Anywordの予測スコアを使う4工程|スコアを信じてよい範囲

Anywordの予測スコアを使う4工程|スコアを信じてよい範囲

「広告の文をAIで何十本も作れるようになったが、どれを出せばいいのか結局分からない」「点数が出るなら、もうABテストは要らないのでは」——広告運用やメール配信を任された担当者から、繰り返し聞く疑問です。どちらも、文を作る速さが上がったぶん、選ぶ判断が追いついていないことから生まれています。Anyword は、文を作るだけでなく、それぞれの文に成果の予測スコアを付けて選ぶ手助けをする製品です。ただ、予測スコアは答えではありません。本当は、何のデータで学習した予測なのかを知り、自社の条件とのずれを見たうえで、候補を絞る道具として使うものです。この記事では、予測スコアを信じてよい範囲、ABテストとの関係、社内文書や顧客データを渡すかどうかを、4つの工程で整理します。


カメ先生カメ先生

点数が付くと、高い点の文を出せば当たる、と思われがちなんだ。でも本当は、点数は過去の誰かのテストの結果から作った予測で、自社の読者で確かめたものではないんだよ


カメ子カメ子

予測を作ったデータと、自社の広告の条件が違えば、当たりにくくなる、ということですか


カメ先生カメ先生

そう。言語も、業種も、配信先も違うかもしれない。だから点数で候補を絞り、最後はテストで答え合わせをする。その順番を崩さないことが大事なんだ


カメ子カメ子

点数はテストを省く道具ではなく、テストに回す候補を選ぶ道具なんですね


この記事のポイント
  • Anyword は広告・LP・メールなどの文をAIで作り、成果の予測スコアを付ける製品。ブランドボイスの管理や、ワード・パワーポイントから呼び出す機能も持つ
  • 予測スコアは提供元が持つ業種別のABテストのデータに基づく予測。言語・業種・配信先が自社と違えば当たりにくく、正確さの数字も提供元の公表値にとどまる
  • 工程は、学習元とのずれの確認、渡すデータの線引き、候補を絞る使い方、ABテストでの答え合わせの4つ。決めるのは人、絞るのが道具

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目次

Anyword は何をする道具か。2026年10月時点の公式の説明

Anyword は、企業のマーケや営業の部門向けに、広告、ランディングページ、メール、ソーシャルの投稿、ブログなどの文をAIで作る基盤です。公式サイトでは、自らを「ABテストで確かめたデータに裏づけられた生成AIの文章の基盤」と説明しています。前身の会社は2013年に創業したとされ、米国ニューヨークに拠点を置いています。

他の文章生成の道具との違いは、作った文の一つひとつに成果の予測スコアを付ける点です。公式の説明では、複数の候補のうちどれが成果を出しやすいかを、読み手、事業の目的、配信の経路に応じて予測し、公開の前に選べるようにするとされています。これに加えて、公開済みの自社の文を業種別のABテストのデータと比べて改善点を示す機能、ブランドの言葉づかいや読み手の像をまとめて管理する機能があります。

つまり Anyword は、文を作る道具であると同時に、文を選ぶ判断に数字を持ち込む道具です。社内で導入を判断するときに問われるのは、作る速さよりも、その数字を選ぶ判断にどこまで使ってよいかです。この記事は、その一点に焦点を合わせます。

2026年に加わったもの:会話で作る機能と、ワード・パワーポイントからの呼び出し

2026年の公式ブログでは、新しい機能の発表が続いています。一つは Content Agent と呼ばれる、編集画面の中で会話しながら文を作る機能です。やりたいことを言葉で伝えると、ソーシャルの投稿、広告の文、メール、サイトの文、画像、施策一式までを下書きに直接作り、それぞれに予測スコアを付けると説明されています。登録済みのブランドの言葉づかい、読み手、使う語彙を参照するとされています。

もう一つは、Microsoft Copilot の中から Anyword を呼び出す機能です。ワードやパワーポイントで、選んだ文の予測スコアを出す、成果が出やすい形に直す、ブランドの言葉づかいを当てる、といった操作ができると公式ブログは説明しています。使うには Anyword の契約と Microsoft 365 Copilot の利用権の両方が要るとされています。このほか、ブラウザの拡張機能や、自社のAIの仕組みに予測を組み込むAPIも用意されています。

情報管理の面で確かめておきたいのは、ワードやパワーポイントから点数を出すとき、選んだ文がどこへ送られるかです。点数を付けるには、文の中身を Anyword の側で処理する必要があると考えるのが自然ですが、公式ブログの発表では、どのデータに触れるか、管理者がどう配布を管理するかは説明されていません。社外秘の提案書や未発表の製品資料の文を、そのまま点数にかける使い方は、確認が取れるまで避けるのが無難です。Microsoft 365 の側で、どの追加機能を社内に配るかを管理者が決められる設定になっているかも、情報システムの部門と確かめておきます。点数を出す範囲を、公開予定の広告や告知の文に限ると決めておけば、利用者が迷わずに済みます。

こうした広がりは、予測スコアが、Anyword の画面の外でも日常的に目に入るようになることを意味します。営業資料を作る人や、広報の担当者が、自分の文に点数が付くのを見るようになります。点数の意味を知らないまま使う人が増える前に、社内で使い方の線を引いておく必要があります。

公式ブログでは、画像を作る機能でも、画像と画像に重ねる文字に点数を付けると紹介されています。ここでも考え方は同じで、点数は過去の配信の記録から見た「似ているか」の見積もりです。画像に重ねた文字は、本文と同じく表示の確認の対象になります。また、AIで作った画像を広告に使うときは、人物や他社の商品に似ていないか、配信先の広告の規定に合うかを、点数とは別に人が確かめます。

予測スコアは、何を当てようとしている数字か

公式サイトの説明では、予測は Anyword が独自に持つ、業種別のABテストのデータに基づくとされています。実際の広告やメールで、二つの文を出し分けてどちらが成果を出したかの記録を大量に集め、それを元に「この文は、この業種のこの経路で、成果を出しやすい側に入るか」を見積もる、という考え方です。

その性格がよく分かるのが、2026年10月に公式ブログで公開された分析です。ファッションの広告主が Meta の広告で行った1,000件のABテスト、5年分、2,300万回を超える表示の記録から、見出しの勝ち負けの傾向を調べています。たとえば、一人称の見出しは比べた組の81%で勝ち、具体的な数字を入れた見出しは69%で勝った一方、ありきたりな褒め言葉の見出しは31%しか勝たなかったと報告しています。

この分析から読み取れるのは、予測の元になっているのが、特定の業種・特定の配信先・主に英語の広告での勝ち負けの記録だということです。同じ分析の中でも、本文の長さには傾向が出なかったと書かれており、何でも当てられる数字ではありません。予測スコアは「過去のテストで勝った文に似ているか」を測る数字と理解しておくと、使いどころを誤りにくくなります。

「82%の正確さ」という数字をどう読むか

2026年10月時点の公式サイトは、二つの候補のどちらが成果を出すかを当てる正確さが82%で、汎用の生成AIの52%を上回ると打ち出しています。目を引く数字ですが、どのデータで、どの業種と言語で、どう測ったかの方法は、同じページでは説明されていません。同じページの図の数値と本文の数値が一致していない箇所もあり、提供元が自ら公表した数字として扱うのが妥当です。

二択を当てる問題では、何も考えずに選んでも当たる確率は50%です。82%という数字が本当なら意味のある差ですが、それが自社の業種、日本語の文、自社の配信先でも同じように出るかは別の問題です。第三者のレビューでも、点数を絶対の順位として読むと、点数そのものを上げる方向に文が寄っていく危うさが指摘されています。

社内でこの数字を扱うときは、「提供元の検証では82%」と出典を付けて伝え、自社での当たり具合は自社のテストで確かめるという言い方にそろえておくと、上長への説明で誤解が生まれにくくなります。導入の稟議に正確さの数字を書くなら、提供元に測り方の資料を求め、その資料が出ない場合は数字を使わない、という判断もありえます。

予測スコアを使う4工程の全体像

ここからは、予測スコアを社内の判断に組み込む手順を、4つの工程に分けて見ていきます。工程ごとに、決めること、担当、AIに任せないことを先に並べておきます。

工程決めること主な担当AIに任せないこと
1 学習元とのずれを確かめる自社の言語・業種・配信先で、点数がどこまで当てになるか広告運用・メールの担当点数の意味づけ
2 渡すデータを線引きするブランドの言葉づかい・社内文書・顧客データのどこまでを渡すかマーケの責任者と情報システム渡してよいかの判断
3 候補を絞る道具として使う点数を何に使い、何に使わないか文を作る担当と承認者出す文の最終決定と表示の確認
4 ABテストで答え合わせするどの文を本番で比べ、結果をどう記録するか広告運用・分析の担当勝ち負けの判定基準と、点数の見直し

表の右端の列が、この記事でもっとも大事なところです。点数を出し、候補を作り、似た文を並べるのは道具に任せ、点数の意味づけ、渡すデータ、出す文、勝ち負けの判定は人が持ちます。この線を工程ごとに引いておくと、点数が高いからという理由だけで文が通ることを防げます。

工程1 予測の学習元と、自社の条件のずれを確かめる

最初の工程は、予測スコアが自社の条件でどこまで当てになりそうかを見積もることです。見るべき軸は三つあります。業種、配信先、言語です。公式ブログで公開される分析や事例は、消費者向けの通販や、クラウド型の業務ソフトの広告が多く見られます。BtoBの高額な商材で、検討に数か月かかるような広告の文に、同じ傾向が当てはまるとは限りません。

配信先も重要です。ソーシャルの広告の見出しで勝った言い回しが、検索連動の広告や、取引先に送るメールの件名で勝つとは限りません。公式は、予測は配信の経路に応じて行うと説明していますが、自社が使う経路が予測の対象に入っているか、経路ごとにどれだけのデータがあるかは、提供元に確かめる価値があります。

確かめ方としては、過去に自社で行ったABテストの文の組を、結果を伏せて点数にかけてみるのが手堅い方法です。勝った側に高い点が付く割合が、どの程度あるかを数えます。組の数が少なければ結論は出せませんが、明らかに当たらない経路が分かるだけでも、点数を使わない範囲を決める材料になります。

もう一つの手掛かりが、公開済みの自社の文を、業種別のABテストのデータと比べて改善点を示す機能です。公式はこれを、すでに出している文と新しく作る文の両方を良くするための機能と説明しています。公開済みの文だけを材料にできるので、社内の文書や顧客のデータを渡す前に試せるのが利点です。示された改善点が自社の読者の感覚と合うかを、広告運用の担当者が一件ずつ見ていくと、予測の考え方が自社の条件に合うかどうかの感触がつかめます。合わない指摘が多ければ、それ自体が、点数の使い方を狭めるべきだという材料になります。

工程1の続き 日本語の文で使うときの注意

国内の会社にとって特に大きいのが、言語の問題です。公式サイト、ブログ、公開された分析は英語の広告を前提にしたものが中心で、日本語の文で予測スコアがどこまで当たるかを示した公表の検証は、2026年10月時点で確かめた範囲では見当たりませんでした。英語以外の言語では文の質や点数の信頼性が下がる、と指摘する第三者のレビューもあります。

日本語の広告の文は、英語とは勝ちやすい型が違う可能性があります。たとえば、一人称の見出しが英語のファッション広告で勝つ傾向があっても、日本語のBtoBの広告で同じ傾向が出るかは分かりません。漢字とかなの比率、敬語の度合い、句読点の打ち方など、英語にはない要素も成果に影響しえます。

このため、日本語の文で使う場合は、工程1の確かめを省かないことを勧めます。英語で作った文を翻訳して点数を付ける使い方は、翻訳の段で言い回しが変わるため、点数と実際の日本語の文の関係がさらに見えにくくなります。海外向けの英語の広告と、国内向けの日本語の広告で、点数の使い方を分けておくのも一つの方法です。

工程2 渡すデータを3つの段に分ける

2つめの工程は、Anyword にどのデータを渡すかを決めることです。予測やブランドの言葉づかいの機能は、渡すデータが多いほど自社に合わせやすくなる、と説明されがちです。しかし、渡すデータには段階があり、段ごとに判断の重さが違います。ここでは三つの段に分けて考えます。

一つめの段は、すでに公開している文です。公開済みの広告、サイトの文、配信済みのメールなどで、社外に出ても問題のない情報です。二つめの段は、社内の文書です。製品の説明資料、営業の提案書、ブランドの方針の文書などで、公開はしていないが顧客の個人情報は含まないものです。三つめの段は、顧客に関わるデータです。過去のメールの開封やクリックの記録、顧客管理の仕組みの中身、購買の履歴などです。

最初は一つめの段だけで始め、二つめ以降は効果と取り扱いの条件を確かめてから広げるのが安全です。とりわけ三つめの段は、個人に関わる情報の扱いとして、委託の範囲、保存の場所、利用目的の説明との整合を確かめる必要があり、マーケの部門だけで決められる話ではありません。点数を自社に合わせたいという目的だけで、顧客のデータを渡す理由にはなりにくいでしょう。

工程2の続き ブランドの言葉づかいに登録する範囲

Anyword には、ブランドの言葉づかい、伝えたい要点、読み手の像、使う語と避ける語をまとめて登録し、文を作るたびに参照させる機能があります。公式サイトでは、この登録内容を ChatGPT や Notion、Gemini などで文を作るときにも差し込めると説明しています。

ここで登録する内容は、二つめの段の社内文書に当たることが多い点に注意が必要です。ブランドの方針の文書には、今後の打ち出しの方向や、競合との位置づけなど、まだ公開していない情報が含まれがちです。登録するのは、文を作るのに要る言葉づかいと語の決まりに絞り、事業の計画や未公表の情報は入れないことを勧めます。ガイドラインに何を書くかは「ブランドガイドラインに書く項目一覧」で扱っているので、ここでは道具に渡す範囲だけを考えます。

また、登録した言葉づかいが社内のいくつもの道具から参照されるようになると、登録内容の変更が広い範囲に影響します。登録内容を変更できる人を限り、変更の記録を残すことを決めておきます。公式のセキュリティのページでは、管理者が社内の役割、権限、利用の範囲を管理できると説明されています。

工程2の続き 非公開のモデルと、データの行き先

大企業向けには、非公開のモデルという提供の形があります。2026年9月に更新された公式の技術資料では、Anyword が持つオープンソースのモデルを、大手のクラウドの環境に置いて動かすこと、あわせて OpenAI のモデルを OpenAI または Azure の経由で、Google のモデルを Vertex AI の経由で使うことが説明されています。顧客のデータはクラウドの保管庫に置かれ、検索で補う仕組みなどを通じてモデルの調整に使われ、その顧客に向けたモデルにだけ使われるとされています。

同じ資料では、翻訳、盗用の検出、ウェブの検索といった追加の機能は利用者が選んで有効にする形で、既定では安全性の高い組み合わせだけを使うと説明されています。公式サイトの別のページでは、顧客のデータを第三者のモデルの学習に使わないこと、SOC 2 や ISO の認証、欧州の一般データ保護規則への対応がうたわれています。

一方で、データの保存期間、削除の手順、保存される国や地域、再委託先の一覧は、2026年10月時点で確かめた公開のページには書かれていませんでした。二つめ以降の段のデータを渡す前に、データ処理の契約書と再委託先の一覧を取り寄せ、情報システムの部門と確かめることが前提になります。公開済みの文だけで使う段階であれば、ここまでの確認は軽くて済みます。

工程3 予測スコアは候補を絞るところまでに使う

3つめの工程は、点数の使い道を決めることです。原則は、点数は、本番のテストに回す候補を絞るために使い、出す文を決めるためには使わないことです。AIは短い時間で数十本の候補を作れますが、本番で比べられるのは数本です。その数本を選ぶ段で点数を参考にするのは、理にかなった使い方です。

反対に、次のような使い方は、点数の性格に合っていません。

  • 点数がもっとも高い文を、テストせずにそのまま本番に出す
  • 点数を上げるために、言い回しを何度も直して元の主張から離れていく
  • 上長への説明で、点数を成果の見込みの根拠として示す
  • 担当者の評価や、制作の外注先の評価に点数を使う
  • 点数が低いという理由だけで、法務や営業が確認済みの文を差し替える

とくに二つめは起きやすい落とし穴です。点数は過去に勝った文に似ているかを測るので、点数を追うほど文は似た型に寄っていきます。その結果、自社にしか言えない主張が削られ、どこの会社の広告か分からない文になることがあります。点数を見る前に、その文で必ず伝える主張を一行で書いておき、直した後もそれが残っているかを確かめます。

工程3の続き 表示の確認と最終の判断は人が持つ

点数が高い文が、表示として適切とは限りません。具体的な数字を入れた見出しが勝ちやすいという傾向があっても、その数字に根拠がなければ、景品表示法などの表示の規制に触れるおそれがあります。AIが作った「導入企業の満足度が高い」といった文に、裏づけの調査がなければ、点数がいくら高くても出せません。

したがって、文の確認の順番は、表示として出せるかの確認を先に行い、出せる文の中で点数を見るのが筋です。点数を見てから表示の確認をすると、点数の高い文を通したいという力が働き、確認が甘くなりがちです。法務や営業の確認を通った文の一覧を先に作り、その中で点数を比べる流れにしておきます。

また、AIが作った文に、根拠のない比較や、自社が提供していない機能の記述が混ざることもあります。AIには、文の中の主張ごとに根拠となる社内の資料を示させる、示せない主張は削る、という決まりを置くと確認が楽になります。点数はAIが付け、出してよいかは人が決める、という分担を崩さないことが大切です。

工程4 ABテストで答え合わせをする

4つめの工程は、点数で絞った候補を本番で比べ、点数の当たり具合を確かめることです。点数があるからABテストが要らなくなるのではなく、点数があるからこそ、テストで答え合わせをする意味が生まれます。公式ブログ自体も、本文の長さのように傾向が出にくい要素は、公開前に試すよう勧めています。

STEP1
比べる候補を2〜3本に絞る

表示の確認を通った候補の中から、点数の高いものと、あえて点数の低いが主張のはっきりしたものを混ぜて選びます。点数の高いものだけで比べると、点数の当たり具合が分かりません。

STEP2
勝ち負けの指標を先に決める

クリック率か、問い合わせの件数か、商談の数か。BtoBでは、クリックで勝っても商談で負けることがあります。テストを始める前に、どの指標で判定するかを文書にしておきます。

STEP3
必要な量が集まるまで判定しない

表示やクリックが少ないうちに勝ち負けを決めると、偶然の差を結果と取り違えます。配信の基盤の機能や分析の担当と相談し、判定に必要な量の目安を決めておきます。

STEP4
点数と結果を並べて記録する

どの文に何点が付き、本番でどうだったかを一つの表に残します。この記録が、次に点数をどこまで信じるかの根拠になります。

この手順で大事なのは、一つめの段で点数の低い候補も意図して混ぜることです。点数の高いものだけを比べ続けると、点数が外れていても気づけません。点数の低い文が勝つことがあれば、それは自社の条件で点数がずれている合図です。

工程4の続き 記録の残し方と、点数を見直す条件

答え合わせの記録は、文、付いた点数、配信先、期間、判定に使った指標、結果を最低限の項目として残します。数か月分がたまれば、点数が高い文が実際に勝った割合を数えられます。この割合が、自社にとっての点数の当てになり具合です。提供元が公表する正確さの数字より、こちらを社内の判断の根拠にします。

点数の使い方を見直す条件も、あらかじめ決めておきます。たとえば、ある配信先で点数の高い文が勝った割合が半分程度にとどまるなら、その配信先では点数を候補の絞り込みにも使わない、といった基準です。点数を使わない範囲を決めることも、点数の正しい使い方の一つです。

テストの設計で見落としやすいのが、配信先の側の自動の仕組みです。検索連動の広告では、複数の見出しと説明文を登録しておき、配信の仕組みが組み合わせを自動で選ぶ形式が広く使われています。ソーシャルの広告でも、複数の文を登録して配信の仕組みに出し分けを任せる機能があります。この場合、一本の文に付いた点数と、本番での成果を一対一で結びつけにくくなります。点数の答え合わせをしたいなら、比べたい文だけを別の広告に分けて出すなど、テストの組み方を広告運用の担当者と決めておきます。

  • 配信先の仕様や、検索連動の広告の自動の組み合わせの仕組みが変わると、過去のテストの傾向が通用しなくなることがある
  • Anyword の側の予測のモデルが更新されると、同じ文でも点数が変わりうる。記録には点数を付けた日付も残す
  • クリック率で勝った文が、問い合わせや商談で勝つとは限らない。BtoBでは後ろの指標で判定する

費用の増え方、権限、やめ方

費用は、利用者の数、使える機能の範囲、登録できるブランドの言葉づかいの数、予測の回数などで変わる体系とされています。具体的な金額と上限は、契約の前に公式の料金ページと提供元の見積もりで確かめてください。Microsoft Copilot から使う場合は、Anyword の契約に加えて Microsoft 365 Copilot の利用権が別に要る点も、費用の見積もりに入れておきます。契約の前に試せる期間があるなら、その期間を文の量産に使うのではなく、工程1で述べた過去のテストの文の組を点数にかける確かめに使うと、契約するかどうかの判断材料が手元に残ります。

権限の面では、文を作って点数を見る人、ブランドの言葉づかいを登録・変更できる人、データの連携や非公開のモデルの設定を決められる人を分けておきます。ワードやパワーポイントから呼び出せるようになると、マーケ以外の部門の人も点数を目にするので、点数の意味と使ってよい範囲を、短い社内の手引きにして配ることを勧めます。

やめ方も先に決めます。Anyword の中で作った文、登録した言葉づかい、点数と結果の記録を、自社の手元に書き出せるかを確かめておきます。とくに答え合わせの記録は、道具を替えても使える自社の資産なので、Anyword の画面の中だけに置かず、自社の表計算や分析の基盤に残しておきます。渡したデータの削除の手順と、削除の確認の方法も、契約の時点で確かめておくと、やめるときに慌てずに済みます。

まとめ

Anyword の予測スコアは、提供元が持つ業種別のABテストの記録から作った予測で、自社の読者で確かめた結果ではありません。使う工程は四つです。学習元と自社の言語・業種・配信先のずれを確かめる。渡すデータを公開済みの文、社内文書、顧客データの三段に分け、まず公開済みの文から始める。点数は本番のテストに回す候補を絞るところまでに使い、表示の確認と最終の判断は人が持つ。そしてABテストで答え合わせをし、点数と結果を並べて記録する。点数を信じてよい範囲は、提供元の公表値ではなく、この記録が教えてくれます。

※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。

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