客の購買履歴を集計するエージェントがこれに当たりやすい例です。担当者個人にはデータ基盤の権限がないのに、エージェント経由なら全顧客の数字が見えてしまう、ということが起こり得ます。「元の権限を引き継ぐ基盤だから安全」と一括りにせず、操作ごとにどちらの形かを確かめるのが、次の工程の中心になります。
入れるか、各社の法人版のつなぎ込みで足りるか
チャットGPTやクロード、ジェミニの法人版にも、社内の文書をつなぐ機能があります。それぞれの元の共有設定を尊重する作りのものも増えています。では、なぜ Credal を足すのか。分かれ目は、使うAIが1社に決まっているかどうかです。1社の法人版に寄せるなら、その会社の接続機能と管理画面で足りる場合が多いでしょう。
Credal が効くのは、部署によって使うAIが違う、社員が複数の画面を行き来する、社内の業務システムへの書き込みまでエージェントにさせたい、といった会社です。公式サイトは、権限の規則や指示を一度決めれば、クロードでもチャットGPTでも Cursor でも同じように効くと説明しています。統制を1か所に置き、画面は自由にするという分け方を取りたいかどうかが、入れる理由の有無を決めます。
逆に、社員の大半がチャットで質問するだけ、つなぐ先もドライブと Slack くらい、という段階なら、Credal は重すぎる可能性があります。席の課金に加えて索引の費用もかかり、運用には英語での設定作業が伴います。まずは今の法人版で権限の棚卸しを進め、業務システムへの書き込みが必要になった時点で比べ直す順番でもかまいません。
- 使うAIが1社に決まり、つなぐ先が文書とチャットだけなら、各社の法人版の接続機能から始める
- 部署ごとに使うAIが違い、統制の規則を1か所で決めたいなら、Credal のような基盤を比べる価値がある
- 業務システムへの書き込みをエージェントにさせるなら、承認と記録の仕組みの有無を最優先で比べる
工程1 配る部門と、任せる仕事を1つに絞る
ここから、営業とマーケに配る6つの工程を順に見ます。先に全体の流れを示しておきます。
配る部門と、エージェントに任せる仕事を1つ決め、成功の基準を数字で置きます。
つなぐ情報源ごとに、全社公開や緩い共有のまま残った資料を洗い出し、外すものを決めます。
本人の資格で動く操作と、共有の資格で動く操作を分け、読むか書くかも分けます。
社外に届く操作と金額に関わる操作に、組織全体で人の承認を必須にします。
呼べるエージェントの許可一覧と、道具が変わったときの自動停止を設定します。
監査ログを書き出す鍵の持ち主と、週・月・四半期の見直しの周期を決めます。
1つ目の工程は、配る範囲を絞ることです。最初の工程は、配る範囲を絞ることです。Credal の料金のページでも、多くの顧客は特定のチームや用途に絞った期間限定の試行から始めると書かれています。営業とマーケの両方に一度に配るのではなく、「商談前に顧客の過去のやり取りをまとめる」のような仕事を1つ決めるところから始めます。
仕事を1つに絞る理由は、権限の確認の範囲を絞れるからです。商談前のまとめなら、つなぐのは顧客管理とメールと商談メモくらいで済みます。逆に「営業とマーケの何でも相談役」を作ると、つなぐ先が一気に増え、それぞれの共有設定を確かめる手間も増えます。公式の説明書でも、毎回必ず読ませる資料を固定する機能について、入れすぎるとAIが混乱し費用も増えると注意しています。
この段階で、成功の基準も決めておきます。何件の商談で使い、まとめの誤りが何件までなら合格とするか。担当者が手で作っていた時間がどれだけ減ったか。基準がないまま試すと、使った人の印象だけで広げるかどうかが決まってしまいます。
工程2 つなぐ情報源を決め、元の共有設定を棚卸しする
2つ目の工程は、つなぐ情報源の共有設定を見直すことです。Credal は元の権限を引き継ぎますが、それは元の共有設定の緩さも、そのまま引き継ぐということです。リンクを知っていれば社内の誰でも見られる設定の資料、退職者から引き継がれずに全社公開のまま残ったフォルダ、全員が入れる Slack のチャンネルに貼られた見積書。これまでは誰も探さなかったので問題にならなかった資料が、エージェントに聞けば出てくるようになります。
そこで、つなぐ前に情報源ごとに確かめます。全社に公開されている資料の中に、価格表、契約書、人事の資料、未発表の施策が混じっていないか。エージェントが見つけやすくなる分、元の共有設定の不備が表に出やすくなると考え、棚卸しを導入の作業に含めます。Credal の側では、管理者が同期したデータを検索し、印を付け、消せるデータの一覧を持つと公式は説明しています。棚卸しの結果、つながないと決めた資料は、ここで外します。
営業とマーケの場合、特に注意したいのは顧客管理の項目です。顧客管理の閲覧権限が担当制になっていても、商談メモや添付ファイルの共有が別の規則で動いていることがあります。項目ごとにどの規則で見えるのかを、顧客管理の管理者と一緒に確かめておきます。
工程3 操作を、本人の資格か共有の資格かで仕分ける
3つ目の工程は、エージェントにさせる操作を一覧にして、本人の資格で動くか、共有の資格で動くかを仕分けることです。読むだけの操作と、書き込む操作も分けます。公式の説明書では、エージェントに付けた操作は、そのエージェントを使える人なら誰でも呼び出せるとされています。つまり、操作の範囲はエージェントを配る範囲と一体で決まるということです。
| 操作の例(営業・マーケ) | 資格の種類 | 読む/書く | 決めること |
|---|---|---|---|
| 顧客管理で担当顧客の履歴を読む | 本人の資格 | 読む | そのまま使える |
| 顧客管理の商談の段階を更新する | 本人の資格 | 書く | 人の承認を挟むか |
| データ基盤で購買履歴を集計する | 共有の資格 | 読む | 結び付ける資格の範囲を絞る |
| 分析の道具から全社の数字を取る | 共有の資格 | 読む | 使える人を責任者に限る |
| 顧客にメールの下書きを送る | 本人の資格 | 書く(社外) | 承認を必須にする |
共有の資格で動く操作は、結び付ける資格の権限を必要な範囲に絞るのが基本です。データ基盤なら、集計に使う表だけを読める資格を別に作り、それを結び付けます。説明書には、1つの提供元に役割ごとの資格を複数持たせる使い方も示されています。任意の外部の宛先に通信できる操作は管理者しか変更・公開できないと説明されている点も、管理者の役割の範囲を決める材料になります。
工程4 人の承認を挟む操作を、組織単位で決める
4つ目の工程は、人の承認を挟む操作を決めることです。公式の説明書では、承認は3つの単位で設定できます。エージェントに付けた個別の操作、外部から取り込んだ MCP サーバーの個別の道具、そして組織全体での操作の種類です。組織全体で設定すると、個々のエージェントの設定に関係なく、その種類の操作はすべて承認が必要になります。
説明書は、本番のシステムやデータベースへの書き込み、メールや Slack への投稿など社外や他人に届く操作、お金やコンプライアンスに関わる操作に、組織単位の承認を勧めています。営業とマーケなら、顧客に届くメール、顧客管理の金額や段階の更新は、組織単位で承認を必須にするのが妥当な線です。エージェントを作った人が承認を外し忘れる事態を防げます。
承認の画面には、誰が依頼したか、エージェントが示した理由、送ろうとしている入力の中身がそのまま表示されると説明書は書いています。ここで大事なのは、AIに理由を書かせ、その理由と中身を人が読んで判断する流れになっていることです。承認する人が中身を読まずに押すだけになれば、承認は形だけになります。中身がおかしければ却下し、指示を変えてエージェントにやり直させることもできると説明書は書いています。承認者を決めるときは、その操作の中身を判断できる人かどうかで選びます。なお、承認者が代わりに実行する仕組みや、金額などの条件で承認をかける仕組みは、開発中と案内されています。
承認を外す設定の扱いも決めておきます。公式ブログの2025年5月の記事では、権限の境目をまたいでデータが渡る場面に人の確認を挟む考え方を紹介し、確認を省く設定にした場合、その責任は設定した人に移り、基盤の操作記録に残ると説明しています。承認を省く設定ができる人を管理者に限り、省いた理由を記録に残す決まりにしておけば、誰がいつ確認を外したのかを後からたどれます。
工程5 外部の MCP サーバーを登録するときの関所
5つ目の工程は、外部の MCP サーバーを取り込むときの統制です。MCP は、AIエージェントが外部の道具を呼ぶための共通の仕組みで、各社が自社の道具を MCP サーバーとして公開しています。Credal はこれらを登録し、社内のエージェントから使えるようにする窓口を持っています。公式サイトでは、Credal 自身を MCP の窓口と位置づけています。
説明書によれば、管理者は取り込んだサーバーの道具を1つずつ公開・非公開にでき、道具ごとに承認を必須にできます。初期状態では社内のどのエージェントもそのサーバーを呼べるため、呼べるエージェントを明示した許可の一覧を作ることが勧められています。さらに、外部のサーバーの道具の中身が変わったとき、管理者が確かめて承認するまで自動で止める設定もあります。
最後の設定は、営業とマーケにとって特に意味があります。外部のサービスが更新で新しい道具を足したとき、知らないうちにエージェントのできることが広がるのを防げるからです。外部の MCP サーバーは、取り込む前に提供元と道具の一覧を確かめ、自動で止める設定を有効にしてから登録する。これを工程として決めておきます。
工程6 記録を引き取り、見直しの周期を決める
最後の工程は、記録の扱いです。Credal には、AIとのやり取りの監査ログ、基盤の中で誰が何を設定したかの記録、利用の集計の3種類の記録があり、管理者用の窓口から書き出せると説明書は書いています。AIとのやり取りの記録は、利用者のプロンプトとAIの応答を含めるかどうかを指定して書き出せます。公式サイトは、監視の仕組みへの書き出しにも対応するとしています。
注意したいのは、この書き出しに使う鍵の扱いです。説明書には、管理者が作った鍵は自動的に会話の本文を含む記録にアクセスできると書かれています。記録を取り出す鍵は、会話の全文を読める鍵だと考え、持つ人と保管場所を決めます。利用の集計だけが必要な担当には、集計だけを読める範囲の鍵を、管理者の承認を経て発行する流れが用意されています。
- 週に一度、承認で却下された操作と、その理由を読み返す
- 月に一度、共有の資格で動く操作の利用者と、呼ばれた回数を確かめる
- 四半期に一度、つないだ情報源の共有設定を棚卸しし直す
- エージェントを作った人が異動・退職したとき、持ち主を付け替えるか止める
見直しの周期を決めないまま配ると、エージェントは作った人が去ったあとも動き続けます。公式ブログが論じていた乱立の問題は、まさにこの状態のことです。
何が社外に出るか:モデルの提供元と、伏せ字
データの流れも確かめます。Credal は、検索のために社内のデータを索引します。公式の FAQ では、この索引は自社のセキュリティの方針に従って管理され、学習の目的では保持しないとしています。利用者が質問すると、関係する文書の断片と質問が、選んだAIのモデルの提供元に送られます。公式のセキュリティのページでは、提供元との間で学習に使わない・保持しない、またはそれに相当する取り決めを結んでいると説明しています。
自社のクラウドの中でAIを使いたい会社向けに、AWS や GCP、Azure の中でクロードやOpenAIのモデルを使う構成にも対応するとしています。提供形態は、共有のクラウド、自社専用のクラウド、自社内への設置の3つです。さらに、機微な情報を自動で検出して、伏せ字にするか送信を止める機能があるとしています。ただし、伏せ字の検出もAIや規則による判定で、取りこぼしはあり得ます。個人情報を送らない運用の最後の砦にはせず、つなぐ情報源の段階で絞ることを基本にします。
もう1点、モデルの切り替えにも注意が要ります。説明書には、選んだモデルが提供終了や障害で使えないとき、別のモデルに自動で切り替わることがあると書かれています。どのモデルとどの基盤で処理されたかは監査ログで確かめられるとされているので、送り先の国や提供元に制約がある会社は、切り替え先を含めて契約前に確認しておきます。
費用の増え方:4つの課金要素
Credal の料金は公開されておらず、すべて個別の見積もりです。そのうえで、料金のページは費用の要素を4つ挙げています。エージェントや MCP サーバーを作る人の席、エージェントを使う人の席、索引して同期し続けるデータの量、そしてエージェントが使ったモデルのトークンの従量です。一括ログイン、利用者の自動連携、監査ログ、監視の仕組みへの書き出しは、どの契約にも含まれるとしています。
費用が読みにくいのは、後ろの2つです。つなぐ情報源を増やせば索引の費用が増え、エージェントが一度に読む資料を増やせばトークンの費用が増えます。説明書でも、一度に読み込む文書の断片を増やすと費用が上がると注意しています。情報源を絞る工程2は、権限だけでなく費用の対策でもあるということです。
公式サイトは、部署やエージェントごとにAIの費用を割り当てて見える化し、安いモデルへの切り替えを提案する機能も打ち出しています。ただ、どのモデルに切り替えるかは、品質の確認を含めて人が決めることです。試行の段階で、月の利用者数、つなぐデータの量、1件あたりの読み込み量の見込みを出し、見積もりに反映させておきます。
エージェントに任せない判断
Credal の仕組みは、エージェントにできることを絞り、危ない操作の前に人を挟むことに重きを置いています。それでも、どこまでをエージェントに任せるかを決めるのは人です。営業とマーケで、エージェントに判断させない項目を先に書き出しておきます。
- 値引きの可否や見積もりの金額をエージェントに決めさせる
- どの顧客にどのメールを送るかの選定を、承認なしにエージェントに任せる
- 共有の資格で集計した数字を、出典を確かめずに社外の資料へ載せる
- エージェントの要約だけを読んで、商談の受注見込みを判断する
- 承認画面の中身を読まずに、件数をこなすために一括で承認する
エージェントの出力には、どの資料のどこから答えたかを必ず示させます。公式のセキュリティのページでも、AIの答えを元のシステムの資料までたどれることを打ち出しています。根拠をたどれない答えは使わないと利用の規程に書いておけば、要約の誤りが商談や資料に紛れ込むのを減らせます。
止め方・やめ方を先に決める
最後に、止め方とやめ方です。緊急時に止める手段としては、エージェントの公開を止める、操作の種類ごとに組織全体で無効にする、外部の MCP サーバーの道具を非公開にする、といった設定が説明書から読み取れます。誰がどの単位で止めるかを、管理者2人以上で共有しておくと、担当者が不在のときにも対応できます。
やめるときに残るのは、索引したデータと、作ったエージェントの設定と、記録です。索引したデータは、管理者が消せる一覧を持つと公式は説明していますが、契約終了時の削除の時期と証明の出し方は、契約前に確かめる項目です。エージェントの指示や承認の設定は、別の基盤に移すときに作り直しになるため、設定の中身を社内の文書としても残しておくと移行が楽になります。
記録は、契約が終わる前に自社の保管場所へ書き出しておきます。監査ログの書き出しは1回あたりの件数に上限があり、期間を区切って繰り返し取り出す形になると説明書に書かれているため、終了の直前に慌てて取り出すのではなく、工程6の定期的な引き取りの中で自社に移しておくのが確実です。
まとめ
Credal は、社内データと業務システムを元の閲覧権限のままAIエージェントにつなぎ、承認・監査ログ・伏せ字・MCP の統制を1か所で扱う基盤です。使うAIが部署ごとに違い、業務システムへの書き込みまでエージェントにさせたい会社では、入れる理由があります。ただし、元の共有設定の緩さはそのまま引き継がれ、共有の資格で動く操作では権限が引き継がれません。営業とマーケに配るなら、仕事を1つに絞り、共有設定を棚卸しし、操作を資格の種類で仕分け、承認を組織単位で決め、外部の MCP に関所を置き、記録の引き取りと見直しの周期を決める。この6工程を経てから範囲を広げ、値引きや送信先の選定のような判断はエージェントに任せず、根拠をたどれる答えだけを人が確認して使ってください。
※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。
AI活用を戦略に落とす前に、まずは導入・定着から始めませんか?
デボノはアカウント開設・初期設定など「そもそものAI導入」から社内定着まで伴走支援。マーケティング活用など一歩進んだご相談にも対応します。
